内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:93

糖尿病治療薬のメトホルミンに皮膚がん予防効果

 糖尿病治療で処方される頻度の高い、メトホルミンという経口血糖降下薬に、皮膚がんの発症予防効果があることを示唆するデータが報告された。米ブラウン大学のTiffany Libby氏らの研究の結果であり、詳細は「Journal of Drugs in Dermatology」に11月26日掲載された。皮膚がんの中で最も一般的な、基底細胞がん(BCC)と扁平上皮がん(SCC)という非黒色腫(メラノーマ)皮膚がんの発症リスクが有意に低下する可能性があるという。Libby氏は、「われわれの研究結果はメトホルミンが、これら非メラノーマ皮膚がんに対する予防薬となり得ることを示すエビデンスと言える」と述べている。

運動による記憶力向上は少なくとも8週間続く

 運動することで記憶力が向上し、運動しない場合との有意差は少なくとも8週間維持されるとする研究結果が報告された。北海道教育大学岩見沢校スポーツ文化専攻の森田憲輝氏らが、学生対象クロスオーバー試験で明らかにしたもので、詳細は「Journal of Science and Medicine in Sport」に11月4日掲載された。  記憶は、数秒から数十秒ほど保持される短期記憶と、数時間から場合によっては生涯にわたって保持される長期記憶に分類される。後者の長期記憶の中でも、本人が意識的に思い出すことができ、言葉などで表現することのできる記憶は「陳述記憶」と呼ばれ、この陳述記憶がより長期間保持されるほど、学業や就業において有利になると考えられている。

スタチンと認知症リスクに関するメタ分析、最も顕著な予防作用が示された薬剤は

 世界の認知症患者数は、5,500万例に達するといわれており、2050年までに3倍に増加すると推定されている。心血管系への効果を期待し広く用いられているスタチンには、神経保護作用があるとされているが、認知症リスクに対する影響については、相反する結果が報告されている。ブラジル・アマゾナス連邦大学のFernando Luiz Westphal Filho氏らは、スタチンと認知症リスクとの関連を明らかにするため、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。Alzheimer's & Dementia誌2025年1月16日号の報告。

腰痛の軽減方法、最も効果的なのは生活習慣の是正かも

 腰痛を改善するには、従来の治療法を試すよりも不健康な生活習慣を見直す方が大きな改善効果を見込める可能性のあることが、新たな研究で明らかになった。腰痛持ちの患者のうち、生活習慣指導を受けた患者は標準的なケアを受けた患者に比べて、腰痛により日常生活が障害される程度が軽減し、生活の質(QOL)が向上したという。シドニー大学(オーストラリア)のChristopher Williams氏らによるこの研究結果は、「JAMA Network Open」に1月10日掲載された。  Williams氏は、「腰痛を治すには、腰以外の部分にも焦点を当てる必要がある。われわれの体は機械ではなく、複雑な生態系(エコシステム)のようなもので、多くの要因が相互に影響し合うことで、どのように機能し感じるかが決まる。腰痛もそれと同じだ」と話す。

認知症ケアの方法間の比較:カウンターフレンチと、無農薬の農家レストランと、町の定食屋(解説:岡村毅氏)

 認知症と診断された人をどうやってケアするのがよいか、という実際的な研究である。1番目の群は「医療」で働いている専門家が、本人に合ったケアをコーディネートしてくれる。2番目の群は「地域」で働いている専門家が、いろいろとつないだりアドバイスしてくれる。3番目の群は、通常のケアである。これらを、認知症の行動心理症状(もの忘れ等の中核的な症状ではなく、たとえば、興奮とか妄想とか、介護者が最も困るもの)をメインアウトカムとして比較している。

アルツハイマー病患者に対する有酸素運動のベネフィット/BMJ Open

 アルツハイマー病患者の認知機能や実行機能に対する身体活動の影響は、数多くの研究で調査されているものの、その結果は完全に一致しているとはいえない。また、特定のトレーニングや使用する評価ツールに関する研究も、不十分である。中国・湖南渉外経済学院のLinlin Yang氏らは、有酸素運動がアルツハイマー病患者のQOL、認知機能、抑うつ症状に及ぼす影響を調査するため、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。BMJ Open誌2025年1月11日号の報告。  対象研究には、アルツハイマー病患者に対する介入として有酸素運動を用いたすべてのランダム化比較試験(RCT)を含めた。2024年3月12日までに公表された研究を、PubMed、Web of Science、Cochrane Library、EMBASE、Scopus、CINAHL、CNKIより、システマティックに検索した。2人の独立した著者により、定義された手法を用いてデータ選択、検索を行った。バイアスリスク、システマティックレビューおよびメタ解析、エビデンスの確実性の評価には、それぞれCochrane risk of bias tool、ランダム効果モデル、GRADE(Grading of Recommendations Assessment Development and Evaluation)ツールを用いた。研究間の異質性を評価するため、Stata MP V.18.0およびV.14.0を用いてメタ回帰を実施した。標準化平均差(SMD)および95%信頼区間(CI)を算出した。データは、Cochrane CollaborationのReview Manager V.5.4を用いてレビューした。結果の安定性および信頼性を確認するため感度分析を実施し、出版バイアスを確認するためファンネルプロットおよびEgger's testを用いた。出版バイアスの修正および評価には、Duval and Tweedie clipping methodを用いた。

体重減少には週何分くらいの有酸素運動が必要か

 ダイエットではどのくらいの時間、有酸素運動をすれば痩せることができるだろうか。この疑問について、英国のインペリアル・カレッジ・ロンドンの公衆衛生学部疫学・生物統計学科のAhmad Jayedi氏らの研究グループは有酸素運動と脂肪率の指標との用量反応関係を明らかにするために文献の系統的レビューと用量反応のメタ解析を行った。その結果、週30分の有酸素運動は、成人の過体重または肥満者の体重、ウエスト周囲径および体脂肪値の緩やかな減少と関連していることが明らかになった。この結果はJAMA Network Open誌2024年12月26日号に掲載された。

よく笑う人にはオーラルフレイルが少ない

 笑う頻度が高い人にはオーラルフレイルが少ないことが明らかになった。福島県立医科大学医学部疫学講座の舟久保徳美氏、大平哲也氏らの研究によるもので、詳細は「Scientific Reports」に11月5日掲載された。  近年、笑うことが心身の健康に良いことを示唆するエビデンスが徐々に増えていて、例えば笑う頻度の高い人は心疾患や生活習慣病が少ないことが報告されている。一方、オーラルフレイルは、心身のストレス耐性が低下した要介護予備群である「フレイル」のうち、特に口腔機能が低下した状態を指す。オーラルフレイルでは食べ物の咀嚼や嚥下が困難になることなどによって、身体的フレイルのリスク上昇を含む全身の健康に負の影響が生じる。舟久保氏らは、このオーラルフレイル(以下、OFと省略)にも笑う頻度が関連している可能性を想定し、福島県楢葉町の住民を対象とする横断研究を行った。

認知症ケア、積極的介入でアウトカムに差はなし/JAMA

 認知症ケア専門家による医療システムを基盤とするケアとソーシャルワーカーや看護師による地域ケアのいずれにおいても、認知症患者の行動症状および介護者の負担に関して、積極的介入と通常ケア(介入なし)による有意な違いは認められなかった。米国・David Geffen School of Medicine at UCLAのDavid B. Reuben氏らが、米国の4施設で実施した無作為化試験の結果を報告した。認知症に対するさまざまなケアの有効性は明らかになっていなかった。JAMA誌オンライン版2025年1月29日号掲載の報告。

コロナとインフル、臨床的特徴の違い~100論文のメタ解析

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とインフルエンザの鑑別診断の指針とすべく、中国・China-Japan Union Hospital of Jilin UniversityのYingying Han氏らがそれぞれの臨床的特徴をメタ解析で検討した。その結果、患者背景、症状、検査所見、併存疾患にいくつかの相違がみられた。さらにCOVID-19患者ではより多くの医療資源を必要とし、臨床転帰も悪い患者が多いことが示された。NPJ Primary Care Respiratory Medicine誌2025年1月28日号に掲載。  著者らは、PubMed、Embase、Web of Scienceで論文検索し、Stata 14.0でランダム効果モデルを用いてメタ解析を行った。COVID-19患者22万6,913例とインフルエンザ患者20万1,617例を含む100の論文が対象となった。