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避難場所における【感染予防のための8ヵ条】 東北感染症危機管理ネットワークより

診断学分野のご厚意により転載させていただきます。避難場所では、インフルエンザや風邪、嘔吐下痢症の流行が心配されています。【感染予防のための8ヵ条】vol.1.0 ~可能な限り守っていただきたいこと~(1)食事は可能な限り加熱したものをとるようにしましょう(2)安心して飲める水だけを飲用とし、きれいなコップで飲みましょう(3)ごはんの前、トイレの後には手を洗いましょう(水やアルコール手指消毒薬で洗ってください)(4)おむつは所定の場所に捨てて、よく手を洗いましょう~症状があるときは~(5)咳が出るときには、周りに飛ばさないようにクチを手でおおいましょう(マスクがあるときはマスクをつけてください)(6)熱っぽい、のどが痛い、咳、けが、嘔吐、下痢などがあるとき、特にまわりに同じような症状が増えているときには、医師や看護師、代表の方に相談してください。(7)熱や咳が出ている人、介護する人はなるべくマスクをしてください。(8)次の症状がある場合には、早めに医療機関での治療が必要かもしれません。医師や看護師、代表の方に相談してください。 ・咳がひどいとき、黄色い痰が多くなっている場合 ・息苦しい場合、呼吸が荒い場合 ・ぐったりしている、顔色が悪い場合 ※特に子供やお年寄りでは症状が現れにくいことがありますので、まわりの人から見て何かいつもと様子が違う場合には連絡してください。東北大学大学院内科病態学講座 感染制御・検査診断学分野東北大学大学院 感染症診療地域連携講座東北感染制御ネットワーク 平成23年3月17日東北感染症危機管理ネットワークホームページ 東北関東大震災感染症ホットラインよりその他の情報はこちら東北感染症危機管理ネットワークhttp://www.tohoku-icnet.ac/

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50歳以上の乳がんリスク、喫煙者で有意に増大、間接喫煙者でも増大示唆

閉経後女性における喫煙と侵襲性乳がんリスクとの関連について、直接喫煙者では有意なリスク増大が認められ、間接喫煙者でも増大が示唆されることが、米国・ウエスト・バージニア大学Mary Babb RandolphがんセンターのJuhua Luo氏らによる前向きコホート試験「Women's Health Initiative Observational Study」の結果、明らかにされた。BMJ誌2011年3月5日号(オンライン版2011年3月1日号)掲載より。乳がんリスク、非喫煙者と比べ元喫煙者1.09倍、現喫煙者1.16倍試験には、米国内40ヵ所のクリニックセンターから、1993~1998年の間に50~79歳の女性7万9,990例の被験者が登録した。主要評価項目は、自己報告による能動的または受動的喫煙状況、病理学的に診断された侵襲性乳がんとした。平均10.3年の追跡期間で、侵襲性乳がんと診断されたのは3,520例だった。非喫煙者と比べ、乳がんリスクは、元喫煙者は9%高く(ハザード比:1.09、95%信頼区間:1.02~1.17)、現喫煙者は16%高かった(同:1.16、1.00~1.34)。子どもの時から間接喫煙に曝露された最大曝露群、非間接喫煙群の1.32倍喫煙本数が多く、喫煙歴も長い能動的喫煙者、また喫煙開始年齢が10代であった人における乳がんリスクが有意に高かった。乳がんリスクが最も高かったのは、50歳以上の喫煙者で、生涯非喫煙者と比べ1.35倍(同:1.35、1.03~1.77)、生涯非喫煙者で非間接喫煙者と比べると1.45倍(同:1.45、1.06~1.98)だった。禁煙後も20年間、乳がんリスクは増大した。非喫煙者では、潜在的交絡因子補正後、間接喫煙曝露が最も多かった人(子どもの時に10年以上、成人後家庭内で20年以上、成人後職場で10年以上)の乳がんリスクは、間接喫煙曝露がなかった人に比べて32%超過(ハザード比:1.32、95%信頼区間:1.04~1.67)が認められた。しかし、その他の低曝露群との有意な関連は認められなかった。間接喫煙の累積に対するレスポンスも不明であった。

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糖尿病は独立リスク因子として血管疾患以外にも、がん、感染症などの早期死亡に関連する

糖尿病や高血糖が、がんやその他非血管系の疾患による死亡リスクと、どの程度関連しているのか明らかではなく、たとえば米国糖尿病学会、米国がん学会の共同コンセンサス・ステートメントでも不明であるとしている。英国ケンブリッジ大学のSeshasai SR氏らThe Emerging Risk Factors Collaboration(ERFC)は、糖尿病、空腹時血糖値と特異的死亡との関連について信頼たり得る評価を提供することを目的とした研究グループで、成人における糖尿病の寿命に対する影響を前向きに調査した結果を報告した。NEJM誌2011年3月3日号掲載より。糖尿病者の全死因死亡リスクは、非糖尿病者と比べ1.8倍ERFCが解析したのは、97件の前向き研究に参加した82万900例の被験者(平均年齢55±9歳、女性48%、ヨーロッパで登録58%、北米で登録36%)のうち、12万3,205例の死亡例(死亡までの期間中央値13.6年)に関するデータで、ベースラインの糖尿病の状態、空腹時血糖値に従い、死因別死亡のリスク(ハザード比)を算出した。結果、年齢、性、喫煙状況とBMIで補正後、糖尿病を有さない人(非糖尿病者)と比較した糖尿病を有する人(糖尿病者)のハザード比は、全死因死亡が1.80(95%信頼区間:1.71~1.90)、がんによる死亡1.25(同:1.19~1.31)、血管系の疾患による死亡2.32(同:2.11~2.56)、その他の原因による死亡1.73(同: 1.62~1.85)であった。50歳の糖尿病者、非糖尿病者より平均6年短命糖尿病者は非糖尿病者と比較して、肝臓、膵臓、卵巣、大腸、肺、膀胱、乳房のがんによる死亡と中程度の関連がみられた。また、がん、血管系疾患以外の、腎疾患、肝疾患、肺炎、その他感染症による死亡や、精神疾患、肝臓以外の消化器疾患、外因、意図的な自傷行為、神経系障害、さらに慢性閉塞性肺疾患による死亡とも関連していた。ハザード比は、血糖値による補正後は大幅に低下したが、収縮期血圧、脂質レベル、炎症マーカー、腎機能マーカーの値による補正では低下しなかった。一方、空腹時血糖値については、同値が100mg/dL(5.6mmol/L)を上回る場合は死亡との関連がみられたが、70~100mg/dL(3.9~5.6mmol/L)では死亡との関連はみられなかった。また、50歳の糖尿病者は非糖尿病者より平均6年早く死亡していた。その差の約40%は非血管系の疾患に起因していることも明らかになった。これらから研究グループは、「糖尿病は、いくつかの主要な危険因子とは独立して、血管疾患に加えて、いくつかのがん、感染症、外因、意図的な自傷行為、変性疾患による相当な早期死亡と関連する」と結論づけた。(朝田哲明:医療ライター)

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2008年のサルモネラ症集団発生、原因はトマトや青唐辛子の生食:米国

米国疾病予防管理センター(CDC)サルモネラ症発生調査チームが、2008年に全国規模で発生したサルモネラ症の集団感染について疫学的調査等の結果、トマトや青唐辛子の生食が原因であったことが報告された。サルモネラ症の発生要因として近年、食品の生食が徐々に認識されるようになっている。そうした背景で行われた本調査の結果について調査チームは「生食による汚染防止の重要性を強調するものだ」と結論している。NEJM誌2011年3月10日号(オンライン版2011年2月23日号)掲載より。2008年に発生したサルモネラ症1,500例を調査研究チームは、下痢症状を呈し、集団発生株であるSalmonella enterica血清型Saintpaulへの感染が確認された症例を特定し、疫学的調査、摂取食品の生産地等のトレース調査および環境調査を行った。評価対象となったのは1,500症例で、2008年4月16日~8月26日の間に発生、ピークは5月中旬から6月中旬だった。症例発生は、米国内43州とワシントンD.C.、カナダで、発生率が最も高率だったのはニューメキシコ州(58.4例/人口100万)、テキサス州(24.5例/人口100万)だった。入院を要したのは1,500症例の21%、死亡は2例だった。トマトの生食、メキシコ料理、サルサなどに有意な関連レストランにおける集団発生ではなかった症例を評価した3つの症例対照研究の結果、症例発生との有意な関連が認められたのは、トマトの生食(マッチさせたオッズ比:5.6、95%信頼区間:1.6~30.3)、メキシコ料理レストランでの食事(同:4.6、2.1~∞)、ピコ・デ・ガロ・サルサ*1(同:4.0、1.5~17.8)、コーン・トルティーヤ*2(同:2.3、1.2~5.0)、サルサ*3(同:2.1、1.1~3.9)だった。また、家庭でのハラペーニョ(青唐辛子の一種)の生食も有意であった(同:2.9、1.2~7.6)。レストランやイベント等における集団発生例9つの解析の結果では、食材との関連が示された3つの集団発生例すべてでハラペーニョが含まれていた。また、食材との関連が示されなかったその他3つの集団発生例でも、食材としてハラペーニョあるいはセラノペッパー(青唐辛子の一種)が含まれていた。トマトの生食については、3つの集団発生事例で食材として含まれていた。発生株が同定されたのは、テキサス州産のハラペーニョと、メキシコの農場における農業用水およびセラノペッパーだった。トマトについては、トレース調査で感染源を同定することはできなかった。調査チームは、「この調査の早期の段階ではトマトの生食との疫学的関連が認められたが、その後の疫学的・微生物学的エビデンスはハラペーニョやセラノペッパーとの関連を示した。いずれにせよ生食による感染予防の重大性を強調するものである」と結論している。 *1:生のトマト、タマネギ、青唐辛子などを刻んでレモン汁などで和えた新鮮な調味料(サルサ)*2:とうもろこし粉でつくるタコス(薄いパン)*3:新鮮および瓶詰のサルサすべてを指す(武藤まき:医療ライター)

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外傷患者の3年死亡率は16%、病院から高度看護施設への退院で死亡リスク増大

米国の病院に外傷で入院した患者の3年死亡率は16%で、退院後に高度看護施設(skilled nursing facility)に入所した人においては、年齢にかかわらず死亡リスクが増大することが示されたという。米国・ワシントン大学外科部門Harborview外傷予防研究センターのGiana H. Davidson氏らが、12万超の成人外傷患者について行った後ろ向きコホート試験の結果、明らかにしたもので、JAMA誌2011年3月9日号で発表した。院内死亡率は約3ポイント減だが、長期死亡率は2.7ポイント増研究グループは、ワシントン州外傷患者レジストリを基に、1995年1月~2008年12月にかけて、州内78ヵ所の病院に外傷で入院した、18歳以上の患者12万4,421人について、後ろ向きにコホート試験を行った。Kaplan-Meier法とCox比例ハザードモデル法を使って、退院後の長期死亡率について分析を行った。被験者のうち男性は58.6%、平均年齢は53.2歳(標準偏差:23)だった。外傷重症度スコアの平均値は10.9(標準偏差:10)だった。結果、被験者のうち、入院中に死亡したのは7,243人、退院後に死亡したのは2万1,045人だった。外傷後3年の累積死亡率は16%(95%信頼区間:15.8~16.2)だった。院内死亡率については、調査期間の14年間で8%から4.9%へと減少したものの、長期死亡率は4.7%から7.4%へと増加していた。退院後に高度看護施設に入所した患者、長期死亡リスクが1.4~2.0倍に交絡因子について補正後、高齢で、退院後に高度看護施設に入所した人が、最も死亡リスクが高かった。また年齢を問わず退院後に高度看護施設に入所した人は死亡リスクが高く、入所しなかった人に対する補正後ハザード比は、18~30歳が1.41(95%信頼区間:0.72~2.76)、31~45歳が1.92(同:1.36~2.73)、46~55歳が2.02(同:1.39~2.93)、56~65歳が1.93(同:1.40~2.64)、66~75歳が1.49(同:1.14~1.94)、76~80歳が1.54(同:1.27~1.87)、80歳超が1.38(同:1.09~1.74)だった。その他、退院後死亡のリスク因子として有意であったのは、最大頭部外傷の略式傷害尺度(AIS)スコア(ハザード比:1.20、同:1.13~1.26)、傷害の原因が転倒によるもの(同:1.43、同:1.30~1.58)、またメディケア加入者(同:1.28、1.15~1.43)、政府系保険加入者(同:1.65、1.47~1.85)だった。一方、外傷重症度スコア(同:0.98、0.97~0.98)、機能的自立度評価表(FIM、同:0.89、0.88~0.91)なども有意な予測因子だった。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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農家で育つ子どもは喘息、アトピーの有病率が低い:ドイツ

微生物に曝される環境下であることと、喘息や花粉症のようなアレルギー性疾患の発症が少ないこととの関連が繰り返し報告されているが、それらはロシアとフィンランドというように近接する生活環境が異なる集団からの知見であった。そこでドイツ・ミュンヘン大学小児病院のMarkus J. Ege氏ら「GABRIELA Transregio 22」研究グループは、同一地域に住んでいる子どもで、農家の子どもとそれ以外の子どもとの喘息・アトピー有病率を比較し、微生物に曝されることとの関連を調べた。NEJM誌2011年2月24日号掲載より。農家とそれ以外の子どもの喘息・アトピー有病率と微生物曝露のデータを解析研究グループは、二つのスタディデータを用いて、農家とそれ以外の子どもの喘息・アトピー有病率と微生物曝露について検討した。一つは「PARSIFAL」(アレルギー予防―農業とアントロポゾフィー〈人智学〉を基盤とした生活環境下にいる子どもの感作の危険因子)のデータ。PARSIFALでは、マットレスダストをサンプルに、細菌DNAのスクリーニングがSSCP法(培養法では測定できない環境細菌を検出するための解析法:一本鎖高次構造多型解析)にて行われた。もう一つは「GABRIELA」(欧州共同体における喘息の遺伝的・環境要因特定のための集学的研究「GABRIEL」の先端研究)のデータで、GABRIELAでは、子ども部屋の降下ダストをサンプルに、培養法にて細菌と真菌の分類評価が行われた。スタディ母集団は、PARSIFALはドイツ南部のバイエルン地方の6~13歳の児童6,843人、GABRIELAはオーストリア・ドイツ南部・スイスの6~12歳の児童9,668人だった。そのうち、両スタディのバイエルン地方に住む子どものデータ(PARSIFAL:489例、GABRIELA:444例)を解析した。曝される環境微生物が多様なほど、喘息リスクが低い結果、両スタディとも、喘息およびアトピーの有病率が、バイエルン地方の農家で暮らす子ども(PARSIFAL:52%、GABRIELA:16%)の方が、対照(農家以外の子ども)群と比べて低かった。喘息に関する補正後オッズ比は、PARSIFALでは0.49、GABRIELAでは0.76、アトピーに関する補正後オッズ比は両スタディ間でより開きが大きく、それぞれ0.24、0.51だった。また、農家の子どもの方が多様な環境微生物に曝露されていた。そして曝露される微生物が多様であるほど、喘息リスクが低くなるという逆相関の関連が認められた(PARSIFALでのオッズ比:0.62、GABRIELAのオッズ比:0.86)。さらに、特定の微生物への曝露について、喘息リスクとの逆相関が認められた。その微生物は、真菌分類群ユーロチウム属の種(補正後オッズ比:0.37)や、リステリア菌、桿菌、コリネバクテリウム属その他の細菌種(補正オッズ比:0.57)などだった。Ege氏は、「農家で暮らす子どもは、それ以外で暮らす子どもより広範な微生物に曝露されていた。そしてこの曝露が、喘息と農家で育つ子どもとの逆相関の関連について大部分の理由づけとなっている」と結論、また今後は、どのような種の微生物曝露が喘息予防に結びつくのかを特定するための試験に挑んでいくつもりだとまとめている。(武藤まき:医療ライター)

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BMIと死亡リスクとの関連、アジア人では?

世界保健機関(WHO)推定では、世界の10億人以上の成人が過体重であり、少なくとも3億人は太り過ぎとされ、一方で体重、とりわけBMIと健康アウトカムとの関連を広範囲に評価した疫学研究が行われている。それに対し米国ヴァンダービルト大学メディカルセンター疫学センターのWei Zheng氏らは、それら疫学研究の大半はヨーロッパ系のコホート集団で行われたもので、世界人口の60%以上を占めるアジア人全体のBMIと死亡リスクとの関連は明らかになっていないとして、アジアの19のコホート集団110万人以上を対象に、BMIと死亡リスクとの関連を評価するプール解析を行った。NEJM誌2011年2月24日号より。東アジア人のBMIと死亡リスクとの関連はU字型カーブを示す解析の対象としたコホート試験は1試験を除き、被験者1万人以上、追跡5年以上の基線にBMIデータを含むもので、平均追跡期間は9.2年、その間に約12万700件の死亡が含まれていた。解析は、交絡因子を補正しコックス回帰モデルを用い行われた。結果、中国人、日本人、韓国人を含む東アジアのコホート集団においては、BMIが22.6~27.5の範囲で死亡リスクが最も低かった。死亡リスクは、BMIレベルが同範囲より高い人でも低い人でも上昇し、BMIが35.0以上の人で1.5倍、BMIが15.0以下の人では2.8倍だった。同様のU字型カーブの関係は、BMIとがん並びに心血管疾患、その他の原因による死亡リスクとの間でもみられた。インド・バングラデシュのコホート集団では、高BMI関連死亡超過リスクは認められず一方、インド人とバングラデシュ人のコホート集団では、BMIが20.0以下の人はBMIが22.6~25.0の人と比較して、全死因死亡リスクと、がんまたは心血管疾患以外の原因による死亡リスクは増加したが、高BMIと関連する全死因死亡並びに死因別死亡の超過リスクは認められなかった。これらから研究グループは、「すべてのアジア人集団で、低体重は、死亡リスクの大幅な増加と関連していたとしたが、高BMIと関連する死亡の超過リスクは、東アジア人の集団では認められたが、インド人とバングラデシュ人の集団では認められなかった」とまとめている。(朝田哲明:医療ライター)

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早期乳がん歴のある人へのマンモグラフィスクリーニングの感度および特異度は?

早期乳がん歴のある人に対するマンモグラフィの検査精度と成果が明らかにされた。乳がん歴のある人には、第2の乳がんリスクへの懸念もありマンモグラフィのスクリーニングが推奨されるが、その成績についての信頼できる検証データはほとんどないという。オーストラリア・シドニー大学のNehmat Houssami氏らが、全米乳がんサーベイランス協会(BCSC)加盟施設でマンモグラフィを受けた2万人弱の早期乳がん歴のある人と、同乳がん歴のない人とのデータを分析し、JAMA誌2011年2月23日号で発表した。乳がん歴のある人の約6万件のマンモグラフィデータをコントロール群と比較研究グループは、1996~2007年にBSCS加盟施設で行われたマンモグラフィのうち、早期乳がん歴のある1万9,078人に行われた5万8,870件のデータと、コントロール群(乳房密度や年齢、実施年などをマッチングした乳がん歴のない)5万5,315人に行われた5万8,870件のデータについて比較した。乳がん歴は、上皮内がんまたは浸潤がんのステージIまたはIIだった。結果、マンモグラフィ実施後1年以内に乳がんが見つかった人は、乳がん歴あり群では655人(浸潤がん499人、上皮内がん156人)、乳がん歴なし群では342人(浸潤がん285人、上内皮がん57人)だった。感度、特異度ともに乳がん歴あり群の方が乳がん歴なし群に比べて低い乳がん歴なしと比較しての乳がん歴あり群のマンモグラフィの精度および成果については、がん発生率は乳がん歴あり群1,000スクリーニング当たり10.5、乳がん歴なし群1,000スクリーニング当たり5.8であり、がん検出率は1,000スクリーニング当たり6.8、乳がん歴なし群は1,000スクリーニング当たり4.4だった(p<0.001)。中間期がん発生率は、乳がん歴なし群が1.4/1,000スクリーニングに対し、乳がん歴あり群が3.6/1,000スクリーニングと有意に高率だった。検診の感度は、乳がん歴あり群65.4%に対し乳がん歴なし群76.5%、特異度は同99.0%に対し98.3%と、いずれも乳がん歴あり群の方が低かった(p<0.001)。その他、マンモグラム異常が認められたのは、乳がん歴あり群2.3%、乳がん歴なし群1.4%だった(p<0.001)。また、乳がん歴あり群では、上皮内がん検出に関する感度は78.7%だったのに対し、浸潤がんに関する感度は61.1%と低く(p

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CRPそのものは、冠動脈心疾患の原因か?:約19万5,000人の遺伝学的メタ解析

血中C反応性蛋白(CRP)濃度自体は冠動脈心疾患の原因因子ではないことが、C Reactive Protein Coronary Heart Disease Genetics Collaboration(CCGC)による検討で示された。CRPの血中濃度は将来的な冠動脈心疾患のリスクと強力かつ持続的に相関するが、この関連性が両者の因果関係を反映するかは不明だ。一方、CRP関連遺伝子の変異はCRP濃度の代替指標として因果関係の判定の一助に使用可能とされる。これまでに実施された試験は、冠動脈心疾患におけるCRPの因果的な役割の可能性を評価するにはパワー不足で精密性にも欠けるという。BMJ誌2011年2月19日号(オンライン版2011年2月15日号)掲載の報告。CRP遺伝子のSNP、血中CRP濃度、他のリスク因子の関連を評価CCGCの研究グループは、CRP関連遺伝子の変異は、冠動脈心疾患におけるCRPの因果的な役割の評価において、血中濃度の非交絡的な代替指標として使用可能か否かについて検討した。15ヵ国で実施された47の疫学試験の個々の患者データを用いて、遺伝学的なメタ解析を行った。冠動脈心疾患患者4万6,557人を含む19万4,418人において、CRP遺伝子の4つの一塩基多型(SNP)(rs3093077、rs1205、rs1130864、rs1800947)、血中CRP濃度、その他のリスク因子の程度の関連について解析を行った。主要評価項目は、従来のリスク因子および個人内のリスク因子レベルの変動で調整した上での、血中CRP濃度自体のequivalent differenceのリスク比に対する遺伝学的なCRP上昇に関連した冠動脈心疾患のリスク比とした。遺伝学的リスク比と、CRP濃度自体のリスク比に関連なし個々のCRP遺伝子変異は、血中CRP濃度と最大で30%までの関連が認められた[p<10(−34)]が、他のリスク因子との関連はみられなかった。CRP上昇と関連する対立遺伝子を一つ加えた場合の冠動脈心疾患のリスク比は、rs3093077が0.93(95%信頼区間:0.87~1.00)、rs1205が1.00(同:0.98~1.02)、rs1130864が0.98(同:0.96~1.00)、rs1800947は0.99(同:0.94~1.03)であり、有意な関連は認めなかった。複合解析では、血中CRP濃度の自然対数リスク比が遺伝学的に1SD上昇するごとの冠動脈心疾患のリスク比は1.00(95%信頼区間:0.90~1.13)であった。プロスペクティブ試験においては、血中CRP濃度の自然対数リスク比の1SD上昇ごとの冠動脈心疾患のリスク比は1.33(95%信頼区間:1.23~1.43)であった(差の検定:p=0.001)が、これは遺伝学的な知見とは一致しなかった。著者は、「遺伝学的データにより、血中CRP濃度そのものは冠動脈心疾患の原因となる因子ではないことが示された」と結論している。(菅野守:医学ライター)

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診療の後の1杯がもたらす至福の一時!Dr.岡田のワインクリニック

気軽に美味しくワインを楽しむために、聖路加GENERALでおなじみの岡田正人先生(聖路加国際病院アレルギー膠原病科)が登場。実は、パリで勤務されていた時にワインの魅力にはまり、本格的なワインスクールに通われたほどのワイン通です。岡田先生曰く「銘柄選びと並んで重要なのは、美味しい飲み方を知っていること。そうするともっとワインは楽しくなります」ということで是非、そのコツを伝授していただきたいというのが番組の趣旨です。番組では、ワインの選び方からテイスティング、ワインに合う食材の選択からワインと健康について4回のシリーズで解説します。診療で疲れた体のリフレッシュに、1杯のワイン!どうぞリラックスしてご覧ください。第1回 ワインの楽しみ方・基本のキフランスワインの宝庫・ボルドー第1回は、ワインのベーシックな知識と食材との相性についてお話を伺います。なぜ肉料理には赤ワインで、魚料理には白ワインなのか。なぜワイングラスはあの形なのか。知っておくとよりワインが楽しめるお話を満載してお届けします。<ワインと健康>vol.1ワインに関する論文の数第2回 飲み方ひとつで美味しさが大違い!シャンパーニュと白ワインブルゴーニュは女性的でエレガント?第2回は、日本人が大好きなシャンパーニュと白ワインについてお話を伺います。お祝いの席やアニバーサリーでは欠かせない存在となったシャンパーニュ。その種類と美味しい飲み方、そして、白ワインではワインの種類の説明をはじめ、グラスによって味が変わる不思議な現象について教えていただきました。ソムリエは宮嶋秀之氏(ENOTECA株式会社)。<ワインと健康>vol.2フレンチパラドックスとワインの効能第3回 赤ワイン(前篇) ブルゴーニュとイタリア飲み方ひとつで美味しさが大違い!第3回はフランスのブルゴーニュとイタリアの赤ワインです。「赤ワイン=渋い」というイメージがあるかもしれませんが、空気と触れさせることによって味がまろやかになるデキャンタのテクニックについては必見です。また、ワインと健康のコーナーでは、様々な医学論文に掲載されたワインに含まれるポリフェノールやレスベラトロールに関する研究をご紹介します。ソムリエは宮嶋秀之氏(ENOTECA株式会社)。<ワインと健康>vol.3話題の成分レスベラトロールの効果第4回 赤ワイン(後篇) 掘り出し物がたくさん!個性豊かなボルドーワインさまざまな食事に合うワインを選択最終回はフランス ボルドーの赤ワインです。長い間5大シャトーが第1級のワインを産出してきたボルドーのジロンド川をはさんで味の違うワインができるお話や肉料理にベストマッチの銘柄選びまで、美味しくワインが飲めるポイントを岡田正人先生が説明いたします。また、好評のワインと健康のコーナーでは、ワインとアンチエイジング、アルツハイマー予防、ワインと長寿の関係など医学論文を基にご紹介します。ソムリエは宮嶋秀之氏(ENOTECA株式会社)。<ワインと健康>vol.4ワインのアンチエイジング作用出演者プロフィールエノテカ株式会社「For All Wine Lovers」を経営理念として掲げ、ワインを愛するすべての人を大切なお客様と考え、そのお客様のために出来る限りのサービスを提供することを企業理念といたします。

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小児入院の約3%が退院後1年以内に4回以上再入院、小児入院医療費の約23%に:米国

米国小児病院の入院患児の約3%が、退院後1年以内に4回以上の再入院を繰り返し、それにかかる医療費は小児入院医療費全体の約23%、入院件数にして約19%に上ることが明らかにされた。また再入院を繰り返す小児の大半は、同一器官系の問題によるものだったという。米国・ハーバード・メディカルスクールのボストン小児病院総合小児科のJay G. Berry氏らが、全米の小児病院に入院した32万児弱について行った、後ろ向きコホート試験の結果明らかにしたもので、JAMA誌2011年2月16日号で発表した。全米37の小児病院への入院患児を約5年間追跡Berry氏らは、2003年に全米37ヵ所の小児病院に入院した31万7,643児(入院件数:57万9,504件)について、2008年まで追跡した。主要評価項目は、追跡5年の間の、各365日以内での最大再入院回数。結果、退院後365日以内に1回以上の再入院をしたのは、全体の21.8%にあたる6万9,294児だった。退院後365日以内に4回以上の再入院を繰り返したのは、全体の2.9%にあたる9,237児で、退院から次の入院までの期間の中央値は、37日(四分位範囲:21~63)だった。これらの患児の入院件数は10万9,155件と、全体入院件数の18.8%を占めた。またこれらの患児の入院医療費については、追跡期間中の被験児全体にかかった入院医療費の23.2%(34億ドル)に上った。再入院件数増加につれ、複雑慢性症状の罹患率、技術的サポートは増加1年以内の再入院件数増加に伴い、神経節の障害など複雑な慢性症状の罹患率は増加する傾向がみられた。再入院回数0の22.3%(24万8,349児中5万5,382児)から再入院回数4回以上では89.0%(9,237児中8,225児)へと増加が認められた(p<0.001)。その他、消化や神経などに関する技術的サポートを要する患児の割合は、同5.3%から52.6%へ(p<0.001)、公的保険加入者の割合は、同40.9%から56.3%へ(p<0.001)へ、また非ヒスパニック・黒人患者児は、同21.8%から34.4%へ(p<0.001)増加する傾向が認められた。一方で、1年以内の再入院件数増加に伴い、喘息や蜂巣炎といった外来治療が可能な疾患による再入院率は、23.1%から14.0%へと減少する傾向がみられた(p<0.001)。1年以内に4回以上再入院した患児のうち、28.5%にあたる2,633児は、すべての入院が同じ器官系の問題によるものだった。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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院外心肺蘇生におけるリアルタイム音声画像フィードバックシステムの有効性

院外心配蘇生(CPR)中のリアルタイム音声画像フィードバックシステムは、その手技をガイドラインにより即したものへと変化させることは認められたが、自己心拍再開やその他臨床転帰の改善には結びつかなかったという。米国・ピッツバーグ大学救急医学部のDavid Hostler氏らが、前向き集団無作為化試験を行った結果から報告した。BMJ誌2011年2月12日号(オンライン版2011年2月4日号)より。CPRの手技は改善されたが試験は、院外CPR中のリアルタイム音声画像フィードバックシステムを実行することによって、病院到着前に自己心拍再開する患者の比率が高まるかが検討された。Hostler氏らは、米国とカナダの蘇生転帰協会(Resuscitation Outcomes Consortium)に加入する3地域の救急医療サービスを対象に、モニター付き除細動器に取り付けられたリアルタイム音声画像フィードバックシステムを使ったCPRによる介入を行った。被験者は、救急隊員によって院外CPRが試みられた心停止患者1,586例で、フィードバックありが815例、なしは771例だった。ベースラインにおける患者および救急医療サービスの特徴に群間差はなかった。主要評価項目は、CPR後の病院到着前の自己心拍再開率とした。試験の結果、フィードバック中に救急隊員の14%がフィードバック音を消していることが示された。また、フィードバックなし群と比較して、フィードバックあり群の方が、心臓マッサージ継続時間が増加(64%対66%、群間補正後差:1.9、95%信頼区間:0.4~3.4)、圧迫の深さが増加(38mm対40mm、補正後差:1.6、95%信頼区間:0.5~2.7)、圧迫後の不完全リリースの減少(15%対10%、補正後差:-3.4、95%信頼区間:-5.2~-1.5)との関連が認められた。自己心拍再開率、生存退院率とも改善に結びつかずしかし、到着前自己心拍再開率は、フィードバックの有無における有意な差は認められなかった(45%対44%、補正後差:0.1%、95%信頼区間:-4.4%~4.6%)。同様に、病院到着時に脈拍あり(32%対32%、補正後差:-0.8、95%信頼区間:-4.9~3.4)、生存退院率(12%対11%、補正後差:-1.5、95%信頼区間:-3.9~0.9)退院時覚醒率(10%対10%、補正後差:-0.2、95%信頼区間:-2.5~2.1)においても有意差は認められなかった。

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CABG直後のCK-MBやトロポニン上昇は中・長期死亡率を増大:大規模メタ解析より

冠動脈バイパス術(CABG)後24時間以内のクレアチンキナーゼMB(CK-MB)分画やトロポニン値の上昇は、中・長期死亡率増大の独立予測因子であることが明らかになった。CK-MB分画は最も強力な独立予測因子で、術後30日から1年後の死亡率は、正常値上限を超え5ポイント増加するごとに、死亡リスクは1.17倍程度増大するという。米国マウントサイナイ大学のMichael J. Domanski氏らが、1万9,000人弱対象の大規模メタ解析の結果明らかにしたもので、JAMA誌2011年2月9日号で発表した。30日・1年死亡率、CK-MB分画増加に伴い増大研究グループは、CABGについて行われた無作為化試験やレジストリ試験で、術後24時間以内に心臓マーカーの測定を行った7試験、追跡期間3ヵ月から5年にわたる、被験者合計1万8,908人の分析を行った。結果、死亡率はCK-MB分画増加に伴い単調に増大する傾向が認められた。具体的には、30日死亡率が、CK-MB分画0~1未満の群では、0.63%、1~2未満では0.86%、2~5未満0.95%、5~10未満では2.09%、10~20未満では2.78%、20~40未満・40以上では7.06%だった。CK-MB分画は、30日死亡率に関する最も強力な独立予測因子であり、試験開始時点でのその他のリスク因子について補正後も有意なままだった(x2=143、p<0.001)。正常値上限を超え5ポイント増加ごとのハザード比は1.12(95%信頼区間:1.10~1.14)であった。この傾向は、術後30日死亡率について最も強くみられたが、その後も術後1年まで継続した(x2=24、p

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心房細動患者のリスク層別化にはCHA2DS2-VAScスコアの方が優れる

心房細動患者のリスク層別化に、CHA2DS2-VAScスコアがCHADS2スコアよりも優れることが報告された。デンマーク・コペンハーゲン大学Gentofte病院循環器部門のJonas Bjerring Olesen氏らが、デンマーク国内登録心房細動患者データをベースにコホート研究を行った結果による。CHADS2スコアは脳卒中リスクの層別化に最もよく用いられてきたが、その限界も指摘され、2006年以降のACC・AHA・ESC各ガイドラインでは、その他リスク因子を加味することが示され、その後エビデンスが蓄積しCHA2DS2-VAScスコアとして示されるようになっていたという。BMJ誌2011年2月5日号(オンライン版2011年1月31日号)掲載の報告より。7万3,538例を対象に、CHADS2とCHA2DS2-VAScの血栓塞栓症の予測能を評価研究グループは、CHADS2スコアのリスク因子(うっ血性心不全、高血圧、≧75歳、糖尿病、脳卒中既往)と、CHA2DS2-VAScスコアのリスク因子(CHADS2因子に加えて、血管系疾患、65~74歳、性別、また75歳以上で脳卒中既往の場合はリスクの重みづけを倍加する)を評価し、いずれが血栓塞栓症の予測能に優れるシェーマかを検証することを目的とした。対象とした被験者は、1997~2006年にデンマーク国内データベースに登録された、ビタミンK拮抗薬を服用していなかった心房細動患者で、非弁膜症性心房細動患者12万1,280例のうち、適格であった7万3,538例(60.6%)を対象に検証を行った。主要評価項目は、脳卒中と血栓塞栓症であった。10年追跡時点のC統計量、CHADS2スコア0.812、CHA2DS2-VAScスコア0.888低リスク群(スコア0)における1年追跡時点での血栓塞栓症発生率は100人・年当たり、CHADS2では1.67(95%信頼区間:1.47~1.89)であったのに対し、CHA2DS2-VAScでは0.78(同:0.58~1.04)であった。中等度リスク群(スコア1)においては、同CHADS2スコアでは4.75(95%信頼区間:4.45~5.07)であったのに対し、CHA2DS2-VAScスコアでは2.01(同:1.70~2.36)だった。これら発生率について示されたパターンは5年、10年追跡時点でも同様の結果が示された。また高リスク群はいずれのスコアも同じように、低・中等度リスク群よりも著しく高率な血栓塞栓症の発生を示した。血栓塞栓症の発生率は、スコアを構成しているリスク因子に依り、また両スコアとも血栓塞栓症イベントの既往に関連するリスクは過小に評価することが認められたという。低・中・高の各リスク群に層別化された患者の10年追跡時点でのC統計量は、CHADS2スコアが0.812(95%信頼区間:0.796~0.827)であったのに対し、CHA2DS2-VAScスコアは0.888(同:0.875~0.900)であった。

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米国の営利ホスピス、低ケアニーズの患者の割合が高く、利用期間はより長期

米国のホスピス利用者について、営利ホスピスと非営利ホスピスとを比較したところ、営利ホスピスでは、ケアニーズのスキルが低い患者の割合が高く、また利用期間がより長期であることが明らかになった。米国ハーバード大学医学部付属ベス・イスラエル・ディーコネス医療センター総合医療・プライマリ・ケア部門のMelissa W. Wachterman氏らが、約4,700人のホスピス利用者について調べ明らかにした。調査は、米国の公的高齢者向け医療保険メディケアが、ホスピスに対して定額日払い制の償還をしており、その“特別手当”が集中的ケアの必要がより少ない患者を選んだり、より長期の利用を生み出している可能性を調べるため、また営利、非営利ホスピスにより“特別手当”に関して違いがみられるかを調べるために行われた。JAMA誌2011年2月2日号で発表された。営利ホスピス145ヵ所、非営利ホスピス524ヵ所の利用終了者を調査研究グループは、2007年の全米のホスピスに関する調査「National Home and Hospice Care Survey」の結果を元に、ホスピスを利用し、そのサービスを終了した4,705人について調査を行った。主要評価項目は、利用者の診断名、営利・非営利種別にみたサービス提供の場所(自宅、ナーシングホーム、病院、ホスピス、その他)、利用期間、ホスピスの看護師などによる1日当たりの訪問回数とした。分析の対象となった営利ホスピスは145ヵ所で利用者数は1,087人、非営利ホスピスは524ヵ所で利用者数は3,618人だった。がん患者の割合は営利が34%、非営利が48%利用者の診断名についてみると、がんの診断を受けていたのは、非営利ホスピスが48.4%(95%信頼区間:45.0~51.8)だったのに対し、営利ホスピスは34.1%(同:29.9~38.6)と低率だった(補正後p

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SSRIのescitalopram、閉経期のほてりの頻度や程度を軽減

選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)のescitalopramは、閉経期のほてりの頻度や程度を軽減することが示された。服用後8週間で、ほてりの頻度が半分以下に減少したと報告した人は、escitalopram群の50%に上った。米国ペンシルベニア大学産科婦人科のEllen W. Freeman氏らが、200人超の女性を対象に行った無作為化プラセボ対照二重盲検試験の結果明らかにしたもので、JAMA誌2011年1月19日号で発表した。閉経後のエストロゲンとプロゲスチン投与に関して、効用よりもリスクが上回るとする試験結果が発表されて以来、閉経期のほてりに対する効果的治療薬は他にないのが現状という。escitalopramとプラセボを投与し8週間追跡研究グループは、2009年7月~2010年6月にかけて、40~62歳の閉経期の女性、205人(アフリカ系アメリカ人95人、白人102人、その他8人)について調査を行った。被験者の平均年齢は53歳だった。同グループは被験者を無作為に2群に分け、一方の群にはescitalopram 10~20mg/日を、もう一方にはプラセボを8週間投与し追跡した。主要評価項目は、服用後4週と8週時点の、ほてりの頻度と程度で、被験者の日記に基づき評価を行った。副次評価項目は、ほてりの程度、臨床改善指数(基線から50%以上ほてりの頻度が減少と定義)とした。ほてりの頻度減少幅、escitalopram群4.6回に対しプラセボ群が3.2回試験開始時点での、被験者のほてりの回数は、1日平均9.78回(標準偏差5.60)だった。8週後、1日のほてりの頻度の減少幅は、プラセボ群が平均3.20回(95%信頼区間:2.24~4.15)だったのに対し、escitalopram群では平均4.60回(同:3.74~5.47)で、両群の平均差は1.41回(同:0.13~2.69)だった(p<0.001)。8週時点で、ほてりの頻度が半分以下に減ったと答えた人の割合は、プラセボ群が36%に対し、escitalopram群では50%だった(p=0.009)。ほてりの程度の軽減幅に関する平均スコアも、プラセボ群が-0.30(95%信頼区間:-0.42~-0.17)に対し、escitalopram群では-0.52(同:-0.64~-0.40)だった(p

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部長 中山優子 先生「がん治療における放射線治療医は多くの可能性をもつ魅力ある分野」

1959年7月8日神奈川県横須賀市生まれ。84年群馬大学医学部卒業。専門分野は放射線腫瘍学・肺がんの放射線治療。99年群馬大学医学部放射線科講師、05年東海大学医学部放射線治療科学准教授、08年神奈川県立がんセンター放射線腫瘍科部長就任。日本医学放射線学会・放射線科専門医、日本放射線腫瘍学会・放射線腫瘍学認定医、日本がん治療認定医機構・がん治療認定医等。日本放射線腫瘍学会(評議員)、米国放射線腫瘍学会、日本医学放射線学会、日本肺癌学会(評議員)、世界肺癌学会、日本癌治療学会など。放射線治療医の魅力放射線治療を専門とするがん専門医のことを、私たちは放射線腫瘍医と言っていますが、ここではわかりやすく放射線治療医という言い方をします。私が卒業した群馬大学医学部は、放射線治療がとても盛んで、講義も臨床実習も内科や外科と同じコマ数があり、おかげでびっしりと放射線治療について学ぶことができました。また、私がいた群馬県内の病院では、放射線科だけで50床あり、そこで全身の状態を内科的診療で診ながら放射線治療ができるという理想的な環境にありました。放射線治療が対象とするがんは広範囲です。がん診療では通常、消化器、呼吸器など診療科ごとに特定の臓器への関与に限られます。しかし、放射線治療は、脳腫瘍から骨、皮膚、その他すべての臓器と横断的に関われるというのが、私にとって一番の魅力でした。医療手技についても幅広く習得できました。日常臨床で、頭頸部の診察なら喉頭ファイバー、肺の診察なら気管支ファイバー、消化器であれば消化管の内視鏡検査、婦人科であれば内診をやりますから、このような手技的にも幅広く経験できるのです。放射線治療では、人の身体全体を診ることにより新たな知識を得ることができます。たとえば、放射線治療は、喉頭がん、子宮頸がんの早期には非常に高い治療効果があるので、同じ扁平上皮がんの肺がんでも治療効果は高いはずだ、などの考え方ができるようになります。このように、医師としての深い知識を横断的に得ることができたのも大きな魅力だといえます。幅広い放射線治療の可能性がんにおける放射線治療の活用方法は幅広いものです。まず、がんの根治を目的とする根治照射、延命を図るための姑息照射、そして骨転移・脳転移などの症状を和らげる緩和照射まで適応可能です。それに加え最近では、一方向からの放射線の線量を変えたり、精度高く照射部位を絞ったり、重粒子線などを用いることによる治療のバリエーション拡大で、個々の患者さんに合った治療選択ができるようになりました。放射線治療の特長として考えられるのは、まず身体への侵襲の少なさです。放射線治療は一般に身体外からの照射ですので、手術と異なりメスを入れずにすみます。また、放射線治療は局所療法ですので、抗がん剤とは異なり全身性の副作用が少ないのです。そのため、全身状態が悪い人や高血圧・心臓疾患などの合併症を患っている方、高齢者にも適応しやすいというメリットがあります。もう一つの特長は、臓器の機能保持が可能だということです。同じ局所療法でも手術とは異なり、放射線療法では臓器を残し機能を温存することができます。たとえば、声門部がんでの喉頭部摘出などは、患者さんのQOLに関わる大変重要な問題ですが、放射線治療が適応できれば喉頭部を残すことができます。臓器を残せるというメリットは非常に大きいといえます。放射線治療が有用ながんの代表は,早期の頭頸部がんです。その他子宮頸部などの扁平上皮がんには非常に高い効果があります。また、進行がんにも適応が確立しつつあり、遠隔転移がない肺、食道、頭頸部の進行がんでは抗がん剤と併用する化学放射線療法が積極的に行われています。さらに、術後の照射にも使用が拡大しています。乳がん乳房温存手術後の放射線照射により、術後の顕微鏡的な残存腫瘍を根絶するというものです。この治療により再発リスクが約3分の1に減少することが明らかになっています。放射線治療の新しい分野である重粒子線治療についても具体的な有用性が明らかになっています。骨肉腫や悪性黒色腫などの難治性腫瘍や穏やかな脊索腫などで高い効果を上げています。今までX線の放射線では治らなかったがんが治癒できるということは画期的なことです。何よりも患者さんにとって非常に大きな朗報だといえるでしょう。重粒子線治療ができる施設は千葉県の重粒子医科学センター病院など日本全国で現在3つしかありませんが、今後増えていくでしょう。日本における放射線治療の現状と問題点放射線治療医が足りないことが大きな問題です。放射線治療に興味を持ってもらうためには、まず大学教育の改革が大切だと思います。今まで、多くの大学では放射線科講座がひとつあるだけで、そこで画像診断、核医学、放射線治療もすべて教えるという状況でした。そのため日本放射線腫瘍学会では、治療科と診療科の講座を別々にしてくださいという要望を各大学に出しています。その結果、いくつかの医学部では診断と治療が独立する方向で、放射線治療の講座ができつつあります。学会でも学生教育が最重要課題と考え、放射線治療の魅力を知っていただくために、夏に学生や研修医を対象としたセミナーを継続して開いています。国でも、がんプロフェッショナル養成プランにより放射線療法に関する腫瘍専門医師の養成を推進しています。臨床の現場では各臓器別のキャンサーボードに、内科系、外科系、病理、画像診断、そして放射線治療医が集まり患者さんの治療方針について検討するのが理想です。各臓器のスペシャリストの先生方と同じ土俵で討論するには知識が必要ですが、放射線治療医の特性も上手く生かせると思います。各スペシャリストと我々の違うところは、我々はがんについて広く知っているという強みです。また、現在は一臓器だけでなく、様々ながんを合併して発症している患者さんも少なくありません。たとえば、頭頸部と食道部に合併しているがんでは、放射線治療により両方治療できるのも大きな利点です。このように、放射線治療医としての特性や放射線治療のメリットを生かしながら、スペシャリストの先生方に積極的に関わっていくという姿勢が必要であると思います。そして、がん治療に関わっている先生方には放射線治療についてもっと知っていただけたらと思います。我々からのアプローチ不足もありますが、これも大きな問題です。たとえば、新規患者さんが来られた場合、放射線治療ができるかどうかを放射線治療医に相談していただければと思います。大きな腫瘍だから抗がん剤でないとダメ……など先入観や知識不足から、放射線治療の適応があるにもかかわらず治療選択肢に入らないことも少なくないと思います。がんが進行してから我々に相談されることもありますが、それでは患者さんにとって最良の治療ができなくなってしまうことが多々あります。放射線治療の適応については、独自に判断せず、是非治療を始める前に一度近くの放射線治療医の意見を聞いて欲しいと思います。現状では放射線治療医の常勤がいないこともありますが、せめて電話での問い合わせをしていただくとか、こちらに患者さんに来ていただいてお話を聞くという方法でも構わないと思います。新設予定の神奈川県立がんセンターの重粒子治療施設平成26年度にオープンする予定の重粒子治療施設ができれば、日本で5ヵ所目の施設となります。神奈川がんセンターの中にできるこの施設は、病院との併設型です。各診療科でがんの各臓器の専門医がいるところにできるので、包括的なサポートが可能になります。この施設はよりたくさんの患者さんに治療を提供できるように、臨床に特化した施設にしようというのが我々のポリシーです。さらに、一般的なX線治療にも高精度治療装置が導入されます。そこに一つのモダニティとして重粒子線治療が入ります。ですから構想的にいえば、放射線腫瘍センターに来られた患者さんに、重粒子線治療を含めた最も適した放射線治療を提供できるように準備していきたいと思っています。設備には大変な金額がかかりますが、それでも重粒子線でなければ治らない患者さんもいます。このセンターができれば、県内だけでなく東京都南部及び西部からの通院が可能な位置にあることから、全身状態が悪くない患者さんについては外来で治療を行う"外来通院型"の重粒子線治療を目指しています。これは現役で仕事をされているような患者さんにとっては大変な朗報だと思います。放射線治療医を目指す皆さんへ前述の通り、放射線治療医はすべてのがんを診ることができます。また、自分がやりたいスタイルを選ぶことができます。たとえば、ベッドを持たず外来診療だけを行っている施設もあります。このような施設では夜中に入院患者さんの治療で呼び出されるということはありません。これは家庭があってお子さんのいる女性医師にとっては、とても魅力的だと思います。逆に、以前私が働いていた病院のように、ベッド数を多く持ち患者さんの全身を診ながら放射線治療を行う、内科的な意味合いも兼ねた放射線治療医という形もあります。放射線治療科といっても機能の幅が広いので、自分がどのような医師になりたいか、あるいは自分のライフスタイルやポリシーに合った施設を選ぶことができるのです。最近の放射線治療では、物理的に精度の高いロボットのような機械を用いて治療することがあります。若い医師の中には、自分の手を使わずにロボットでがん治療するという、物理学的な興味から入ってくる方も多いですね。一方、外科的な部分もありますので、外科医もやりたいけどがんを全体的に診たいという人も入ってきます。生物学的、物理学的研究なども、広く学べる。がん治療のチームに入ったならばどのポジションもできるのが放射線治療医なのです。質問と回答を公開中!

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副院長 教授 加藤良二 先生の答え

がん化学療法は外科医が身につけるべき手技でしょうか?一地方病院の21年目の腫瘍内科医です。わが国には腫瘍内科医の養成システムがなく、すべての癌に自信を持って化学療法ができるようになったのは、ここ数年のことです。先日も分子標的薬関連の講演会があり出席しましたが、数人の外科医がスペシャリストとして講演していました。外科医の本分は手術であり、化学療法に手を出す前にたとえば消化管の専門にとらわれず尿路変向や子宮付属器切除など隣接臓器の外科的手技を身につける方が合理的ではないかと思っていました。私は血液腫瘍を含め全ての悪性腫瘍の治療をすぐに行えますが、薬物による治療という共通点があるからこそできることで、超人的なこととも思えません。むしろ人材の有効利用につながると思います。外科医が手術をやりながら(手術の技術を身につけながら)化学療法をやることなどは不器用な私などには到底出来そうもありません。私が外科医であれば(細かい手作業が得意で、卒業直後は外科医になるつもりでした)各領域の手術の技術の腕を上げることに邁進するだろうと常々思っています。現在は腫瘍内科医の不足があり外科の医師に手伝ってもらうのはやむを得ないと思いますが、今後も外科医は化学療法を必要な技術として身につけるべきでしょうか。あるいは外科系の診療科や教室に化学療法の専門家が必要なのでしょうか。現在、日本臨床腫瘍学会を中心として数多くの抗がん剤治療(化学療法)の治験が行われています。また日本癌治療学会と提携して癌治療専門医を認定しています。現実に多くの施設で外来化学療法室が設置されてきています。この中心は化学療法専門医であるべきと考えます。これからは術前・術後を問わずこれらの治療専門医に化学療法を任せる時代が来ると思ってはいますが、如何せん医師数の絶対的不足が時代の到来を阻んでいます。佐倉病院でも外来化学療法室の大半が外科系医師によって運営されています。我々が外科医となってから、つい最近まで血液腫瘍内科を除いて、術後の補助化学療法は外科医の手によってなされていました。一旦手術を受けた患者さんは外科医を信頼しており(腹の中まで見てもらったから何でも理解していると信じ込んでる?)外来を離れようとしません。他の内科医または放射線治療医を紹介すると放り出された(あるいは見放された)と感じていたようです。一方、外科医は施術した患者さんをなんとか最後まで面倒みようとした結果であると理解しています。今ほどエビデンスも有効な治療薬も無い頃で再発の可能性を肌で感じながら、ああでもないこうでもないと努力しました。勿論、化学療法は片手間にやるものでは無いと思いますが、癌を治療する上で手術や照射あるいは免疫治療等と同様に集学的治療のひとつであると位置づけています。自分の知らないことは専門医に任せておけばいいと思いますか?各分野がそれぞれの立場を主張し、理解した上で患者さんにとって最良の治療を勧めるべきであると考えます。それには外科医も化学療法、放射線治療に関して充分な知識を持つことが必要です。外科の手術修練は大変ですが、朝から晩まで糸を縛っているだけじゃありません(笑)。外来で患者さんと長く付き合うようになった時、適切なアドバイスをしてあげたいと思います。私は内科へ進む研修医にも暇があれば手術に誘います。自分が診断した結果を見て欲しいからです。手術の何たるかを知らずに患者さんに手術を勧められますか?興味あること全てにチャレンジして欲しいものです。何をやっても患者さんの役に立つと信じています。先生の方針は伝統になりますでしょうか?加藤先生が目指されているように、外科医なら外科領域全般を扱えるように指導することは大変重要だと考えます。ところで、主任教授が変わると方針も変わるかと思います。それでも佐倉病院としては、外科手術全般を学ぶ方針(育成方針?)は変わらず維持されるのでしょうか?大変良い方針なので、変わらず伝統としていただきたいものです。有り難うございます。応援に感謝します。これから育つ若手外科医に全領域を経験させることで、外科の領域全てで怖いものがなくなり何でもやるようになれば、彼らが指導する時に伝統となったということです。佐倉病院外科がひとつである限り、全領域を学ぶ姿勢は変わらないと信じていますし、外科医が溢れかえってもそうあるべきです。佐倉の若手は肺・乳腺や甲状腺同様に腸管や肝胆膵も扱います。いろんな経験をすることで、それぞれの違いが分かってきています。いろんな事をやれば自分は大変な思いをしますが、すべて役に立ちます。幸いなことに当科の若手は順調に育ってきていますし、この考えを踏襲してくれると信じています。 外科医の道現在医学部に通う者です。佐倉病院ではまず外科全般を学ぶとのことですが、何年くらい時間を費やすのでしょうか?また、途中で心臓や脳に興味がでてきた場合、その専門分野に特化する道もあるのでしょうか?拙い質問ですが、ご教示のほど宜しくお願いします。ひととおりの分野を経験し、理解できるのに4年はかかります。また自分で手術をできるようになるのに卒後7、8年を要します。心臓に関しては当科内のローテーションに入っていますが、心臓外科を志望する学生が少ないので希望してくれれば大助かりです。外科としては脳外のローテーションは組んでいませんが、興味が湧いてくればいつでも(1年の途中というわけにはいきませんが)、どこ(どの病院)からでも可能ではないでしょうか?勿論、佐倉病院の脳外科を志望してくれたら、大歓迎です(笑)。また外科的手術手技を学んだ婦人科や泌尿器科医がいても良いと思います。元々は脳外科、泌尿器科、婦人科などは外科から分化したものであり、外科的手技はどの外科系診療の基礎となり得るものであるはずです。日本でも珍しい育成システムについて記事拝見しました。「当外科の最大の特徴です。呼吸器でも消化器でも、外科手術全般においてまず学ぶ。つまり、外科手術の分野においてすべての症例に対応できる医師の育成という日本でも珍しいシステムを構築しています。」とありますが、差し支えなければ、もう少し詳しく教えていただけると幸いです。私が勉強不足なのかも知れないが、あまり聞いたことのないシステムですので、興味があります。宜しくお願いします。全国には数多くの外科学教室がありますが、残念ながら主催する教授の得意とする専門臓器分野に偏る傾向があります。例えば大腸を得意とする教室では食道・上部消化管あるいは肝胆膵が苦手とか、消化器外科医は肺の手術ができないとか、逆に肺癌を主に扱っている教室では消化管の手術経験が少ないというようにです。消化管主体の教室では外科専門医の資格を得るのに心臓専門の教室や呼吸器を扱っている教室に一時期留学あるいは研修に出なければなりません。当教室では外科専門医資格を得るために必要な手術症例はすべて指導でき、経験できるようになっており、他所にわざわざ出向く必要が無いということです。どのような研究を行っているのでしょうか?東邦大学医療センター佐倉病院さんでは、どのような研究を行っているのでしょうか?また、今一番力を入れている研究はどんなものでしょうか?ホームページには載っていなかったので、教えて頂ければと思います。内科その他の研究に関しては、東邦大学ホームページから閲覧が可能ですので参照して下さい。佐倉病院外科での研究についてご説明します。優しい手術をテーマに「外科侵襲と悪性腫瘍の進展」「外科侵襲・化学療法とストレス」「消化器(管)悪性腫瘍・呼吸器・乳腺・甲状腺の外科治療」「低侵襲手術法の開発」「がんの増殖・転移の抑制」「術前・術後の補助化学療法」「センチネルリンパ節生検による術式の選択」「腫瘍免疫」「分子生物学的手法による悪性腫瘍の診断と治療」「CT・MRI・PET等を用いた術前画像診断」「疼痛管理と遺伝子診断」など多岐にわたっています。残念ながら当施設では動物実験舎を備えていません(現在計画中)ので、基礎研究は東邦大学関連の習志野キャンパス、大森キャンパス(医学部)や筑波にある他機関の研究施設などを利用しています。臨床研究は、随時当施設で行っています。また全国的に実施されている多施設共同の治療研究にも参加しています。外科医になってよかったと思ったことは何ですか?単純な質問で失礼かと思いますが、外科医になってよかったと思ったことは何でしょうか?今臨床研修で色々とローテートしています。どの科も良いなと思っていますが、外科系だけは、短い研修期間の中では何が魅力なのか実感ができません。とはいえ、指導医の先生は、忙しそうですが、なんだか使命感に燃えているような印象があります(他の科の先生よりも特に。)。加藤先生が長年外科医をやってきて、その中で「外科医になってよかったな」と思ったことを教えて頂ければ幸いです。感動を瞬時に得られます。患者さんが治った時あるいは痛み・苦しみから解放されたと解った時の達成感です。外科の手術は、よく大工さんに例えられますが職人が後世に残る家を造り上げるような感じかもしれません。ひとつの作品を造り上げたような満足感に近いものかもしれません。これらは短期間で消えていくものですが、患者さんがいれば、また望まれればいつでも何処でも腕や知恵をフルに使って治療することに力を注ぎます。何度も押し寄せる大波小波を乗り越えることに楽しみを感じています。ですから夜中あるいは緊急の手術ほど燃えてきて、集まった仲間達はみんな生き生きしています。外科医は「鬼手仏心」と言い、仏の心を持ってメスを振るうことを基本としています。人を傷つけるのは嫌ですが、早く治したい、早く苦しみから救いたいという使命感は強いと思います。患者さんの笑顔と沢山会えるようにしたいものです。女性が外科医になることについてメディトウキングの記事を拝見しました。よく聞かれることかも知れませんが、女性が外科医になることについて如何お考えでしょうか?私は是非外科系に進みたいと考えていますが、将来的なことを考えると(出産や家庭の事情など)外科医よりも他の科を考えた方が良いと周囲から言われます。でも本当にそうなんでしょうか?運よく(?)外科医は不足するので、出産して育児をしても、復帰できる場はたくさんありそうですし。忌憚ないご意見いただけると幸いです。佐倉外科は今年、20周年を迎えます。最近になって2名の女性が入局してくれました。今後ますます増えることを期待しています。外科を目指す女性は頑張り屋さんが多いようです。体力的にも一生懸命やっていれば、多くの男性外科医は優しく、みんなでカバーしようとしますから、出産や家庭の事情などは、なんとかなると考えています。外科でもダイナミックな手術から腕力を必要としない手術まで様々な分野があります。乳腺や甲状腺などは力を必要としませんし、消化器や肺癌などでも鏡視下手術であれば力は要りません。実際、佐倉外科では全麻下腹部手術の約7割、胸腔鏡下手術の9割が鏡視下手術ですから女性外科医の活躍の場は沢山あり、安心して外科医になってください。必要なのは、素直さと情熱です。外科医不足の解消について田舎の総合病院で外科医しています。先生が提言されているように外科医は臓器別に専門化(細分化)され過ぎているように感じています。(大学病院が高度医療のみを提供するという前提であれば良いですが…)今の先生方は、専門化された中で外科医として教育されているので、私どもの病院に来てくれるのはありがたいのですが、最初は盲腸も切れないような先生もいます。逆にいうと、佐倉病院さんのように外科医全般を最初から叩き込んで教育していただくと、私どものような病院にとってはすぐに戦力になります。専門分野は本人の興味次第で後から身につきますし。こう考えると、外科医全般を叩き込んだ先生が増えれば増えるほど外科医の解消につながりそうなのですが。先生のご意見を頂きたいと思います。 専門に特化した外科医も必要です。中央と地方の必要性をバランス良く配分することが必要なのです。しかし学会中心だとどうしても専門性に偏ってしまいます。医学会総会や外科系連合学会など幅広い分野を網羅した学会が、あまり人気の無いのも憂うべきです。しかし、大学病院に盲腸が少ないのも現実ですし、最先端から第一線の診療など、何からなにまで網羅するのも困難です。専門性を追求するのも良いですが、少なくとも外科専門医を取得するまではできるだけ多くの専門分野をまわって多様な経験や勉強を積むべきであると考えます。外科全般にわたって一人前になるのにかなりの時間が必要で、鏡視下手術ができてもアッペも切れない外科医を指導するのも地方の先生方の役割でもあると考えます。自分が育ててもらったように、手間暇掛けてみんなで育てましょう。少しでも多くの若い人達に外科の醍醐味と感動を味わってもらいましょう。ご家族とのコミュニケーションについてプライベートなことで恐縮です。差し支えなければ教えていただきたいことがあります。外科医は患者さんを待たせることできないので、緊急オペが多く、なかなか家族との時間が持てません。先生も同じ状況だとは思いますが、何か家族とのコミュニケーションを円滑にするお知恵があればご教示お願いします。一番は家族の理解です。時間的には短いですが、濃い時間を過ごすことだと思っています。患者さんに使う時間は全知全霊を傾けて行動しているはずですが、家族とも同様に接しなければなりません。外科医に限ったことではありませんが、患者さんの話を良く聞き、状況を理解した上で、持てる力をフルに発揮して適切な治療を行うことは必要なことです。家族も同様に接することであると思います。ちょっと手を抜くとたちまち大変なことになってしまいます。簡単にできることではありませんが、つねに誰とでも真剣に接し、体力知力の続く限り頑張ることだと思います。専門診療科について外科の中の専門診療科に、「消化器」「呼吸器」「心臓血管」「乳腺」とあります。なぜこの4つなのでしょうか?特別な意図があれば是非ご教示いただきたく思います。(とんちんかんな質問でしたら申し訳ありません。)他にも甲状腺や副腎などを扱う「内分泌外科」や「小児外科」もありますが、佐倉外科では充分な診療経験の上で消化器、呼吸器、循環器、乳腺の専門医がおり、それぞれに教育・研究が行われていますので4つの分野を示しました。専門といっても指導する上級医の一人か二人だけで若い連中は特にグループ間の壁を意識していません。私自身が何でもやるので、若い連中はいろんな疾患を担当しても違和感がないようです。甲状腺や副甲状腺は主に呼吸器外科で扱いますが、副腎は消化器を含む腹部外科が担当しています。先天奇形などの小児外科は県の専門子供病院にお願いしておりますが、幽門狭窄、腸重積、鼠径ヘルニアなどは一般外科として消化器や呼吸器のグループでも担当しています。総括外科医は絶滅危惧種です。新入会員が減り続けており、今のままだとあと10年もすれば極端に少なくなります。何でもできる外科医になりましょう。今ならみんな必死になって育てようとしています。10年後、あなた達はスターです。副院長 教授 加藤良二 先生「人を助けるために何かをしたい。その動機が医師の原点となる」

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無煙タバコをやめたい人にも、禁煙補助薬バレニクリンは有効

 無煙タバコの常飲が多くの国で増加しているという。特に北欧ではその地位が確立しており、スウェーデンでは常飲者が逆転(19% vs. 11%)、ノルウェーでは16~35歳の32%が毎日無煙タバコを喫煙しているという。背景には、無煙タバコは有煙タバコより有害ではないと広く信じられていることがあり、そのことが禁煙補助薬の有効性の試験で無煙タバコに関する報告をみかけないことに反映されているとして、スウェーデンFagerstrom Consulting ABのKarl Fagerstrom氏らは、無煙タバコをやめたい人を対象に禁煙補助薬バレニクリン(商品名:チャンピックス)の有効性と安全性について検討を行った。スウェーデンではタバコをやめたい人の約30%が無煙タバコ常飲者だという。BMJ誌2010年12月11日号(オンライン版2010年12月6日号)掲載より。無煙タバコ常飲者で禁煙希望者を対象、投与12週間+14週間の禁煙率を評価 試験は、ノルウェー7つ、スウェーデン9つの医療施設(大半はプライマリ・ケア診療所)で行われた二重盲検プラセボ対照パラレル群の多施設共同無作為化試験。 参加者は新聞で公募され、18歳以上男女で、無煙タバコを1日8回以上常飲し、スクリーニング前1年以内では3ヵ月以上禁煙していた期間がなく、完全に禁煙をしたいと思っている人を被験者とした。3ヵ月以内に、有煙タバコを除く他のニコチン含有製品を常飲していた人、禁煙治療を受けていた人、その他先行する疾患治療、精神疾患治療を受けていた人は除外された。 被験者は無作為に、バレニクリン1日2回1mg(最初の1週間は滴定)投与群もしくはプラセボ投与群に割り付けられ、12週間治療され、その後14週間追跡調査された。 主要エンドポイントは、治療最終4週間(9~12週)の禁煙率で、コチニン濃度で確認した。副次エンドポイントは、9~26週間の持続性の禁煙率であった。安全性と忍容性の評価も行われた。 無作為化後に1回以上の試験薬投与を受けた被験者は431例(バレニクリン群213例、プラセボ群218例)だった。被験者の実態的人口統計学的背景、ベースラインでの無煙タバコ消費に関するデータは両群で同等だった。たとえば、男性被験者の割合はバレニクリン群89%(189例)、プラセボ群90%(196例)、平均年齢は両群とも43.9歳、無煙タバコ常飲は両群とも1日約15回、寝起き30分以内に常飲する人は両群とも約80%など。治療9~12週のバレニクリン群禁煙率の相対リスク1.60、優位性はその後も持続 結果、治療最終4週間(9~12週)の禁煙率は、バレニクリン群の方が有意に高かった。禁煙率はバレニクリン群59%(125例)に対しプラセボ群39%(85例)で両群差20ポイント、相対リスク1.60(95%信頼区間:1.32~1.87、P<0.001)、治療必要数(NNT)は5例だった。 このバレニクリン群の優位性は治療後の追跡調査期間14週の間も持続した。9~26週間の禁煙率は、バレニクリン群45%(95例)に対しプラセボ群34%(73例)で両群差11ポイント、相対リスク1.42(95%信頼区間:1.08~1.79、P=0.012)、NNTは9例だった。 プラセボ群との比較でバレニクリン群で最も共通してみられた有害事象は、嘔気(35%対6%)、疲労感(10%対7%)、頭痛(10%対9%)、睡眠障害(10%対7%)であった。治療中断に至った有害事象の発生(9%対4%)、また重篤な有害事象の発生(1%対1%)は両群ともにわずかであった。 結果を受けてFagerstrom氏は、「バレニクリンは、無煙タバコをやめたい人の安全な助けとなる」と結論。また最後に「本試験では、プラセボ群の禁煙率が高かったが、それは禁煙に後ろ向きの人が少なかったためだ」とも述べている。

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