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デルタクロン株、ワクチンや感染による免疫から逃避する?/NEJM

 新型コロナウイルスオミクロン株BA.3とデルタクロン株が、ワクチン接種や感染による誘導免疫を逃避するかどうかは不明である。今回、米国・オハイオ州立大学のJohn P. Evans氏らが、3種類の血清サンプルでオミクロン株BA.3とデルタクロン株に対する中和抗体価を調べた結果、BA.3株は免疫逃避変異株ではないが、デルタクロン株はBA.1株やBA.2株における強力な耐性を保持していることが示唆された。NEJM誌オンライン版2022年5月18日号のCORRESPONDENCEに掲載された。デルタクロン株はBA.1株およびBA.2株と同様の中和抗体耐性を示した Evans氏らは、オハイオ州立大学Wexnerメディカルセンターでワクチンを接種した医療従事者と、オハイオ州コロンバス地域でデルタ波とオミクロン波の各時期のCOVID-19患者から得た血清サンプルについて中和抗体価を調査し、スパイクタンパクにD614G変異*のある祖先株と、BA.3株とデルタクロン株に対する中和抗体価を調べ、BA.1株、BA.2株、デルタ株の既報のデータと比較した。*COVID-19流行早期からみられた変異で、現在は世界中で検出されるほとんどの株にみられる オミクロン株BA.3とデルタクロン株に対する中和抗体価を調べた主な結果は以下のとおり。・モデルナ製ワクチン(3人)もしくはファイザー製ワクチン(7人)を2回接種した医療従事者の2回目接種から3〜4週間後に採取した血清サンプルの中和抗体価を調べたところ、D614G変異株に対する抗体価と比較して、BA.3株に対する抗体価は3.3分の1、デルタクロン株に対する抗体価は44.7分の1だった(どちらもp<0.001)。また、同じ医療従事者における3回目接種(最初の2回と同じワクチンを接種)後の中和抗体価は、D614G変異株に対する抗体価と比較して、BA.3株に対する抗体価は2.9分の1、デルタクロン株に対する抗体価は13.3分の1だった(どちらもp<0.001)。デルタクロン株はBA.1株およびBA.2株と同様の中和抗体耐性を示したが、BA.3株は2回接種および3回接種の医療従事者のいずれの血清サンプルに対しても感受性が高かった。・デルタ波におけるICU入院患者18例(ワクチン未接種12例、2回接種5例、3回接種1例)の入院3日後に採取した血清サンプルの中和抗体価を調べたところ、D614G変異株に対する抗体価と比較して、BA.3株に対する抗体価はほぼ同じだったが、デルタクロン株に対する抗体価は137.8分の1だった。デルタクロン株の中和抗体耐性はBA.1株およびBA.2株と同様だったが、BA.3株は中和に対する感受性をほぼ維持していた。ワクチン接種患者(6例)は、ワクチン未接種患者よりもD614G変異株およびBA.3株に対する抗体価が大幅に高かったが、デルタクロン株はほとんど耐性だった。・オミクロン波の時期に入院したがICUには入らなかった患者(31例)の血清サンプルでは、デルタクロン株およびBA.3株の中和反応はD614G変異株の中和反応と同様であり、力価はデルタ波での患者サンプルよりも大幅に低かった。デルタクロン株およびBA.3株の中和反応はBA.1株およびBA.2株の中和反応と同様だった。・3回のワクチン接種を受けた医療従事者は、オミクロン波での感染者(ワクチン接種の有無によらず)よりも強力で幅広い免疫を持ち、D614G変異株に対する中和抗体価はオミクロン波での感染者の59.9倍、2回接種を受けた医療従事者の4.2倍、デルタ波での感染者の2.8倍であった。 これらの結果は、BA.3株は免疫逃避変異株ではないことを示し、それについて著者らは、BA.3株がBA.1株やBA.2株より受容体結合ドメインの変異の数が少ないためと考察している。一方、デルタクロン株は、BA.1株やBA.2株での強い耐性を保持し、デルタ波での患者の血清サンプルに対する感受性の増強は見られなかった。デルタ株由来の変異は中和耐性を弱めないようだと著者らは述べている。

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RAS野生型大腸がんの1次治療、オンするのはパニツズマブかベバシズマブか(PARADIGM試験)/ASCO2022

 RAS野生型の進行・再発大腸がん(mCRC)1次治療において、パニツズマブ+mFOLFOX6とベバシズマブ+mFOLFOX6を比較したPARADIGM試験の最終解析結果が、米国臨床腫瘍学会年次総会(2022 ASCO Annual Meeting)のPlenary Sessionで、国立がん研究センター東病院の吉野孝之氏から報告された。PARADIGM試験でパニツズマブとmFOLFOX6の併用療法に優位性 PARADIGM試験は、日本国内の197施設で実施されたオープンラベルの第III相無作為化試験である。・対象:転移のある未治療のRAS野生型大腸がん(mCRC)患者(823例)・試験群:パニツズマブ+mFOLFOX6(Pani群:411例)・対照群:ベバシズマブ+mFOLFOX6(Beva群:412例)・評価項目:[主要評価項目1] 左側原発例(左側集団)における全生存期間(OS)[主要評価項目2] 右側原発例を含む全体集団におけるOS主要評価項目1で統計学的有意差が検出された場合にのみ、主要評価項目2の検定を実施する計画[副次評価項目] 左側集団と全体集団における無増悪生存期間(PFS)、奏効率(ORR)、奏効期間(DoR)、治癒切除率(R0)、および全体集団における安全性[探索的評価項目] 奏効の深さ(DpOR)、早期腫瘍縮小率(ETS)など PARADIGM試験の主な結果は以下のとおり。・症例登録期間2015年5月~2017年6月(データカットオフ2022年1月)、観察期間中央値は61ヵ月であった。・左側集団はPani群312例(78.0%)、Beva群292例(72.6%)であった。・左側集団のOS中央値は、Pani群37.9ヵ月、Beva群34.3ヵ月で、ハザード比(HR)は0.82(95%CI:0.68~0.99)、p=0.031とPani群が統計学的に優位であった。・全体集団のOS中央値は、Pani群36.2ヵ月、Beva群31.3ヵ月で、HRは0.84(95%CI:0.72~0.98)、p=0.030とPani群が統計学的に優位であった。・これらのOSに関して、事前に計画されたサブグループ解析においては、概してPani群が優位であり、特異なサブグループはなかった。・左側集団および全体集団におけるPFSは、Pani群とBeva群間に有意な傾向差は見られなかった。・左側集団のORRはPani群80.2%、Beva群68.6%、全体集団ではPani群74.9%、Beva群67.3%であった。・左側集団R0率はPani群18.3%、Beva群11.6%、全体集団R0率はPani群16.5%、Beva群10.9%であった。・右側集団におけるOS中央値はPaniが20.2ヵ月、Beva群23.2ヵ月でHRは1.09であった。・Grade3以上の有害事象(AE)はPani群で71.8%、Beva群で64.9%、AEによる治療中止の割合はPani群23.8%、Beva群18.4%であった。 最後に演者の吉野氏はPARADIGM試験について「日本発のデータで、RAS野生型の左側の進行・再発大腸がんに対する 1次治療としてのパニツズマブとmFOLFOX6の併用療法の優位性が実証された」と結んだ。

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ER+進行乳がん1次治療、パルボシクリブ+レトロゾールのOSの結果は?(PALOMA-2)/ASCO2022

 ER+/HER2-進行乳がんの1次治療として、パルボシクリブ+レトロゾールをプラセボ+レトロゾールと比較した第III相PALOMA-2試験において、副次評価項目である全生存期間(OS)は有意な改善が示されなかったことが報告された。米国・David Geffen School of Medicine at UCLAのRichard S. Finn氏が、米国臨床腫瘍学会年次総会(2022 ASCO Annual Meeting)で発表した。 PALOMA-2試験では、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)の有意な改善が示されている(追跡期間中央値23ヵ月でのPFS中央値:24.8ヵ月vs.14.5ヵ月、ハザード比[HR]:0.58、p<0.001)。PFSの最終解析時、OSデータは必要なイベント数(層別log-rank検定で0.74未満のHR検出に390イベント必要)に達しておらず、2021年11月に必要イベント数に達したことからOSの最終解析を実施した。・対象:進行がんに対する治療歴のないER+/HER2-進行乳がんの閉経後女性 666例・試験群(パルボシクリブ群):パルボシクリブ+レトロゾール 444例・対照群(プラセボ群):プラセボ+レトロゾール 222例・評価項目:[主要評価項目]PFS[副次評価項目]OS、奏効率、安全性、バイオマーカー、患者報告アウトカム 主な結果は以下のとおり。・OS中央値は、パルボシクリブ群53.9ヵ月(95%CI:49.8~60.8)、プラセボ群51.2ヵ月(95%CI:43.7~58.9)だった(HR:0.956、95% CI:0.777~1.177、片側p=0.3378)。・同意撤回/追跡不能により生存データが得られなかった患者(パルボシクリブ群13%、プラセボ群21%)を除外した事後感度分析では、OS中央値はパルボシクリブ群51.6ヵ月(95%CI:46.9~57.1)、プラセボ群44.6ヵ月(95%CI:37.0~52.3)だった(HR:0.869、95%CI:0.706~1.069)。・化学療法までの期間の中央値は、パルボシクリブ群38.1ヵ月(95%CI:34.1~42.2)、プラセボ群29.8ヵ月(95%CI:24.7~34.8)だった(HR:0.730、95%CI:0.607~0.879)。・PALOMA-1試験とPALOMA-2試験を合わせたOS中央値(追跡期間中央値90ヵ月)は、パルボシクリブ群51.8ヵ月、プラセボ群46.8ヵ月で、HRは0.934(95%CI:0.780~1.120)だったが、無病生存期間12ヵ月超のサブグループでは、パルボシクリブ群64.0ヵ月、プラセボ群44.6ヵ月で、HRは0.736(95%CI:0.551~0.982)であった。 Finn氏は、「OSは数値的には改善したが、統計学的に有意ではなかった。しかしながら、この集団におけるOS中央値が50ヵ月以上であることはHR+乳がんの臨床経過において意味のある改善を示すものであり、それは無病生存期間12ヵ月超の患者で強調される」と述べた。さらに、「PALOMA-2試験では生存データが得られなかった患者の割合が大きく、また2つの群に偏りがあったことで、OSの解釈は限られる」と考察した。

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COVID-19パンデミックによる日本人医学生の座位行動とうつ病との関連

 2019年に発生したCOVID-19により人々の行動が変化し、座りがちな行動の割合が増え、うつ病の増加につながっていることが示唆されている。医学生におけるこのような影響は、今後の医療提供体制に負の作用をもたらす可能性がある。広島大学の田城 翼氏らは、日本人医学生を対象にCOVID-19パンデミック中の座位行動とうつ病との関連を調査した。その結果、COVID-19パンデミック下の日本人医学生のうつ病リスクを減少させるためには、座位時間および余暇でのスクリーンタイムの減少が有効である可能性が示唆された。著者らは、これらの結果に基づき、うつ病の予防や治療を行うための適切な介入の開発が求められると報告している。BMC Psychiatry誌2022年5月20日号の報告。 2021年7月30日~8月30日に匿名アンケートシステムを用いてオンライン調査を実施し、日本人大学生1,000人を対象に社会人口統計学的特性、身体活動、座位行動に関するデータを収集。うつ病は、Patient Health Questionnaire-2(PHQ-2)を用いて評価した。484人の回答者データをステップワイズ法で分析し、モデル1として医学生と非医学生の違いを、モデル2としてうつ病を有する医学生と非うつ病の医学生の違いを評価した。両モデルの群間比較には、社会人口統計学的特性ではカイ二乗検定、身体活動および座位行動ではマン・ホイットニーのU検定を用いた。モデル2では、医学生のうつ病に関連する因子を分析するため、ロジスティック回帰分析を用いた。 主な結果は以下のとおり。・モデル1では、医学生は非医学生と比較し、身体活動時間が短く(p<0.001)、座位時間が長く(p<0.001)、PHQ-2スコアが高かった(p=0.048)。・モデル2では、うつ病医学生は非うつ病医学生と比較し、座位時間が長く(p=0.004)、余暇のスクリーンタイムが長かった(p=0.007)。・潜在的な交絡因子で調整後のロジスティック回帰分析では、座位時間(OR:1.001、p=0.048)と余暇のスクリーンタイム(OR:1.003、p=0.003)が医学生のうつ病と有意に関連していることが示唆された。

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進行膵がん、TCR-T細胞療法が転移巣に著効した1例/NEJM

 米国・Earle A. Chiles Research InstituteのRom Leidner氏らが、KRAS G12Dを標的としたT細胞受容体(TCR)遺伝子治療により腫瘍縮小が得られた転移のある進行膵がん患者について報告した。膵管腺がんは現在の免疫療法に抵抗性を示し、依然として致死率が最も高いという。研究グループは以前、転移のある大腸がん患者の腫瘍浸潤リンパ球からKRAS G12Dを標的としたHLA-C★08:02拘束性TCRを同定し、自家KRAS G12D反応性腫瘍浸潤リンパ球を用いた治療により内臓転移の客観的縮小が観察されたことを報告し(N Engl J Med.2016;375:2255-2262.)、この腫瘍浸潤リンパ球由来のKRAS G12D反応性TCRが、HLA-C★08:02とKRAS G12Dを発現している腫瘍を有する患者の、TCR遺伝子治療として使用できる可能性が示唆されていた。NEJM誌2022年6月2日号掲載の報告。KRAS G12Dを標的としたHLA-C★08:02拘束性TCRを発現するT細胞を移植 患者は71歳女性で、67歳時に膵頭部腺がんと診断され、2018年に術前補助化学療法(FOLFIRINOX療法)、幽門輪温存膵頭十二指腸切除、術後FOLFIRINOX療法、カペシタビン併用放射線療法を実施した。 2019年まで再発なく経過したが肺転移が確認され、無症状で両肺に転移が進行したことから、2020年にピッツバーグ大学で実施された腫瘍浸潤リンパ球療法の臨床試験に参加するも、6ヵ月以内に肺転移の拡大が観察された。分子ゲノム研究の結果、PD-L1発現率(TPS)1%未満、KRAS G12D変異、マイクロサテライト安定、HLA-C★08:02発現などが確認されたことから、2021年6月、KRAS G12Dを標的とする2種類の同種HLA-C★08:02拘束性TCRを発現するよう別々のバッチでレトロウイルスによって形質導入した自家末梢血T細胞による治療を行った。肺転移巣は1ヵ月後で62%、6ヵ月後で72%縮小 細胞注入の5日前にトシリズマブ600mg単回静注、5日前と4日前にシクロフォスファミド30mg/kg/日静注による前処置を行った後、16.2×109個の自家T細胞を単回注入し(0日目)、細胞注入の18時間後に高用量IL-2(60万IU/mL、8時間毎静注)の投与を開始(予定していた6回の投与のうち、6回目は低血圧のため投与は行われず)。11日目に退院し、外来で骨髄増殖因子と血液製剤の投与を受けた。 細胞注入1ヵ月後の最初の追跡調査において、CTにより肺転移巣が62%縮小していることが観察され、RECIST v1.1に基づく部分奏効が得られた。この効果は最新の追跡調査時の細胞注入6ヵ月後も持続しており、RECIST v1.1に基づく腫瘍縮小は72%であった。 また、注入されたTCR改変T細胞は、注入の約1ヵ月後で循環血中の全T細胞の約13%、3ヵ月後で3.3%、6ヵ月後でも2.4%を占めていた。

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中等~重症のクローン病、リサンキズマブ導入療法が有効/Lancet

 中等症~重症の活動期クローン病患者において、IL-23 p19阻害薬リサンキズマブは導入療法として有効であり忍容性も良好であることが示された。オランダ・アムステルダム大学医療センターのGreet D'Haens氏らが、第III相無作為化二重盲検プラセボ対照試験「ADVANCE試験」および「MOTIVATE試験」の結果を報告した。Lancet誌2022年5月28日号掲載の報告。1,549例を対象に、リサンキズマブ2用量の有効性と安全性をプラセボと比較 両試験の対象は16~80歳の中等症から重症の活動期クローン病患者で、ADVANCE試験では既存治療または生物学的製剤で効果不十分または不耐容の患者、MOTIVATE試験では生物学的製剤で効果不十分または不耐容の患者を適格とした。適格患者をリサンキズマブ600mg群、1,200mg群、またはプラセボ群(いずれも0、4および8週目に単回静脈内投与)に、ADVANCE試験では2対2対1の割合で、MOTIVATE試験では1対1対1の割合で無作為に割り付けた。 主要評価項目は、12週時の臨床的寛解および内視鏡的改善であった。臨床的寛解は、米国内ではクローン病活動性指数(CDAI)を用いて同スコアが150未満、米国外では患者報告アウトカム(PRO)を用いて平均排便回数が2.8回/日以下、1日の平均腹痛スコアが1以下と定義した。 有効性の解析はITT集団(12週間の導入期間に少なくとも1回治験薬の投与を受けたすべての患者)、安全性の解析は少なくとも1回治験薬の投与を受けたすべての患者を対象とした。 ADVANCE試験では2017年5月10日~2020年8月24日に計931例が無作為化され(リサンキズマブ600mg群373例、1,200mg群372例、プラセボ群186例)、ITT集団は850例(それぞれ336例、339例、175例)であった。MOTIVATE試験では2017年12月18日~2020年9月9日に計618例が無作為化され(206例、205例、207例)、ITT集団は569例(191例、191例、187例)であった。臨床的寛解率はプラセボ19~25% vs.リサンキズマブ35~45% ADVANCE試験では、CDAI臨床的寛解率はプラセボ群25%に対して、リサンキズマブ600mg群45%(補正後群間差:21%、95%信頼区間[CI]:12~29)、1,200mg群42%(補正後群間差:17%、95%CI:8~25)であり、排便回数・腹痛スコアによる臨床的寛解率はそれぞれ22%、43%(補正後群間差:22%、95%CI:14~30)、41%(補正後群間差:19%、95%CI:11~27)であった。また、内視鏡的寛解率はそれぞれ12%、40%(補正後群間差:28%、95%CI:21~35)、32%(補正後群間差:20%、95%CI:14~27)であった。 MOTIVATE試験では、CDAI臨床的寛解率はプラセボ群20%に対して、リサンキズマブ600mg群42%(補正後群間差:22%、95%CI:13~31)、1,200mg群40%(補正後群間差:21%、95%CI:12~29)、排便回数・腹痛スコアによる臨床的寛解率はそれぞれ19%、35%(補正後群間差:15%、95%CI:6~24)、40%(補正後群間差:20%、95%CI:12~29)、内視鏡的寛解率はそれぞれ11%、29%(補正後群間差:18%、95%CI:10~25)、34%(補正後群間差:23%、95%CI:15~31)であった。 治療下で発生した有害事象の発現率は、両試験のすべての治療群で類似していた。導入療法期に、死亡がADVANCE試験のプラセボ群で2例、MOTIVATE試験のリサンキズマブ1,200mg群で1例報告されたが、リサンキズマブとの因果関係は否定された。

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ワクチン忌避に対抗できるか?植物由来の新しいコロナワクチン(解説:田中希宇人氏/山口佳寿博氏)

 新型コロナウイルスに対するまったく新しいタイプのワクチンの効果がNEJM誌に報告された。本研究で検討された「植物由来ワクチンCoVLP+AS03」は、ベンサミアナタバコ(Nicotiana benthamiana)という植物内でコロナウイルスのスパイクタンパクを発現し、コロナ様粒子(CoVLP)とアジュバント(AS03)を組み合わせた新しいタイプのワクチンである。 本研究は、過去にコロナワクチン接種歴のない方で18歳以上の約2万4,000例が今回の接種対象となっている。1:1でワクチン接種群とプラセボ群に割り付けられ、コロナ感染が確認された165例での解析がなされている。結果は症候性コロナ発症に対する有効性は69.5%、中等症~重症コロナ発症に対する有効性は78.8%と比較的高い効果を示していることがわかる。90%以上の発症予防効果を誇る従来のmRNAワクチンと比較すると、この植物由来ワクチンCoVLP+AS03は数字上ではやや劣るように感じる。ただ、2つのワクチンを比較検討したわけではなく、研究が行われた時期や背景、患者群が異なるので一概に効果の違いはわからない。特筆すべきはワクチン接種群で重症例は認められなかったことと、コロナ診断時にプラセボ群はワクチン接種群に比べてウイルス量が100倍以上高かったことも、重要なポイントと考えることができる。副反応は、局所的な有害事象(92.3% vs.45.5%)も全身的な有害事象(87.3% vs.65.0%)もワクチン接種群の頻度が高かったことは理解可能であるが、Grade4や5の有害事象の報告は認められなかったことは評価される。 今回の研究の中で、コロナ感染が確認された165例中122例でウイルス配列が同定され、ガンマ株が43.4%、デルタ株が45.9%で大多数を占める。2021年3月~9月に行われた研究であり、時期的にオミクロン株は含まれていない。そのような時代背景の中でも症候性コロナ感染を約70%、中等症~重症を約80%抑えるという高い有効性が期待できるこの植物由来ワクチンCoVLP+AS03ではあるが、2022年6月の時点で80%以上の国民が1回以上のコロナワクチンを接種した日本においては、本試験の対象に該当する症例は限られている。また過去にコロナワクチン接種歴のない方で、かつ18歳以上が今回の接種対象となっているが、被検者の年齢の中央値が29歳ということで若年者が対象となっていることから、高齢者や基礎疾患を持つ方に対する有効性が示されたわけではないことは差し引いて考える必要がある。 まったく医学的ではないが、新しいコロナワクチンではあるものの「mRNA」や「ウイルスベクター」ではなく「植物由来Plant-based」ということで、今までのコロナワクチンに忌避感を示している方に少し受け入れられやすい可能性がある。ワクチン未接種者が本研究の主な対象ということで、今後のウィズコロナ時代においてさらに感染者や重症者に対する対策という意味では、もしかしたら1つの選択肢となりうる。今後幅広く活用されるためには、従来のmRNAワクチン接種後の交互接種のデータや、基礎疾患のある症例や高齢者に対するデータが補完されることを期待したい。

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「トップガン マーヴェリック」【Dr. 中島の 新・徒然草】(429)

四百二十九の段 「トップガン マーヴェリック」「トップガン マーヴェリック」というタイトルにしましたが、私はこの映画をまだ観ていません。観たというのは外来の患者さんです。彼女は40歳頃の事故で高次脳機能障害になってしまい、もう何年も通院とリハビリをしています。短期記憶が苦手で、私の名前を尋ねてみても出てきたり出てこなかったり。患者「うーん、先生の名前は……中島さん? そんな気もするわ」で、そんな彼女が開口一番言ったのは、「この前、旦那と『トップガン マーヴェリック』を観てきた!」という事です。患者「私、すごく感動した!」中島「面白かったですか、やっぱり?」患者「旦那は中身に感動しとったけどな、私は自分が前のストーリーを憶えてたことに感動してん」前のストーリーというのは1986年の元祖「トップガン」の事で、当時小学生だった彼女は映画館ではなく、テレビやビデオなどで何度も観たのだそうです。トム・クルーズが米国海軍の戦闘機パイロットとして縦横無尽に活躍する「トップガン」は日本を含む全世界で大ヒットしました。そして長らく待たれていた続編が今回の「トップガン マーヴェリック」で、実に36年ぶりの第2作目です。主役はまたもトム・クルーズで、還暦近い年齢でありながら、相変わらずのイケメンぶりを発揮してくれました。また、このシリーズのもう1つの主役とも言える戦闘機の方は、前回がF-14 トムキャット、今回はF/A-18E/F スーパーホーネットです。患者「あの時に死んだ相棒がおったやろ?」中島「グースの事ですか」トム・クルーズの相棒役を演じたアンソニー・エドワーズは、むしろ「ER」のグリーン先生役として我々の業界では有名ですね。患者「そうそう。その息子がパイロットとして出てきとってん」トム・クルーズ扮するマーヴェリックとの浅からぬ因縁を持つ息子という役どころでしたか。この患者さん、何しろストーリーが頭に残らないので、普段は連続テレビドラマなんかを見るのが苦痛だということです。でも昔の映画については熱く語ってくれました。患者「お母ちゃんがトム・クルーズのファンでな、『ミッション:インポッシブル』とかのDVDを全部持ってるねん」中島「なるほど」患者「私は『007』のほうが好きやけどな」いつもはこんなに饒舌な人ではありませんが、映画の話になると熱が入ってきます。中島「でも、『007』のほうはジェームズ・ボンド役の俳優がどんどん入れ替わっているじゃないですか」患者「そうやなあ」中島「どの俳優が1番ですか?」俳優の名前を思い出すのは、いいリハビリになるかも。患者「それを訊かれると難しいねん」中島「確か初代は……あの、カツラ男。あかん、名前が出てこない」ショーン・コネリーですね。私ごときにカツラ男よばわりされて、申し訳ないです。中島「それで途中にティモシー・ダルトンがいましたかね」患者「そうそう!」中島「ん、でもほかの俳優の名前が出てこないぞ」私も年を取ったものです、名前がパッと出てきません。後で調べるとティモシー・ダルトンの前がロジャー・ムーア、後がピアース・ブロスナンでした。どうやら私にもリハビリが必要みたい。患者「私な、ロバート・デ・ニーロも大好きやねん」中島「そうすると『俺たちは天使じゃない』という映画は知ってますか」患者「先生こそ、なんでそんなマイナーな映画知ってるの?」中島「マイナーやけど名作でしょ、あれは」患者「あんな面白い映画もないよね」中島「確か相棒役の俳優が……出てこない!」患者「私も名前が出てけえへん。年齢のせいかな」こちらはショーン・ペンでしたね。ちなみに、私は家で「そっちじゃない!」と言いたい時に、この映画の有名なセリフをとって "another father Brown!" と叫んでおります。ということで、短期記憶に障害のある患者さんが、案外、昔の映画を憶えていたというお話です。こういった有名な映画で俳優の名前やストーリーを思い出そうとするのも、脳の活性化につながるかもしれませんね。思いがけず盛り上がった外来診察でした。最後に1句6月の 空を切り裂く ホーネット

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終末期やACPのこと、いつ・どこまで話し合う?【非専門医のための緩和ケアTips】第29回

第29回 終末期やACPのこと、いつ・どこまで話し合う?緩和ケアに関する幅広い話題について考える本シリーズですが、今回は緩和ケアと切り離せない「対話」の話題です。やってみると難しいものですが、一緒に考えてみましょう。今日の質問高齢者が多く通院するクリニックの外来と訪問診療を担当しています。早めに先々のことを話し合うことが大切と考え、積極的に提案しています。ただ、蘇生措置拒否(DNR)のことなどを話すとびっくりされてしまいます。本人のことですし、大切なことだと思うのですが。どこまで話をするべきなのでしょうか?アドバンス・ケア・プランニング(ACP)といわれる、将来に備えた医療やケアについての話し合いを実践されているのですね。それ自体、非常に重要な取り組みですね。でもやってみると、必ず突き当たる難しさがあります。その一つが、今回の質問にある「どこまで話し合うか」問題です。これはACPの本質に関わる、難しい質問です。患者さんからすると、急に「病状が進行したときのことを話し合いましょう」と言われても、びっくりしてしまいますよね。この問題に対応するには、コミュニケーションスキルが重要です。重要なのは「いきなり本題に入らない」こと。軽く前置きを入れ、相手の状況を把握することから始めましょう。話すことについて少し心構えを促す、といったイメージです。私がよく使うのは、「少しびっくりさせてしまうかもしれませんが、先々のことについて、私が心配していることを相談させていただけますか?」といった前置きです。患者さんを中心に置きつつも、あまり自分ごととして考えられていない場面も多いので、「医師である私が心配していることを話させてもらう」といったように伝えるのです。さらに、重要なのはここからです。患者さんの表情をよく観察しましょう。心配そうな場合は、「これまでこうした話し合いはしたことがありますか?」とつなげ、説明よりもまずは対話を優先します。こう説明すると、「それじゃあ、ACPは長年診療している患者さんにしかできないじゃないですか」と心配されます。もちろん、長いお付き合いの方がやりやすい部分は多いですが、前述したような対話の工夫をすることで、お付き合いの浅い患者さんでもスムーズに話を進められます。そして、ACPを実践する医療者の方に知っていただきたい言葉が、「二歩先を見て、一歩先を照らす」です。私たち医療者は医学知識を持ち、同じ疾患を持った患者・家族と多く話し合ってきたプロですから、その患者さんの何歩も先を予想できます。しかし、患者さんは自分の一歩先がどうなるかがわからず、多くの方が不安を抱えています。そのため、私たちがずっと先の話をすると、「そんなことは想像してなかった」とショックを受けるのです。医療者は「少なくとも二歩先」を見据えながらも、患者さんとは「一歩先」を話し合うことの心構えが大切で、これを「二歩先を見て、一歩先を照らす」と表現しています。一歩の歩幅は人それぞれです。今回の質問のように、「目の前の患者さんとどこまで話し合うのがいいのか」と迷った際は、「患者さんにとっての一歩先」を考えてみるとよいでしょう。今回のTips今回のTipsどこまで話すかは相手次第。切迫していない状況であれば、相手にとっての「一歩先」を探ってみよう。

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皮膚科医デルぽんのデルマ医は見た!!

連載でおなじみのデルぽん先生がまたまた放つ、笑撃的コミックエッセイ!!CareNet.comの「Dr.デルぽんの診察室観察日記」で連載が続く現役の皮膚科医、デルぽん先生。4コマ漫画という手法で皮膚科の日常を面白おかしく綴ったデビュー作『皮膚科医デルぽんのデルマな日常』から2年、待望の第2弾が発売されました!!『デルマな日常』が皮膚科の仕事内容を伝える〈基礎編〉だったのに比べ、本書では、もう少し込みいった内容の〈事件編〉といったところでしょうか。とはいえ皮膚科の特性で、命に関わるような大事件はめったに起こりません。ただ、老若男女が押しかける皮膚科ならではの小事件、小ネタは尽きることがありません。たとえば「カミソリでヒゲを剃ったら腫れてきて…」と訪れた患者さんのケースでは切開したところ、中に結構な大きさの小石が入っていたとか、「先週からアゴが腫れてきて…」と訴えた患者さんの様子を見て大きな病院を紹介したら「外歯瘻」という厄介な病気だったとか。私たちが皮膚科に抱くイメージは水虫やイボ、ウオノメといったところですが、こんな珍しい症例もあるのだと驚かされます。たわいない、命がどうのこうのという深刻な事件ではないけれど、日常に潜む危険はいろいろある。皮膚科のお医者さんはそんな現場を知っている唯一の存在、と改めて気付かせてくれる一冊です。著者・デルぽんより発刊のご挨拶前作から2年。新たに描き下ろした研修医時代の思い出エピソードも加えて、ブログやメディアに掲載していた漫画たちを続編として一冊の本にまとめました!前作同様、ゆるい医療あるある漫画や皮膚科あるある、皮膚科女医(一応)の日常と妄想をつめ込んでいます☆笑いあり、時にためになる実用ネタあり?!外来の待合室や医局に、はたまた当直室のお供に、一冊いかがでしょうか?画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。※ご使用のブラウザによりPDFが読み込めない場合がございます。PDFはAdobe Readerでの閲覧をお願いいたします。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。※ご使用のブラウザによりPDFが読み込めない場合がございます。PDFはAdobe Readerでの閲覧をお願いいたします。    皮膚科医デルぽんのデルマ医は見た!!定価1,430円(税込)判型A5判頁数128頁発行2022年6月著者デルぽん

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第112回 日医会長選にも影響したリフィル処方箋、医療現場の反応は?

日本医師会の会長選は6月4日に立候補受け付けが締め切られ、松原 謙二副会長(65歳)と松本 吉郎常任理事(67歳)が届け出た。松原氏の出身母体である大阪府医師会が松本氏陣営の副会長候補を出していることから、松本氏の優位は揺るがないものと思われる。また、副会長選(定数3)には、松本氏陣営から現職の猪口 雄二氏(全日本病院協会会長)、茂松 茂人氏(大阪府医師会会長)、角田 徹氏(東京都医師会副会長)の3人のほか、現職の今村 聡氏も届け出た。会長選を含めた役員選挙は6月25日の代議員会で投開票される。会長選で中川 俊男会長が不出馬を表明した背景に、繰り返し使用できるリフィル処方箋の導入決定などに対する会員の批判が挙げられる。医療現場ではどう受け止めているのだろうか。大阪府保険医協会が5月、2022年度診療報酬改定で新設されたリフィル処方箋、外来感染対策向上加算、電子的保健医療情報活用加算に関して会員医療機関にアンケートを実施し、597件の回答を得た。リフィル処方箋、8割以上は「発行していない」リフィル処方箋については「発行している」はわずか3.7%で、「発行していない」は82.6%と圧倒的多数を占めた。「患者の求めがあれば発行を検討」は13.7%だった。また、患者からの希望や相談の有無については「あった」が17.3%と2割に満たず、「今のところはない」が79.9%だった。リフィル処方箋を希望した患者に対して長期処方した医療機関は2件、すでに長期処方している患者からの希望も2件あったという。自由意見欄には「リフィル処方は無診察投薬禁止の原則と矛盾している」「リフィル処方と3ヵ月処方との意義(違い)がよくわからない」「実質無診察投薬であり病態変化に対応できないなど、健康管理上問題がある」など批判的な声が寄せられた。外来感染対策向上加算は「算定しない」が65%外来診療における感染防止対策を評価する施設基準、外来感染対策向上加算についてのアンケート結果は以下のとおり。「算定しない」が65.1%とトップ。次いで「算定している」(23.5%)、「検討中」(6.5%)、「算定予定」(3.4%)が続く。「算定している」(140件)の連携先(複数回答)としては、「加算1取得の地元病院」(76件)、「医師会」(56件)、「地元以外の病院」(4件)が挙げられ、「未定」も6件あった。「算定している」の動機(複数回答)としては、「地域の感染対策への貢献」(70件)、「少しでも上乗せしたい」(68件)、「必要なことだから」(44件)だった。同加算新設に対する評価(複数回答)では、「要件が厳しい」が415件と7割を占めた。次いで「点数が不十分」が144件、「内容を評価」が31件と、「算定している」回答者も含めて評価は低い。施設基準が複雑でハードルも高いにもかかわらず、連携加算などすべて算定しても10点と点数が低いことを反映していると思われる。自由意見欄では「加算の手続きが手間であった。発熱診療機関であれば、無条件で付けるべき」「同加算は要件が複雑で一応出したが、後で返戻減点されないか心配」などの意見や不安が記されていた。電子的保健医療情報活用加算では「患者負担が増える」ことに疑問電子的保健医療情報活用加算は、診断および治療等の質の向上を図る観点から、オンライン資格確認システムを使って患者の薬剤情報や特定健診情報等を取得し、その情報を活用して診療などを実施することに対する評価。厚生労働省は2023年3月末までに、全保健医療機関・薬局でのオンライン資格確認システムの導入を目指しており、顔認証付きカードリーダーに関する補助金を提供している。これに対し、医療機関からは「補助金額が低く、医療機関の持ち出し分が大きい」などと批判が起きていた。このような状況下、アンケートでは、オンライン資格確認システムの導入について、回答者の約4割が「導入はしない」(38.2%)と回答。一方、「導入(設置)済」は14.9%で、「入手・申込済」は18.6%だった。また、同加算新設に対する評価については「評価する」はわずか8.2%。「評価しない」は31.6%で、「どちらとも言えない」が56.8%と最多だった。同システムを「導入(設置)済」の医療機関でも「評価する」は28.1%と3割に満たない結果となった。自由意見欄で一番多かったのは「患者負担が増える」ことへの疑問だ。「妊婦加算の時と同じように、患者側に負担させられているとネットなどで記事にされている」などの懸念があった。「中途半端なシステム」「事務量が増える」「点数が不十分」などの声も少なくなかった。また、同システムを活用した資格確認の1つにマイナンバーカードも使われるが、「マイナンバーカードに登録済みの方が少ない」という指摘も多かったという。2022年度診療報酬改定で新設された3項目は、あまり評判が良くないことが明らかになった。医療現場にとっての申請のしやすさや、患者に負担をかけない制度設計が望まれる。

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ヘルスケアベンチャー大賞への参加者募集【ご案内】

 日本抗加齢協会と日本抗加齢医学会は、今秋もヘルスケアベンチャー大賞を開催する。4回目を迎える同大賞は『アンチエイジングからイノベーションを!』をテーマに掲げ、アンチエイジングに資するヘルスケア分野のビジネスプランやアイデアを募集する。 新たなスタートアップを立ち上げることは並大抵のことではないが、近年、医師による起業や新規事業の立ち上げが増加しており、本大賞はそのような医師らの積極的な活動を応援するために2019年より始まった。起業準備中の個人や企業との連携を求める個人なども応募が可能で、1次書類審査にてファイナリスト8名(社)を選出し、10月の最終審査で受賞者が決定する。大賞・学会賞受賞者は賞金授与だけではなく、翌年6月に開催予定の第23回日本抗加齢医学会総会での発表機会や企業展示支援も与えられる。 開催概要は以下のとおり。[募集テーマ]アンチエイジングからイノベーションを!*アンチエイジングに資するヘルケア分野のビジネスプラン/アイデアを広く募集 生活習慣病の予防、老化による疾病予防、高齢者の自立、医療、介護、技術、 創薬、遺伝子治療、再生医療製品、食品、化粧品、AI、ヘルスケアIT、 ビッグデータ解析、ディープラーニング、ウェラブルデバイス、環境 など[募集期間] 2022年5月9日(月)~7月25日(月)[1次書類審査]2022年8月5日(金)~9月2日(金)[ファイナリスト発表]2022年9月5日(月)[最終審査会] 2022年10月21日(金)15:00〜17:00        開催形式:会場とWEBのハイブリッド[賞金]企業・団体応募 大賞:100万円 学会賞:30万円         ヘルスケアイノベーションチャレンジ賞:20万円個人応募    最優秀アイデア賞:15万円 アイデア賞:10万円[副賞]ファイナリスト企業を「日本抗加齢協会認定スタートアップカンパニー」に認定/起業⽀援サービス/⼤学発新産業創出プログラム(START)への推薦 など実行委員会:日本抗加齢医学会イノベーション委員会

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急性膵炎の抗菌薬処方はもう古い!?最新治療とは―診療ガイドライン2021発刊

 専門医でも抗菌薬や蛋白分解酵素阻害薬の投与が慣例となっている急性膵炎の治療。ところが、昨年12月に発刊された『急性膵炎診療ガイドライン2021年版(第5版)』で、遂に治療法へのメスが入ったのである。診断よりも治療法に重きを置いて今回の改訂がなされた理由について、急性膵炎診療ガイドライン改訂出版責任者の高田 忠敬氏(帝京大学附属病院)にインタビューした。 今回6年ぶりに発刊された急性膵炎診療ガイドライン第5版では、「予防的抗菌薬の投与がほぼ全例で行われている」「発症48時間以内の早期の経腸栄養が開始されていない」点を専門医に向けて問題提起している。急性膵炎の治療において栄養摂取は時間勝負であり予後改善の分岐点ともなることから、いかに早期に食事を開始するか、その方法や意義などが盛り込まれた。急性膵炎診療ガイドラインの推奨「予防的抗菌薬は投与しない」 急性膵炎診療ガイドライン2021年版のクリニカルクエスション(CQ13:予防的抗菌薬は急性膵炎の予後改善に有用か?)を見ると、予防的抗菌薬の投与について、軽症例の場合は「行わないことを推奨する」(強い推奨、エビデンスの確実性が高い)とされ、重症例もしくは壊死性膵炎の場合は「生命予後や感染性膵合併症発生に対する明らかな改善効果は証明されていない」(推奨なし)となった。ただし、胆石性膵炎で胆管炎を併発している場合のように予防的ではなく感染を伴った際には、治療薬として抗菌薬を使用する旨が記載されている。これについて高田氏は「現段階で重症例への予防投与も答えが出せない状況であるため、今後の研究が待たれる」と説明した。急性膵炎診療ガイドラインでは早期に経腸栄養を始めることが重要 続いて、軽症例の経腸栄養の早期開始について、同氏は「以前は腸を空にすることが善とされてきたが、近年では蠕動運動を保つという目的はもちろん、腸内環境を整えるためにも早期に経腸栄養を始めることが感染予防対策としても重要と報告されている」と述べた。また、急性膵炎診療ガイドライン2021年版のCQ16(重症急性膵炎に対する経腸栄養の至適開始時期はいつか?)が強い推奨、エビデンスの確実性高となっていることについて、「重症例の場合、通常の1.5倍ほどのカロリーが必要。それを補うためにも、腹痛や蠕動音が聴取できないなどの状態であっても禁忌条件に該当しない限りは静脈栄養に加えて経腸栄養を行うことが推奨される」とも説明した。*関連:CQ17 経腸栄養ではどこから何を投与するか?    CQ18 軽症膵炎ではどのように食事を再開するか? 重症例に対する、経腸栄養の禁忌条件や経腸栄養が可能な状態は以下のとおり。<経腸栄養の禁忌条件>1.高度の腸閉塞2.消化管閉塞3.消化管穿孔4.重篤な下痢5.難治性嘔吐6.活動性消化管出血7.汎発性腹膜炎8.膵性胸腹水<経腸栄養が可能な症状・所見>1.腹痛2.嘔気3.血清膵酵素上昇4.腸管蠕動音消失5.胃内容逆流(経鼻胃管からの排出)急性膵炎診療ガイドラインがスマホアプリとして初登場 一般的なガイドラインではクリニカルクエスチョンに対し解説が記載されていることが多いが、急性膵炎診療ガイドライン2021年版ではそれらを裏付けるための参考資料などはQRコードを利用して確認する仕様になっており、急性膵炎診療ガイドライン2021年版のp13などにもQRコードが掲載されている。それを読み取り、必要なページに瞬時にアクセスすることができるので、通常のガイドラインより必要な情報に集中することができる。また、急性膵炎診療ガイドライン2021年版Lはアプリにもなっているので、App storeにて書籍名を検索すれば誰でも無料で入手することができ、手軽に持ち歩くこともできる。 この機能に加え、患者がガイドラインを閲覧したり、医師がガイドラインを用いて説明したりする状況を鑑み「やさしい解説」が付記されている点も急性膵炎診療ガイドライン2021年版の大きなポイントで、患者に説明する際の使い勝手も良い仕様になっているので、まさに次世代ガイドラインとも言えるのではないだろうか。 最後に同氏は「抗菌薬投与も栄養管理も過去の経験則が代々引き継がれてきただけもので、エビデンスに基づく根拠がなかった。エビデンス重視の昨今において、ぜひ、本書もしくはアプリを活用いただき、最新の治療を理解いただくとともに悪しき慣習がなくなることを願う」と締めくくった。 なお、「日本消化器病学会誌」へ同氏の論文が、日本膵臓学会誌「膵臓」に『診療ガイドライン2021での巻頭言』が8月に掲載される予定だ。

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ビレーズトリとビベスピの120吸入製剤を発売/AZ

 アストラゼネカは、2022年6月6日、慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療配合剤「ビレーズトリエアロスフィア120吸入」(一般名:ブデソニド/グリコピロニウム臭化物/ホルモテロールフマル酸塩水和物)と「ビベスピエアロスフィア120吸入」(一般名:グリコピロニウム臭化物/ホルモテロールフマル酸塩水和物)の販売を同日より開始したと発表。 両製品における120吸入製剤のニーズは高く、それに応える形で追加発売となった。これにより、1つの吸入器で1ヵ月分の投薬が可能となる。 また、ビレーズトリエアロスフィア120吸入は、主に外観を変更した新しいデバイスを採用。ビレーズトリエアロスフィア56吸入も新デバイスに変更し、同日より販売を開始している。有効成分、臨床成績、1回噴霧量および投薬方法に変更はない。

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若年性双極性障害およびうつ病患者における自殺行動~メタ解析

 うつ病または双極性障害の小児および青年における自殺行動の割合や死亡率を評価するため、イタリア・IRCCS Bambino Gesu Pediatric HospitalのGiulia Serra氏らが、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。その結果、気分障害と診断された若者の死亡率(自殺企図当たりの死亡者数)は、一般的な若者よりも高いものの、成人よりは低いことを報告した。Journal of Affective Disorders誌オンライン版2022年5月16日号の報告。双極性障害の自殺企図の平均発生率はうつ病より高い 18歳以下の自殺行動に関する報告をシステマティックにレビューし、プールされたデータから自殺行動リスクや1年発生率を評価するため、ランダム効果メタ解析および多変量線形回帰モデルを用いた。 双極性障害またはうつ病の小児および青年における自殺行動の割合や死亡率を評価した主な結果は以下のとおり。・対象は、15ヵ国で検討された研究41件(1995~2020年)より抽出された10万4,801例(うつ病:10万2,519例、双極性障害:2,282例)。自殺行動リスクは0.80~12.5年であった。・メタ解析では、自殺企図の発生率は、双極性障害で7.44%/年(95%CI:5.63~9.25)、うつ病で6.27%/年(95%CI:5.13~7.41)であった。・うつ病および双極性障害の患者群を用いた研究5件のメタ解析では、双極性障害患者はうつ病患者と比較し、自殺企図リスクが有意に高かった(OR:1.59、95%CI:1.24~2.05、p<0.0001)。・6件の研究における若年性気分障害を伴う平均自殺率は、10万人当たり125人/年(56.9~236)であった。この値は成人と同様で、一般的な若者の30倍以上に当たり、年齢が上がるごとにリスクが高まった。・若年性気分障害患者の自殺企図/自殺の比率(A/S)は52.6であり、一般的な若者(A/S≧250)よりも死亡率が高かったが、成人で推定される死亡率(A/S:約30)よりも低かった。・若年性気分障害における自殺企図の平均発生率は10万人当たり6,580人/年であり、うつ病患者よりも双極性障害患者のほうが高く、観察期間が短いほど高かった。

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進行乳がん治療のパラダイムシフト、HER2低発現患者でT-DXdがPFSを大きく改善(DESTINY-Breast04)/ASCO2022

 HER2低発現で既治療の進行乳がん患者に対し、トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd)が治験医師選択の化学療法と比較し無増悪生存期間(PFS)を有意に改善した。従来HER2陰性に分類されてきた転移を有する乳がん(mBC)患者の約55%がHER2低発現に該当すると報告されている1)。米国・スローン・ケタリング記念がんセンターのShanu Modi氏が第III相DESTINY-Breast04試験の結果を米国臨床腫瘍学会年次総会(2022 ASCO Annual Meeting)で発表した。なおDESTINY-Breast04試験の結果は6月5日、New England Journal of Medicine誌に掲載された2)。DESTINY-Breast04試験、全例のOSがT-Dxd群で有意に改善・対象:HER2低発現(IHC 1+またはIHC 2+/ISH-)、1~2ラインの化学療法歴のある切除不能および/または転移を有する乳がん患者(ホルモン受容体陽性[HR+]の場合は内分泌療法抵抗性) 557例 以下の2群に2対1の割合で無作為に割り付け・試験群(T-DXd群):T-DXdを3週間間隔で5.4mg/kg投与 373例・対照群(TPC群):治験医師選択の化学療法(カペシタビン、エリブリン、ゲムシタビン、パクリタキセル、ナブパクリタキセルのいずれか) 184例・層別化因子:HER2発現状態(IHC 1+ vs.IHC 2+/ISH-)、化学療法歴、ホルモン受容体の状態、CDK4/6阻害薬による治療歴・評価項目:[主要評価項目]HR+患者における盲検化独立中央評価委員会(BICR)による無増悪生存期間(PFS)[主要副次評価項目]全例におけるBICRによるPFS、HR+患者および全例における全生存期間(OS)[その他の評価項目]客観的奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)、安全性、HR-患者の探索的解析  DESTINY-Breast04試験の主な結果は以下のとおり。・ベースライン時点での患者特性は、年齢中央値:T-DXd群58歳vs.TPC群56歳、アジアからの参加:39% vs.36%、IHC 1+:両群で58%、HR+:89% vs.90%、化学療法歴(1ライン):59% vs.54%、CDK4/6阻害薬による治療歴:64% vs.65%だった。・データカットオフ(2022年1月11日)時点での追跡期間中央値は18.4ヵ月。・HR+患者におけるPFS中央値は、T-Dxd群10.1ヵ月vs.TPC群5.4ヵ月、ハザード比[HR]:0.51(95%信頼区間[CI]:0.40~0.64、p<0.0001)でT-Dxd群で有意に改善した。・全例におけるPFS中央値は、9.9ヵ月vs.5.1ヵ月、HR:0.50(95%CI:0.40~0.63、p<0.0001)でT-Dxd群で有意に改善した。・HR+患者におけるOS中央値は、23.9ヵ月vs.17.5ヵ月、HR:0.64(95%CI:0.48~0.86、p=0.0028)でT-Dxd群で有意に改善した。・全例におけるOS中央値は、23.4ヵ月vs.16.8ヵ月、HR:0.64(95%CI:0.49~0.84、p=0.0010)でT-Dxd群で有意に改善した。・探索的評価項目であるHR-患者におけるPFS中央値は8.5ヵ月vs.2.9ヵ月でHR:0.46(95%CI:0.24~0.89)、OS中央値は18.2ヵ月vs.8.3ヵ月でHR:0.48(95%CI:0.24~0.95)だった。・HER2発現状態、CDK4/6阻害薬治療歴の有無を含むすべてのサブグループで、T-Dxdによるベネフィットが観察された。・HR+患者におけるORRはT-Dxd群52.6% vs.TPC群16.3%、DORは10.7ヵ月vs.6.8ヵ月。HR-患者におけるORRは50.0% vs.16.7%、DORは8.6ヵ月vs.4.9ヵ月だった。・Grade3以上のTEAEはT-Dxd群53% vs.TPC群67%で発生した。・治療期間中央値はT-Dxd群8.2ヵ月vs.TPC群3.5ヵ月、治療中止と関連したTEAEで最も一般的だったのはT-Dxd群がILD/肺炎(8.2%)、TPC群が末梢感覚神経障害(2.3%)だった。・T-Dxd群におけるILD/肺炎はGrade1が3.5%、Grade2が6.5%、Grade3が1.3%、Grade5が0.8%だった。 Modi氏は、mBC患者全体の最大約50%がHER2低発現に該当すると考えられるとし、今回のDESTINY-Breast04試験の結果は新たな治療標的となる患者群を明らかにするとともに、T-DXdがその標準治療となることを示したと結論付けている。

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ワクチン3回目、異種・同種接種での有効性~メタ解析/BMJ

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンのあらゆるプライマリ接種におけるブースター接種にはmRNAワクチンが推奨されること、異種・同種ワクチンの接種を問わず3回接種レジメンが、種々の変異株のCOVID-19予防に比較的有効であることを、中国・香港大学のWing Ying Au氏らが、システマティック・レビューとネットワークメタ解析の結果、報告した。ただし、3回接種レジメンのCOVID-19関連死への有効性については不明なままだったとしている。BMJ誌2022年5月31日号掲載の報告。ワクチン有効性、SUCRAスコアを比較 研究グループは、ブースター接種の有無を含む異種・同種COVID-19ワクチンレジメンのCOVID-19感染、入院および死亡に対する予防効果を評価するシステマティック・レビューとネットワークメタ解析を行った。 世界保健機関(WHO)の38のCOVID-19データベースについて、2022年3月から毎週検索を行う方法(Living systematic review)にて、COVID-19ワクチンの同種または異種レジメンの有効性について評価した試験を抽出した。ブースター接種の有無は問わなかった。 解析対象としたのは、ワクチン接種群と非接種群について、症候性や重症COVID-19、COVID-19関連の入院や死亡数を記録した試験だった。 主要評価項目は、ワクチンの有効性で、1-オッズ比で算出し評価。副次評価項目は、surface under the cumulative ranking curve(SUCRA)スコアとペアワイズ比較の相対的効果だった。 バイアスリスクについては、非無作為化介入試験バイアスリスク評価ツール「ROBINS-I」を、無作為化比較試験については、コクランバイアスリスク評価ツール「ROB-2」を用いて評価した。mRNAワクチン3回接種、免疫不全でも高い有効性 53試験を対象に、初回解析を行った。COVID-19ワクチンレジメンの24の比較のうち、mRNAワクチン3回接種が、非症候性・症候性COVID-19感染に対し最も有効だった(ワクチン有効性:96%、95%信頼区間[CI]:72~99)。 アデノウイルスベクターワクチン2回接種+mRNAワクチン1回接種の異種ブースター接種の非症候性・症候性COVID-19感染に対する有効性は88%(95%CI:59~97)と良好なワクチン効果が認められた。また、mRNAワクチン2回の同種接種の、重症COVID-19に対する有効性は99%(79~100)だった。 mRNAワクチン3回接種は、COVID-19関連入院においても最も有効だった(有効率:95%、95%CI:90~97)。mRNAワクチン3回接種者における死亡に対する有効性は、交絡因子により不明確だった。 サブグループ解析では、3回接種レジメンは、高齢者(65歳以上)を含むすべての年齢群で同程度の有効性が認められた。mRNAワクチンの3回接種レジメンは、免疫低下の有無にかかわらず比較的良好に機能することが認められた。 同種・異種のワクチン3回接種レジメンは、COVID-19変異株(アルファ、デルタ、オミクロン)のいずれに対しても、感染予防効果が認められた。

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骨髄異形成症候群へのメチル化阻害薬、がん遺伝子への影響は?/NEJM

 骨髄異形成症候群の患者へのメチル化阻害薬治療後に、がん遺伝子の脱メチル化とアップレギュレートが起こることが、米国・ブリガム&ウィメンズ病院のYao-Chung Liu氏らによって確認された。2つのコホートの患者サンプルの分析と遺伝子座特異的脱メチル化技術「CRISPR-DNMT1-interacting RNA」(CRISPR-DiR)を組み合わせた検討で明らかになったという。メチル化阻害薬は現在、がん患者の治療に用いられているが、腫瘍遺伝子の再活性化およびアップレギュレートも可能かどうかは、十分に解明されていない。今回の結果を踏まえて著者は、「さらなる検討の必要性があることが判明した」と述べている。NEJM誌2022年5月26日号掲載の報告。患者68例のメチル化阻害薬治療前後のサンプルを採取 研究グループは、2つの骨髄異形成症候群の患者コホートについて、メチル化阻害薬治療前後の骨髄サンプルを採取し、骨髄異形成症候群やその他がんで重要な役割を果たしている既知のがん遺伝子SALL4へのメチル化阻害薬の影響を検証した。 第1コホートとして新たに骨髄異形成症候群の診断を受けた37例について、骨髄サンプルを採取。うち25例について、5-アザシチジンの4サイクル投与前後の骨髄サンプルを採取した。第2コホートでは、骨髄異形成症候群の診断を受けた43例について、メチル化阻害薬の5サイクル投与前後の骨髄サンプルを採取した。また、対照群として、健康なドナー10例からCD34-骨髄単核細胞を、また同5例からCD34+骨髄単核細胞を採取した。 SALL4発現の変化、治療反応性、臨床アウトカムについて、メチル化阻害薬治療との関連を調べた。SALL4発現が低いか検出限界以下の白血病細胞株を用いて、SALL4メチル化と発現との関連を調べた。 SALL4発現にきわめて重要なCpGアイランドを同定するためCRISPR-DiRを用いた。SALL4アップレギュレートを30~40%で確認、不良なアウトカムと関連 メチル化阻害薬による治療後、SALL4のアップレギュレートが第1コホートの40%(25例中10例)と第2コホートの30%(43例中13例)で認められ、不良なアウトカムと関連していた。 CRISPR-DiRの結果、5'非翻訳領域のCpGアイランドの脱メチル化が、SALL4発現に非常に重要であることが判明した。細胞株や患者について、メチル化阻害薬による治療は、同じCpG領域の脱メチル化と、SALL4発現のアップレギュレートを引き起こしたことが確認された。

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