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うつ病リスクと関連する飲料は?~5年間コホート研究

 飲料摂取がうつ病に及ぼす影響について、アジア人ではエビデンスが限られている。具体的には、野菜や果物をそのまま摂取することはうつ病の予防につながると報告されているが、野菜や果物をジュースにした場合の情報はほとんどない。さらに、加糖コーヒーとブラックコーヒーの影響の差異を比較した研究も十分ではない。国立精神・神経医療研究センターの成田 瑞氏らは、一般集団における加糖飲料、炭酸飲料、野菜・フルーツジュース、加糖コーヒー・ブラックコーヒー、緑茶の摂取とその後のうつ病との関連を調査した。Clinical Nutrition誌オンライン版2024年4月17日号の報告。 2011~16年に、ベースラインでがん、心筋梗塞、脳卒中、糖尿病、うつ病の既往歴がない9万4,873例を対象に、5年間のフォローアップ調査を実施した。うつ病のリスク差(RD)の算出には、ポアソン回帰モデルおよびg-formulaを用いた。多重感度分析も実施した。欠損データの処理には、ランダムフォレストを用いた。相互作用による相対過剰リスクとリスク比を分析することで、性別、年齢、BMIに基づく効果の不均一性を調査した。 主な結果は以下のとおり。・5年間のフォローアップを完了した8万497例のうち、1万8,172例がうつ病を発症した。・高摂取群と非摂取群を比較した場合の完全調整後RDは、次のとおりであった。【加糖飲料】3.6%(95%信頼区間[CI]:2.8~4.3)【炭酸飲料】3.5%(95%CI:2.1~4.7)【野菜ジュース】2.3%(95%CI:1.3~3.4)【果汁100%フルーツジュース】2.4%(95%CI:1.1~3.6)【加糖コーヒー】2.6%(95%CI:1.9~3.5)【ブラックコーヒー】-1.7%(95%CI:-2.6~-0.7)・緑茶は、統計学的に有意な差が認められなかった。・多重感度分析では、結果は頑健であった。・性別、年齢、BMIに基づく実質的な効果の不均一性は認められなかった。 著者らは「加糖飲料、炭酸飲料、野菜・フルーツジュース、加糖コーヒーはうつ病リスクを上昇させる可能性がある一方、ブラックコーヒーは低下させる可能性が示唆された」としている。

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高GI/GL食が2型糖尿病発症と関連~20ヵ国12万人超の前向き試験

 低・中・高所得国を含む5大陸20ヵ国で実施された前向きコホート研究「Prospective Urban Rural Epidemiology(PURE)研究」の結果、グリセミック指数(GI)およびグリセミック負荷(GL)が高い食事の摂取が、2型糖尿病の発症リスクの増大と関連していたことを、カナダ・McMaster UniversityのVictoria Miller氏らが明らかにした。Lancet Diabetes & Endocrinology誌2024年5月号掲載の報告。 これまでの研究で、低GI/GL食が2型糖尿病患者のHbA1c低下をもたらしたことが報告されている1)。しかし、2型糖尿病の発症率との関連についてはいまだ議論の余地がある。そこで研究グループは、GIおよびGLと2型糖尿病発症との関連を評価するため、低・中・高所得国20ヵ国の成人を対象とするPURE研究のデータを分析した。解析には、35~70歳の12万7,594人が含まれ、追跡期間中央値は11.8年(IQR 9.0~13.0)であった。 食事摂取量は、その国ごとで検証済みの食品摂取頻度調査票を用いて算出した。7種類の炭水化物の摂取量に基づいてGIおよびGLを推定し、五分位で分類した。主要アウトカムは2型糖尿病の発症で、GIおよびGLとの関連について多変量Cox frailtyモデルを用いてハザード比(HR)を算出した。 主な結果は以下のとおり。・追跡期間中に、7,326例(5.7%)が2型糖尿病を発症した。・多変量調整後、GIが最も高い群は、最も低い群と比較して、2型糖尿病の発症リスクが有意に高かった(HR:1.15、95%信頼区間[CI]:1.03~1.29)。・GLが最も高い群でも、最も低い群と比較して、2型糖尿病の発症リスクが有意に高かった(HR:1.21、95%CI:1.06~1.37)。・GIと糖尿病との関連は、BMIが高い群のほうが低い群よりも強かった。 研究グループは「これらの研究結果は、低GIと低GLの食事を摂取することで2型糖尿病の発症を防ぐ可能性があることを示唆している」とまとめた。

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身体活動の指標、時間ではなく歩数でもOK?

 米国における身体活動のガイドラインでは、健康のために中~高強度の身体活動を週150分以上行うことを推奨しているが、歩数に基づく推奨はエビデンスが十分ではないため発表されていない。今回、米国・Brigham and Women's Hospital/Harvard Medical Schoolの浜谷 陸太氏らによる米国の62歳以上の女性を対象としたコホート研究において、中~高強度身体活動時間および歩数と全死亡率および心血管疾患(CVD)の関連が質的に同様であることが示唆された。JAMA Internal Medicine誌オンライン版2024年5月20日号に掲載。 このコホート研究は、1992~2004年に米国で実施した無作為化試験であるWomen's Health Studyの参加者の追跡データを解析したもの。参加者はCVDやがんを罹患していない62歳以上の女性で、年1回アンケートに回答し、中~高強度身体活動に費やした時間と歩数を加速度計で連続7日間測定した。交絡因子調整後の中~高強度身体活動の時間および歩数と全死亡およびCVD(心筋梗塞・脳卒中・CVD死亡の複合)との関連を、Cox比例ハザード回帰モデル、制限付き平均生存時間の差、受信者動作特性曲線下面積(AUC)を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・計1万4,399人の女性(平均年齢:71.8歳)が対象となった。・中~高強度身体活動時間の中央値は週62分(四分位範囲:20~149分)、歩数の中央値は1日5,183歩(同:3,691~7,001歩)であった。・追跡期間中央値9.0年で、全死亡の1標準偏差当たりのハザード比は、中~高強度身体活動時間が0.82(95%信頼区間[CI]:0.75~0.90)、歩数が0.74(同:0.69~0.80)であった。・中~高強度身体活動時間および歩数が多い(上位3四分位群vs.最低四分位群)ほど生存期間(period free from death)が長かった。・中~高強度身体活動時間および歩数での全死亡率のAUCは同様で、どちらの指標も0.55(95%CI:0.52~0.57)であった。CVDとの関連についても同様だった。 著者らは「今後のガイドラインにおいては、個々人の好みに対応できるよう、時間に基づく目標と共に歩数に基づく目標が検討されるべき」としている。

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食事前の10秒をください!?(Dr.坂根のすぐ使える患者指導画集)

患者さん用画 いわみせいじCopyright© 2022 CareNet,Inc. All rights reserved.説明のポイント(医療スタッフ向け)診察室での会話患者この間、ネットを見ていたら「食事前の10秒だけください」と書かれている写真があって。医師 それで?(患者の話に興味を示す)患者 最後まで読んだら健康食品の広告で、食事前に飲むのに10秒もかからないって話みたいで。画 いわみせいじ痩せた人もいるって書いてあるし、今だけお得だからつい購入したのですが、全然、効果はなかったです…。医師 そうでしたか。せっかく食事前の10秒を使うなら、お金もかからずにもっと良い方法がありますよ!患者 それはどんな方法ですか?医師 食事前に、これから食べる食事を記録することです。食べた後ではなくてね。患者 なるほど。それなら、食べ過ぎないかもしれませんね。(納得した顔)ポイント食事前に食べる予定の食事を記録する習慣を作ることがダイエットにつながることを上手に説明します。Copyright© 2022 CareNet,Inc. All rights reserved.

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第214回 岸田首相、初夏の山形・酒田へ。2024年度から制度テコ入れの地域医療連携推進法人に再び脚光

日本海総合病院と日本海ヘルスケアネットを視察こんにちは。医療ジャーナリストの萬田 桃です。医師や医療機関に起こった、あるいは医師や医療機関が起こした事件や、医療現場のフシギな出来事などについて、あれやこれや書いていきたいと思います。来週からはや6月、いよいよ夏本番です。新緑が映える6月の山は、紅葉の秋山よりも瑞々しく、1年の中で一番美しいと思います。初夏の山で私がとくに好きなのは、山形県の鳥海山です。6月の鳥海山は、それなりの装備が必要なため登山者もまだそれほど多くはなく、新緑と残雪の白のコントラストを存分に楽しむことができます。深田 久弥はその著書『日本百名山』で「名山と呼ばれるにはいろいろの見地があるが、山容秀麗という資格では、鳥海山は他に落ちない」と書くほどです。ただ、難点はあります。山が大きく、日帰りするには少々行程が長過ぎる点です。私も何度か登っているのですが、北西側の鉾立山荘から登る象潟口コースでは、スタート時間が遅かったこともあって頂上に辿り着けず、途中で敗退しています。来年あたりこのコースをリベンジしようかと考えているところです。さて、そんな鳥海山を眺望できる庄内平野に位置する山形県酒田市を、5月19日に岸田文雄首相が訪れました。目的は地方独立行政法人 山形県・酒田市病院機構 日本海総合病院の視察です。山形県の庄内地方では、日本海総合病院が中心となって、12の法人、1自治体で構成された地域医療連携推進法人・日本海ヘルスケアネットが組織され、様々な連携業務、共同事業を行っています。岸田首相は、日本海ヘルスケアネットの医療・介護連携の実際と共に、普及が遅々として進まず依然批判も多いマイナ保険証や電子処方箋が活用されている姿を自分の目で確かめるため、酒田を訪れたようです。「“連携推進法人”の制度普及に今後も努める」と言明日本海総合病院が中心となって運営されている日本海ヘルスケアネットは、人口減少が進む地方における地域医療連携推進法人の成功事例の一つです。また、複数の医療施設及び介護事業所が診療情報を共有する「ちょうかいネット」も医療DXの先駆けとして有名です。視察後の記者会見で岸田首相は、医療・介護の連携の強化、医療従事者の交流、職員の共同研修、医療機器の共同利用、医薬品の共同交渉、地域フォーミュラリ、「ちょうかいネット」といった日本海ヘルスケアのさまざまな取り組みについて言及した後、「患者の目線に立って、地域の医療提供体制が効率的で質の高いものになるよう、実効的な仕組みを構築していきたい」と述べるとともに、地域医療連携推進法人について、「今、全国で39法人、認定を受けています。そして、昨年、利用拡大を図る医療法の改正も行いました。あわせて、介護・福祉分野においても、類似の仕組みがあります。すなわち、社会福祉連携推進法人という21の法人が認定を受けている。これらを合わせて、普及に努めていきたい」と、“連携推進法人”の制度普及に今後も力を入れると語りました。今年の「骨太の方針」に4年連続で記述される可能性も地域医療連携推進法人については、本連載でも、「第168回 3年連続3回目、地域医療連携推進法人言及の背景」、「第138回 かかりつけ医制度の将来像」、「第69回 制度化4年目にして注目集める地域医療連携推進法人の可能性」などで度々取り上げて来ました。2017年4月に制度がスタートし、7年経ったわりには、現状39法人と数的には今ひとつですが、政府が毎年6月に公表する「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」において3年連続で地域医療連携推進法人が記述されたことからも、国(厚生労働省というより財務省)が医療・介護連携や機能分担の切り札になると今でも考えていることは間違いありません。今回、岸田首相が地域医療連携推進法人を実際に視察したことで、「医療・介護連携や機能分担の切り札」という位置付けはますます強固なものとなり、まもなく公表される「骨太の方針」にも4年連続で記述されるかもしれません。浜松医科大学と浜松医療センターとの連携など新しい動きもその地域医療連携推進法人ですが、各地で新しい動きもあります。今年3月には、静岡県浜松市が運営する浜松医療センターと国立大学法人の浜松医科大学が県西部の医療体制を充実させてより高度な医療を提供するため、地域医療連携推進法人を2025年4月に設立する計画が明らかになっています。大学病院本院が地域医療連携推進法人に参画するケースとしては、藤田医科大学(愛知県豊明市)が中心となってつくられた地域医療連携推進法人・尾三会(愛知県)、関西医科大学(大阪府枚方市)が中心となってつくられた地域医療連携推進法人・北河内メディカルネットワーク(大阪府)がありますが、お互いに基幹病院同士、しかも一方は国立大学法人というケースははじめてです。また、2025年4月に岐阜県で設立された地域医療連携推進法人・美濃国地域医療リンケージは、岐阜県笠松市で松波総合病院を経営する社会医療法人 蘇西厚生会、美濃市立美濃病院、一般社団法人 海津市医師会で構成されており、それぞれの所在地の医療圏が岐阜医療圏、中濃医療圏、西濃医療圏と異なっているのが大きな特徴です。その「理念」には「医療圏の垣根を越え、お互いに補完し合うことで、急速に進む少子高齢化の中で、安定性と持続性を併せもった効率的な医療提供体制を構築し、それぞれの地域住民の暮らしの安心を実現する」と書かれており、地方における広域の地域医療連携推進法人の可能性を探るユニークな試みとして注目を集めています。成功事例という“追い風”や制度変更による“使い勝手”の向上などで、今後、加速度的に増えていくかも2024年4月からは、医療法の一部が改正され、地域医療連携推進法人に個人立の医療機関も参加できるようになりました(それまでは医療法人など非営利法人に限られていました)。個人立が参加する場合は、従来は認められていた参加法人への出資、貸付はできなくなりますが、外部監査等が不要になったり、一部事務手続きが簡素化されたりするなど、“使い勝手”が良くなり、設立の敷居も低くなります。7年間で39法人とそれほど増えてこなかった地域医療連携推進法人ですが、各地での成功事例という“追い風”や制度変更による“使い勝手”の向上などによって、今後、加速度的に増えていくかもしれません。

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カリウム吸着薬の必要性を検討して薬剤性便秘を解消【うまくいく!処方提案プラクティス】第60回

 今回は、治療評価がなされずに長期服用していたカリウム吸着薬の副作用と思われる便秘に着目し、中止することで解消した症例を紹介します。患者さんや施設スタッフの負担となっていることを聴取し、服薬契機や治療評価の時期などに注目してみると、現在の治療の必要性を考えやすくなります。薬剤師の視点で考えたことを整理して、医師と意見共有してみましょう。患者情報88歳、男性(施設入居)基礎疾患認知症、脳梗塞、糖尿病、胸部大動脈瘤、大腸がん術後介護度要介護4服薬管理施設職員が管理処方内容1.アスピリン・ランソプラゾール配合錠 1錠 分1 朝食後2.ビソプロロール錠0.625mg 2錠 分1 朝食後3.ポリスチレンスルホン酸Ca経口ゼリー20% 25g 分1 朝食後4.トラゾドン錠25mg 1錠 分1 朝食後5.シタグリプチンリン錠50mg 1錠 分1 朝食後6.酪酸菌配合錠 3錠 分3 毎食後7.酸化マグネシウム錠330mg 3錠 分3 毎食後8.ピコスルファートNa内用液0.75% 10mL 便秘時5〜15滴で調整本症例のポイントこの患者さんは、施設入居から間もなく硬便(ブリストル便形状スケール[BSFS]1〜2)と便秘症状が強くなり、酸化マグネシウムと頓用のピコスルファートを開始して2週間が経過しました。BSFS 2および排便頻度が2〜3日のため、ピコスルファート15滴で調整を続けていましたが、便秘解消がいまひとつで不穏症状も出現していました。介護スタッフから、服薬錠数が増えると介護抵抗なども強くなるので何かよい手立てはないか、と相談がありました。現状の服用薬剤から何か減らすことで工夫はできないかという点から、薬剤性便秘の可能性を探りました。そこで着目したのが、ポリスチレンスルホン酸Ca経口ゼリーでした。ポリスチレンスルホン酸Caは、腸内のカリウムイオンと本剤のカルシウムイオンを交換することで、カリウムを体外に排泄する薬剤(陽イオン交換樹脂)1)ですが、便秘の副作用が多く、重大な副作用として腸管穿孔の報告2)もあります。導入の経緯を診療情報提供書にさかのぼって調査すると、カリウム値が5.6mEq/Lと高カリウム血症を発症した際に、ポリスチレンスルホン酸Ca経口ゼリー50g 分2 朝夕食後の処方が開始となっていました。その3週間後の採血で3.5mEq/Lに低下したことから現在の量に減量となっていました。大腸がん術後でイレウスのリスクもあることと、認知症があることから便秘増悪でせん妄リスクもあることから排便コントロールは重要です。カリウム値をモニタリングしながらポリスチレンスルホン酸Ca経口ゼリーを中止することで、服薬数も減らすことができ、排便コントロールも少なからずポジティブな効果になるのではないだろうかと考えました。医師への相談と経過医師に電話で、下剤調整後の現況を情報共有し、ポリスチレンスルホン酸Ca経口ゼリーによる弊害の可能性について相談しました。医師も、用量は少ないものの副作用報告として多いことを認識しており、中止しようと返答がありました。また、カリウム値については次回の診療で採血をしてフォローすることとなりました。指示を受けた翌日からポリスチレンスルホン酸Ca経口ゼリーが中止となりました。患者さんは、中止して2日後には排便があり(BSFS 3、中等量)、その後も安定して0〜1日の排便(BSFS 2〜3、中等量)で安定して経過しています。さらに、その後のカリウム値の検査結果も4.0mEq/Lと基準値内で推移していました。便秘増悪には環境変化などさまざま要因がありますが、薬剤性のアプローチは薬剤師にとって大事なアクションの1つだと実感した事例です。1)ポリスチレンスルホン酸Ca経口ゼリー20% インタビューフォーム2)「消化器内視鏡」編集委員会編. 大腸疾患アトラスupdate. 東京医学社;2020. p232.

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高齢者診療の困ったを解決するヒントは「老年医学」にあり!【こんなときどうする?高齢者診療】第1回

今回のテーマは、「なぜ今、老年医学が必要なのか?」です。このような症例に出会ったことはありませんか?85歳女性。自宅独居。糖尿病、高血圧、冠動脈疾患の既往有。呼吸苦を主訴に救急外来を受診。肺炎と診断し入院にて抗菌薬加療。肺炎の治療は適切に行われ呼吸苦症状も改善したが、自力歩行・経口摂取が困難になり自宅への帰宅不可能に。適切な診断と治療をして疾患は治ったにもかかわらず状況が悪化してしまう-高齢者診療でよく遭遇する場面かもしれません。老年医学はこうしたジレンマに向かい合うきっかけを提供し、すべての高齢者に対してQOLの維持・向上を図ること、また同時に心や体のさまざまな症状をコントロールするために体系化された学問です。老年医学の原則とアプローチ(「型」)を実践することで、困難事例に解決の糸口をみつけることができるようになります。老年医学の原則:コモンなことはコモンに起きる-老年症候群と多疾患併存日本における平均寿命と健康寿命はいずれも延伸していますが、平均寿命と健康寿命のギャップは医療の進歩にも関わらず顕著には短縮しておらず、女性で約12年、男性で約7~8年あります。1)この期間に多くの高齢者が抱える問題が2つあります。ひとつは老年症候群。たとえば記憶力の低下や抑うつ、転倒や失禁などの認知・身体機能の低下など、高齢者にコモンに起きる症状・兆候を「老年症候群」と総称します。もうひとつは、多疾患併存(multimorbidity)です。年齢に比例して併存疾患の数が多くなり、60歳以降では約20%が3つ以上の疾患を有しているという調査があります。2)高齢者の治療やケアをする場合、老年症候群と多疾患併存があるという前提で診察やケアにあたることが大切です。老年医学の型:5つのM老年症候群があり、多疾患併存状態にある高齢者の診療は、疾患の診断-治療という線形思考で解決しないことがほとんどです。そこで、複雑な状況を俯瞰するために「5つのM」というフレームを使います。要素は、大切なこと(Matters most)、薬(Medicine)、認知機能・こころ(Mind)、身体機能(Mobility)、複雑性・落としどころ(Multi-complexity)の5つです。今回のケースを5つのMを使って考えてみましょう。ポイントはMatters mostから考え始めること。「生きがい」・「大切なこと」といったことでもよいのですが、「今、患者/家族にとって一番の困りごとは何か、肺炎を治療した先の日々の生活に期待することは何か?」を入院加療の時点で考えられると、行うべき介入がさまざまな角度から検討できるようになります。今回のケースでは、肺炎治療後に自宅に帰り、自立した生活をできる限り続けることがゴールだったと考えてみましょう。そうすると、肺炎治療に加えて1人で歩行するための筋力維持が必要だと気付くでしょう。また筋力を維持するためには栄養状態にも気を配らなければなりません。それに気付けば理学療法士や管理栄養士など、その分野の専門職に相談するという選択肢もあります。また、肺炎治療中の絶対安静や絶食は、筋力や栄養状態の維持を同時に叶えるために適切な選択だろうか?本当に必要なのだろうか?と立ち止まって考えることもできます。しかし命に係わるかもしれない肺炎の治療は優先事項のひとつですから、落としどころとして、安静期間をできる限り短くできないか検討する、あるいはリハビリテーションの開始を早める、誤嚥のリスクを見極めて経口摂取を早期から進めていく、といった選択肢が出てくるかもしれません。100%正しい選択肢はありません。ですが5つのMで全体像を俯瞰すると、目の前の患者に対して、提供できる医療やケアの条件の中で、患者のゴールに近づく落としどころや優先順位を考えることができます。高齢者にかかわるすべての医療者で情報収集し共有する今回のケースでは、例として理学療法士や管理栄養士を出しましたが、その他にもさまざまな専門職が高齢者の医療に携わっています。医師は診断・治療といった医学的介入を職業の専門性として持つ一方で、患者とコミュニケーションできる時間が少ないために十分な「患者―医師関係」が構築しにくく、患者・家族が本当に大切にしていることが届きにくい場合があります。そのため、協働できる多職種の方とともに患者の情報を得る、そして彼らの専門性を活かして介入の方法やその分量のバランスをとること、落としどころを見つけることが医師に求められるスキルのひとつです。参考1)内閣府.令和5年度版高齢社会白書(全体版).第1章第2節高齢期の暮らしの動向.2)Miguel J. Divo,et al. Eur Respir J. 2014; 44(4): 1055–1068.

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うっ血やLVEFの低下がある急性心筋梗塞では、SGLT2阻害薬の追加により心不全入院を予防できる可能性(解説:原田和昌氏)

 心不全ステージBである急性心筋梗塞(MI)患者では心不全(HF)発症リスクが高く、とくにうっ血やLVEFの低下がある場合は予後不良とされる。SGLT2阻害薬エンパグリフロジンは、2型糖尿病、CKD、HF患者における心血管イベント抑制効果が示されており、MI後の心不全発症の予防も期待される。Butler氏らは、MI後のHF発症に対するエンパグリフロジン上乗せの有効性と安全性を検証する国際共同第III相多施設ランダム化並行群間プラセボ対照優越性試験EMPACT-MI試験を行った。 急性心筋梗塞(STEMIまたはNSTEMI)発症後14日以内でLVEFが45%未満、またはうっ血が認められる18歳以上のHF高リスク患者6,522例が対象で、慢性HFの既往、1型糖尿病、eGFR 20mL/分/1.73m2未満などは除外した。2型糖尿病31.9%、心筋梗塞の既往13.0%、STEMI 74.3%、三枝病変31.0%、心房細動10.6%などであった。RAS阻害薬、β遮断薬、MRA、スタチン、抗血小板療法などの標準治療がなされ、血行再建術は89.3%に行われた。主要評価項目は複合イベント(HFによる初回入院または全死亡)の発生であった。 17.9ヵ月の追跡期間中にHFによる初回入院または全死亡の発生について、エンパグリフロジン群の優越性は認められなかった。副次評価項目のうち全入院または全死亡の発生は、プラセボ群に比べてエンパグリフロジン群で有意に少なかったが(HR:0.87)、その他の副次評価項目に有意差は認められなかった。評価項目の構成要素別の解析では、エンパグリフロジン群でプラセボ群に比べHFによる初回入院までの期間(HR:0.77)、HFによる入院は有意に良好だった(RR:0.67)。安全性プロファイルは既報のデータと一貫していた。 主要評価項目において、エンパグリフロジン群はプラセボ群に対する優越性が認められなかった。その理由としてはイベントの数が少なかったこと、PCIを施行されたMI後のLVEFの低下は一部気絶心筋によるためSGLT2阻害薬の効果が出にくかった可能性が考えられる。なお、Butler氏はACC.24でHFに対するSGLT2阻害薬の有効性に関するシステマティックレビューとメタ解析を行い、HFによる初回入院までの期間を検討したRCT 12件、HFによる入院の発生を検討したRCT 8件において、EMPACT-MI試験と同様の「29%、30%のリスク低減が確認された」と述べた。 同様な患者を対象とした2021年のPARADISE-MI試験で、サクビトリル・バルサルタン400mgはラミプリル10mgと比較して、心血管死亡とHF入院を減らさなかった。一方、2023年のDAPA-MI試験では、MI後でLVEFの低下した糖尿病のない患者を、ダパグリフロジン10mgまたはプラセボに無作為に割り付けた。主要アウトカムは、死亡、HFによる入院、非致死的MI、心房細動/粗動、2型糖尿病、最終来院時のNYHA機能分類、最終来院時の5%以上の体重減少の階層的複合で、ダパグリフロジンのwin ratioはプラセボよりも有意に高かった。ダパグリフロジンは階層的複合の改善に関して有意なメリットがあったが、心血管死またはHFによる入院はプラセボと比較して有意な差はなかった。DAPA-MI試験はレジストリーベースの無作為化試験であり、イベント発生が少なかったため、途中で試験デザインがwin ratioに変更されたうえ、有意な結果は追加された心代謝系アウトカムによっていた。MI後のHF高リスク患者に対するSGLT2阻害薬のエビデンスとしては合わせ技一本ということかもしれない。さらに、EMPACT-MI試験がNEJMで、DAPA-MI試験がNEJM evidence(臨床試験の結果、方法論、分析に焦点)である点も興味深いところである。

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糖尿病診療GL改訂、運動療法では身体活動量の評価と増加に注目/日本糖尿病学会

 日本糖尿病学会より、5年ぶりの改訂となる『糖尿病診療ガイドライン2024』1)が5月23日に発表された。5月17~19日に第67回日本糖尿病学会年次学術集会が開催され、シンポジウム9「身体活動増加を可能にする社会実装とは何か?」において、本ガイドラインの第4章「運動療法」を策定した加賀 英義氏(順天堂大学医学部附属順天堂医院 糖尿病・内分泌内科)が本章の各項目のポイントについて解説した。 本ガイドライン第4章「運動療法」の構成は以下のとおり。・CQ4-1糖尿病の管理に運動療法は有効か?・Q4-2運動療法を開始する前に医学的評価(メディカルチェック)は必要か?・Q4-3具体的な運動療法はどのように行うか?・Q4-4運動療法以外の身体を動かす生活習慣(生活活動)は糖尿病の管理にどう影響するか? ※今回の改訂でQ4-4の項目が新たに追加された。CQ4-1糖尿病の管理に運動療法は有効か? 本ガイドラインではCQを作成する場合、基本的にメタ解析(MA)やシステマティックレビュー(SR)を行う必要がある。ただし、運動療法に関しては既存の有益なMA/SRが存在していたため、それらのアンブレラレビューにて評価された。 加賀氏は本発表にて、ガイドライン策定に当たり参考とした論文を紹介した。2型糖尿病患者の運動の効果については、有酸素運動またはレジスタンス運動のどちらもHbA1cを低下させる。とりわけ2011年のJAMA誌掲載の論文で、週150分以上の運動は、週150分未満と比較し、HbA1c低下効果が有意に高いという結果が示されており2)、現状、週150分が目安となっている。ただし、今回のアンブレラレビューに用いられた研究では、糖尿病の血糖コントロールに関しては、週100分以上の量反応関係はそれほどなく、週100分程度の運動でもHbA1cの低下効果が期待できるという結果が示されている3)。 近年、筋力トレーニングやレジスタンス運動に関するMA/SRが増え、エビデンスが蓄積しているという。レジスタンス運動をすることは、運動しない場合と比較すると、血糖コントロール、フィットネスレベル、体組成、脂質、血圧、炎症、QOLなどを有意に改善することが示されている。一方、レジスタンス運動群と有酸素運動群を比較すると、血糖コントロールに関しては有酸素運動のほうが効果が高く、筋量増加についてはレジスタンス運動のほうが効果的であることなどが示されている4)。 1型糖尿病に関しては、血糖コントロールに運動療法が有効かどうかは、成人と小児共に一定の見解が得られていないため「推奨グレードU」としている。1型糖尿病の場合、インスリン分泌能の残存度合いが異なることにより、運動療法の効果が個人間で異なる可能性がある。ただし、成人では体重、BMI、LDL-C、最大酸素摂取量、小児では総インスリン量、ウエスト、LDL-C、中性脂肪について、運動療法により有意に改善がみられたとする研究もあったという5)。Q4-2運動療法を開始する前に医学的評価(メディカルチェック)は必要か? Q4-2は基本的に2019年版を踏襲している。糖尿病の運動療法を開始する際に懸念されるのが有害事象であるが、とくに3大合併症の網膜症、腎症、神経障害についてきちんと評価し、整形外科的疾患の状態を把握して指導することが必要だと、加賀氏は解説した。心血管疾患のスクリーニングに関しては、軽度~中等度(速歩きなど日常生活活動の範囲内)の運動であれば必要ないが、普段よりも高強度の運動を行う場合や、心血管疾患リスクの高い患者、普段座っていることがほとんどの患者に対しては、中等度以上の強度の運動を開始する際はスクリーニングを行うのが有益な可能性もある。加賀氏は、低強度の運動から始めることが合併症を防ぐために最も有用な方法だと考えられると述べた。 運動療法を禁止あるいは制限したほうがよい場合については、『糖尿病治療ガイド2022-2023』に記載のとおりである6)。とくに注意すべきは、増殖前網膜症以上の場合と、高度の自律神経障害の場合であり、運動療法開始前にその状態を把握しておく必要がある。Q4-3具体的な運動療法はどのように行うか? Q4-3のポイントとして、有酸素運動は、中強度で週150分かそれ以上、週3回以上、運動をしない日が2日間以上続かないように行い、レジスタンス運動は、連続しない日程で週に2~3回行うことがそれぞれ勧められ、禁忌でなければ両方の運動を行うということが挙げられた。有酸素運動は、心肺機能の向上を主な目的とするため、最初は低強度から始め、徐々に強度と量を上げていく。高齢者においては柔軟・バランス運動がとくに重要となるという。Q4-4運動療法以外の身体を動かす生活習慣(生活活動)は糖尿病の管理にどう影響するか? 2024年版で新たにQ4-4が追加された。「身体活動量=生活活動+運動」であり、生活活動は「座位時間を減らす」という言葉に置き換えることが可能だという。本項のポイントは、現在の身体活動量を評価し、生活活動量を含めた身体活動の総量を増加させることにある。そのためには、日常の座位時間が長くならないように、合間に軽い活動を行うことが勧められる。 参考となる研究によると、食後に軽度の運動をすることで血糖値の改善効果を得られる。30分ごとに3分間、歩行やレジスタンス運動をすることによって、食後の血糖値が改善できる7)。CGMを用いた研究では、1日14時間の座位時間を、30分ごとに10分程度の立位や歩行で約4.7時間少なくすると血糖値が改善したことが示されている8)。国内における2型糖尿病患者の運動療法の実施率を調べた研究によると、患者の運動療法の実施率は約半数であり9)、糖尿病がある人の身体活動量を増やすことが課題となっている。 加賀氏は、米国糖尿病学会が毎年発表している「糖尿病の標準治療(Standards of Care in Diabetes)」を参考として挙げ10)、身体活動に対する指針の項目で、「現在の身体活動量および座位時間を評価し、身体活動ガイドラインを満たしていない人に対しては、身体活動量を現在より増やすこと」という記載が近年追加されたことを指摘した。2024年版から「2型糖尿病における24時間を通した身体活動の重要性(Importance of 24-hour Physical Behaviors for Type 2 Diabetes)」を示した表も掲載されており、座位/座り過ぎの解消、運動、身体機能の向上、筋力の強化、歩行/有酸素運動、睡眠の質や量といった24時間を通した評価が重視されている。運動療法ガイドラインの未来 加賀氏は講演の最後に、「現在、スマートフォンやスマートウォッチでかなり正確に生活活動量を測定できるため、まず自身の身体活動量を測定することから開始し、その次に行動することが重要であると考えている。今後は、ゲームやVRを使った運動について、2型糖尿病患者を対象としたRCTが増えれば、ガイドラインに組み込まれることになるかもしれない。そのほか、2型糖尿病患者の運動療法の老年疾患に関するMA/SRの充実、スポーツジムの有効な活用法など、エビデンスの蓄積に期待したい」と、運動療法ガイドラインの未来について見解を述べた。■参考文献1)日本糖尿病学会編著. 糖尿病診療ガイドライン2024. 南江堂;2024.2)Umpierre D, et al. JAMA. 2011;305:1790-1799.3)Jayedi A, et al. Sports Med. 2022;52:1919-1938.4)Acosta-Manzano P, et al. Obes Rev. 2020;21:e13007.5)Ostman C, et al. Diabetes Res Clin Pract. 2018;139:380-391.6)日本糖尿病学会編著. 糖尿病治療ガイド2022-2023. 文光堂;2022.7)Dempsey PC, et al. Diabetes Care. 2016;39:964-972.8)Duvivier BM, et al. Diabetologia. 2017;60:490-498.9)佐藤祐造ほか. 糖尿病. 2015;58:850-859.10)American Diabetes Association Professional Practice Committee. Diabetes Care. 2024;47:S77-S110.

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1日3杯以上のコーヒーがメタボの重症度を低下

 コーヒーの摂取がメタボリックシンドローム(MetS)の総合的な重症度の低下と関連している一方で、カフェインレスコーヒーや紅茶ではその関連が認められなかったことを、中国・Peking Union Medical College HospitalのHe Zhao氏らが明らかにした。European Journal of Nutrition誌オンライン版2024年5月4日号掲載の報告。 これまでの研究により、コーヒー摂取がMetSに良い影響をもたらすことが示唆されているが、いまだ議論の余地がある。そこで研究グループは、2003~18年の米国疾病予防管理センター(CDC)の国民健康栄養調査のデータ(1万4,504例)を用いて、コーヒーやカフェインレスコーヒー、紅茶摂取とMetSの重症度との関係を線形回帰で分析した。MetSの重症度はMetS zスコアとして総合的に評価した。サブグループ解析では、NCEP/ATP III基準を用いてMetS群と非MetS群に分類して解析した。 主な結果は以下のとおり。・3杯/日以上のコーヒー摂取は、MetS zスコアの低下と有意に関連していた(p<0.001)。MetS群(p<0.001)および非MetS群(p=0.04)ともに低下していた。・連日のコーヒー摂取は、BMI値(p=0.02)、収縮期血圧(p<0.001)、インスリン抵抗性(HOMA-IR)(p<0.001)、トリグリセライド値(p<0.001)の低下と関連するとともに、HDLコレステロール値(p=0.001)の上昇と関連していた。・カフェインレスコーヒーと紅茶の摂取では、MetS zスコアとの関連は認められなかった。

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どうにも止まらない(Dr.坂根のすぐ使える患者指導画集)

患者さん用画 いわみせいじスナック菓子の袋を開ける→最後まで食べる→後悔するCopyright© 2021 CareNet,Inc. All rights reserved.説明のポイント(医療スタッフ向け)診察室での会話患者頑張ってダイエットしていたんですけど…食べ始めると止まらなくて。医師 なるほど。スイッチが入ってしまったんですね。(共感)患者 そうなんです。(がっくりした顔)医師 具体的には、どんなものをよく食べますか?画 いわみせいじ患者 やっぱり、スナック菓子が多いですね。医師 あっ、それは危険ですね。食べ過ぎを防ぐいい方法がありますよ!患者 それはどんな方法ですか?(興味津々)医師 袋菓子は開けたら必ず食べ切ってしまうと考えて、最初から小袋のお菓子にするんです。そして、食べる時は一気に食べずに、ひとつずつつまむ。「たまに食べると美味しいな!」なんてしゃべりながら食べてもいいですね。患者 なるほど。私、無心で食べていました。これからは気を付けます…。ポイント袋菓子は小袋や個包装のものを選んで、食べ過ぎを防ぎます。ついでに、満足度の上がる食べ方についても説明しましょう。Copyright© 2021 CareNet,Inc. All rights reserved.

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糖尿病、レオ何にも心配ないぞ!任せておけ【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】第72回

愛猫のレオ、オシッコの量が多過ぎる…?妻「レオのオシッコの量が多い気がするけど大丈夫なの?」わが家の愛猫のレオのことで、妻が私に話しかけます。中川「オシッコが沢山出るのは良いことで、何の心配もないよ」実際の尿量を確認することもなく、自分は自信を持って返答しました。なにしろ自分は医師であり、日本内科学会総合内科専門医です。人間さまの診察や治療を行っているのです。猫の健康の管理などは簡単なことと、高をくくっていたのです。妻「やっぱりレオのオシッコの量が多過ぎるのよ、変よ。それにたくさん水を飲むのよ」ようやく自分もレオのトイレを確認しました。固まる猫砂のトイレを愛用しています。鉱物の1種であるベントナイトを主成分としたタイプの猫砂です。排尿後に懸命に排泄物を隠すように埋めます。これまでは、オシッコを吸った猫砂は片隅で小さくガッチリ固まっていました。ところが今は、粘土状の状態からもっと固くなることがなく、オシッコの巨大な塊となって積み上がっています。体重5kgほどの猫としては直感的にもあり得ない尿量なのです。中川「すぐに獣医さんに行こう」嫌がるレオを猫用のキャリーケースに押し込んで、かかりつけの獣医さんを受診しました。病状を説明すると、採血することになりました。猫用の駆血帯で右前足を巻いて、獣医さんが採血します。針を刺されてもレオは神妙な顔をしています。しばらく待っていると採血結果が明らかとなりました。何と血糖値が508mg/dLでした。糖尿病です。高血糖から浸透圧利尿がかかり、多飲多尿に陥っていたのです。糖尿病とは、膵臓からのインスリンの分泌量が減ってしまう、あるいはインスリンに対する反応が低下し、細胞内に糖分が吸収されず、血糖値が下がらず高血糖が持続する病態です。腎臓から再吸収量を超えてしまった糖分が尿に出て、尿糖となるのです。このコラムの読者の医療関係者には釈迦に説法のような話で申し訳ありません。このような尿の成分の変化によって鉱物系のベントナイトは固まりが悪くなるそうです。尿量の問題だけでなく、食べても身体の中で糖分が細胞のエネルギーとして使えないため、細胞の中でエネルギーは不足し飢餓状態となっているのです。猫糖尿病、インスリン治療開始種々の検査の後にインスリン治療が開始されることになりました。幸いにも腎機能は維持されており糖尿病性腎症といった状態ではないようです。入院の提案もありましたが、かわいいレオと離れて暮らすことは考えられません。朝晩に獣医さんに連れて行き、血糖値を測定し、インスリン量を決めていくことになりました。何よりも自分がインスリン用の注射器の扱いにも慣れていることが強みです。外来でのインスリン導入となりました。高血糖も困りますが、低血糖を一度でも起こしてしまうと最悪です。少量のインスリンでスタートして、何度も血糖値を測定し、投与回数や投与量を調整しました。現状はランタスというインスリンを朝夕2単位ずつ注射しています。治療前のような多飲多尿は見られなくなりました。食欲も安定しています。猫という生き物は、柔らかな毛並みや優雅な仕草だけでなく、人間の心の一部を奪い去る能力を持っています。飼い主として、レオは単なるペットではありません。家族の一員であり、時には心の支えなのです。しかし、その愛する相手が病気になったとき、言葉には表せない痛みを感じました。決断をしました。レオの治療とケアを最優先に考えるのです。獣医さんの指示に従い、毎日のインスリン注射を行うことがその第一歩でした。幸いにもインスリン注射はさほど痛くない様子です。妻と私のレオへの愛情は以前よりも深まり、レオへの責任感はより強くなりました。レオの健康状態について常に心配し、できる限りのことをするのです。大切な家族が病気になったときの気持ち今回、猫が糖尿病の診断を受け、改めて自分自身が理解したことがあります。自分にとって愛する子供や両親、大切な人が病気となった場合の家族の気持ちです。家族の感情に共感し、サポートを提供することが大切なのです。家族が不安や恐れを感じていることを理解し、それに対して優しく接することが必要なのです。医者を長くやっていると病気に慣れてしまっている自分がいたのです。明日からの自らの診療における反省材料です。猫は非常に俊敏で運動神経が良く、高い場所にも身軽に飛び移ることができます。レオも食器棚やタンスの上まで、見事なジャンプを披露していました。先日、床からテーブルの上に飛び乗ろうとして失敗しました。跳力が不足し後足がひっかかったのです。若く元気なころのレオには、跳ぶという範疇にも入らない簡単なことであったはずです。自分が見ている前で、この失敗をした時に見せたレオの表情が忘れられません。恥ずかしそうに照れ隠しをするようなしぐさで、目線をそらしたのです。レオ「見なかったことにしてくれニャ!俺は元気だよ!」そうレオの眼が語りかけてきます。自分はレオの心を読むことができるのです。自分も見なかったことにしました。中川「レオよかったなぁ、飼い主がお医者さんで!」朝のインスリン注射を完了した自分が、レオを撫でながら話しかけます。妻「何よ、オシッコが多いといっても、大丈夫と言っていたくせに、誤診だよね。この藪医者め」妻から叱責を受けます。その通りです。毎日の猫の世話のほとんどを行っている妻の観察が正しかったのです。自分も照れ隠しをするようにレオに話しかけます。中川「レオ心配ないぞ!」

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第215回 高脂肪食とがんを関連付ける腸内細菌を発見

高脂肪食とがんを関連付ける腸内細菌を発見肥満ががんの進展を促すことに寄与しているらしい腸内細菌を中国の研究チームが発見しました。乳がんの新たな治療手段を導く可能性を秘めたその結果によると、高脂肪食はマウスの腸のデスルホビブリオ(Desulfovibrio)属の細菌を増やし、それが免疫系を抑制してがんの増殖が亢進します。研究成果は中国の広東省の広州にある病院(SunYat-Sen Memorial Hospital)の乳がん外科医Erwei Song氏らの手によるもので、今月始めにPNAS誌に掲載されました1)。Song氏らは、BMI値が高い肥満の乳がん患者の生存率が低いことをまず確認したうえで、乳がん患者の腸内細菌の検討を始めました。同病院の治療開始前の乳がん患者61例の検体を調べたところ、肥満の目安としたBMI値24以上の女性の腸にはBMI値が24未満の女性に比べてデスルホビブリオ細菌がより多く認められました。続いてマウスを使ってデスルホビブリオ細菌とがんを関連付けうる仕組みが調べられました。ヒトの肥満を模すものとしてしばしば使われる高脂肪食マウスには肥満の乳がん女性と同様にデスルホビブリオ細菌が多く、免疫系を抑制することで知られる骨髄由来抑制細胞(MDSC)の増加も認められました。よってデスルホビブリオ細菌が多いことと免疫系の抑制は関連すると示唆され、どうやらその関連にアミノ酸の1つであるロイシンが寄与していることが続く検討で示されました。高脂肪食マウスの腸内微生物叢はロイシンを多く放ち、血中にはロイシンが多く巡っていました。そのロイシンがmTORC1経路を活性化してMDSCの生成を誘うことが突き止められ、デスルホビブリオ細菌を死なす抗菌薬をマウスに投与したところ、ロイシンとMDSCのどちらも正常水準に落ち着きました。ヒトでもどうやら同様なことが乳がん患者から採取した血液検体の検討で示唆されました。その検討の結果、BMI値が24以上の肥満水準であることは高脂肪食マウスと同様にロイシンやMDSCがより多いことと関連しました。以上の結果によると高脂肪食の恩恵にあずかるデスルホビブリオ細菌のせいでロイシンが過剰に作られ、その結果MDSCが急増して免疫系が抑制されてがんの増殖が許されてしまうようです。腸の細菌は地域や食事によって異なり、腸内細菌研究の結果は調べた集団が違うと一致しないことがよくあります2)。よって今回と同様の仕組みが他の集団でも認められるかどうかを今後調べる必要があります。もし高脂肪食が招くがんの進行にデスルホビブリオ細菌を発端とする免疫抑制が確かに関連しているなら、その経路を断ち切る新たな乳がん治療の道が開けそうです。参考1)Chen J, et al. Proc Natl Acad Sci USA. 2024;121:e2306776121.2)Gut microbes linked to fatty diet drive tumour growth / Nature

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5月17日 高血圧の日【今日は何の日?】

【5月17日 高血圧の日】〔由来〕日常的な血圧測定や定期健診を促すことで、高血圧による疾病リスクを低減するために「世界高血圧デー」に準じ、2007年に日本高血圧学会と日本高血圧協会によって制定された。また、毎月17日は、高血圧の原因となる食塩の過剰摂取を防ぐために「減塩の日」として諸活動を行っている。関連コンテンツ体重増加は糖尿病や高血圧のリスク【患者説明用スライド】降圧薬治療による認知症リスク低下、超高齢やフレイルでも日本人の降圧薬アドヒアランス、低い患者とは?週3個以上の卵が脂肪性肝疾患と高血圧を予防?10項目の要点確認で災害高血圧を防ぐ/日本高血圧学会

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取り過ぎた塩分を出す「排塩コントロール」と具体的な指導方法

 10年ほど前に話題になったDASH(Dietary Approaches to Stop Hypertension)食。それが今、塩分を排出させる食事として再注目されているようだ。DASH食とは、飽和脂肪とコレステロールの少ない果物、野菜、ナッツ・豆類、低脂肪乳製品、全粒穀類を豊富に摂取することで降圧効果が期待される“塩分の排出に重点を置いた食事療法”で、米国・国立衛生研究所(NIH)などが考案したのを契機に、国内の高血圧治療ガイドライン2019年版1)でも推奨されている。また、この食事療法に減塩を組み合わせたものはDASH-sodium食と呼ばれ、これまでに十分なエビデンスが報告されている2,3)。 しかし、日本人の食事パターンの観点から、塩分の取り過ぎを抑える“減塩”に重点が置かれる傾向にあり、「排塩を意識した高血圧対策」が進んでいないのが現状である。そこで今回、有馬 久富氏(福岡大学医学部衛生・公衆衛生学 主任教授)が、日本特有の四季折々の食事「和食」(日本人の伝統的な食文化)4)を大切にしながら、旬の食材を用いた排塩コントロールの実践を促すために、塩分の排泄を促すカリウムや食物繊維、血圧調整を担うカルシウム、血圧上昇抑制に影響するマグネシウムなどが豊富に含まれている初夏~夏の食材を紹介した。●カリウム トマト、レタス、なす、ズッキーニ、きゅうり、オクラ、ししとう、新じゃが、ゴーヤ、枝豆、アボカド●カルシウム とうもろこし、オクラ、ししとう、つるむらさき、モロヘイヤ、アジ、アユ●マグネシウム とうもろこし、オクラ、ししとう、ゴーヤ、枝豆、アボカド、わかめ、冷ややっこ●食物繊維 とうもろこし、なす、オクラ、ゴーヤ、セロリ、枝豆、アボカド、くらげ●タンパク質 カツオ(戻りカツオ)、枝豆、そら豆<お薦めの調理方法>・トマト、ズッキーニ、なすなどの夏野菜をトマト缶+少量だしで煮込む(ピザ用チーズや鶏肉を追加してもおいしい)・刻んだきゅうりをもずくに入れて、冷ややっこにかける・オクラ、なす、ししとうをゆがき(電子レンジでチンでも)、めんつゆとおかかで和える・トマトとモッツァレラチーズにオリーブオイルとペッパー/バジルを少しかける・初夏であれば、新じゃがを牛乳で煮込む・生で食べられるトマト、きゅうり、とうもろこしにツナ缶を和える(豆腐を入れても) 調理時の注意点としては、「調味料(だしやしょうゆ、塩など)を入れ過ぎない。夏野菜カレーを作る場合は、ルーを入れ過ぎない。また、ゆでるより電子レンジでチンしたほうがカリウムをそのまま取りやすい。マグネシウムの観点から、きゅうりとわかめの酢の物などで海藻類を取るとよい」と同氏はコメントした。 なお、旬の食材を取り入れた食事について、医師が患者へ啓発する際には以下のように「患者の行動変容のステージングに応じて使い分けるのがよい」とも説明した。無関心期⇒情報提供(例)「食事を見直すことで血圧が下がりますよ。今の季節は○○(レシピ名)を使うと、旬の野菜をおいしく食べながら血圧を下げられますよ」関心期⇒動機付け(例)「どのような食事だと血圧が下がると思いますか? 今の季節は○○(レシピ名)を使うと、旬の野菜をおいしく食べながら血圧を下げられますよ」準備期⇒行動案・目標設定(例)「朝も昼も晩も野菜を取るようにしましょうか。今の季節は○○(レシピ名)を使うと、旬の野菜をおいしく食べながら血圧を下げられますよ」実行期⇒意欲強化(例)「食事に気を付けられているようで素晴らしいですね。今の季節は○○(レシピ名)がお薦めですよ」 また、この排塩による高血圧対策のプレスリリースを配信したCureApp5)は「高血圧患者さんがアプリの利用を開始すると、最初のステップとして、高血圧の知識を学ぶ。アプリ内のキャラクターが減塩や体重管理、運動などさまざまな項目の中のコンテンツを通じ、減塩のコツなどを教えてくれる。さらに、行動の実践と記録として、降圧に関わる具体的な行動をアプリで提示し、患者さんができそうなものを自ら選択・実践してアプリに記録することができ、その中で減塩や排塩に関する行動も提示される。患者さんがアプリで実践した行動は医師の端末で確認でき、指導に役立てることができる」とアプリの役割についてコメントした。

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超加工食品、摂取量が多いと死亡リスク増大~30年超の調査/BMJ

 超加工食品の摂取量が多いほど、がんおよび心血管疾患以外の原因による死亡率がわずかに高く、その関連性は超加工食品のサブグループで異なり、肉/鶏肉/魚介類をベースとした調理済みインスタント食品のサブグループでとくに強い死亡率との関連性が認められたという。米国・ハーバード大学公衆衛生大学院のZhe Fang氏らによる、追跡期間30年超のコホート研究で示された。超加工食品は健康に悪影響を及ぼすことが示唆されているが、長期間にわたり食事評価を繰り返し行う大規模コホートでの超加工食品摂取による死亡率への影響に関するエビデンスは限られていた。BMJ誌2024年5月8日号掲載の報告。米国の女性看護師と男性医療従事者、合計約11万4,000例を追跡 研究グループは、米国11州の女性正看護師が対象のNurses' Health Study(1984~2018年)、全50州の男性医療従事者が対象のHealth Professionals Follow-Up Study(1986~2018年)を基に、ベースラインでがん、心血管疾患、糖尿病の既往がない女性7万4,563例および男性3万9,501例を対象として、超加工食品の摂取と死亡との関連を調べた。 超加工食品の摂取量は、4年ごとに実施される食物摂取頻度調査で評価した。 主要アウトカムは全死因死亡、副次アウトカムはがん、心血管疾患、その他の原因(呼吸器疾患、神経変性疾患を含む)による死亡で、多変量Cox比例ハザードモデルを用いて超加工食品摂取量との関連について、ハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)を推定し評価した。がん、心血管疾患による死亡とは関連なし 追跡期間中央値34年間において、計4万8,193例(女性3万188例、男性1万8,005例)の死亡が記録された。死因別では、がん1万3,557例、心血管疾患1万1,416例、呼吸器疾患3,926例、神経変性疾患6,343例であった。 超加工食品摂取量の最低四分位範囲(中央値3.0サービング/日)群と比較して、最高四分位範囲(中央値7.4サービング/日)群では、全死因死亡リスクが4%高かった(HR:1.04、95%CI:1.01~1.07、傾向のp=0.005)。一方で、がん(0.95、0.91~1.00)ならびに心血管疾患(1.05、0.99~1.11)による死亡との関連は認められなかった。その他の原因による死亡リスクは9%有意に高かった(1.09、1.05~1.13、傾向のp<0.001)。 超加工食品摂取量の最低四分位範囲群および最高四分位範囲群の全死因死亡率は、それぞれ10万人年当たり1,472例および1,536例であった。 超加工食品のサブグループ別では、肉/鶏肉/魚介類をベースとした調理済みインスタント食品(加工肉など)が最も全死因死亡リスクとの関連が強く(HR:1.13、95%CI:1.10~1.16)、砂糖または人工甘味料入り飲料(1.09、1.07~1.12)、乳製品ベースのデザート(1.07、1.04~1.10)、全粒穀物を除く超加工パン・朝食用食品(1.04、1.02~1.07)も、全死因死亡リスクの増大と関連していた。 Alternative Healthy Eating Index-2010(AHEI-2010)スコアで評価した食事の質と超加工食品摂取量については、AHEIスコアの各四分位範囲内では超加工食品の摂取量と死亡率との間に一貫した関連は観察されなかったが、超加工食品摂取量の各四分位範囲内では、食事の質と死亡率との間に逆相関が認められた。

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“ロコトレ”とは?(Dr.坂根のすぐ使える患者指導画集)

患者さん用画 いわみせいじCopyright© 2021 CareNet,Inc. All rights reserved.説明のポイント(医療スタッフ向け)診察室での会話患者医師患者医師患者医師患者医師患者“ロコトレ”ってどんな運動ですか?片足立ちとスクワットのことです。片足立ちはバランス能力をつける運動ですが、ポイントがあります。ちょっと立ってもらえますか? 眼を開けてしっかり立ちます。転倒しないようにテーブルに手をついておいてください。(開眼と転倒予防について説明)…こんな感じですか?画 いわみせいじそうです。次に、床につかない程度に左足を上げます。これを1分間。次に、右足を上げて1分間。これで1セットです。(片足立ちの方法について説明)結構簡単にできますね。これを1日に何回やればいいですか?慣れてきたら、1日に3セットをお願いします。毎日、続けるとバランス能力がついて転倒しにくくなることが期待できますよ。なるほど。けど、毎日は続くかなぁ…。(不安そうな声)カレンダーに〇をつけるといいですよ! 1セットしたら1つ〇とかね。なるほど。3セットできたら、三重丸の花丸にします!(うれしそうな表情)ポイント診察室で実践してもらい、自宅でも簡単にできることを説明します。カレンダーの活用など、ロコトレを毎日続けるコツも伝えましょう。Copyright© 2021 CareNet,Inc. All rights reserved.

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2型DM、メトホルミンに追加するなら?/BMJ

 日常診療における2型糖尿病患者の2次治療として、メトホルミンに追加する3種の一般的な経口血糖降下薬(SU薬、DPP-4阻害薬、SGLT2阻害薬)の有効性を比較する検討が、英国・ロンドン大学衛生熱帯医学大学院のPatrick Bidulka氏らにより行われた。SGLT2阻害薬は、SU薬およびDPP-4阻害薬と比較してHbA1c、BMI、収縮期血圧を低下させ、心不全による入院(対DPP-4阻害薬)および腎臓病の進行による入院(対SU薬)のリスクを抑制した。なお、その他の臨床エンドポイントでは差があるとのエビデンスは示されなかった。BMJ誌2024年5月8日号掲載の報告。SGLT2阻害薬vs.SU薬vs.DPP-4阻害薬、1年時点のHbA1c変化の絶対値を評価 研究グループは、有効性比較試験を模倣したコホート研究(target trial emulation)で、メトホルミンに追加する3種の一般的な経口血糖降下薬(SU薬、DPP-4阻害薬、SGLT2阻害薬)の有効性を比較した。 2015~21年のイングランドにおけるプライマリケア、病院、死亡のデータを結び付け、メトホルミンにSU薬、DPP-4阻害薬またはSGLT2阻害薬を追加して経口血糖降下薬による2次治療を開始した、2型糖尿病の成人患者7万5,739例を対象とした。 主要アウトカムは、ベースラインからフォローアップ1年時点までのHbA1c変化の絶対値であった。副次アウトカムは、1年時点および2年時点のBMI、収縮期血圧、eGFRの変化、2年時点のHbA1cの変化、eGFRが40%以上低下するまでの期間、主要有害腎イベント、心不全による入院、主要有害心血管イベント(MACE)、全死因死亡などであった。操作変数法を用いて、ベースラインの欠測による交絡リスクを軽減して評価した。SGLT2阻害薬併用が、他の2種併用よりも優れる 7万5,739例が経口血糖降下薬による2次治療を開始した。SU薬追加は2万5,693例(33.9%、SU薬群)、DPP-4阻害薬追加は3万4,464例(45.5%、DPP-4阻害薬群)、SGLT2阻害薬追加は1万5,582例(20.6%、SGLT2阻害薬群)であった。 ベースラインからフォローアップ1年時点までのHbA1c低下の平均値は、SGLT2阻害薬群がDPP-4阻害薬群やSU薬群よりも大きく、SGLT2阻害薬がより有効であることが示された。操作変数解析後、HbA1c変化の平均群間差は、SGLT2阻害薬群vs.SU薬群が-2.5mmol/mol(95%信頼区間[CI]:-3.7~-1.3)、SGLT2阻害薬群vs.DPP-4阻害薬群は-3.2mmol/mol(-4.6~-1.8)であった。 BMIおよび収縮期血圧の低下においても、SGLT2阻害薬がSU薬またはDPP-4阻害薬よりも有効であることが示された。ただし、いくつかの副次エンドポイントで、SGLT2阻害薬がより有効であるとのエビデンスは示されなかった。たとえば、MACEに関するハザード比(HR)は、対SU薬で0.99(95%CI:0.61~1.62)、対DPP-4阻害薬で0.91(0.51~1.63)であった。 SGLT2阻害薬は、DPP-4阻害薬(HR:0.32、95%CI:0.12~0.90)やSU薬(0.46、0.20~1.05)と比較して、心不全による入院のリスクを低下させた。 eGFR 40%以上低下について、SGLT2阻害薬がSU薬よりも保護効果があることが示された(HR:0.42、95%CI:0.22~0.82)。DPP-4阻害薬との比較では、推定HR(0.64、0.29~1.43)に高い不確実性が認められた。

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