テレビゲームばかりする子どもは太る?

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HealthDay News

テレビゲームばかりする子どもは太る?のイメージ

 子どもが一日中テレビゲームばかりしていたら太ってしまうのではないかと心配する親は少なくないが、ヴュルツブルク大学(ドイツ)のMarkus Appel氏らの研究から、テレビゲーム好きな小児はテレビゲームに関心のない小児に比べて体重が重いわけではないことが示唆された。詳細は、「Social Science and Medicine」6月9日オンライン版に掲載された。

 Appel氏らによると、過体重や肥満と、テレビや身体運動を伴わないテレビゲームなど座ったままで使用するメディアとの関連は、これまでの研究により示唆されてきたが、テレビゲームに関しては一貫した研究結果が示されていない。そこで同氏らは、テレビゲームと過体重との関連を調べた20件の研究(参加者3万8,097人)を対象にメタアナリシスを行った。

 分析の結果、体重増加をテレビゲームに関連づけられたのは、全体の1%未満であることが分かった。また、テレビゲームと過体重が有意に関連したのは成人のみで、小児や青年では有意な関連は認められなかった。

 この結果を受けAppel氏らは、「小児の過剰な体重増加には、高カロリーで低栄養の菓子や飲料、運動不足、薬剤の使用、睡眠習慣、座りがちな生活習慣などさまざまな原因がある。しかし、テレビゲームはその要因の一つではない可能性が今回の研究で示された」と述べている。

 米疾病対策センター(CDC)の推計によると、米国では1370万人の児童や青年が小児肥満の状態にある。小児期の肥満は、2型糖尿病や喘息、睡眠時無呼吸、精神的ストレスなど深刻な健康問題につながりかねない。肥満関連の疾患は早死の主要死因の一つである。

 米マウントサイナイ・ウエスト病院のJason Bruck氏は、「肥満は予防することができる。その最良の方法は、食生活や活動レベルを変えることだ」と述べ、「子どもたちが活動的でいられるよう気を配り、早めに食事の用意をし、間食には健康的なもの与えるべきだ。多くのちょっとした配慮が子どもたちの健康に影響する」と助言している。

 一方、長時間テレビゲームをする成人では過体重との関連が認められたことについて、Appel氏らは、今回の研究は因果関係を示すものではないとしながらも、「ゲームをして過ごす時間が長い人は運動に費やす時間が短い傾向にあり、それが体重増加につながるのではないか」との見方を示している。

 なお、これまでの研究により、座ったまま使用するメディアの中では、特にテレビ視聴と体重増加との間に強い関連が示されている。Appel氏も、「児童や青年では、ゲームよりテレビのほうが確実に体重と関連するだろう」として、「テレビの場合、ゲームに比べて高カロリーの食品や飲料の広告が多いからではないか」と理由を説明している。

[2019年6月27日/HealthDayNews]Copyright (c) 2019 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら

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