進行食道がんへのニボルマブ+イピリムマブ、ニボルマブ+化学療法の日本人長期追跡データ(CheckMate 648)/日本臨床腫瘍学会
CheckMate 648試験は、未治療の根治切除不能・進行再発食道扁平上皮がんを対象に、シスプラチン+5-FUの化学療法を対照として、ニボルマブ+化学療法、ニボルマブ+イピリムマブの優越性を報告した試験である。この試験の結果をもって両レジメンは「食道癌診療ガイドライン 2022年版」においてエビデンスレベルAで推奨されている。第22回日本臨床腫瘍学会学術集会(JSMO2025)のPresidential Sessionでは、虎の門病院の上野 正紀氏が、本試験の日本人サブグループにおける45ヵ月の長期フォローアップデータを報告した。
・試験デザイン:国際共同ランダム化第III相試験
・対象:未治療の進行再発または転移食道扁平上皮がん(ESCC)、ECOG PS 0~1
・試験群:
1)ニボ+イピ群:ニボルマブ(3mg/kg)+イピリムマブ(1mg/kg)
2)ニボ+ケモ群:ニボルマブ(240mg)+化学療法(シスプラチン+5-FU)
ニボルマブおよびイピリムマブは最長2年間投与
3)ケモ群:化学療法単独(シスプラチン+5-FU)
[主要評価項目]PD-L1(TPS)≧1%の患者における全生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)
[副次評価項目]全体集団のOS・PFS、奏効率(ORR)