t-PA療法後の早期アスピリン静注追加は急性虚血性脳卒中の予後を改善するか?

アルテプラーゼ(商品名:グルトパ、アクチバシン)静注療法を施行された急性虚血性脳卒中患者に対し、再閉塞予防の目的で早期にアスピリン静注を行うアプローチは有効ではないことが、オランダ・アムステルダム大学のSanne M Zinkstok氏らが行ったARTIS試験で示された。欧米ではt-PAであるアルテプラーゼによる血栓溶解療法は、急性虚血性脳卒中に対する唯一の承認された治療法である。アルテプラーゼによる再疎通の達成後に、患者の14~34%が血小板の活性化によると考えられる再閉塞を来すが、早期に抗血小板療法を行えば再閉塞のリスクが低減し、予後も改善する可能性があるという。Lancet誌2012年8月25日号(オンライン版2012年6月28日号)掲載の報告。