ハイリスク群へのPCV13接種の費用対効果は?/BMJ

提供元:ケアネット

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公開日:2012/11/23

 

 多くの国で侵襲性肺炎球菌感染症のハイリスク患者には23価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV23)の予防的投与が推奨されているが、欧州委員会は最近、13価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV13)の適応を50歳以上の成人まで拡大した。オランダ・フローニンゲン大学のMark H Rozenbaum氏らは、ハイリスク患者に対するPCV13接種の費用対効果について検証した。BMJ誌2012年11月10日号(オンライン版2012年10月26日号)掲載より。

2歳以上のイギリス人ハイリスク患者を対象にコスト、QALYを評価
 経済解析は保険者視点によるコホートモデルを用いて行われ、対象は、2歳以上のイギリス人で、慢性腎臓病、脾臓の機能不全、HIV感染症、免疫系の易感染、慢性の心臓・肝臓・呼吸器系の疾患、糖尿病などで侵襲性肺炎球菌感染症のリスクが高い者であった。

 主要評価項目はコスト、質調整生存年(QALY)、増分費用効果比(ICER)とした。

非肺炎球菌菌血症に対するPCV13の有効性が実証されれば費用対効果が高い可能性
 PCV13を用いた新生児ワクチン接種プログラムによる間接効果の増大は、一方でハイリスク群の予防可能な疾患負荷を減らすことが可能であることを意味する。

 ベース症例の条件(ハイリスク群の非肺炎球菌菌血症に全体的な効果が認められず、ハイリスクワクチン接種プログラムは新生児接種プログラム後の2~3歳で開始する)下では、増分費用効果比は最大ハイリスク群でQALY当たり3万ポンド(3万7,216ユーロ、4万8,210ドル)以上になると推定された。

 しかし、もしワクチンが非肺炎球菌菌血症の予防に効果がない、あるいはワクチンを新生児PCV13プログラム開始と同時とした場合は、ハイリスク患者への接種は(より)費用対効果に優れている可能性があるとしている。

 感度解析では、費用対効果はとくに集団ベネフィットと有効性の推定において感度が高かった。

 これらの結果からRozenbaum氏らは、ベース症例前提条件下では、高い費用対効果が可能と考えられるリスク群への肺炎球菌ワクチン接種プログラムは考えにくいとしたうえで、この不確定さは、非肺炎球菌菌血症に対するPCV13の有効性を実証することによって、かなり減少される可能性はあると報告した。