オリゴ転移乳がん・NSCLC、SBRTは有益か?/Lancet

体幹部定位放射線治療(SBRT)+標準ケアの全身性治療(標準治療)は標準治療単独と比較して、無増悪生存期間(PFS)を延長することが示された。ただし、オリゴ転移のある非小細胞肺がん(NSCLC)患者で、SBRT+標準治療は標準治療単独と比較してPFSを4倍以上延長し、有効性のある治療となる可能性が示された一方で、オリゴ転移のある乳がん患者ではベネフィットは観察されなかった。米国・スローン・ケタリング記念がんセンターのChiaojung Jillian Tsai氏らによる第II相非盲検無作為化試験の結果で、著者は「さらなる検討を行い、今回示された所見を検証し、ベネフィットが異なった要因を明らかにする必要がある」とまとめている。転移のあるがん患者の多くは、最終的に全身性治療に対する耐性を獲得し、一部の患者は限定的な病勢進行(すなわちオリゴ転移)を有する。研究グループは、オリゴ転移病変を標的としたSBRTが患者アウトカムを改善可能か評価した。Lancet誌オンライン版2023年12月14日号掲載の報告。