腹部大動脈瘤、治療選択と予後に男女差/Lancet

腹部大動脈瘤の治療・予後について男女差があることが、2000年以降に行われた試験データについて行った系統的レビューとメタ解析の結果、示された。英国・インペリアル・カレッジ・ロンドンのPinar Ulug氏らが、ステントグラフト内挿術(EVAR)と外科的人工血管置換術(open repair)それぞれについて性別に調べた結果、女性は男性と比べてEVAR適応者の割合が低く、非介入率が高く、また手術死亡率が両修復術ともに高かったことが明らかにされた。本検討は、腹部大動脈瘤の予後は、女性のほうが男性よりも不良の可能性があるとの指摘を踏まえて行われたもので、結果を踏まえて著者は、「女性における腹部大動脈瘤治療マネジメントの改善が必要である」と述べている。Lancet誌オンライン版2017年4月25日号掲載の報告。