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デュルバルマブ、進展型小細胞肺がんのOSを有意に延長(CASPIAN)/AstraZeneca

 AstraZenecaは、2019年6月27日、進展型小細胞肺がん(SCLC)の1次治療を対象としたデュルバルマブの第III相CASPIAN試験で、主要評価項目である全生存率(OS)を達成したと発表。 CASPIAN試験は、進展型SCLC患者の1次治療における無作為化オープンラベル多施設共同国際第III相試験。この試験では、化学療法単独とデュルバルマブ+化学療法(エトポシド+シスプラチン/カルボプラチン)およびデュルバルマブ+トレメリムマブ+化学療法(上記と同様)とを比較しており、米国、欧州、南米、アジア、中東を含む22ヵ国、200以上の施設で実施されている。 独立データモニタリング委員会による中間分析では、デュルバルマブ+化学療法(エトポシド+シスプラチン)群は、化学療法単独に比べ主要評価項目であるOSを統計学的に有意に改善した。デュルバルマブ併用療法の安全性と耐容性は、これらの既知の安全性プロファイルと一致していた。 AstraZenecaは、今後の医学会での発表のために、今回のデータを提出するとしている。

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ASCO2019レポート 消化器がん(Upper GI)

レポーター紹介今年のASCOも消化器がん領域では免疫チェックポイント阻害薬が主役であった。胃がん初回化学療法におけるペムブロリズマブの効果を検証したKEYNOTE-062試験の結果が報告された。また、ポスターセッションでは、免疫チェックポイント阻害薬の治療効果をより高めるために、血管新生阻害薬との併用効果を検討したり、食道がん術前化学放射線療法に免疫チェックポイント阻害薬を併用した試験が多く認められた。膵臓がんでは、gBRCA陽性患者に対するPARP阻害薬のメンテナンス治療の効果をみた試験の結果がプレナリーセッションで報告された。また、支持療法では、消化器がんで用いることが多い、50mg/m2以上のCDDPを使用する患者に対して、4剤併用の有効性を検証したJ-FORCE試験が報告された。LBA-4007 胃がん初回化学療法KEYNOTE-062試験(Non-colorectal, Oral presentation)胃がんにおける免疫チェックポイントの位置付けは、3次治療以降でのニボルマブの単剤投与であり、昨年報告されたKEYNOTE-061試験の結果では、2次治療としてのペムブロリズマブは、パクリタキセル単剤に対してCPS(Combined Positive Score:腫瘍細胞および腫瘍浸潤免疫細胞でのPD-L1陽性割合)が1%以上の胃がんでの優越性を示すことはできなかった。今回は初回化学療法例を対象に、5-FU(あるいはカペシタビン)+CDDP療法(C群)に対する、ペムブロリズマブ併用療法(C+P群)の優越性と、単剤療法(P群)の非劣性を検証したKEYNOTE-062試験の結果が報告された。対象はCPS 1%以上の切除不能再発胃がんで、763例が登録された。日本を含む東アジアからは約25%が登録され、欧州・米国・オーストラリアからの登録が約60%と多数を占めた。主要評価項目は4つあり、C群に対するP+C群の無増悪生存期間(PFS)の優越性(≧CPS 1)、全生存期間(OS)の優越性(≧CPS 1)および(≧CPS 10)、P群のOSでの非劣性(≧CPS 1)であった。C群とP群の比較においては、OS中央値、12ヵ月OS割合、24ヵ月OS割合は、C群とP群でそれぞれ11.1ヵ月と10.6ヵ月、46%と47%、そして19%と27%であり、HR:0.91(99.2%CI:0.69~1.18)と、HRの信頼区間の上限は、あらかじめ決めておいた非劣性マージン1.20を下回ったため、P群の非劣性が示された。探索的な検討であるが、≧CPS 10の患者群では、24ヵ月生存割合がC群とP群で22%と29%と、よりP群で良好な結果であった。しかし、PFS中央値は、C群とP群で6.4ヵ月と2.0ヵ月、12ヵ月PFS割合は19%と14%と、P群で不良な傾向であった。後治療はP群で52.8%実施されていることから、後治療を含めた治療により、長期生存が得られていると考えられた。C群とC+P群の比較では、OS中央値はC群とC+P群でそれぞれ11.1ヵ月と12.5ヵ月、12ヵ月OS割合は46%と53%、24ヵ月OS割合は19%と24%であり、HR:0.85(95%CI:0.70~1.03、p=0.046)と、統計学的に有意な生存期間の延長は認められなかった。驚いたことに、≧CPS 10の患者群でも両者のHRは0.85であり、より有効性が期待できる手段においてもC+P群の効果は変わらなかった。有害事象はいずれの群も許容される範囲内であった。まず、CPSにて対象を絞っても、他のがん種で示されているような、プラチナ併用初回化学療法に対する免疫チェックポイント阻害薬の併用効果が胃がんでは示せなかったこと、C+P群で思ったほど治療効果が持続していないこと、KEYNOTE-061試験で示されたCPSでの対象選択が、併用群では打ち消されていることなど、いくつかのポイントがクエスチョンとして挙がってくるが、今後の検討が必要である。非劣性が示され、CPS 1以上の胃がんでの初回化学療法の選択肢となりうるとされたペムブロリズマブも、効果のある症例は長く持続するが、半数の患者が2ヵ月で病勢進行を来している。従来の化学療法を受ける機会を逸しないためにも、対象は慎重に選択されるべきで、CPS 10以外にも効果のありそうな対象が絞り込める情報が必要である。また、薬剤コストの面についても問題が指摘されており、臨床的意義についてディスカッションが必要である。また、現在実施中である、ATTRACTION-4試験(胃がん初回化学療法SOX/XELOX±ニボルマブ)、CheckMate-649試験(胃がん初回化学療法XELOX/FOLFOX±ニボルマブ、およびニボルマブ+イピリムマブ)の比較試験の結果がどうなるのか、同じ結果なのか、異なる結果になるのか、大変興味深い。消化管がんに対する免疫チェックポイント阻害薬と血管新生阻害薬、放射線療法の併用(Non-colorectal, Developmental therapeutics, poster)KEYNOTE-062試験の結果で、改めて消化管がんの研究者が思ったことは、胃がんは免疫原性が低い、CPSも堅牢なバイオマーカーではなく、化学療法との併用も微妙で、より強力な治療が必要、である。以前より、ニボルマブ(Nivo)とラムシルマブの併用が有効性を高めることが報告されていたり、肝細胞がんでのペムブロリズマブとレンバチニブとの併用で、奏効割合の改善が報告されたりしていたが、同様に、免疫チェックポイント阻害薬と血管新生阻害薬の併用療法を検討した、Nivoとレゴラフェニブ(Rego)の併用Phase I試験の結果が報告された(#2522)。REGONIVO試験では、標準投与量のNivoにRegoを通常量の半量である80mgより併用し、毒性をみながら増量し安全性をみる試験である。Regoが腫瘍関連マクロファージ(TAM)を抑えることで免疫抑制状態を解除し、抗腫瘍効果を高めるということが報告されている。胃がん、大腸がんそれぞれ25例が登録されたが、Rego 80mgとRego 120mgのコホートでは用量制限毒性(DLT)を認めず、160mgへ増量された。160mgのコホートでは、3例中3例にDLT(皮膚毒性、蛋白尿、消化管穿孔)が認められ、また120mgのコホートでも継続投与にて頻繁にGrade3の皮膚毒性が認められたため、Rego 80mgが推奨投与量とされた。奏効割合はマイクロサテライト安定(MSS)大腸がんに対して36%、胃がんに対して44%と高い効果を認め、さらなる治療開発が期待されている。また、胃がん初回化学療法例に対して、XELOX療法に抗PD-1抗体であるcamrelizumabを併用し、4~6回投与した後、XELOXを休止、血管新生阻害薬であるapatinibとcamrelizumabの併用療法によるメンテナンスを行うPhase II試験(#4031)では奏効割合58.6%、食道扁平上皮がんの初回化学療法例に対するリポソーマルパクリタキセルと、ネダプラチンにcamrelizumabとapatinibの併用を評価したPhase II試験(#4033)では奏効割合80%と報告されている。いずれも併用により毒性が強くなるため、血管新生阻害薬の単剤での投与量を大幅に減量する必要があるが、有効性は、探索的な検討ながら、良好にみえる。さらなる結果を待って、使いどころを検討する必要がある。肺がんなど他がん腫ですでに示されている、放射線療法と免疫チェックポイント阻害薬の探索的な試験の結果が報告されている。韓国からは食道扁平上皮がんに対する術前化学放射線療法にペムブロリズマブを併用したPhase II(#4027)が報告された。病理学的完全奏効割合(pCR)は46.1%と高く、懸念された間質性肺炎は認められなかったが、手術症例26例中2例がARDSなどの肺障害により死亡しており、術前のペムブロリズマブの影響が懸念された。また食道胃接合部腺がんに対しては、欧米での標準治療の1つである術前カルボプラチン+パクリタキセル+放射線療法に、PD-L1抗体であるアベルマブを併用し、術後にもアベルマブを継続するPhase I/II試験(#4041)が行われ、7例のPhase I部分のみの発表であったが、重篤な毒性はなく、pCR割合も43%と比較的良好であった。また、術前化学放射線療法後に切除を行った食道胃接合部腺がんの術後にデュルバルマブを1年投与するPhase II試験(#4058)では、重篤な有害事象はないと報告されている。今後の免疫療法は、“併用療法”“周術期”といったところへシフトしていくと思われる。LBA4 膵臓がんに対するPARP阻害薬メンテナンス:POLO試験(Plenary session)PARP阻害薬であるオラパリブは、生殖細胞系列遺伝子のBRCA(gBRCA)に変異のある乳がんや卵巣がんに用いられているが、他がん腫での検討はまれである。POLO試験では、gBRCA1/2に変異のある進行膵がんに対してプラチナ併用化学療法を行い、進行がみられなかった患者をオラパリブとプラセボに割り付け、メンテナンス治療としての有効性をみた試験である。gBRCA1/2変異は、3,315例の患者をスクリーニングし、247例(7.4%)に認められ、うち、92例がオラパリブ群、62例がプラセボ群に割り付けられた。前治療はFOLFIRINOXが約80%と多く、治療効果も群間で差異はなかった。主要評価項目である無増悪生存期間中央値はオラパリブ群7.4ヵ月、プラセボ群3.8ヵ月であり、HR:0.53と有意に改善が認められた。生存期間を評価するにはイベントは不十分であるが、中央値オラパリブ群18.9ヵ月、プラセボ群18.1ヵ月と差を認めなかった。有害事象は予想されたものであった。また、すべてのサブグループにて同様の傾向であった。日本ではこの試験は実施されておらず、この結果が今後の日常診療にどのように取り込まれるのか、今後注目される。#11503 標準的制吐薬に対するオランザピンの上乗せ効果を検証したJ-FORCE試験(Symptom and Survivorship, Oral presentation)高度催吐性化学療法(Highly Emetogenic Chemotherapy:HEC)における標準制吐療法である、アプレピタント(APR)、セロトニン受容体拮抗薬、デキサメタゾン(DEX)にオランザピン(OLZ)10mgを併用することが遅発期の制吐に有効であることが証明されているが、眠気が問題点であった。この試験では予備的試験を行ったうえ、OLZ:5mgを試験治療群とし、プラセボ群に対する、遅発期(CDDP投与開始24時間後から120時間以内)の嘔吐完全抑制割合における優越性を検証した。705例が登録され、試験治療群が354例、プラセボ群が351例、患者背景は、55歳以上が80%以上、男性が65%、肺がん(50%)、食道がん(20%)、婦人科がん(10%)、その他であった。主要評価項目である遅発期の嘔吐完全抑制割合は、プラセボ群の66%に対して、試験治療群が79%(p<0.001)と有意に優れた結果であった。また、副次的評価項目である急性期の嘔吐完全抑制割合は、プラセボ群の89%に対して、試験治療群が95%(p=0.002)、全期間の嘔吐完全抑制割合は、プラセボ群の64%に対して、試験治療群が78%(p<0.001)と有意に良好な結果であった。試験治療群の有害事象のうち、全グレード(Grade3)の眠気が43%(0.3%)、めまいが8%(0%)と口腔内乾燥が21%(0%)と有意に多かったが、両群ともにGrade4は認めなかった。しかしながら、治療期間中の生活経過記録の解析結果から、試験治療群はプラセボ群と比較して有意(p<0.05)に良好であったことが示され、新たな標準治療であることが示された。日本の支持療法研究グループで行われた臨床試験が、世界の標準治療を塗り替えた非常に意義深い試験である。今回のASCOでも依然として免疫チェックポイント阻害薬の演題が多数を占めた。単剤の治療の時代から、併用療法や集学的治療へシフトしている。また、免疫細胞療法などの演題も多数認められ、新時代の到来を予感させられる。また、J-FORCE試験がOral Presentationに選ばれるなど、支持療法のエビデンス創出が日本でも盛んになってきており、今後にも期待したい。

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非扁平上皮NSCLCへの維持療法、Bev対Pem対Bev+Pem(ECOG-ACRIN 5508)/ASCO2019

 進行非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)患者における維持療法として、ベバシズマブ、ペメトレキセド、およびその併用の3群を比較した第III相ECOG-ACRIN 5508試験の結果を、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2019)で、米国・Winship Cancer Institute of Emory UniversityのSuresh Ramalingam氏が発表した。・対象:全身療法歴のない、ECOG PS 0~1の進行非扁平上皮NSCLC患者(カルボプラチン・パクリタキセル・ベバシズマブ併用3週ごと4サイクルの導入療法実施後、CR/PR/ SDとなった患者が、維持療法として、ベバシズマブ群とペメトレキセド群、ベバシズマブ・ペメトレキセド併用群に1:1:1の割合で無作為に割り付けられた)・試験群:ペメトレキセド3週ごとPDまで(Pem群)ベバシズマブ+ペメトレキセド3週ごとPDまで(Bev+Pem群)・対照群:ベバシズマブ3週ごとPDまで(Bev群)・評価項目:[主要評価項目]無作為化後の全生存期間(OS)[副次評価項目]無作為化後の無増悪生存期間(PFS)、RECIST1.1による奏効率(RR)、安全性 主な結果は以下のとおり。・導入療法後、874例が3群に無作為化された(Bev群287例、Pem群294例、Bev+Pem群293例)。年齢中央値:64歳、男性:49%、ECOG PS1:55%。ベースライン特性は、3群でバランスがとれていた。・治療サイクル数の中央値はBev群およびPem群で6サイクル、Bev+Pem群8サイクルであった。無作為化後の追跡期間中央値は50.6ヵ月。・無作為化後のOS中央値はBev群14.4ヵ月に対し、Pem群15.9ヵ月(ハザード比[HR]:0.86、95%信頼区間[CI]:0.70~1.07、p=0.12)、Bev+Pem群16.4ヵ月(HR:0.90、95%CI:0.73~1.12、p=0.28)。・無作為化後のPFS中央値はBev群4.2ヵ月に対し、Pem群5.1ヵ月(HR:0.85、95%CI:0.69~1.03、p=0.06)、Bev+Pem群7.5ヵ月(HR:0.67、95%CI:0.55~0.82、p<0.001)。・維持療法のRRはBev群13%、Pem群19%、Bev+Pem群21%であった。・維持療法におけるGrade3以上の有害事象は、Bev群29%、Pem群37%、Bev+Pem群50%と併用群で多い傾向がみられた。Pem群およびBev+Pem群で多くみられたのはリンパ球減少症(1%、5%、8%)、好中球減少症(1%、7%、11%)、血小板減少症(0%、3%、4%)など。Bev群で多くみられたのはタンパク尿(4%、1%、3%)、高血圧(16%、5%、19%)であった。 これらの結果を受けてRamalingam氏は、併用群では、Bev群と比較してPFS中央値を延長したものの、OS中央値は有意な差が認められなかったと結論付けている。

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軽症脳卒中/TIA患者への血小板反応性が低い薬物療法は?/BMJ

 チカグレロル+アスピリン併用療法を受けた軽症脳卒中または一過性脳虚血発作(TIA)患者、とくにCYP2C19機能喪失型変異保有者では、クロピドグレル+アスピリン併用療法を受けた患者と比較して、高い血小板反応性を示す患者の割合が低いことが示された。中国・首都医科大学のYilong Wang氏らが、軽症脳卒中/TIA患者を対象にチカグレロル+アスピリンのクロピドグレル+アスピリンに対する優越性を検証する第II相非盲検(評価者盲検)無作為化比較試験「Platelet Reactivity in Acute Stroke or Transient Ischaemic Attack trial:PRINCE試験」の結果を報告した。急性冠症候群においては、チカグレロル+アスピリン併用はクロピドグレル+アスピリン併用と比較し、CYP2C19の変異の有無にかかわらず有効であることが示されているが、軽症脳卒中/TIA患者では検証されていなかった。BMJ誌2019年6月6日号掲載の報告。675例を対象に、アスピリンへのチカグレロル併用vs.クロピドグレル併用を比較 PRINCE試験は、2015年8月~2017年3月の期間に、中国の26施設で実施された。対象は、軽症の急性脳卒中またはTIA患者675例で、発症24時間以内にチカグレロル(負荷投与量180mg、維持量90mg 1日2回)、またはクロピドグレル(負荷投与量300mg、維持量75mg/日)のいずれかと、アスピリン(100mg/日を最初の21日間)を併用する群(それぞれチカグレロル併用群、クロピドグレル併用群)に、1対1の割合で無作為に割り付けられた。 主要評価項目は、90日時点で高い血小板反応性を示す患者の割合であった。血小板反応性の高さは、VerifyNow P2Y12 reaction units(PRU)>208と定義した。 副次評価項目は、クロピドグレルの代謝に影響を及ぼす遺伝子変異を有する患者における、90日時点の高い血小板反応性と、90日・6ヵ月・1年時点でのあらゆる脳卒中(虚血性/出血性)の再発などであった。チカグレロル併用群で高い血小板反応性の患者が少なく、脳卒中再発率も低下 90日時点で高い血小板反応性を示したのは、チカグレロル併用群280例中35例(12.5%)、クロピドグレル併用群290例中86例(29.7%)であった(リスク比[RR]:0.40、95%信頼区間[CI]:0.28~0.56、p<0.001)。CYP2C19機能喪失型変異保有者では、10.8% vs.35.4%であった(RR:0.31、95%CI:0.18~0.49、p<0.001)。 脳卒中の発現率は、チカグレロル併用群6.3%(21/336例)、クロピドグレル併用群8.8%(30/339例)であった(ハザード比[HR]:0.70、95%CI:0.40~1.22、p=0.20)。大動脈アテローム性硬化症患者では、チカグレロル併用群はクロピドグレル併用群と比較して、90日時点の脳卒中再発が減少した(6.0% vs.13.1%、HR:0.45、95%CI:0.20~0.98、p=0.04)。 大出血または小出血の発生頻度に、チカグレロル併用群とクロピドグレル併用群とで有意差はなかった(4.8% vs.3.5%、p=0.42)。

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薬剤コーティングバルーンが高出血リスク患者へのPCIに有効/Lancet

 出血リスクが高い患者に対する経皮的冠動脈インターベンション(PCI)において、薬剤コーティングバルーンはベアメタルステントに比べ優れていることが示された。フィンランド・North Karelia Central HospitalのTuomas T. Rissanen氏らが、同国内5施設で実施した単盲検無作為化非劣性試験「Drug-Eluting Balloon in stable and Unstable angina Trial:DEBUT試験」の結果を報告した。抗血小板療法や抗凝固療法の進歩、あるいは新世代薬剤溶出ステント(DES)の導入にもかかわらず、現状では、高出血リスク患者におけるPCIの最適な技術はわかっていない。Lancet誌オンライン版2019年6月13日号掲載の報告。薬剤コーティングバルーンで治療可能な出血リスク因子1つ以上、対象血管径2.5~4.0mmの新規患者が対象 DEBUT試験の対象は、薬剤コーティングバルーンで治療可能な、対象血管径が2.5~4.0mmの新規冠動脈虚血性病変のある、1つ以上の出血リスク因子(経口抗凝固薬内服中、80歳以上、貧血または血小板減少症、活動性悪性腫瘍、脳梗塞または頭蓋内出血の既往、重度の腎機能障害または肝不全、BMI<20、治療を要する重大な出血など)を有する患者である。ST上昇型心筋梗塞患者、2つのステントを要する分岐部病変、ステント内再狭窄、前拡張後の標的血管の重度血管解離または高度再狭窄(>30%)を有する患者は除外された。 標的病変の前拡張成功後、対象患者を、パクリタキセルとイオプロミドでコーティングされたバルーンを用いるPCI(バルーン群)、またはベアメタルを用いるPCI(ベアメタル群)のいずれかに1対1の割合で無作為に割り付けた。 主要評価項目は、9ヵ月時点での主要心血管イベント(MACE;心血管死、非致死性心筋梗塞、虚血による標的血管再血行再建の複合)である。絶対リスク差が3%未満の場合に非劣性とし、非劣性が検証された場合は優越性の検定を行った。intention-to-treat集団を対象に解析を行った。薬剤コーティングバルーンの優越性をMACEに関して確認 2013年5月22日~2017年1月16日の期間で、220例が募集され、そのうち208例がバルーン群(102例)とベアメタル群(106例)に無作為に割り付けられた。9ヵ月時点のMACEはバルーン群で1例(1%)、ベアメタル群で15例(14%)に発生した(絶対リスク比:-13.2ポイント[95%信頼区間[CI]:-6.2~-21.1]、リスク比:0.07[95%CI:0.01~0.52]、非劣性のp<0.00001、優越性のp=0.00034)。ベアメタル群ではステント血栓症(definite)が2例発生したが、バルーン群では急性の血管閉塞は確認されなかった。 著者は、予定より症例数が少なく、MACEの発生も予想より低かったことなどを研究の限界として挙げたうえで、「薬剤コーティングバルーンは出血リスクが高い患者に対する新しい治療戦略であり、今後、新世代DESを用いたPCIとの無作為化比較試験が必要である」とまとめている。

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ASCO2019レポート 肺がん

レポーター紹介2019年のASCO、とくに肺がん領域は、このところ続いた免疫チェックポイント阻害薬による新境地の開拓の連続とは異なり、比較的おとなしいエビデンスの報告が主体であった。その中でも、RELAY試験の中川先生、JIPANG試験の劔持先生、COMPASS試験の瀬戸先生、そして大規模な外科切除データに基づく発表が注目された津谷先生といった日本人演者のOral presentationが多数報告され、活況を呈した。今回はその中から、とくに注目すべき演題について概観したい。RELAY試験EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんの患者を対象に、試験治療としてのエルロチニブとラムシルマブの併用療法を標準治療としてのエルロチニブと比較したRELAY試験の結果が報告された。本試験には、Exon19欠失変異、Exon21 L858R変異があり、PS 0-1、血管新生阻害薬の一般的な適格規準を満たし、脳転移のない患者が合計449例登録された。主要評価項目はPFS、副次評価項目は安全性、OS、奏効割合などが設定されている。本試験はこれまでのEGFR-TKIと血管新生阻害薬の試験に比べ多数の症例が登録されており、また、アジア例が77%、そのうち日本人が多数を占めるという点も特徴的である。主要評価項目であるPFS中央値は、試験治療群で19.4ヵ月、標準治療群で12.4ヵ月、ハザード比は0.591(95%信頼区間0.461~0.760)であり、有意にエルロチニブ+ラムシルマブ併用群が良好な成績であった。探索的に実施されたPFS2の解析でも、ハザード比0.690(95%信頼区間0490~0.972)であった。安全性に関しては、Grade 3以上の有害事象が試験治療群で72%、標準治療群で54%報告されており、両者の違いは多くは高血圧であり、皮膚障害などの有害事象はCTCAE Gradeでは大きな違いを認めなかった。脳転移のない患者集団であることは考慮する必要があるものの、PFSの中央値でオシメルチニブのFLAURA試験と同等の結果が得られたことは、今後明らかになる全生存期間の解析に期待が持たれる結果であった。ゲフィチニブ+カルボプラチン+ペメトレキセド併用療法EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんの患者を対象に、試験治療としてゲフィチニブとカルボプラチン+ペメトレキセド療法を併用する治療と、標準治療としてのゲフィチニブを比較するPhase III試験の結果が、インドから報告された。本試験には、Exon 19欠失変異、Exon 21 L858R変異があり、PS 0~2の患者が350例登録された。主要評価項目はPFS、副次評価項目はOS、安全性、奏効割合などであった。本試験に登録された患者の年齢中央値は50代半ばであり、PSに関しては2の患者が21~22%登録されており、わが国で実施されたNEJ009試験とは患者集団が異なる可能性が高い試験である。PFS中央値は試験治療群で16ヵ月、標準治療群で8ヵ月であり、ハザード比0.51(95%信頼区間0.39~0.66)と、良好な成績であった。OSについては試験治療群の中央値は到達しておらず、ハザード比は0.45(95%信頼区間0.31~0.65)であり、副次評価項目ながら併用療法群が良好な結果であった。NEJ009試験で話題となったゲフィチニブ、カルボプラチン+ペメトレキセド療法がPDとなった後のPSや腫瘍量などについての情報は開示されなかったものの、同様にOSを延長する結果が得られたことは評価に値する。ただ、FLAURA試験の結果でオシメルチニブが初回治療で注目されており、オシメルチニブを基本として今回と同様のデザインでどのような結果が得られるか、注目がさらに集まっている。JCOG1210/WJOG7813L試験75歳以上の高齢者を対象として、試験治療としてのカルボプラチン+ペメトレキセド療法と標準治療ドセタキセルと比較したPhase III試験である、JCOG1210/WJOG7813L試験の結果も報告されている。本試験には未治療、PS 0~1の75歳以上の非扁平上皮非小細胞肺がん患者433例が登録され、試験治療としてカルボプラチン+ペメトレキセド併用療法とその後の維持療法が、標準治療としてドセタキセル単剤療法が実施された。主要評価項目はOSの非劣性であり、非劣性マージンはハザード比で1.154に設定された。登録された患者の年齢中央値は78歳、試験治療群では最高87歳、標準治療群では最高88歳の高齢患者が登録されている。OSは中央値で試験治療群が18.7ヵ月、標準治療群が15.5ヵ月、ハザード比は0.850(95%信頼区間は0.684~1.056)であり、カルボプラチン+ペメトレキセド併用療法のドセタキセルに対する非劣性が証明された。安全性については、試験治療群で貧血が多い傾向にあり、標準治療群で白血球減少、好中球減少が多い傾向を認め、治療関連死はそれぞれ2例ずつ報告されている。FACT-LCを用いたQOL評価では、試験治療群が良いことが示されている。非劣性が証明され、かつ有害事象やQOLでも試験治療群が想定されたとおり良好な結果であったことを受け、カルボプラチン+ペメトレキセド併用療法とそれに続くペメトレキセド維持療法が、75歳以上の高齢者における標準治療と考えて問題ない結果であった。サブセット、フォローアップ今回、肺がん領域では、主たる結果が発表済みの試験においても盛んにサブセット解析、フォローアップ解析の結果が報告された。IMpower150試験は、進行期非小細胞肺がんにおいて、カルボプラチン+パクリタキセル+ベバシズマブにアテゾリズマブを上乗せすることの優越性を示したPhase III試験である。本試験ではこれまでのベバシズマブを用いた試験の結果を受け、肝転移の有無が層別化因子に加えられていた。今回報告された肝転移の有無で分けられたサブセット解析では、肝転移を有する症例で、カルボプラチン+パクリタキセル+ベバシズマブ療法に対し、アテゾリズマブを加えることで、PFS、OSのハザード比がそれぞれ0.41(95%信頼区間0.26~0.62)、0.52(95%信頼区間0.33~0.82)と、いずれも明らかに改善していることが認められた。AACRでは、KEYNOTE189試験において、層別化因子には含まれていなかったものの肝転移の有無でのサブセット解析結果が報告されており、同様に肝転移症例でも有効であることが示されている。肝転移症例が予後不良であることはすでに報告されており、この患者集団においてもプラチナ併用療法と免疫チェックポイント阻害薬の併用療法の意義を示すエビデンスが積み重ねられている。一方、フォローアップデータとしては、KEYNOTE189試験のアップデート、PACIFIC試験のアップデート等が報告され、いずれも良好な傾向が維持されていることが示されている。なかでも注目を集めたのはLate breakingで報告されたKEYNOTE001試験の5年生存のデータである。KEYNOTE001試験は、ペムブロリズマブのPhase I試験であり、この中から同薬の安全性や至適投与量のデータだけでなく、PD-L1のTPSカットオフについての知見も得られている。今回報告された5年生存のデータでは、未治療患者、治療歴のある患者それぞれについて、PD-L1発現別のサブセットを含め長期生存のデータが評価された。5年生存割合は、未治療患者では23.2%、治療歴あるセカンドライン以降の患者では15.5%であった。すでにニボルマブの長期生存のデータが報告されており、既治療の患者集団での成績は大きく異ならない印象であった。一方、未治療の患者における23.2%の5年生存割合はこれまで報告されていなかった情報であり、初回治療から免疫チェックポイント阻害薬を使用する場合の5年生存割合の新たな指標として受け止められる結果であった。PD-L1 TPS別の解析結果でも、PD-L1 50%以上の集団では、未治療、既治療問わず、5年生存割合が25%を超えるという驚くべき結果であった。ただし、Phase I試験のデータであるなど、対象となった患者集団は日常臨床の患者集団とは異なる、具体的にはより状態が良い可能性もあり、この結果が一般臨床でも再現されるかは、今後の追加情報を待つ必要がある。周術期治療NEOSTAR:術前のニボルマブ+イピリムマブ併用療法の有効性と安全性を評価するPhase II試験である。本試験には、切除可能Stage I~IIIA(Single N2)症例44例が登録され、ニボルマブ単剤療法とニボルマブ+イピリムマブ併用療法にランダム化された。主要評価項目はMajor Pathologic Response(<10% viable tumor)とされた。両群併せて手術検体が得られた41例中10例(29%)、ニボルマブ単剤では20%、ニボルマブ+イピリムマブ併用療法では43%でMPRが達成されていた。有害事象に関しては、ニボルマブ群1例でbronchopleural fistulaとそれに伴う肺臓炎による死亡例が報告されており、それ以外にも、肺臓炎、低酸素血症、低マグネシウム血症、下痢などがGrade 3の有害事象として報告されている。免疫チェックポイント阻害薬による術前導入療法については、本試験以外にも複数実施されており、注目が高まっている。評価手法として用いられたMPRについて、従来からあるpCRを含めた病理学的効果判定の意義や、長期生存のデータとの関連性等について今後さらなる解析が必要と考えられる。JIPANG:Stage II~IIIAの非扁平上皮非小細胞肺がんの術後化学療法として、試験治療としてシスプラチン+ペメトレキセド併用療法を、標準治療であるシスプラチン+ビノレルビン併用療法と比較したPhase III試験である。本試験には、完全切除後のpStage II-IIIAの非扁平上皮非小細胞肺がん患者804例が登録され、性別、年齢、pStage、EGFR遺伝子変異の有無、施設を層別化因子としてランダム化された。主要評価項目は無再発生存期間、副次評価項目はOS、安全性等とされ、優越性試験のデザインで実施された。無再発生存期間の中央値は、試験治療群で38.9ヵ月、標準治療群で37.3ヵ月、ハザード比は0.98(95%信頼区間0.81~1.20)であり、試験治療の優越性は証明されなかった。安全性に関しては、Grade 3以上の有害事象の発生頻度は、試験治療群で47.4%、標準治療群で89.4%であり、試験治療群がより良好な結果であった。確かに優越性は証明されなかったものの、有効性は大まかには同等といえ、かつ安全性においてもシスプラチン+ペメトレキセドが良好な傾向を示したことが、会場でも話題になっていた。分子標的薬今回のASCOではMET阻害薬のデータが複数報告された。capmatinibとtepotinibは従来からMET exon14 skipping変異に対する有効性が報告されており、今回もそのフォローアップならびに追加データが示された。capmatinibに関しては、MET amplificationに対しても開発が進められている。MET阻害薬の発表と同時に、クリゾチニブを中心としたMETに対するTKIの耐性機序についても小数例ながら報告が行われており、EGFR等と並んで耐性機序の克服についても将来的には課題となってくることが示唆された。EGFRについては、通常のEGFR-TKIでは効果が限定されるExon 20 insに対する治療薬である、TAK788のPhase I試験の有効性と安全性が報告された。一方、EGFR等Driver oncogeneに対する治療の耐性因子としてMETに対する治療開発も盛んであり、今回ADCであるTeliso-V、EGFRとc-METのbispecific抗体であるJNJ-61186372についても発表があった。EGFR遺伝子変異陽性患者におけるADCであるTeliso-Vとエルロチニブの併用療法、EGFRとc-METを標的とする抗体療法によって、EGFR遺伝子変異陽性肺がんにおける新たな治療戦略が開拓されることが期待されている。最初に記載したとおり、今回のASCO肺がん領域では、いくつかの重要なPhase III試験の結果発表とともに、免疫チェックポイント阻害薬による術前治療、新たな分子標的薬等、近い将来の標準治療の変革を示唆する情報が多数報告された。今後の各学会、来年のASCOに期待したい。

467.

局所進行NSCLCにおけるCCRT+アテゾリズマブの評価(DETERRED)/ASCO2019

 デュルバルマブが局所進行非小細胞肺がん(NSCLC)の化学放射線同時併用療法(CCRT)後の地固め療法の新たなスタンダードとなるなど、CCRTと免疫療法の併用によるサバイバルの改善が期待されている。そのような中、StageII~IIIのNSCLCにおいて、CCRTとアテゾリズマブの併用(地固めおよび維持療法)とCCRT単独を比較する第II相臨床試験DETERREDが実施された。その結果を米国・MDアンダーソンがんセンターのSteven H. Lin氏らが米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2019)で発表した。 同試験の対象は手術不能でPS2以下、StageII~IIIの局所進行NSCLC患者40例。患者のステージは、StageIIが15%、IIIAが50%、IIIBが35%、組織型は腺がん58%、扁平上皮がん35%、分類不能が7%であった。 登録患者は40例で、パート1(10例)、パート2(30例)に割り付けられた。パート1はCCRT(カルボプラチン+パクリタキセル+放射線、毎週)後に地固め化学療法(カルボプラチン+パクリタキセル)+アテゾリズマブ3週ごとを2サイクル、さらにその後に維持療法として1年以内のアテゾリズマブを3週ごと。パート2はCCRT(パート1と同様)+アテゾリズマブ後に地固め化学療法(パート1と同様)+アテゾリズマブ3週ごとを2サイクル、さらにその後に維持療法として1年以内のアテゾリズマブ3週ごとという投与方法である。主要評価項目は安全性、副次評価項目は無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、Grade3以上の放射線肺臓炎など。 Grade3以上の有害事象発現頻度はパート1が60%、パート2が67%、試験薬の投与中止につながった有害事象発現頻度はそれぞれ30%、17%、Grade3以上のアテゾリズマブに関係する免疫関連有害事象の発現頻度はそれぞれ30%、20%だった。 PFS中央値はパート1が18.6ヵ月、パート2が13.2ヵ月、OS中央値はパート1が22.8ヵ月、パート2が未到達であった。

468.

局所進行子宮内膜がん、術後化学放射線療法vs.化学療法/NEJM

 StageIIIまたはIVAの子宮内膜がん患者において、化学療法と放射線療法の併用は化学療法単独と比較し、無再発生存期間を延長しないことが示された。米国・ノースウェスタン大学のDaniela Matei氏らが、第III相多施設共同無作為化試験「Gynecologic Oncology Group 258:GOG 258試験」の結果を報告した。StageIII/IVAの子宮内膜がんは全身または局所再発の重大なリスクがあり、これまで化学療法と放射線療法の併用について検証されてきたが、化学療法単独と比較した有効性については確認されていなかった。NEJM誌2019年6月13日号掲載の報告。813例を対象に試験、無再発生存期間を比較 研究グループは、FIGO StageIII/IVAの子宮内膜がん、またはStageI/IIの明細胞がんまたは漿液性子宮内膜がんで腹膜洗浄細胞診陽性の患者を、6ヵ月間の化学放射線療法群(シスプラチン+放射線療法→カルボプラチン+パクリタキセル)と、6サイクルの化学療法単独群(カルボプラチン+パクリタキセル)に1対1の割合で無作為に割り付けた。 主要評価項目は無再発生存期間。副次評価項目は全生存期間、安全性および生活の質(QOL)などとした。intention-to-treat集団にて、層別log-rank検定および線形混合モデルを用いて解析した。化学放射線療法と化学療法単独で無再発生存率に有意差なし 2009年6月29日~2014年7月28日に813例が登録され、適格基準を満たした736例(化学放射線療法群370例、化学療法単独群366例)が解析対象となった。このうち707例が無作為に割り付けられた介入を受けた(それぞれ346例および361例)。追跡期間中央値は47ヵ月であった。 60ヵ月時点における無再発生存率(Kaplan-Meier推定値)は、化学放射線療法群59%(95%信頼区間[CI]:53~65)、化学療法単独群58%(95%CI:53~64)であった(ハザード比[HR]:0.90、90%CI:0.74~1.10)。 化学放射線療法群は化学療法単独群と比較し、5年の膣再発率(2% vs.7%、HR:0.36、95%CI:0.16~0.82)および5年の骨盤・大動脈周囲リンパ節再発率(11% vs.20%、HR:0.43、95%CI:0.28~0.66)が低かった。しかし、遠隔再発率は化学放射線療法群が高率であった(27% vs.21%、HR:1.36、95%CI:1.00~1.86)。 Grade3以上の有害事象は、化学放射線療法群で202例(58%)、化学療法単独群で227例(63%)に認められた。

469.

ABCP療法、肺がん肝転移例に良好な結果(IMpower150)/ASCO2019

 非小細胞肺がん(NSCLC)のうち化学療法未治療の肝転移を有する非扁平上皮がんでは、ベバシズマブ・化学療法併用にアテゾリズマブを追加することで、ベバシズマブ・化学療法併用に比べ、無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)を有意に延長することがわかった。NSCLCを対象に行った無作為化オープンラベル第III相試験IMpower150の試験開始時に規定した探索的解析に基づき、米AdventHealth Cancer InstituteのMark A. Socinski氏らが米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2019)で発表した。ABCP療法は肝転移を有する非扁平上皮非小細胞肺がんで重要な選択肢 IMpower150は、化学療法未治療の切除不能な進行・再発の非扁平上皮NSCLC患者1,202例を対象に、アテゾリズマブ+ベバシズマブ+カルボプラチン+パクリタキセル(ABCP群)、アテゾリズマブ+カルボプラチン+パクリタキセル(ACP群)、ベバシズマブ+カルボプラチン+パクリタキセル(BCP群)の効果と安全性を評価した。 Impower150試験開始時の肝転移例は162例。各群の肝転移例はABCP群が52例、ACP群が53例、BCP群が57例で、試験開始時の肝転移例での患者背景は3群間で差はなかった。 肝転移例のPFS中央値はABCP群が8.2ヵ月、ACP群が5.4ヵ月、BCP群が5.4ヵ月でBCP群に対するABCP群のハザード比(HR)は0.41(95%CI:0.26~0.62)、OS中央値はABCP群が13.3ヵ月、ACP群が8.9ヵ月、BCP群が9.4ヵ月でBCP群に対するABCP群のHRは0.52(95%CI:0.33~0.82)と、いずれもBCP群に対してABCP群で改善が認められた。 肝転移例での全奏効率はABCP群が60.8%、ACP群が26.9%、BCP群が41.1%、奏効期間中央値はそれぞれ10.7ヵ月、5.6ヵ月、4.6ヵ月であった。 Grade3~4の治療関連有害事象発現率はABCP群、ACP群、BCP群でそれぞれ、52.1%、36.5%、54.5%だった。 Socinski氏は「アテゾリズマブ+ベバシズマブ+カルボプラチン+パクリタキセルは、肝転移を有する非扁平上皮NSCLCで重要な治療選択肢となる」との見解を強調した。

470.

TNBCへのアテゾリズマブ+nab-PTX、PD-L1陽性でより良好な生存ベネフィット(IMpassion130)/ASCO2019

 トリプルネガティブ乳がん(TNBC)1次治療における抗PD-L1抗体アテゾリズマブ+nab-パクリタキセル(PTX)併用療法についての試験結果の第1報は、すでに2018年のNEJM誌にてPFSの改善が報告されている。この試験は二重盲検プラセボ対照の第III相試験である。今回はその2回目の中間解析結果が、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2019)で、英国・Barts Cancer InstituteのPeter Schmid氏より発表された。試験デザイン・対象:未治療の進行・再発TNBCで、PD-L1検査可能な患者・試験群:アテゾリズマブ840mg/body(1日目、15日目)+nab-PTX 100mg/m2(1日目、8日目、15日目)を静脈内投与(AP群)・対照群:プラセボ(1日目、15日目)+nab-PTX 100mg/m2(1日目、8日目、15日目)を静脈内投与(P群)両群ともに、28日を1サイクルとして繰り返し投与・主要評価項目:全症例(ITT解析対象患者)とPD-L1陽性患者での無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS) 主な結果は以下のとおり。・本試験には902例が登録され、両群に451例ずつ割り付けられた。PFSについてはすでに報告されており(ITT;ハザード比[HR]:0.80、p=0.002、PD-L1陽性;HR:0.62、p<0.001)、AP群の有効性が示されている。・今回のOSデータ報告は、2019年1月のデータカットオフ時点(追跡期間中央値18.0ヵ月)のもので、ITT解析対象患者におけるOS中央値はAP群で21.0ヵ月(95%信頼区間[CI]:19.0~22.6)、P群で18.7ヵ月(95%CI:16.9~20.3)であった(HR:0.86、95%CI:0.72~1.02、p=0.078)。2年時のOS率はAP群42%、P群39%であった。・一方、染色抗体SP142により両群で41%がPD-L1陽性と判定され、陽性患者でのOS中央値はAP群で25.0ヵ月(95%CI:19.6~30.7)、P群で18.0ヵ月(95%CI:13.6~20.1)であり、AP群で7ヵ月の延長がみられた(HR:0.71、95%CI:0.54~0.93)。2年時のOS率はAP群51%、P群37%であった。・AP群について、新たな有害事象の報告はなく、忍容性は良好であった。

471.

HER2陽性乳がん術前療法、T-DM1 vs.HPD(PREDIX HER2)/ASCO2019

 HER2陽性の乳がん患者を対象とした、術前療法としてのトラスツズマブ エムタンシン(T-DM1)と、トラスツズマブ+ペルツズマブ+ドセタキセル併用(HPD)療法との比較試験の結果が、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2019)で、スウェーデン・カロリンスカ研究所のJonas C. S. Bergh氏より発表された。これはオープンラベルの第II相無作為化比較試験である。試験デザイン・対象:HER2陽性、リンパ節転移陽性および/または腫瘍径20mm以上を有する乳がん患者・試験群:トラスツズマブ エムタンシン3.6mg/kg(T-DM1群)・対照群:トラスツズマブ(皮下注製剤)600mg/body+ペルツズマブ840mg/body+ドセタキセル75mg/m2 or 100mg/m2(HPD群) 両群ともに、3週間隔で6コース投与 ペルツズマブは、2コース目以降は420mg/body 両群ともに、腫瘍縮小効果がない場合や、許容できない副作用発現の場合は治療途中でのクロスオーバー投与を許容 手術後はトラスツズマブ(皮下注)+エピルビシン+シクロホスファミドの術後療法を実施(ホルモン受容体(HR)陽性の場合はホルモン療法も)・評価項目:[主要評価項目]病理学的完全奏効率(pCR率)[副次評価項目]無病生存期間(DFS)、全生存期間(OS)、安全性、QOL、乳房温存率など 主な結果は以下のとおり。・2014年12月から2018年10月の間に、本試験に202例が登録され、197例が解析対象とされた。・pCR率はT-DM1群45%、HPD群47%で、両群間には統計学的な有意差は検出されなかった(p=0.359)。・また、HER2陽性/HR陽性のグループにおいては、pCR率はT-DM1群36%、HPD群36%であった(p=0.929)。・さらにHER2陽性/HR陰性のグループにおいては、pCR率はT-DM1群59%、HPD群67%であった(p=0.502)。・Grade3/4の有害事象について、肝毒性はT-DM1群で6%、HPD群で1%、発熱性好中球減少はT-DM1群3%、HPD群26%、下痢がT-DM1群0%、HPD群14%、発疹がT-DM1群0%、HPD群3%で発生し、忍容性はT-DM1群のほうが良好であった。

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転移ホルモン感受性前立腺がん、標準治療+エンザルタミドが有効/NEJM

 新規アンドロゲン受容体標的薬エンザルタミド(商品名:イクスタンジ)は、転移を伴うホルモン感受性前立腺がん(mHSPC)患者において、標準治療と比較し無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)を有意に延長した。ただし、エンザルタミド群では、とくに初期にドセタキセルの治療を受けた患者において、痙攣発作や他の有害事象が多くみられた。オーストラリア・モナッシュ大学のIan D. Davis氏らが、mHSPCの1次治療としてテストステロン抑制±ドセタキセルへのエンザルタミド併用の有効性および安全性を検証した、無作為化非盲検第III相試験「Enzalutamide in First Line Androgen Deprivation Therapy for Metastatic Prostate Cancer trial:ENZAMET試験」の結果を報告した。エンザルタミドは、去勢抵抗性前立腺がん患者のOSを改善することが示唆されていたが、ドセタキセルの有無にかかわらずテストステロン抑制とエンザルタミドとの併用がmHSPC患者のOSを改善するかは不明であった。NEJM誌オンライン版2019年6月2日号掲載の報告。mHSPC患者1,125例で、標準治療±エンザルタミド併用の有効性を評価 研究グループは、2014年3月~2017年3月の期間で、mHSPC患者1,125例を、テストステロン抑制+エンザルタミド(エンザルタミド群)または非ステロイド性抗アンドロゲン療法(標準治療群)に1対1の割合で無作為に割り付けた。 主要評価項目はOS、副次評価項目は前立腺特異抗原(PSA)値によるPFS、臨床的なPFS、有害事象などであった。Kaplan-Meier法、非調整log-rank検定、Cox比例ハザードモデルなどを用いて解析した。エンザルタミド併用でOSとPFSが有意に延長 追跡期間中央値34ヵ月において、死亡はエンザルタミド群102例、標準治療群143例であった(ハザード比[HR]:0.67、95%信頼区間[CI]:0.52~0.86、p=0.002)。Kaplan-Meier法による3年OS率は、エンザルタミド群で80%(94例)、標準治療群で72%(130例)であった。 PSA-PFS(イベント数174例 vs.333例、HR:0.39、p<0.001)および臨床的PFS(167例 vs.320例、HR:0.40、p<0.001)も同様に、エンザルタミド群で良好な結果が得られた。 有害事象による治療中断は、エンザルタミド群が標準治療群よりも多かった(それぞれ33例および14例)。倦怠感はエンザルタミド群が多く、痙攣発作はエンザルタミド群で7例(1%)確認され、標準治療群では確認されなかった。

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アパルタミド、転移去勢感受性前立腺がんのPFS、OSを改善/NEJM

 転移を伴う去勢感受性前立腺がんの患者に対し、アンドロゲン除去療法(ADT)+アパルタミド(商品名:アーリーダ)の併用は、ADT単独と比べて2年後の放射線学的無増悪生存率(PFS)および全生存率(OS)は、いずれも有意に改善したことが示された。副作用プロファイルは両群でほとんど異ならなかった。カナダ・BC Cancer and Vancouver Prostate CentreのKim N. Chi氏らが1,052例を対象に行った第III相プラセボ対照無作為化二重盲検試験の結果で、NEJM誌オンライン版5月31日号で発表された。被験者には、局所前立腺がん治療歴やドセタキセル投与歴のある人も含まれていたという。アパルタミドは、経口アンドロゲン受容体シグナル伝達阻害薬で、本邦では5月30日に発売が開始された。ADT+アパルタミドvs.ADT+プラセボでPFSとOSを評価 研究グループは、転移を伴う去勢感受性前立腺がん患者を無作為に2群に分け、ADTに加え、一方にはアパルタミド(240mg/日)を、もう一方にはプラセボを投与した。局所前立腺がん治療歴やドセタキセル治療歴がある患者も許容した。 主要評価項目は、放射線学的PFSおよびOSとした。アパルタミド群は0.67倍 計525例がADT+アパルタミド(アパルタミド群)に、527例がADT+プラセボ(プラセボ群)に割り付けられた。被験者の年齢中央値は68歳。局所前立腺がんの治療として、前立腺摘除または放射線療法を受けていた被験者は16.4%、ドセタキセルの投与を受けていたのは10.7%だった。また、62.7%が高腫瘍量で、37.3%が低腫瘍量だった。 初回中間解析(追跡期間中央値22.7ヵ月)において、24ヵ月時の放射線学的PFSは、プラセボ群47.5%に対しアパルタミド群は68.2%と、有意に高率だった(放射線学的病勢進行または死亡に関するハザード比[HR]:0.48、95%信頼区間[CI]:0.39~0.60、p<0.001)。 また、24ヵ月時のOSも、プラセボ群73.5%に対しアパルタミド群は82.4%と、有意に高率だった(死亡HR:0.67、95%CI:0.51~0.89、p=0.005)。 Grade3または4の有害事象発生率は、アパルタミド群42.2%、プラセボ群40.8%だった。アパルタミド群で最も頻度が高かったのは発疹だった。

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アパルタミド、転移のある去勢抵抗性前立腺がんでPFS延長(TITAN)/ASCO2019

 日本でも転移のない去勢抵抗性前立腺がん(nmCRPC)患者の治療薬として承認されたアンドロゲン受容体阻害薬アパルタミド(商品名:アーリーダ)に関して、転移を有する去勢感受性前立腺がん(mCSPC)を対象にアンドロゲン除去療法(ADT)と併用するプラセボ対照無作為化比較第III相臨床試験TITANの結果を、BC Cancer and Vancouver Prostate CentreのKim N. Chi氏が米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2019)で報告した。アパルタミド群で無増悪生存期間に有意な延長 同試験の対象はドセタキセル投与歴や限局性前立腺がん治療にかかわらず、ADT継続中に1ヵ所以上の転移巣を認めたPS0~1の前立腺がん患者1,052例。登録患者はベースのADTにアパルタミド(240mg/日経口)を併用したアパルタミド群525例とプラセボを併用したプラセボ群527例に割り付けられた。主要評価項目は画像診断上の無増悪生存期間(rPFS)と全生存期間(OS)、副次評価項目は化学療法開始までの期間、痛みの増悪までの期間、オピオイドの慢性使用までの期間、骨関連事象までの期間。 rPFS中央値はアパルタミド群が未到達、プラセボ群で22.1ヵ月と、アパルタミド群で有意な延長が認められた(HR:0.48、95%CI:0.39~0.60、p<0.0001)。24ヵ月時点でのrPFS率はアパルタミド群が68%、プラセボ群が48%だった。rPFS延長効果は人種差、年齢、ドセタキセル治療歴の有無、がんの大きさなどといったサブグループ別にかかわらず認められた。 24ヵ月時点でのOS率はアパルタミド群が82%、プラセボ群が74%で、アパルタミド群で有意な延長が認められた(HR:0.67、95%CI:0.51~0.89、p=0.0053)。 副次評価項目はアパルタミド群、プラセボ群いずれも未到達だが、化学療法開始までの期間はアパルタミド群で有意な延長が確認され(p<0.0001)、その一方で痛みの増悪までの期間はで両群間で有意差は認めなかった(p=0.1173)。 有害事象発現頻度はアパルタミド群が96.8%、プラセボ群が96.6%、Grade3以上の有害事象発現頻度はアパルタミド群が42.2%、プラセボ群が40.8%でほぼ同等であった。 FACT-Pで測定した健康関連QOLは両群間で違いは認められなかった。なお、この結果を受けて同試験の独立データモニタリング委員会は、プラセボ+ADT群の患者に対しては、アパルタミド+ADTへの切り替え機会を提供するよう勧告している。 今回の結果についてKim氏は「ドセタキセルによる前治療歴の有無などにかかわらず、広範囲なmCSPC患者でADTに加えてアパルタミドの併用が支持される」との結論を述べた。

475.

FOLFOXIRI+BV、大腸がん1~2次治療でOS延長(TRIBE2)/ASCO2019

 切除不能大腸がんにおける、1~2次治療でのFOLFOXIRI+ベバシズマブ(BV)療法と、1次治療FOLFOX+BV、2次治療FOLFIRI+BVの治療シークエンスとを比較した第III相TRIBE2試験の結果、FOLFOXIRI+BV療法が奏効率、PFSおよびOSを有意に改善した。米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2019)で、同試験のアップデートデータをイタリア・Azienda Ospedaliera Universitaria PisanaのChiara Cremolini氏が発表した。 TRIBE2試験は、切除不能大腸がんの1~2次治療における3剤併用+BV(トリプレット群)と2剤併用+BVの逐次療法(ダブレット群)という2つの治療戦略の有効性を評価する非盲検無作為化第III相試験。被験者は、以下の2群に1:1の割合で無作為に割り付けられた(各併用療法はそれぞれ最大8サイクル)。【ダブレット群】FOLFOX+BV→維持療法として5-FU+BV(PDまで)→FOLFIRI+BV→5-FU+BV療法(PDまで)【トリプレット群】FOLFOXIRI+BV→5-FU+BV(PDまで)→FOLFOXIRI+BV→5-FU+BV(PDまで) 主要評価項目は、「無作為化から、2次治療のPD(2次治療なし、あるいは1次治療でのPDから3ヵ月以内に2次治療が開始されなかった場合は1次治療のPD)または死亡のいずれかが最初に生じるまでの期間」として定義される無増悪生存期間2(PFS2)。副次評価項目は、全生存期間(OS)、1次治療/2次治療それぞれにおけるRECISTによる奏効率(RR)、安全性などであった。 主な結果は以下のとおり。・2015年2月~2017年5月の間に、イタリアの58施設で、30~75歳、ECOG PS≦2(71歳以上はPS=0)の679例(ダブレット群/トリプレット群:340例/339例)の切除不能大腸がん患者が組み入れられた。年齢中央値:61歳/60歳、ECOG PS 0:85%/86%、右側原発:38%/38%、アジュバント化学療法歴有:2%/2%、同時性転移:89%/89%、肝限局転移:29%/32%、RAS変異型:65%/63%、BRAF変異型:10%/10%。・追跡期間中央値30.6ヵ月で、1次治療後のPD(PD1)が594例(303/291) 、2次治療後のPD(PD2)が514例(272/242)、OSイベントが408例(217/191)で報告された(データカットオフは2019年3月1日)。・トリプレット群ではダブレット群と比較して、1次治療のPFS中央値(9.8ヵ月 vs.12.0ヵ月、ハザード比[HR]:0.75、95%信頼区間[CI]:0.63~0.88、p<0.001)およびRR(50% vs.62%、オッズ比:1.61、95%CI:1.19~2.18、p=0.002)、PFS2中央値(17.5ヵ月 vs.19.1ヵ月、HR:0.74、95%CI:0.62~0.88、p<0.001)を有意に改善した。・PD1後に2次治療を受けたのは、ダブレット群で86%(うちFOLFIRI+BV:78%、FOLFIRI:10%)、トリプレット群で81%(うちFOLFOXIRI+BV:59%、FOLFOXIRI:9%)であった。・2次治療のPFS中央値 は、5.6ヵ月 vs.6.2ヵ月、HR:0.87(95%CI:0.73~1.04、p=0.112)で有意差はなかった。しかしper protocol解析(324例)の結果、トリプレット群で2次治療のPFSを有意に延長した(5.8ヵ月 vs.6.5ヵ月、HR:0.76、95%CI:0.60~0.97、p=0.025)。・OS中央値(予備解析、イベント数は60%)は、トリプレット群で有意に延長した(22.6ヵ月 vs. 27.6ヵ月、HR:0.81、95%CI:0.67~0.98、p=0.033)。・Grade3/4の有害事象のうち、トリプレット群で多くみられた項目は、1次治療:下痢(5% vs.17%、p<0.001)、好中球減少症(21% vs.50%、p<0.001)、発熱性好中球減少症(3% vs.7%、p=0.050)、2次治療:神経毒性(0% vs.5%、p=0.004)であった。

476.

パクリタキセル、薬物動態ガイド下投与で有害事象減少

 がん化学療法の有害事象の抑制に朗報となる知見が寄せられた。中国・同済大学上海肺科病院のJie Zhang氏らは、進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対するカルボプラチン・パクリタキセル併用療法時のパクリタキセルの投与量について、体表面積に基づいた量と個別の薬物動態ガイド下での量を比較する、前向き無作為化臨床試験を行った。その結果、薬物動態ガイド下でのパクリタキセル投与は治療効果に悪影響を及ぼすことなくGrade4の血液毒性およびGrade2の神経障害を有意に低下させることが認められたという。British Journal of Clinical Pharmacology誌オンライン版2019年5月11日号掲載の報告。 研究グループは、1次化学療法を受けるStage IIIB/IVのNSCLC患者319例を登録し、3週ごとのカルボプラチン・パクリタキセル併用療法を実施。1サイクル目をパクリタキセル175mg/m2で実施後、体表面積に基づいた量を投与する群(BSA群)と、血漿中パクリタキセル濃度が0.05μmol/Lを超える時間(PTXTc>0.05)が26~31時間になるよう薬物動態ガイド下で投与する群(PK群)に無作為に割り付けた。 主要評価項目は、Grade4の血液毒性、副次評価項目は神経障害、客観的奏効率(ORR)、無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)である。 主な結果は以下のとおり。・2サイクル以上の化学療法を完了した患者は275例(86%)であった(BSA群140例、PK群135例)。・1サイクル目におけるパクリタキセルの曝露(PTXTc>0.05)は平均37時間(範囲18~57時間)であった。・2~4サイクルの間、PK群はBSA群と比較しパクリタキセルの平均投与量(128 mg/m2 vs.161mg/m2、p<0.0001)および平均曝露(29時間 vs.35時間、p<0.0001)が有意に低かった。・PK群はBSA群と比較し、Grade4の血液毒性(15% vs.24%、p=0.004)、Grade4の好中球減少症(15% vs.23%、p=0.009)、およびGrade2の神経障害(8% vs.21%、p=0.005)の発現率が有意に低かった。・PK群とBSA群で、ORR(32% vs.26%、p=0.28)およびOS(21.0ヵ月vs.24.0ヵ月、p=0.815)は同程度であった。・PFSはPK群でわずかに改善した(4.67ヵ月vs.4.17ヵ月、p=0.026)。

477.

早期乳がんへの術前nab-PTX、DFSを改善/JCO

 GeparSepto試験では、早期乳がん患者のネオアジュバント治療として、アルブミン懸濁型パクリタキセルの週1回投与(weekly nab-PTX)が、従来の溶媒型パクリタキセルの週1回投与(weekly sb-PTX)に比べ、病理学的完全寛解率を有意に改善することが示されている。今回、ドイツ・Helios Klinikum Berlin-BuchのMichael Untch氏らは、本試験の長期アウトカムとして、invasive disease-free survival(iDFS)などを報告した。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2019年5月13日号に掲載。 本試験では、組織学的に確認された原発性乳がん患者を、weekly nab-PTX 150mg/m2(試験修正後は125mg/m2)またはweekly sb-PTX 80mg/m2に1:1の割合で無作為に割り付けた。両群とも、エピルビシン90mg/m2+シクロホスファミド600mg/m2を3週ごとに4サイクル投与した。HER2陽性例には、化学療法と並行して、トラスツズマブ(初期用量8mg/kg、その後3週ごとに6mg/kg)とペルツズマブ(初期用量840mg、その後3週ごとに420mg)の投与を1年間継続した。 主な結果は以下のとおり。・nab-PTX群606例、sb-PTX群600例で、計1,206例が治療を開始した。・追跡期間中央値49.6ヵ月(範囲:0.5~64.0ヵ月)以降、243のiDFSに関わるイベントが報告された(sb-PTX群143イベント、nab-PTX群100イベント)。・4年時点で、nab-PTX群ではsb-PTX群と比べて有意にiDFSが高かった(84.0% vs. 76.3%、ハザード比:0.66、95%CI:0.51~0.86、p=0.002)が、全生存率は有意な差はなかった(89.7% vs.87.2%、ハザード比:0.82、95%CI:0.59~1.16、p=0.260)。・治療関連末梢性感覚ニューロパチー(PSN)の長期フォローアップの結果、nab-PTX 150mg/m2と比べて125mg/m2でPSNが改善するまでの期間の中央値が有意に減少した。

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転移の少ない転移性前立腺がんで原発巣への放射線治療は生存期間を延長(解説:宮嶋哲氏)-1053

 STAMPEDE試験は、multi-armかつmulti-stageに設定した第III相ランダム化大規模比較臨床試験である。本試験は英国とスイスにおいて新たに診断された転移性前立腺がん2,061例(年齢中央値:68歳)を対象に、原発巣である前立腺への放射線照射が全生存期間延長に寄与するのか検討を行ったSTAMPEDE試験の1つである。本試験では、標準治療群、または標準治療+前立腺への放射線照射併用群の2群にランダム化している。放射線照射は連日照射を4週間(55Gy/20回)、または週に1回照射を6週間(36Gy/6回)継続するプロトコルであった。なお標準治療群はアンドロゲン除去療法であり、早期ドセタキセル導入も可能とした。ただし早期アビラテロン導入の症例は含まれていない。 結果は、failure-free survivalが標準治療+放射線照射併用群で延長した(ハザード比[HR]:0.76、95%CI:0.68~0.84)が、全生存期間は延長しなかった(HR:0.92、95%CI:0.80~1.06)。ただし、サブグループ解析では低転移量の転移性前立腺がん患者グループ(819例)において、標準治療+放射線照射併用群の全生存期間が延長していた(HR:0.68、95%CI:0.52~0.90)。一方、高転移量の患者グループ(1,120例)では、標準治療+放射線照射併用群の全生存期間は延長しなかった。なお高転移量は骨転移4ヵ所以上および内臓転移の両方、またはいずれかとして定義し、これ以外の転移は低転移量と定義している。 現在、新規転移性前立腺がんに対しては早期ドセタキセルやアビラテロンの有効性が示唆されているが、標準治療群にそれらの導入症例が少ないのが問題ではある。しかし、本試験により転移性前立腺がんに対する標準治療がアンドロゲン除去療法を中心とした薬物治療であったのに対し、転移量により患者を層別化し、転移量が少ない症例に対する治療方針が今後変わっていく可能性が予測される。転移量により前立腺がん患者を層別化して治療方針が変わっていくためにも、微小転移などの定義付けが今後重要になると思われる。

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進行胆道がん、nab-パクリタキセルの上乗せで生存延長/JAMA Oncol

 進行胆道がんの生存期間改善に有望な治療法が示唆された。現在、進行胆道がんに対する標準治療はゲムシタビン+シスプラチンであるが、無増悪生存期間(PFS)中央値は8.0ヵ月、全生存期間(OS)は11.7ヵ月である。米国・アリゾナ大学がんセンターのRachna T. Shroff氏らは、ゲムシタビン+シスプラチンへのnab-パクリタキセルの上乗せ効果について検討し、nab-パクリタキセル+ゲムシタビン+シスプラチン併用療法により、ヒストリカルコントロール(ゲムシタビン+シスプラチン)の報告と比較し、PFSおよびOSが改善したことを報告した。著者は「今回の結果は、第III相の無作為化臨床試験で検証されることになるだろう」とまとめている。JAMA Oncology誌オンライン版2019年4月18日号掲載の報告。 研究グループは、ゲムシタビン+シスプラチンへのnab-パクリタキセル上乗せが進行胆道がん患者のPFSを改善するかどうかを評価する目的で、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターおよびアリゾナ州フェニックスのメイヨー・クリニックにて、単群非盲検第II相臨床試験を実施した。 2015年4月14日~2017年4月24日の期間に進行胆道がん患者62例が登録され、ゲムシタビン(1,000mg/m2)、シスプラチン(25mg/m2)およびnab-パクリタキセル(125mg/m2)を3週間間隔で1日目と8日目に投与された。最初に登録された32例に血液学的有害事象が認められたため、残りの患者では用量をそれぞれ800mg/m2、25mg/m2および100mg/m2とした。 主要評価項目は、intention-to-treat集団における治験担当医師の評価によるPFSである。 主な結果は以下のとおり。・治療を開始した60例の患者背景は、平均年齢58.4歳、肝内胆管がんが38例(63%)、肝外胆管がんが9例(15%)、胆嚢がんが13例(22%)で、47例(78%)が転移を有する症例、13例(22%)が局所進行例であった。・追跡期間中央値12.2ヵ月において、PFS中央値は11.8ヵ月であった。・部分奏効率は45%、病勢コントロール率は84%、OS中央値は19.2ヵ月(95%CI:13.2~評価不能)であった。・安全性解析集団(57例)において、治療サイクル数中央値は6であり、26例(46%)では試験期間を通じて開始用量が維持された。・Grade3以上の有害事象の発現率は58%であった。9例(16%)が有害事象のために試験中止となった。最も発現率が高かったGrade3以上の有害事象は好中球減少症(19/57例、33%)であった。・事後解析の結果、開始用量、胆道がんの種類または疾患状態と有効性との間に有意な関連は認められなかった。また、忍容性は減量例で改善した。

480.

APT試験のHER2陽性乳がん、術後パクリタキセル+トラスツズマブの長期転帰/JCO

 Adjuvant Paclitaxel and Trastuzumab(APT)試験は、腫瘍径が小さなHER2陽性乳がんに対する術後化学療法としてのパクリタキセル・トラスツズマブ併用療法について検討した第II相試験。これまでに主要解析の3年無病生存率(DFS)は98.7%であることが示されていたが、今回、長期追跡(7年)の結果が米国・ダナ・ファーバーがん研究所のSara M. Tolaney氏らにより発表された。長期予後はきわめて良好であったこと、また、腫瘍径が小さなHER2陽性乳がんの内因性サブタイプは腫瘍径が大きなHER2陽性乳がんと類似していることや、パクリタキセル誘発性末梢神経障害(TIPN)に関連する一塩基多型(SNP)について明らかになったという。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2019年4月2日号掲載の報告。APT試験におけるHER2陽性乳がん7年DFSは93.3% 研究グループは、APT試験の長期予後について解析するとともに、腫瘍径が小さなHER2陽性乳がんの生物学ならびにTIPNの発症と関連する遺伝要因を明らかにする目的で探索的解析を行った。APT試験の対象は腫瘍径3cm以下、リンパ節転移陰性のHER2陽性乳がん患者で、パクリタキセル(80mg/m2)+トラスツズマブを12週間、その後トラスツズマブを9ヵ月間投与された。 主要評価項目はDFS、副次評価項目は無再発率(RFI)、乳がん特異的生存率および全生存率(OS)であった。探索的解析として、保存組織を用いnCounterシステムによるPredictor Analysis of Microarray 50(PAM50)遺伝子解析(Prosigna法)を行い、内因性サブタイプの分類と再発リスクスコア(ROR)を算出するとともに、TIPNに関連するSNP遺伝子型判定を行った。 APT試験のHER2陽性乳がんについて解析した主な結果は以下のとおり。・2007年10月~2010年9月に、計410例が登録された。・追跡期間中央値6.5年において、DFSイベント発生は23件であった。・7年DFSは93.3%(95%CI:90.4~96.2)で、4例(1.0%)は遠隔再発であった。・7年OSは95.0%(95%CI:92.4~97.7)、7年RFIは97.5%(95%CI:95.9~99.1)であった。・PAM50解析(278例)では、HER2 enrichedが65.5%と大半を占め、luminal Bが13.7%、luminal Aが12.6%、basal-likeが7.9%であった。・遺伝子型判定(230例)の結果、Grade2以上のTIPN(10.4%)患者においてTIPNのリスク増加と関連するSNP、rs3012437が同定された。

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