急性冠症候群疑いの救急搬送患者にはCCTA戦略が有用

救急搬送されてきた急性冠症候群の疑い患者に対しては、冠動脈CT血管造影(CCTA)を基本として診断スクリーニング戦略が有用であることが、米国・ペンシルベニア大学のHarold I. Litt氏らによる無作為化試験の結果、明らかにされた。Litt氏は「他の診断スクリーニング戦略では入院したであろう患者が、CCCT戦略であれば安全かつ早期退院できる可能性がある」と結論している。急性冠症候群の疑いの救急搬送患者の入院率は高いが、最終的には心臓に起因する症状ではないことが判明するケースがほとんどである。一方で、CCTAは冠動脈疾患の陰性的中率は非常に高いが、救急部門での判定に有用かどうかはこれまで確立されていなかった。NEJM誌2012年4月12日号(オンライン版2012年3月26日号)掲載報告より。