産婦人科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:8

女性の低体重/低栄養症候群(FUS)は社会で治療する疾患/肥満学会

 日本肥満学会は、日本内分泌学会との合同特別企画として、6月6日(金)に「女性の低体重/低栄養症候群(Female Underweight/Undernutrition Syndrome:FUS)-背景、現況、その対応-」のシンポジウムを開催した。シンポジウムでは、なぜ肥満学会が「女性の痩せ」にフォーカスするのか、その背景やFUSの概念、対応などが講演された。  「なぜ、肥満学会が『痩せ』を問題とするのか」をテーマに同学会理事長の横手 幸太郎氏(千葉大学 学長)が講演を行った。

両側卵管卵巣摘出術で遺伝性乳がん患者の死亡とがんリスクが低下

 BRCA1遺伝子かBRCA2遺伝子のいずれかまたはその両方に病的バリアントを有する乳がんサバイバーでは、卵巣と卵管を摘出することで死亡リスクが劇的に低下する可能性のあることが、新たな研究で明らかにされた。この研究では、両側卵管卵巣摘出術(BSO)を受けた乳がんサバイバーで、死亡リスクが48%低かったことが示されたという。英ケンブリッジ大学がん遺伝疫学センターのHend Hassan氏らによるこの研究結果は、「The Lancet Oncology」に5月7日掲載された。

子宮頸がん治療の新たな選択肢:チソツマブ ベドチンの臨床的意義/ジェンマブ

 進行・再発子宮頸がん2次治療の新たな選択肢として、ファースト・イン・クラスの抗体薬物複合体(ADC)チソツマブ ベドチン(商品名:テブダック)が注目される。  2025年6月、ジェンマブのプレスセミナーにて、国立がん研究センター中央病院 腫瘍内科の米盛 勧氏が進行・再発子宮頸がんのアンメットニーズと治療戦略について講演した。  日本において新規に診断される子宮頸がん患者は年間約1万例、近年でも罹患数は微増している。子宮頸がんは早期では比較的予後良好である。5年生存率はI期で9割超、II期でも7割を超える。その一方、進行期では予後不良でStageIIIの5年生存率は5割強、遠隔転移のあるStgeIVBでは3割を切る。

プラチナ抵抗性卵巣がん、relacorilant+nab-PTXでPFS・OS改善(ROSELLA)/Lancet

 プラチナ製剤抵抗性卵巣がん患者において、relacorilant+nab-パクリタキセル併用療法はnab-パクリタキセル単独療法と比べて無増悪生存期間(PFS)を延長し、中間解析において全生存期間(OS)の改善も示された。米国・ピッツバーク大学のAlexander B. Olawaiye氏らが第III相非盲検無作為化試験「ROSELLA試験」の結果を報告した。relacorilantはファーストインクラスの選択的グルココルチコイド受容体拮抗薬であり、コルチゾールのシグナル伝達を抑制することで化学療法に対する腫瘍の感受性を高める。著者は、「示されたPFS、OSの結果は、プラチナ製剤抵抗性卵巣がん患者において、relacorilant+nab-パクリタキセル併用療法が新たな標準治療として有望であることを支持するものである」と述べている。

食生活の質は初潮を迎える年齢に影響する

 何を食べるかが、女児の初潮を迎える年齢に影響を与えるようだ。新たな研究で、食生活の炎症レベルが最も高かった女児では最も低かった女児に比べて、翌月に初潮を迎える可能性が約15%高いことが示された。この結果は、身長やBMIで調整後も変わらなかったという。米フレッド・ハッチンソンがんセンターのHolly Harris氏らによるこの研究の詳細は、「Human Reproduction」に5月6日掲載された。  この研究は、9〜14歳の米国の小児を対象にした追跡調査研究であるGrowing Up Today Study(GUTS)に1996年と2004年に参加した女児のうち、ベースライン時に初潮を迎えておらず、食生活の評価など必要なデータの完備した7,530人を対象にしたもの。参加者は初潮を迎える前に、9〜18歳の若者向けの食品摂取頻度調査(youth/adolescent food frequency questionnaire;YAQ)に回答しており、追跡期間中(2001〜2008年)に初潮を迎えた場合には、その年齢を報告していた。

人類の存続に必要な出生率とは?

 テスラ社のCEOで、少なくとも14人の子どもの父親であるイーロン・マスク(Elon Musk)氏は、出生率の低下は「人類存続の危機である」と警告し、話題を呼んだ。新たな研究によれば、この脅威はマスク氏の警告よりさらに深刻かもしれない。人口が長期的に増減することなく一定に保たれる水準(人口置換水準〔replacement level fertility;RLF〕)はこれまで女性1人当たり2.1人と考えられていたが、新たな研究で、それよりも高い2.7人であることが示唆された。フィリピン大学ロスバニョス校のDiane Carmeliza Cuaresma氏らによるこの研究の詳細は、「PLOS One」に4月30日掲載された。

妊娠初期の貧血は子の先天性心疾患リスクを高める

 妊娠100日目までの妊娠初期に母親が貧血状態にあると、生まれてくる子どもが先天性心疾患を持つリスクが大幅に高まる可能性のあることが、新たな研究で明らかになった。英オックスフォード大学生理学・解剖学・遺伝学分野のDuncan Sparrow氏らによるこの研究結果は、「BJOG: An International Journal of Obstetrics & Gynaecology」に4月23日掲載された。Sparrow氏は、「妊娠初期の貧血がこれほど有害であることを示した本研究結果は、世界中で医療のあり方を一変させる可能性がある」と同大学のニュースリリースで述べている。

進行・再発子宮頸がんに対するチソツマブ べドチン発売/ジェンマブ

 ジェンマブは2025年5月21日、がん化学療法後に増悪した進行または再発の子宮頸がんに対する治療薬として、チソツマブ べドチン(遺伝子組換え)(商品名:テブダック点滴静注用40mg)を発売したことを発表した。本剤は、組織因子を標的とするヒトモノクローナル抗体に、プロテアーゼ切断可能なリンカーを用いて微小管阻害薬モノメチルアウリスタチンE(MMAE)を共有結合させた、進行または再発の子宮頸がんに対するファースト・イン・クラスの抗体薬物複合体(ADC)である。  チソツマブ べドチンは、国際共同無作為化非盲検第III相試験(innovaTV 301/SGNTV-003試験)などの成績に基づいて承認された。innovaTV 301/SGNTV-003試験では、化学療法の前治療歴がある進行/再発の子宮頸がん患者502例(日本人患者101例を含む)を対象として、治験担当医師が選択した化学療法単剤との比較において、主要評価項目である全生存期間を統計学的有意に延長した。

女性のオーガズム持続性とADHD症状との関係

 注意欠如多動症(ADHD)症状の有無による女性のオーガズムの持続性の違いを評価するため、カナダ・Kwantlen Polytechnic UniversityのTina Jensen-Fogt氏らは、十分な検出力を有する事前登録制オンライン調査より、性的自己主張および性的態度といったこれまで検討されていない構成要素を対照に調査を行った。Journal of Sex Research誌オンライン版2025年4月21日号の報告。  対象は、Qualtricsという調査プラットフォームを通じてオンライン調査に回答した18歳以上、過去6ヵ月間で1人以上のパートナーと性交を有する女性(シスジェンダー)815人(平均年齢:28.93±9.23歳)。既存のADHD診断は不要とした。

子宮頸がんワクチンの接種率は近隣の社会経済状況や地理に関連か

 子宮頸がんはほとんどの場合ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染により発症する。HPVにはワクチンが存在していることから、子宮頸がんは「予防できるがん」とも呼ばれる。この度、HPVワクチンの接種率が近隣地域の社会経済状況、医療機関へのアクセスに関連するという研究結果が報告された。近隣地域の社会経済状況が高く、医療機関へのアクセスが容易なほどHPVワクチンの接種率が高かったという。大阪医科薬科大学総合医学研究センター医療統計室の岡愛実子氏(大阪大学大学院医学系研究科産科学婦人科学教室)、同室室長の伊藤ゆり氏らの研究によるもので、詳細は「JAMA Network Open」に3月13日掲載された。