リンパ節転移陽性早期乳がん、dose-dense FEC-Pは有益か/Lancet

提供元:ケアネット

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公開日:2015/03/18

 

 リンパ節陽性早期乳がん患者に対し、エピルビシン、シクロホスファミド、パクリタキセル(EC-P)にフルオロウラシル(F)を追加し投与間隔を短縮して行うdose-dense化学療法としてのFEC-Pは、無病生存率を有意に改善することが示された。一方で、投与間隔を短縮しない場合は、フルオロウラシルを追加しても無病生存アウトカムは改善しなかった。イタリア・IRCCS AOU San Martino-ISTのLucia Del Mastro氏らが、第III相の非盲検2×2因子無作為化試験の結果、報告した。これまで、同患者へのdose-dense化学療法としてのFEC-P療法が有益性を増大するかどうかについては、議論の的となっていた。Lancet誌オンライン版2015年2月27日号掲載の報告より。

FEC-P vs. EC-P、2週間隔vs. 3週間隔について無病生存率を評価
 試験は、イタリア81施設から18~70歳の手術可能なリンパ節陽性早期乳がん患者を登録して行われた。被験者は、2週間隔で静注投与を行うFEC-P群(q2FEC-P)またはEC-P群(q2EC-P)、3週間隔(標準投与間隔)で行うFEC-P群(q3FEC-P)またはEC-P群(q3EC-P)の計4群に無作為に割り付けられた。

 試験の主要エンドポイントは、無病生存率で、Kaplan-Meier法を用いてintention-to-treat集団で評価した。主要な比較は、投与スケジュール(2週間隔vs. 3週間隔)とレジメンタイプ(FEC-P vs. EC-P)についてであった。

投与間隔を短縮することで無病生存率は改善することが示唆された
 2003年4月24日~2006年7月3日に2,091例の患者を集めた。そのうち2,003例は4群に無作為に割り付けられた被験者であったが、88例はq3FEC-Pまたはq3EC-Pの2群への無作為化のみを受けた被験者であった。

 追跡期間中央値7.0年(四分位範囲[IQR]:4.5~6.3年)後の無病生存率は、q3EC-P群26%(140/545例)、q3FEC-P群29%(157/544例)、q2EC-P群22%(111/502例)、q2FEC-P群23%(113/500例)であった。

 投与スケジュールの比較分析において、5年時点の無病生存率は、2週間隔群81%(95%信頼区間[CI]:79~84%)、3週間隔群76%(同:74~79%)で有意な差が認められた(ハザード比[HR]:0.77、95%CI:0.65~0.92、p=0.004)。全生存率についても同様に有意差が認められた(94%[93~96%] vs. 89%[87~91%]、HR:0.65[0.51~0.84]、p=0.001)。

 レジメンタイプの比較分析では、5年時点の無病生存率は、FEC-P群78%(95%CI:75~81%)、EC-P群79%(同:76~82%)であり(HR:1.06、95%CI:0.89~1.25、p=0.561)、全生存率はそれぞれ91%(95%CI:89~93%)、92%(同:90~94%)であった(HR:1.16、95%CI:0.91~1.46、p=0.234)。

 有害事象は、2週間隔群が3週間隔群と比較して、グレード3~4の貧血(1.4%[14/988例] vs. 0.2%[2/984例]、p=0.002)、高トランスアミナーゼ血症(1.9% vs. 0.4%、p=0.001)、筋肉痛(3.1% vs. 1.6%、p=0.019)について有意な増大がみられた。一方、グレード3~4の好中球減少症の発生は有意な減少がみられた(14.9% vs. 44.0%、p<0.0001)。

 有害事象について投与タイプで比較した結果、フルオロウラシルの追加はグレード3~4の好中球減少症発生の有意な増大(FEC-P群34.5% vs. EC-P群24.2%、p<0.0001)に結び付くことが示された。発熱(0.9% vs. 0.2%)、悪心(4.6% vs. 2.7%)、嘔吐(3.1% vs. 1.4%)の増大もみられた。