医学の進歩はてんかん発症を予防できるようになったのか 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/03/14 てんかんの新規発症の予防は、重要な公衆衛生上の問題であり、緊急のアンメットニーズである。しかし、その予防が進んでいるかは不明である。フィンランド・トゥルク大学のMatti Sillanpaa氏らは、この40年間の医学の発展による、フィンランドにおけるてんかん予防の進展を検討した。JAMA neurology誌オンライン版2016年2月15日号の報告。 504万人のフィンランドの長期的国家レジスタ研究を使用し、1973~2013年にフィンランドで新規にてんかんと診断された入院患者を検討した。てんかん患者は、2回以上の非誘発性発作の発生により定義した。本研究は、2015年7月に実施された。なお、フィンランドではてんかん患者は診断時にルーチンに入院していることから、てんかん発症のエビデンスが存在する。 主な結果は以下のとおり。 ・1973~2013年にフォローアップされたフィンランド人平均504万人のうち、10万792人がてんかんと同定された。 ・このうち、4万6,995人(47%)は、焦点てんかんであった。 ・研究に含まれた患者の平均年齢は、男性45歳(四分位範囲:24~65歳)、女性46歳(同:23~71歳)であった。 ・年齢範囲65歳未満のてんかん発症率に変化は認められなかった(1973年:10万人当たり60人、2013年:同64人)。 ・しかし、65歳超では、有意なてんかんの増加が認められた(1973年:10万人当たり57人、2013年: 同217人)。 著者らは「本研究では、この40年間で、65歳未満の新規てんかん発症が予防されたとのエビデンスは見受けられなかった。むしろ実際には、高齢者では、新規てんかん発症が約5倍に上昇していた」とまとめている。 関連医療ニュース てんかんの原因遺伝子発見により臨床にどのような変化が起こったか 薬剤抵抗性てんかんに関する新たな定義を検証 てんかん重積状態の薬物療法はエビデンス・フリー・ゾーン (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Sillanpää M, et al. JAMA Neurol. 2016 Feb 15. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 てんかん治療患者の44%が高齢者 医療一般 (2018/12/13) CareNet AcademiaによるAI生成記事 このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 侵襲的冠動脈造影を受ける患者、冠微小循環障害の予後への影響/Lancet(2026/06/08) 未就学児の急性喘鳴へのアジスロマイシン、症状改善せず/NEJM(2026/06/08) HR+/HER2-進行乳がんに対するパクリタキセル+ベバシズマブへのアテゾリズマブ追加、PFSの改善みられず(JCOG1919E/AMBITION)/ASCO2026(2026/06/08) HER2陽性進行胃食道腺がん、zanidatamab+チスレリズマブはPD-L1発現にかかわらず有効(HERIZON-GEA-01)/ASCO2026(2026/06/08) 小細胞肺がん脳転移例の2次治療、タルラタマブがCNS進行リスクを低下(DeLLphi-304)/ASCO2026(2026/06/08) パーキンソン病患者を支援する遠隔診療への期待/アボット(2026/06/08) 統合失調症スペクトラム症に最適な抗精神病薬の投与量は?(2026/06/08) バージンオリーブオイルが脳に良い可能性とその理由(2026/06/08) [ あわせて読みたい ] 総合内科専門医試験オールスターレクチャー 神経(2021/04/20) 希少疾病・難治性疾患特集 2021(2021/02/01) クローズアップ!精神神経 7疾患(2021/01/26) 脳血管内治療STANDARD(2020/12/10) 新型コロナ治療薬の有力候補、「siRNA」への期待(2020/03/26) ~プライマリ・ケアの疑問~ Dr.前野のスペシャリストにQ!【精神科編】(2019/06/15)