一酸化炭素中毒のある家族の悲劇、米報告

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HealthDay News

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 その朝、米ケンタッキー州ルイビルは肌寒い天気だった。そこで、ルイビルに住むJuvenal Garcia Moraさんは、2人の子どもたちを学校に送る前に、ガレージの自動車の暖房を入れて車内を暖めておくことにした。しかし、その翌日までにMoraさん親子3人は亡くなった。一酸化炭素(CO)中毒の危険性を浮き彫りにした事故だった。

 ルイビル警察が11月28日、ガレージの自動車の中でMoraさん親子を発見した時には3人とも呼び掛けても反応がなかったという。当時、Moraさんは39歳、長女のMayraちゃんは8歳、息子のCruzくんは3歳だった。

 COは燃料などが不完全燃焼した際に発生する無臭かつ無色のガスだ。自動車に関連した危険から子どもを守るために活動している非営利団体のKidsAndCars.orgによれば、COを吸い込んだ直後から見当識障害や突然の体調不良が引き起こされ、死亡する。CO中毒の初期症状には頭痛やめまい、倦怠感、息切れ、吐き気などが挙げられる。

 米国では、CO中毒による死亡者数は年間400人を超えることが、米疾病対策センター(CDC)のデータから明らかになっている。その多くは自動車などの乗り物に関連したものだ。例えば、エンジンをかけたまま自動車を車庫に停めておいたり、自動車の排気管が雪や氷で詰まってしまったりした場合に起こる。また、機械的な問題から自動車の車内にCOが流れ込んでしまうこともある。

 「ボタンを押すとエンジンが始動するキーレス(スマートキー)が標準装備された自動車の販売台数が増加するに伴い、こうした避けられるはずの死傷事故が増えている」と説明するのは、KidsAndCars.org代表のJanette Fennell氏だ。スマートキーの自動車は、うっかりエンジンをかけたままの状態にしてしまいやすい。2006年以降、こうしたスマートキーが装備された自動車で発生したCO中毒が原因の死亡者数は28人、負傷者数は45人に上るという。

 こうした自動車の多くはエンジンの自動停止装置や警告システムが装備されていない。電子キーを持って車を離れても、エンジンが確実に止まるわけではないため、エンジンが停止しているかどうかをダブルチェックすることが重要になる。そのほか、CO中毒から身を守るために気を付けるべき点として、KidsAndCars.orgは以下を挙げている。

・密閉した空間で自動車の暖房をかけないこと。また、ドアを開けていても、車庫でエンジンをかけたままにしないこと。車体に付着した雪や氷を取り除くまでは、エンジンをかけた状態で車内に誰かを座らせないようにする。
・排気管に氷や雪などが付着していれば取り除く。
・自宅内の全てのエリア、特に寝室の近くには必ずCO警報機を設置する。年2回は電池を交換し、6~10年ごとに警報機を新しいものに交換する。
・家庭で警報機が鳴ったら、すぐにペットを含む家族全員が外に出て新鮮な空気を吸い、緊急通報ダイヤルに電話する。当局からの許可を得るまでは自宅には戻らないようにする。

[2018年12月14日/HealthDayNews]Copyright (c) 2018 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら

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