米で性交渉があるティーンが減少、避妊の実施率は向上

提供元:HealthDay News

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公開日:2018/10/11

 

 米国では、以前よりも性交渉があるティーンエージャーが減った、とする親たちを安堵させる調査結果を、米ガットマチャー研究所のLaura Lindberg氏らの研究グループが9月20日に発表した。調査では、性交渉があっても、大多数の高校生はなんらかの手段で避妊していることも分かった。しかし、高校生の間で性的暴行が増え、コンドームの使用率は低下している実態も浮かび上がったという。

 Lindberg氏らは今回、米疾病対策センター(CDC)が全米の高校生を対象に実施した2013年、2015年および2017年の調査データを分析し、性的行動や避妊の実施状況、性的暴行の経験などの傾向について調べた。

 その結果、性交渉があるティーンエージャーは劇的に減少したことが明らかになった。調査では、2017年に「性交渉の経験がある」と回答した高校生の割合は40%で、調査を開始した1991年以降で最も低かった。性交渉があるティーンエージャーの割合は全ての人種や民族で減少したが、最も減少が顕著であったのは黒人の学生だった。

 性交渉があるティーンエージャーの割合は、年齢が上がるにつれて高まることも分かった。性交渉の経験がある高校生の割合は、フレッシュマン(9年生、日本での中学3年生に相当)では20%だったが、シニア(12年生、日本での高校3年生に相当)では57%を占めていた。

 また、性交渉があるティーンエージャーのうち、90%近くが直近の性交渉時に「なんらかの手段で避妊した」と回答。そのうち54%はコンドームを使用していた。一方、直近の性交渉時に「避妊しなかった」と回答したティーンエージャーの割合は、女子で16%、男子では10%で、学年別ではシニアの10%に対して9年生では約20%と年齢が低くなるほど上昇することも分かった。

 このほか、長期装着型の子宮内避妊器具(IUD)などの利用率は、より年齢層の高い女性だけでなく、ティーンエージャーでも2013年の2%から2017年には5%へと増加した。その一方で、コンドームの使用率は同期間に59%から54%に低下した。この結果を受け、Lindberg氏らは「若者の間で性感染症の罹患率が上昇傾向にあるため、ティーンエージャーに対する性教育の拡充とコンドームを入手しやすい環境の整備が必要だ」と指摘している。

 さらに、2017年の調査では、過去1年間に無理やりキスをされた経験や触られた経験、レイプなどの性的暴行を受けたことがあると報告した学生の割合が10%を占めていた。こうした性的暴行の被害を受けたことがあるティーンエージャーの割合は、女子では男子の3倍に上り、同性愛者や両性愛者でも異性愛者の3倍近くに達していた。

 同研究所の政策に関する専門家であるJesseca Boyer氏は「性教育では、性的暴行を防止するだけでなく健全なコミュニケーションやパートナーとの充実した関係を構築するためにも同意に基づいた行動は重要な要素となる。全ての若者に性に関する正しい情報や教育の機会を提供する必要がある」と話している。

(10月24日 記事の一部を修正いたしました)

[2018年9月21日/HealthDayNews]Copyright (c) 2018 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら