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新型コロナウイルス感染症患者に対するremdesivir人道的使用(解説:浦島充佳氏)-1220

オリジナルニュース重症COVID-19へのremdesivir、68%で臨床的改善か/NEJM 現在、COVID-19に対する有効な治療薬はない。そこでSpO2 94%以下の低酸素症を伴うCOVID-19患者61例にremdesivirを使用した。しかし、結果の不明な7例と薬物使用量の不適切だった1例を除外し53例で解析が成された。投与開始中央値18日(IQR:12~23日)において53例中36例(68%)で酸素投与法の改善をみた。一方、有害事象として60%に肝臓酵素の上昇、下痢、発疹、腎機能障害、低血圧を認めた。23%に多臓器不全、敗血症性ショック、急性腎障害、低血圧を、人工換気をしている患者に認めた。 SARS-CoV-2はRNAウイルスであり、remdesivirのRNAポリメラーゼ阻害作用に期待しての人道的使用によるデータを集めての報告である。データを解釈するうえで気になった点は以下の4つである。1. 除外された8例の詳細がない2. アウトカム評価の方法が事前に決められていない3. 有害事象が多い4. 製薬会社(Gilead Sciences)主導の研究である 結論にも記載があるように、現在ランダム化プラセボ比較試験が進行中であり、その結果が待たれるところである。 SARSにおいてHIV治療薬の1つであるロピナビル・リトナビルを41例に投与したところ21日以内に呼吸窮迫症候群ないし死亡したケースは1例のみであった(2.4%)。一方、ロピナビル・リトナビルを投与しない過去のSARS 111例では、同アウトカムが32例(28.8%)に発生した1)。この研究デザインはhistorical controlであるが、今回のCOVID-19に対して非盲検ランダム化プラセボ比較試験が実施された2)。199例のCOVID-19患者を対象としたが、臨床症状の改善までの日数、死亡率ともに両群で有意差を認めなかった。 第II相試験で比較的良好な結果であり、第III相試験に進んでも効果が実証されないことは多い。米国の大規模臨床腫瘍グループの実施した第III相試験では、わずか28%(26/94試験)のみが、主要評価項目で既存治療に対する優越性を示したと報告した3)。 remdesivirのCOVID-19に関してもランダム化プラセボ比較試験の結果が待たれるところである。1)Chu CM, et al. Thorax. 2004;59:252-256.2)Cao B, et al. N Engl J Med. 2020 Mar 18. [Epub ahead of print]3)Unger JM, et al. JAMA Oncol. 2016;2:875-881.

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斬らレセプト — 査定されるレセプトはこれ! シーズン2

大好評だった「斬らレセプト」が帰ってきました。シーズン2では、2020年の改定を踏まえ、間違いやすい項目などについて解説します。つい起こしがちな間違い、漏れ、ミスなどを確認することで、請求漏れのないようにしていきましょう。解説執筆は、医療事務のエキスパートとして経営全般をサポートする、株式会社ソラスト。

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事例001 初診料の査定【斬らレセプト シーズン2】

解説査定とは、レセプト請求内容が保険診療にそぐわないとして、バッサリと斬られて報酬が支払われないことを示します。多くの査定は、根拠がどこかに示されているにもかかわらず、気付かなかったことにあります。算定にかかる留意事項や添付文書の洪水に加えて難解な文章が、多忙な医師の手を煩わせることにつながっています。無駄な査定を避けるため、事例と解説をお届けします。医療安全と適正請求の一助にしていただけると幸いです。令和2年4月に診療報酬の定期改定が実施されました。初診料は、凍結されていた妊婦加算が廃止されたことを除き、点数と算定留意に変更はありませんでした。今回お届けする査定事例は改定前ですが、改定後も取扱いは同じとなります。事例を見てみます。何らの違和感がないにもかかわらず、初診料が再診料に査定されています。調べてみると、この患者は、前月にも急性胃炎の受診歴がありましたが、次回診療予約はなく、受診中止後の急性疾患の再燃として初診料を算定されていました。前回受診時の処方箋内容を見てみると、28日分処方されており、今回の初診と判断した診療日がこの処方日数内でした。審査支払機関において保存された電子データを照らし合わせる縦覧点検の結果、急性胃炎は、処方日数から判定して引き続きの服薬中と認められるため初診料の対象ではないと査定になったものと推測できます。さらに、事例の急性胃炎は「特定疾患療養管理料」の対象疾患となっていますので、処方期間内の受診であれば、再診料+外来管理加算+特定疾患療養管理料+処方箋料+特定疾患処方管理加算2(28日以上処方の場合)の算定となり査定を防ぎ、増収につながったものと思われます。

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第4回 新型コロナで変わるか、医学部受験事情

研修医を新型コロナ感染症治療の最前線へこんにちは。医療ジャーナリストの萬田 桃です。医師や医療機関に起こった、あるいは医師や医療機関が起こした事件について、あれやこれや書いていきたいと思います。緊急事態宣言の対象地域が全国に拡大されました。ゴールデンウィークの“民族大移動”前に早めに対象を全国に広げ、旅行や行楽地を訪れることを自粛させるのが狙いでしょう。私が好きな山登りも当然「不要不急の外出」になるわけで、今年の春山はどうしようか、と思い悩む今日この頃です。地元のスーパーに寄らないよう、車に食料をすべて詰み込んで登山口まで直行し、山小屋ではなくテントに泊まれば感染リスクは極力抑えられそうですが、まあダメでしょうね…。さて、今週気になったのは事件ではなく、西村康稔経済再生担当相が4月16日の参院議員運営委員会で発した言葉です。西村大臣は「場合によっては、研修医が現場に出ることもあり得る。引退したお医者さんで元気な方も現場に行くのはリスクがあるが、帰国者・接触者相談センターで電話の相談を受けている例もある」と述べ、研修医を新型コロナ感染症治療の最前線に投入する可能性について言及しました。前回のこのコラムでは、慶應義塾大学病院の研修医たちが開いたパーティについて書きましたが、週刊文春の続報によれば、懇親会後に陽性が判明した研修医たちは入院後も騒ぎ放題で、SNSに「コロナはテキーラで消毒!」と書き込んだ女性研修医もいたとか。そんな彼らならいきなり最前線に行かされてもビビらないでしょうが、多くの若手研修医は一瞬、肝を冷やしたのではないでしょうか。同様の動きは米国が先んじています。医師や看護師の確保が急務となったニューヨーク州では、クオモ知事が4日の記者会見で「医師や看護師が必要だ。われわれは迅速に対応する」と述べ、医療従事者を支援するため州内の医学生を病院などに派遣する行政命令を出しています。入試難度が上がる一方の医学部だったが……さて、このニュースを読んで思ったのは、「ひょっとしたら来年以降、大学医学部の偏差値は少しは下がるのではないか」ということです。ここ10年ほどの間に医学部の入試難度は相当上がりました。特に私立大学の難化が顕著です。かつて私大医学部は比較的難易度が低く、偏差値50台半ばから後半でも合格できる大学がありました。しかし、今では最低でも60台前半は必要と言われています。その背景には、優秀な学生を獲得したい私大医学部の中に学費を大幅に下げるところが出てきたことがあります。6年間で3000~4000万円かかっていた学費が2000万円前半で済む医学部も出てきました。サラリーマン家庭でも私大医学部を目指せるようになり、難易度がさらに高まったわけです。医学部人気の理由には、受験生(中高生)とその父兄の安定志向もあります。かつては優秀な受験生は官僚を目指したり、大企業を目指したりしたものですが、国際競争が激しい今、大企業すら存続が危ぶまれる状況です。「最も手堅いのは医師」と考える人が増えているのでしょう。官僚の人気低下は言わずもがな、です。こうした理由から優秀な理系の高校生は国公立、私立を問わず医学部を目指す傾向が強まっており、東大の理I、理IIよりも地方の国公立の医学部が選ばれる時代になっています。さて、そんな医学部人気の最中に起こった新型コロナウイルス感染症によるパンデミック。医療崩壊が迫る現場の過酷さや、医療機関での院内感染が連日報道されています。一連の報道を見て「医療現場は危ない」と考える人が増えています。「さっさと開業して、感染症治療の最前線に立たなければいい」という人もいそうですが、研修医の段階から現場に立たされては、そうもいきません。息子や娘に「医師は危ないからやめなさい」という親が出てきても、不思議ではありません。そうなると、来年以降、安定志向の医師志望者は減り、純粋に「医師になって人の命を救いたい!」と考える若者だけが医学部を目指すのではないでしょうか。来年の医学部入試の偏差値と受験者数に注目したいと思います。

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第19回 服薬指導の電話は喜ばれるって本当?【噂の狭研ラヂオ】

動画解説服薬後のフォローが薬剤師の義務となりましたが、患者さんはあまりその事実を知りません。当然「なぜあなたにそんなことを言われなくちゃいけないの?」と拒否されてしまうのではないかと不安にもなります。ましてや患者さんの家に電話なんてと驚くかもしれませんが、実は患者さんにとって電話は薬局よりもクローズドでリラックスして話せる“場所”だったんです。

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うつ病や双極性障害における嗅覚記憶の比較

 嗅覚認識記憶の変化は、うつ病の感覚マーカーである可能性がある。そして、単極性うつ病と双極性うつ病で有意な差が存在する可能性もある。フランス・トゥール大学のFrancois Kazour氏らは、単極性および双極性うつ病の潜在的なマーカーを特定するため、検討を行った。Brain Sciences誌2020年3月24日号の報告。 双極性うつ病(DB)群、双極性寛解(EB)群、単極性うつ病(DU)群、単極性寛解(EU)群、正常対照(HC)群を募集した(176例)。対象者には、標準化された臨床評価および嗅覚評価を行った。 主な結果は以下のとおり。・DU群、DB群、EU群は、HC群と比較し、嗅覚記憶に欠陥が認められた。・DB群は、新規の匂いを認識する能力が低かった。・DB群、DU群は、HC群と比較し、珍しい匂いの検出が限定的であった。・DB群は、それ以外の群と比較し、匂いを快適ではないと評価した。・すべての患者群は、HC群と比較し、快楽評価が低かった。・DB群は、EU群と比較し、感情的評価が低かった。 著者らは「抑うつ状態では、嗅覚記憶が障害を受けており、うつ病のマーカーであると考えられる。双極性うつ病患者における嗅覚記憶の障害は、寛解後も持続するため、双極性障害の特性マーカーであることが示唆された。単極性うつ病と双極性うつ病は、快楽評価で区分できる」としている。

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オシメルチニブ、EGFR陽性肺がんアジュバントで有効性、早期非盲検化に(ADAURA)/アストラゼネカ

 アストラゼネカは、4月10日、オシメルチニブ(商品名:タグリッソ)が第III相ADAURA試験において有効性を示したことにより、独立データモニタリング委員会(IDMC)の勧告に従って早期に非盲検化されることを発表した。  ADAURA試験は、完全腫瘍切除したIB期、II期、IIIA期のEGFR遺伝子変異非小細胞肺がん患者を対象に術後補助療法としてのオシメルチニブの評価を行う第III相臨床試験で、主要評価項目は無病生存期間である。本試験では、オシメルチニブをプラセボと比較し、最長3年の治療期間で評価した。引き続き、副次評価項目である全生存期間の評価を行う。なお、IDMCからは、本試験における新たな安全上の問題は提起されていない。本試験の詳細データは、今後の学会で発表される予定。

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糖尿病予防、最も効果的な介入ターゲットが明らかに

 わが国の糖尿病患者は約1,000万人、さらに予備群も約1,000万人とされ、超高齢社会において、糖尿病予防は喫緊の課題のひとつである。しかし、人的・経済的な資源には限りがある。糖尿病を効果的に予防する介入ターゲットは、どのように絞り込めばよいのだろうか。 今回、坂根 直樹氏(京都医療センター臨床研究センター予防医学研究室)は、「糖尿病予防のための戦略研究J-DOIT1」(研究リーダー:葛谷 英嗣氏)のデータを用いて、肥満、メタボリックシンドローム、肝臓の状態別に、生活習慣支援の糖尿病予防効果について解析を行った。Journal of Occupational Health誌2020年1月21日号に掲載。 本研究で対象となったのは、20~65歳の空腹時血糖異常(100~125mg/dL)を伴う2,607例で、支援群(n=1,240)と対照群(n=1,367)にランダムに割り付けられた。支援群には、電話によるサポートが1年間提供された。追跡期間中央値は4.9年。肥満の判定はBMI=25以上とし、メタボックシンドローム(MetS)の判定はNCEP/ATP IIIの基準を用いた。肝臓の状態の判定はDallas Heart Studyの基準で非アルコール性脂肪肝(NAFLD)、アルコール性脂肪肝(AFLD)、正常の3つに分類した。 主な結果は以下のとおり。・参加者の年齢の中央値は49歳で、83.4%が男性。BMIの範囲は18.5未満から30超までおり、中央値は24.3kg/m2だった。・それぞれの有病率は、肥満が37.5%、MetSが38.1%、NAFLDが7.1%、AFLDが13.8%だった。・肥満の者はそうでない者に比べて、2型糖尿病の発症リスクが2.2倍であり、生活習慣の支援により糖尿病発症リスクは低下したが、有意ではなかった(ハザード比[HR]:0.84、95%信頼区間[CI]:0.54~1.29、p=0.422)。・メタボリックシンドロームの者はそうでない者に比べて、2型糖尿病の発症リスクが2.0倍であり、生活習慣の支援による糖尿病発症リスクに差は認められなかった(HR:1.04、95%CI:0.72~1.51、p=0.840)。・肝臓の状態による2型糖尿病の発症リスクは、肝臓が正常な者に比べて、NAFLDでは約2.9倍、AFLDでは約2.4倍だった。生活習慣の支援による糖尿病発症リスクは、正常な肝臓状態(HR:1.25、95%CI:0.90~1.72、p=0.180)とAFLD(HR:0.71、95%CI:0.40~1.25、p=0.240)では差を認めなかったのに対し、NAFLDでは著明な糖尿病リスクの低減効果が認められた(HR:0.42、95%CI:0.18~0.98、p=0.045)。 坂根氏は、「人的資源や予算が限られている場合、NAFLDをターゲットにすることで、費用対効果の高い糖尿病の予防的介入の実現が期待できる。一方、AFLDで同等の効果がみられなかった理由のひとつとして、節酒指導が難しいことが考えられる。今後は、効果的な節酒指導プログラムの開発が必要であろう」とこれからの展望を述べた。

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がん患者のVTE治療、アピキサバンは低分子ヘパリンに非劣性/NEJM

 がん患者の静脈血栓塞栓症(VTE)の治療において、直接経口抗凝固薬(DOAC)アピキサバンは、低分子ヘパリン(LMWH)ダルテパリン皮下投与と比較して、VTE再発に関して非劣性で、消化管の大出血のリスクを増加させないことが、イタリア・ペルージャ大学のGiancarlo Agnelli氏らが行った「Caravaggio試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2020年3月29日号に掲載された。現行の主要なガイドラインでは、がん患者のVTE治療にはLMWHが推奨され、最近、DOACであるエドキサバンとリバーロキサバンの使用の考慮が追加されたが、これらのDOACは出血のリスクが高いため有益性は限定的だという。LMWHと比較する無作為化非劣性試験 本研究は、がん患者のVTE治療におけるアピキサバンのダルテパリンに対する非劣性を検証する医師主導の非盲検無作為化非劣性試験である(Bristol-Myers SquibbとPfizerの提携組織の助成による)。 対象は、年齢18歳以上、症候性または急性の近位型深部静脈血栓症(DVT)または肺塞栓症(PE)を有するがん患者であった。これらの患者が、アピキサバン群(10mg[1日2回]、7日間経口投与後、5mg[1日2回]を投与)、またはダルテパリン群(200 IU/kg[1日1回]、1ヵ月皮下投与後、150 IU/kg[1日1回]を投与)に無作為に割り付けられ、6ヵ月の治療が行われた。 有効性の主要アウトカムは、試験期間中に客観的に確定されたVTE再発(症候性のDVTまたはPEの再発)とした。安全性の主要アウトカムは大出血であった。事前に規定された非劣性マージンは、ハザード比(HR)の両側95%信頼区間(CI)上限値2.00とした。VTE再発:5.6% vs.7.9%、大出血:3.8% vs.4.0% 2017年4月~2019年6月までに、欧州9ヵ国、イスラエル、米国の119施設に1,155例が登録された。アピキサバン群が576例(平均年齢67.2[SD 11.3]歳、男性292例[50.7%])、ダルテパリン群は579例(67.2[10.9]歳、276例[47.7%])であった。治療期間中央値は、アピキサバン群が178日(IQR:106~183)、ダルテパリン群は175日(79~183)だった(p=0.15)。 ベースラインのPE±DVTは、アピキサバン群が52.8%、ダルテパリン群は57.7%、DVTはそれぞれ47.2%、42.3%、症候性DVTまたはPEは、79.9%、80.3%であった。また、活動性のがんは、アピキサバン群が97.0%、ダルテパリン群は97.6%、局所進行・再発または転移を有するがんは、それぞれ67.5%、68.4%だった。 VTE再発は、アピキサバン群が576例中32例(5.6%)、ダルテパリン群は579例中46例(7.9%)で認められ、アピキサバン群のダルテパリン群に対する非劣性が確認され、優越性は示されなかった(ハザード比[HR]:0.63、95%信頼区間[CI]:0.37~1.07、非劣性のp<0.001、優越性のp=0.09)。 このうち、DVT再発は、アピキサバン群が576例中13例(2.3%)、ダルテパリン群は579例中15例(2.6%)で発生し(HR:0.87、95%CI:0.34~2.21)、PE再発はそれぞれ576例中19例(3.3%)および579例中32例(5.5%)で発生した(0.54、0.29~1.03)。 大出血は、アピキサバン群が576例中22例(3.8%)、ダルテパリン群は579例中23例(4.0%)で発生し、両群間に有意な差はみられなかった(HR:0.82、95%CI:0.40~1.69、p=0.60)。消化管大出血は、アピキサバン群が576例中11例(1.9%)、ダルテパリン群は579例中10例(1.7%)で発生した(1.05、0.44~2.50)。 また、臨床的に重要な非大出血(アピキサバン群576例中52例[9.0%]vs.ダルテパリン群579例中35例[6.0%]、HR:1.42、95%CI:0.88~2.30)や、全死因死亡(576例中135例[23.4%]vs.579例中153例[26.4%]、0.82、0.62~1.09)の発生にも、両群間に差はなかった。 著者は、「これらのがん患者におけるアピキサバンの良好な安全性プロファイルは、一般集団のVTE治療におけるアピキサバンの無作為化試験の結果と一致する。これらの知見を合わせると、消化器がんを含め、アピキサバンが適応となるVTEを有するがん患者の割合が拡大する可能性がある」と指摘している。

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新型コロナウイルス検出用抗体、開発に成功/横浜市立大

 横浜市立大学大学院医学研究科の梁 明秀氏(微生物学・分子生体防御学 教授)らは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗原を特異的に検出できるモノクローナル抗体の開発に成功したことを2020年4月20日に発表した。今後は、本抗体を用い簡便かつ短時間にSARS-CoV-2だけを正しく検出できるイムノクロマトキットの開発を目指す。 今回作製された抗体は、近縁のSARSコロナウイルスや風邪の原因となるヒトコロナウイルスとは交差反応を示さず、SARS-CoV-2抗原にだけ正確に反応するという。現時点でSARS-CoV-2のみを的確に検出できる高性能なモノクローナル抗体は実用化されておらず、この開発が進めば国内初の検査キットの実用化となる。 研究成果のポイントは以下のとおり。・ コムギ胚芽無細胞タンパク質合成法により作製した高品質な抗原を用いて、SARS-CoV-2を正確に検出できるマウスモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを複数株、樹立することに成功。・ 本抗体は、SARS-CoV-2だけに高い親和性を示し、重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)、およびその他の一般の風邪症状を引き起こすヒトコロナウイルスとは交差反応しない。・ 今後、本抗体を用いて、簡便かつ短時間に、しかも正確にSARS-CoV-2が検出できるイムノクロマトキットが開発できれば、PCR法などの遺伝子検出法と比べて臨床現場の負担が軽くなり、検査数の大幅増が期待できる。

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今、私たちは冠動脈疾患治療の分岐点にいる(解説:野間重孝氏)-1219

 至適内科治療(optimal medical therapy:OMT)という言葉がある。虚血性心疾患は典型的な複合因子的疾患であり、単に血圧を下げるとか禁煙してもらうというだけでは発症予防(1次予防)もその進展の予防(2次予防)もできない。主立った因子をすべてコントロール、それもエビデンスのある薬剤・方法を用いて複合的にコントロールすることによって虚血性心疾患の1次・2次予防をしようという考え方である。90年代の半ば過ぎに確立され、その後種々の改良・改変を加えられたが、その大体の考え方は変わっていない。そこに至るには危険因子の徹底的な洗い出し、それに対する対処とそのエビデンスの蓄積があったことは言うまでもない。世紀をまたぐころにはOMTは虚血性心疾患治療の基礎として確立されたばかりでなく、血行再建術の代替えにもなりうるとも考えられるまでになった。心筋梗塞、不安定狭心症などのいわゆる急性冠症候群(ACS)では血行再建術が絶対適応となっているが、安定狭心症に対しては血行再建術と同程度の治療効果が得られることが期待されるまでになった。この方面での治験のエンドポイントは死亡+非致死的心筋梗塞の発生に置かれることが多いが、いろいろな比較試験でコントロールにされたOMT群の発症率はいずれにおいても20%を切る結果(18%~19%程度)が示されている。 血行再建術に目をやると、実験的ともいえる大動脈-冠動脈バイパス術(CABG)が行われたのは1964年にさかのぼるが、人工心肺と心筋保護法の発達により安定した体外循環心停止下でのCABGが行われるのは80年代になってからといえる。一方、冠動脈インターベンション(PCI)は、Gruentzigが1977年に初めて実験的バルーンインターベンションに成功し、以来デバイスの進歩とも相まって急速に普及し現在に至っている。一部に誤解があり、CABGのほうがかなり先行した技術であると考えている人が多いが、両者は(確かに10年くらいのズレはあるにせよ)同時進行的に発達してきた治療技術であると考えるのが正しい。両者の優劣についてよく論じられるが、評者はこの比較にあまり意味があるようには思えない。CABGは開胸・人工的心停止というリスクを背負いながらも、PCIでは危険な病変の治療、到達できない地点への血行再建、複数箇所の同時血行再建が可能であるが、その手術の性格から何度も行えるものではない。一方PCIは現在、機材・技術の進歩により従来は難しかった病変の治療も可能になり、その点が強調されることが多いが、最大の利点は何回でも、またさまざまな場所に施行できる(いわば“モグラたたき”ができる)ことにあるといえる。つまり両者は競い合う性格のものではなく、補い合うべき技術なのである。 OMTもほぼ確立され、血行再建術も成熟し、冠動脈疾患治療は新しい時代に入ったと多くの医師も患者も考えていた矢先に、これに水をかけるような研究が発表された。2007年に発表されたCOURAGE試験である。OMTに加え、適切な血行再建術が行われれば虚血性心疾患の予後は改善されると誰もが信じていた矢先に、血行再建術は症状の改善はもたらしても、付加的な予後の改善はもたらさないという結果が発表されたのである。この事実は多くの循環器科医に虚血性心疾患の治療を再考させるきっかけとなったが、血行再建術に携わってきた医師たちにとっては自分たちのやってきたことが否定されたに等しかった。その後DEFER試験に代表されるようにFFRなどの指標を用いて、適切な病変を選んで治療すれば成績は良いという結果が示されたこともあり、わが国でカテーテル治療が減ることはなかった。 そんな流れの中、AHA2019でまたしても衝撃的な発表がなされた。ISCHEMIA試験である。彼らは比較的重症患者を含めた母集団5,179例をOMT群とOMT+血行再建群に分けて4.4年フォローした(エンドポイントは死亡と非致死的心筋梗塞の発生)。その結果はOMTのみの群と血行再建群とで結果が同等であったばかりか、治療後の1年半は血行再建群のリスクのほうが高いというものだった。 さて、今回の試験は同様の事実が高度の腎機能障害を持った患者群でもみられるのかということを検証したものである。というのも、COURAGEやISCHEMIAを含め種々の臨床試験では重症腎機能障害患者が対象から除外されていたからである。しかして、結果は予想されたようにOMT群と血行再建群で差がみられなかった。 もし今回の結果だけをみるならば、いろいろと理屈がいえるのではないかと思う。というのは、高度腎機能障害を持つ患者とはつまり冠動脈を含めて全身に強い動脈硬化を持つ患者であり、冠動脈についていえば、責任病変と思われる病変を治療しても第2、第3の病変が進展してしまうことにより当初の治療効果を打ち消してしまうことになるのではないか、といった解釈である。しかし一連の研究の流れは、そういったものではないことを示していると考える以外にないと考えられる。 では、安定狭心症に対する血行再建術はまったく意味のないものなのだろうか。評者は長く実臨床に携わってきた者として、確かに血行再建術によって新しい人生を手に入れることができた患者たちをたくさんみてきた。反対に、症状が取れたからといって内科的にフォローしているうちに、次第に心機能が悪化してきてしまった患者もみてきた。では「お前は自分の診ている患者で、PCIで明らかに症状の改善が得られることがわかっている場合PCIをやらないのか」と問われれば、まず絶対に「やる」と答えるだろう。 私たちは今、直線的に進行してきた歴史の転換点に来ているのだと思う。虚血の評価は、始めは造影した見た目だった。これにFFRをはじめとする指標やアイソトープによる虚血範囲の同定など種々の判断基準が加わった。しかし、まだ何かが足りないのである。臨床医の実経験として、確かに血行再建により良好な予後を手に入れることができた患者がいたことがわかっている以上、どうしたらそういう患者を同定することができるのか、そうした指標・基準が欲しいのである。一方、OMTにも血行再建にも限界があることがわかっている。ではこれらに加えて何ができるのだろうか。不満なのは冠動脈治療に関していえば、新しい治療、新しい技術の開発がすっかり停止してしまっていることである。評者らは老研究者として確かにひとつの時代を築いてきたという自負がある。若い人たち! 君たちの新しい時代を開く手・力に期待している。

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色素性乾皮症〔XP:xeroderma pigmentosum〕

1 疾患概要■ 概念・定義色素性乾皮症(xeroderma pigmentosum:XP)は、紫外線(ultraviolet:UV)により生じるDNA損傷の修復能が先天的に欠損することにより発症する重篤な光線過敏症である。常染色体劣性形式で遺伝し、UVによる皮膚がん誘発リスクがきわめて高くなる。皮膚症状に加え、原因不進行性の神経変性症状を合併することがあるため、わが国では指定難病、小児慢性特定疾病の1つとして国から認定されている。■ 疫学XPの頻度はわが国では約2.2万人に1人とまれであるが、欧米(2.7/100万人)に比べれば15倍以上と高頻度である。■ 病因紫外線のDNAへの直接曝露で誘発されるシクロブタン型ピリミジン2量体、6-4光産物を除去するヌクレオチド除去修復(nucleotide excision repair:NER)、あるいはNERのバックアップ的な修復系である複製後修復(損傷乗り越え複製、translesion synthesis:TLS)の機能が単一遺伝子異常により欠損する。■ 症状典型例では乳幼児期から外出のたびに激しい日焼け様反応を繰り返したあと、顔面など露光部皮膚が乾燥し、雀卵斑様の小色素斑が出現する。この色素異常は徐々に進行し、厳重な遮光を怠れば若年齢で基底細胞がん、日光角化症、扁平上皮がん、悪性黒色腫などの皮膚悪性腫瘍が多発し、その発生のリスクは健常人に比べて数千倍とされる。また、わが国の患者では約半数で精神運動発達遅滞、難聴、歩行障害などの神経症状がみられ、これらの症状は徐々に進行する。■ 分類XPは遺伝学的に異なる8つのグループ(群)が存在し、NERに異常のあるA〜G群、NERに異常はないがTLS機能が損なわれるXPバリアント型(XP-V)に分類される。XP症状の進行度、重症度や予後は各群で異なる。わが国では皮膚症状、神経症状いずれも最重症型であるXPA群が過半数を占め、次いで皮膚症状のみを呈するXP-Vが25%、XPD群が8%、XPF群が7%、XPE群、XPG群はまれ、XPB群の日本人報告例はまだない。また、XPは臨床的には皮膚症状のみを呈する皮膚型XP(XPC群、XPE群、XPF群、XP-V)、皮膚症状に加え神経症状を伴う神経型XP(XPA群)、XPの皮膚所見に他の遺伝性光線過敏症であるコケイン症候群(Cockayne syndrome:CS)様の臨床像(著明な発育低下、老人様顔貌など)を合併するXP/CS complexに分類される。欧米例とは違い、本邦症例ではXPD群のほとんどが皮膚型XPである。■ 予後神経型XPの代表であるXPA群の典型例では、むせや嚥下困難が15歳前後から生じ、20歳頃には気管切開となる。その後は誤嚥、感染症、糖尿病の悪化などにより30歳前後で死亡するケースが多い。皮膚型XP患者では皮膚がん予防が徹底されていれば予後は良好である。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)XPの確定診断は主として患者皮膚由来の培養線維芽細胞を用いた(1)紫外線照射後の不定期DNA合成能(unscheduled DNA synthesis:UDS)測定、(2)紫外線感受性試験、(3)宿主細胞回復能を指標にした相補性群試験、(4)遺伝子解析(血液でも可能)によりなされる。 UDSはNERの指標であり、XPではXP-Vを除いて低下する。XP細胞はXP-V細胞を除いて紫外線に高感受性であり、カフェイン添加により紫外線感受性が増強するという所見が得られればXP-Vの可能性が示唆される。わが国で過半数を占めるXPA群患者ではXPA遺伝子のイントロン3,3`側のスプライシング受容部位のGからCへのホモ変異(89%)、ヘテロ変異(9%)がPCR-RFLP法により簡易迅速に検出できる(創始者変異)。他群のXP患者に対しては紫外線照射レポーター遺伝子(ルシフェラーゼ発現ベクターなど)の宿主細胞回復能あるいはEdUを用いたUDSを指標にした相補性試験、遺伝子解析にて診断確定する。XPの鑑別疾患としては、通常の雀卵斑、遺伝性ポルフィリン症があげられる。前者では皮疹は学童期に出現し、思春期がピークで以後消退傾向を示し、色素斑の大きさは小さく比較的均一であり、皮膚の乾燥・萎縮を伴わない点がXPとは異なる。後者では、光線曝露後に生じる疼痛感が特徴であり、血中・尿中の各種ポルフィリン検査を実施すれば鑑別可能である。3 治療XPは遺伝性疾患であるため根治的な治療法はない。したがって患者への対応は、患児の親や担当教員の協力の下での厳重な紫外線防御、対症療法、合併症対策が中心となる。日焼け様皮疹が生じた場合には、局所の冷却、ステロイド外用療法を行う。皮膚悪性腫瘍が発生した場合、可能な限り腫瘍切除術を施行する。皮膚腫瘍が多発して切除が困難な場合には適宜イミキモド(商品名:ベセルナ)、5FU、ブレオマイシン(同:ブレオ)などを用いた外用療法を実施する。XP患者では生涯、UVB(+UVA)曝露からの回避を厳重に行う必要がある。そのため物理的遮光(長袖、長ズボンの衣服、帽子、UVカットフィルムなど)、化学的遮光(サンスクリーン使用)いずれもが適切に行えるよう指導する。重症例では不要な屋外活動を制限し、外出の際はUV防護服の着用を指示する。4 今後の展望 (治験中・研究中の診断法、治療薬剤など) iPS細胞を用いた創薬研究が始まったばかりであり、現時点ではまだ治療薬候補は明らかではなく、臨床応用の段階には至っていない。5 主たる診療科 (紹介すべき診療科)皮膚科、小児科※ 医療機関によって診療科目の区分は異なることがあります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報難病情報センター 色素性乾皮症(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)患者会情報全国色素性乾皮症(XP)連絡会(患者とその家族および支援者の会)1)森脇真一ほか. 日皮会誌. 2015;125:2013-2022.公開履歴初回2020年04月21日

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胃がん2次治療中の栄養指導のメリットを評価する【消化器がんインタビュー】第5回

第5回 胃がん2次治療中の栄養指導のメリットを評価する出演:聖マリアンナ医科大学 臨床腫瘍学講座 水上 拓郎氏がんの予後不良因子、体重減少への介入が注目されている。近年、切除不能胃がんの1次治療において、栄養指導により予後が改善する可能性が示された。2次治療中の胃がんで栄養指導が、体重および予後に影響をもたらすのか。聖マリアンナ医科大学の水上 拓郎氏らは、前向き試験を準備中である。

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添付文書改訂:コンサータの流通管理が厳格化/タケキャブに汎血球減少など追加/イクスタンジ、アーリーダに間質性肺疾患追加【下平博士のDIノート】第47回

コンサータ:流通管理体制が厳格化第1種向精神薬に指定されているAD/HD治療薬「メチルフェニデート塩酸塩徐放錠(商品名:コンサータ)」の流通管理が厳格化され、患者情報の登録が義務化されました。これまで処方していた医師と調剤していた薬局・薬剤師も、新管理システムへの登録が必要です。覚せい剤原料に指定されているAD/HD治療薬「リスデキサンフェタミンメシル酸塩カプセル(同:ビバンセ)」と同様の扱いとなります。<対象薬剤>メチルフェニデート塩酸塩徐放錠(商品名:コンサータ錠18mg/27mg/36mg、製造販売元:ヤンセンファーマ)<改訂年月>2019年11月<改訂項目>警告承認条件<Shimo's eyes>リスデキサンフェタミンメシル酸塩(商品名:ビバンセ)の承認申請の際に、メチルフェニデート塩酸塩徐放錠の不正使用が発覚したため、流通管理体制の見直し・厳格化が行われ、今回の改訂に至りました。新しい流通管理体制では、登録された医師が本剤を処方する前に、あらかじめ患者のイニシャル、性別、生年月日、第三者から得た患者の症状に関する情報源などを登録することが義務付けられました。登録情報は定期的な更新が求められています。登録薬局・薬剤師は、メチルフェニデート徐放錠やリスデキサンフェタミンメシル酸塩カプセルの処方箋を応需したら、「ADHD適正流通管理システム」ホームページにアクセスし、処方医師名や患者さんが持参したカードのIDを入力して検索します。そのため、調剤する前に、処方箋と同時に医師から交付される患者カードと身分証明書の確認が必要になります。なお、薬機法の改正に伴い、覚せい剤取締法および覚せい剤取締法施行規則等が一部改正され、2020年4月よりリスデキサンフェタミンメシル酸塩カプセルの取り扱いが変更されています。これにより、調剤済みの覚せい剤原料が薬局・病院でも回収できるようになったため、添付文書上の「適用上の注意(薬剤交付時)」に、「本剤が不要となった場合には、医療機関又は薬局へ返却するなどの処置について適切に指導すること」との内容が追加されました。ほかにも、薬局・病院に帳簿の設置と記録の義務化などの変更がありますので、通知には必ず目を通しておきましょう。参考PMDA コンサータ錠18mg/コンサータ錠27mg/コンサータ錠36mg厚生労働省 メチルフェニデート塩酸塩製剤(コンサータ錠18mg、同錠27mg及び同錠36mg)の使用にあたっての留意事項について厚生労働省 製造販売業者が実施する流通管理の概要厚生労働省 覚醒剤原料の取扱いについて(訂正版)タケキャブ:重大な副作用に汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少が追加ボノプラザンフマル酸塩含有製剤の重大な副作用に「汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少」が追加になりました。本剤は、2019年3月にも、重大な副作用として、中毒性表皮壊死融解症(TEN)、皮膚粘膜眼症候群(SJS)、多形紅斑が追加されています。<対象薬剤>ボノプラザンフマル酸塩錠(商品名:タケキャブ錠10mg/20mg、製造販売元:武田薬品工業)ボノプラザンフマル酸塩・アモキシシリン水和物・クラリスロマイシン(同:ボノサップパック400/800、同上)ボノプラザンフマル酸塩・アモキシシリン水和物・メトロニダゾール(同:ボノピオンパック、同上)<改訂年月>2019年10月<改訂項目>使用上の注意<Shimo's eyes>ボノプラザンフマル酸塩の国内症例が集積し、専門委員の意見も踏まえた調査の結果から、添付文書を改訂することが適切と判断されました。直近3年度の国内副作用症例の集積状況は、血小板減少関連症例19例(うち、医薬品と事象との因果関係が否定できない症例2例)、無顆粒球症、白血球減少関連症例15例(うち、医薬品と事象との因果関係が否定できない症例4例)、汎血球減少17例(うち、医薬品と事象との因果関係が否定できない症例2例)が報告されています。汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少の初期症状については、出血しやすい、鼻血、歯ぐきの出血、発熱、寒気、喉の痛み、青あざができるなどに注意が必要です。これらの副作用について、ほかのプロトンポンプ阻害薬ではすでに注意喚起がなされています。参考PMDA タケキャブ錠10mg/タケキャブ錠20mg同 ボノプラザンフマル酸塩含有製剤の「使用上の注意」の改訂についてイクスタンジ、アーリーダ:重大な副作用に間質性肺疾患追加前立腺がん治療薬エンザルタミド(商品名:イクスタンジ)およびアパルタミド(同:アーリーダ)の重大な副作用に「間質性肺疾患」が追加されました。これに伴い、重要な基本的注意などが新設され、初期症状および胸部X線検査実施などの注意事項が追加されました。<対象薬剤>エンザルタミド錠、カプセル(商品名:イクスタンジ錠40mg/80mg、同カプセル40mg、製造販売元:アステラス製薬)アパルタミド錠(同:アーリーダ錠60mg、ヤンセンファーマ)<改訂年月>2019年11月<改訂項目>慎重投与(新設)重要な基本的注意(新設)副作用重大な副作用(新設)<Shimo's eyes>過去3年の国内報告数のうち、医薬品と間質性肺疾患関連症例との因果関係が否定できない症例がエンザルタミドでは5例(死亡との因果関係が否定できない症例0例)、アパルタミドでは2例(死亡との因果関係が否定できない症例1例)報告され、国内症例が集積したと判断されて改訂されました。間質性肺疾患は、びまん性実質性肺疾患または浸潤性肺疾患とも呼ばれ、間質腔が傷害される多様な疾患の総称です。特徴的な症状は、肺胞中隔の肥厚、線維芽細胞の増殖、コラーゲン沈着、および疾患が進行した場合は肺線維化などです。患者さんには、間質性肺疾患の初期症状である息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱などについて説明するとに、症状が発現した場合には、速やかに医療機関を受診するよう伝える必要があります。参考PMDA 使用上の注意改訂情報(令和元年11月15日指示分)ヤンセンファーマ 市販直後調査 アーリーダ錠60mg適正使用に関するお願い~間質性肺疾患のリスクについて~

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第4回 AIが予想する、開発中のCOVID-19ワクチン成功率

1965年に英国の研究者が初めて報告したコロナウイルスは1)、およそ半世紀後のいま、世界で猛威を振るっています。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対するワクチン候補の先頭を切るModerna社の開発品mRNA-1273の成功確率はどれほどのものなのか? 人工知能(AI)が出した答えはわずか5%でした2)。なぜそのように低いかというと、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質を標的とするmRNA-1273の成分がこれまでのワクチンにはないメッセンジャーRNA(mRNA)であり、まだ立証されていない技術だからだと解析を実施した情報会社Clarivateの製品リーダーは言っています。AIはほかのCOVID-19ワクチンにも手厳しく、今月初めに第I相試験が始まったInovio社のDNAワクチンINO-4800の成功確率は15%、上手く行ったとしても承認には5.5年を要すると判断しています。ワクチンの主な安全性上の懸念の一つに、意図とは裏腹により感染しやすくしてしまうという、厄介な現象があります。SanofiのデングワクチンDengvaxiaで広く知られるようになったその現象・ADE(antibody dependent enhancement)が、Moderna社やInovio社のSARS-CoV-2スパイクタンパク質標的ワクチンと無縁とは言い切れないことも、それらの成功確率をAIが低く予想していることに影響しているかもしれません。ADEは非中和抗体で促されることが知られており、中和抗体をより生み出すワクチンならADEを回避できる可能性があります。2002~03年に流行したコロナウイルス・SARS-CoV-1のスパイクタンパク質では、受容体結合領域(RBD:receptor-binding domain)に対する抗体の中和活性が強力なことが知られています。そこで、米国フロリダ州のScripps Research Instituteの研究チームはSARS-CoV-2のスパイクタンパク質RBD領域ではどうかを、ラットへの接種で検証しています。結果は期待通りで、ウイルスを認識して細胞感染を防ぐ強力な中和抗体が作られ、ADEを介した感染増強は生じ得ないと示唆されました3)。AIの予想がどうあれ、Moderna社は米国政府機関からの最大4億8,300万ドル(500億円超)の助成を受けてmRNA-1273の開発を急ぎ、現四半期4~6月中に第II相試験を開始し、順調に進めば承認申請前の大詰め試験・第III相試験が今秋にも始まります4)。Moderna社の取り組みが失敗しても、Scripps Researchなどの基礎研究から新たなワクチン候補は次々に誕生するでしょう。Moderna社に続くCOVID-19ワクチンの層も厚く、ノルウェーのオスロを拠点とするCOVID-19ワクチン開発支援組織Coalition for Epidemic Preparedness Innovations (CEPI)によると、4月8日時点で世界で115のCOVID-19ワクチン候補が存在します5)。それらのうち78候補は確かに開発が進んでおり、Moderna社やInovio社に加えて中国企業のワクチン3つが臨床試験段階に至っています。いま世界が直面しているCOVID-19惨禍を終わらせ、将来の新たな流行に備えるために技術や資金を総動員してワクチン開発に取り組む必要がある、とCEPIは言っています。参考1)Tyrrell DA, et al. BMJ.1965 Jun 5;1:1467-70.2)Don't count on a COVID-19 vaccine for at least 5 years, says AI-based forecast / FiercePharma3)Quinlan BD, et al. bioRxiv. April 12, 2020.4)Moderna Announces Award from U.S. Government Agency BARDA for up to $483 Million to Accelerate Development of mRNA Vaccine (mRNA-1273) Against Novel Coronavirus / BUSINESS WIRE5)Thanh Le T, et al. Nat Rev Drug Discov. 2020 Apr 9.

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慢性期統合失調症外来患者の維持治療におけるLAIと経口剤の比較

 台湾・マッカイ医科大学のSu-Chen Fang氏らは、慢性期統合失調症患者の維持療法において、抗精神病薬治療を長時間作用型注射剤(LAI)のみで行った患者と経口薬(PO)のみで行った患者における精神科サービスの利用率の比較を行った。Human Psychopharmacology誌オンライン版2020年3月17日号の報告。 2011年の台湾全民健康保険研究データベースより、維持療法を受けた慢性期統合失調症患者のコホートを作成し、12ヵ月間のフォローアップを行った。対象患者は、統合失調症と診断されて3年以上、2011年の入院歴がない、維持療法を1年以上受けていた患者とした。精神科サービスの利用を推定するために、inverse probability of treatment weighting (IPTW法)、ロジスティック回帰モデル、線形回帰モデル、負の二項回帰モデルを使用し、LAI群とPO群の共変量の不均衡を調整した。 主な結果は以下のとおり。・対象患者4万194例中、LAI群は948例(2.36%)、PO群は3万9,246例(97.64%)であった。・LAI群で、PO群と比較し、有意な差が認められたのは以下の点であった。 ●精神科入院率の低さ(5.8% vs.8.4%、オッズ比:0.63、p<0.01) ●入院日数の短縮(65.9日vs.82.8日、係数b:-16.87、p=0.03) ●救急受診の少なさ(1.8回vs.2.3回、係数b:-0.24、p<0.01) 著者らは「LAIで治療された慢性期統合失調症患者は、POで治療された患者と比較し、再発リスクが低く、精神科サービスの利用率が低かった」としている。

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腫瘍遺伝子変異量(TMB)高値固形がんに対するペムブロリズマブ、FDAに承認申請

 Merck社は、2020年4月7日、抗PD-1抗体ペムブロリズマブの新たな生物学的製剤承認一部変更申請(sBLA)が米国食品医薬品局(FDA)によって受理され、優先審査項目に指定されたことを発表した。この申請では、治療後に進行し、他に十分な治療選択肢のない、腫瘍遺伝子変異量高値(TMB-High、FDAに承認された検査において10変異/megabase以上)の切除不能または転移を有する固形がんの成人および小児患者に対する単独療法としてペムブロリズマブの迅速承認を目指している。  KEYNOTE-158試験は、固形がんに対するペムブロリズマブ(200mg 3週間ごと)を評価する、多施設共同マルチコホート非ランダム化非盲検試験。組織中のTMBはFoundation Medicine, Inc.のFoundationOne CDxにより測定した。主な有効性評価項目は盲検下の独立中央画像判定機関(BICR)が判定した客観的奏効率(ORR)および奏効期間(DoR)であった。  ペムブロリズマブは2017年に、がん治療薬として初めて、がん種横断的に共通するバイオマーカーに基づいて、マイクロサテライト不安定性(MSI-High)またはミスマッチ修復機能欠損(dMMR)の固形がんを適応症としたFDA承認を取得しており、今回の申請も、2017年のFDA承認の評価資料となった第II相試験KEYNOTE-158の結果などに基づいている。KEYNOTE-158試験におけるTMB-High患者のデータは2019年の欧州臨床腫瘍学会(ESMO)で発表された。

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虚血性脳卒中の血栓除去術前のtenecteplase、至適用量は/JAMA

 脳主幹動脈閉塞を有する虚血性脳卒中患者では、tenecteplaseの0.40mg/kg投与は0.25mg/kgと比較して、血管内血栓除去術施行前の脳血管再灌流の達成を改善しないことが、オーストラリア・メルボルン大学のBruce C.V. Campbell氏らの検討「EXTEND-IA TNK Part 2試験」で示された。研究の詳細は、JAMA誌2020年4月7日号に掲載された。EXTEND-IA TNK試験では、tenecteplase 0.25mg/kgによる静脈内血栓溶解療法は、アルテプラーゼに比べ血管内血栓除去術施行前の脳血管再灌流および臨床アウトカムの改善効果が優れると報告されている。一方、tenecteplaseの最も規模の大きい臨床試験「NOR-TEST試験」では、0.40mg/kgはアルテプラーゼに比べ安全性および有効性が優れないことが示され、ガイドラインによって推奨用量が異なる事態が生じているという。至適用量を決定する無作為化試験 研究グループは、虚血性脳卒中患者における、血管内血栓除去術施行前のtenecteplaseの至適用量を明確にする目的で、医師主導型の非盲検無作為化試験を実施した(オーストラリア国立保健医療研究審議会などの助成による)。 対象は、発症後4.5時間以内、CT血管造影で内頸動脈、中大脳動脈、脳底動脈のいずれかの閉塞による虚血性脳卒中が認められる成人患者であった。被験者は、血管内血栓除去術施行前にtenecteplase 0.40mg/kg(上限40mg)または0.25mg/kg(上限25mg)をボーラス投与する群に無作為に割り付けられた。 主要アウトカムは、血栓除去術施行前の虚血領域の50%超での再灌流とし、盲検化された2人の神経放射線科医の合意によって評価された。主な副次アウトカムにも有意差はない 2017年12月~2019年7月の期間に、オーストラリアの27施設とニュージーランドの1施設で300例(平均年齢72.7歳、女性141例[47%])が登録され、0.40mg/kg群に150例、0.25mg/kg群にも150例が割り付けられ、全例が試験を完遂した。 虚血領域の50%超の再灌流を達成した患者は、0.40mg/kg群が150例中29例(19.3%)、0.25mg/kg群も150例中29例(19.3%)であり、両群間に有意差は認められなかった(補正前リスク差:0.0%、95%信頼区間[CI]:-8.9~-8.9、補正後リスク比:1.03、95%CI:0.66~1.61、p=0.89)。 次の6つの副次アウトカムにも有意な差はみられなかった。90日の時点での修正Rankinスケール(mRS)のスコア中央値(0.40mg/kg群2点vs.0.25mg/kg群2点)、機能的独立(mRS 0~2点またはベースラインから90日まで変化なし:59% vs.56%)、障害なし(mRS 0~1点:49% vs.49%)、神経障害の実質的な早期改善(NIHSSスコア[0~42点、点数が高いほど神経障害が重度]のベースラインから3日までの8点以上の低下または3日の時点での0~1点の達成:68% vs.62%)、全死因死亡(17% vs.15%)、症候性頭蓋内出血(4.7% vs.1.3%)。 著者は、「0.40mg/kgに、0.25mg/kgを上回る有益性はないと示唆される」としている。

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