痛みの訴え、言葉と態度ではどちらが配偶者の優しい反応を誘う? 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/10/25 患者が痛みを訴えたとき、患者の配偶者はどのように反応するだろうか。米国・ペンシルベニア州立大学のStephanie J. Wilson氏らは、変形性膝関節症患者とその配偶者を対象に研究を行い、言語的および非言語的コミュニケーションいずれもが、疼痛表出に対する配偶者の肯定的および否定的反応に重要であることを示した。Pain誌2013年10月号(オンライン版2013年6月19日号)の掲載報告。 研究グループは、患者の疼痛の訴えに対する配偶者の反応として予想される手厳しい反応と、共感的反応あるいは相手を心配する反応について、言語的な疼痛表出と非言語的な疼痛表出がどのように影響するかを調べた。 変形性膝関節症患者144例とその配偶者に、22日間、疼痛表出、配偶者の反応、健康状態および感情について日記に記録してもらった。 主な結果は以下のとおり。 ・非言語的な疼痛表出は、配偶者の共感的および相手を心配する反応に好ましい影響を与えた。 ・言語的な疼痛表出も、同様の影響が認められた。 ・いつもより言語的な疼痛表出が多い日は、非言語的な疼痛表出が配偶者の共感的および相手を心配する反応とより強く関連していた。 ・非言語的な疼痛表出および言語的な疼痛表出がいずれも多い日は、配偶者の手厳しい反応が和らいだ。 ・以上の所見から、言語的および非言語的コミュニケーションいずれもが、疼痛表出に対する配偶者の肯定的および否定的反応に重要であることが示唆された。 ~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中! ・身体の痛みは心の痛みで増幅される。知っておいて損はない痛みの知識 ・脊椎疾患にみる慢性疼痛 脊髄障害性疼痛/Pain Drawingを治療に応用する ・無視できない慢性腰痛の心理社会的要因…「BS-POP」とは? (ケアネット) 原著論文はこちら Wilson SJ et al. Pain. 2013 Oct;154(10):2045-53. Epub 2013 Jun 19. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] HER2陽性胃がん2次治療、T-DXd vs.ラムシルマブ+PTX(DESTINY-Gastric04)/NEJM(2025/06/12) プラチナ抵抗性卵巣がん、relacorilant+nab-PTXでPFS・OS改善(ROSELLA)/Lancet(2025/06/12) 非小細胞肺がん、術後アテゾリズマブの5年成績(IMpower010)/JCO(2025/06/12) 日本人高齢者の脳Aβ沈着に対するDHAの保護効果(2025/06/12) 早期TN乳がんの術前療法、SG+ペムブロリズマブでpCRが32%(NeoSTAR)/ASCO2025(2025/06/12) H. pylori検査と除菌後胃がん、知っておくべき7つのQ&A(2025/06/12) 帯状疱疹ワクチンは心臓の健康も守る(2025/06/12) GLP-1RAで飲酒量が3分の1に減る(2025/06/12)