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STEMI患者 、COVID-19合併で院内死亡率上昇/JAMA

 ST上昇型心筋梗塞(STEMI)では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の診断を受けた患者は、過去1年間にCOVID-19の診断を受けていない患者に比べ院内死亡率が有意に高く、死亡、脳卒中、心筋梗塞の複合アウトカムも不良であることが、米国・ブラウン大学Warren Alpert医学校のMarwan Saad氏らの検討で示された。研究の成果は、JAMA誌オンライン版2021年10月29日号に掲載された。米国の後ろ向きコホート研究 研究グループは、STEMI患者において、COVID-19の有無別の患者の特徴や治療、転帰の比較を目的とする後ろ向きコホート研究を行った。 解析には、米国のVizient Clinical Databaseに登録された509施設のデータが用いられた。対象は、2019年1月1日~2020年12月31日の期間に、これらの施設に入院した院外または院内のSTEMI患者(18歳以上)であった。院外例は入院時にSTEMIが認められた患者、院内例は入院中にSTEMIを発症した患者と定義された。 主要アウトカムは院内死亡とし、COVID-19の診断の有無で傾向マッチングを行った。院内死亡率は院外群15.2% vs.11.2%、院内群78.5% vs.46.1% 院外STEMI群は370施設の7万6,434例(マッチング後はCOVID-19群551例、非COVID-19群2,755例、51~74歳64.1%、男性70.3%)、院内STEMI群は353施設の4,015例(マッチング後はCOVID-19群252例、非COVID-19群756例、51~74歳58.3%、男性60.7%)が解析に含まれた。 院外STEMI群の院内死亡率は、COVID-19群が15.2%と、非COVID-19群の11.2%と比較して有意に高かった(群間の絶対差:4.1%[95%信頼区間[CI]:1.1~7.0]、オッズ比[OR]:1.43[95%CI:1.1~1.86]、p=0.007)。また、院内STEMI群の院内死亡率は、COVID-19群が78.5%、非COVID-19群は46.1%であり、COVID-19の合併は院内STEMI患者の死亡率を上昇させた(群間の絶対差:32.4%[29.1~35.9]、OR:4.11[2.97~5.69]、p<0.001)。 院外STEMI群では、死亡、脳卒中、心筋梗塞の複合アウトカム(COVID-19群18.0% vs.非COVID-19群13.2%、群間の絶対差:4.8%[95%CI:1.6~7.9]、p=0.003)および死亡と脳卒中の複合アウトカム(18.0% vs.13.1%、4.8%[1.7~8.0]、p=0.002)の発生率が、いずれもCOVID-19群で高かった。同様に、院内STEMI群でも、死亡、脳卒中、心筋梗塞の複合アウトカム(80.9% vs.50.9%、29.9%[26.7~33.2]、p<0.001)および死亡と脳卒中の複合アウトカム(80.9% vs.50.4%、30.5%[27.2~33.7]、p<0.001)の発生率は、いずれもCOVID-19群で高率だった。 著者は、「STEMI患者では、COVID-19の合併が院内死亡率の上昇と有意に関連した」とまとめ、「これらの関連性の根底にある潜在的なメカニズムを理解するには、新たな研究を要する」としている。

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アトピー性皮膚炎の精神面への影響、4歳児でも

 英国の小児1万1千例超を長期10年にわたって追跡したコホート研究で、小児におけるアトピー性皮膚炎(AD)とメンタルヘルスの関連が明らかにされた。重症ADは、小児期のうつ症状および内在化症状を呈する可能性を約2倍増大することが、また、軽症~中等症ADはうつ症状との関連は認められなかったが、4歳という早い時期に内在化問題行動との関連が認められたという。米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校のChloe Kern氏らが報告した。 先行研究で成人におけるADとメンタルヘルス状態の関連は明らかにされているが、小児に関しては、世界中でADの大きな負荷が問題になっているが、メンタルヘルス併存疾患の発症に関する文献は限られている。JAMA Dermatology誌2021年10月号掲載の報告。 研究グループは、小児および思春期の複数時点で、ADと内在化問題行動およびうつ症状との関連を調べ、また喘息/鼻炎、睡眠、炎症など潜在的な媒介因子を調べる住民ベースの縦断的出生コホート研究を行った。UK Avon Longitudinal Study of Parents and Childrenの登録児について、出生から平均10.0年間(SD 2.9)追跡した児のデータを解析した。データの収集期間は1990年9月6日~2009年12月31日で、解析は2019年8月30日~2020年7月30日に行われた。 屈面性皮膚炎(flexural dermatitis)に関する標準化質問票によって測定した年間AD有病率を、月齢6ヵ月~18歳の11時点で評価。主要評価項目は、うつ病の症状(10~18歳の5時点でShort Moods and Feelings Questionnaireを用いて得た小児からの回答で測定)、内在化問題行動(4~16歳の7時点でEmotional Symptoms subscale of the Strength and Difficulties Questionnaireを用いて得た母親からの回答で測定)であった。 主な結果は以下のとおり。・解析には、1万1,181例の小児が含まれた(男子5,721例[51.2%])。・期間中のうつ症状有病率は、6.0~21.6%、内在化問題行動は10.4~16.0%であった。・軽症~中等症ADは、うつ症状との関連は認められなかったが、内在化問題行動は4歳という早い時期に関連が認められた(補正後モデルにおける小児期全体の平均増大オッズ:29~84%)。・重症ADは、うつ症状(補正後オッズ比:2.38、95%信頼区間[CI]:1.21~4.72)、内在化問題行動(1.90、1.14~3.16)と関連していた。・睡眠の質は、上記の関連の一部を媒介していたが、睡眠時間、喘息/鼻炎、炎症マーカー(IL-6、CRP)値の違いによる関連は認められなかった。

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新しい作用機序で心血管イベントを抑制するHFrEF治療薬「ベリキューボ錠2.5mg/5mg/10mg」【下平博士のDIノート】第86回

新しい作用機序で心血管イベントを抑制するHFrEF治療薬「ベリキューボ錠2.5mg/5mg/10mg」今回は、可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激薬「ベルイシグアト(商品名:ベリキューボ錠2.5mg/5mg/10mg、製造販売元:バイエル薬品)」を紹介します。本剤は、標準治療を受けている左室駆出率が低下した慢性心不全(HFrEF)患者に対して、新しい作用機序で心血管イベントリスクを低減させることが期待されています。<効能・効果>本剤は、慢性心不全(ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る)の適応で、2021年6月23日に承認され、9月15日に発売されました。なお、左室駆出率の保たれた慢性心不全(HFpEF)における本剤の有効性および安全性は確立していません。<用法・用量>通常、成人にはベルイシグアトとして、1回2.5mgを1日1回食後経口投与から開始し、2週間間隔で1回投与量を5mgおよび10mgに段階的に増量します。なお、血圧など患者の状態に応じて適宜減量します。<安全性>国際共同第III相試験(VICTORIA、試験16493)において、副作用は本剤投与群2,519例中367例(14.6%)で報告されました。主な副作用は、低血圧172例(6.8%)、浮動性めまい37例(1.5%)、悪心19例(0.8%)、起立性低血圧、消化不良各14例(0.6%)、疲労11例(0.4%)、頭痛10例(0.4%)などでした。なお、重大な副作用として、低血圧(7.4%)が設定されています。<患者さんへの指導例>1.この薬は心臓や血管の機能を調節し、慢性心不全が悪くなるのを抑えます。2.血管を拡張させる作用によって、めまい・ふらつきが現れることがあります。高い所での作業、自動車の運転や機械の操作には注意してください。3.(女性に対して)本剤を服用中および服用終了後一定期間は確実な方法で避妊してください。妊娠を希望する場合は医師に伝え、今後の方針について相談してください。<Shimo's eyes>本剤は、慢性心不全の適応で承認された初の可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激薬です。既存のsGC刺激薬としてはリオシグアト(商品名:アデムパス)が肺動脈性肺高血圧症などの適応で承認されています。慢性心不全の病態では、内皮細胞機能不全による一酸化窒素(NO)産生の低下やsGCの機能不全により、cGMPシグナルの低下が引き起こり、その結果として心筋および血管の機能不全の一因、さらには心不全の悪化に寄与していると考えられます。本剤は、NO受容体であるsGCを直接刺激する作用と、内因性NOに対するsGCの感受性を高める作用の2つの機序により、心血管系の重要なシグナル伝達経路であるNO-sGC-cGMP経路を活性化して、慢性心不全の進行を抑制します。日本人を含む国際共同第III相試験(VICTORIA、試験16493)では、慢性心不全の標準的な治療を受けているHFrEF患者に対して本剤またはプラセボが投与されました。前治療として、β遮断薬、ACE阻害薬またはARB、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)の3剤併用療法を受けていた患者が59.7%を占めていました。その結果、本剤群では、心血管死または心不全による初回入院の複合エンドポイント発現の相対リスクが10%減少しました(ハザード比[HR]:0.90、95%信頼区間[CI]:0.82~0.98)。本剤と既存のsGC刺激薬であるリオシグアトは、降圧作用を増強する恐れがあるため併用禁忌であり、シルデナフィルを含むPDE5阻害薬、一硝酸イソソルビドなどの硝酸剤およびNO供与剤も同様の理由から併用注意となっています。なお、本剤投与前の収縮期血圧が100mmHg未満の患者では過度の血圧低下が起こる恐れがあるため血圧の確認も必要です。近年、HFrEFに対する新しい治療薬として、HCNチャネル阻害薬のイバブラジン(商品名:コララン)、アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)のサクビトリルバルサルタン(同:エンレスト)、SGLT2阻害薬のダパグリフロジン(同:フォシーガ)などが使用できるようになりました。本剤は既存の治療薬とは異なる作用機序であり、標準治療が効果不十分な患者であっても心血管イベントリスクが低減する可能性があります。参考1)PMDA 添付文書 ベリキューボ錠2.5mg/5mg/10mg

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問診が要の片頭痛、判断基準を整理しよう!【Dr.山中の攻める!問診3step】第8回

第8回 問診が要の片頭痛、判断基準を整理しよう!―Key Point―二次性頭痛の除外が最も大切である二次性頭痛が否定的ならば、片頭痛の特徴的症状がないかを問診で確認する三叉神経・自律神経性頭痛は片頭痛と治療が異なるので鑑別は重要症例:27歳 女性主訴)頭痛現病歴)生来健康な27歳女性。1ヵ月前から毎日1時間続く、ひどい頭痛を主訴に来院。いつも右の頭部に痛みがある。このような頭痛の経験はない。片頭痛の既往はなし。NSAIDs(商品名:ロキソニン)は効かない。2週間前から、頭痛時に頭痛と同じ右側の目から流涙、右鼻から鼻汁あり。ズキズキするひどい痛みが1時間続く。明け方4時30分頃や20時頃に、決まって毎日右側の頭痛あり。20~21時の頭痛は目をえぐられる感じ。頭痛時に落ち着きがなくなり歩き回る。既往歴)特になし薬剤歴)定期服用薬なし経過)症状から群発頭痛を疑った。酸素投与とトリプタン(皮下注)の投与を開始した。◆今回おさえておくべき臨床背景はコチラ!雷鳴頭痛は内科エマージェンシー。くも膜下出血が最多三叉神経・自律神経性頭痛を見逃さない。群発頭痛が最多インドメタシンが著効する頭痛がある【STEP1】患者の症状に関する理解不足を解消させよう【STEP2-1】二次性頭痛を除外し、片頭痛なのか診断しよう■二次性頭痛を疑うred flag1)初めて経験する、または最悪の頭痛突然発症した雷鳴様頭痛増悪する、または今までとはまったく異なるパターンの頭痛脳神経学的異常所見あり50歳以上の新規発症頭痛担がん、凝固異常、免疫抑制状態の患者、妊婦に起こった新規の頭痛意識変容や意識障害を伴う頭痛体位、労作、性行為、バルサルバ法により誘発された頭痛これらがあれば、MRIでの精査が必要となる。■雷鳴頭痛*の鑑別診断1)*1分以内に最高となる突然発症の頭痛くも膜下出血(最多)、脳静脈洞血栓症、内頸動脈解離/椎骨動脈解離、可逆性脳血管攣縮症候群、可逆性後白質脳症症候群、下垂体卒中、緑内障発作、脳梗塞可逆性脳血管攣縮症候群は2番目に多い。入浴やシャワー、性行為、薬剤が誘引となり雷鳴頭痛を繰り返す■片頭痛なのか診断二次性頭痛が否定されれば、医療機関を訪れる患者の90%は片頭痛である片頭痛は軽症から重症までいろいろな表現形を持つ。緊張型頭痛と誤って診断される片頭痛は非常に多い。片頭痛の問診(POUND)2):3つ以上の項目が当てはまるなら、片頭痛と診断できる。PPulsatile quality(拍動性)O4-72 hOurs(4〜72時間続く)UUnilateral location(片側性)NNausea/vomiting(吐き気)DDisabling intensity(日常生活に支障)薬剤乱用頭痛、睡眠時無呼吸症候群、カフェイン中毒を否定することが大切である頭痛ダイアリーは診断に大いに役立つ【STEP2-2】三叉神経・自律神経性頭痛(TACs: trigeminal autonomic cephalalgias)を鑑別のために、次のいずれかの症状の有無を疑う■下記の自律神経症状(頭痛と同側に起こる)の発症、または発作中に興奮し落ち着きがなくウロウロ歩き回る結膜充血または流涙鼻閉または鼻汁眼瞼浮腫前額部と顔の発汗縮瞳または眼瞼下垂■群発頭痛(TACsでは最多)1,3)「キリで眼を突き刺されるような」かなり激しい片側性の頭痛かつては男性にほぼ特有の疾患と考えられていたが、最近の疫学統計では男女比は3~7:1発作の頻度は1日に1~8回、夜間決まった時刻に起こることが多い持続時間は15~180分で、数週〜数ヵ月続くアルコールが誘引となる■インドメタシンが著効する頭痛発作性片側頭痛(頻度:1~40回/日、持続:2~30分)や持続性片側頭痛(頻度:3~200回/日、時々悪化しながら持続する痛み)がある3)【STEP3】治療■片頭痛急性期治療はNSAIDs、トリプタン製剤、制吐薬である。いくつかを組み合わせて使うと効果的である頭痛が起こって1時間以内に薬を使うことが大切である皮膚アロディニア(感覚異常)が起こってからではトリプタン製剤の効果は減る。トリプタン製剤は十分な量を使用し、効果がなければ別のトリプタン製剤を試すと有効なことがある1ヵ月に10日以上、片頭痛発作があるときは、予防治療を考慮する。非薬物的療法として、規則正しい睡眠、分割した少量ずつの食事、十分な水分摂取を指導する。薬物ではプロプラノロール(商品名:インデラル)、トピラマート(商品名:トピナ)を用いる1)■群発頭痛治療は高流量の酸素投与(リザーバーマスクで12L/分、15分間)とスマトリプタン(商品名:イミグランキット)の皮下注を行う。経口トリプタン製剤は効果発現が遅いため役に立たない。群発頭痛の予防はベラパミル(商品名:ワソラン)を用いる。<参考文献・資料>1)ACP MKSAP19 Neurology. P1, 20212)Wilson JF, et al. Ann Intern Med. 2007;147:ITC11-1-ITC11-16.3)Goldman L, et al. Goldman-Cecil Medicine. 26th. Elsevier. 2020.p2316-2323.日本頭痛学会:頭痛ダイアリー日本神経学会、日本頭痛学会、日本神経治療学会:頭痛の診療ガイドライン2021

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英語で「随時報告します」は?【1分★医療英語】第2回

第2回 英語で「随時報告します」は?I want to know when my surgery will be...(手術がいつか知りたいのですが…)Not decided yet, but I will keep you posted.(まだ決められませんが、随時報告します)《例文1》患者So, did you find anything on my CT scan?(CTで何がわかりましたか?)医師Well, the official report is still pending, but I will keep you posted.(まだ正式な報告書を待っているところですが、随時報告しますね)《例文2》患者Do I need surgery now? (手術が今必要ですか?)医師I understand your concern. We are still discussing your best treatment plan, but I promise we will keep you updated.(心配なのはわかります。最善の治療法をまだ検討中ですが、随時報告いたします)《解説》“I will keep you posted/updated.”は、米国の臨床現場では非常によく使われる表現です。患者やご家族からの質問は絶え間なくありますが、その場ですべてに回答できるわけではありません。正式な検査結果がまだ出ていなかったり、他科の医師と治療方針の協議中だったり、あるいは外来スケジュールの調整が必要だったりします。そのような場合に使える表現として、この“I will keep you posted/updated.”があります。絶え間なく変化する状況の中で物事を決定する医療現場にあって、「新たなことがわかり次第、お知らせします」というこの表現は有用性が高いのです。“post”には「手紙を投函する」や、最近では「SNSに動画や写真を投稿する」といった意味がありますが、「情報を知らせる」という意味もあります。“update”は日本語ではカタカナで使われているとおり「アップデートする」という意味です。したがって、“keep someone posted/updated”で「~に随時情報を知らせる」という意味になります。この表現は非常に便利で、同僚や上司から「随時連絡ください」という意味合いで“Please keep me posted/updated!”と言われることもあります。似たようなニュアンスを持つ言い回しとしては、“I will let you know when I know more.”もありますが、やはりより簡潔な今回紹介した表現のほうが頻繁に使われます。ぜひ使ってみてください。講師紹介

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第86回 COVID-19後遺症、感染と関連したのは無嗅覚のみ?

フランスのおよそ3万人(26,823人)の試験の結果、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染したと自己申告した人は調べた20近いさまざまな症状のほぼすべてのいずれかを長く(8週間以上)経験していましたが、抗体検査や医師の診断等で裏が取れたSARS-CoV-2感染と関連した症状は嗅覚消失の1つのみでした1,2)。調べた症状は睡眠障害、関節痛、背痛、胃腸異常(胃痛、下痢、便秘)、筋肉痛、疲労、注意困難、皮膚の異常、感覚症状(ヒリヒリしたり焼けるような感じ等)、聴覚障害、頭痛、呼吸困難、動悸、めまい、胸痛、咳、無嗅覚、その他の18項目で、SARS-CoV-2感染の自認は聴覚障害と睡眠障害を除く他全部と関連しました。対照的に、感染したことを裏付ける抗体検査陽性はただ1つ無嗅覚(嗅覚消失)とのみ関連しました。抗体検査陽性の人数は1,091人で、そのうち4割ほどの453人が感染を自認していました。医師や臨床検査(laboratory test)による判断でSARS-CoV-2感染が確認されていることも抗体検査陽性と同様に無嗅覚とのみ唯一関連しました。それらの結果によると新型コロナウイルス感染症(COVID-19)後に長く続く症状は感染そのものより感染したという念に駆られること(belief in having experienced COVID-19)とより関連するようです。SARS-CoV-2自体のせいではなさそうなCOVID-19後の長患いが生じる仕組みを今後の研究で調べる必要があります。大学の運動部学生のCOVID-19後遺症は稀感染したという思い込みに起因するものを含めて理由はどうあれCOVID-19後の患者の多くが後遺症を被ります。たとえばスイスのジュネーブの外来患者を調べた試験ではCOVID-19診断から30~45日時点の少なくとも約3人に1人(32%)に長引く症状が認められています3)。しかし、常に体を鍛えている若者にCOVID-19後遺症が付け入る余地はどうやらほとんどないらしく、米国の大学の運動部の学生3千人超を調べたところSARS-CoV-2感染後の後遺症はほとんど認められませんでした4)。発症から3週間を超えて症状が続いた学生の割合は1.2%(44/3,529人)、12週間を超えて症状が続いていた割合は僅か0.06%(2/3,529人)でした。部活に復帰してからの胸痛、息切れ、疲労、動悸等の労作性症状の割合も低く4%(137/3,393人)でした。ただし、部活に復帰してから胸痛があって心臓MRI検査を受けた学生のうち21%(5/24人)におそらくまたは確実な心臓の支障が見つかりました。運動部の大学生のCOVID-19後遺症は少ないと分かって一安心ですが、感染後に部活に復帰した選手の体調は気をつけて見守って把握し5)、もし労作性の胸痛があれば心臓MRI検査を検討するべきでしょう。参考1)Long COVID symptoms may have causes other than SARS-CoV-2 / University of Minnesota2)Matta J, et al. JAMA Intern Med.2021 Nov 8. [Epub ahead of print]3)Nehme M, et al.Ann Intern Med2021 May;174:723-725.4)Petek BJ, et al.Br J Sports Med. 2021 Nov 1:bjsports-2021-104644. 5)Lingering COVID symptoms in young, competitive athletes rare, large study finds / Eurekalert

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抗精神病薬の最小有効維持用量への挑戦~10年間のフォローアップ調査

 初回エピソード精神疾患に対する抗精神病薬による長期治療の必要性については議論の余地がある。台湾・国立台湾大学のChen-Chung Liu氏らは、抗精神病薬治療の継続か、投与中止かの2つの案を超えた代替案があるかを調査した。Frontiers in Psychiatry誌2021年9月7日号の報告。 本レトロスペクティブ観察研究では、2006年スタートの早期精神疾患研究に参加した患者のカルテデータを分析した。低用量の抗精神病薬投与で良好な機能を達成できている患者にとくに注目した。 主な結果は以下のとおり。・初回エピソード精神疾患患者81例のうち、55例(67.9%)は5年以上のフォローアップ期間を有していた。・多くの患者は非情動性精神疾患に罹患していた(46例、83.6%)。・55例中20例(36.4%)は、最終診察時までフルタイムで就業/教育を続けていた。そのうち15例は、最小有効用量以下の抗精神病薬投与を受けていた(クロルプロマジン[CP]換算量:200mg/日)。・また、55例中10例(18.2%)は、維持療法期間中の抗精神病薬の投与量がCP換算量50mg/日未満と非常に少なく、このことが良好な機能と有意に関連していた。・機能低下と関連していた因子は、男性、入院歴、クロザピン治療歴であった。・抗精神病薬治療が行われていなかった患者は、非情動性精神疾患患者の2例のみであった。 著者らは「抗精神病薬の長期使用を完全に中止できなかったとしても、多くの患者では、初回エピソード精神疾患後の維持治療において、抗精神病薬の低用量投与を実現し、良好な機能を達成することができると考えられる。維持療法中、抗精神病薬の用量を微調整することで再発予防と機能維持のバランスを最適に保つ治療を行うことは、臨床的に注目されるべき課題である」としている。

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CKD4/6阻害薬、HER2低発現の進行乳がんでの有効性は?

 CDK4/6阻害薬はホルモン受容体陽性(HR+)/HER2-進行・再発乳がん(MBC)の1次/2次治療において、無増悪生存期間(PFS)および全生存期間を大幅に改善する。しかしながら、表現型および遺伝子解析では、有効性に関連する予測マーカーは特定されていない。今回、香港・クイーンエリザベス病院のKelvin K. H. Bao氏らは、CDK4/6阻害薬で治療されたHR+/HER2-MBC患者のHER2低発現と予後の関連を調査した結果、HER2低発現例ではCDK4/6阻害薬の有効性が低いことが示唆された。JAMA Network Open誌2021年11月1日号に掲載。 本研究では、香港・クイーンエリザベス病院において、2017年3月~2020年6月にレトロゾールもしくはフルベストラントとの併用でCDK4/6阻害薬を投与されたHR+/HER2-MBCの患者について調べた。HER2-低発現はIHCスコア1+もしくは2+かつISH陰性とした。また、PFSはCDK4/6阻害薬投与開始日から病勢進行または死亡までの期間とした。 主な結果は以下のとおり。・解析対象のMBCの女性患者は106例で、治療時の年齢中央値(範囲)は58.0(23.0~91.4)歳、90例(84.9%)がパルボシクリブ、16例(15.1%)がリボシクリブを投与されていた。54例(50.9%)が1次治療で投与されていた。・乳管組織型が88例(83.0%)、エストロゲン受容体Hスコア200以上が76例(71.7%)、プロゲステロン受容体陽性が81例(76.4%)だった。・PFS中央値は、HER2低発現の82例(77.3%)では8.9ヵ月(95%CI:6.49~11.30)で、HER2 IHCスコア0の24例における18.8ヵ月(95%CI:9.44~28.16)より短かった(p=0.01)。・多変量解析において、治療ライン(2次治療以降のラインに対する1次治療のHR:0.30、95%CI:0.18~0.53、p

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2020年の平均余命、コロナ影響で多くの国が低下/BMJ

 2020年に、世界31ヵ国で2,800万年を超える損失生存年数(YLL)の超過が発生し、発生率は女性よりも男性で高く、この年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行に関連した超過YLLは、2015年の季節性インフルエンザの5倍以上に達することが、英国・オックスフォード大学のNazrul Islam氏らの調査で示された。研究の詳細は、BMJ誌2021年11月3日号に掲載された。37の国と地域の時系列分析 研究グループは、COVID-19の世界的大流行に関連する2020年の平均余命およびYLLの変動を評価する目的で、37の国と地域の時系列分析を行った(特定の研究助成は受けていない)。 解析には、高中~高所得の国と地域の死亡データが用いられた。2005~20年のHuman Mortality Databaseから、年間総死亡のデータが収集された。 Lee-Carterモデルを用いて、2020年の平均余命の低下が、観察余命と期待余命の差として推算された。また、世界保健機関(WHO)の標準生命表を用いて、2020年の超過YLLが、観察YLLと期待YLLの差として推算された。平均余命が低下しなかったのは6つの国と地域のみ 2020年に、ニュージーランド、台湾、ノルウェーでは平均余命の上昇が認められたが、デンマーク、アイスランド、韓国では平均余命の変化の証拠がなく、これら6つの国と地域以外では、男女とも平均余命が低下した。 ルクセンブルクを除くすべての国で、出生時の平均余命の低下が女性よりも男性で大きかった。平均余命の減少が最も大きかったのは、ロシア(男性:-2.33年[95%信頼区間[CI]:-2.50~-2.17]、女性:-2.14年[-2.25~-2.03])、米国(-2.27年[-2.39~-2.15]、-1.61年[-1.70~-1.51])、ブルガリア(-1.96年[-2.11~-1.81]、-1.37年[-1.74~-1.01])、リトアニア(-1.83年[-2.07~-1.59]、-1.21年[-1.36~-1.05])、チリ(-1.64年[-1.97~-1.32]、-0.88年[-1.28~-0.50])、スペイン(-1.35年[-1.53~-1.18]、-1.13年[-1.37~-0.90])の順であった。 YLLについては、台湾、ニュージーランド、ノルウェー、アイスランド、デンマーク、韓国の6ヵ国/地域では、2020年の観察YLLが期待YLLを下回った。残りの31ヵ国では、2020年に2億2,200万年の生命の損失が認められ、期待YLL(男性:1,730万年[95%CI:1,680~1,780]、女性:1,080万年[1,040~1,130])よりも、観察YLLが2,810万年上回った。 10万人当たりの超過YLLが最も大きかったのは、ブルガリア(男性:7,260年[95%CI:6,820~7,710]、女性:3,730年[2,740~4,730])、ロシア(7,020年[6,550~7,480]、4,760年[4,530~4,990])、リトアニア(5,430年[4,750~6,070]、2,640年[2,310~2,980])、米国(4,350年[4,170~4,530]、2,430年[2,320~2,550])、ポーランド(3,830年[3,540~4,120]、1,830年[1,630~2,040])、ハンガリー(2,770年[2,490~3,040]、1,920年[1,590~2,240])の順であった。 超過YLLは、全般に65歳未満の集団で相対的に低かったが、65歳未満の超過YLLが10万人当たり2,000年を超えた国として、ロシア(3,290年、95%CI:2,780~3,810)、ブルガリア(2,650年、2,220~3,070)、リトアニア(2,580年、1,790~3,410)、米国(2,390年、2,280~2,510)が挙げられた。 これら2020年のCOVID-19の世界的大流行に関連した超過YLLは、2015年の季節性インフルエンザの5倍を超えていた。 著者は、「これらの知見は、標的を絞った人口ベースの公衆衛生施策に基づく介入などによるウイルス抑制・排除の重要性を強調するものであり、今後の世界的大流行の衝撃に対処するには、より回復力の高い医療システムを目指した包括的な対策が鍵となるだろう」とし、「世界的大流行の影響は、生命に測定可能な作用を及ぼすまで長い時間を要する可能性があるため、超過YLLの持続的で時宜にかなったモニタリングは、超過死亡や超過YLLの原因を特定するのに役立つであろう」と指摘している。

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EGFR陽性肺がん1次治療ラムシルマブ+エルロチニブの日本人サブセット(RELAY)/JTO Clin Res Rep

 未治療のEGFR変異非小細胞肺がん(NSCLC)に対するラムシルマブ+エルロチニブの1次治療は、国際第III相RELAY試験で無増悪生存期間を有意に延長した(ハザード比率[HR] =:0.59、p<0.0001])。同試験の日本人サブ解析の結果が発表された。グローバルと同様の良好な結果が示されている。 この日本人サブ解析では有効性、安全性および進行後のEGFRT790M変異発現率を評価している。 主な結果は以下のとおり。・RELAY試験449例中、日本人サブセットは211例(47.0%)で、ラムシルマブ+エルロチニブ(RAM+ERL群)106例、プラセボ+エルロチニブ(ERL群)105例に割り付けられた。・日本人ITT集団のPFS中央値はRAM+ERL群19.4ヵ月、ERL群11.2ヵ月(HR :0.610、95%:0.431~0.864)であった。・EGFRexon19欠失グループではRAM+ERL群16.6ヵ月、ERL群12.5ヵ月(HR:0.701、0.424~1.159)であった。・EGFRexon21 L858RグループではRAM+ERL群19.4ヵ月、ERL群10.9ヵ月(HR:0.514、0.317~0.835)であった。・RAM+ERL群のGrade3以上の有害事象は高血圧(24.8%)、ざ瘡様皮膚炎(23.8%)などであった。・治療進行後のエルロチニブ耐性によるEGFRT790M発現率はRAM+ERL群47%、ERL群50%、と両群間で同等であった。 ラムシルマブ+エルロチニブの1次治療は、日本人サブセットにおいて、臨床的に意味のある有効性を示し、新たな安全性の問題も認められなかった。ラムシルマブの追加が、治療進行後EGFRT790Mのへ発現に影響をおよぼすこともなかった。

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第78回 HPVワクチン積極的勧奨がついに再開、キャッチアップ接種も検討

<先週の動き>1.HPVワクチン積極的勧奨がついに再開、キャッチアップ接種も検討2.コロナワクチン3回目接種を特例承認、12月から実施へ/厚労省3.大手医薬品卸6社の談合疑惑で立ち入り検査/公取委4.介護・保育職で3%の賃上げ、看護師なども給与水準UPを5.急性期医療の集約化をめぐって議論白熱/中医協6.財務省、診療報酬のマイナス改定を求める/財政制度等審議会1.HPVワクチン積極的勧奨がついに再開、キャッチアップ接種も検討厚生労働省は、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会を開催し、子宮頸がんを予防するヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン接種の呼びかけ再開について検討された。海外の大規模調査で子宮頸がんに対する予防効果が示されたことや、接種後の副反応について診療・相談体制など強化を行っていること、ワクチンの安全性と有効性について十分な情報提供が行われるようになっていることから、再開を妨げる要素はないとし、HPVワクチン接種の積極的勧奨の再開を了承した。2013年6月以降、定期接種の機会を逃した人へのキャッチアップ接種などの対応についても、予防接種・ワクチン分科会において引き続き議論を行っていくことになった。(参考)HPVワクチン、積極的勧奨の再開を了承 厚労省の審議会(buzzfeed)HPVワクチン接種の積極勧奨再開へ 専門部会が了承、厚労省近く決定(CBnewsマネジメント)子宮頸がんワクチン、8年ぶりに積極勧奨再開 自民の一部「性の乱れ」と抵抗、コロナ追い風に(東京新聞)資料 HPVワクチンについて(厚労省)2.コロナワクチン3回目接種を特例承認、12月から実施へ/厚労省厚労省は11日、ファイザー製の新型コロナウイルスワクチン「コミナティ筋注」について、3回目接種の用法・用量追加を特例承認した。2回目のワクチン接種後8ヵ月以上経った18歳以上の希望者に来月から3回目の接種を行うため、本日より全国の自治体や医療機関に配送が開始される。(参考)3回目接種用のワクチン 約400万回分 あすから全国に配送(NHK)厚労省 新型コロナワクチン「コミナティ」の3回目接種を特例承認(ミクスonline)ファイザー製ワクチン、18歳以上のブースター接種を厚労省が承認(ケアネット)3.大手医薬品卸6社の談合疑惑で立ち入り検査/公取委独立行政法人「国立病院機構」が発注する医薬品の入札をめぐり談合を繰り返した疑いがあるとして、公正取引委員会が大手医薬品卸会社の福岡支店などに立ち入り検査したことが明らかになった。検査を受けたのは、九州シェア首位のアステム(本社・大分市)、アトル、翔薬、九州東邦(いずれも同・福岡市)、富田薬品(同・熊本市)、アルフレッサ(同・東京)の九州拠点。関係者によると、6社は2016年度以降、国立病院機構本部が発注する医薬品の一般競争入札で、事前に話し合って受注者を決めていた疑いがある。公取委は昨年12月、別の独占禁止法発注の入札を巡る談合容疑で大手卸系の3社を刑事告発しており、これを調べる過程で今回の容疑が新たに浮上したとみられる。(参考)医薬品の入札めぐり談合容疑 卸会社の支店などに立ち入り検査(NHK)国立病院機構など発注の医薬品、6社で談合か…公取委が立ち入り検査(読売新聞)地方の卸にもメス、公取委の狙いは 医薬品卸に再び談合容疑(朝日新聞)4.介護・保育職で3%の賃上げ、看護師なども給与水準UPを政府は介護職員や保育士の処遇改善策として、賃金の引き上げ幅を現行月収の3%程度とする方針を決めた。看護師も同程度の引き上げを検討し、幼稚園教諭などの賃金も上げる。19日に決定する経済対策に盛り込むこととなった。現在の介護職や看護職の給与水準については、全職種平均と比べて低い状況であり、岸田首相も、介護職員や保育士らの収入増を最優先課題に掲げており、早急な手当てが必要としてきた。(参考)保育士や介護職、3%賃上げへ…事業者支援は最大250万円(読売新聞)介護・保育・看護の賃金3%アップへ 政府調整、一部対象絞る案も(朝日新聞)介護・保育3%賃上げ、看護師も検討 経済対策政府検討 困窮世帯に30万円の再支給も(日経新聞)5.急性期医療の集約化をめぐって議論白熱/中医協厚労省は、来年度に実施される診療報酬改定に向けて中医協の総会を13日に開催し、急性期医療や地域包括ケア病棟について議論を行った。支払い側からは、医療・看護必要度や重症度患者割合を厳格化し、高度急性期について集約化を求める意見が出されたが、診療側からはコロナ禍の影響を受けている中でのデータを元にした見直しに慎重な姿勢を示した。また、地域包括ケア病棟では、「自院の急性期病棟から転棟」の患者が中心となっているなど、受け入れ患者が大きく偏っている病棟があり、次の診療報酬改定にどのように行っていくか議論が佳境に入っている。(参考)中医協総会で支払側 コロナ禍での脆弱性是正へ急性期入院医療で「医療資源の集約化」求める(ミクスonline)地ケア病棟、機能の差で「評価のめりはり付けを」中医協・支払側が要望、診療側は反対姿勢(CBnewsマネジメント)ICU看護必要度のB項目廃止案、支払側は理解示すが、診療側は反対し入院医療分科会の批判も―中医協総会(Gem Med)看護必要度、一般病棟用「心電図モニター」等の除外を巡り意見が対立 支払い側は賛成、診療側は「2022年度改定での削除はあり得ない」と猛反発(日経ヘルスケア)6.財務省、診療報酬のマイナス改定を求める/財政制度等審議会財務省は財政制度等審議会財政制度分科会を8日に開催し、2022年度の予算編成に当たって、これまでの診療報酬改定は医療費の適正化とは程遠い対応を繰り返してきたとし、引き続き医療費の適正化を図るため、躊躇なく「マイナス改定」をすべきと主張した。症状が安定している患者については、医療機関に行かずとも、一定期間内に処方箋を反復利用できるリフィル処方についても時機を逸することなく導入すべきだとした。なお、リフィル処方の導入に当たっては向精神薬等については避けるべきであり、生活習慣病等に対象を限るべきだと方向性が示された。(参考)財務省ふくらむ医療費に注文 診療報酬の「マイナス改定」も想定(朝日新聞)診療報酬本体、財務省「ためらわず下げを」高止まりを指摘、DRG導入も主張(CBnewsマネジメント)資料 財政制度分科会(令和3年11月8日開催)

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精神症状に書道が効果的というメタ解析【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第198回

精神症状に書道が効果的というメタ解析いらすとやより使用中国書道療法(Chinese calligraphy therapy)、要は漢字をきれいに毛筆で書く行動療法の1つですが、これまでの研究を集めてメタ解析したものがあります。ちなみに私、書道は大の苦手で、高校のときに真剣に書いた字を笑われたことがあります。Chu K, et al.Does Chinese calligraphy therapy reduce neuropsychiatric symptoms: a systematic review and meta-analysisBMC Psychiatry. 2018 Mar 7;18(1):62.英語および中国語のデータベースを検索し、入手可能な文献(出版年の下限は問わず)から2016年12月までの文献を検索しました。ランダム化比較試験など信頼性の高い文献を集め、21論文を解析しました。ヘテロな集団ではありますが、書道療法は精神症状を有意に改善させました(p<0.01)。また、不安症状(p<0.001)、抑うつ症状(p<0.001)についても、有意な改善をもたらすことが示されました。統合失調症の症状についても、有意に軽減したと報告されています(陽性症状:p=0.003、陰性症状:p<0.001)。メタ解析に含まれた研究は、ほとんどが15~30人という小規模な比較試験であり、統合して解析するにあたり、不均一な集団になってしまう点が懸念です。大規模な比較試験を行うには、少々手間が掛かる行動療法であることから、なかなかレクリエーションの域を出ない治療法に位置付けられたままになるかもしれません。身体を動かすという点では、大きな筆を持ってパフォーマンスをする書道のほうがメンタルにはよさそうですが、ランダム化比較試験を行うには少々大掛かりになってしまいます。

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小児アレルギーのトリセツ

「小児トリセツシリーズ」始動!アレルギー診療をマスターせよ小児におけるアレルギー疾患は増加の一途をたどっている。今やアレルギー診療は小児医療にとってコモンスキルといえる。しかし、アレルギー診療は外来のなかで話を聞き、診察と鑑別を繰り返し、対応を考えるということを短時間に行わなければならない非常にタフな分野である。専門性の高い食物アレルギーや気管支喘息の長期管理などは専門医にお任せ、という医師も多いだろう。しかし「誰でも、アレルギーは診れる」。本書は専門医ではないけれど、患者に相談されたときに的確に専門医レベルの対応ができるようになるためのマニュアルである。臨床で知りたいことがすぐわかる!「小児感染症のトリセツREMAKE」に続く、第一線・気鋭の単独著者による小児トリセツシリーズがついに始動。「トリセツ」で小児科医療はもっと面白くなる。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。※ご使用のブラウザによりPDFが読み込めない場合がございます。PDFはAdobe Readerでの閲覧をお願いいたします。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。※ご使用のブラウザによりPDFが読み込めない場合がございます。PDFはAdobe Readerでの閲覧をお願いいたします。    小児アレルギーのトリセツ定価3,960円(税込)判型B6変判頁数240頁発行2021年10月監修笠井 正志編集岡藤 郁夫著者田中 裕也電子版でご購入の場合はこちら

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がんと血栓症、好発するがん種とリスク因子は?【見落とさない!がんの心毒性】第8回

がん患者における血栓症は、頻度が多いにも関わらず見逃されやすい病気です。慎重な身体診察と適切な検査を行うことで、早期診断、早期治療を行うことが重要です。近年、がん患者の血栓症の発症頻度は増加傾向にあり、がん関連血栓症(CAT :Cancer-Associated Thrombosis)と呼ばれて注目されています。とくに、深部静脈血栓症(DVT)と肺血栓塞栓症(PTE)を合わせた静脈血栓塞栓症(VTE :venous thromboembolism)の頻度が高く、入院中のがん患者では約20%に起こると報告されています1)。主な原因は、がんや治療による血液凝固能の異常な活性化、長期臥床や血管の圧迫などによる血流のうっ滞、検査や治療による血管内皮障害により静脈血栓が形成されやすくなることです。さらに、診断率の向上、がん治療の長期化、がん患者の高齢化、心血管毒性を有する抗がん剤の使用なども増加の一因と考えられています。一方、がん患者の動脈血栓塞栓症の頻度は1%以下ですが、脳梗塞、心筋梗塞、末梢動脈疾患などの重篤な病態の原因となり注意が必要です。本稿では、VTEの診断と治療のポイントを解説します。症状と診断VTEを診断するための重要なポイントは、症状を見逃さないように注意深く病歴を聴取し、全身の診察を怠らないことです。DVTの症状では、四肢の腫脹、疼痛、皮膚の色調変化が重要ですが、時に症状に乏しく突然のPTEを来たして診断されることもあります。PTEの症状では、呼吸困難、胸痛が多く、そのほかに咳嗽、喘鳴、動悸、失神などが見られます。急性PTEは致死率が高いため、Dダイマー上昇などの検査所見からVTE を疑うことも重要です。(表1)にDVT、PTEの診断を予測する代表的な「Wellsスコア」「改訂ジュネーブスコア」を示します。「Wellsスコア」では合計点数が3点以上では高リスクで精査が必要ですが、2点以下(低or中リスク)でDダイマー陰性であればDVTの可能性は低くなります2)。「改訂ジュネーブスコア」においてPTEの頻度は1点以下で7.7%(95%信頼区間[CI]:5.2~10.8)、2~4点で29.4%(%同:26.6~33.1)、5点以上では64.3%(同%:48.0~78.5) と予測されています3)。日本のガイドラインでも、問診・診察・Dダイマー検査を行い、DVTが疑われる場合は下肢静脈超音波検査・造影CT、PTEの場合は胸部造影CTなどで確定診断を行うことを推奨しています4)。(表1)DVT、PTE診断における代表的なスコア画像を拡大するVTEのリスク因子がん患者におけるVTE発症のリスク因子は(表2)に示すように患者・がん・治療関連の因子に大別されます。先天性血栓素因やVTEの既往などの一般的な患者関連リスク因子に加えて、がん関連またはがん治療関連リスク因子が報告されています。がんの原発部位別にみると、膵臓がん、胃がん、脳腫瘍でVTEのリスクが高く、組織型、進行度も重要です。また、大手術や中心静脈カテーテル留置もリスクを上げます5)。化学療法中のがん患者は、非がん患者と比べるとVTE発症のリスクが6~7倍上昇すると報告され6)、とくに血管新生阻害薬、血液がんの治療に用いる免疫調整薬、ホルモン療法(タモキシフェンなど)では注意が必要です。(表2)がん患者のVTE発症リスク因子画像を拡大する管理法・治療法VTEの標準治療は抗凝固療法です。本邦で使用可能な抗凝固療法には点滴製剤である未分画ヘパリン(海外では低分子ヘパリンが推奨)、経口製剤としてワルファリン、直接経口抗凝固薬(DOAC)のアピキサバン、エドキサバン、リバーロキサバンなどがあり、経口製剤単独もしくは点滴製剤と組み合わせて治療を行います。DOACは、がん患者を対象とした大規模臨床試験(Hokusai-VTE Cancer7)、CARAVAGGIO8)、SELECT-D9))において、VTE再発や重篤な出血に関して低分子ヘパリンと比較して遜色ない良好な成績が示されたことから、海外の最新のガイドラインではがん患者の急性VTEに対する治療として推奨されています10)。しかし、がん患者では抗がん剤と抗凝固薬との薬物相互作用(例:ワルファリンと5−FU)、抗凝固療法による出血リスクの上昇など、患者ごとに慎重な抗凝固療法の適応判断と薬剤選択を検討する必要があります。抗凝固療法の継続期間は、がん患者では再発リスクの観点から3ヵ月以上の長期的な使用が推奨されています。(表3)DOAC3剤とワルファリンの注意点画像を拡大するそのほかの治療として、血行動態が不安定となるような重症PTEに対して血栓溶解療法(商品名:クリアクター)や外科的血栓除去術を行うこともあります。また抗凝固療法が困難な症例や、抗凝固療法を行っているにもかかわらずVTEが増悪する症例に対しては下大静脈フィルターを留置し突然死を予防することもあります。VTEを発症した症例において、がん治療を中断・中止すべきかどうかは、個々の例の状況に応じて、腫瘍内科医と循環器内科医とが緊密に連携して検討する必要があります。1)Lecumberri R, et al. Thromb Haemost. 2013;110:184-190.2)Wells PS, et al. Lancet.1995;345:1326-1330.3)Klok FA, et al. Arch Intern Med. 2008;168:2131-2136.4)日本循環器学会編. 日本循環器学会編. 肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断、治療、予防に関するガイドライン)2017年改訂版)5)Ay C, et al. Thromb Haemost. 2017;117:219-230.6)Blom JW, et al. JAMA. 2005,;293:715-722.7)Raskob GE, et al. N Engl J Med. 2018;378:615-624.8)Agnelli G, et al. Engl J Med. 2020;382:1599-1607.9)Young AM, et al. J Clin Oncol. 2018;36:2017-2023.10)Stevens SM, et al. Chest. 2021 Aug 2.[Epub ahead of print]講師紹介

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2020年のがん診断数は前年比9%減、とくに早期での発見が減少/日本対がん協会

 2020年のがん診断件数は8万660件で、2019年より8,154件(9.2%)少なく、治療数(外科的・鏡視下的)も減ったことがわかった。おおむね早期が減る一方、進行期は両年で差が少ない傾向となり、今後進行がんの発見が増えることが懸念される。日本対がん協会は11月4日、がん関連3学会(日本学会、日本治療学会、日本臨床腫瘍学会)と共同実施したアンケート調査の結果を発表した。2020年のがん診断数の減少で進行期のがん患者数が増加のおそれ アンケートは今年7~8月、全がん協会加盟施設、がん診療連携拠点病院、がん診療病院、大学病院など486施設を対象として実施。5つのがん(胃、大腸、肺、乳、子宮頸)について診断数、臨床病期(1~4期、がん種によって0期も含む)、手術数、内視鏡治療数などを聞いた。大規模調査は全国初で、北海道東北、関東、中部北陸、近畿、中国四国、九州沖縄の各地域の計105施設から回答を得ている(回答率21.6%)。 2020年の5がん種の診断数の減少幅は下記のとおり。・胃がん:2019年1万9,470件→2020年1 万6,868件(-13.4%)・大腸がん:2019年2 万1,975件→2020年1 万9,724件(-10.2%)・乳がん:2019年1 万9,528件→2020年1 万7,919件(-8.2%)・肺がん:2019年2 万3,010件→2020年2 万1,548件(-6.4%)・子宮頸がん:2019年4,831件→2020年4,601件(-4.8%) がんに罹患する人の割合は2019年、2020年でほぼ変わらないと考えられるため、2019年と同じように検診や通院ができていれば発見できたがんが約9%あったと推測される。2020年のがん診断数の減少は早期が顕著なため、進行期のがん患者数の増加が心配されるほか、予後の悪化や将来的にはがん死亡率が増加するおそれもある。

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非小細胞肺がん化学放射線療後のデュルバルマブ地固め療法、リアルワールドでの肺臓炎発現(HOPE-005 / CRIMSON)/Lung Cancer

 デュルバルマブによる局所進行非小細胞肺がん(NSCLC)の化学放射線同時療法(CCRT)後の地固め療法は標準治療として用いられて久しい。しかし、同デュルバルマブの地固め療法での肺臓炎の発症、再投与の実臨床での状況は明らかになっていない。デュルバルマブ地固め療法を局所進行非小細胞肺がんで安全に完遂する この状況を調べるため、Hanshin Oncology critical Problem Evaluate group(HOPE)では、化学放射線療法を実施した非小細胞肺の医療記録を後ろ向きに評価したHOPE-005 / CRIMSON試験を実施。その結果がLung Cancer誌に掲載された。 デュルバルマブの地固め療法での肺臓炎の発症について評価した主な結果は以下のとおり。・対象は、2018年5月〜2019年5月に化学放射線療法を開始した非小細胞肺がん患者302例で、年齢中央値は70歳であった。・V20(20Gy以上照射される肺体積の全肺体積に対する割合)が5%を超えた症例は2%、平均肺線量20Gyを超えた症例は1%であった。・デュルバルマブの地固め療法は75%(225例)の症例で実施されていた。・肺臓炎/症候性肺臓炎の発現は、全Gradeで83%(251例)、Grade3以上は34%(103例)、Grade5は7%(21例)で、25%が肺臓炎治療のためのステロイド投与を受けた。・多変量解析により、症候性肺臓炎発症の予測因子は、V20 25%以上(オッズ比[OR]:2.37、p=0.008)、平均肺線量(MLD)10Gy以上(OR:1.93、p<0.0047)であった。・デュルバルマブ地固め療法後の肺臓炎でステロイドを投与された52例のうち、21例はデュルバルマブを再投与された。・患者全体の81%がPACIFIC試験の再投与基準を満たしており、デュルバルマブの再投与で重症の肺臓炎を再燃した症例はみられなかった。 局所進行非小細胞肺がんの化学放射線療法とデュルバルマブの地固め療法を安全に完遂するには、放射線科と腫瘍内科医との協力が重要である、と筆頭著者である千葉大学の齋藤 合氏は結んでいる。

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血中サイトカインによるうつ病と双極性障害の鑑別

 双極性障害は、うつ病と診断されることも少なくない。その結果、治療が奏効せず、臨床アウトカムが不良となってしまうこともある。現在の双極性障害の診断は、臨床症状の評価に依存しており、これは主にレトロスペクティブであり、記憶バイアスの影響を受ける。フランス・コートダジュール大学のEmanuela Martinuzzi氏らは、うつ状態にある双極性障害患者の鑑別において、うつ病と双極性障害を区別する血液バイオマーカーを特定するため、検討を行った。Brain, Behavior, & Immunity - Health誌2021年3月10日号の報告。 双極性障害またはうつ病の包括基準を満たしたうつ病エピソードを有する患者を対象とした2つの独立した自然主義的コホート研究より臨床データおよび血清サンプルデータを収集した。discovery cohortは462例、replication cohortは133例の患者で構成されていた。患者に対し標準的な診断面接により臨床症状を評価し、現在の治療を含む臨床変数を記録した。採取した血液より31種のサイトカインレベルの評価を行うため、高感度マルチプレックスアッセイを用いた。双極性障害に関連するサイトカインを特定するため、ノンパラメトリックブートストラップ法を組み合わせたペナルティ付きロジスティック回帰モデルを用いた。 主な結果は以下のとおり。・discovery cohortでは、インターロイキン(IL)-6、IL-10、IL-15、IL-27、C-X-Cリガンドケモカイン(CXCL)-10は、双極性障害と正の相関が認められた。・上記の5つのサイトカインのうち、IL-10、IL-15、IL-27は、replication cohortにおいても双極性障害との関連が認められた。 著者らは「気分障害の病態生理学的メカニズムに関する新たな知見が得られる可能性があるため、本結果については、プロスペクティブコホート研究で検証されるべきであろう」としている。

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糖尿病、心不全、CKDと拡大するダパグリフロジン/AZ・小野薬品

 アストラゼネカと小野薬品工業は、選択的SGLT2阻害剤ダパグリフロジン(商品名:フォシーガ)が2021年8月25日に2型糖尿病合併の有無にかかわらず、わが国で初めて「慢性腎臓病(CKD)」の効能または効果の追加承認を取得したことを受けて、「国内における慢性腎臓病治療の新たなアプローチ -SGLT2阻害剤フォシーガの慢性腎臓病治療への貢献-」をテーマにメディアセミナーを開催した。 セミナーでは、今回の追加承認のもとになった“DAPA-CKD STUDY”などの概要などが説明された。人工透析の医療費は年1.6兆円 セミナーでは、柏原 直樹氏(川崎医科大学 腎臓・高血圧内科学 教授)を講師に迎え、「腎臓病の克服を目指して」をテーマに講演が行われた。 慢性腎臓病(CKD)の推定患者は、全国で約1,300万人と推定され、2017年時点での慢性透析患者数も約33万4,000人に上り、年間1.57兆円に上る医療費が人工透析に使用されている。CKDは加齢とともに増加し、高齢化社会の日本では腎機能症障害への対応は今後も大きな課題となる。 そこで、近年、腎疾患対策の推進のために厚生労働省は、全体目標として「CKDの早期発見・診断、良質で適切な治療の実施と継続」「重症化予防」「患者のQOLに維持向上」を掲げ、成果目標として2028年までに新規透析導入患者数を35,000人以下に減少させるという目標を謳っている。DAPA-CKD試験の概要 こうしたCKDの克服に期待されているのが治療薬である。今回、CKDへの効能または効果の追加承認を取得したダパグリフロジンは、DAPA-CKD試験でその効果が検証された。 本試験は、国際多施設共同試験として18歳以上の慢性腎臓病患者4,304例(うち日本人244例)を対象に行われ、対象患者をダパグリフロジン10mg群とプラセボ群に1:1に無作為に割付、標準治療に追加して1日1回経口投与した。主要複合エンドポイントは「eGFRの50%以上の持続的な低下、末期腎不全への進展、心血管死または腎臓死」のうち、いずれかのイベント初回発現までの期間で実施された。 その結果、32ヵ月時点での各エンドポイントの成績は以下の通りだった。・主要複合エンドポイントの累積発現率がプラセボ群で約20%だったのに対し、ダパグリフロジン群では約12%であり、ハザード比は0.61(95%CI:0.51、0.72)だった。・腎複合エンドポイントの累積発現率がプラセボ群が約17%だったのに対し、ダパグリフロジン群は約9%であり、ハザード比は0.56(95%CI:0.45、0.68)だった。・心血管複合エンドポイントの累積発現率がプラセボ群が約7%だったのに対し、ダパグリフロジン群は約6%であり、ハザード比は0.71(95%CI:0.55、0.92)だった。・全死亡までの期間の累積発現率がプラセボ群が約8.5%だったのに対し、ダパグリフロジン群は約5.5%であり、ハザード比は0.69(95%CI:0.53、0.88)だった。 また、サブグループ解析では、「糖尿病の有無」、「心不全の有無」、「腎機能低下例」、「IgA腎症」が行われた。 安全性としてダパグリフロジンでは、2,149例中で重篤な有害事象は594例(27.6%)が報告され、急性腎障害、肺炎、心不全、急性心筋梗塞、末期腎不全の順で多かったが、顕著な有害事象はなかった。 最後に柏原氏は、今回の適応拡大について私見としながら「ようやくわが国も世界に追いついた。今後既存薬の見直しの機運が上がる可能性がある。“DAPA STUDY”によりさらなる疾病の克服や患者への希望の共有がなされることを望む」と述べレクチャーを終えた。

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コロナワクチン、高齢ほど感染・入院リスク低下/Lancet

 米国では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン接種プログラムの導入の初期段階に、高齢者におけるCOVID-19患者数やCOVID-19による救急診療部受診数、入院者数が減少し、ワクチン接種の寄与は不明なものの死者数も減少したことが、米国疾病予防管理センターのLucy A. McNamara氏らの調査で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2021年11月3日号で報告された。米国50歳以上を対象に生態学的研究 米国では、2020年12月中旬に、緊急使用許可(EUA)下に最初のCOVID-19ワクチンの使用が可能となった。2021年6月8日の時点で、全人口の52%が少なくとも1回のワクチン接種を受け、42%は2回の接種を完了しており、このうち65歳以上の接種率はそれぞれ86%および76%に達している。 本研究は、2020年11月1日~2021年4月10日の期間に、米国の初期段階のCOVID-19ワクチン接種プログラムが、全米の50歳以上の集団におけるCOVID-19患者、救急診療部受診、入院、死亡に及ぼした影響の評価を目的とする生態学的研究である(米国疾病予防管理センターの通常の運営資金で行われ、外部からの研究助成は受けていない)。 特定の年齢集団のワクチン接種率が初めて基準年齢集団(50~64歳または50~59歳)の接種率を1%以上上回った週を基点として、ワクチン接種前と接種後の高齢集団と若年の基準集団における各評価項目の発生率の相対的な変化を算出した。引き続き、ワクチン接種前と接種後の期間を比較して、これらの相対的な変化の比が両期間で異なるかを評価した。接種率向上の重要性を強調する結果 ワクチン接種後と接種前のCOVID-19患者の発生率比の変化を比較した相対的な変化の比は、50~64歳と比較して、65~74歳で53%(95%信頼区間[CI]:50~55)、75歳以上では62%(59~64)それぞれ減少した。 同様にCOVID-19による救急診療部受診者数は、50~64歳と比較して、65~74歳で61%(95%CI:52~68)、75歳以上では77%(71~78)減少した。また、COVID-19による入院者数は、50~59歳と比較して、60~69歳で39%(29~48)、70~79歳で60%(54~66)、80歳以上では68%(62~73)低下した。 COVID-19による死亡も、50~64歳と比較して、65~74歳で41%(95%CI:−14~69)、75歳以上では30%(-47~66)減少したが、ワクチン接種の普及が死亡にどの程度の影響を及ぼしたかは不明であった。 著者は、「本研究の結果は、既存のワクチンのすでに確立されている有効性のデータと一致しており、対象者全員の接種率を高めることの重要性を強調するものである」としている。

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妊娠中の抗うつ薬、子供の数学の成績に影響か/JAMA

 妊娠中に抗うつ薬を処方された母親の子供は、処方されなかった母親の子供と比較して、数学のテストの点数は2点低く有意差が認められ、国語のテストの点数には差がなかったことが、デンマーク・オーフス大学のJakob Christensen氏らの調査で示された。結果について著者は、「数学の平均点は曝露群で低かったが、差は小さいことから臨床的な意義は不確実である。この研究結果は、妊娠中の母親にうつ病治療を行うことの利点と比較して検討する必要がある」としている。JAMA誌2021年11月2日号掲載の報告。デンマークの後ろ向きコホート研究 研究グループは、妊娠中の抗うつ薬の処方が、義務教育期の子供の標準化されたテストの成績に影響を及ぼすかを評価する目的で、住民ベースの後ろ向きコホート研究を行った(Central Denmark Regionなどの助成を受けた)。 解析には、1997年1月1日~2009年12月31日の期間にデンマークで出生し、公立の小学校または中学校に通い、2010年1月1日~2018年12月31日の期間に「デンマーク全国テストプログラム」の国語(2、4、6、8年生が対象)または数学(3、6、8年生が対象)のテストを受けた7~17歳の児童生徒が含まれた。「デンマーク処方箋登録」から、妊娠中に抗うつ薬の処方を受けた母親の情報が収集された。 関連する交絡因子を補正した線形回帰モデルを用いて、母親が抗うつ薬を処方された子供と処方されなかった子供で、数学と国語の標準化された点数(1~100点、得点が高いほどテスト成績が良い)の差が推算された。数学:52.1点vs.57.4点、国語:53.4点vs.56.6点 57万5,369例(男児51.1%)の児童生徒が解析に含まれ、このうち1万198例(1.8%)が妊娠中に抗うつ薬を処方された母親の子供(抗うつ薬曝露群)であった。テストを受けた時の児童生徒の平均年齢(SD)は、2年生の8.9(0.4)歳から8年生の14.9(0.4)歳の範囲だった。 数学のテストの平均点は、抗うつ薬曝露群が52.1点(95%信頼区間[CI]:51.7~52.6)と、非曝露群の57.4点(57.3~57.4)に比べて有意に低かったが、群間の差は小さかった(補正後群間差:-2.2点、95%CI:-2.7~-1.6)。 一方、国語のテストの平均点は、曝露群が53.4点(95%CI:53.1~53.7)、非曝露群は56.6点(56.5~56.6)であり、両群間に差は認められなかった(補正後群間差:-0.1[95%CI:-0.6~0.3])。

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