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妊娠中の潜在性甲状腺疾患治療は児のIQを改善するか/NEJM

 妊娠8~20週の妊婦の潜在性甲状腺機能低下症または低サイロキシン血症に、甲状腺ホルモン補充療法を行っても、児の5歳までの認知アウトカムは改善しないことが、米国・テキサス大学サウスウェスタン医療センターのBrian M Casey氏らの検討で示された。妊娠中の潜在性甲状腺疾患は、児のIQが正常値より低いなどの有害なアウトカムに関連する可能性が指摘されている。レボチロキシンは、3歳児の認知機能を改善しないとのエビデンス(CATS試験)があるにもかかわらず、欧米のいくつかのガイドラインではいまだに推奨されているという。NEJM誌2017年3月2日号掲載の報告。約1,200例の妊婦を疾患別の2つの試験で評価 研究グループは、児のIQに及ぼす妊娠中の潜在性甲状腺機能低下症と低サイロキシン血症のスクリーニング、およびサイロキシン補充療法の有効性を評価するために、2つの多施設共同プラセボ対照無作為化試験を実施した(Eunice Kennedy Shriver National Institute of Child Health and Human Developmentなどの助成による)。 妊娠8~20週の単胎妊娠女性において、潜在性甲状腺機能低下症および低サイロキシン血症のスクリーニングを行った。潜在性甲状腺機能低下症は、甲状腺刺激ホルモンが≧4.00mU/L、遊離サイロキシン(T4)が正常値(0.86~1.90ng/dL[11~24pmol/L])と定義し、低サイロキシン血症は、甲状腺刺激ホルモンが正常値(0.08~3.99mU/L)、遊離T4が低値(<0.86ng/dL)と定義した。 試験は2つの疾患別に行い、被験者はレボチロキシンを投与する群またはプラセボ群にランダムに割り付けられた。甲状腺機能は毎月評価し、甲状腺刺激ホルモン(サイロトロピン)または遊離T4の正常値を達成するためにレボチロキシンの用量を調整し、プラセボは偽調整を行った。児には、発達および行動の評価が年1回、5年間行われた。 主要評価項目は、5歳時のIQスコア(検査データがない場合は3歳時)または3歳未満での死亡とした。IQの評価には、幼児版ウェクスラー知能検査(Wechsler Preschool and Primary Scale of Intelligence III[WPPSI-III])を用いた。 2006年10月~2009年10月に、潜在性甲状腺機能低下症677例(レボチロキシン群:339例、プラセボ群:338例)と、低サイロキシン血症526例(265例、261例)が登録された。割り付け時の平均妊娠週数は、それぞれ16.7週、17.8週であった。児のIQ、母子のアウトカムに差はない ベースラインの平均年齢は、潜在性甲状腺機能低下症のレボチロキシン群が27.7±5.7歳、プラセボ群は27.3±5.7歳、低サイロキシン血症はそれぞれ27.8±5.7歳、28.0±5.8歳であった。また、平均妊娠期間は、潜在性甲状腺機能低下症のレボチロキシン群が39.1±2.5週、プラセボ群は38.9±3.1週(p=0.57)、低サイロキシン血症はそれぞれ39.0±2.4週、38.8±3.1週(p=0.46)であった。 児の4%(47例、潜在性甲状腺機能低下症:28例、低サイロキシン血症:19例)で、IQのデータが得られなかった。妊婦および新生児の有害なアウトカムの頻度は低く、2つの試験とも2つの群に差はみられなかった。 潜在性甲状腺機能低下症の試験では、児のIQスコア中央値はレボチロキシン群が97(95%信頼区間[CI]:94~99)、プラセボ群は94(92~96)であり(差:0、95%CI:-3~2、p=0.71)、有意な差は認めなかった。また、低サイロキシン血症の試験では、レボチロキシン群が94(91~95)、プラセボ群は91(89~93)であり(-1、-4~1、p=0.30)、やはり有意差はなかった。 12、24ヵ月時のBayley乳幼児発達検査第3版(Bayley-III)の認知、運動、言語の各項目などを含む副次評価項目は、いずれも2つの試験の2つの群に差はみられなかった。 著者は、「本研究の結果は、英国とイタリアで2万1,846例の妊婦を対象に実施されたCATS試験と一致する」としている。

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糖尿病の若年発症は合併症リスクを高める/JAMA

 小児期や思春期に糖尿病と診断された10代ならびに若年成人患者は、糖尿病合併症および併存症の有病率が高く、とくに1型と比較して2型糖尿病患者で高値であることが示された。米国・コロラド公衆衛生大学院のDana Dabelea氏らが、小児・思春期糖尿病患者を対象とした観察研究の結果を報告した。著者は、「若年糖尿病患者では、早期から合併症発症に関するモニタリングを行うことが重要である」とまとめている。小児や思春期の1型および2型糖尿病有病率は世界的にも増加しているが、直近の若年糖尿病患者で合併症や併存症に関与する因子や有病率は不明であった。JAMA誌2017年2月28日号掲載の報告。20歳未満で糖尿病と診断された若年糖尿病患者を追跡し、予後調査を実施 研究グループは、米国5地域で進行していた住民を対象とする発生率登録ネットワークから、2002~06年または2008年に1型糖尿病または2型糖尿病と新たに診断された20歳未満の若年糖尿病患者を特定し、ベースラインならびに追跡調査時(1、2および5年後)に糖尿病合併症のリスク因子について評価した。このうち、糖尿病罹病期間が5年以上で10歳以上の参加者を対象に、2011~15年の間に糖尿病関連合併症に関する予後調査を行った。 リスク因子の測定項目は、BMI、腹囲、腹囲身長比、血圧(収縮期、拡張期:3回の測定の平均)、平均動脈圧、HbA1c値、空腹時Cペプチド、脂質、クレアチニン、尿中アルブミン量などで、予後調査時の主要評価項目は、糖尿病腎症、糖尿病網膜症、末梢神経障害、心血管自律神経障害ならびに併存疾患(動脈壁硬化、高血圧症)とした。糖尿病罹病期間が平均約8年で、1型は3分の1、2型は3分の2が合併症を有する 解析対象は2,018例で、このうち1型糖尿病が1,746例(平均[±SD]年齢17.9±4.1歳、非ヒスパニック系白人1,327例[76.0%]、女性867例[49.7%])、2型糖尿病が272例(平均22.1±3.5歳、非ヒスパニック系白人72例[26.5%]、女性181例[66.5%])であった。糖尿病罹病期間は、1型および2型ともに平均7.9年であった。 2型糖尿病患者は1型糖尿病患者に比べ、心血管自律神経障害を除いたすべての合併症に関して年齢補正後有病率が有意に高かった(心血管自律神経障害の絶対差は1.2%、p=0.62)。 糖尿病罹病期間平均7.9年、推定21歳時の糖尿病合併症または併存症の有病率は、1型で32%、2型で72%であった。 また、経年的に測定されたリスク因子で補正すると、2型糖尿病患者は1型糖尿病患者より、糖尿病腎症(補正後オッズ比2.58、p=0.003)、糖尿病網膜症(2.24、p=0.02)、末梢神経障害(2.52、p=0.001)の補正後オッズ比が有意に高かったが、動脈壁硬化(1.07、p=0.80)と高血圧症(0.85、p=0.55)では差は認められなかった。

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カナキヌマブ効能追加承認への期待

 2017年2月27日、ノバルティス ファーマ株式会社は、都内にて「世界希少・難治性疾患の日」に合わせ「発熱・炎症発作を繰り返す難病『周期性発熱症候群』を知る」をテーマにメディアセミナーを開催した。セミナーでは、「周期性発熱症候群」の最新知見とともに、2016年12月に国内で3つの疾患に追加承認となった同社のカナキヌマブ(商品名:イラリス)についての説明が行われた。周期性発熱症候群治療への新たな選択肢 最初に同社の藤田 浩之氏(移植・皮膚・免疫メディカルフランチャイズ部 部長)が、イラリスの製品概要について説明した。 イラリスは、2009年に米国と欧州で、2011年にわが国で承認されたヒト型抗ヒトIL-1βモノクローナル抗体で、皮下注射の形で使用される。当初は、クリオピリン関連周期性症候群(CAPS)への適用だったものが、2016年12月にコルヒチン抵抗性の家族性地中海熱(crFMF)、メバロン酸キナーゼ欠損症(MKD/保険適用名は高IgD症候群[HIDS])、TNF受容体関連周期性症候群(TRAPS)にも追加承認された。 本剤の有効性として、寛解率をみた場合、crFMFでは約60%、HIDS(MKD)では約35%、TRAPSでは約45%と、プラセボ群(10%未満)と比較して高く、安全面では、169例中47例(27.8%)で副作用が認められ、主な副作用として注射部位反応13例(7.7%)、頭痛5例(3.0%)が報告された(いずれも国際共同試験結果)。 現在、イラリスの使用に際しては、医師要件(小児科専門医、リウマチ専門医など)と施設要件を満たすことが必要とされている。自己炎症性疾患は超希少疾患 続いて「自己炎症性疾患」をテーマに、平家 俊男氏(京都大学大学院医学研究科 発生発達医学講座 発達小児科学 教授)が、疾患の概要とイラリス追加承認の意義を解説した。 はじめに家族性地中海熱(FMF)、HIDS(MKD)、TRAPS、CAPSなどの自己炎症性疾患の特徴として、狭義には自然免疫系の遺伝子変異を原因とする疾患であること、周期熱で発症することが多く、皮疹、関節痛、消化器症状を伴い、患者さんのQOLを著しく低下させること、高度炎症が持続すると成長障害や臓器障害を来すこと、とくにAAアミロイドーシスによる臓器障害では生命予後に影響することが説明された。また、わが国全体の患者数をみても500例以上のFMFを除いて、いずれも100例以下の超希少疾患であることが述べられた。早期発見のため疾患の特徴を理解する 次に、今回追加承認された3つの疾患の特徴を説明した。実臨床では、皮膚科や耳鼻咽喉科を最初に受診する患者さんも多く、FMFでは一般内科の受診もあることから、広く知見の理解を期待しているという。 FMFは、周期性発熱と胸膜炎・腹膜炎などを主徴とする疾患で責任遺伝子は特定されている。とくに腹膜炎は重く、虫垂炎と誤診されることもある。重症例では、AAアミロイドーシスによる臓器障害を発症しやすい。治療では、コルヒチンを使用するが、約5%程度で無効であるという。 HIDS(MKD)は、乳幼児から周期性・遷延性の発熱を認め、多くで消化器症状を伴う疾患で責任遺伝子は特定されている。最重症をメバロン酸尿症、それ以外をHIDSと呼んでいる。慢性全身炎症により成長発達障害を伴い、肝・腎障害を合併する。治療では、副腎皮質ステロイドを使用する。 TRAPSは、5日以上続く周期性発熱に、筋肉痛、眼痛、関節痛などを伴う疾患で責任遺伝子は特定されている。AAアミロイドーシスによる臓器障害が問題となる。治療では、副腎皮質ステロイドを使用するが、効果減弱がみられ依存状態になり得る。 リウマチ、全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患と異なり、これら自己炎症性疾患では長期間の治療が必要とされ、コルヒチン、ステロイドの他に有効な治療薬が少なく、副腎皮質ステロイドなどへの依存度が高かった。コルヒチン無効やステロイドによる副作用が問題となり、長く疾患特異的治療薬が望まれていたという。抗IL-1β薬への期待 最近の研究では、いずれの疾患でもIL-1βが炎症に関与していることが推定され、抗IL-1β薬への期待が高まっていた。そうした中で今回の3つの疾患への追加承認は、根治治療とまでならないが、患者さんのQOLの改善には有益だと思われている。 実際、追加承認にあたり患者さんからの感想も「入院が減り、日常生活が送れている」、「不安な毎日が解消された」、「保険適用で経済的に負担が減った」など好評であるという。 最後に平家氏は「IL-1βが病態と推定される、他の自己炎症性疾患やリウマチ疾患に対しても臨床応用されることが期待される」と今後の展望を述べ、レクチャーを終了した。

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MRI撮影の必要性を小児に伝える必殺手段とは?【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第86回

MRI撮影の必要性を小児に伝える必殺手段とは? 足成より使用 私が研修医のころ、といっても10年近く前の話ですが、MRI撮影が必要な3歳児がいました。ご存じのとおり、MRI撮影は時間がかかります。患児だけ閉鎖空間に置き去りにすると、ギャン泣き必至です。年齢によっては、MRI撮影の必要性を話せばわかるかもしれない。しかし私が担当した患児は、病院を受診して興奮気味のせいでしょう、撮影中じっとすることは不可能でした。母親が一緒にMRI室に入ったものの、イヤイヤがひどく鎮静剤を用いざるを得ませんでした。 Szeszak S, et al.Animated educational video to prepare children for MRI without sedation: evaluation of the appeal and value.Pediatr Radiol. 2016;46:1744-1750.小児科においてMRI撮影は、医師にとっても患児にとってもストレスが大きいものです。私も腰椎椎間板ヘルニアをもっているので、幾度となくMRI撮影を受けたことがありますが、あの閉鎖空間でじっと動かずに過ごすのはツライですよね。小児科では、MRI撮影に鎮静を要することがあります。ローテートする研修医は、患児と一緒にMRI室に入ることも。研修医時代、「うまくMRI撮影のことを子供に説明する方法があれば…」と思ったりしたものです。イギリスのある研究グループは、アニメビデオを用いて子供にMRI撮影について説明する方法が有効かどうか調べました。5~11歳の24例の健康な小児が本研究に登録されました。鎮静が必要だろうな、と思われる年齢よりはちょっと高めに設定したようですね。そりゃ2歳や3歳では、アニメビデオの内容が理解できませんからね。アニメビデオを見る前後に複数のアウトカムに対してリッカート尺度を用いて聴取し、その中央値の変化を調べました。さて結果はどうだったでしょうか。アニメビデオを見ることで、何の目的で検査をしているのか、金属がないかどうかをチェックする意義、検査中じっとしていることへの理解が有意に改善しました。また、検査に対する不安に関しても有意な改善がみられました。174秒のアニメビデオのうち、平均98.9%の時間、画面を見続けることができました。つまり、しっかりアニメビデオを見て、内容を理解してくれた患児が多かったということです。MRI撮影に関する小児向けのアニメビデオが普及すれば、鎮静剤の使用が減るだけでなく、医師・患児双方のストレスも大きく軽減するかもしれませんね。インデックスページへ戻る

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少関節型若年性特発性関節炎、MTX追加で寛解期間が延長/Lancet

 少関節型若年性特発性関節炎の治療において、副腎皮質ステロイド関節内注射に経口メトトレキサート(MTX)を追加すると、寛解率はほとんど変わらないものの、再燃までの期間が延長し、毒性はさほど増加しないことが、イタリア・Istituto Giannina GasliniのAngelo Ravelli氏らイタリア小児リウマチ性疾患研究グループの検討で示された。研究の成果は、Lancetオンライン版2017年2月2日号に掲載された。若年性特発性関節炎は、国際リウマチ連盟(ILAR)によって、「16歳未満で発症し、6週間以上持続する原因不明の関節炎」と定義され、このうち少関節型は「6ヵ月間の罹患関節が1~4ヵ所の場合」とされる。本症の治療指針となるエビデンスに基づく情報はほとんどないという。MTX追加の効果を無作為化試験で評価 研究グループは、少関節型若年性特発性関節炎患者への経口MTXの追加が、副腎皮質ステロイド関節内注射の効果を増強するかを検討する非盲検無作為化試験を実施した(Italian Agency of Drug Evaluationの助成による)。 年齢18歳未満の患者が、副腎皮質ステロイド関節内注射単独または経口MTX(15mg/m2、最大20mg、週1回)+副腎皮質ステロイド関節内注射を施行する群に無作為に割り付けられた。副腎皮質ステロイドは、トリアムシノロンヘキサセトニド(肩・肘・手首・膝関節、脛距関節)またはメチルプレドニゾロン酢酸エステル(距骨下関節、足根関節)を用いた。 主要評価項目は、intention-to-treat集団における治療開始から12ヵ月後の、治療対象となった全関節の寛解率とした。 2009年7月7日~2013年3月31日に、イタリアの10施設に207例が登録され、関節内注射単独群に102例、MTX併用群には105例が割り付けられた。再燃までの期間が約4ヵ月延長 ベースラインの年齢中央値は、関節内注射単独群が4.5(IQR:2.2~10.4)歳、MTX併用群は4.1(2.4~8.9)歳、女児がそれぞれ72%、80%を占めた。発症時年齢中央値はそれぞれ2.8(1.6~6.0)歳、2.5(1.7~4.7)歳、罹患期間中央値は6.7(2.8~19.5)ヵ月、6.9(3~22.0)ヵ月だった。 注射が行われた関節が1ヵ所のみの患者は23%(48例)、2ヵ所以上の患者は77%(159例)であった。全部で490の関節に注射が行われ、膝関節と足関節が多くを占めた。 12ヵ月時の全関節寛解率は、関節内注射単独群が34%(35例)、MTX併用群は39%(41例)であり、両群間に有意な差を認めなかった(p=0.48)。 再燃の頻度が最も高かった関節は、関節内注射単独群が中手指節関節(60%)、肘関節(50%)、距骨下関節(48%)、足関節(41%)であり、MTX併用群は距骨下関節(41%)、足関節(26%)、肘関節(25%)、中手指節関節(10%)であった。膝関節の非寛解率は、それぞれ20%(23/113)、12%(13/106)だった。 再燃までの期間中央値は、関節内注射単独群の6.0ヵ月(95%信頼区間[CI]:4.6~8.2)に比べ、MTX併用群は10.1ヵ月(7.6~>16)と有意に延長した(ハザード比[HR]:0.67、95%CI:0.46~0.97、log-rank検定のp=0.0321)。 MTX併用群の17%(20例)に有害事象が発現し、消化管不快感(悪心、嘔吐、便秘:14例)、肝トランスアミナーゼ上昇(8例)、疲労(2例)、易刺激性(2例)、脱毛(1例)、白血球減少(1例)が含まれた。恒久的な治療中止が2例(消化管不快感、肝トランスアミナーゼ上昇が1例ずつ)に認められた。重篤な有害事象はみられなかった。 著者は、「今後、関節炎の拡大を予防する治療介入の可能性の評価を目的とする臨床試験を行う必要がある」としている。

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しもやけ(凍瘡)

しもやけ(凍瘡)【皮膚疾患】◆症状冬の時季に手足や耳たぶなどが、腫れて、赤くなります。あたたまると、痒みを伴います。小児に多くみられます。◆原因寒さ(外気温約5℃くらい)により発症し、とくに寒暖の差の大きいところを行き来すると発症しやすいです。◆治療と予防・患部の保温と内服のお薬、外用薬で治療します。・予防では、肌の保温が大切です。●一言アドバイスとくに成人では、膠原病や動脈硬化による皮膚病変との鑑別が必要です。監修:浅井皮膚科クリニック 院長Copyright © 2017 CareNet,Inc. All rights reserved.浅井 俊弥氏

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もしかしたら、食生活の改善でADHD発症を予防できるかも

 注意欠如・多動症(ADHD)は、栄養不足や不健全な食事と関連しているが、地中海式ダイエット食との関連を調査した報告は、これまでにない。スペイン・サン・ジョアン・デウ病院のAlejandra Rios-Hernandez氏らは、地中海式ダイエット食の低アドヒアランスとADHD診断の増加に正の相関があるかを検証した。Pediatrics誌オンライン版2017年2月号の報告。 新規にADHDと診断された小児および青年60例および性別と年齢をマッチさせた対照群60例を対象とした症例対照研究。ADHD診断は、DSM-IV-TRに基づき行われた。エネルギー、食事摂取、地中海式ダイエット食のアドヒアランス、家族背景を測定した。地中海式ダイエット食のアドヒアランスとADHDとの関連の検証には、ロジスティック回帰を用いた。 主な結果は以下のとおり。・地中海式ダイエット食の低アドヒアランスとADHD診断には関連が認められた(OR:7.07、95%CI:2.65~18.84、相対リスク:2.80、95%CI:1.54~5.25)。・潜在的な交絡因子で調整した後でも、本関連は有意なままであった。・果物、野菜、パスタ、ライスの低消費や、朝食を抜く、ファーストフード店での食事の高頻度がADHD診断と関連していた(p<0.05)。・砂糖、キャンディー、コーラ飲料、コーラ以外の清涼飲料水の高頻度(p<0.01)や脂肪魚類の低消費(p<0.05)は、ADHD診断の有病率上昇と関連していた。 著者らは「本横断的関連は、因果関係を示すものではないが、地中海式ダイエット食の低アドヒアランスがADHDの発症に役割を担っている可能性を示唆している。ADHDでは、特定の栄養素だけでなく、食事全体を考慮する必要があると考えられる」としている。関連医療ニュース ADHD発症や重症度にビタミン摂取が関連 小児ADHD、食事パターンで予防可能か 地中海ダイエットは認知症予防に効果があるのか

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肺炎球菌ワクチン定期接種化で薬剤感受性への影響は?

 肺炎球菌ワクチンは小児および成人の肺炎球菌感染を減少させたが、ワクチンに含まれない血清型(non-vaccine serotype:NVT)の有病率が相対的に増加していることが報告されている。今回、東京医科大学の宮崎治子氏らの調査から、肺炎球菌ワクチンの急速な影響および血清型置換の進行が示唆された。ペニシリン非感受性のNVTによる有病率の増加が懸念され、著者らは「最適な予防戦略を立てるために肺炎球菌血清型と薬剤感受性の継続的なモニタリングが必要」と指摘している。Journal of Infection and Chemotherapy誌オンライン版2017年2月1日号に掲載。 著者らは、肺炎球菌ワクチンの定期接種が開始された後、2014年10月~2016年5月に国内の病院で分離された肺炎球菌534株について、莢膜血清型検査および薬剤感受性試験を実施した。血清型分布および薬剤感受性は患者集団全体で評価し、また年齢と検体群および血清型群でそれぞれ比較した。 主な結果は以下のとおり。・13価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV13)の標的となる血清型は、5歳未満の検体では14.6%、5~64歳では44.5%、65歳以上では40.2%で同定された。・23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23)の標的となる血清型は、5歳未満の検体では42.4%、5~64歳では68.2%、65歳以上では63.1%で同定された。一方、PCV13のNTVまたはPPSV23のNVTで全分離株の46.8%を占めた。・NVTでは血清型35Bが最も分離頻度が高く、次に15Aで、とくに5歳未満の小児から採取された喀痰検体で15Aが多かった。・PCV13およびPPSV23の標的となる血清型3は、65歳以上および5~64歳で最も多かった。・薬剤感受性試験で、血清型35Bの88.9%がペニシリン非感受性、また81.0%がメロペネム非感受性であり、15Aの89.4%がペニシリン非感受性であった。

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乳幼児の中等度細気管支炎に、高流量酸素療法は?/Lancet

 中等度の細気管支炎に対する高流量加温加湿鼻カニューレ酸素療法(HFWHO)は、低流量鼻カニューレ酸素療法(標準酸素療法)と比較して、酸素離脱までの時間を短縮しないことが示された。オーストラリア・John Hunter小児病院のElizabeth Kepreotes氏らが、HFWHOの有用性を検証することを目的とした第IV相無作為化非盲検比較試験の結果を報告した。細気管支炎は乳幼児で最も一般的な肺感染症であり、治療は呼吸困難や低酸素症の管理が中心となる。HFWHOの使用は増加しているが、これまで無作為化試験は行われていなかった。今回の結果について著者は、「中等度細気管支炎に対するHFWHOの早期使用は、基礎疾患の経過を緩和するものではないことを示唆するが、HFWHOには、費用が高額な集中治療を必要とする小児を減らす緊急処置としての役割があるかもしれない」とまとめている。Lancet誌オンライン版2017年2月1日号掲載の報告。2歳未満の細気管支炎患児約200例で、HFWHOと標準酸素療法を比較 研究グループは、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州にあるJohn Hunter病院救急診療部またはJohn Hunter小児病院を受診し、中等度細気管支炎と診断された24ヵ月未満の小児を、HFWHO群(空気-酸素が1対1の混合ガス、最大流量1L/kg/分、上限20L/分、FiO2上限0.6)と、標準療法群(乳児用鼻カニューレを介した100%酸素、最大流量2L/分の低流量)に1対1の割合で、封筒法を用いて無作為に割り付けた(ブロックサイズ4、出生時の妊娠週数で層別化)。 主要評価項目は、無作為化から酸素療法を離脱するまでの時間で、無作為化された全小児を対象に、主要および副次安全解析が行われた。 2012年7月16日~2015年5月1日の期間で、小児202例がHFWHO群と標準療法群に101例ずつ無作為に割り付けられた。酸素離脱までの時間に有意差はないが、HFWHOは治療失敗までの時間を遅らせる 酸素療法離脱までの時間(中央値)は、標準療法群が24時間(95%信頼区間[CI]:18~28)であったのに対して、HFWHO群は20時間(95%CI:17~34)であった(ハザード比[HR]:0.9、95%CI:0.7~1.2、log rank検定p=0.61)。 治療の失敗(最大流量でもSpO290%未満、呼吸困難悪化など)に関しては、HFWHO群が14例(14%)で、標準療法群の33例(33%)より少なかった(p=0.0016)。また、治療失敗児において、標準療法群と比較してHFWHO群で治療失敗までの時間の延長が認められた(HR:0.3、95%CI:0.2~0.6、p<0.0001)。標準療法群の治療失敗児33例中20例(61%)が、HFWHOによる緊急対応で改善した。集中治療室への入室を要したのは、標準療法群12例(12%)、HFWHO群14例(14%)であった(差:-1%、95%CI:-7~16、p=0.41)。 有害事象は4例(HFWHO群で機械の接続不良による酸素飽和度低下と回路からの結露の吸引が1例ずつ、標準療法群で酸素チューブ接続不良が2例)発生したが、いずれも試験中止には至らず、酸素吸入に関連した重大な有害事象(気胸、圧損傷、出血など)は認められなかった。

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ハンチントン病〔HD:Huntington’s disease〕

1 疾患概要■ 概念・定義舞踏病は中世ヨーロッパにおいて知られ、19世紀前半いくつかの遺伝性の舞踏病についての報告があるが、1872年のGeorge Huntingtonの報告を基に、疾病単位として確立され、ハンチントン舞踏病といわれるようになった。舞踏病は疾患の一面を示しているにすぎないので、現在は「ハンチントン病」という。ハンチンチン遺伝子(HTT)のCAGリピートの異常伸長による常染色体優性遺伝形式を取る、遺伝性の中枢神経変性疾患で、舞踏運動などの運動障害、認知機能障害、精神障害を呈し、進行性である。■ 疫学日本、東アジアでは比較的まれであるが、北ヨーロッパ(広義)やその地域からの移民では頻度が高い。わが国における有病率は人口10万人対0.6人程度、ヨーロッパ、北米およびオーストラリアからの報告のメタ解析では、人口10万人対5.7人と推計されている。■ 遺伝・病因常染色体優性遺伝を呈し、ほとんどの患者は変異アレルと正常アレルとのヘテロ接合体であるが、きわめてまれに変異アレルのホモ接合体(または複合へテロ接合体)例もある。両者は臨床的(表現型)には差はない。孤発例については、家族歴が不明のためか他疾患と考えられ、新生突然変異はほとんどないと考えられていたが、従来考えられていたよりは新生突然変異は少なくない。病因となるハンチンチン遺伝子(HTT)エクソン1のCAGリピートは、不安定で伸長しやすく、患者ではCAGリピートの繰り返し回数は36回以上である。ただし、36回から39回は不完全浸透で、発症するとは限らない。40回以上では、年齢依存的に発症率が異なるが、最終的には80歳代までにはほぼ100%発症する(完全浸透)。CAGリピートに関連して、2つの特徴が挙げられる。第1にCAGリピートの繰り返し回数が多いほど、発症年齢は若く、CAGリピートと発症年齢との間には負の相関が認められる。第2に親から子に遺伝する際に、繰り返し回数は多くなりやすく、とくに男親から遺伝する場合にその傾向は顕著である。小児発症例の男親が、後から発症することがある。すなわち、世代を経るごとに発症年齢が若年化し、重症化する遺伝学的表現促進現象が認められる。■ 病態・病理他のポリグルタミン病と共通する、異常伸長したポリグルタミン鎖を持つハンチンチンタンパク質による獲得毒性による機序と、ハンチンチンタンパク質の生理的な機能・局在などに関連した異常によるのが、大局的な分子病態と考えられる。ハンチンチンの生理的機能は十分には解明されていないが、ノックアウトマウスではホモ個体は致死的である。分子病態の全体像は完全には明らかにはされていないが、これまで、(1) 転写調節の異常、(2) アンチセンスRNAの関与、(3) タンパク質凝集、(4) ユビキチン-プロテアソーム系の異常、(5) オートファジーの異常、(6) アポトーシスの異常、(7) 軸索輸送の異常、(8) 成長因子の異常、(9) 繊毛形成障害、(10) ミトコンドリア機能障害、(11) 酸化ストレス、(12) 興奮性毒性など、さまざまな異常、病態への関与が報告されている。これらですべてかどうかは必ずしも明らかではないが、報告の多くはそれぞれ病態の一面を反映しているものと推察される。病理学的には、神経細胞の変性脱落を生じるが、その変化は線条体に顕著で、中型有棘神経細胞の脱落が特徴的である。進行に伴い、線条体は萎縮する。病理変化は、尾側から吻側へ、背側から腹側へ、内側から外側へ進行する。病理学的変化は、大脳皮質にも及び大脳全体が萎縮する。ポリグルタミン鎖を含む凝集体が核内封入体として認められる。■ 症状発症は小児期~80歳代まで幅広く、平均は40歳代で、30~60歳代に発症することが多い。20歳以下の発症は若年型といわれる。症状としては、運動症状、精神症状、認知症に大別される。運動症状は、舞踏運動が特徴的である。非典型的な不随意運動を認めることもある。また、小児などでは、筋強剛(固縮)などのパーキンソン症状を呈する(Westphal型)。精神症状としては、うつ、自殺企図を認め、また統合失調症との鑑別を要することもある。認知症としては、皮質下認知症を呈する。■ 予後緩徐進行性の経過で、臥床状態となり15~30年で合併症にて死亡する。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)■ 診断のポイント診断に当たっては、家族歴が重要であり、確定診断されている家族歴のある場合には、診断は比較的容易である。ただし、家族歴がないからといって診断は除外できない。臨床症状、一般的検査で、特異的なものはない。■ 画像診断画像診断においては、CTおよびMRIで、尾状核ないし線条体の萎縮、脳室の拡大が疾患の進行に伴って認められ、進行例では、大脳皮質の萎縮も認める。尾状核の萎縮は水平断より冠状断(前額断)画像がみやすい。発症前ないし発症極初期においては、形態画像の異常は捉えにくいが、SPECTやPETによる機能画像検査において、尾状核の機能低下が捉えられる。■ 遺伝子診断遺伝子診断は、ハンチンチン遺伝子(HTT)のCAGリピートの異常伸長の有無による。遺伝子診断にて、確定診断および除外診断が可能である。■ 鑑別診断遺伝性、非遺伝性の舞踏運動などの不随意運動を呈する疾患、精神科疾患などが鑑別疾患として挙げられる。■ 臨床評価スケールUHDRS (Unified Huntington’s Disease Rating Scale)BOSH (The Behavior Observation Scale Huntington)3 治療 (治験中・研究中のものも含む)■ 対症療法発症予防、進行抑制などの根本的治療法は実現していない。症状に対する対症療法が主である。運動症状、舞踏運動に対して、テトラペナジン(商品名: コレアジン)が有効で、保険収載されている。精神症状に対しては、当該症状に対する抗精神病薬(向精神薬)、抗うつ薬などが用いられる。認知症に対する有効な治療薬は知られていない。■ 介護、支援制度など1)指定難病「難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)」の対象で、医療費助成対象疾病である。2)介護保険「介護保険法」の被保険者の対象は65歳以上で、第2号被保険者に該当する疾患には含まれない。認知症がある場合は、初老期における認知症として40~64歳でも対象となる。3)身体障害「身体障害者福祉法」に基づいて、運動障害の程度に応じて、肢体不自由による身体障害者手帳の交付の対象となる。4)精神障害者精神障害を来している場合には、「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」による精神障害保健福祉手帳の交付の対象となりうる。■ 遺伝カウンセリング遺伝性疾患であり、婚姻、妊娠、発症前診断、出生前診断など、さまざまな臨床遺伝医学的課題、血縁者・家族に関連した問題がある。専門的には、臨床遺伝専門医などに紹介することが勧められる。4 今後の展望1993年に、原因遺伝子とその突然変異が報告され、以降、根本的に有効な治療法を目指したさまざまなレベルの研究が欧米を中心に行われている。臨床治験の行われた薬物もあるが、現在までのところ、発症の予防ないし遅延や進行の抑制を可能とする治療法は実現していない。研究の進展によって、これらが現実となることが望まれる。5 主たる診療科主たる診療科:神経内科(および小児神経科)精神症状の顕著な場合:精神科発症前診断や遺伝カウンセリングなど:遺伝診療科や遺伝子診療部門6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報難病情報センター ハンチントン病(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)Online Mendelian Inheritance in Man (OMIM) Huntington disease (英語)(医療従事者向けのまとまった情報)GeneReviews Huntington chorea/ハンチントン病原文(英語)日本語版 (医療従事者向けのまとまった情報)The Centre for Molecular Medicine and Therapeutics ハンチントン病の有病率(英語)(医療従事者向けのまとまった情報)患者会情報日本ハンチントン病ネットワーク(JHDN)(患者とその家族向けの情報)1)Huntington G. Medical and Surgical Report. 1872;26:317-321.2)The Huntington’s Disease Collaborative Research Group. Cell. 1993;72:971-983.3)William J. Weiner MD, Eduardo Tolosa MD, editor. Handbook of Clinical Neurology Volume 100. Hyperkinetic Movement Disorders.Elsevier(NE);2011.4)Bates G, Tabrizi S, & Jones L, editor. Huntington’s disease.4th ed. Oxford University Press(UK);2014.5)金澤一郎. ハンチントン病を追って 臨床から遺伝子治療まで. 科学技術振興機構;2006.6)後藤 順. 神経症候群(第2版)II.日本臨牀; 2014. p.163-168.7)Pringsheim T, et al. Mov Disord. 2012;27:1083-1091.8)Huntington Study Group. Mov Disord. 1996;11:136-142.9)Timman R, et al. Cogn Behav Neurol. 2005;18:215-222.公開履歴初回2017年02月07日

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遠隔医療を活用した未熟児網膜症スクリーニング法4つを比較

 米国・ペンシルベニア大学のJaclyn Gurwin氏らは、急性期未熟児網膜症の遠隔評価法(Telemedicine Approaches to Evaluating Acute-Phase Retinopathy of Prematurity:e-ROP)研究における遠隔医療システムでの眼底所見分類と、フィラデルフィア小児病院未熟児網膜症(CHOP-ROP)出生後体重増加予測モデルを相乗的に使用し、重症ROP発症児を特定するROPスクリーニング段階的アプローチ法(tiered approach to retinopathy of prematurity screening:TARP)について検討した。その結果、TARPはほかの方法と比較して画像検査および眼科検査の回数減少と関連していることを明らかにした。著者は、「出生後成長モデルと遠隔医療システムを用いた段階的アプローチ法は、ROPに対する臨床介入の回数を減少できる可能性がある」とまとめている。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2017年1月5日号掲載の報告。 研究グループは、e-ROP研究(前向き研究)とPostnatal Growth and Retinopathy of Prematurity(G-ROP)研究(後ろ向きコホート研究)の両コホートを対象に、事後解析を行い、次の4つのROPスクリーニング法について評価した:ROUTINE(眼科医による診断検査)、CHOP-ROP(出生体重、在胎期間、体重増加量率より毎週リスクを算出し、閾値を超えたら診断検査)、e-ROP IMAGING(訓練された読影者(非医師)が専門医への紹介を要すると判断したら検査を開始)、TARP(CHOP-ROPの基準で画像検査を行い、専門医への紹介を要するROPの所見を認めたら眼科医が診断)。 e-ROP研究は、出生体重1,251g未満の早産児が対象で、2011年5月25日~2013年10月31日に登録された。G-ROP研究は、2006年1月1日~2011年12月31日に生まれROP検査を受けたすべての乳児が対象であった。 評価項目は、1型ROPの検出感度、画像検査を行った乳児数、撮像セッション数、眼科検査の回数、患者面接(撮像セッションと眼科検査)などであった。 主な結果は以下のとおり。・本研究には、ROPと診断された242例が組み込まれた(出生体重:中央値858g、範囲690~1,035g、在胎期間:中央値27週、範囲25~29週、性別:女児51%、男児49%)。・1型ROP(32例)の検出感度は、いずれのアプローチも100%(95%CI:89.3~100%)であった。・各スクリーニング法での検査例数と回数は以下のとおり。 ROUTINE:眼科検査242例・計877回 CHOP-ROP:眼科検査184例・計730回 e-ROP IMAGING:画像検査242例・撮像セッション計532回、眼科検査94例・計345回(患者面接877回) TARP:画像検査182例・撮像セッション計412回、眼科検査87例・計322回(患者面接734回)

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クレヨンしんちゃん【ユーモアのセンス】Part 2

なぜ遊びは「ある」の?―進化心理学しんちゃんがするようなふざけ、からかい、いたずらなどは、社会的遊びと言えます。これまで、「なぜ遊びをするのか?」について考えてきました。その1つの答えは、コミュニケーション能力を高めるためでした。それでは、そもそもなぜ遊びは「ある」のでしょうか? その答えを、進化心理学的に考えてみましょう。実は、私たち人間だけでなく、犬やねずみなど多くの哺乳類も社会的遊びをしています。例えば、ネズミ同士が上になったり下になったりする戦いごっこ(プレイ・ファイティング)、犬が頭を下げてお尻を上げて尻尾を振る挨拶遊び(プレイ・バウ)などです。そして、哺乳類の中で私たちヒトは、さらに高度なコミュニケーションの心理を進化させました。それが、社会脳です。これは、先ほど説明した社会性、共感性、積極性を主に含んでいます。太古の昔から、そうする種、そうしたいと思う種が生き残り、子孫を残しました。その子孫が現在の私たちです。逆に、そうではない種は、子孫を残さないわけですから、理屈の上ではこの世にほぼ存在しないと言えます。つまり、「なぜ遊びは『ある』の?」という問への答えは、進化心理学的に言えば、生きるためそして子孫を残すため、つまり生存と生殖に必要だからです。だからこそ、運動と同じように、コミュニケーションもすればするほど心地良いと感じ、その能力が高まっていくのです。社会的遊び、習い事、娯楽の違いは? ―表4現代の文明社会では、社会的遊びに取って代わって、習い事や娯楽に占める割合が増えてきています。この3つの違いを比較して、その本質を探り、私たちに必要なものは何か考えてみましょう。(1)社会的遊びしんちゃんが母みさえとのやりとりを楽しんでいるように、社会的遊びの特徴は、新奇希求性です。これは、新しいことや変わったことを求める心理です。そうすること自体に楽しさを見いだし、夢中になります(内発的動機付け)。逆に言えば、目的はなく、偶発性に富んだ生身の体験で、シリアスではないので余裕があります。うまく行くことが前提ではないので、冒険をして、失敗を繰り返すことができます。プラス面は、チャレンジ精神のエネルギー源になり(積極性)、コミュニケーションのルールを自分で学び(社会性)、応用するようになることです(創造性)。一方、マイナス面は、この心理を育むには時間と親や周りの配慮が必要になることです。(2)習い事カザマくんが塾で勉強をけなげにがんばっているように、習い事の特徴は、緊張感です。特定の能力を習得するために、必死になります(外発的動機付け)。はっきりとした目的があり、その目的を達成するという必然性に縛られた仮想的な体験で、シリアスで余裕があまりないです。うまく行くことが前提なので、冒険はできず、失敗は恐怖になりえます。もちろん子どもの能力がもともと高い場合、その緊張感に勝って楽しさを見いだすでしょう。しかし、子どもの能力が高くない場合は、習い事が増えれば増えるほど、難易度が高くなればなるほど、そして子どもの能力が低ければ低いほど、こなすことに追われたり、失敗による恐怖体験を繰り返すので、そうすること自体に楽しさを見いだしにくくなります。また、親が監視してプレッシャーを与えると、緊張感はますます高まります。習い事のプラス面は、習得した特定の能力を社会生活に生かしたり、生活を豊かにすることができます。例えば、勉強したことが学歴や資格となれば、職業的に役立ちます。また、スポーツや楽器演奏はそれ自体が楽しみとなります。一方、マイナス面は、主に3つあります。1つ目は、子どもの能力が低い場合、結果的に、習得しようとする能力が身に付かないばかりか別の能力が中途半端になる危うさです。顔や体格、身体能力と同じように、知的能力や言語能力についても、親の能力が子どもに一定の割合で遺伝することが分かっています。よって、例えば、親がもともと外国語を話さなかったり、母語の語彙力が多くない場合、子どもをバイリンガルにしようと早期の英語教育をしても、言語の許容能力の限界から、母語の習得も外国語の習得も中途半端になり、どちらも平均的な語彙力が身に付かない危うさがあります。また、フラッシュカードなど記憶力を高めるトレーニングばかりしても、実生活で生かされる場面が限られていれば、能力の維持が難しいという現実があります。そればかりか、知的能力のバランスが記憶力重視(システム化)に傾いてしまうので、共感性などのコミュニケーション能力の発達が中途半端になる危うさもあります。これは、先ほど説明した、ユーモアがよく分からないという心理につながっていきます。2つ目は、習い事は、社会的遊びと違って、目的や手段などの枠組みがあらかじめ決まっているため、積極性や創造性が高まりにくいことです。さらに、その時間が費やされた分、積極性や創造性を育む社会的遊びの時間が削られていくことです。例えば、幼児期の早期英才教育やお受験で週7回の習い事があったり、思春期に親が部活や恋愛を禁止する状況です。ものごとの知識としては知っているけど、生々しい体験としては分からなくなります。分かったつもりになってしまい、頭でっかちです。これは、先ほど説明した受け身の心理につながっていきます。大人になっても、とりあえずやってみようという冒険心が足りなくなります。そのため、コミュニケーション能力を高めようとしても、マニュアル本やオウム返しのなどのトレーニングに頼ってばかりになってしまいます。本や習い事で得たせっかくの知識を生かして、とりあえず職場で雑談したり合コンに行くなど実際の生身の体験を積み重ねることにためらいがちになります。また、コミュニケーションの手段としても、ライン、メール、スカイプなど情報が限られていて、いつでも相手をシャットアウトできる枠組みのあるツールや関係性に頼りがちになります。実際に会ってざっくばらんに話すことが苦手になってしまいます。3つ目は、無理強いすると、体を壊すのと同じように、緊張感や心の余裕のなさの心理的ストレスから心を壊す危うさもあります。心理実験で、もともと解決できない問題を解かされ続けた学生は、その後に簡単な問題を与えられても、無力感を持ち、学力が下がったという結果があります(学習性無力感)。このように、人は、達成しきれないことが繰り返されると、長期的にやる気をなくしてしまいます。これは、昨今の社会問題であるひきこもりにつながる心理です。よって、習い事における親の役目の大事なことは、親は単なる監督ではなく、いっしょにやって楽しむチームメイトにもなることです。例えば、あえてすぐに正解を教えず、いっしょに「なんでだろう?」と考えて、わくわくすることです。さらには、親がわざと間違えるくらいの構えが良いでしょう。また、親が本人に同じ目線でかかわり、限界を見極め、無理強いをさせないことです。例えば、習い事の更新の期間を設け、本人に続けたいか決めさせることです。また、本人が辞めたいと言っている時は、そのわけを話し合い、親が「あともう1か月続けてみるのは?」などの提案をしたとしても、最終的には本人の意思を尊重することです。そして、「どっちにしてもあなたは大丈夫」と保証して、自尊心を保つことです。本来、習い事は、社会的遊びの延長でした。学校(school)や学者(scholar)などの語源は、ギリシア語の「スコレー(scholē)」」です。これは、暇、余暇という意味で、その心の余裕から、思索や問答などの自発的で主体的な活動を指しています。ここから、ギリシア哲学が発展しました。しかし、現代の「スコレー」は、高度に構造化され、競争原理が働き、心の余裕があまりないようになってしまっています。(3)娯楽ネネちゃんが時々ウサギのぬいぐるみを殴っているように、娯楽の特徴は、ストレスを発散させる嗜癖性(しへきせい)です。嗜癖とは、すっきりするためについやってしまう心理です。英語では、アディクション(addiction)、中毒に当たります。娯楽も、社会的遊びと同じように、そうすること自体に楽しさや快感があります。しかも、自分気ままに一方的にできるので、全くシリアスではなく、心にとても余裕があります。ただし、その分、相手の気持ちを察したりして苦労することが求められないので、より良いコミュニケーションのための積極性や創造性は高まりません。また、成功体験を積み重ねているわけではないので、失敗への恐怖が克服されるわけでもないです。娯楽のプラス面は、ストレス発散です。一方、マイナス面は、2つあります。1つ目は、ストレス発散の裏返しで、嗜癖性、つまり刺激が強すぎて病みつきになり、のめり込む危うさがあることです。例えば、アルコールやタバコなどの嗜好品が分かりやすいです。さらに、より一般的には、テレビ、映画、テレビゲーム、インターネット、スマホです。これらは、映像、音声、情報の刺激がとても強い代表格です。進化心理学的に考えれば、原始の時代、このような情報や体験の入手には、調べたり人に聞いたり実際に行ったりして時間と労力がとてもかかるものでした。これらのコストをかけても生存や生殖に有利になるからこそ、脳が心地良いと感じるように進化したのでした。しかし、現代の文明社会では、あまりにも手軽に情報を入手でき、しかも疑似体験までできてしまいます。そうなると、脳は、ますますその刺激を求めるようになるわけです。特に幼少期の脳の発達は、外界からの影響を受けやすいので、刺激が強いとその分、のめり込みやすさ(嗜癖性)が強まりやすいです。よって、テレビを初めとする情報機器について、特に乳幼児には厳しく制限をすることが望ましいです。実際に、アメリカ小児科学会(AAP)は、2歳までの子どものテレビ視聴は奨励していないとの見解を示しています。これは、アメリカでディズニーが販売した赤ちゃん向け知育DVDの「ベイビーアインシュタイン」を見た赤ちゃんは、見ていない赤ちゃんよりも、語彙力が少ないという研究結果が出てしまい、返金騒動に発展したことを受けています。さらに、もともと行動の自由気ままさや人間関係での身勝手さが相まってしまうと、アルコールやドラッグなどの依存症になりやすい大人になります(クロスアディクション)。これは、先ほど説明した、出しゃばりで身勝手な心理につながっていきます。2つ目は、娯楽に時間が費やされた分、社会的遊びの時間が削られ、社会性や創造性が高まりにくくなることです。これは、先ほど説明した出しゃばり身勝手の心理につながっていきます。一見、オンラインソーシャルゲームやロールプレイングゲームは、協力したり想像して選択するルールがあるため、コミュニケーション能力を高めるのではないかと思われます。しかし、実際は、あくまでゲームです。ゲームは売れるために作られています。より多く売れるように、利用者に都合が良い刺激が過剰に仕組まれています。逆に、現実世界の厳しさを学べるような利用者に都合の悪い刺激のあるゲームは、楽しくないので、売れません。よって、娯楽における親の役目の大事なことは、娯楽に対する子どものセルフコントロールを支えることです。例えば、テレビやインターネットは2時間までのご褒美として、どの番組を見るかはチケット制にして選ばせることです。そして、「あなたならできる」と刺激して、セルフコントロールする自信を引き出すことです。本来、娯楽も、社会的遊びの延長でした。娯楽(recreation)の語源は、「再び(re)+創造(creation)」です。これは、気晴らし、元気回復という意味で、もともと創造性があることを示唆しています。それは、お祭りのように年に数回と限られていたからです。しかし、現代は、刺激の強いものが身の回りにあふれ、昔と比べると、毎日がお祭りです。つまり、現代の「再び創造(レクリエーション)」は、いつも「創造」の状態で、創造力が麻痺してしまっており、逆に創造性が失われてしまっています。これからの教育とは? ―詰め込み教育、ゆとり教育、そしてアクティブラーニングへこれまで考えてきた社会的遊び、習い事、娯楽の本質は、ちょうどそれぞれの時代の学校の3つの教育方針にも当てはまります。時代の流れの順に、それぞれの特徴を考えてみましょう。(1)詰め込み教育まずは、習い事が当てはまる詰め込み教育です。これは、まさにひたすら知識を詰め込む教育です。18世紀後半の産業革命以降、特に日本だと19世紀後半の文明開化以降、世の中に求められたのは、一定の知識、忍耐力、正確さ、そして従順さなどの画一的な労働力でした。そのために必要だったのが、画一的な教育です。それが、詰め込み教育だったのです。この教育は、戦後から60年代の高度成長期を支える大きな役割を果たしました。しかし、90年代以降、バブル崩壊による年功序列制度と終身雇用制度の破綻によって、行き詰まっています。そのわけは、もはや苦労して勉強してもあまり報われなくなったからでした。(2)ゆとり教育次に、娯楽が当てはまるゆとり教育です。これは、ゆったりとした時間を確保する教育です。詰め込み教育によって、競争意識が過剰に働くようになりました。そして、落ちこぼれや非行が問題化しました。その反省として、90年代以降、横並び意識を重視した教育方針のもと、学習時間を減らし、自由時間を増やしたのでした。しかし、ゆとり教育の問題点は、その自由時間の使い方です。子どもは、社会的遊びをしないで、当時に普及したテレビゲームや漫画などの娯楽を楽しんでいるだけだったのです。(3)アクティブラーニング最後に、社会的遊びが当てはまるアクティブラーニングです。これは、積極的に学ぶ動機付けをする教育です。詰め込み教育による受け身の心理や、ゆとり教育による自由気ままさや横並びの心理から、不登校やいじめの問題が深刻化していきました。その反省として、2014年から、積極性を重視した教育方針が打ち出されたのです。これは、授業スタイルが、従来の一方的な一斉指示による教師中心から、双方向のグループワークによる生徒中心にシフトしています。従来は、授業で内容を理解して、復習として宿題をするスタイルでした。一方、アクティブラーニングでは、予習で大まかな内容をあらかじめ理解して、授業で他の生徒たちと協力して問題に取り組み、復習を兼ねた振り返りを最後にします。よって、宿題はないです(反転授業)。そのため、アクティブラーニングでは、あえて説明を減らし、目標を示して質問を増やします。自由な発想を引き出すため、生徒がしゃべること、立ち歩くことが勧められます。<< 前のページへ | 次のページへ >>

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ADHD治療薬は将来のうつ病発症に影響するか

 注意欠如・多動症(ADHD)は、うつ病を含む精神疾患を高率に合併するといわれている。しかし、ADHD治療薬がうつ病リスクの増減と関連するかは不明である。スウェーデン・カロリンスカ研究所のZheng Chang氏らは、ADHD治療薬の投与とうつ病との関連を検討した。Biological psychiatry誌2016年12月15日号の報告。 対象は、1960~98年にスウェーデンで生まれ、ADHDの診断を受けた患者3万8,752例。ADHD治療薬の処方、うつ病および他の精神疾患の診断、集団ベースのレジスタから得た人口統計学的要因に関するデータを入手した。ADHD治療薬の投与とうつ病との関連は、Cox比例ハザード回帰分析を用いて推定した。 主な結果は以下のとおり。・人口統計学的および臨床的交絡因子で調整後、ADHD治療薬の投与は、うつ病の長期リスク(3年後)低下との関連が認められた(HR:0.58、95%CI:0.51~0.67)。・ADHD治療薬の投与期間が長いほど、うつ病リスクは低かった。・また、ADHD治療薬の投与は、うつ病合併率の低下と関連しており、未投与患者と比較し、うつ病発症率が20%低下していた(HR:0.80、95%CI:0.70~0.92)。 著者らは「ADHD治療薬の投与は、その後のうつ病リスクを増加させないことが示唆された。むしろ、ADHD治療薬の投与は、その後のうつ病合併率の低下と関連していた」としている。関連医療ニュース ADHD発症や重症度にビタミン摂取が関連 成人ADHD、世界の調査結果発表 2つのADHD治療薬、安全性の違いは

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インフルエンザとノロの流行は土壌放射線に関連?

 わが国での最近のインフルエンザとノロウイルス感染症の流行時における定点サーベイランスデータを用いた研究から、これら感染症の流行と土壌放射線が相関していることが報告された。本研究は岡山大学の井内田科子氏らによる探査的研究で、今回の結果から免疫力低下と土壌放射線による照射に潜在的な関連があることが示唆された。Epidemiology and infection誌オンライン版2017年1月16日号に掲載。 著者らは、インフルエンザとノロウイルス感染症の最近3回の流行期における定点サーベイランスデータ(20歳未満)を用いた。地理情報システム(GIS)の空間的解析手法を用い、定点発症率から流行拡大パターンをマッピングした。また、土壌中のウラン、トリウム、酸化カリウムのデータを用いて各定点での平均土壌放射線(dm)を算出、発症率を0.01μGy/h単位で調べ、発症率と平均土壌放射線との関連を評価した。 主な結果は以下のとおり。・インフルエンザとノロウイルス感染症の流行・集団感染は、放射線被曝が比較的高い地域でみられた。・発症率と放射線量との間に正の相関が認められ、インフルエンザでは r=0.61~0.84(p<0.01)、ノロウイルス感染症では r=0.61~0.72(p<0.01)であった。・放射線被曝が0<dm<0.01と0.15≦dm<0.16の地域の間には発症率の増加が認められ、インフルエンザは1.80倍(95%信頼区間:1.47~2.12)、ノロウイルス感染症は2.07倍(同:1.53~2.61)高かった。

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日本人自閉スペクトラム症に対するアリピプラゾールの効果は

 自閉スペクトラム症を有する小児および青年(6~17歳)における易刺激性の治療に対するアリピプラゾールの有効性、安全性を評価するため、東京都立小児総合医療センターの市川 宏伸氏らは、8週間のプラセボ対照無作為化二重盲検試験を行った。Child psychiatry and human development誌オンライン版2016年12月21日号の報告。 対象患者には、フレキシブルドーズのアリピプラゾール(1~15mg/日)またはプラセボを投与した。対象患者92例は、アリピプラゾール群47例とプラセボ群45例にランダムに割り付けられた。親/介護者による異常行動チェックリスト日本語版(Aberrant Behavior Checklist Japanese Version :ABC-J)の易刺激性サブスケールスコアを用いて評価を行った。 主な結果は以下のとおり。・アリピプラゾール群の平均ABC-Jスコアは、第3~8週にかけて、プラセボ群と比較し有意に改善した。・アリピプラゾール群の平均医師CGI-Iスコアは、第2~8週にかけて、プラセボ群と比較し有意に高い改善効果を示した。・アリピプラゾール群のすべての患者が試験を完了し、重篤な有害事象は報告されなかった。・プラセボ群では、3例が中止した。 著者らは「日本人小児および青年の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性の治療に対するアリピプラゾール投与は、効果的かつ一般的に安全で忍容性が良好である」としている。関連医療ニュース 自閉症とADHD症状併発患者に対する非定型抗精神病薬の比較 自閉症、広汎性発達障害の興奮性に非定型抗精神病薬使用は有用か 成人発症精神疾患の背景に自閉スペクトラム症が関連

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硬水と乳児アトピー性皮膚炎リスク増大の関連を確認

 アトピー性皮膚炎は、家庭用水の硬度が高い地域、および秋~冬に生まれた小児に多くみられるようだが、相乗作用があるかどうかはわかっていない。デンマーク・コペンハーゲン大学のKristiane Aa Engebretsen氏らは、大規模出生コホートを用いた研究を行い、生後早期の硬水への曝露ならびに秋~冬の出生は、生後18ヵ月以内におけるアトピー性皮膚炎の相対有病率の増加と関連していることを明らかにした。家庭用水の硬度と出生季節の間に相乗作用はなかったが、硬水とアトピー性皮膚炎との間には用量反応関係が観察されたという。Journal of Allergy and Clinical Immunology誌オンライン版2016年12月22日号掲載の報告。 研究グループは、デンマークにおける全国出生コホートの小児5万2,950例を対象に、アトピー性皮膚炎の既往(医師による診断)と人口統計学的特性について聞き取り調査を行うとともに、市民登録システムから出生データを、デンマーク・グリーンランド地質調査所から家庭用水の硬度に関するデータを入手し、log線形二項回帰モデルを用いてアトピー性皮膚炎の相対有病率を算出した。 主な結果は以下のとおり。・アトピー性皮膚炎の有病率は、15.0%(7,942/5万2,950例)であった。・アトピー性皮膚炎の相対有病率(RP)は、家庭用水の硬度(範囲:6.60~35.90 deg.dH[118~641mg/L])が5度増大するごとに、5%(RPtrend:1.05、95%信頼区間[CI]:1.03~1.07)高くなった。・アトピー性皮膚炎の相対有病率は、秋(RP:1.24、95%CI:1.17~1.31)または冬(RP:1.18、95%CI:1.11~1.25)の出生児で高かったが、家庭用水の硬度との有意な相互作用は観察されなかった。・アトピー性皮膚炎に対する硬水の人口寄与危険度は2%であった。

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妊娠中のn-3系脂肪酸摂取、児の喘鳴・喘息リスク低下/NEJM

 妊娠24週以降にn-3系長鎖多価不飽和脂肪酸(LCPUFA)を摂取することで、出生児の持続性喘鳴または喘息、および下気道感染症のリスクが絶対値で約7%、相対的には31%低下することが明らかになった。デンマーク・コペンハーゲン大学のHans Bisgaard氏らが、妊娠中のn-3系LUPUFA摂取が出生児の持続性喘鳴または喘息リスクに及ぼす効果を検討した単施設二重盲検プラセボ対照比較試験の結果を報告した。n-3系LCPUFAの摂取不足は、喘鳴性疾患の有病率増加に寄与している可能性がある。これまで、観察研究では妊娠中のn-3系LCPUFA摂取不足と出生児の喘息・喘鳴性疾患のリスク増加との関連が示唆されていたが、無作為化比較試験は検出力が低く結果は不確かであった。NEJM誌2016年12月29日号掲載の報告。妊娠24週以降毎日魚油 vs.オリーブ油摂取、出生児695例を5年間追跡 研究グループは2008年11月~2010年11月の間に、妊娠24週の妊婦736例をn-3系LCPUFA(魚油:55%エイコサペンタエン酸[EPA]、37%ドコサヘキサエン酸[DHA])2.4g/日を摂取する群(魚油群)と、プラセボ(オリーブ油)を摂取する対照群に1対1の割合で無作為に割り付け、それぞれ出産後1週まで毎日摂取してもらい、対象から生まれた児をコペンハーゲン小児喘息前向き研究2010(Copenhagen Prospective Studies on Asthma in Childhood2010:COPSAC2010)のコホートとして5年間前向きに追跡調査した。最初の3年間は二重盲検で、その後2年間は担当医のみ盲検とした。 主要評価項目は、持続性喘鳴または喘息(満3歳に達するまでは「持続性喘鳴」、その後は「喘息」)、副次評価項目は下気道感染症、喘息増悪、湿疹、アレルギー感作などであった。 最終的に、本研究には新生児695例が登録され、95.5%が3年の二重盲検追跡期間を完遂した。持続性喘鳴・喘息リスクはオリーブ油に比べ魚油摂取で約31%低下 持続性喘鳴または喘息のリスクは、対照群23.7%に対し魚油群は16.9%(ハザード比:0.69、95%信頼区間[CI]:0.49~0.97、p=0.035)で、相対的に30.7%低下した。事前に規定されたサブグループ解析では、無作為化時におけるEPA+DHAの血中濃度が低い母親(下位3分の1:血液中の総脂肪酸に対する割合として4.3%未満の集団)から生まれた児で、効果が最も大きいことが示された(対照群34.1%、魚油群17.5%、ハザード比:0.46、95%CI:0.25~0.83、p=0.011)。 副次評価項目では、n-3系LCPUFA摂取と下気道感染症のリスク低下との関連性が示唆されたが(対照群39.1%、魚油群31.7%、ハザード比:0.75、95%CI:0.58~0.98、p=0.033)、喘息増悪、湿疹、アレルギー感作については有意な関連は認められなかった。

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ADHD発症や重症度にビタミン摂取が関連

 ビタミンを含む微量栄養素は、ADHDの症状レベルを低下させることが報告されているが、ADHDのビタミンレベルに関するデータは希薄である。ノルウェー・ベルゲン大学のElisabeth Toverud Landaas氏らは、若年成人ADHD患者および対照群におけるビタミン濃度、ADHD診断および精神医学的症状との関連を調査した。BJPsych open誌2016年11月号(オンライン版2016年12月13日号)の報告。ADHD診断はビタミンB2、B6、B9の低濃度と関連 18~40歳のADHD患者133例、対照群131例を対象に、8種類のビタミンおよびニコチン代謝産物コチニンを分析し、ADHD症状および併存疾患についてもレポートした。 ADHD患者におけるビタミン濃度と精神医学的症状との関連を調査した主な結果は以下のとおり。・ビタミンB2、B6、B9の低濃度とADHD診断が関連し、ビタミンB2、B6の低濃度が症状重症度と関連していた。・喫煙者は、ビタミンB2、B9レベルが低かった。 著者らは「ADHDは、いくつかのビタミン低レベル群でより発症していたが、患者サブグループにおいてこれら微量栄養素の食事摂取が適切でないと考えられる」とし、「ADHDの食事介入試験により、これらの患者を特定することが重要である」と結論づけている。関連医療ニュース 成人ADHD、世界の調査結果発表 うつ病とビタミンDとの関連、どこまで研究は進んでいるのか EPA、DHA、ビタミンDは脳にどのような影響を及ぼすか

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小児の神経線維腫症1型に有望なMEK阻害薬/NEJM

 神経線維腫症1型と手術不能な叢状神経線維腫の小児患者に対し、開発中の経口selumetinibを投与することで、約7割で腫瘍容積が2割以上減少することが示された。米国国立がん研究所のEva Dombi氏らが、第I相臨床試験の結果、明らかにした。神経線維腫症1型関連の叢状神経線維腫は、RASマイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)シグナル伝達が活発であるのが特徴で、現状では有効な薬物療法はない。NEJM誌2016年12月29日号掲載の報告。1日2回、20~30mg/m2を長期に投与 研究グループは、神経線維腫症1型と手術不能な叢状神経線維腫の小児・年少患者(範囲:3.0~18.5歳)を対象に試験を行い、selumetinibの最大耐用量と血漿中薬物動態について評価を行った。 selumetinibは、1日2回(20~30mg/m2)、28日サイクルで継続投与した。また、神経線維腫症1型関連の神経線維腫のマウスモデルにも、同様にselumetinibの投与と評価を行った。 ベースラインからの叢状神経線維腫容積の増減について、容積測定MRI解析法を用いてモニタリングを行い、治療に対する反応を評価した。最大耐用量は25mg/m2と推奨成人用量の約6割 被験者は24例で年齢中央値は10.9歳、ベースラインの腫瘍容積中央値は1,205mL(範囲:29~8,744mL)だった。投与サイクル中央値は30回と長期的に行われ、最大耐用量は25mg/m2と、推奨成人用量の約60%だった。 結果、selumetinib投与によって、腫瘍容積がベースラインから20%以上減少(部分奏効)が認められたのは、24例中17例(71%)だった。マウスでは18匹中12匹(67%)で神経線維腫容積の減少が認められた。 なお、腫瘍容積がベースラインから20%以上増大(疾患進行)例は報告されていない。一方でベースラインでは認められた、腫瘍関連の疼痛、身体の美観的損傷(disfigurement)、運動機能障害が、投与後に改善するという事例的エビデンスが観察された。

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5~18歳の脳震盪、7日以内の運動が回復を促進/JAMA

 急性脳震盪を発症した5~18歳の小児・年少者について、受傷後7日以内に運動を行ったほうが、行わなかった患者と比べて、28日時点の持続性脳震盪後症状(PPCS)を有するリスクが低いことが、カナダ・東オンタリオ研究センター小児病院(CHEO)のAnne M Grool氏らによる前向き多施設共同コホート研究の結果、示された。脳震盪治療ガイドラインでは、受傷直後は症状が治まるまで安静を支持しており、運動が回復を促進するという明白なエビデンスはなかった。今回の結果を踏まえて著者は、「適切に設計した無作為化試験で、脳震盪後の運動のベネフィットを確認する必要がある」と提言している。JAMA誌2016年12月20日号掲載の報告。カナダ9つの救急部門で前向きコホート研究 検討は、2013年8月~2015年6月に、カナダ小児救急研究ネットワークに参加する9つの救急部門(ED)を急性脳震盪で受診した5.00~17.99歳の小児・年少者3,063例を登録して行われた。 登録患者は、受傷後7日と28日にWebベースのサーベイもしくは電話のフォローアップを受け、受傷後早期の運動有無などの調査を受けた。 標準化質問票を用いてEDと7日、28日時点で、運動の有無と脳震盪後症状の重症度を評価した。主要アウトカムは、28日時点のPPCS(3つ以上の新たなまたは増悪した症状)。早期運動とPPCSの関連性の分析を、未補正解析、1対1の傾向スコア適合コホート、治療の逆確率加重(IPTW)法にて評価した。また7日時点の3つ以上の症状あり群で感度解析も行った。早期運動は28日時点のPPCSリスクの低下と関連 評価を完了したのは2,413例であった。平均年齢(SD)は11.77(3.35)歳、女子が1,205例(39.3%)。被験者のうち、早期に運動を行っていたのは1,677例(69.5%)。内訳は、軽い有酸素運動が795例(32.9%)、スポーツとしての運動214例(8.9%)、ノンコンタクトな練習運動143例(5.9%)、フルコンタクトな練習運動106例(4.4%)、試合としての運動419例(17.4%)であった。一方、736例(30.5%)が運動を行っていなかった。 28日時点で、PPCSを有した患者は733例(30.4%)であった。 未補正解析において、早期運動群は、非運動群よりもPPCSリスクが低いことが示された(24.6 vs.43.5%、絶対リスク差[ARD]:18.9%、95%信頼区間[CI]:14.7~23.0%)。 傾向スコア適合コホート(1,108例)でも、早期運動はPPCSのリスク低下と関連していた(早期運動群28.7 vs.非運動群40.1%、ARD:11.4%[95%CI:5.8~16.9%])。IPTWの分析でも同様に認められた(2,099例、相対リスク:0.74[95%CI:0.65~0.84]、ARD:9.7%[95%CI:5.7~13.7%])。 7日時点で症状(PPCS)を認めた患者は、早期運動群803例(43.0%)に対し非運動群は584例(52.9%)であった。また、運動の種類別にみたサブグループ解析においても、早期運動群のPPCS発症率は低かった。それぞれのARDは、軽い有酸素運動群が6.5%(95%CI:5.7~12.5%)、中程度運動群14.3%(同:5.9~22.2)、フルコンタクト運動16.8%(同:7.5~25.5%)。このサブグループの傾向適合解析(早期運動群388例 vs.非運動群388例の計776例)における有意な差はみられなかった(47.2 vs.51.5%、ARD:4.4%[95%CI:-2.6~11.3%])。

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