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重傷外傷後のPTSD予防にモルヒネが有効?

重傷外傷後の心的外傷後ストレス障害(PTSD)予防に、ケア中のモルヒネ投与が有効である可能性が、米国海軍ヘルスリサーチセンターのTroy Lisa Holbrook氏らによって報告された。PTSDの2次的発現の予防に薬物療法が、効果があるとされてはいるが実証検証はほとんど行われていない。一般的な精神治療薬の研究結果はばらついており、モルヒネ投与に関しては、熱傷を負った小児を対象とする試験で保護作用があることは報告されているが重傷成人に関する研究は行われていなかったという。NEJM誌2010年1月14日号掲載より。イラク従軍の重度外傷者700例を調査Holbrook氏らは、重傷外傷後のPTSD発現予防に対するモルヒネの有効性を調べるため、米国海軍の外傷者登録データベース(CTR EMED)を用いて、重傷者のPTSD発現リスクに関する蘇生術中およびケア中のモルヒネ使用効果を調べた。調査対象となったのは、2004年1月~2006年12月の間にイラク戦争で重度の外傷性脳損傷を負った軍人696例。全員、薬物療法に関するデータは入手できた。PTSDの診断は、海軍ヘルスリサーチセンターが管理しているCareer History Archival Medical and Personnel Systemから入手すると同時に、カルテをチェックし確認した。モルヒネ投与群で、PTSDが発現した人は発現しなかった人の0.47倍PTSDと診断されていたのは243例、されていなかったのは453例だった。蘇生術中およびケア中のモルヒネ使用は、PTSDのリスク低下と有意に関連していた。モルヒネ投与を受けていて、PTSDが発現した人は61%(147/243例)だったのに対し、発現しなかった人は76%(346/453例)で、オッズ比は0.47だった(P

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がん性疼痛治療剤KW-2246の第III相臨床試験結果

協和発酵キリン株式会社は、オレクソ社(本社:スウェーデン・ウプサラ)から導入し、がん性疼痛の持続的疼痛管理時に起こる急激な痛み(突出痛)に対する治療剤として開発中のKW-2246(フェンタニルクエン酸塩舌下錠)の第III相臨床試験の結果を発表した。試験は、中等度から高度のがんの痛みに対してオピオイド鎮痛薬が定時投与されており、かつ、突出痛に対してモルヒネ製剤を使用しているがん患者を対象に、プラセボとの二重盲検比較試験およびモルヒネ製剤との非盲検比較試験として、クロスオーバーデザインにて実施された。その結果、本剤のプラセボに対する統計学的な有意差が示され、臨床効果が確認されたという。さらに、モルヒネ製剤に対する非劣性も確認されたとのこと。なお、安全性に関しては、本試験期間中に忍容できない副作用の発現は認められなかった。詳細はプレスリリースへhttp://www.kyowa-kirin.co.jp/news/2009/20090723_01.html

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オピオイド誘発性便秘にmethylnaltrexoneは有効

モルヒネなどオピオイド鎮痛薬の治療は癌など進行疾患の疼痛緩和に有効な半面、患者を苦しめる副作用として便秘を伴う。本論は、そうしたオピオイド誘発性便秘を改善するために開発されたmethylnaltrexoneの、第III相試験の報告。皮下投与の安全性と効果を検証した米国サンディエゴ・ホスピス・緩和医療研究所のJay Thomas氏らは、「methylnaltrexoneは速やかに排便を誘発し、オピオイドの鎮痛作用への影響もないようだ」としている。NEJM誌2008年5月29日号より。末期患者133例を対象にプラセボ対照試験methylnaltrexoneは末梢のμオピオイド受容体拮抗剤で、血液脳関門を通過しにくいため、中枢神経でのオピオイドの鎮痛効果に影響しないとされている。試験では、オピオイドを2週以上投与されてオピオイド誘発性便秘となり、安定用量オピオイドと応急的な緩下薬服用を3日以上続けても便通のない末期患者133例を、2週間にわたり1日おきにmethylnaltrexone(0.15mg/kg)皮下投与またはプラセボを投与するよう無作為に割り付けた。共通主要転帰は、試験薬の第1回服用後4時間以内の便通(排便)と、初回服用から4回のうち2回以上で4時間以内に便通があったこととした。この段階を完了した患者は、その後3ヵ月の非盲検延長試験に進んだ。初回投与で4時間以内に48%が便通再開第1回服用後4時間以内に便通があったのは、methylnaltrexone群の48%に対してプラセボ群では15%だった。また最初の4回の服用のうち2回以上で、4時間以内に応急的な緩下薬なしで便通があったのは、methylnaltrexone群の52%に対してプラセボ群は8%だった(両群間比較のP

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「持続的な深い鎮静」が増加、安楽死は減少傾向に:オランダ

オランダでは、今世紀になって死期が近い患者に対する「持続的な深い鎮静」の施行率が増加していることが、医師を対象に実施された記述的研究で明らかとなった。死期が近づいた患者は苦痛を伴う症状を経験していることが多いという。終末期医療に関わる診療は「死に方」に影響を及ぼす可能性があるため、多くの患者と医師が複雑な決断に迫られている。Erasmus大学医療センター公衆衛生学のJudith Rietjens氏が、BMJ誌2008年4月12日号(オンライン版2008年3月14日号)で報告した。2005年の実施状況を調査、2001年と比較研究グループは、オランダにおける2005年の持続的な深い鎮静の実施状況を調査し、2001年のデータと比較した。本試験は、中央死亡登録に報告された死亡例から無作為に抽出したサンプルに関する質問票を用いた記述的研究である。死亡報告を行った医師に質問票を送付し、患者が死亡する前に行った医療上の決定について尋ねた。回答率は2005年が78%(6,860人)、2001年が74%(5,617人)であった。主要評価項目は、持続的な深い鎮静の背景因子(主治医、患者のタイプ、使用薬剤、投与期間、予測される余命短縮効果、緩和ケア専門医へのコンサルテーション)および安楽死の要請とした。5.6%から7.1%に増加、癌患者が多く、GPが治療するケース増える持続的な深い鎮静の施行率は、2001年の5.6%から2005年には7.1%に増加した。いずれの年も癌患者の占める割合がもっとも高かった(2001年:33%、2005年:47%)。また、一般医(GP)が治療を行うケースが増加する傾向が見られた。83%がベンゾジアゼピン系薬剤を使用しており、そのうち51%がモルヒネを併用していた。15%がベンゾジアゼピン系薬剤は使用せずにモルヒネを用いていた。持続的な深い鎮静を受けた患者の94%が、死亡までの投与期間が1週間以内であった。9%が事前に安楽死を申し出ていたが、その要請は履行されなかった。不履行の理由の多くは時間の不足であった。治療を行った医師のうち、緩和ケア専門医へのコンサルテーションを行っていたのは9%にすぎなかった。Rietjens氏は、「オランダでは、死期が近い患者に対する持続的な深い鎮静の施行率が増加していた」と結論し、「安楽死は減少しているが、持続的な深い鎮静は安楽死を望む傾向が強いサブグループで増加していた。緩和ケア専門医へのコンサルテーションが少なかったのは、このような治療を一般診療の一部とする認識が高まっていることを示唆する」と考察している。(菅野守:医学ライター)

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神経因性疼痛に対する弱オピオイドと合成カンナビノイドの鎮痛効果

 カンナビノイドは何世紀にもわたり鎮痛薬として用いられてきたが、これを支持するエビデンスは少なく、向精神薬は副作用のため慢性疼痛患者では治療量を使用できないことが多い。それゆえ、神経因性疼痛は治療選択肢が少なく治療が困難である。ロイヤルビクトリア病院疼痛管理部(ニューカッスル、イギリス)のB. Frank氏らは、慢性神経因性疼痛患者においては弱オピオイドであるジヒドロコデインが、合成カンナビノイドであるナビロンよりも鎮痛効果が優れることを明らかにした。BMJ誌2008年1月26日号(オンライン版1月8日付)掲載の報告。VASスコアを疼痛の指標としたクロスオーバー試験 本研究は、慢性神経因性疼痛患者を対象にジヒドロコデインとナビロンの鎮痛効果および副作用を比較する二重盲検無作為化クロスオーバー試験。2001年7月~2002年11月の間にイギリスの3施設の外来を受診した23~84歳の96例が登録され、ジヒドロコデイン→ナビロン群に48例、ナビロン→ジヒドロコデイン群に48例が割り付けられた。 2週間のwash out期間を挟んでそれぞれ6週間の治療を行った。各治療期間の最後の2週間に最大1日用量がジヒドロコデイン240mg、ナビロン2mgとなるよう投与量を漸増した。 疼痛の指標として各治療期間の最後の2週間に視覚アナログスケール(VAS)を測定し、その平均スコアの差を主要評価項目とした。副作用の測定には質問票を用いた。鎮痛効果はジヒドロコデインが優れるが、十分とはいえない ベースラインにおける0~100mmスケールの平均VASスコアは69.6mm(29.4~95.2mm)であった。73例が評価可能であり、64例がper protocol解析の対象となった。疼痛評価期間の平均VASスコアは、評価可能例ではジヒドロコデインよりもナビロンが6.0mm(95%信頼区間:1.4~10.5、p=0.01)長く、per protocol解析では5.6mm(同:0.8~10.3、p=0.023)長かった。副作用の頻度はナビロンのほうが高かった。 Frank氏は、「神経因性疼痛に対する鎮痛効果は、ジヒドロコデインがナビロンよりも優れていた。副作用もジヒドロコデインで少なかったが、両薬剤とも重篤な有害事象はみられなかった」と結論したうえで、「両薬剤の鎮痛効果の差は小さく、ジヒドロコデインの効果も十分とはいえない」と指摘している。

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