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心血管イベントの既往がない女性において発症リスクを46%減少 ―クレストールJUPITER試験より

米国フロリダ州のオーランドで開催された米国心臓協会(AHA)年次学術集会で、クレストール(ロスバスタチン)のJUPITER(ジュピター)試験の新たな解析結果が発表された。アストラゼネカ株式会社が20日に結果を報告した。JUPITER試験は、心血管イベントの既往がなく、LDL-Cは正常か低値であるものの、高感度CRP高値を示す患者を対象に行われた、クレストールの一次予防効果を検討したプラセボ対照大規模二重盲検比較試験。今回、女性6,801人を対象とした解析においてクレストール20mg/日投与群はプラセボ投与群に比べて、心血管イベント発症リスクを46%減少させることが確認された(p=0.002)。また、男性においても42%(p

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「フルバスタチン徐放製剤」血管手術後の心疾患転帰を改善

スイス・ノバルティス社は3日、「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(New England Journal of Medicine)」に掲載されたDECREASE (Dutch Echocardiographic Cardiac Risk Evaluation Applying Stress Echocardiography)III試験の結果によると、周術期にフルバスタチン徐放製剤(海外での製品名:Lescol XL)を投与し血管手術を行った患者において、術後30日以内の術後心疾患の転帰がプラセボ群に比べ有意に改善したことが示されたと発表した。エラスムスメディカルセンター(オランダ・ロッテルダム)で実施されたこの試験では、フルバスタチンを投与すると、総コレステロール値、LDLコレステロール(LDL-C)値が有意に低下し、高感度CRP値とインターロイキン-6濃度の低下によって反映される炎症の低下も有意に認められたとのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.novartis.co.jp/news/2009/pr20090911.html#fn1

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周術期スタチン療法は血管手術患者の術後心血管系イベントを有意に減少

非心臓血管手術を受けるアテローム動脈硬化症患者は、心血管系に起因する心筋梗塞や死亡といった術後の心イベントリスクが高い。一方、術後30日のアウトカムにおけるスタチンの効果を評価するプラセボ対照試験は公表されていなかった。DECREASE IIIは、オランダ・エラスムス医療センターのOlaf Schouten氏らの研究グループによる、周術期スタチン療法が待機的血管手術患者で有害な心イベントの術後出現率を低下させるとの仮説を立証することを目的に行われたプラセボ対照試験。その結果が、NEJM誌2009年9月3日号に掲載された。徐放性フルバスタチンとプラセボを二重盲検二重盲検プラセボ対照臨床試験では、これまでスタチンの投与を受けたことのない患者を、ベータ受容体遮断薬に加えて、徐放性フルバスタチン(extended-release fluvastatin)80mgまたはプラセボのどちらかを、血管手術を受ける前に1日1回投与されるようランダムに割り付けた。そして脂質濃度、インターロイキン6濃度、C反応性蛋白(CRP)濃度が、ランダム化の際と手術前に測定された。主要エンドポイントは、術後30日以内の一過性の心電図異常、トロポニンTの放出、またはその両方で定義される心筋虚血の発生とした。副次エンドポイントは、心血管系と心筋梗塞の複合による死亡。計250例の患者がフルバスタチン、247例がプラセボに割り付けられた(中央値で血管手術37日前に投与)。心血管系の有害イベントが有意に減少総コレステロール、低比重リポ蛋白コレステロール、インターロイキン6、CRP濃度はフルバスタチン群で有意に低下したが、プラセボ群では変わらなかった。術後心筋虚血は、フルバスタチン群で27例(10.8%)、プラセボ群は47例(19.0%)で起こった(ハザード比:0.55、95%信頼区間:0.34~0.88、P=0.01)。心血管系に起因する死亡または心筋梗塞は、フルバスタチン群が12例(4.8%)、プラセボ群が25例(10.1%)で起こった(同:0.47、0.24~0.94)、P=0.03)。フルバスタチン治療による有害事象の発生率に有意な増加はみられなかった。これらの結果から研究グループは、血管手術を受ける患者に対する周術期フルバスタチン療法は、術後心疾患転帰改善との関連が確認できたと述べている。(医療ライター:朝田哲明)

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高齢者サブグループにおいて心血管イベント発症リスクが39%減少 JUPITER試験解析結果より

英国アストラゼネカ社は、スペイン・バルセロナで開催された欧州心臓病学会(European Society of Cardiology)で8月31日(現地時間)、JUPITER(ジュピター)試験の新たな解析結果を発表した。昨年11月に発表されたJUPITER試験は、LDL-Cは正常か低値であるものの、炎症マーカーとして知られる高感度CRPが高値である男女を対象にクレストール(ロスバスタチン)の心血管イベント一次予防効果を検討したもの。その結果、クレストール20mg/日投与群はプラセボ投与群に比べて、心血管イベント発症リスクを44%(p

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ファイザーとアステラス製薬「カデュエット配合錠」のコ・プロモーション契約締結

ファイザー株式会社とアステラス製薬株式会社は26日、持続性Ca拮抗薬/HMG-CoA還元酵素阻害剤「カデュエット配合錠」(一般名:アムロジピンベシル酸塩・アトルバスタチンカルシウム水和物配合剤)に関し、日本国内におけるコ・プロモーション(共同販促)契約を締結したと発表した。カデュエット配合錠は、ファイザーが販売する高血圧症・狭心症治療薬「ノルバスク錠」(一般名:アムロジピンベシル酸塩)とファイザーとアステラス製薬で共同販促する高コレステロール血症治療剤「リピトール錠」(一般名:アトルバスタチンカルシウム水和物)の有効成分を配合した経口治療剤。現在、70以上の国と地域で承認され、日本ではファイザーが2009年7月7日に製造販売承認を取得した。本契約に基づき、ファイザーはカデュエット配合錠の製造と販売を行い、アステラス製薬と共にプロモーション活動を実施する。なお、カデュエット配合錠は、薬価収載後に発売する予定とのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2009/2009_08_26.html(ファイザー)http://www.astellas.com/jp/corporate/news/detail/post-63.html(アステラス製薬)

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「ピタバスタチンカルシウム」の台湾・インドネシアにおけるライセンス契約締結

興和株式会社(以下「興和」)と田辺三菱製薬株式会社(以下「田辺三菱」)は18日、両社連結子会社である台田薬品股フェン有限公司(本社:台湾台北市、以下「台田薬品」)およびタナベインドネシア(本社:インドネシアジャカルタ首都特別州)が、高コレステロール血症治療剤「ピタバスタチンカルシウム(一般名、以下「ピタバスタチン」)」(日本国内での販売名:リバロ錠)について、各々、台湾およびインドネシアを対象とした独占的開発・販売実施権の許諾に係るライセンス契約を締結したと発表した。ピタバスタチンは、低用量で強力なLDL コレステロール低下作用を示す新規HMG-CoA還元酵素阻害剤としてストロングスタチンに位置づけられ、脂質異常改善効果以外に、長期使用での安全性、薬物相互作用発現の低減、糖尿病合併時の有用性等が確認されている。国内では2003年7月に製造承認を取得し、同年9月より販売が開始されている。興和は同剤を韓国およびタイで他社提携先を通じ販売を開始し、中国では今年7月より他社提携先を通じ販売開始。なお、米国では8月3日付で米国食品医薬品局(FDA)より販売許可を取得し、欧州16カ国では販売承認申請中とのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.kowa.co.jp/g/pdf/press090818.pdf(興和株式会社/PDF)http://www.mt-pharma.co.jp/shared/show.php?url=../release/nr/2009/MTPC_K090818.html(田辺三菱製薬株式会社)

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ピタバスタチンカルシウム、米国においてFDAより販売許可取得

興和株式会社は4日、2008年10月に100%子会社である米国Kowa Research Institute, Inc.を通じて米国食品医薬品局(FDA)に申請していた、原発性高コレステロール血症および混合型脂質異常症治療剤として「ピタバスタチンカルシウム(米国登録商標名:LIVALO)の新薬販売許可を、2009年8月3日(現地時間)付で取得したと発表した。ピタバスタチンは、強力なLDLコレステロール低下作用を示すことによりストロングスタチンに位置づけられ、その優れた脂質異常改善効果以外にも数多くの知見により、長期使用での安全性、薬物相互作用発現の低減、糖尿病合併時の有用性等が確認されている。今回の米国における販売許可の取得は、欧米での脂質異常症の総数約4,500症例による臨床試験にて確認されたピタバスタチンの有効性並びに安全性に基づいたもの。米国におけるピタバスタチンの販売については、同社の子会社である米国Kowa Pharmaceuticals America, Inc.(以下、KPA)が早急に販売活動を開始する予定とのこと。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.kowa.co.jp/g/pdf/press090804.pdf

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心血管・冠動脈イベントの予測、CRPなど新バイオマーカーでわずかに改善

心血管・冠動脈イベントの発症リスク予測が、従来の喫煙や糖尿病といったリスク因子の他に、C反応性蛋白(CRP)などの新バイオマーカーという因子を加えることで、わずかだが改善することが、JAMA誌2009年7月1日号で発表された。スウェーデンLund大学のOlle Melander氏らが、約5,000人について追跡し、明らかにしたもの。心血管イベント、CRPとN-BNPを加えることでC統計量が0.007増Melander氏らは、1991~1994年にかけて、心血管疾患のない5,067人について、CRP、シスタチンC、リポ蛋白関連ホスホリパーゼ2などのバイオマーカー検査を行った。被験者の平均年齢は58歳、60%が女性だった。研究グループは被験者を2006年まで、平均12.8年間追跡調査した。追跡期間中、418件の心血管イベントと230件の冠動脈イベントが発生した。従来のリスク因子によるモデルでは、C統計量は心血管イベントが0.758、冠動脈イベントは0.760だった。これに、多変量Cox比例ハザードモデルを用い、心血管イベントにはCRPとN末端プロB型ナトリウム利尿ペプチド(N-BNP)を加えることで、C統計量は0.007(p=0.04)わずかだが増加した。また冠動脈イベントについては、中間領域プロアドレノメデュリン(MR-proADM)とN-BNPを加えることで、C統計量は0.009(p=0.08)増加した。従来法では「中等度」と分類されていた「低度」の人の予測は改善新バイオマーカーを使うことで、発症リスクに関する階層分類の純再分類改善(net reclassification improvement;NRI)は、心血管・冠動脈イベント共に、有意ではなかった(心血管疾患イベント:0.0%、冠動脈イベント4.7%)。ただしリスクが「中程度」と予測された分類については、純再分類改善が図られていた(心血管疾患イベント:7.4%、冠動脈イベント14.6%)。この改善は、リスクが実際には中等度よりも低い人が、本来の低リスク階層に分類することができたことによるものだった。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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アムロジピンとアトルバスタチンの合剤 カデュエットが製造販売承認を取得

ファイザー株式会社は7日、高血圧症、高コレステロール血症治療薬「カデュエット配合錠」(一般名:アムロジピンベシル酸塩・アトルバスタチンカルシウム水和物配合剤)の製造販売承認を取得したと発表した。カデュエットは、高血圧症治療薬アムロジピン(製品名:ノルバスク)と高コレステロール血症治療薬アトルバスタチン(製品名:リピトール)を配合した経口治療剤で、1日1回経口投与で、高血圧症と高コレステロール血症を1錠で治療できる。また、アムロジピンとアトルバスタチンという異なる薬効成分を各2種類の用量に組み合わせた4剤型があるため、血圧、コレステロールの程度に応じた剤型を選択することが可能であり、それぞれの剤型は、容易に識別できるように異なる形になっている。カデュエットは、2004年に米国で承認されたのを皮切りに現在では世界60ヵ国以上で承認されている。詳細はプレスリリースへhttp://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2009/2009_07_07.html

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スタチン使用と地域在住高齢者の肺炎のリスク減少とは関連がない

本当にスタチンは、院外感染性肺炎のリスクを減少させる可能性があるのか? 米国ワシントン大学疫学部門Sascha Dublin氏ら研究グループが行った、住民ベースの症例対照研究の結果、「従前研究の所見は、“healthy user”のバイアスが反映されているのではないか」とする報告が寄せられた。BMJ誌2009年6月20日号(オンライン版2009年6月16日号)掲載より。65~94歳の高齢者約5万人をコホートに本研究は、2000~2002年の9月1日時点で最低2年、地域で暮らしていることが確認できた65~94歳の高齢者53,929例のうち、免疫適格性のあった46,824例(87%)を、肺炎症例群と対照群に照合させて行われた。参加者の共存症疾患、身体機能、認知機能、スタチン使用と肺炎のリスクに関連する潜在的交絡因子に関する情報は、診療記録および薬局データから集められ、現在のスタチン使用に関する肺炎発症リスクの推定値を算出し検証された。スタチン使用と肺炎リスク現象との関連は確認できず同定された肺炎症例群は1,125例、照合対照群は2,235例だった。症例群は対照群と比べて、慢性の肺疾患および心疾患(重篤で、機能もしく認知機能障害を有する)がより多く見られた。スタチン服用中の人は、症例群16.1%(181/1,125例)、対照群14.6%(327/2,235例)、補正オッズ比1.26(95%信頼区間:1.01~1.56)存在した。入院中でスタチン服用中の人は、症例群17.2%(68/395)、対照群は14.2%(112/788)で、不使用の人と比較した補正オッズ比1.61(1.08~2.39)存在した。2次予防を目的にスタチン服用中の人の肺炎発症リスクの補正オッズ比は、1.25(0.94~1.67)であった。一方、そのような徴候のない人においては、0.81(0.46~1.42)であった。これらからDublin氏は、「免疫力があり地域で暮らす高齢者においては、スタチン使用と肺炎のリスク減少とは関連がない」と結論した。

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血液透析患者に対するロスバスタチン、心血管イベントの発症抑制効果なし

透析患者にロスバスタチン(商品名:クレストール)を投与しても心血管イベント発症の抑制効果はないことが、AURORA試験から報告された。LDL-Cは低下するも、主要複合エンドポイント(心血管系の原因による死亡、非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中)に有意な効果は認められなかったという。NEJM誌2009年4月2日号で発表されている。主要複合エンドポイント、全死亡への効果も認められずAURORA試験は、血液透析治療を開始し3ヵ月以上が経っている50~80歳の患者2,776例が、25ヵ国280施設から参加し行われた大規模な多国間多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験。患者は、ロスバスタチン10mg/日投与群とプラセボ群とに無作為に割り付けられ、中央値3.8年追跡された。LDL-Cは、3ヵ月で、ベースライン時平均100mg/dL(2.6mmol/L)から平均43%低下した。追跡期間中の主要複合エンドポイントは、ロスバスタチン群396人(9.2イベント/100患者・年)、プラセボ群408人(9.5イベント/100患者・年)で、ハザード比は0.96(P=0.59)でロスバスタチンによる効果は認められなかった。主要エンドポイントの各項目別に見ても、心血管系の原因による死亡(1.00)、非致死的心筋梗塞(0.84)、非致死的脳卒中(1.17)と効果は認められなかった。また、副次エンドポイントとした全死因による死亡についても、ロスバスタチン群636人(13.5イベント/100患者・年)、プラセボ群660人(14.0イベント/100患者・年)で、ハザード比は0.96(P=0.51)と有意な効果は認められなかった。(武藤まき:医療ライター)

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LDL-C値、高感度CRP値ともに低下すると心血管イベント発症リスクが65%減少 JUPITER試験結果より

アストラゼネカと塩野義製薬は2日、クレストール(ロスバスタチン)の1次予防効果を検討した試験JUPITER(ジュピター)試験の新たな解析の結果、LDL-C値、高感度CRP値ともに低下すると心血管イベント発症リスクを65%減少させることがわかったと発表した。JUPITER試験全患者数の87%にあたる約15,500人のLDL-Cと高感度CRPの到達値に対する心血管イベントの発症抑制効果を解析した結果(サブ解析)、LDL-Cが70mg/dL未満に低下した群はプラセボ投与群に比べて55%(p

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日本人の安定期冠動脈疾患患者において初めて動脈硬化退縮を実現

アストラゼネカ株式会社は、第73回日本循環器学会総会・学術集会において、日本人の安定期の冠動脈疾患を有する高コレステロール血症患者を対象に、クレストール(ロスバスタチン)による動脈硬化退縮効果を検討したCOSMOS(コスモス)試験が発表されたとプレスリリースした。COSMOS試験の結果、一次エンドポイントである冠動脈プラーク体積は5.07%の減少が確認され(p

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HDLコレステロールは動脈硬化を予防するのか?

HDLコレステロール(HDL-C)を増やすことが虚血性心疾患を予防する、とのエビデンスについてはなお論争が続いている。システマティックレビューの一部解析(2001年までに公表されたスタチン治療に焦点を当てた無作為化試験の解析)では、HDL-Cと患者アウトカムの相対リスク減とに有意な関連を見いだすことはできなかったが、McMaster大学(カナダ)臨床疫学・生物統計学部門のMatthias Briel氏らは、スタチンに限らずすべての脂質異常症の治療薬に関連した無作為化試験を対象に、HDL-C値と、全死亡、虚血性心疾患死および同イベント(虚血性心疾患死と非致死的心筋梗塞)との関連について、最新の系統的なシステマティックレビューとメタ回帰解析を行った。BMJ誌2009年2月28日号(オンライン版2009年2月16日号)より。108の無作為化試験、参加者29万9,310人分のデータをメタ回帰解析Briel氏らは、2006年10月までに、分野専門家とのコンタクトで追補されたMedline、Embase、Central、CINAHL、AMEDからスタディ選択を行った。2チームが独立して、無作為化試験の適格性(心血管リスクを減じるための脂質改善の介入が検討された試験、HDL-Cと死亡率や心筋梗塞の関連を独立した治療群で検討した試験、少なくとも6ヵ月治療や参加者フォローが行われた試験)を評価し選択。評価者は標準化されあらかじめ用意されたフォーマットを用いて、各論文から関連情報を取得し、脂質と臨床アウトカムの加重リスク比の変化のデータを解析した。メタ回帰解析は、108の無作為化試験、参加者(心血管イベントリスクを有する)29万9,310人のデータを含み行われた。HDL-C増大よりもLDL-C減少をLDL-C値補正後全解析の結果、HDL-Cの変化と、リスク比(虚血性心疾患死、同イベント、全死亡)との関連は認められなかった。この結果は、HDL-C値にほとんど変化がなかった(<1%)試験でも同様だった。また、LDL-CおよびHDL-Cの変化が、LDL-C単独の変化によるもの以上に、アウトカムに影響を与えることは確認できなかった。逆にHDL-C値および薬剤クラス補正後LDL-C指数が10mg/dL(0.26mmoL/L)減少した場合の相対リスク減は、虚血性心疾患が7.2%(95%信頼区間:3.1%~11%、P=0.001)、同イベントは7.1%(4.5%~9.8%、P

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サンドスタチンLARが消化器腫瘍の増殖を抑制することを確認

ノバルティス ファーマ株式会社は5日、サンドスタチンLAR (一般名:酢酸オクトレオチド)が、中腸の転移性神経内分泌腫瘍(NET)患者に対し抗腫瘍効果を示したという試験の中間データを、1月13日に2009年米国臨床腫瘍学会消化器癌シンポジウム(2009 Gastrointestinal Cancer Symposium of the American Society of Clinical Oncology)で発表した。発表内容によると、サンドスタチンLARの投与を受けた患者の疾患進行リスクは、プラセボ投与群の患者に比べて66%減少している(P=0.000072)。また、治療開始から6ヵ月の時点における腫瘍増殖の抑制が、プラセボ投与群の37%に対し、サンドスタチンLAR投与群の患者では67%で認められた。無増悪期間は、プラセボ群の患者の6ヵ月間に対し、サンドスタチンLAR投与群の患者さんは14.3ヵ月間(中央値)だった。この効果は、機能性(ホルモン分泌性)または非機能性(非分泌性)NETの患者の両方でみられたという。この試験は、これまでに報告されてきた、サンドスタチンLARによる治療がさまざまな由来のNETを持つ患者の最大50%において腫瘍増殖をコントロールすることを示唆する知見を検証した、初めてのプラセボ対照試験である。詳細はプレスリリースへhttp://www.novartis.co.jp/news/2009/pr20090205_02.html

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リピトールに心血管イベントリスク低下と腎機能改善の相関が認められる

ファイザー株式会社は11月28日、米国心臓協会(American Heart Association)の年次学術総会で発表された5年間にわたるTreating to New Targets(TNT)試験の事後サブ解析の結果によると、心血管疾患の既往のある患者にリピトール(一般名:アトルバスタチンカルシウム)を投与したところ、腎機能の改善と主要な心血管イベントのリスク低下に強い相関があることが認められたと発表した。リピトールが心疾患患者の推算糸球体濾過量(eGFR:estimated glomerular filtration rate)を用量依存的に増加させることはこれまでの研究からも明らかにされている。今回の新たな解析結果から、リピトールが投与されている心疾患患者では、eGFRが1mL/min/1.73m2増加するごとに、主要な心血管イベントの相対リスクが2.7パーセント低下することが認められ、主要な冠動脈イベント、非致死的心臓発作、致死的・非致死的脳卒中などの二次エンドポイントについても、eGFRが1mL/min/1.73m2増加するごとに同程度のリスク低下が認められたという。詳細はプレスリリースへhttp://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2008/2008_11_28.html

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ロスバスタチン、健康そうな人にも有益:JUPITER

高脂血症治療薬ロスバスタチン(商品名:クレストール)について、高脂血症ではない(LDL-C値が正常か低値)が高感度CRP(C反応性蛋白)が上昇している健康そうな人も、投与によって利益が得られることが報告された。高感度CRPは炎症バイオマーカーで、心血管イベントを予測できる。スタチンがコレステロールだけでなくCRPも低下することから検証されたJUPITER試験の結果で、NEJM誌2008年11月20日号(オンライン版2008年11月9日号)にて掲載された。LDL正常か低値で、高感度CRP高値の男女17,802例を1.9年追跡JUPITER(Justification for the Use of statins in Primary prevention: an Intervention Trial Evaluating Rosuvastatin)試験は、2003年2月~2006年12月の間に26ヵ国1,315地点から参加者が集められた大規模な無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験。心血管イベントの既往がなく、LDL-Cが130mg/dL(3.4mmol/L)未満、高感度CRPが2.0mg/L以上の一見健康な男女17,802例が参加した。参加者は、ロスバスタチン20mg/日投与群とプラセボ群に無作為に割り付けられ、心筋梗塞、脳卒中、動脈血行再建または不安定狭心症による入院、心血管系起因の死亡を1次複合エンドポイントとし、中央値1.9年(最長5.0年)追跡調査された。主要心血管イベントの発生率が有意に低下無作為化後12ヵ月時点の比較で、ロスバスタチン群はプラセボ群に比べ、LDL-C値の中央値は50%、高感度CRPの中央値は37%低かった。1次エンドポイントの発生率は、ロスバスタチン群(0.77/追跡100人年)がプラセボ群(1.36/追跡100人年)に比べ0.56倍(95%信頼区間:0.46~0.69、P

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クレストールが心血管イベント発症リスクを大幅に減少する ~JUPITER試験結果より~

塩野義製薬とアストラゼネカは11月10日、アメリカ・ニューオーリンズで開催されている2008年米国心臓協会(American Heart Association)学術集会でJUPITER(ジュピター)試験が9日、Late Breaking Clinical Trials Sessionにて発表されたことを伝えた。JUPITER試験は、LDL-Cは正常か低値であるものの炎症マーカーとして知られている高感度CRPが高値の、心血管疾患リスクを有する男女を対象にクレストール(ロスバスタチン)の1次予防効果を検討したもの。クレストール20mg/日投与群ではプラセボ投与群に比べて、わずか1.9年(中央値)という短い試験期間で、一次エンドポイントの心血管イベント(心筋梗塞、脳卒中、血行再建術施行、入院を要する不安定狭心症および心血管死の複合リスク)の発症が44%(p

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ロスバスタチンは慢性心不全にも有効か?:GISSI-HF試験

HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)であるロスバスタチンは、慢性心不全において安全に投与可能であるが、臨床的な予後改善効果はないことが、イタリアで実施されたGISSI-HF試験で明らかとなった。スタチンは慢性心不全にも有効な可能性があることが、大規模な観察試験、小規模なプロスペクティブ試験および無作為化試験の事後解析で示されていたが、これらの試験は方法論的に弱点があったという。Lancet誌2008年10月4日号(オンライン版8月31日号)掲載の報告。ロスバスタチンの評価を行うプラセボ対照無作為化試験GISSI(Gruppo Italiano per lo Studio della Sopravvivenza nell’Insufficienza cardiaca)-HF試験の研究グループは、心不全におけるロスバスタチンの有効性および安全性の評価を行った。本試験はイタリアの326の循環器施設および31の内科施設が参加した二重盲検プラセボ対照無作為化試験である。対象は18歳以上のNYHAクラスII~IVの慢性心不全とし、その原因および左室駆出率は問わなかった。2002年8月~2005年2月に、これらの患者がロスバスタチン10mg/日を投与する群(2,285例)あるいはプラセボ群(2,289例)に無作為に割り付けられた。フォローアップ期間中央値は3.9年、主要評価項目は全原因による死亡までの期間および心血管疾患による死亡あるいは入院までの期間とした。主要評価項目は両群で同等全死亡率はロスバスタチン群29%(657例)、プラセボ群28%(644例)と両群間に差はみられなかった(補正ハザード比:1.00、p=0.943)。心血管疾患による死亡あるいは入院も、ロスバスタチン群57%(1,305例)、プラセボ群56%(1,283例)と同等であった(補正ハザード比:1.01、p=0.903)。もっとも頻度の高い有害事象は、両群とも消化器障害であった[ロスバスタチン群:1%(34例)、プラセボ群:2%(44例)]。研究グループは、「ロスバスタチン10mg/日は慢性心不全患者において安全に投与可能であるが、臨床的な予後改善効果は確認できなかった」と結論している。また、研究グループは本試験から導かれる臨床的知見として次の3点を挙げている。  1)非虚血性心不全にはスタチンを投与しない。2)虚血性心不全に対するスタチン投与は、主治医が無効と判断した場合は中止する。多剤の使用を回避し、心不全に対する有効性が確立している併用薬の合併症を増悪させないためである。3)虚血性心不全では、主治医がスタチンを有効とみなし、安全性が確立されているため投与しても危険がないと考えられる症例では投与を継続する。(菅野守:医学ライター)

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RAD001単独投与あるいはサンドスタチンLARとの併用で膵内分泌腫瘍の増殖を抑制

ノバルティス ファーマ株式会社は、スウェーデンのストックホルムで開催された「第33回欧州臨床腫瘍学会(ESMO: European Society for Medical Oncology)」において、RAD001(一般名:エベロリムス)とサンドスタチンLAR(一般名:酢酸オクトレオチド)の併用、あるいはRAD001の単独投与によって、稀少疾患で難治性のがんである膵臓の神経内分泌腫瘍(膵内分泌腫瘍: Pancreatic Neuroendocrine Tumors)の患者の腫瘍の増殖が抑制されるという新しいデータが示されたと発表した。化学療法が奏効しなくなった膵内分泌腫瘍の患者を対象にRAD001の1日1回投与とサンドスタチンLARの月1回投与の併用、またはRAD001の1日1回の単独投与を行った結果、併用療法群の患者の82%、単独療法群の患者の77%において、腫瘍の縮小または安定が認められたという。詳細はプレスリリースへhttp://www.novartis.co.jp/news/2008/pr20080929_03.html

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