手根管症候群にHLTパッチが有用 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/08/28 手根管症候群(CTS)は、疼痛、感覚異常、筋力低下などを特徴とする正中神経の圧迫性神経障害である。米国・International Clinical Research Institute社のSrinivas Nalamachu氏らが実施したパイロット試験の結果、発熱成分、リドカイン、テトラカインを組み合わせた局所貼付剤(HLTパッチ)がCTSの疼痛緩和に有用であることを報告した。著者は、「HLTパッチは、CTSによる疼痛をターゲットとした標準的な非外科的治療となる可能性がある」と述べている。Pain Practice誌オンライン版2013年8月1日号の掲載報告。 検討は非盲検試験にて実施された。対象は、電気生理学的検査により軽度から中等度と診断された片側CTSの成人患者20例(平均年齢44±12歳)。 被験者は朝および夜の1日2回(12時間ごと)、手のひら側の前腕と手首の境界付近にHLTパッチ1個を2時間貼付した。 ベースライン時および2週間の試験期間中、疼痛強度ならびに疼痛による日常生活・仕事・睡眠の障害度について、0~10の数値的評価スケールを用い評価した。 主な結果は以下のとおり。 ・試験を完遂したのは15例で、平均疼痛スコアはベースライン時5.1±1.5から試験終了時2.5±1.6に低下した(per protocol解析、p<0.001)。 ・患者の3分の2は、臨床的に有意な疼痛改善(平均疼痛スコアがベースラインから30%減少)が得られた。患者の40%は、3日目までにこの閾値に達した。 ・日常生活・仕事・睡眠の障害度についても、同様の結果であった。 ・忍容性は良好であった。 ~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中! ・脊椎疾患にみる慢性疼痛 脊髄障害性疼痛/Pain Drawingを治療に応用する ・無視できない慢性腰痛の心理社会的要因…「BS-POP」とは? ・「天気痛」とは?低気圧が来ると痛くなる…それ、患者さんの思い込みではないかも!? (ケアネット) 原著論文はこちら Nalamachu S et al. Pain Pract. 2013 Aug 1. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] PIK3CA変異の内分泌療法抵抗性HR+/HER2-乳がん、inavolisib追加でPFS・OS改善(INAVO120)/NEJM(2025/06/11) 高リスク頭頸部がん、CRT+ニボルマブの術後補助療法が20年振りの新たな標準治療に(NIVOPOSTOP)/ASCO2025(2025/06/11) HRR関連遺伝子に病的バリアントを有するmCSPCへのニラパリブ+AAP、rPFS改善(AMPLITUDE)/ASCO2025(2025/06/11) COPD初の生物学的製剤デュピルマブへの期待/サノフィ(2025/06/11) うつ病合併片頭痛に対するフレマネズマブの有効性〜UNITE試験(2025/06/11) HER2+乳がん術前療法、THP vs.TCHP(neoCARHP)/ASCO2025(2025/06/11) 眠気の正体とは?昼間の眠気は異常?/日本抗加齢医学会(2025/06/11) スポーツを現地観戦する高齢者は幸福感が高い/千葉大(2025/06/11)