高リスク局所進行子宮頸がん、ペムブロリズマブ追加でPFS改善/Lancet

提供元:ケアネット

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公開日:2024/04/02

 

 新規に診断された高リスクの局所進行子宮頸がん患者の治療において、PD-1阻害薬ペムブロリズマブを化学放射線療法と併用し、化学放射線療法終了後も継続投与することで、化学放射線療法単独と比較して統計学的に有意で臨床的に意義のある無増悪生存期間(PFS)の改善が得られ、安全性は各レジメンの既知のプロファイルと一致することが示された。イタリア・Fondazione Policlinico Universitario A Gemelli IRCCS and Catholic University of Sacred HeartのDomenica Lorusso氏らが「ENGOT-cx11/GOG-3047/KEYNOTE-A18試験」の結果を報告した。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2024年3月20日号に掲載された。

30ヵ国の無作為化プラセボ対照第III相試験

 本研究は、日本を含む30ヵ国176施設で実施した二重盲検無作為化プラセボ対照第III相試験であり、2020年6月~2022年12月に、参加者の無作為割り付けを行った(Merck Sharp & Dohmeの助成を受けた)。

 前治療歴がなく、新たに高リスクの局所進行子宮頸がんと診断された成人患者(年齢18歳以上)1,060例を登録した。これらの患者を、ペムブロリズマブ(200mg、3週ごと)+化学放射線療法を5サイクル施行後に、ペムブロリズマブ(400mg、6週ごと)を15サイクル投与する群に529例(年齢中央値49歳)、プラセボ(3週ごと)+化学放射線療法を5サイクル施行後に、プラセボ(6週ごと)を15サイクル投与する群に531例(年齢中央値50歳)を無作為に割り付けた。

 主要評価項目は、ITT集団(無作為化の対象となったすべての患者)におけるPFSおよび全生存期間(OS)であった。安全性の評価は、as-treated集団(少なくとも1回の試験薬の投与を受けたすべての患者)で行った。

OSには差がない

 スクリーニング時に、1,060例中598例(56.4%)が2014年の国際産婦人科連合(FIGO)基準(FIGO 2014)のStageIII~IVAの子宮頸がんで、650例(61.3%)が骨盤リンパ節転移陽性、24例(2.3%)が傍大動脈リンパ節転移陽性であり、1,000例(94.3%)はPD-L1陽性であった。追跡期間中央値は両群とも17.9ヵ月だった。

 PFS中央値は両群とも未到達で、24ヵ月時のPFS率はペムブロリズマブ群が68%、プラセボ群は57%であった。病勢進行と死亡のハザード比(HR)は0.70(95%信頼区間:0.55~0.89)であり、ペムブロリズマブ群で有意に優れた(p=0.0020)。

 また、OS中央値も両群とも未到達で、24ヵ月時のOS率はペムブロリズマブ群が87%、プラセボ群は81%であった。死亡のHRは0.73(0.49~1.07)であり、統計学的に有意な差を認めなかった。

重篤な有害事象発現は、ペムブロリズマブ群17%、プラセボ群12%

 客観的奏効率は、ペムブロリズマブ群79%、プラセボ群76%、奏効期間中央値は両群とも未到達、奏効期間が12ヵ月以上の患者の割合はそれぞれ81%および77%であった。

 試験薬投与下に発現したGrade3以上の有害事象の割合は、ペムブロリズマブ群75%(394/528例)、プラセボ群69%(364/530例)で、このうち試験薬関連と判定されたものはそれぞれ67%(354例)および61%(321例)であり、両群とも白血球数の減少(19%、21%)、貧血(19%、16%)、好中球数の減少(15%、15%)の頻度が高かった。重篤な有害事象は、それぞれ17%(91例)および12%(65例)で発現した。

 著者は、「PFS率の曲線は、最初の画像評価(治療開始から約3ヵ月後)の時点で2群で乖離し始め、経時的にその状態が続いた。安全性プロファイルは予想どおりであり、有害事象は用量の調節や薬剤の投与により臨床的に管理可能であった」とし、「これらの知見は、この患者集団における化学放射線療法へのペムブロリズマブ追加の潜在的な役割を示唆する」と述べている。

(医学ライター 菅野 守)