百日咳ワクチン接種の副反応・かゆみを伴う硬結、その予後は? 最終更新:2013/06/18 医療一般 スウェーデン、イエーテボリで行われた先行研究において、1990年代に水酸化アルミニウムを含む沈降精製の百日咳トキソイドワクチンを接種した小児約7万6,000人のうち745例で、接種部位に持続性のかゆみを伴う硬結の発現がみられたことが報告されている。サールグレンスカ大学病院のAnette Gente Lidholm氏らは、当該小児の、ワクチンによって引き起こされたアルミニウムアレルギーの予後を調査した。Contact Dermatitis誌2013年5月号の掲載報告。
肺炎随伴性胸水を吸入ステロイドが減少させる? 最終更新:2013/06/18 医療一般 これまでCOPD(慢性閉塞性肺疾患)患者に吸入ステロイドを投与することは市中肺炎発症リスクの増加と関連するとされてきた。しかしながら、その一方で、吸入ステロイドは肺の合併症や肺関連死のリスクを減少させるということも報告されている。
脳卒中患者の下肢への間欠的空気圧迫法、DVTリスクを低減/Lancet 最終更新:2013/06/17 ジャーナル四天王 脳卒中により自力歩行が困難な患者において、下肢への間欠的空気圧迫法(intermittent pneumatic compression:IPC)は深部静脈血栓症(DVT)のリスクを有意に抑制し、生存率を改善する可能性もあることが、英国・エジンバラ大学のMartin Dennis氏らが行ったCLOTS 3試験で示された(http://www.dcn.ed.ac.uk/clots/)。脳卒中などで入院した患者に高頻度にみられる静脈血栓塞栓症(VTE)は、回避可能な死因、併存症と考えられている。外科手術を受けた患者ではIPCにより下肢を連続的に圧迫することでDVTのリスクが低下することが知られているが、脳卒中患者に対する効果を示す信頼性の高いエビデンスはこれまでなかったという。本研究は2013年5月31日に欧州脳卒中学会(ESC、ロンドン市)で報告され、同日付けLancet誌オンライン版に掲載された。
1型糖尿病に対するIL-1阻害薬単独投与、膵β細胞機能を改善せず/Lancet 最終更新:2013/06/17 ジャーナル四天王 発症して間もない1型糖尿病の治療において、ヒト型抗ヒトIL-1モノクローナル抗体カナキヌマブ(商品名:イラレス、承認適応はクリオピリン関連周期性症候群)、およびヒトIL-1受容体拮抗薬アナキンラ(未承認)をそれぞれ単独投与しても、膵β細胞機能の改善効果は得られないことが、米国・ミネソタ大学のAntoinette Moran氏らによる検討で示された。1型糖尿病などの自己免疫性疾患の病因には自然免疫が関与しているが、これまでに自然免疫の主要なメディエーターであるIL-1を阻害するアプローチの有用性を評価する臨床試験は行われていないという。Lancet誌2013年6月1日号(オンライン版2013年4月5日号)掲載の報告。
境界性パーソナリティ障害と睡眠障害は密接に関連 最終更新:2013/06/17 医療一般 Edward A. Selby氏は、境界性パーソナリティ障害(BPD)と睡眠障害の関連について、レトロスペクティブに検討を行った。その結果、BPDと睡眠障害との間に関連が認められ、両者が相互に悪影響を及ぼし合っている可能性が示唆された。これまで、BPDにおける慢性睡眠障害の状況を検討した研究は少なかった。Journal of Consulting and Clinical Psychology誌オンライン版2013年6月3日号の掲載報告。
クリゾチニブ、ALK融合遺伝子陽性進行NSCLCの2次治療として有効/NEJM 最終更新:2013/06/14 ジャーナル四天王 既治療の未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)遺伝子陽性進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対し、ALKのチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)であるクリゾチニブ(商品名:ザーコリ)は、標準的な化学療法よりも優れた有用性を持つことが、米国・マサチューセッツ総合病院のAlice T Shaw氏らの検討で示された。日本も参加した本試験の報告は、米国臨床腫瘍学会(ASCO、シカゴ市)期間中の2013年6月1日にNEJM誌オンライン版に掲載された。ALKは、NSCLC、未分化大細胞リンパ腫、小児神経芽細胞腫などのがん種で確認されているチロシンキナーゼであり、NSCLCの約5%にみられるALKの染色体再配列は肺がんの分子サブタイプに規定されている。クリゾチニブは、ALK、ROS1、METを標的とする低分子の経口TKIで、すでに2つの単群試験で優れた臨床効果が確認されている。
重症インフルエンザへのオセルタミビル2倍量投与の効果を検討/BMJ 最終更新:2013/06/14 ジャーナル四天王 重症インフルエンザに対し、オセルタミビルを通常の2倍量投与しても、治療効果は通常量投与の場合と同等であったことが示された。東南アジア感染症臨床研究ネットワーク(South East Asia Infectious Disease Clinical Research Network)が、インドネシアなど東南アジア4ヵ国13病院で重症インフルエンザ患者について行った、無作為化二重盲検試験の結果、報告した。BMJ誌5月30日号で発表した。
飲酒による大腸がんリスクへの影響、葉酸強化政策により減弱~米国の前向きコホート研究 最終更新:2013/06/14 疫学(危険因子) 米国の医療従事者における前向きコホート研究で、葉酸強化政策前後の大腸がんリスクにおける飲酒の影響を評価したところ、多量飲酒による大腸がんリスクへの影響が葉酸摂取により減弱する可能性が示された。米国メリーランド大学のHongmei Nan氏らによる報告。Annals of epidemiology誌オンライン版2013年5月29日号に掲載された。
手の手術後の複合性局所疼痛症候群(CRPS)が明らかに 最終更新:2013/06/14 医療一般 CRPSの研究は、利用可能な試験コホートにおける不均一性により難しいとされている。米国・スタンフォード大学のAlison Pepper氏らは、手の手術を受けた患者における、早期にみられる複合性局所疼痛症候群(CRPS)様症状の特色を特徴づけることを試みた。その結果、共通してみられることとして、点刺激や圧刺激、寒冷刺激に対する感度が高いことなどを明らかにした。The Journal of Pain誌2013年5月号(オンライン版2013年2月28日号)の掲載報告。