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特発性間質性肺炎の経過中に肺がんを見落としたケース

呼吸器最終判決判例タイムズ 1739号124-129頁概要息切れ、呼吸困難を主訴に総合病院を受診し、特発性間質性肺炎、連発型心室性期外収縮などと診断された75歳男性。当初、右肺野に1.5cmの結節陰影がみられたが、炎症瘢痕と診断して外来観察を行っていた。ところが初診から6ヵ月後、特発性間質性肺炎の急性増悪を契機に施行した胸部CTで右肺野の結節陰影が4cmの腫瘤陰影に増大、骨転移を伴う肺小細胞がんでステージIVと診断された。特発性間質性肺炎の急性増悪に対してはステロイドパルス療法などを行ったが、消化管出血などを合併して全身状態は悪化、治療の効果はなく初診から7ヵ月後に死亡した。詳細な経過患者情報75歳男性、1日30本、50年の喫煙歴あり経過1994年3月29日息切れ、呼吸困難、疲れやすいという主訴で某総合病院循環器科を受診。医学部卒業後1年の研修医が担当となる。胸部X線写真:両肺野の微細な網状陰影呼吸機能検査:拘束性換気障害心電図検査:二段脈と不完全右脚ブロック血液検査:肝・胆道系の酵素上昇、腫瘍マーカー陰性4月5日胸部CTスキャン:肺野末梢および肺底部に強い線維性変化、蜂窩状陰影。続発性の肺気腫と嚢胞、右肺の胸膜肥厚。なお、右肺下葉背側(segment 6)に1.0×1.5cmの結節陰影が認められたが、炎症後の瘢痕と読影。慢性型の特発性間質性肺炎と診断した腹部CTスキャン:異常なし4月6日ホルター心電図:連発型の非持続性心室性期外収縮があり、抗不整脈薬を投与開始。以後胸部については追加検査されることはなく、外来通院が続いた11月頃背部痛、腰痛、全身倦怠感を自覚。12月8日息苦しさと著しい全身倦怠感が出現したため入院。胸部X線写真、胸部CTスキャンにより、右肺下葉背側に4.0×3.0cmの腫瘤陰影が確認された(半年前の胸部CTスキャンで炎症瘢痕と診断した部分)。諸検査の結果、特発性間質性肺炎に合併した肺小細胞がん、骨転移を伴うステージIVと診断した。12月20日特発性間質性肺炎が急性増悪し、ステロイドパルス療法施行。ところが消化管出血を合併し、全身状態が急速に悪化。1995年1月13日特発性間質性肺炎の悪化により死亡。当事者の主張患者側(原告)の主張1.特発性間質性肺炎に罹患したヘビースモーカーの患者に、胸部CTスキャンで結節性陰影がみつかったのであれば、肺がんを念頭においた精密検査を追加するべきであった2.肺がんのような重大な疾患を経験の浅い医師が受け持つのであれば、経験豊かな医師が指導するなど十分なバックアップ体制をとる注意義務があった病院側(被告)の主張1.精密検査ができなかったのは、原告が健康保険に加入していなかったので高い診療費を支払うことができなかったためである2.死因は特発性間質性肺炎の急性増悪であり、肺がんは関係ない。たとえ初診時に肺がんの診断ができていたとしても、延命の可能性は低かった裁判所の判断1.診察当初の胸部CTスキャンで結節性陰影がみつかり、喫煙歴が1日30本、約50年というヘビースモーカーであり、慢性型の特発性間質性肺炎と診断し、肺がんがその後半年間発見されなかったという診断ミスがあった2.直接死因は特発性間質性肺炎の急性増悪であり、肺小細胞がんが直接寄与したとはいえない。しかし、早期に肺小細胞がんの確定診断がつき、化学療法を迅速に行っていれば、たとえ特発性間質性肺炎が急性増悪を来してもステロイドの治療効果や胃潰瘍出血などの副作用も異なった経過をたどり、肺小細胞がんの治療も特発性間質性肺炎の治療も良好に推移したと考えられ、少なくとも約半年長く生存できたはずである。したがって、原告の精神的苦痛に対する慰謝料を支払うべきである原告側2,200万円の請求に対し、550万円の支払命令考察今回の事件は、ある地方の基幹病院で発生しました。ご遺族にとってみれば、信頼できるはずの大病院に半年間も通院していながら、いきなり「がんの末期で治療のしようがない」と宣告されたのですから、裁判を起こそうという気持ちも十分に理解できると思います。それに対し病院側は、たとえ最初からがんと診断しても死亡とは関係はなかった、それよりも、きちんと国民健康保険に加入せず治療費が高いなどと文句をいうので、胸部CTスキャンなどの高額な検査はためらわれた、と反論しましたが、裁判官には受け入れられず「病院側の注意義務違反」として判決は確定しました。あとから振り返ってみると、多くの先生方は「このような肺がんハイリスクの患者であれば、診断を誤ることはない」という印象を持たれたと思いますが、やはり原点に返って、どうすれば最初から適切な診断ができたのか、そして、その後の定期外来通院中になぜ肺がん発見には至らなかったのか、などについて考えてみたいと思います。1. 研修医もしくは若手医師の指導今回当事者となったドクターは、医学部を卒業後1年、そして、当該病院に勤務してから3ヵ月しか経過していない研修医でした。このような若いドクターが医師免許を取得して直ぐに医事紛争に巻き込まれ、裁判所に出廷させられるなどということは、できる限り避けなければなりませんが、今回の背景には、指導医の監督不十分、そして、当事者のドクターにも相当な思い込みがあったのではないかと推測されます。おそらく、当初の胸部CTスキャンで問題となった「右肺下葉背側(segment 6)に1.0×1.5cmの結節陰影」というのは、放射線科医が作成したレポートをこの研修医がそのまま信用し、結節=炎症瘢痕=がんではない、と半ば決めつけていたのだと思います。しかし、通常であれば「要経過観察」といった放射線科医のコメントがつくはずですから、最初につけた診断だけで安心せず、次項に述べるようなきちんとした外来観察計画を立てるべきであったと思います。そして、指導医も、卒後1年しか経過していないドクターを一人前扱いとせずに、新患のケースでその後も経過観察が必要な患者には、治療計画にも必ず関与するようにするべきだと思います。従来までの考え方では、このような苦い経験を踏まえて一人前の医師に育っていくので、最初から責任を負わせるようにしよう、とされていることが多いと思いますし、実際に多忙をきわめる外来診療で、そこまで指導医が配慮するというのも困難かもしれません。しかし、今回のような医師同士のコミュニケーション不足が原因で紛争に発展する事例があるのも厳然たる事実ですから、個人の力だけでは防ぎようのない事故については、組織のあり方を変更して取り組むべきだと思います。2. 定期的な外来観察計画上気道炎の患者さんなど短期間の治療で終了するようなケースを除いて、慢性・進行性疾患、場合によっては生命を脅かすような病態に発展することのある疾患については、初期の段階から外来観察計画を取り決めておく必要があると思います。たとえば、今回のような特発性間質性肺炎であれば(肺がんの合併が約20%と高率なので)胸部X線写真は6ヵ月おきに必ずとる、血液ガス検査は毎月、血算・生化学検査は2ヵ月おきに調べよう、などといった具合です。一度でも入院治療が行われていれば、退院後の外来通院にも配慮することができるのですが、ことに今回の症例のようにすべて外来で診ざるを得なかったり、複数の医師が関わるケースでは、なおさら「どのような治療方針でこの患者を診ていくのか」という意思決定を明確にしておかなければなりません。そして、カルテの見やすいところに外来観察計画をはさんでおくことによって、きちんと患者さんをフォローできるばかりか、たとえ医事紛争に巻き込まれても、「適切な外来管理を行っていた」と判断できる重要な証拠となります。今回の症例は、やりようによっては最初から肺がん合併を念頭においた外来観察をできたばかりか、けっして軽い病気とはいえない特発性間質性肺炎の経過観察を慎重に行うことで、結果が悪くても医事紛争にまでは至らなかった可能性も考えられます。裁判官の判断は、「がんが発見されていれば別の経過(=特発性間質性肺炎の急性増悪も軽くすんだ?)をたどったかもしれない」ことを理由に、たいした根拠もなく「半年間は延命できた」などという判決文を書きました。しかし、一般に特発性間質性肺炎の予後は悪いこと、たとえステロイドを使ったとしても劇的な効果は期待しにくいことなどの医学的事情を考えれば、「半年間は延命できた」とするのはかなり乱暴な考え方です。結局、約半年も通院していながら末期になるまでがんをみつけることができなかったという重大な結果に着目し、精神的慰謝料を支払え、という判断に至ったのだと思います。呼吸器

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5-HT1A受容体が精神科薬物治療で注目されている

 スペイン・バルセロナ バイオメディカル研究所のPau Celada氏らは、新たな精神疾患の治療薬開発にあたって注目されているセロトニン5-HT1Aの合理的根拠と研究の現状について報告した。冒頭、著者は精神疾患の治療薬の現状について、「現代社会において精神疾患は、多額の経済損失をもたらしている。一方で、薬物治療は、いまだ至適とは言い難い状況にある」と指摘している。CNS Drugsオンライン版2013年6月12日号の掲載報告。 著者は5-HT1Aに着目した背景について、「大うつ病性障害(MDD)および不安障害に用いられる薬品(選択的セロトニン5-HT再取り込み阻害薬[SSRI]、セロトニン-ノルアドレナリン再取り込み阻害薬[SNRI])は、第一世代の三環系が改良されたものである。偶然に発見されたものであり、有効性は低く、効果が出るまでに時間がかかる。また、抗精神病薬は、統合失調症の陽性症状には多少は効果があるが、陰性症状および認知障害への効果は乏しい」と述べている。そのうえで、5-HT1Aに着目した根拠、その研究の現状と今後の展望などについてまとめた。シナプス前後5-HT1A受容体の活性は抗不安および抗うつ効果にいずれも必要 5-HT1Aの合理的根拠と研究の現状について報告した主な内容は以下のとおり。・直近の論文において、神経生物学的基盤に着目し、MDDや不安障害といった精神疾患の治療における5-HT1A受容体(5-HT1A-R)機能、およびシナプス前後の5-HT1A-Rの役割が見直されている。・具体的には、コルチコ辺縁系におけるシナプス後5-HT1A-R活性は、抗うつ薬の治療的作用として有望視されている一方で、シナプス前5-HT1A-Rは、MDDにおいて有害な役割を演じることが解明されており、シナプス前5-HT1A-Rが高密度・機能の人では、気分障害や自殺への感受性が高く、抗うつ薬への反応性が不良である。さらに、SSRI/SNRIによる間接的なシナプス前5-HT1A-Rの活性は、5-HTニューロン活性と末端5-HT放出を低減し、そのため細胞外5-HTの上昇に対して前脳のセロトニントランスポーター(SERT)の遮断が引き起こされる。・慢性の抗うつ薬治療は、シナプス前5-HT1A-Rの感度を減じる。そのため5-HT1A自己受容体による陰性症状への効果が低下する。・非選択的部分作用薬ピンドロール(商品名:カルビスケンほか)は、このプロセスを防御し、臨床的な抗うつ作用を促進する。・2種の新たな抗うつ薬であるvilazodone(米国で販売、国内未承認)とvortioxetine(開発中)は、SERT遮断の5-HT1A-R部分作動薬である。・トランスジェニックマウスを用いたいくつかの研究においても、MDDと不安障害におけるシナプス前後5-HT1A-Rのそれぞれの役割が立証されている。・薬理学的研究においても、シナプス前後5-HT1A-Rの活性は、抗不安および抗うつ効果にいずれも必要であること、さらに5-HT1A-Rの神経発生的役割についても必要であると思われる見解が示されている。・同様に、選択的5-HT1A自己受容体ノックダウンマウスにおいて、siRNAを用いることで強力な抗うつ様の効果を示すことが可能であることも明らかになっている。・また、前頭前皮質(PFC)におけるシナプス後5-HT1A-Rは、統合失調症治療においてクロザピンとその他の第2世代(非定型)抗精神病薬の優れた臨床効果にとって重要であり、精神疾患との関連が認められている。・結合試験で5-HT1A-Rは、in vitroにおける中程度の親和性を示したが、クロザピン(同:クロザリル)はこのタイプの受容体とin vivoにおいて機能作動薬の性質を示した。・PFCにおける5-HT1A-Rの刺激作用は、中脳皮質神経路の遠位活性をもたらし、PFCのドパミン放出を増大する。また、統合失調症の陰性症状と認知障害におけるクロザピンの臨床的活性と関与している可能性がある効果を増大することが示された。・前臨床試験において、5-HT1A-R作動薬の抗不安/抗うつ作用特性は予想を大きく上回るものであった。しかしながら、これらの作動薬は、おそらくシナプス後5-HT1A-Rの部分的作動特性とシナプス前5-HT1A-R自己受容体の完全作動性、および消化器系への副作用のため、臨床的成功には至っていない。・部分的5-HT1A-R作動薬のブスピロン、ジェピロン(ともに国内未承認)、タンドスピロン(同:セディール)は、抗不安薬として上市されており、ブスピロンは、MDDでも利用促進の戦略が取られている。・新たな選択的シナプス後5-HT1A-R作動薬の開発が、精神疾患治療薬の新たな展望を開く可能性がある。関連医療ニュース 抗うつ薬による治療は適切に行われているのか?:京都大学 抗うつ薬を使いこなす! 種類、性、年齢を考慮 SSRIは月経前症候群の治療に有用か?

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せん妄はレビー小体型認知症のサイン?!

 英国・ニューカッスル大学のEmma Vardy氏らは、せん妄と認知症各タイプとの関連について調べた結果、レビー小体型認知症との結びつきが高い可能性があることを報告した。せん妄は、認知症においては共通してみられ、認知症リスクの増大との関連が知られる。しかし、特定タイプの認知症リスクを増大するのかについては不明であった。International Journal of Geriatric Psychiatry誌オンライン版2013年5月31日号の掲載報告。 研究グループは、せん妄疑いエピソードが、アルツハイマー病(AD)とレビー小体型認知症(DLB)いずれのタイプの認知症診断前に発現頻度が高いのかを調べることを目的とする後ろ向き研究を行った。検討は、認知症診断が行われた第3次医療施設単位で行われた。初診からの医療記録をもとに、これまでのあらゆるせん妄疑いエピソードの記述をレビューして行われた。 主な結果は以下のとおり。・レビューはDLB患者85例、AD患者95例について行われた。・少なくとも1回のせん妄疑いエピソードが報告されていたのは、DLB患者は25%であったのに対し、AD患者は7%であった(p=0.001)。・せん妄既往患者で1回以上のエピソードを有した患者の割合は、DLB患者23%に対し、AD患者14%であった。・最後に報告されたせん妄疑いエピソードから認知症診断までの期間中央値は、両群ともに1年以内であった。・以上のように、DLB患者はAD患者と比べて、せん妄疑いエピソードの記録を有している患者の割合が有意に高率であった。・せん妄は、その他の認知症タイプと比較してDLBリスクと強く結びついている可能性が高かった。また、少なくともいくつかの症例では、DLBの初期を示唆する可能性があった。・今回の研究により、せん妄がみられる患者では、とくにDLBの診断を念頭に置くべきであることが示唆された。関連医療ニュース 認知症、アルツハイマー型とレビー小体型の見分け方:金沢大学 抗精神病薬は“せん妄”の予防に有用か? アルツハイマー病とレビー小体型認知症、共通のバイオマーカー

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脱毛症の男性は前立腺がんの発症リスクも高いのか?

 男性型脱毛症(AGA)は遺伝性で年齢に強く依存し、男性ホルモンのアンドロゲンがその発症に重要な役割を担っていると考えられている。米国・クリーブランドクリニックのAline Amoretti氏らは、AGAと前立腺がんは類似のリスク因子を有しており関連性があると考えられるとして、そのエビデンスを調べるシステマティックレビューとメタ解析を行った。Journal of the American Academy of Dermatology誌2013年6月号(オンライン版2013年2月8日号)の掲載報告。 研究グループはMEDLINEとCochraneをソースに文献検索を行い、AGAと前立腺がんリスクとの関連について検証した。 プールオッズ比(OR)と95%信頼区間(CI)を算出し、個々人の脱毛パターン(ハミルトンスケールで定義)のORも分析した。 主な結果は以下のとおり。・7件のケースコントール試験、被験者8,994例(患者4,078例、対照4,916例)がレビューに組み込まれた。その他に1コホート試験があったが、包含基準を満たしておらず除外された。・頭頂部AGAと前立腺がんには統計的に有意な関連が認められた(OR:1.25、95%CI:1.09~1.44、z=3.13、p=0.002)。・一方で、AGA(あらゆる脱毛パターン)と前立腺がんには統計的に有意な関連はみられなかった(OR:1.03、95%CI:0.93~1.13、z=0.55、p=0.58)。・本解析は、ケースコントロール試験のみを対象としており、バイアスを受けている可能性があるという点で限界があった。・以上を踏まえて著者は「頭頂パターンAGAは、前立腺がんリスクの有意な増大と関連していた。全パターンAGAでは有意な増大はみられなかった」と結論している。

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【ご案内】ヘルスケアリーダーシップ研究会「IHL2013」説明会

 NPO法人 ヘルスケアリーダーシップ研究会(IHL)は、2013年7月20日(土)に、9月からスタートする第5期の説明会を開催する。IHLは、「ヘルスケアに関わる者として、自分の価値観(死生観・医療観)を持ち、強い意志のもと、人々の共感を得ながら、社会の変革と創造を推進することができるリーダーを輩出する」ことをミッションとしたNPO法人で、「セミナー活動」「研究会活動」「キャリア支援」の3つを活動の柱としている。【開催概要】日時:2013年7月20日(土) 14:00~15:00   (※説明会終了後、15時より体験受講会も開催予定)会場:霞ヶ関コモンゲート西館30階   地図はこちら主な参加者:医師、看護師、厚労省職員、製薬メーカー、医療メディア、住宅会社、医学生など「2013年度新規メンバー募集について」詳しい情報はこちらhttp://ihl.jp/?page_id=166

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混合診療で人工膝関節全置換術の予後は変わるのか?

 シンガポールには、日本と似たような国民に公的医療の提供を保障する、強制加入と補助金で運営する国民皆保険制度がある。一方で、公立病院であっても、外科医の選択や個室など保険対象外のオプションを選択することも可能となっている。シンガポール総合病院のHamid Rahmatullah Bin Abd Razak氏らは、これまで同制度に関連した検討がなかった、人工膝関節全置換術(TKA)の予後に対する医療費補助の影響についてレトロスペクティブに検討した。Orthopedics誌2013年6月1日号の掲載報告。 本研究の目的は、従来法のTKAの予後について、医療費補助の利用者と非利用者とを比較することであった。 対象は2006~2010年にTKAを受けた369例で、医療費補助利用者群(274例)と非利用者群(95例)に分けて、術後6ヵ月および2年後の関節可動域、膝関節学会スコア(knee society score:KSS)より膝関節スコアおよび機能スコア、オックスフォード膝スコアおよびSF-36スコアについて比較した。 主な結果は以下のとおり。・6ヵ月後および2年後の関節可動域およびその他の評価項目は、KSS機能スコアを除き医療費補助利用者群と非利用者群で有意差は認められなかった。・KSS機能スコアは6ヵ月後および2年後共、利用者群より非利用者群が有意に高かった(p=0.019)。・以上から、KSS機能スコアを除けば従来法TKAを医療費補助の下で受けた患者の予後は良好であり、非利用者よりも状態が悪いということはなかった。~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中!・「天気痛」とは?低気圧が来ると痛くなる…それ、患者さんの思い込みではないかも!?・腰椎圧迫骨折3ヵ月経過後も持続痛が拡大…オピオイド使用は本当に適切だったのか?  治療経過を解説・「痛みの質と具体性で治療が変わる?!」痛みと大脳メカニズムをさぐる

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新規抗精神病薬は患者にどう評価されているか?

 ナダ・ハンバーリバー病院(トロント)のA. George Awad氏らは、新規抗精神病薬が統合失調症の患者報告アウトカムに及ぼす影響について31件の論文を基にレビューを行った。その結果、大半の新規抗精神病薬について患者報告アウトカムにおける好影響が認められたものの、それらは傾向にすぎなかったことから、患者の主観的評価による結果を統一化されたコア(unifying core)として確立していく必要性を示唆した。CNS Drugsオンライン版2013年6月12日号の掲載報告。 本稿の意義について、著者は次のように述べている。すなわち「この20年間、患者の自己報告を考慮に入れた疾患マネジメントへの関心が高まっている。その背景には、過去数十年にわたる、消費者運動の高まりがある。こうしたなか、よりよい治療とアウトカム改善への明確な期待が伴う臨床現場での意思決定に際し、患者、介護者、および家族が、医師とより有意義な情報共有を図るべきという機運が高まっている。つまり、患者は医療サービスの消費者であり、ケアに対する満足度と同様、患者の意見や健康に対する感じ方をより把握すべきという認識である。新規抗精神病薬の開発と試験の過程における患者報告アウトカム(PRO)に対し、米国食品医薬品局(FDA)は、その他の規制当局と同様の関心を示すようになっており、このこともまた勢いを与える要素となっている。精神状態のマネジメントにおける意思決定の過程で患者を巻き込むことは、治療への積極的参加を促して“回復”の間口を広げることは明らかであり、統合失調症の治療成功が症状の改善だけでなく、機能の改善も含むというメッセージともなる。さらに、最近は個別治療が注目されており、これもまた患者を中心に据えた考え方が背景にある」という。 新規抗精神病薬のQOLに及ぼす影響が報告された2004年以降、ジプラシドン(国内未承認)、アリピプラゾール、パリペリドン、アセナピン(国内未承認)、イロペリドン(国内未承認)およびルラシドン(国内未承認)などの、より新しい多くの抗精神病薬が導入された。そこでAwad AG氏らは、2004~2012年までに発表され、新規抗精神病薬がPROsにおける特定のドメイン、たとえば主観的忍容性、QOL、薬剤嗜好性、満足度、社会機能などを扱った文献の中から31件を選択し、レビューを行った。 概要は以下のとおり。・適用可能なデータの大半は、ジプラシドン、アリピプラゾールおよびパリペリドンに関するものであった。・新規抗精神病薬のPROsへの良好な影響が非常に多くの試験で示されたが、いずれも傾向にすぎなかった。これは、試験デザインと方法論の限界が多く存在していたことによる。・より厳格な試験が待たれる領域として、さまざまな主観的アウトカムの中に統一化されたコア(unifying core)が存在する可能性、また一人の主観的アウトカムとほかの人の主観的アウトカムから概括的に結論を導き出せるような傾向は特筆すべきである。・主観的忍容性が良好な患者は、一般に満足度が高い傾向にあり、薬剤嗜好性が強い。・このような統一化されたコアの特定は、適切な指標の開発のみならず、新規抗精神病薬の開発過程への情報提供と指南の一助となりうる。関連医療ニュース この25年間で統合失調症患者の治療や生活環境はどう変わったのか? 精神疾患患者は、何を知りたがっているのか 10年先を見据えた抗精神病薬選択のポイント

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ガリレオ【システム化、共感性】 

ドラマ「ガリレオ」みなさんは、「なんであの人は気遣いができないの?」と思ったことはありませんか?特に、医療の現場では気遣いが求められる状況が多くあります。気遣いがうまくできていないスタッフを、どう考えたらよいのでしょうか?そして、どうしたらよいのでしょうか?これらの疑問を、今回、2007年と今年に放送されたドラマ「ガリレオ」の主人公をモデルに、みなさんといっしょに考えていきたいと思います。システム化―パターンを見つける能力主人公の湯川先生は、大学の准教授で、世間から天才物理学者と呼ばれています。彼の口癖は「実におもしろい」「実に興味深い」「さっぱり分からない」で、好奇心の赴くままに突き進みます。そんな彼を衝き動かしている信念は、「全ての事象には必ず理由がある」です。これは、「~すれば・・・になる」という原因と結果のパターン(因果関係)を探り出そうとする衝動でもあります。このような心の働きは、システム化と呼ばれています。知的レベルによって、同じ動きを好む傾向(常同症、こだわり)から、法則や普遍性を見いだす能力(論理的思考)までと幅広くあります。そして、話し方はとても理屈っぽくなります。共感性―気遣いする能力その一方、湯川先生は言動があまりにも風変わりで、彼の同期や研究室の学生たちから「変人ガリレオ」と呼ばれています。彼は、初対面でいきなり女性で新人の内海刑事の顔を覗き込み、まるで実験対象を見るような目つきで「知らない顔だ」とつぶやきます。人としての配慮のかけらもなく、大変に失礼です。その後も湯川先生は、毎回、内海刑事を振り回し、何度も怒らせています。そんな内海刑事は、喜怒哀楽の表情が豊かです。そして、事件当事者に感情移入しやすいです。対照的に、湯川先生はいつも無表情で無感情です。事件に協力しますが、犯行の実証性(=システム化)だけに興味があり、犯人の特定や犯人の動機には一切興味を持ちません。さらに、彼は子ども嫌いです。実際に、子どもと見つめ合ってじんましんが出るというシーンもありました。子ども嫌いの理由は、「子どもは非論理的だ」からです。そして、彼は「(非論理的であるため)人間の感情に興味はない」と断言します。確かに、人、特に子どもの感情は、微妙に揺れ動くため、法則通りにならず、簡単に予測できません。しかし、わたしたちは、その時その時の微妙な顔の表情や声のトーンから、自然に相手の気持ちを察しています。同情して、場合によってはもらい泣きをすることもあります。このように、表情やしぐさから直感的に相手の気持ちになれる心の働きは、共感性と呼ばれています。共感性は気遣いをする1つの能力とも言えます。ちょうど、先ほどのシステム化の能力や、その他の語学力(言語能力)、運動能力、絵画の能力、音楽の能力などと同じです。そして、共感性にも、高い人や低い人の個人差があることが分かります。湯川先生は共感性がとても低いようです。社会性―人とうまくやっていく能力湯川先生は、「学者は世の中の役に立ちなさい」という高圧的な女性の岸谷刑事の「説教」に対して、「僕は僕の興味の惹くものに対してのみ興味を持つ」と言い放ちます。このこだわりも、彼のシステム化の心の働きから来ています。「世の中の役に立つ」「人のために何かする」などのつながりの心理や、人とうまくやっていく能力は、社会性と呼ばれます。人が集団で生きていくためにとても必要な心の働きであり能力です。この能力は、主にシステム化の能力と共感性の能力から成り立ちます。共感性の低い湯川先生は、この社会性がとても危ういのです。しかし、彼は社会性が保たれています。その大きな理由を、2つあげてみましょう。(1)高いシステム化―低い共感性をカバーする1つ目は、高いシステム化の能力で、低い共感性をカバーしていることです。よくよく彼の言動を追うと、最低限の共感的な接し方を実践しているのです。例えば、内海刑事の「悲惨」な身の上話に同情する態度を示したり、彼女が落ち込んでいる時は、気遣いの言葉も投げかけます。事件の犯人やその動機には興味がないと言いつつも、犯人の心理をよく理解しています。厳密には、共感性は、狭い意味での共感性(=感情的要素)とシステム化の心の働きも借りた広い意味での共感性(=感情的要素+認知的要素)があります。湯川先生の共感的な接し方は、感情というよりは理屈(認知、システム化)で考えてやっていると言えます(マインドリーディング)。彼は、共感性をシステム化の心の働きでカバーしていたのです。(2)共感性のある周り―理解とサポート2つ目は、共感性のある周りの理解とサポートです。湯川先生は、栗林助手を始めとする周りの理解者に恵まれています。だからこそ彼には居場所があり、研究も思う存分にできるのです。また、彼に捜査協力をお願いする刑事たちは、彼が食い付く「ありえない」というキーワードを出して、興味を持たせようとしています。こうして、湯川先生は、物理学の研究だけでなく、警察の捜査協力までしています。彼は、自分の興味で突き進んでいる割に、結果的に、世の中の役に立ち、社会性は保たれているのです。反社会性―人を傷付けても何とも思わない湯川先生と同業のある若き研究者が登場します。なんと彼は、自分の実験のために密かに殺人を繰り返していたのです。彼は、実験のために、人を殺めても何とも思いません。とても共感性が低いことが分かります。湯川先生は、犯行のトリック解明に挑み、この若き研究者と対決します。湯川先生もこの若き研究者も、システム化が高く共感性が乏しい点では似ているのですが、決定的に違うことがあります。それは、モラルです。若き研究者が湯川先生にあきれるシーンがあります。「湯川先生がモラルに縛られるなんてがっかりですね」と。この若き研究者には、モラルが全くないのでした。モラルとは、共感性を下地にしていますが(個体因子)、その上にはやはり子どもの頃から教わる「みんなと仲良くする」「ルールを守る」という価値観から生まれるものです(環境因子)。この価値観が育まれていないと、人とうまくやっていく気がない心理から、人を傷付けても何とも思わない心理へと暴走していきます(反社会性パーソナリティ障害、サイコパス)。湯川先生は、最低限のマナーや彼なりのモラル(倫理観)を、システム化の心の働きによってよく理解し、実践しています。コミュニケーションのコツ―表1もし湯川先生が、あなたの職場で仕事をするとしたら何が起きるでしょうか?どうしたらよいでしょうか?彼のようにシステム化が高く共感性が低い人は、実際に私たちの職場にもいます。私たちは、湯川先生のキャラクターをじっくり見ることで、この気遣いがうまくできていない人へのコミュニケーションのコツを導き出すことができます。それは、大きく3つあります。(1)客観化―問題点を具体的に目に見える形にする1つ目は、問題点を具体的に目に見える形に示すことです(客観化)。共感性がお互いに高ければ、そんなに言葉にしなくても、「空気」を読んで分かり合えます。ところが、共感性が低い人には、何が問題なのかをなるべく具体的な言葉にして細かく指摘することが必要です。例えば、あなたが湯川先生に「患者さんには丁寧に接するように」と指導したとしても、「丁寧」の中身が伝わりにくいのです。この場合は、「あの時、あの場所で、あの患者に対して、あのように接したのは、こういう理由でだめです」「次からはこういう時は、こうしましょう」と言います。さらに、文字や絵・イラストにして渡すのも効果的です。仰々しいように見えるかもしれませんが、目に見える形にすること(視覚化)は、システム化の心の働きを大いに刺激します。ドラマでも、湯川先生は、閃いた時は、数式を書き出し、目に見える形にしています。視覚に訴えるのが大事なのです。(2)構造化―枠組みを作る2つ目は、枠組みを作ることです(構造化)。これは、すでに湯川先生がある程度実践していることでした。共感性の低さから、暗黙の了解や常識に気付きにくいので、システム化の心の働きを借りて、問題が起こる前にあらかじめ細かい具体的な指示を出し、パターン認識やパターン学習をさせることです。例えば、あなたが湯川先生に指示することの1つとして、目の前で患者さんが泣き出した時は、不思議がって顔を覗き込むのではなく、そっとハンカチやティッシュを渡し、見守るという行動のパターンです。これらのパターンをたくさん蓄積し、引き出しを持っていれば、ある程度のコミュニケーションはスムーズに行うことができるようになります。(3)限界設定―限界を示す3つ目は、限界を示すことです(限界設定)。湯川先生なら、高いシステム化の能力で、共感性をカバーしつつ、病棟業務を行うことができるでしょう。しかし、私たちの身近にいる気遣いができない人は、彼ほどシステム化の能力が高くないかもしれません。また、わがまま、思い上がり、ひねくれなどの性格(パーソナリティ)の問題が重なっている場合もありえます。その場合は、やるべきこと(到達目標)をはっきりさせて(客観化)、試験的な期間(1年以内)を経て、それでもうまく行かない場合はその職場には向いていないことを、本人も職場の上司も納得する形に持っていくことです。また、周りのサポートも大事ですが、どこまで助けるかの線引きもあらかじめ決めておくことです(限界設定)。もちろん、その人を職場が抱え込むことを皆が良しとするなら、それは職場組織の1つのあり方(企業文化)です。しかし、情にほだされたり、とにかく何とかしなければという義務感からの上司の個人的な抱え込みは、本人も上司もお互いを不幸にしてしまうと言えます。例客観化何が問題なのかをなるべく具体的な言葉にして細かく指摘する文字や絵・イラストにして渡す構造化パターン認識やパターン学習をさせる行動パターンの蓄積をさせる構造化試験的な期間の期限を設けるどこまで助けるかの線引きもあらかじめ決めておくジョブマッチング―何に向いている?―表2それでは、気遣いがうまくいかない人、つまりシステム化が高くて共感性が低い人に向いている職種は、具体的に何があるのでしょうか?一般職については、まさに、湯川先生が携わっている研究職(専門職)です。研究は、システム化が発揮できて、共感性はあまり求められません。また、私たちが携わっている医療職については、システム化も共感性も両方必要ですが、科によってそのバランスは変わってきます。このように、その人その人の向き不向き(適性)を見極めていく必要があります(ジョブマッチング)。システム化が強い共感性が高いモデル湯川先生男性に多い内海刑事、栗林助手女性に多い特徴こだわり(職人気質)対物的気回し(商人気質)対人的例一般職専門職(研究者、学者)、製造業、事務職サービス業(営業、接客、窓口)医療職急性疾患、救命救急、手術室慢性疾患、精神疾患、リハビリテーション性差―原始の時代は?男性はシステム化が高く共感性が低い傾向があり、女性はシステム化が低く共感性が高い傾向にあります。もちろん、男性でも共感的な人はいますし、女性でもシステム化的な人はいます。これはあくまで傾向です。この性差はなぜあるのでしょうか?答えは、進化心理学的に考えることができます。それは、原始の時代から男女で性役割がはっきりしていたことです。(1)男性―システム化―自閉症スペクトラム男性は、狩猟のための追跡や自然環境を通してパターンを見つけ出し、より多くの獲物を捕まえ、住まいを居心地良くするシステム化の能力が進化していきました。そこから、外界を支配したいという闘争的で攻撃的な心理も進化したようです。その分、共感性は女性ほど進化しませんでした。さらに、システム化が高く共感性が低いこの遺伝子が、日常生活で支障を来たすほどに際立って発現する場合があります。それが、自閉症スペクトラム障害(広汎性発達障害)です。最近の研究では、胎児期の男性ホルモン(テストステロン)の過剰分泌が、原因として指摘されています。湯川先生は、大学准教授として、社会生活をむしろ華麗に送っています。医療機関にかかるような障害のレベルには至っていませんが、「障害」が付かない「自閉症スペクトラム」に入っている可能性は高いです。(2)女性―共感性―共依存、情緒不安定一方、女性は家にいて、子育てや近所付き合いなどを通して、人間関係をスムーズにする共感性の能力が進化しました。そこから、母性、感受性も進化したようです。その分、システム化は男性ほど進化しませんでした。さらに、システム化が低く共感性が高いこの遺伝子が、日常生活で支障を来たすほどに際立って発現する場合があります。特に、幼少期の家族関係が不安定であったなど、偏った生い立ちによる刺激(環境因子)が加わった場合です。女の子の方が男の子よりも、人間関係の不安定さにより敏感なため、より研ぎ澄まされていきます。それが共依存や情緒不安定などの性格(パーソナリティ)の問題です。共感とは、相手の気持ちになることですが、そこからすぐに相手の言うことに揺さ振られ感化されてしまったり(同調、感応)、感情的に流されやすくなったり(依存)、自分のことのように一生懸命になって心理的な距離が保てなくなったりするなど(共依存)、抱え込みや巻き込みの問題をはらんでいます。また、感受性の豊かさは、裏を返せば、情緒の不安定さでもあります(情緒不安定)。よって、高すぎる共感性も、システム化である程度カバーする必要があります。例えば、「これ以上はやりすぎ」「これ以上は近付きすぎ」という限界設定です。「水を得た魚」―その「水」とは?もちろん、みなさんは、システム化も共感性も両方とも高ければ良いと思うでしょう。しかし、どうやら人間の脳はそう簡単に欲張ることをさせてくれないようです。それは、人間の頭がい骨の大きさによって、脳の容量の限界がすでに決まっているからです。そして、そのために人間の能力自体にもトータルでは限界があるからです。人間の個性は様々です。まれに勉強もスポーツも両方とも際立って優れている人もいますが、たいていはどちらかが得意でどちらかが苦手なものです。これと同じように、システム化が高い人は共感性が低く(マインド・ブラインド)、共感性が高い人はシステム化が低いようです(システム・ブラインド)。能力を足したら一定なわけですから、あとは一方が高ければもう一方が低くなるという理屈です(ゼロサム説)。ドラマに登場する栗林助手は、共感性が高いためかシステム化はさっぱりのようで、研究者としてのうだつが上がらないようです。システム化と共感性のバランスがとれている人は、管理職などの集団のリーダーに向いているでしょう。部下たちの心を読みつつ(=共感性)、こうあるべきというビジョン(=システム化)を示し、帳尻を合わせるバランス感覚が必要だからです。そして、まれにシステム化と共感性が両方とも高い人がいます。そのような人は人の話をよく聞きそして話がうまいので、きっとカリスマ性のあるリーダーになるでしょう。大事なのは、本人が自分の良さ(適性)、つまりシステム化や共感性の能力がどれくらいあるのかを知り、自分の能力をなるべく発揮できる職種、つまり「水を得た魚」のその「水」を見つけることです。そして、周りはその見極めや方向付けをしてあげることであると言えるのではないでしょうか。1)サイモン・バロン=コーエン:共感する女脳、システム化する男脳、NHK出版、20052)北村英哉・大坪康介:進化と感情から解き明かす社会心理学、有斐閣アルマ、2012

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柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会

東京大学高齢社会総合研究機構が開発した研修教材に基づき、松戸市医師会の主催で2012年12月1-2日に開催された、『在宅医療推進のための地域における多職種研修会』の模様をお届けします。柏市で従事する多職種の医療職の方が一同に会し、在宅医療総論、地域資源の活用、診療報酬・制度などの在宅医療導入時に気になる点から、認知症・がん緩和ケアにおける診療やIPW連携など、より地域に密着した、実践的な、ワークショップ主体のプログラムです。対象者は、開業医、病院医師、歯科医師、薬剤師、訪問看護師、病院看護師、介護支援専門員、病院ソーシャルワーカー等です。2日目 番組一覧 【全9回】番組8 挨拶番組9 在宅医療の導入番組10 認知症の基本的理解とマネジメント番組11 事例検討:認知症患者のBPSDへの対応と意思決定支援(前半)番組12 事例検討:認知症患者のBPSDへの対応と意思決定支援(後半)番組13 在宅ケアにおいて何故IPW(専門職連携協働)が必要なのか?番組14 在宅医が知っておくべき報酬や制度番組15 グループ討論:在宅医療を推進する上での課題とその解決策番組16 目標設定:在宅医療の実践に向けて1日目 番組一覧 【全7回】番組1 開会挨拶/趣旨説明/来賓挨拶番組2 在宅医療が果たすべき役割番組3 在宅療養を支える医療・介護資源番組4 グループ作業:医療介護資源マップの作成番組5 がんの症状緩和に必要な知識番組6 事例検討:がんの症状緩和と多職種による在宅療養支援(前半)番組7 事例検討:がんの症状緩和と多職種による在宅療養支援(後半)講師

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