甘い飲み物が女性の心臓を傷つける

提供元:HealthDay News

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公開日:2020/07/04

 

 炭酸飲料などの甘い飲み物を多く飲む女性は、心臓病や脳卒中のリスクが高いことを示すデータが報告された。フルーツジュースも果汁100%でなく加糖されている場合は、有意なリスクになるという。米カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)のCheryl Anderson氏らによる研究で、「Journal of the American Heart Association」5月13日オンライン版に掲載された。

 Anderson氏らは、カリフォルニアで1995年に始まり現在も継続中の、女性教師を対象としたコホート研究(California Teachers Study;CTS)のデータを利用。CTS研究に登録されている13万3,477人から、心血管疾患や糖尿病の既往がある人、86歳以上の人などを除外した10万6,178人を20年間追跡し、加糖飲料の摂取量と心血管疾患発症リスクの関係を検討した。

 対象者の平均年齢は52.1±13.4歳で、加糖飲料の摂取量は、ほぼ全く飲まない人が40.9%、週に1回未満の人が33.4%、週に1回以上~1日1回未満の人が21.5%、1日1回以上の人が4.2%だった。加糖飲料の摂取量が最も多い群は他群に比較し、平均年齢が若く、摂取エネルギー量と炭水化物摂取量が多く、喫煙率が高い傾向が見られた。

 180万7,182人年の追跡中に、8,848件の心血管イベント、2,677件の心筋梗塞、5,258件の脳卒中、2,889件の血行再建術が記録されていた。心血管疾患リスクに影響を及ぼす因子(年齢、人種/民族、BMI、飲酒・喫煙習慣、摂取エネルギー量、高血圧の既往、閉経・ホルモン補充療法の有無、経済状況、心血管疾患の家族歴など)で調整した結果、以下のような関連が認められた。

 加糖飲料を1日1回以上飲む女性は、ほぼ全く飲まない人に比べ、心血管イベントのリスクが19%、脳卒中のリスクが21%、血行再建術が必要となるリスクが26%、それぞれ有意に高かった。心筋梗塞については、調整因子が年齢のみの場合26%の有意なリスク上昇が認められたが、調整因子に年齢以外も加えるとリスク上昇は有意でなくなった。

 また、飲み物の種類によって、以下のようなリスクの違いが観察された。前記の全ての因子で調整後、加糖されたフルーツジュースを1日に1回以上飲む人は、ほぼ全く飲まない人に比べて42%、ソフトドリンクでは23%、心血管疾患のリスクが有意に高かった。それに対して、加糖されたお茶や水では、調整因子が年齢のみの場合15%の有意なリスク上昇が認められたが、調整因子に年齢以外も加えるとリスク上昇は有意でなくなった。

 これらの結果についてAnderson氏は「本研究は観察研究のため、因果関係の証明にはならない」としている。しかし「加糖飲料は、複数のメカニズムを介して心血管疾患のリスクを高めると考えられる」と述べ、糖負荷により血糖値とインスリン値が上昇し、その後の食欲を刺激する可能性があり、肥満という心血管疾患の主要危険因子を引き寄せるという機序を解説している。

[2020年5月13日/HealthDayNews]Copyright (c) 2020 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら