月経周期が不規則または長い女性はNAFLDハイリスク

提供元:HealthDay News

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公開日:2022/05/04

 

 月経周期が不規則または長い女性は、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)のリスクが高いことが報告された。成均館大学校カンブクサムスン病院(韓国)のSeungho Ryu氏らの研究によるもので、詳細は「The Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism」に3月3日掲載された。年齢や肥満の影響を調整しても、この関連は有意だという。

 NAFLDは、肝臓に過剰な脂肪が蓄積する慢性疾患の一つであり、メタボリックシンドロームの影響が肝臓に現れた状態と考えられている。多量飲酒をしていないにもかかわらず、発病・進行する点で、アルコール性肝疾患と区別される。

 米国では成人の約24%にNAFLDが見られ、その一部は肝炎、肝硬変、肝がんへと進行する。現時点で承認された薬剤はないため、食事・運動療法が治療の中心となる。Ryu氏によると、これまでの研究から、月経周期が長い、または不規則な女性は2型糖尿病や心血管疾患の有病率が高いことが示されていたが、NAFLDとの関連を明らかにしたのは今回の研究が初めてという。

 Ryu氏らの研究は、定期健診を受診した40歳未満の女性7万2,092人を対象とする横断研究、および縦断研究として実施された。NAFLDは、腹部超音波検査で判定。NAFLDの存在と、月経周期が40日以上、または周期が不規則なため月経開始日を予測できない状態との関連を検討した。

 ベースラインで7.1%にNAFLDが見られ、27.7%は月経周期が長いか不規則だった。横断的な解析の結果、月経周期が不規則または長いことは、NAFLDを有することと正の相関が見られた。

 次に、ベースライン時点でNAFLDのなかった5万1,118人を、4.4年(中央値)追跡。すると、新たに8.9%がNAFLDを発症した。年齢、BMI、インスリン抵抗性を含む交絡因子を調整した後、月経周期が26~30日の群を基準としてNAFLD発症リスクをCox比例ハザードモデルにて検討。その結果、月経周期が不規則または長い女性はNAFLD発症リスクが22%有意に高いことが明らかになった〔ハザード比(HR)1.22(95%信頼区間1.14~1.31)〕。時間依存性解析では、この関連がより強く示された〔HR1.49(同1.38~1.60)〕。

 これらの結果を基にRyu氏らは、「月経周期が長い女性や不規則な閉経前女性は、NAFLDの有病率が高く、かつ、NAFLDの発症リスクが高いことが示された」と結論付けている。加えて、「NAFLDの発症リスク、およびNAFLDに伴うことの多い心血管代謝性疾患のリスクを抑制するために、月経周期が長い女性や不規則な女性は、生活習慣の改善をより積極的に行うべきではないか」と述べている。

[2022年3月4日/HealthDayNews]Copyright (c) 2022 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら