慢性腎臓病患者でもコーヒー摂取で寿命が延びる?

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HealthDay News

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 コーヒーをよく飲む人では死亡リスクが低いことが知られている。今回、約5,000人の慢性腎臓病(CKD)患者を対象とした研究により、CKD患者においても、1日当たりのカフェイン摂取量が多い人は、摂取量が少ない人に比べて全死亡リスクが低い可能性のあることが、北リスボン病院(ポルトガル)のMiguel Bigotte Vieira氏らの研究で示された。研究の詳細は「Nephrology Dialysis Transplantation」9月12日オンライン版に掲載された。

 研究グループは、1999~2010年の米国民健康栄養調査(NHANES)のデータを用い、CKD患者4,863人を対象に、カフェインの摂取量およびカフェインを含む飲料の種類(コーヒー、お茶、清涼飲料水)を評価した。対象患者をカフェインの摂取量の4分位値(1日当たりそれぞれ28.2mg未満、28.2~103.0mg、103.01~213.5mg、213.5mg超)で4つの群に分け、死亡との関係を検討した。

 その結果、5年間(中央値)の追跡期間中に1,283人の死亡が確認された。解析の結果、死亡リスクは、カフェイン摂取量が最も少なかった群に比べて、最も多かった群では22%低く、摂取量が2番目、3番目に多かった群ではそれぞれ26%低いことが分かった。

 今回の研究では因果関係は明らかになっていないが、カフェイン摂取量が多いとCKD患者の寿命が延びる可能性が示された。こうしたカフェイン摂取量と死亡リスクが反比例する関係は、年齢や性、人種、喫煙習慣、その他の併存疾患、食生活などの因子で調整後も一貫してみられた。また、カフェイン摂取量が多いグループは、白人の男性で学歴が高く、収入が多い人が多かったほか、現在喫煙しているか過去に喫煙歴があり、飲酒量が多い傾向がみられたという。

 Vieira氏らによると、米国ではCKD患者は成人の14%を占め、医療費の増大や死亡リスク上昇の一因となっているという。同氏は、コーヒーやカフェインを含む飲料の摂取は、簡便で臨床上有益な選択肢となる可能性があると述べる一方、カフェイン摂取の有効性については今後、ランダム化比較試験で検証する必要があると強調している。

 また、専門家の一人で米ニューヨーク・サウスサイド病院のRobert Courgi氏は、今回示されたカフェインの効果の背景には生理学的な要因がある可能性を指摘している。「コーヒーの摂取にはこれまで有益性だけでなく有害性も報告されているが、今回の研究では、コーヒーを飲むCKD患者では死亡リスクが低いことが示された。コーヒーには一酸化窒素を通して血管機能を改善する作用があるのかもしれない」と話している。

[2018年9月14日/HealthDayNews]Copyright (c) 2018 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら

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