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こんにちは。自由気ままな整形外科医です。資産形成を効率的に行うには、「攻め」だけではなく「守り」も固めなければいけません。守りとは、ずばり節約です。主婦・主夫にとって、節約は鉄板ネタです。皆さんあの手この手を使って節約しているので、そのあたりの工夫はネット上にあふれています。しかし、日々の生活ではなく資産形成という大きな目標を達成するには、日々のチマチマした節約では到底追いつきません。また、医師特有の事情によって、世間で一般的に行われている節約術が実践できないケースもあるでしょう。ここでは資産形成するに当たって私が実践してきた節約の工夫をご紹介しましょう!節約術の王道=固定費削減節約には基本的な考え方があり、日々の支出を固定費と変動費に分けることから始まります。固定費とは、住居費、生命保険、通信費のように、毎月必ず発生する支出です。一方、変動費は食費や被服費など、その時々で変動する支出です。ストレスなく大きな金額を節約するためには、固定費を削減することが王道です。確かに、変動費のほうを削減するため、外食の頻度を減らすなどもそれなりの効果は見込めます。しかし、継続的に変動費を抑制していると、ストレスがたまってしまいます。これに対し、住宅ローンや生命保険を見直すと、ストレスをためずに毎月節約できるため非常に効率的です。語り尽くされた感がありますが、やはり節約の王道は固定費削減である、と認識しましょう。住居費をタダにする方法それではどうやって固定費を削減するのかを具体的に考えていきましょう。節約というからには、「支出を削減する」ことをイメージする方が多いと思います。具体的には、住宅ローンであれば金利を交渉して減らす、賃貸であれば、賃料減額交渉が有効です。それなりの額の家賃であれば借り手が限られるため、貸し手も交渉に応じる可能性が高くなります。例えば20万円の賃料であれば、2万円ぐらい下げてくれる可能性があるでしょう。賃料減額のために引っ越しを検討するならば、まずは減額交渉がお勧めです。そして、これらも効果は高いですが、もっと劇的に支出を削減することが可能です。それは無料(タダ)で住んでしまう!という選択肢です。私の具体例を示しましょう。2004年 5,000万円で自宅を購入。銀行から35年返済で5,000万円の融資を受ける。2021年 自宅の時価評価額が1億5,000万円に上昇。現時点での残債は3,100万円。今自宅を売却すれば、税引後でも約1億円のキャッシュが手元に残ります。しかも、自宅前を月極駐車場として賃借しているため、17年間で約1,700万円の賃料収入がありました。このパターンであれば、ほぼタダで住んだうえに1億円ゲットするという、ぬれ手で粟の状況が実現します。「単にオマエがうまくやっただけだろう」と言われそうですが、2000~06年や2009~12年に都市部で自宅を購入した人は同じような状況です。単なる金利交渉や賃料減額交渉と比較しても、適切な時期に物件価格が上昇する見込みのあるエリアに自宅を購入するメリットがよくわかると思います。自動車費用削減の2つのポイント自動車関連費用はどうでしょうか。最近は自動車を持たないライフスタイルもメジャーになってきました。しかし、医師はアルバイト先も多く、クルマなしの生活は難しい人も多いでしょう。自動車の節約は下記2点に絞られます。1)長く乗り続ける2)中古車を購入する私は1997年にテラノレグラスを330万円で新車購入し、2014年にメルセデスEクラスを90万円で譲ってもらうまで17年間乗っていました。2018年にはランドクルーザーを140万円で譲ってもらったのですが、24年間で自動車本体には560万円しかかけていません。年換算でたったの23万円です。いずれのクルマも頑丈なので、修理費はさほどかかりませんでした。このような手法であれば、自動車関連費用を最小限に抑えられると思います。ちなみに私は事故したときのことを考えて、大きなクルマにしか乗るつもりはありません。生命保険はどうなのか最後は生命保険です。生命保険をかける目的は、残された家族の生活費です。このため生命保険が最も必要なのは第一子が生まれた瞬間です。独身者や子供のいない夫婦、そして十分な資産がある人は、極論すると生命保険は不要です。つまり、生命保険費を削減するには資産形成に励めということになります。ちなみに私は月額2,500円の共済保険のみです。さらに日本の医療制度を考えると、高額療養費制度があるため医療保険も不要かもしれません。私は、免疫チェックポイント阻害薬などの超高額医療を自費で受けるために、月額2,300円の自由診療保険に加入しています。しかし、薬価が急激に切り下がってきているので、保険の必要性は低下してきました。このため、保険に加入し続けるか否かを検討中です。キーワードは「自由な発想」これまで見てきたように、ちまたで喧伝されている節約術を踏襲するだけではなく、発想そのものを見直すことで、劇的な支出削減効果が得られるかもしれません。ここで述べた手法はあくまで一例です。皆さんの環境でできることを考えてみることをお勧めします。その際のキーワードは「自由な発想」です。既存の手法から一歩抜け出して、自分なりの節約を実践してみましょう。