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動脈硬化性心血管疾患患者において、目標LDL-C値は55mg/dL未満が70mg/dL未満よりも、3年時点の心血管イベントリスクの低下に結び付いたことを、韓国・延世大学校医科大学のYong-Joon Lee氏らEz-PAVE Investigatorsが行った非盲検無作為化優越性試験の結果で報告した。ガイドラインでは動脈硬化性心血管疾患患者におけるLDL-C値低下を推奨しているが、これらの患者の2次予防のための適切な目標LDL-C値について評価した無作為化試験からのエビデンスは限定的なままであった。NEJM誌2026年4月9日号掲載の報告。主要エンドポイントは、3年時点の心血管死等の複合 研究グループは、19~80歳の動脈硬化性心血管疾患患者(次のいずれか1つ以上の既往または現有で定義:急性冠症候群[心筋梗塞または不安定狭心症]既往、画像検査または機能検査で確認された安定狭心症、冠動脈血行再建術またはその他の動脈血行再建術、脳卒中または一過性脳虚血発作、末梢動脈疾患あり)を、目標LDL-C値を55mg/dL(1.4mmol/L)未満とする群(強化群)または70mg/dL(1.8mmol/L)未満とする群(従来群)に1対1の割合で無作為に割り付け追跡評価した。 主要エンドポイントは、3年時点の心血管死、非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中、あらゆる血行再建術、または不安定狭心症による入院の複合であった。安全性も評価した。イベントの累積発生率は強化群6.6%、従来群9.7%で有意な差 2021年1月~2022年7月に韓国17施設で3,048例が無作為化された(強化群1,526例、従来群1,522例)。両群の患者特性はバランスが取れており、平均年齢は64.4±9.0歳、女性が638例(20.9%)で、LDL-C中央値は76mg/dL(四分位範囲[IQR]:61~96)であった。1,694例(55.6%)が急性冠症候群既往で、1,474例(48.4%)が画像検査または機能検査で確認された安定狭心症を、2,049例(67.2%)が冠動脈血行再建術またはその他の動脈血行再建術を有していた。 追跡期間中央値は3.0年(IQR:3.0~3.0)。試験期間中のLDL-C中央値は、強化群56mg/dL(1.4mmol/L)、従来群66mg/dL(1.7mmol/L)であった。 主要エンドポイントのイベント発生は、強化群100例(推定Kaplan-Meier累積発生率6.6%)、従来群147例(9.7%)であった(ハザード比:0.67、95%信頼区間[CI]:0.52~0.86、p=0.002)。 事前に規定した安全性エンドポイントの発生は、強化群でクレアチニン値上昇の発現割合が有意に低かったこと(1.2%vs.2.7%、群間差:-1.5%ポイント、95%CI:-2.5~-0.5、p=0.004)を除き、両群で同程度であった。