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身の丈に合った資産形成でお金持ちになろう!【医師のためのお金の話】第78回

身の丈に合った…。無理せず分相応にやっていくという意味ですが、あまり良いイメージはありませんね。身の丈に合ったと言われると、自分の能力を否定されているような気持ちになります。しかし、あえて私は「身の丈に合った」資産形成を提唱したいと思います。世の中には、資産形成の手法がたくさんあります。そして、それぞれの方法に成功者がいます。メディアで目にする彼らの成功物語は、素人でも出来た! などのキラキラしたストーリーばかり。コレなら自分でもできそうだと思ってしまいますね。ちょっと待ってください! 前のめりになるのは禁物です。たしかにメディアで喧伝されている成功物語は、簡単にできそうなものが多いです。全力で取り組んだら成功間違いなし! と思ってしまうのももっともですね。しかし、現実はそんなに甘くないです。たとえば不動産投資。借り入れさえできれば、簡単に億を超える資産を築けるといわれています。一方、その裏ではたくさんの人が債務超過に陥って死屍累々の状況です。そこで、私たちの身の丈に合った資産形成を考えてみましょう。資産形成の道は無数に存在する!資産形成は登山にたとえられます。その理由は、頂上に至る道が複数あることや、登頂の過程で乗り越えなければいけない苦しいことがたくさんある点です。とくに、資産形成の手法に関しては、人間の数だけ資産形成があるのではないかと思うほど多種多彩です。一方、それほど資産形成の手法がたくさんあると、どれを選択するべきなのか迷ってしまいますね。そして、どうせ資産形成するのであれば、ラクして大きな成果を得たいと思うのが人間の性(さが)でしょう。その結果、コスパの良い資産形成手法を追求する人が増加します。書店に行けばキャッチーなタイトルの書籍が目白押しです。もちろんネットでも膨大な量の資産形成関係の情報が流れています。しかも、これらの情報は無料のことが多い。これほど簡単に情報を入手できる環境が整備されていると、あとは情報収集するか否かで勝負が決まりそうです。もしそうであれば、世の中はお金持ちだらけでしょう。しかし、そうでないことは周知の事実です。自分に合わない方法を選択すると…これほど情報が飛び交っている環境にもかかわらず、真のお金持ちが少数派なのは少々解せませんね。本当の意味で資産形成に成功した人が少ない理由は、それぞれの手法に適性があるためです。たとえば、不動産投資。不動産投資の対象物件には、1棟マンション、商業物件、区分マンション、戸建など、たくさんの種類があります。さらに銀行融資を利用するのか現金買いするのかなど、不動産投資のバリエーションは広いです。この中で最もコスパの良い投資戦略は何でしょうか。一般的には銀行融資を利用した1棟マンション投資でしょう。できるだけ大きな物件をフルローンで購入すると、それだけで不動産投資は成功したのも同然。このように考える人は非常に多いです。しかし、もし1棟マンションをフルローンで購入する手法に、自分の適性が合っていなければどうでしょうか。大きな借金だけが残ってしまうトンデモない状況に追いやられてしまいます。自分に合った方法を選択することが、資産形成成功のキモと言えるでしょう。目的、能力、性格に合った方法を選ぼう!私の得意な手法は、不動産投資では好立地の店舗物件投資、株式投資では高配当で財務状況が盤石な銘柄への超長期逆張り投資です。一介の勤務医にもかかわらず、この手法で20億円近い資産を築くことに成功しました。それでは、どのような人でも私と同じ方法を踏襲すれば同じ結果を出せるのでしょうか。もちろん、そんなことはないはずです。私の採用した投資戦略は、メンタルを病んでしまう可能性が高い手法です。少々アタマのネジの緩い人でなければ実践が難しいでしょう。一方、私がギガ大家さんのように数百億円規模の投資戦略を採用しても、彼らと同様の結果は得られない可能性が高いです。同様に数十億円単位の資産を動かす個人株式投資家のマネをしようとしても、そのレベルまで到達できない可能性が高いです。その理由は、各々が持っている目的、能力、性格が結果に大きく影響するからです。キラキラした成功物語は見ていて気持ち良いです。また、自分にも簡単にできそうな気がします。しかし現実は甘くありません。「身の丈に合った」手法を採用しないと、思わしくない結果に終わる可能性が高いです。資産形成では決して無理をする必要はありません。自分の性格や能力に合った手法で、ゆっくり確実に資産形成を志しましょう!

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精巣診療ガイドライン 2024年版 第3版

2015年以来の改訂!エビデンス評価、推奨グレードを変更2015年以来の改訂。前版より書名を一部変更し『精巣診療ガイドライン』とした。エビデンスの確実性、推奨グレードを4段階で評価した。十分なコンセンサスが得られている事項は総論として記載し、議論の余地が残る重要臨床事項については13のClinical Question(CQ)、保険未承認の新規診断法や治療法については2つのFuture Research Question(FRQ)として記載した。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。※ご使用のブラウザによりPDFが読み込めない場合がございます。PDFはAdobe Readerでの閲覧をお願いいたします。目次を見るPDFで拡大する画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。※ご使用のブラウザによりPDFが読み込めない場合がございます。PDFはAdobe Readerでの閲覧をお願いいたします。目次を見るPDFで拡大する 精巣診療ガイドライン 2024年版 第3版定価3,960円(税込)判型B5判頁数192頁発行2024年2月編集日本泌尿器科学会ご購入(電子版)はこちら医書.jpでの電子版の購入方法はこちら紙の書籍の購入はこちらご購入(電子版)はこちら紙の書籍の購入はこちら医書.jpでの電子版の購入方法はこちら

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抗精神病薬使用と認知症リスク~40万人超のプロスペクティブコホート研究

 抗精神病薬は、最も汎用されている薬剤の1つであり、認知機能低下を引き起こす可能性が示唆されている。しかし、認知症リスクに対する抗精神病薬の影響に関する研究は、一貫性がなく、十分とは言えない。中国・青島大学のLi-Yun Ma氏らは、抗精神病薬使用と認知症リスクとの関係を調査するため、本研究を実施した。Journal of Affective Disorders誌2024年3月15日号の報告。 英国バイオバンク参加者41万5,100例のプロスペクティブコホート研究のデータを用いて、分析を行った。抗精神病薬およびさまざまなクラスの使用が認知症リスクに及ぼす影響を評価するため、多変量Cox比例ハザードモデルおよび経口抗精神病薬用量反応効果分析を用いた。 主な結果は以下のとおり。・フォローアップ調査後(平均:8.64年)、すべての原因による認知症を発症した参加者は5,235例(1.3%)であった。・主な内訳は、アルツハイマー病2,313例(0.6%)、血管性認知症1,213例(0.3%)であった。・いずれかの抗精神病薬使用により、すべての原因による認知症および血管性認知症のリスクは増加したが、アルツハイマー病リスクの増加は認められなかった。【すべての原因による認知症】ハザード比(HR):1.33、95%信頼関係(CI):1.17~1.51、p<0.001【血管性認知症】HR:1.90、95%CI:1.51~2.40、p<0.001【アルツハイマー病】HR:1.22、95%CI:1.00~1.48、p=0.051・経口抗精神病薬とすべての原因による認知症および血管性認知症のリスクとの累積用量反応関係が認められた(p for trend:p<0.05)。・本研究は、観察研究であり因果関係を示すものではない。・英国バイオバンクのデータは認知症症例数が比較的少なかったことから、抗精神病薬使用は、推定値よりも高い可能性がある。 著者らは「抗精神病薬使用により認知症発症リスクの増加が認められた。経口抗精神病薬と認知症リスクとの間には、用量反応関係が認められており、抗精神病薬の減量に対する医師および患者の意識を高めていく必要がある」としている。

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喫煙による咽頭がんリスク、非喫煙者の9倍に

 飲酒、喫煙ががん罹患リスクと関連するとの報告は多いが、頭頸部がんと飲酒、喫煙、食習慣との関連をみた研究結果が発表された。米国・ワシントン大学のDaniel P. Lander氏らによる本研究の結果は、JAMA Otolaryngology誌オンライン版2024年2月8日号に掲載された。 本研究は、前立腺がん、肺がん、大腸がんおよび卵巣がん検診に関する臨床試験参加者のコホート解析だった。参加者は55~74歳、1993年11月~2001年7月に全米10施設で募集された。頭頸部がんを発症した参加者は、喫煙、飲酒、食習慣解析のため、人口統計学および頭頸部がん家族歴に加え、喫煙状況および喫煙期間に基づいて対照群とマッチングされた。データ解析は2023年1~11月に行われた。 主な結果は以下のとおり。・計13万9,926例(女性51%、平均年齢62.6[SD 5.4]歳)が解析の対象となった。追跡期間中央値12.1(四分位範囲[IQR]:10.3~13.6)年に571例が頭頸部がんを発症した。・喫煙に関連した頭頸部がんのリスクはがんの部位が肺に近いほど増加し、リスクが最大だったのは喉頭がんだった(現在喫煙者の非喫煙者と比較したハザード比[HR]:9.36、95%信頼区間[CI]:5.78~15.15)。・飲酒と食習慣の解析には、喫煙解析例のうち9万4,466例が含まれ、追跡期間中央値12.2(IQR:10.5~13.6)年で264例が頭頸部がんを発症した。・頭頸部がんリスクは大量飲酒で増加(HR:1.85、95%CI:1.44~2.38)した一方で、全粒穀物の摂取(1オンス/日、HR:0.78、95%CI:0.64~0.94)、果物の摂取(1カップ/日、HR:0.90、95%CI:0.82~0.98)、Healthy Eating Index 2015でスコア化した健康的な食事の摂取(10ポイント、HR:0.87、95%CI:0.78~0.98)で減少した。 研究者らは「喫煙に関連する頭頸部がんのリスクは、肺に近い部位ほど大きくなった。大量飲酒はより大きな頭頸部がんのリスクと関連したが、健康的な食事はリスクの緩やかな低下と関連した」とした。

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男性乳がん患者、乳がん特異的死亡リスクは?

 StageI~IIIのホルモン受容体(HR)陽性の男性乳がん患者における乳がん特異的死亡リスクを調査した結果、そのリスクは少なくとも20年間持続することを、アルゼンチン・Grupo Oncologico Cooperativo del SurのJulieta Leone氏らが明らかにした。JAMA Oncology誌オンライン版2024年2月29日号掲載の報告。 研究グループは、米国国立がん研究所(NCI)のSurveillance, Epidemiology, and End Results(SEER)の集団ベースのデータを用いて、1990~2008年に乳がんと診断された男性を対象とした観察コホート研究を実施した。累積発生関数を用いて、乳がん特異的死亡および乳がん非特異的死亡の累積リスクに関するベースライン時の変数を推定した。Fine-Gray回帰を用いてあらかじめ選択した変数と乳がん特異的死亡との関連を評価した。 主な結果は以下のとおり。・解析にはStageI~III、HR陽性の男性乳がん患者2,836例が組み込まれた。診断時の年齢中央値は67歳(四分位範囲:57~76)、追跡期間中央値は15.41年(同:12.08~18.67)であった。・乳がん特異的死亡の20年間の累積リスクは、StageIで12.4%、StageIIで26.2%、StageIIIで46.0%であった。・乳がん特異的死亡リスクのピークは二峰性で、N3で4年後、StageIIIで11年後に認められた。・診断から5年生存した患者において、乳がん特異的死亡リスクが高かったのは、64歳以上よりも50歳未満、グレード1よりもグレード2または3/4、StageIよりもIIまたはIIIであった。

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D2B time短縮で心原性ショック伴うSTEMIの院内死亡率が減少(J-PCIレジストリ)/日本循環器学会

 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受けた心原性ショックを伴うST上昇型心筋梗塞(STEMI)患者における、Door-to-Balloon(D2B)timeと院内死亡率との関連について、国内の大規模なレジストリである日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)の「J-PCIレジストリ」を用いた解析が行われた。その結果、D2B timeの10分の延長につき、院内死亡率が7%ずつ増加することが示され、D2B timeを短縮することは院内死亡率の減少につながる可能性が示唆された。3月8~10日に開催された第88回日本循環器学会学術集会のLate Breaking Cohort Studies 1セッションにて、千葉大学医学部附属病院循環器内科の齋藤 佑一氏が発表した。 STEMIの治療成績・予後の決定因子として、発症から冠動脈再灌流までの時間が重要であるものの、その発症時間を正確に同定することが難しいことから、指標として用いられる機会は少ない。そのため、病院到着から再灌流までの時間であるD2B timeが、治療の迅速性を表す実用的な指標として用いられている。しかし、これまでに心原性ショックを合併したSTEMI患者におけるD2B timeに関して検証した報告は乏しい。 J-PCIレジストリは日本において実施されているPCIの約90%をカバーする大規模なデータベースである。本研究ではJ-PCIレジストリデータを用いて、2019年1月~2021年12月にわが国の1,190施設でPCIを受けた73万4,379例のうち、STEMI患者10万672例のデータを解析した。なお本研究では、年齢<20歳もしくは>100歳、STEMI以外のPCI、D2B time<15分未満もしくは>180分、心原性ショックを伴わない心停止症例は除外された。単変量および多変量解析を用いて、D2B timeと院内死亡率との関連を評価した。 主な結果は以下のとおり。・プライマリPCIが実施されたSTEMI患者10万672例において、年齢中央値は69.4±13.0歳、女性23.8%、糖尿病有病率35.5%であった。・心原性ショックを合併した(CS+)患者は、1万3,222例(13.1%)であった。そのうち、心原性ショックを経験したが院外心停止を合併しなかった(CS+/CA-)群は7,994例(60.0%)、心原性ショックと心停止を両方とも合併した(CS+/CA+)群は5,278例(40.0%)であった。・機械的補助循環が使用されたのは、CS+/CA-群:42.2%、CS+/CA+群:49.6%であった。・心原性ショックを合併した患者では左冠動脈主幹部病変が多く認められ、CS+/CA-群:10.7%、CS+/CA+群:12.3%であった。・平均D2B timeは、CS-/CA-群:74.0±30.0分、CS+/CA-群:80.2±32.5分、CS+/CA+群:83.7±34.0分であった(p<0.001)。・院内死亡率は、CA-/CA-群:2.3%、CS+/CA-群:17.0%、CS+/CA+群:36.7%であり(p<0.001)、心停止合併症例ではとくに死亡率が高かった。・心原性ショックを合併したSTEMI患者において、D2B timeの延長は、単変量および多変量モデルにおいて死亡率の上昇と有意に関連していた。D2B timeの10分の延長につき、院内死亡率は7%ずつ増加することが示された(調整オッズ比[aOR]:1.07、95%信頼区間[CI]:1.06~1.08)。またD2B timeが院内死亡率に及ぼす影響について、明確な閾値は同定されなかった。・心停止の有無、機械的補助循環の使用、病院ごとの症例数などで層別化された感度分析においても、D2B timeの短縮は一貫して院内死亡率の減少と関連していた。 国内の大規模レジストリデータを用いた本研究により、D2B timeを短縮する努力は心原性ショックを伴うSTEMI患者の臨床転帰を改善する可能性が示唆された。なお本研究はJACC:Asia誌に掲載される予定だ。

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新規2型経口生ポリオワクチン(nOPV2)、有効性・安全性を確認/Lancet

 新規2型経口生ポリオウイルスワクチン(nOPV2)は、ガンビアの乳幼児において免疫原性があり安全であることを、ガンビア・MRC Unit The Gambia at the London School of Hygiene and Tropical MedicineのMagnus Ochoge氏らが、単施設で実施した第III相無作為化二重盲検比較試験の結果を報告した。nOPV2は、セービン株由来経口生ポリオウイルスワクチンの遺伝的安定性を改善し、ワクチン由来ポリオウイルスの出現を抑制するために開発された。著者は、「本試験の結果は、nOPV2の認可とWHO事前認証を支持するものである」とまとめている。Lancet誌オンライン版2024年2月22日号掲載の報告。ガンビアの乳児および幼児で、有効性、ロット間の同等性、安全性を検討 研究グループは、ガンビアにおいて2021年2~10月に、生後18週以上52週未満の乳児と1歳以上5歳未満の幼児を登録した。 乳児は、nOPV2の3ロットのうちの1つ(各群670例)またはbOPVの1ロット(335例)の計4群に、2対2対2対1の割合で無作為に割り付けられた。また、nOPV2の3群のうち、それぞれ224例は2回投与群(1回目投与の28日後に同じロットのnOPV2を投与)に、bOPV群も同様に112例が2回投与群に無作為に割り付けられた。 幼児は、nOPV2(ロット1)群またはbOPV群に1対1の割合で無作為に割り付けられ、28日間隔で2回投与を受けた。 免疫原性の主要アウトカムは、乳児におけるnOPV2ワクチン1回目投与28日後のポリオウイルス2型のセロコンバージョン(抗体陽転)率で、nOPV2の3群のうち各2群間のセロコンバージョン率の差の95%信頼区間(CI)が-10%から10%の範囲内にある場合、各ロットは同等であるとみなした。 忍容性および安全性の主要アウトカムは、投与後7日までの特定有害事象(solicited adverse events)、28日後までの非特定有害事象(unsolicited adverse events)、および投与後3ヵ月までの重篤な有害事象の発現率で、便中のポリオウイルス排泄量も調査した。全体で2回投与後の抗体保有率は93~96% 乳児2,346例が無作為に割り付けられ、2,345例がワクチンの投与を受け、2,272例が1回投与後の解析対象集団に、また746例が2回投与後の解析対象集団に組み入れられた。幼児は600例が無作為に割り付けられ、全例がワクチン投与を受けた。 乳児の1回投与群におけるセロコンバージョン率は、ロット1が48.9%、ロット2が49.0%、ロット3が49.2%であった。2ロット間のセロコンバージョン率の差の95%CIは、ロット1とロット2の比較で-5.5~5.4、ロット1とロット3の比較で-5.8~5.1、ロット2とロット3の比較で-5.7~5.2であり、ロット間の同等性が示された。 ベースラインにおいて血清陰性であった乳幼児におけるセロコンバージョン率は、乳児で1回投与後が63.3%(316/499例)(95%CI:58.9~67.6)、2回投与後が85.6%(143/167例)(79.4~90.6)、幼児ではそれぞれ65.2%(43/66例)(52.4~76.5)、83.1%(54/65例)(71.7~91.2)であった。 ベースラインにおいて血清陰性および血清陽性であった乳幼児における2回投与後の抗体保有率(血清中和抗体価が≧8を抗体保有と定義)は、乳児で92.9%(604/650例)(95%CI:90.7~94.8)、幼児で95.5%(276/286例)(92.4~97.6)であった。 安全性に関する懸念は認められなかった。1回目投与の7日後にポリオウイルス2型の排泄を認めた乳児は、187例中78例(41.7%)(95%CI:34.6~49.1)であった。

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能登半島地震、医療の復旧支援を厚労大臣に要請/日医

 日本医師会会長の松本 吉郎氏が、2024年3月13日の定例記者会見で、能登半島地震に対する「地域医療、地域包括ケアシステムの復旧支援に関する要請書」を厚生労働大臣の武見 敬三氏に3月8日に直接提出し、長期的な財政支援を要請したことを報告した。 石川県を中心として多数の病院、診療所、介護施設が深刻な被害を受け、今なお本格復旧には至っていない。そこで、大臣との会談で、(1)災害復旧費補助金などによる支援、(2)被災地の医療・介護従事者の確保、(3)他省庁との連携、の3点について配慮を要請し、補助にあたっては被災医療機関が公的か民間かを問わず、事業者負担が極力最小限に抑えられるように求めたという。 とくに、避難者が能登半島に安心して帰還できるよう、離職が相次ぐ看護師や事務職員の確保を含めた被災地の医療機関への支援が不可欠だと強調した。 武見氏は要請書の内容について一定の理解を示し、避難者が元の居住先に戻るためには医療機関や介護施設が復旧している必要があるため、エッセンシャルワーカーの住居確保を優先的に対応していくという意向を示したという。 最後に、「石川県庁のとりまとめによると、災害関連死は1月下旬に15例発生したものの、JMATが多数派遣された2~3月には発生していない。災害救助法の医療関連の適用期間を必要に応じて延長するよう求めつつ、医療ニーズの変化に応じてJMAT派遣を継続していきたい」とまとめた。

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世界の低体重・肥満、約30年でどう変化した?/Lancet

 低体重と肥満は、生涯を通じて有害な健康アウトカムと関連している。国際共同疫学研究グループのNCD Risk Factor Collaboration(NCD-RisC)が、200の国と地域の成人ならびに学童/若年者における、低体重または痩せと肥満の複合有病率の1990~2022年の変化について解析し報告した。ほとんどの国で低体重と肥満の二重負荷(double burden)が肥満の増加により増しているが、南アジアとアフリカの一部では依然として低体重または痩せが多いという。研究グループは、「肥満の増加を抑制し減少に転じさせる一方で、低体重の負荷への対処には、栄養価の高い食品へのアクセスを強化することによる健康的な食事への移行が必要である」とまとめている。Lancet誌オンライン版2024年2月29日号掲載の報告。2億2,200万例のデータをプール解析 研究グループは、200の国と地域における1990~2022年の、身長と体重の測定値がある地域住民を対象とした研究3,663件、合計2億2,200万例のデータを統合し、階層ベイズモデルを用いてメタ回帰分析を行った。 主要アウトカムは、低体重(20歳以上の成人)または痩せ(5~19歳の学童/若年者)と肥満それぞれの有病率、ならびに複合の有病率とした。成人では、BMI値18.5未満を痩せ、BMI値30以上を肥満、学童/若年者では、BMI値がWHO成長基準の中央値より2 SDを下回っている場合を痩せ、2 SDを上回っている場合を肥満と定義した。低体重または痩せ+肥満の複合有病率は、男女とも約7~8割の国や地域で増加 1990~2022年に、成人における低体重+肥満の複合有病率が減少(観察された変化が真の減少である事後確率は少なくとも0.80)した国は、女性では11ヵ国(6%)、男性では17ヵ国(9%)であった。一方、複合有病率が増加(事後確率が少なくとも0.80)した国は、女性では162ヵ国(81%)、男性では140ヵ国(70%)であった。2022年において、低体重+肥満の複合有病率は、ポリネシア、ミクロネシア、カリブ海の島国、中東および北アフリカの国で最も高かった。 2022年に、女性では177ヵ国(89%)、男性では145ヵ国(73%)において、肥満の有病率が低体重の有病率より高かった(事後確率は少なくとも0.80)が、女性で16ヵ国(8%)、男性で39ヵ国(20%)ではその逆であった。 1990~2022年に、学童/若年者における痩せ+肥満の複合有病率は、女子では5ヵ国(3%)、男子では15ヵ国(8%)で減少(事後確率は少なくとも0.80)し、それぞれ140ヵ国(70%)および137ヵ国(69%)で増加(事後確率は少なくとも0.80)した。2022年において、学童/若年者の痩せ+肥満の複合有病率が最も高かった国は、女子がポリネシア、ミクロネシア、カリブ海の島国、男子がポリネシア、ミクロネシア、カリブ海の島国、チリおよびカタールであった。インドやパキスタンなどの南アジアの一部の国でも、痩せが減少しているにもかかわらず複合有病率は高かった。 2022年に、女子では133ヵ国(67%)、男子では125ヵ国(63%)で、学童/若年者の肥満の有病率が痩せの有病率より高く(事後確率が少なくとも0.80)、その逆はそれぞれ35ヵ国(18%)および42ヵ国(21%)であった。 成人ならびに学童/若年者の両方において、ほぼすべての国で、二重負荷(低体重または痩せと肥満の複合有病率)の増加は肥満の増加によって、減少は低体重または痩せの減少によって引き起こされていた。

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トラスツズマブ デルクステカン胃がん全例調査の中間解析/日本胃学会

 トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd)の胃がんにおける製造販売後調査(PMS)の初回投与後4ヵ月の中間解析の結果を第96回日本胃学会総会において近畿大学の川上 尚人氏が発表した。この発表はASCO-GI2024のアンコール発表である。 T-DXdは胃がん3次治療以降に使用される一方、間質性肺疾患(ILD)の発現が重要なリスクとして認識されている。日本においては、ILDのリスクを評価するため、すべてのT-DXd投与胃がん患者を対象に観察期間12ヵ月の多施設観察研究が行われている。日本胃学会では観察期間12ヵ月のうち最初の4ヵ月の中間成績が発表された。 主な結果は以下のとおり。・2020年9月〜2021年12月にT-DXdが投与された全1,129例が登録され、そのうち1,074例が解析対象となった。・患者の年齢中央値は70.0歳(65歳以上が71.7%)、77.3%が男性、組織型はIntestinalタイプが46.1%、Diffuseタイプが19.0%であった。・T-DXdの第1サイクルの用量は6.4mg/日が79.4%を占めた。・4ヵ月時点におけるT-DXdによる治療状況は治療中49.1%、中止50.9%であった。治療中止理由は原疾患の進行が71.3%と最も多かった。・独立ILD判定委員会の評価により判定されたT-DXd関連ILDの発現割合は5.2%(56例)で、Grade≧3が1.5%(16例)、Grade5は0.7%(7例)であった。・ILD発症患者(56例)のT-DXd投与については、中止が96.4%(54例)であった。・ILD発症患者の転帰は、回復が48.2%(27例)、軽快が14.3%(8例)、回復したが後遺症ありが3.6%(2例)、未回復が16.1%(9例)、死亡が12.5%(7例)であった。 同解析は限られた期間のデータであるが、T-DXdが投与された全胃がん症例を含むため、日本におけるリアルワールドの使用実態を反映すると考えられる。 今回の発表は、観察期間12ヵ月のうち最初の4ヵ月の中間成績であり、今後さらに有用な解析情報が提供されることが期待される。

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小児インフルワクチン接種は10月がおすすめ?(解説:栗原宏氏)

Strong point ・82万人を対象とした大規模調査・接種時期と診断率の大規模な検討は日本では非常に実施困難Limitation・国土の広い米国では、インフルエンザの蔓延ピークやワクチンの接種状況が地域によって異なる可能性がある・対象は民間保険に加入している小児であり、対象として一般化できない可能性がある・有意差があるとしても実感できるほど大きな差ではない? インフルエンザワクチン接種後の免疫獲得と持続期間を考慮し、米国では9~10月に接種することが推奨されている。 米国では民間保険に加入した小児のワクチン接種が行われており、誕生月に基づいてインフルエンザワクチンを含むワクチン接種スケジュールが組まれている。これを踏まえて本研究では、インフルエンザワクチン接種月とインフルエンザ感染率を比較し、インフルエンザワクチン接種の最適な時期を検討している。本調査では交絡の可能性はあるものの、10月生まれ(=10月にワクチン接種)群の感染率が他の月より有意に低く、推奨されている9~10月という接種時期の妥当性が裏付けられた。 日本国内におけるインフルエンザワクチン接種は任意であり、その接種の時期について公的な推奨時期は設けられていない。ワクチン接種は出荷されたワクチンが医療機関に出回り始めた10月頃から開始され、12月頃までに実施されているのが実情であろう。統計的には有意差があるとはいえ、実社会で有効性が体感できるかは不明だが、本調査を踏まえるならば、就学前の子供に関しては、10月の接種開始後なるべく早めの接種が望ましいと考えられる。※日本におけるインフルエンザワクチンは、1962年から推奨接種、1977年から予防接種法により接種が義務化され、小中学生に集団接種されるようになった。しかしながら副反応による訴訟が相次いだことから、1987年に保護者の同意を得た希望者に接種する方式に変更となり、1994年には任意接種となった。厚労省のデータによれば、1994年以降の数年は供給が激減したが、その後は増加傾向となっている。近年の小児へのインフルエンザワクチン接種率は50-60%程度とされている。

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電子タバコは本来の目的を逸脱せず禁煙目的に限定して代替タバコ(禁煙補助剤)として使用、盲目的に長期使用するのは時期尚早で危険!―(解説:島田俊夫氏)

 広義の電子タバコは、加熱式タバコと狭義の電子タバコの総称です。わが国の特徴は加熱式タバコ使用者が多い。 “電子タバコ”は元来タバコがやめられない、いわゆる紙巻きタバコ中毒患者用の代替タバコ(禁煙補助剤)として開発。その本来の目的を逸脱して使用する傾向に、懸念を抱かざるを得ません。 タバコメーカーの広告情報から毒性が低いと信じ込んでいる喫煙者が、電子タバコを文字どおり安全だと疑うこともなく飛びつくのは危険です。 目下のところ、毒性を含む安全性確認のためのエビデンスが乏しいと考えるのが妥当ではないでしょうか。 このように毒性を含む安全性に十分なエビデンスのない状況下で、紙巻きタバコよりも電子タバコの毒性が少なく、安全だと決めつけるのは危険極まりない行為だと思います1,2)。 紙巻きタバコはスバリ言えば、“百害あって一利なし”です。電子タバコも同様に有害です。禁煙目的に限り、短期のみ使用するのが正しい使い方だと思います。最近、スイス・ベルン大学のReto Auer氏らがスイス国内の5施設で実施した無作為非盲検比較試験の結果を、電子タバコに関連する論文としてNEJM誌2024年2月15日号に掲載されたので私見をコメントします。 本研究をごく簡単に解説します。 広告により、1日5本以上の喫煙を12ヵ月以上継続し、登録後3ヵ月以内に禁煙を希望する18歳以上の成人を募集し、基準を満たしたボランティアを1:1の比率でランダムに介入群(622例:標準禁煙カウンセリング+電子タバコと電子タバコ用リキッド[無料]、オプションでニコチン代替療法[有料])と対照群(624例:標準禁煙カウンセリング+ニコチン代替療法を含むあらゆる目的で使用できるクーポンの配布)に割り当てた。・生化学的に確認された6ヵ月間の禁煙継続率は介入群28.9% vs.対照群16.3%(95%CI:8.0〜17.2)、粗相対リスク1.77(95%CI:1.43〜2.20)ともに有意であった。・6ヵ月後の受診前7日間にタバコを使用しなかったと自己申告した参加者の割合は、介入群59.6%、対照群38.5%であった。一方でニコチン(タバコ、ニコチン入り電子タバコ、ニコチン代替療法)の使用を全面的にやめた参加者割合は、介入群20.1%、対照群33.7%であった。・重篤な有害事象は介入群:25例(4.0%)、対照群:31例(5.0%)で有意差なく、有害事象は介入群:272例(43.7%)、対照群:229例(36.7%)とむしろ介入群で有意に高かった。 結論としては、日常5本以上のタバコを吸う18歳以上の禁煙希望者に、標準的禁煙カウンセリングに無料で電子タバコを追加提供することで、禁煙カウンセリング単独によるフォローアップと比較し、禁煙率が増加したが重篤な有害事象は両群で差がなく、介入群でむしろ電子タバコの利用率、有害事象が有意に増加した。電子タバコの安全性が保証されていない現況では、禁煙率の改善を素直に喜べる結果として受け入れられない(電子タバコ中毒を増加させている恐れがある)。 電子タバコは確固たる安全性保証のない限り、安易に代替タバコとして使うべきでないと考える。

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モラハラにご用心!【Dr. 中島の 新・徒然草】(520)

五百二十の段 モラハラにご用心!3月といっても雪が降る一方、クーラーを入れるくらい暑くなることもあります。三寒四温とはまさしくこのこと。そうこうしているうちに花粉の季節が忍び寄ってきました。私の場合、2回続けてクシャミが出たら、その後に鼻水が止まらなくなります。情けない!さて、先日のことです。脳神経外科外来にやってきた患者さんは50代の女性でした。診察中にふと私が「何かストレスはありますか?」と尋ねた時のこと。「ストレスはありません!」という答えが返ってきました。普通は誰でも何かしらのストレスを抱えているはず。おそらく私が困惑した表情をしていたのでしょう。彼女は「離婚してストレスがなくなりました」と続けたのです。そのあまりにもキッパリとした言い方は、むしろ素人が想像できない闇の存在を示唆しています。患者「夫が、いや元・夫が私にとっての最大のストレスだったんです」ふむふむ。患者「ああいうのをモラハラって言うんでしょうね、私のことを全否定するんです」モラハラというのは最近よく耳にする言葉ですが、いまひとつパワハラとの区別がつきません。後で調べてみると、パワハラというのはパワーハラスメント、立場の優位性を利用したハラスメントで、これはよく知られています。職場で上司が部下に対して行うものが典型的です。対してモラハラはモラルハラスメントで、立場が同等の者の間でも起こるものとされています。その性質上、家庭で起こりやすいハラスメントです。とはいえ、これではよくわかりません。するとこの患者さん、尋ねるまでもなくいくつかの例を挙げてくれました。患者「『俺が食わしてやっているんだ』とか『専業主婦は楽でいいよな』とか、ネチネチと言われるんです」中島「それ、昭和の頑固親父じゃないですか!」患者「会社では頑固でも家では優しい、とかだったら良かったんですけど」中島「たぶん僕よりもちょっと若いくらいのご主人ですよね」患者さんにご主人の年齢を確認してみると、やはり私よりも少し若いくらいでした。中島「うーん、僕も知らない間に昭和を引きずっているかもしれん」思わず言ってしまいました。患者「先生は大丈夫ですよ」中島「いやいや、人の振り見て我が振り直せと言いますからね」すると彼女は他にも例を挙げ始めました。患者「私の目の前でタバコを吸うんですけど、『やめて!』と言っても聞く耳を持たないんです」中島「せめて吸う時は家の外にしてもらいたいですね」患者「そうなんですよ。私が怒った時だけやめるけど、1週間したら元に戻ってしまうんです」なるほど。中島「参考になりました。僕も『女房に何か言われた時には聞き流してはならない』と肝に銘じておきます」医療現場でやかましく言われている患者対応と一緒です。職場でも家でも傾聴が大切!中島「でも離婚してしまったら経済的なこととか大変でしょう」患者「上の子が社会人で下が高校生ですけど、親子3人で仲良く暮らしています」それは何より。患者「養育費なんか、送ってくるのは雀の涙です。でも、せいせいしました」中島「離婚の原因といったら浮気やDVみたいなイメージがありましたが、モラハラも言葉の嫌がらせってことですか、勉強になりました」他にもアルコールやギャンブル、借金など、ネガティブなことをいろいろと聞かされるのが外来診療の常です。こういった問題について何一つ思い当たらなければ、それだけで十分に立派だと最近は思うようになりました。普通を実現するのは案外難しいことですね。読者の皆さまはどのようにお考えでしょうか?最後に1句花粉きて 鼻水垂らして 傾聴す

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3月14日 世界腎臓デー【今日は何の日?】

【3月14日 世界腎臓デー】〔由来〕腎臓病の早期発見と治療の重要性を啓発する取り組みとして、国際腎臓学会などにより2006年から、3月第2木曜日を「世界腎臓デー」と定め、毎年、世界各地で腎臓病に関する啓発に向けてイベントが開催されている。関連コンテンツ意外と知らない薬物動態(1)Cockcroft-Gault式【臨床力に差がつく 医薬トリビア】尿中アルブミンってなあに?【患者説明用スライド】CKD患者の年間医療費はどの程度増加するのか/広島大学新規アルドステロン合成酵素阻害薬、CKDでアルブミン尿を減少/Lancet『エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023』改訂のポイント/日本腎臓学会

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第88回 麻疹以外でもKoplik斑が出る!?

イラストレインより使用先週も麻疹について取り上げましたが、東京都で感染者が報告されたことで、とうとう全国的にも麻疹が報道されるようになりました。私、先週からずっと言ってますからね!!「2峰目」前の診断が難しい麻疹は、症状でどこまで疑えるかがポイントになります。2峰性の経過なので、2峰目の発熱と発疹で「こりゃ麻疹やで!」ということになりますが、1峰目の発熱時にKoplikが口腔内にみられることがあり(写真1)、これが特異的な所見だと思われてきました。Koplikは、この所見が麻疹にみられることを発見した130年前の医師です(写真2)。「2峰目」前の診断が難しい麻疹は、症状でどこまで疑えるかがポイントになります。2峰性の経過なので、2峰目の発熱と発疹で「こりゃ麻疹やで!」ということになりますが、1峰目の発熱時にKoplikが口腔内にみられることがあり(写真1)、これが特異的な所見だと思われてきました。Koplikは、この所見が麻疹にみられることを発見した130年前の医師です(写真2)。       写真1. Koplik斑        写真2. Henry Koplik(1858~1927年)(Wikipediaより使用)写真1. Koplik斑写真2. Henry Koplik(1858~1927年)(Wikipediaより使用)2峰目で発見する前に麻疹らしいかどうかを判断する上で、Koplik斑は100年以上にわたって小児科医や内科医の間で「定番の所見」として君臨してきました。しかしながら、Koplik斑は感度や特異度についてまとまった報告がなく、他の感染症でも観察されるのではないかという見解もありました。Koplik斑の診断精度をみた国内3,000例以上の研究日本において、2009~14年にかけて、麻疹および麻疹が疑われる3,023例の全国調査が行われました1)。診断はPCRやRT-PCRを用いて行われ、合計3,023例が登録されました。このうち、Koplik斑が観察されたのは717例(23.7%)であり、麻疹と確定した症例の28.2%、風疹と確定した症例の17.4%、パルボウイルスB19感染症と確定した症例の2.0%にみられたのです。その他、アデノウイルス、ライノウイルス、ヘルペスウイルスでもKoplik斑が観察されました。この研究によると、麻疹の診断マーカーとしてのKoplik斑の感度は48%、特異度は80%と報告されています。つまり、風疹を含めた他のウイルス感染症でもKoplik斑が観察されるというわけです。もちろん周囲に麻疹の人がいれば事前確率は高くなりますが、一般的な発熱外来におけるKoplik斑は確実な所見とは言えないのかもしれません。参考文献・参考サイト1)Kimura H, et al. The Association Between Documentation of Koplik Spots and Laboratory Diagnosis of Measles and Other Rash Diseases in a National Measles Surveillance Program in Japan. Front Microbiol. 2019 Feb 18;10:269.

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がん治療中のその輸液、本当に必要ですか?/日本臨床腫瘍学会

 がん患者、とくに終末期の患者において最適な輸液量はどの程度なのか? 第21回日本臨床腫瘍学会学術集会(JSMO2024)で企画されたシンポジウム「その治療、やり過ぎじゃないですか?」の中で、猪狩 智生氏(東北大学大学院医学系研究科緩和医療学分野)が、終末期がん患者における輸液の適切な用い方について、ガイドラインでの推奨や近年のエビデンスを交え講演した。「輸液の減量」をがん治療中の腹痛や悪心の治療オプションに 猪狩氏はまず実際の症例として、70代の膵頭部がん(StageIV)患者の事例を紹介した:1次治療(GEM+nab-PTX)後にSDとなったものの、8ヵ月後に腹痛、悪心で緊急入院し、がん性腹膜炎、麻痺性イレウスと診断。中心静脈確保、絶食補液管理(1日2,000mL)となり、腹痛に対しオピオイドを開始したものの症状コントロール困難となった。 このようなケースで治療オプションとなるのは、オピオイドの増量や制吐薬、ステロイド、オクトレオチドの使用などだが、同氏は「輸液の減量も症状緩和のための手段の1つとして加えてほしい」と話した。輸液量で予後は変わるか?また大量の輸液で増悪する可能性のある症状とは 近年報告されているエビデンスとしては、終末期のがん患者において輸液1日1,000mL群(63例)と100mL群(66例)を比較した結果、全生存期間について群間の有意差はなかったという多施設共同無作為化比較試験の報告がある1)。一方で腹膜転移のあるがん患者226例を対象に実施された前向き観察研究では、輸液1日1,000mL群と200mL群の比較において、1,000mL群で浮腫、腹水、胸水の増悪が認められやすかったと報告されている2)。「終末期がん患者の輸液療法に関するガイドライン 2013年版」3)では、終末期がん患者に対する大量輸液で増悪する可能性のある病態・症状としては以下が挙げられている:・浮腫→疼痛、倦怠感・胸水、腹水の増加→腹痛、腹部膨満感、呼吸苦、咳嗽・気道分泌の増加→呼吸苦、咳嗽、喘鳴・せん妄→身の置き所のなさ、疼痛の閾値低下・消化管分泌物の増加→嘔吐、悪心、腹痛 これらの知見から猪狩氏は、終末期がん患者に対する多量の輸液は、全生存期間の延長効果も乏しく、むしろ各種症状を増悪させる可能性があることを指摘した。症状緩和に適した輸液量と減量を検討するタイミング では、実際に症状緩和に適した輸液量とはどのくらいなのか? 日本、韓国、台湾の2,638例を対象に実施された前向き観察研究では、Good Death Scale(GDS)という評価尺度(症状緩和や死の受容といった観点から患者が穏やかな死を迎えられたかの医療者評価)を用いた評価の結果、1日250~499mLの輸液を投与された患者で有意にGDSが高かった4)。 実臨床で輸液の減量を検討するタイミングについて猪狩氏は、Palliative Performance Scale(PPS)20%以下(ADLがベッド上で全介助、食事の経口摂取は少量、意識レベルもややdrowsy)が1つの目安となるのではないかと提案。「PPS20%以下のタイミングがいま投与している輸液量がこのままでいいのかを振り返る1つのポイント。輸液を完全にやめる必要はないが、患者さんの苦痛症状や家族の希望に応じて、減量を選択肢の1つに加えていただきたい」と話して講演を締めくくった。

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砂糖入り飲料は1杯/日でもCKDリスク上昇

 砂糖入り飲料または人工甘味料入り飲料を1日1杯(250mL)以上摂取することで、慢性腎臓病(CKD)の発症リスクが上昇し、それらの飲料を天然果汁ジュース(natural juice)または水に置き換えるとCKD発症リスクが低下したことを、韓国・延世大学校医科大学のGa Young Heo氏らが明らかにした。JAMA Network Open誌2024年2月5日号掲載の報告。 砂糖や人工甘味料の摂取と2型糖尿病や心血管系疾患との関連を示すエビデンスは増えているが、腎臓に及ぼす影響については不明な点が多い。そのため研究グループは、英国バイオバンクのデータを用いて、3種類の飲料(砂糖入り飲料、人工甘味料入り飲料、天然果汁ジュース)の摂取量とCKDの発症リスクとの関連、およびこれらの飲料を別の飲料に置き換えた場合の関連を調査するために前向きコホート研究を行った。 対象は、2006~10年に英国バイオバンクに登録し、食事アンケートに回答したCKDの既往歴のない参加者で、最長で2022年10月31日まで追跡された。主要アウトカムはCKDの発症で、多変量Cox比例ハザードモデルを用いて3種類の飲料とCKD発症との関連を推定した。飲料を別の飲料に置き換えた場合の影響の評価には代替分析法を用いた。 主な結果は以下のとおり。●合計12万7,830人(平均年齢[SD]:55.2[8.0]歳、女性:51.8%)が解析に組み込まれた。追跡期間中央値10.5年(IQR:10.4~11.2)時点で、4,459例(3.5%)がCKDを発症した。●砂糖入り飲料を1日1杯以上摂取している群では、砂糖入り飲料を摂取していない群と比較してCKDの発症リスクが有意に高かった(調整ハザード比[aHR]:1.19、95%信頼区間[CI]:1.05~1.34、p=0.01)。●人工甘味料入り飲料を1日1杯以上摂取している群でも、人工甘味料入り飲料を摂取していない群と比較してCKDの発症リスクが有意に高かった(aHR:1.26、95%CI:1.12~1.43、p<0.001)。●天然果汁ジュースの摂取とCKD発症との間に有意な関連はみられなかった(aHR:0.99、95%CI:0.87~1.11、p=0.90)。●1日1杯分の砂糖入り飲料および人工甘味料入り飲料を、天然果汁ジュースまたは水に置き換えることは、CKDの発症リスク低下と関連していた。 ・砂糖入り飲料→天然果汁ジュース HR:0.93、95%CI:0.87~0.97、p=0.04 ・砂糖入り飲料→水 HR:0.93、95%CI:0.88~0.99、p=0.03 ・人工甘味料入り飲料→天然果汁ジュース HR:0.90、95%CI:0.84~0.96、p=0.03 ・人工甘味料入り飲料→水 HR:0.91、95%CI:0.86~0.96、p=0.001●砂糖入り飲料を人工甘味料入り飲料に置き換えても、CKD発症との有意な関連は認められなかった。逆も同様であった。

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カフェインは片頭痛を引き起こすのか

 カフェイン摂取は、片頭痛の要因であると考えられており、臨床医は、片頭痛患者に対しカフェイン摂取を避けるよう指導することがある。しかし、この関連性を評価した研究は、これまでほとんどなかった。習慣的なカフェイン摂取と頭痛の頻度、持続時間、強さとの関係を調査するため、米国・Albany Medical CollegeのMaggie R. Mittleman氏らは、発作性片頭痛成人患者を対象としたプロスペクティブコホート研究を実施した。Headache誌オンライン版2024年2月6日号の報告。 2016年3月~2017年8月に発作性片頭痛と診断された成人患者101例を対象に、カフェイン入り飲料の摂取に関する情報を含むベースラインアンケートを実施した。対象患者は、頭痛の発症、持続時間、痛みの強さ(スケール:0~100)に関する情報を1日2回、6週間、電子的日誌で報告した。年齢、性別、経口避妊薬の使用で調整した後、ベースライン時の習慣的なカフェイン摂取と6週間の頭痛との関連を評価した。 主な結果は以下のとおり。・データ収集が完了した対象患者は97例。・調整後の平均頭痛日数は、習慣的なカフェイン摂取のない患者20例、カフェイン摂取1~2回/日の患者65例、カフェイン摂取3~4回/日の患者12例で同様であった。【習慣的なカフェイン摂取のない患者】7.1日、95%信頼区間(CI):5.1~9.2【カフェイン摂取1~2回/日の患者】7.4日、95%CI:6.1~8.7【カフェイン摂取3~4回/日の患者】5.9日、95%CI:3.3~8.4・推定値は不正確であったものの、平均頭痛継続時間、痛みの強さにおいても、カフェイン摂取レベルによる差は認められなかった。●平均頭痛継続時間【習慣的なカフェイン摂取のない患者】8.6時間、95%CI:3.8~13.3【カフェイン摂取1~2回/日の患者】8.5時間、95%CI:5.5~11.5【カフェイン摂取3~4回/日の患者】8.8時間、95%CI:2.3~14.9●痛みの強さ【習慣的なカフェイン摂取のない患者】43.8:95%CI、37.0~50.5【カフェイン摂取1~2回/日の患者】43.1:95%CI、38.9~47.4【カフェイン摂取3~4回/日の患者】46.5:95%CI、37.8~55.3 著者らは「本研究では、習慣的なカフェイン摂取と頭痛の頻度、持続時間、痛みの強さとの関連は認められなかったことから、発作性片頭痛患者に対するカフェイン摂取制限は推奨されない」としながらも、「通常のカフェイン摂取量から逸脱した場合、片頭痛発作が引き起こされるかどうかを明らかにするためにも、さらなる研究が求められる」としている。

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心臓病患者の “ニーズ見える化”へ、クラウドファンディング開始/日本循環器協会

 日本循環器協会は、心臓病に関わる患者・家族、医療者、企業を繋ぐホームページ作成を実現させるため、3月12日にクラウドファンディング『心臓病患者さんの声を届けたい 心臓病に関わる方々を繋ぐHP作成へ』を開始した。本協会は患者と医療者が持つ双方のニーズの“見える化”を目指すことを使命とし、この取り組みを始めた。  “心臓病は複雑かつ、年齢層もさまざま。関係者も多岐にわたり、患者の悩みやニーズが共有されにくい”という循環器領域の現状を踏まえ、本協会は「#患者さんのニーズ見える化プロジェクト」の第1弾として、心臓病患者の声を集めるためのホームページ作成に動き出した。今回はこのホームページを通じて患者ニーズを集め、心臓病のより良いケアを探求する医療者や企業に情報を届けるのが狙いだ。なお、本プロジェクトは All or Nothing 方式を採用しているため、第1目標金額に満たない場合、支援金は全額、支援者へ返金となる。 「#患者さんのニーズ見える化プロジェクト」への支援はこちらから。女性に起こりやすい循環器疾患とその対処法 このほかにも、日本循環器協会は新たな取り組みとして、女性特有の循環器疾患の啓発にも注力すべく、「Go Red for Women JAPAN」(ワーキンググループ委員長 東條 美奈子氏[北里大学医療衛生学部 教授])の活動を開始した。「Go Red for Women」とは “心臓病が女性の最大の死因であることを多くの人に知ってもらう”ために、米国心臓協会(AHA)が2004年から始めた女性の循環器疾患の予防・啓発のための活動である。「教育」「疾患啓発」の2本柱を中心に、毎年2月第1週金曜日に赤い何かを身に付けるなどして啓発活動を行っている。この活動が今では世界50ヵ国以上に広がっており、日本でもこの活動のキックオフとなる公開セミナー「健康セミナー 女性のココロと心臓のはなし」を2月2日に行ったことを皮切りに、今後も国内独自のイベントを企画していく予定だという。 上述の健康セミナーにおいて、「女性のこころとからだの話」について講演した高尾 美穂氏(女性のための統合ヘルスクリニック イーク表参道)は、「社会的性差は解決可能も生物学的性差は縮めていくことはできない。骨格が異なることで病気にも性差が生じる。たとえば、男性には高尿酸血症、糖尿病、心筋梗塞が起こりやすい一方で、女性ではQOLに直接的に影響するような骨格筋の痛み・変化、うつ病の発症率の多さが課題として挙げられる。このように疾患にも性差があることから、双方の病態を理解し合うことが必要」と性差による疾患リスクを指摘するとともに、「女性の生殖器は期間限定であることを社会に出る前に知っておくことが必要」と、女性自身が自身の身体のことを学ぶ機会の少なさについても訴えた。 また、坂東 泰子氏(三重大学大学院医学系研究科分子生理学)は女性に多い循環器疾患として、微小血管狭心症、心筋梗塞(閉経後女性)、不整脈、たこつぼ型心筋症、肺高血圧症、心不全(高齢女性)などを挙げ、「たこつぼ型心筋症の場合、男性は外傷が影響するのに対し、女性はストレスで生じやすい。自律神経を整え、有酸素とレジスタンスの両方を兼ね備えた運動であるヨガを行うことで、ストレス軽減効果、心拍や血圧を健康に維持する効果が期待できる」と発症原因の1つを示し、その予防策を解説した。

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オマリズマブ、複数の食物アレルギーに有効/NEJM

 複数の食物アレルギーを持つ1歳以上の若年者において、抗IgEモノクローナル抗体オマリズマブの16週投与は、ピーナッツやその他の一般的な食物アレルゲンに対するアレルギー反応の閾値の上昇に関して、プラセボよりも優れていることが示された。米国・ジョンズ・ホプキンス大学のRobert A. Wood氏らが、180例を対象に行った無作為化比較試験の結果を報告した。米国では小児の最大8%、成人の最大10%が食物アレルギーを有し、その多く(30~86%)が複数の食物アレルギーを有しているという。一方で、唯一承認されている治療法は、ピーナッツアレルギーに対する経口免疫療法であった。NEJM誌2024年2月25日号掲載の報告。ピーナッツほか2つ以上の食物アレルギーがある患者を対象にプラセボ対照試験 本試験で研究グループは、オマリズマブが複数の食物アレルギーを有する患者に対する単剤療法として、有効かつ安全であるかどうかを評価した。被験者は、ピーナッツとその他の少なくとも2つ以上の試験指定食物(カシューナッツ、牛乳、卵、クルミ、小麦、ヘーゼルナッツ)にアレルギーを持つ1~55歳で、食物負荷試験でピーナッツ蛋白100mg以下、その他2つの食物は300mg以下の摂取でアレルギー反応を呈する患者を包含した。 被験者を2対1の割合で無作為化し、オマリズマブまたはプラセボを2~4週に1回16~20週間、体重とIgE値に基づく用量で皮下投与した。その後、負荷試験を再度行った。 主要エンドポイントは、ピーナッツ蛋白を1回600mg以上、用量制限を要する症状なしに摂取することとした。重要な副次エンドポイントは3つで、カシューナッツ、牛乳、卵をそれぞれ1回1,000mg以上、用量制限を要する症状なしに摂取することとした。 この第1段階の評価を完了した最初の60例(うち59例が小児または思春期児)は、24週間の非盲検延長試験に登録された。主要エンドポイント達成、オマリズマブ群67% vs.プラセボ群7% 462例がスクリーニングを受け、180例が無作為化された。解析には、小児・思春期児(1~17歳)177例が含まれた。 主要エンドポイントを達成したのは、オマリズマブ群79/118例(67%)、プラセボ群4/59例(7%)だった(p<0.001)。 重要な副次エンドポイントの結果も主要エンドポイントの結果と一致しており、カシューナッツ摂取ではオマリズマブ群41% vs.プラセボ群3%、牛乳はそれぞれ66% vs.10%、卵は67% vs.0%だった(すべての比較でp<0.001)。 安全性のエンドポイントは、オマリズマブ群がプラセボ群に比べ注射部位反応が多かったことを除き、群間差は認められなかった。

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