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画像を拡大するTake home messageHIVと関連するがんは「AIDS指標悪性腫瘍」と「非AIDS指標悪性腫瘍」の2つがあることを押さえよう。「AIDS指標悪性腫瘍」は、1)非ホジキンリンパ腫、2)カポジ肉腫、3)子宮頸がんの3つを覚える。HIV感染者ではがん罹患の頻度が高いため、積極的なスクリーニングにより早期発見が求められる。HIV感染者では非感染者と比較して、がん罹患の頻度が高いとされています。なかでも、とくに関連があるとされる「AIDS指標悪性腫瘍」は、HIV感染者がこれらのがんを発症した場合、AIDSを発症していることを意味します。「AIDS指標悪性腫瘍」には以下の3つが挙げられます。1)非ホジキンリンパ腫2)カポジ肉腫3)子宮頸がんまた、これらの3つには入らないものの、HIV感染者で非感染者と比較して発生頻度が高いがんを「非AIDS指標悪性腫瘍」と呼びます。「非AIDS指標悪性腫瘍」には以下が挙げられます。1)肺がん2)肛門がん3)ホジキンリンパ腫4)口腔がん・咽頭がん5)肝臓がん6)外陰部がん7)陰茎がん抗レトロウイルス療法(ART)により「AIDS指標悪性腫瘍」の発生頻度は低下しましたが、「非AIDS指標悪性腫瘍」に関しては年々増加してきていることが報告されています。積極的なスクリーニングにより早期発見が求められます。1)Yarchoan R, et al. N Engl J Med. 2018;378:1029-1041.2)Yuan T, et al. EClinicalMedicine. 2022;52:101613.3)Reid E, et al. J Natl Compr Canc Netw. 2018;16:986-1017.4)“アンケート結果 HIVの悪性腫瘍(非AIDS指標疾患)の動向−2022年症例分解析−”. 日本医療研究開発機構 エイズ対策実用化研究事業. 2024-05. , (参照2024-06-05)