前立腺がん、診断後の肥満は死亡リスクと関連/JCO

提供元:ケアネット

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公開日:2020/08/21

 

 前立腺がん診断後の肥満は、死亡リスクと関連するのか。これまで明らかにされていなかったが、米国・エモリー大学のAlyssa N. Troeschel氏らは大規模コホート研究の結果、限局性前立腺がんなど転移の伴わない前立腺がんの生存者では、診断後の肥満(BMI値30以上)は心血管疾患関連死(CVDM)および全死因死亡の発生頻度が高く、前立腺がん特異的死亡(PCSM)も高まる可能性があることを明らかにした。結果を踏まえて著者は、「診断後の体重増加は、すべての原因および前立腺がんの結果として、より高い死亡率と関連している可能性がある」と述べている。Journal of Clinical Oncology誌2020年6月20日号掲載の報告。

 研究グループは、米国の「がん予防研究II栄養コホート(Cancer Prevention Study II Nutrition Cohort)」の参加者のうち、1992~2013年の間に転移を伴わない前立腺がんと診断された男性を対象に、2016年12月までの死亡について調査。同がん生存者の診断後のBMIおよび体重変化と、PCSM、CVDMおよび全死因死亡との関連を解析した。

 体重は約2年ごとの追跡調査で自己申告してもらい、診断後のBMIは診断後1~6年以内に完了した1回目の調査で得たデータを用いた。また、診断後の体重の変化は、診断後1回目と2回目の調査時の体重の差とした。
 
 主な結果は以下のとおり。

・診断後BMI値の変化に関する解析対象は8,330例で、このうち全死因死亡は3,855例であった(PCSM:500例、CVDM:1,155例)。
・Cox比例ハザードモデルによる解析の結果、健康体重(BMI値18.5以上25.0未満)群と比べて診断後の肥満群(BMI値30以上)のPCSMに関するハザード比(HR)は1.28(95%信頼区間[CI]:0.96~1.67)、CVDMのHRは1.24(95%CI:1.03~1.49)、全死因死亡のHRは1.23(95%CI:1.11~1.35)であった。
・診断後体重増に関する解析対象は6,942例で、このうち全死因死亡は2,973例であった(PCSM:375例、CVDM:881例)。
・診断後体重安定(増減3%未満)群と比べて同体重増加(5%超増加)群は、PCSM(HR:1.65、95%CI:1.21~2.25)および全死因死亡(HR:1.27、95%CI:1.12~1.45)のリスクが高かった。CVDMとの関連は認められなかった。

(ケアネット)