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第18回 手技よりも術後管理のミスに力点をおく裁判所

■今回のテーマのポイント1.消化器疾患の訴訟では、大腸がんが2番目に多い疾患であり、縫合不全の事例が最も多く争われている2.裁判所は、縫合不全について手技上の過失を認めることには、慎重である3.その一方で、術後管理の不備については、厳しく判断しようとしているので注意が必要である事件の概要患者X(49歳)は、平成14年11月、健康診断にて大腸ポリープを指摘されたことから、近医を受診したところ、大腸腫瘍(S状結腸)および胆嚢結石と診断されました。Xは、平成15年5月9日、腹腔鏡下胆嚢摘出術および大腸腫瘍摘出術目的にてY病院に入院しました。同月12日、まず腹腔鏡下で胆嚢を摘出し、ペンローズドレーンを留置し、創縫合を行った後、左下腹部を切開し、S状結腸を摘出して、Gambee縫合にて結腸の吻合を行い、ペンローズドレーンを留置しました。術後3日間は順調に経過しましたが、術後4日目の16日に食事を開始したところ、夜より発熱(39.1度)を認め、翌日の採血では白血球数、CRP値の上昇が認められました。しかし、ドレーンからの排液は漿液性であり、腹痛も吻合部とは逆の右腹部であったことから、絶食の上、抗菌薬投与にて保存的に経過を追うこととなりました。ところが、23日になってもXの発熱、白血球増多、CRP値の上昇は改善せず、腹部CT上、腹腔内膿瘍が疑われたことから、縫合不全を考え再手術が行われることとなりました。開腹した結果、結腸の吻合分前壁に2ヵ所の小穴が認められたことから、縫合不全による腹膜炎と診断されました。Xは、人工肛門を設置され、10月7日にY病院を退院し、その後、同年11月20日に人工肛門閉鎖・再建術のため入院加療することとなりました。これに対し、Xは、不適切な手技により縫合不全となったこと、および、術後の管理に不備があったことを理由に、Y病院に対し、約2億2100万円の損害賠償を請求しました。なぜそうなったのかは、事件の経過からご覧ください。事件の経過患者X(49歳)は、平成14年11月、健康診断にて大腸ポリープを指摘されたことから、近医を受診したところ、大腸腫瘍(S状結腸)および胆嚢結石と診断されました。Xは、平成15年5月9日、腹腔鏡下胆嚢摘出術および大腸腫瘍摘出術目的にてY病院に入院しました。なお、Xは1日40本の喫煙をしており、本件手術前に医師より禁煙を指示されましたが、それに従わず喫煙を続けていました。同月12日、A、B、C、D4名の医師により手術が行われました。まず、最もベテランのA医師が腹腔鏡下で胆嚢を摘出し、ペンローズドレーンを留置し、創縫合を行った後、最も若いC医師が左下腹部を切開し、S状結腸を摘出して、Gambee縫合にて結腸の吻合を行い、ペンローズドレーンを留置しました。本件手術に要した時間は、3時間13分でした。術後3日間は順調に経過しましたが、術後4日目の16日に食事を開始したところ、夜より発熱(39.1度)を認め、翌日の採血では白血球数、CRP値の上昇が認められました。しかし、ドレーンからの排液は漿液性であり、腹痛も吻合部とは逆の右腹部であったこと、16日午後3時頃、Xが陰部の疼痛、排尿時痛、および排尿困難を訴えたことからバルーンカテーテルによる尿道損傷、前立腺炎の可能性も考えられたため、絶食の上、抗菌薬投与にて保存的に経過を追うこととなりました。18日には、ドレーン抜去部のガーゼに膿が付着していたことから、腹部CT検査を行ったところ、「直腸膀胱窩から右傍結腸溝にかけて被包化された滲出液を認め、辺縁は淡く濃染し、内部に一部空胞陰影を認めます。腹腔内膿瘍が疑われます。周囲脂肪織の炎症性変化は目立ちません。腹壁下に空胞陰影と内部に滲出液がみられ、術後変化と思われます。腹水、有意なリンパ節腫大は指摘できません」との所見が得られました。縫合不全の可能性は否定できないものの、滲出液が吻合部の左腹部ではなく右腹部にあること、腹痛も左腹部ではなく右腹部であったことから、急性虫垂炎をはじめとする炎症性腸疾患をも疑って治療をするのが相当であると判断し、抗菌薬を変更の上、なお保存的治療が選択されました。ところが、23日になってもXの発熱、白血球増多、CRP値の上昇は改善せず、腹部CT上、腹腔内膿瘍が疑われたことから、縫合不全を考え再手術が行われることとなりました。開腹した結果、結腸の吻合分前壁に2ヵ所の小穴が認められたことから、縫合不全による腹膜炎と診断されました。Xは、人工肛門を設置され、10月7日にY病院を退院し、その後、同年11月20日に人工肛門閉鎖・再建術のため入院加療することとなりました。事件の判決上記認定事実によれば、本件手術におけるS状結腸摘出後の吻合部位において縫合不全が発生したことが認められる。もっとも、上記認定のとおり、吻合手技は縫合不全の発生原因となりうるが、それ以外にも縫合不全の発生原因となるものがあるから、縫合不全が起こったことをもって、直ちに吻合手技に過失があったということはできない。そして、上記認定のとおり、縫合不全を防ぐためには、縫合に際し、適式な術式を選択し、縫合が細かすぎたり結紮が強すぎたりして血行を悪くしないこと、吻合部に緊張をかけないことが必要であるとされていることを考慮すると、債務不履行に該当する吻合手技上の過誤があるというためには、選択した術式が誤りであるとか、縫合が細かすぎた、あるいは結紮が強すぎた、もしくは縫合部に対し過度の緊張を与えたと認められる場合に限られると解するのが相当である。・・・・・・・(中略)・・・・・・・原告らは、C医師は経験の浅い医師であったから縫合不全は縫合手技に起因すると考えられると主張する。B医師のGambee縫合の経験数は不明であるが、上記認定のとおり、本件手術にはD医師が助手として立ち会っているところ、B医師はC医師の先輩であり、被告病院において年間200例程度行われる大腸の手術に関与しているのであるから、C医師の吻合手技に、縫合が細かすぎた、あるいは結紮が強すぎた、もしくは縫合部に対し過度の緊張を与えたといった問題があったにもかかわらず、B医師がそのまま手術を終了させるとは考え難い。また、上記認定のとおり、手術後3日以内に発生した縫合不全については縫合の不備が疑われて再手術が検討されるところ、上記前提事実のとおり、本件手術後3日目である平成15年5月15日までの間に特に異常は窺えなかったところである。これらを考慮すると、原告ら主張の事情をもって吻合技術に問題があったと推認することはできないというべきである。以上のとおり、本件手術は、縫合不全が発生しやすい大腸(S状結腸)を対象とするものであったこと、原告は喫煙者であり、縫合不全の危険因子がないとはいえず、縫合手技以外の原因により縫合不全が発生した可能性が十分あること、C医師による吻合の方法が不適切であったことを裏付ける具体的な事情や証拠はないことを考慮すると、原告に生じた縫合不全がC医師の不適切な吻合操作によるものであると認めることはできないというべきである。(*判決文中、下線は筆者による加筆)(名古屋地判平成20年2月21日)ポイント解説今回は、各論の2回目として、消化器疾患を紹介します。消化器疾患で最も訴訟が多い疾患は、第15回で紹介した肝細胞がんです。そして、2番目に多いのが、今回紹介する大腸がんです。大腸がんの訴訟において、最も多く争われるのが縫合不全(表)です。ご存じのとおり、縫合不全は、代表的な手術合併症であり、手術を行う限り一定の確率で不可避的に発生します。しかし、非医療者からみると、医療行為によって生じていることは明らかであり、かつ、縫合という素人目には簡単に思える行為であることから訴訟となりやすい類型となっています。しかし、最近の裁判所は、合併症に対する理解が進んできており、本判決のように、単に縫合不全があったことのみをもって過失があるとするような判断はせず、「縫合が細かすぎた、あるいは結紮が強すぎた、もしくは縫合部に対し過度の緊張を与えた」などの具体的な縫合手技に著しく問題があった場合にのみ、手技上の過失があるとしています(表に示した判例においても、手技上の過失を認めた判例は一つもありません)。したがって、現在、手術ビデオなどで手技上の欠陥が一見して明白であるような場合を除き、訴訟において縫合不全が手技ミスによって生じたとする主張が争点となることは少なくなってきています。その代わりといってはなんですが、術後の管理については、厳しく争われる傾向にあります。本事案でも、17日に発熱、白血球増多、CRP値が上昇した際、および18日に腹部CTをとった際に速やかに縫合不全と診断して、ドレーン排液の細菌培養および外科的ドレナージを行うべきであったとして争われました(本件においては術後管理の過失は認められませんでしたが、〔表〕の原告勝訴事例のすべてで術後管理の不備が認められています)。医療行為は行為として不完全性を有します。そして、医療は日々進歩していきます。医学・医療の進歩は、医療者が個々に経験した症例を学会・論文などを介して集約化、情報共有し、それを再検討することで生まれます。しかし、医療行為によって生じた不利益な結果が過失として訴訟の対象(日本では刑事訴追の対象にもなるため萎縮効果が特に強い)となると、医師は恐ろしくて発表することができなくなります。実際に、1999年以降、わが国における合併症に関する症例報告は急速に減少しました。目の前の患者の救済は十分に考えられるべきですが、その過失判断を厳格にすることで達成することは、医学・医療の進歩を阻害し、その結果、多数の国民・患者の適切な治療機会を奪うこととなります。司法と医療の相互理解を深め、典型的な合併症については裁判による責任追及ではなく、医学・医療の進歩にゆだねることが望ましいと考えます。裁判例のリンク次のサイトでさらに詳しい裁判の内容がご覧いただけます。名古屋地判平成20年2月21日

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自閉症スペクトラム障害への薬物治療、国による違いが明らかに

 香港大学のYingfen Hsia氏らは、自閉症スペクトラム障害(ASD)に対する処方薬の状況を多国間レベルで明らかにするため、IMS Prescribing Insightsのデータベースを用いた分析を行った。その結果、成人に比べ小児患者に対する処方率が高いこと、国により処方薬に違いがみられることなどを報告した。Psychopharmacology誌オンライン版2013年9月5日号の掲載報告。 これまでに、米国あるいは英国からASDに対する向精神薬処方に関する研究が報告されているが、それらの研究内容は必ずしも他国に当てはまらない可能性がある。研究グループは、エビデンスが欠如している地域を明らかにするため、ASD治療における精神薬理学的処方の範囲を多国間レベルで理解しておく必要があるとして本研究を行った。IMS Prescribing Insightsのデータベースを用いて、2010~2012年の成人および小児ASDにおける 向精神薬処方パターンを検討した。データは、ヨーロッパ(フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国)、南米(メキシコ、ブラジル)、北米(カナダ、米国)、アジア(日本)から収集した。 主な結果は以下のとおり。・北米諸国での処方率が最も高く、次いでヨーロッパ諸国、南米の順であった。また、各国とも、処方率は成人に比べ小児のほうが高かった。・若年ASDに対して最も多く処方されていた薬剤は、英国と日本を除き、リスペリドンであった。英国で最も多く処方されていたのはメチルフェニデート、日本ではハロペリドールであった。・成人に対して最も多く処方されていたのは、リスペリドンをはじめとする抗精神病薬であった。なお、ブラジルではチオリダジン(国内販売中止)、米国ではジプラシドン(国内未承認)が抗精神病薬として最も多く処方されていた。・国により処方薬に違いがみられる点について著者は「診断基準、臨床ガイドラインあるいは保険制度によるものだと思われる」と指摘したうえで、「ASD患者に対する多くの向精神薬について、有効性と安全性のエビデンスが欠如している。処方のギャップを縮小するための研究が求められる」とまとめている。関連医療ニュース 自閉症スペクトラム障害に対するSSRIの治療レビュー 新たな選択肢か?!「抗精神病薬+COX-2阻害薬」自閉症の治療  自閉症、広汎性発達障害の興奮性に非定型抗精神病薬使用は有用か?

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DPP-4阻害薬、糖尿病の心血管リスク増大せず/NEJM

 新規DPP-4阻害薬アログリプチン(商品名:ネシーナ)は、直近の急性冠症候群(ACS)既往歴のある2型糖尿病患者の治療において、心血管リスクを増加させずに糖化ヘモグロビン(HbA1c)を改善することが、米国・コネチカット大学のWilliam B. White氏らが行ったEXAMINE試験で示された。糖尿病患者では、血糖値の改善により細小血管合併症リスクが低下する可能性があるが、大血管イベントへの良好な効果は示されておらず、米国FDAをはじめ多くの国の監督機関は、新規の抗糖尿病薬の承認前後で、心血管系の安全性プロフィールの包括的な評価を求めている。本研究は、2013年9月2日、オランダ・アムステルダム市で開催された欧州心臓病学会(ESC)で報告され、同日付けのNEJM誌に掲載された。心血管アウトカムをプラセボとの非劣性試験で評価 EXAMINE試験は、ACSの既往歴を有する2型糖尿病患者における、アログリプチンのプラセボに対する心血管アウトカムの非劣性を評価する二重盲検無作為化試験。対象は、HbA1c 6.5~11.0%(インスリン投与例は7.0~11.0%)で、DPP-4阻害薬やGLP-1受容体作動薬以外の抗糖尿病薬の投与を受け、割り付け前15~90日にACS(急性心筋梗塞、入院を要する不安定狭心症)を発症した2型糖尿病患者であった。 被験者は、2型糖尿病および心血管疾患の標準治療に加えて、アログリプチンまたはプラセボを投与する群に無作為に割り付けられた。主要評価項目は、心血管死、非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中の複合エンドポイントであり、ハザード比(HR)の非劣性マージンは1.3に設定された。 アログリプチンの投与量は、ベースラインの推定糸球体濾過量に基づき71.4%には25mg/日が投与され、25.7%は12.5mg/日、2.9%は6.25mg/日の投与を受けた。最長40ヵ月、中央値18ヵ月のフォローアップが行われ、投与期間中央値は533日だった。約50ヵ国900施設、5,000例以上で、安全性を確認 2009年10月~2013年3月までに日本を含む49ヵ国898施設から5,380例が登録され、アログリプチン群に2,701例(年齢中央値61.0歳、男性67.7%、2型糖尿病罹病期間中央値7.1年、HbA1c 8.0%、BMI中央値28.7)、プラセボ群には2,679例(61.0歳、68.0%、7.3年、8.0%、28.7)が割り付けられた。 主要評価項目の発生率はアログリプチン群が11.3%(305例)、プラセボ群は11.8%(316例)であり、HRは0.96、信頼区間(CI)上限値は1.16であり、アログリプチンはプラセボに対し非劣性であった(非劣性:p<0.001、優越性:p=0.32)。 主要評価項目に入院後24時間以内の不安定狭心症による緊急血行再建術を加えた副次的評価項目の発生率は、アログリプチン群が12.7%(344例)、プラセボ群(359例)は13.4%であり、両群間に有意な差はみられなかった(HR:0.95、CI上限値:1.14、優越性:p=0.26)。 ベースラインから試験終了までのHbA1cの変化率は、アログリプチン群が-0.33%、プラセボ群は0.03%であり、最小二乗平均差は-0.36(95%CI:-0.43~-0.28)と有意な差が認められた(p<0.001)。 重篤な有害事象の発生率は、アログリプチン群が33.6%、プラセボ群は35.5%(p=0.14)であり、低血糖、がん、膵炎、透析導入の頻度にも両群間に差はなかった。 著者は、「アログリプチン投与により、心血管死、非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中がプラセボよりも増加することはなかった」とまとめ、「これらのデータは、心血管リスクが著しく高い2型糖尿病患者の治療において、抗糖尿病薬を選ぶ際の指標として有用と考えられる」と指摘している。

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新規抗凝固薬、ワルファリンに非劣性-静脈血栓塞栓症の再発-/NEJM

 経口第Xa因子阻害薬エドキサバン(商品名:リクシアナ)は、症候性静脈血栓塞栓症(VTE)の治療において、有効性がワルファリンに非劣性で、安全性は優れていることが、オランダ・アムステルダム大学のHarry R Buller氏らが行ったHokusai-VTE試験で示された。VTEは、心筋梗塞や脳卒中後にみられる心血管疾患として3番目に頻度が高く、北米では年間70万人以上が罹患しているという。従来の標準治療は低分子量ヘパリン+ビタミンK拮抗薬だが、ヘパリンの前投与の有無にかかわらず、新規経口抗凝固薬の有効性が確立されている。本研究は、2013年9月1日、アムステルダム市で開催された欧州心臓病学会(ESC)で報告され、同日付けのNEJM誌オンライン版に掲載された。最大1年投与の有用性を非劣性試験で評価 Hokusai-VTE試験は、ヘパリンを投与された急性VTE患者の治療において、エドキサバンのワルファリンに対する非劣性を評価する二重盲検無作為化試験。対象は、年齢18歳以上で、膝窩静脈、大腿静脈、腸骨静脈の急性症候性深部静脈血栓症(DVT)または急性症候性肺塞栓症(PE)の患者とした。 被験者は、非盲検下にエノキサパリンまたは未分画ヘパリンを5日以上投与された後、二重盲検、ダブルダミー下にエドキサバンまたはワルファリンを投与する群に無作為に割り付けられた。エドキサバンの投与量は60mg/日とし、腎機能障害(Ccr:30~50mL/分)、低体重(≦60kg)、P糖蛋白阻害薬を併用している患者には30mg/日が投与された。投与期間は3~12ヵ月で、治験担当医が患者の臨床的特徴や意向に応じて決定した。 有効性の主要評価項目は症候性VTEの発症率、安全性の主要評価項目は大出血または臨床的に重大な出血の発症率であり、ハザード比(HR)の95%信頼区間(CI)上限値が1.5未満の場合に非劣性と判定することとした。重症PE患者ではVTE発症が48%低減 2010年1月~2012年10月までに日本を含む37ヵ国439施設から8,292例が登録され、エドキサバン群に4,143例、ワルファリン群には4,149例が割り付けられた。治療を受けなかった患者を除く、それぞれ4,118例(DVT 2,468例、PE 1,650例、平均年齢55.7歳、男性57.3%、体重≦60kg 12.7%、Ccr 30~50mL/分 6.5%)、4,122例(2,453例、1,669例、55.9歳、57.2%、12.6%、6.6%)がmodified intention-to-treat集団として解析の対象となった。 12ヵ月間の治療が施行されたのは40%であった。エドキサバン群の服薬遵守率は80%であり、ワルファリン群の治療域(INR:2.0~3.0)達成時間の割合は63.5%だった。 有効性の主要評価項目は、エドキサバン群が3.2%(130例)、ワルファリン群は3.5%(146例)で、HRは0.89、95%CIは0.70~1.13であり、非劣性マージンが満たされた(非劣性のp<0.001)。安全性の主要評価項目は、エドキサバン群が8.5%(349例)、ワルファリン群は10.3%(423例)で、HRは0.81、95%CIは0.71~0.94と、有意な差が認められた(優越性のp=0.004)。他の有害事象の発症率は両群で同等であった。 PE患者のうち938例が右室機能不全(NT-proBNP≧500pg/mL)と判定された。この重症PEのサブグループにおける主要評価項目の発症率はエドキサバン群が3.3%と、ワルファリン群の6.2%に比べ有意に低値であった(HR:0.52、95%CI:0.28~0.98)。 著者は、「重症PEを含むVTE患者に対し、ヘパリン投与後のエドキサバン1日1回経口投与は、有効性が標準治療に劣らず、出血が有意に少なかった」とまとめ、「本試験では、有効性の評価は治療期間の長さにかかわらず12ヵ月時に行われており、実臨床で予測されるアウトカムをよりよく理解できるデザインとなっている」と指摘している。

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喘息マネジメントの穴埋めるチオトロピウム(ERS2013)

 2013年9月7~12日、スペインのバルセロナで行われたERS(European Respiratory Society:欧州呼吸器学会)Annual Congressにて、標題テーマが議論された。 簡便な評価ツールや新たな薬剤の登場などにもかかわらず、コントロール不良の喘息(Uncontrolled asthma)の頻度は50%以上といまだ高い1)。デンマークUniversity of Southern DenmarkのSoren Pedersen氏は、「10年前と比較するとわずかに改善しているものの、依然として状況は変わらない。また、これは多くの国で同じ状況である」と述べた。同氏はまた「このようなケースでは、吸入ステロイド(以下ICS)や吸入ステロイド・長時間作用性β2刺激薬合剤(以下ICS/LABA)を吸入していてもコントロール不良であり、これを補う薬物療法として現在の選択肢以外にも有効な手段が望まれる」と述べた。 そのような中、新たな治療選択肢として、COPD治療薬として広く用いられている抗コリン薬チオトロピウム(商品名:スピリーバ2.5μレスピマット)の喘息に対する有効性が注目されている。チオトロピウムの喘息への使用については、重症例のICS/LABAや軽症・中等症例でのICSへのアドオンなど、いくつかの試験でその有効性が示されてきた2)3)。なかでもICS/LABAコントロール不良の重症持続型喘息でのチオトロピウムの有効性を示す大規模二重盲検試験PrimoTinATMの結果が昨年(2012年)発表されているが4)(http://www.carenet.com/news/journal/carenet/31588)、今回のERSでは、中用量のICSでコントロールが得られない中等症持続型喘息に対する第3相試験Mezzo-TinATMの結果が、オランダUniversity of GroningenのHuib Kerstjens氏から発表された。 MezzoTinA-asthma 試験は、チオトロピウムレスピマット5μg群(以下チオトロピウム5μg群)、チオトロピウムレスピマット2.5μg群(以下チオトロピウム2.5μg群)、それにLABAであるサルメテロール(商品名:セレベント)50μg(50μgx2回/日投与)群を合わせた3つのActive treatment群とプラセボ群間で行われた。試験はダブルブラインド、ダブルダミーの並行群間比較で、中用量ICSの維持療法を継続しながら、24週にわたり各群の薬剤を追加投与し、その後3週間フォローアップするというものだ。プライマリエンドポイントは呼吸機能改善評価として24週後のピークFEV1*、同時期のトラフFEV1、そして臨床的評価として同時期のACQ*(asthma controlled questionnaire:喘息管理質問表)スコアの改善で、Trial1および2の2つの試験結果から解析されている。 患者条件は ・中等量ICS(ブデソニド換算400~800mg)単独、またはICS/LABAの使用にもかかわらずコントロール不良の中等症持続型喘息(LABAは試験期間中は中止) ・年齢18歳~75歳の男女 ・非喫煙者または過去に喫煙歴(10pack-years以下)がある非喫煙者 ・サルブタモール(短時間作用性β2刺激薬)400mg投与前の%FEV1*60%~90% ・気道可逆性(サルブタモール400mg投与後のFEV1の改善)12%以上かつ200mL以上など。試験期間中のロイコトリエン受容体拮抗薬、去痰剤、抗アレルギー薬などの使用は許可された。呼吸器疾患、心血管疾患を含む喘息以外の明らかな併存症のあるもの、試験開始前に内服ステロイド治療を受けた患者は除外された。 試験患者数は、Trial1 1,070例、Trial2 1,030例の総計2,100例。4群間の患者バックグラウンドは同様で、平均年齢43.1歳、平均ACQスコア2.18、気道可逆性22.4%、1秒率*(FEV1/FVC)65.8%、罹病期間は21.8年と長期にわたっていた。使用薬剤は、ICS以外ではLABAが60%と最も多く、その他はロイコトリエン受容体拮抗薬が10%、テオフィリンが4%であった。 試験結果は、 ・24週後のピークFEV1:チオトロピウム5μg群247mL、同2.5μg群285mL、サルメテロール群258mL、プラセボ群62mL。プラセボからの増加はそれぞれ、185mL、223mL、196mLで、対プラセボp値はいずれの群とも<0.0001と有意に増加していた。 ・24週後のトラフFEV1:チオトロピウム5μg群119mL、同2.5μg群152mL、サルメテロール群87mL、プラセボ群 -27mL。プラセボからの増加はそれぞれ、146mL、182mL、114mLで、対プラセボp値はいずれの群とも<0.0001と有意に増加していた。 ・ACQスコアの改善:ACQレスポンダー(ACQスコア0.5点以上改善)の割合は、チオトロピウム5μg群64.3%、同2.5μg群64.5%、サルメテロール群66.5%、プラセボ群 57.7%。対プラセボORはそれぞれ1.32、1.33、1.46で、p値はそれぞれ0.035、0.031、0.039といずれの群ともプラセボに比べ有意に改善していた。 ・有害事象発現率は、チオトロピウム5μg群57.3%、同2.5μg群58.2%、サルメテロール群54.3%、プラセボ群59.1%。重篤な有害事象の発現はそれぞれ2.1%、2.3%、2.0%、2.7%と各群ともプラセボと同等であった。 Kerstjens氏は、「チオトロピウムについてのわれわれの疑問は、喘息に対する効果は重症持続型に限られるか?LABAとの効果比較は?などであった。今回の試験で、チオトロピウムレスピマットは、プラセボと比較し、両用量ともピークFEV1、トラフFEV1を有意に増加させ、ACQレスポンダーを有意に増加させていた。この結果から、チオトロピウムレスピマットは、ICS/LABAおよび高用量ICSの適応である重症持続型だけではなく、中等量ICS単独の適応である中等症持続型喘息への追加投与も効果的であることが示された。また、以前の試験結果と同じく、われわれの試験データでもチオトロピウムレスピマットの効果はサルメテロールと同等であることが示された。今回の試験結果は、チオトロピウムの追加投与によって、ガイドラインに則った治療をしても症状が改善しない多くの喘息患者にとって、意義ある結果だといえる」と述べた。※チオトロピウムの効能・効果は、「慢性閉塞性肺疾患(COPD)に基づく諸症状の緩解」であり、気管支喘息は承認外ですのでご注意ください。*FEV1:最大努力呼気の際に呼出開始から最初の1秒で呼出される肺気量。ピークFEV1は薬剤投与後、最も呼吸機能が上がった時点での数値、トラフFEV1は最も呼吸機能の下がった時点での数値。*ACQ:喘息管理質問表スコアasthma control questionnaire。7つの質問から構成され、0~6点の7段階で評価される(0をトータルコントロール、0.75未満をウェルコントロール)。治療後に1.5以上上昇した場合を“著明改善”、1.0以上を“中等度改善”、0.5以上を“やや改善”と定義した。スコアが大きいほど重症となる。*1秒率(FEV1/FVC):FEV1と努力肺活量(FVC)の比率。閉塞性喚気障害の診断指標。FEV1/FVC<70%が閉塞性喚気障害の基準となる。*%FEV:FEV1実測値/FEV1予測値(FEV1予測値=性別、身長、年齢から算出)1) Demoly P et al. Eur Respir Rev. 2012;21:66-74.2) Perters SP et al. N Engl J Med. 2010;363:1715-1725.3) Kerstjens HA et al. J Allergy Clin Immunol. 2011;128:308-314.4) Kerstjens HA et al. N Engl J Med. 2012;367:1198-1207.

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腰痛改善に地域薬局が重要なポジション

 腰痛に対するプライマリ・ケアの玄関口として、地域の薬局が重要な役割を担えることが明らかとなった。オーストラリア・カーティン大学のHelen Slater氏らによるクラスター無作為化比較試験において示されたもので、地域薬局を利用している腰痛患者のうちパンフレットを提供された患者は職業性腰痛に関する考え方が改善していたという。地域薬局はエビデンスに基づいた情報を提供するのに適しており、こうした簡単な介入が治療の一部として有用であることが示唆されたと報告している。PLoS One誌オンライン版2013年8月20日の掲載報告。 研究グループは、地域薬局を利用する腰痛患者の腰痛に対する考え方を改善できるかどうかについて、エビデンスに基づいた情報提供(パンフレット)による介入の有効性を検討した。 地域薬局35施設が、パンフレット提供とともに患者教育を行う(PE)群(11施設)、パンフレット提供のみを行う(PO)群(11施設)、通常ケア(対照)群(13施設)の3群に無作為に割り付けされ、それぞれの薬局において割り付けに即した介入が行われた。研究に参加した患者は、現在腰痛のために薬局を利用している18~65歳の317例であった。 検討では、介入前、介入2週後および8週後に、腰痛に対する考え方を評価する質問票(BBQ:Back Pain Beliefs Questionnaire)、恐怖回避思考質問票(FABQ:Fear Avoidance Beliefs Questionnaire)などを用いて評価した。なお、研究代表者、評価者および統計学者は盲検化され、薬局のスタッフおよび患者は非盲検であった。 主な結果は以下のとおり。・BBQスコアは、介入2週後および8週後のいずれも、パンフレット提供群(PE群+PO群)と対照群との間で有意差はなく、PE群とPO群との間も有意差は認められなかった。・FABQの職業関連の恐怖心に関するスコアは、パンフレット提供群(PE群+PO群)で対照群より有意に低かった(群間差:-2.3、95%CI:-4.4~-0.2)。PE群とPO群との間に有意差は認められなかった。・パンフレットの有効性に関する全般的印象度は、PE群がPO群より高値であった(群間差:0.9、95%CI:0.0~1.8)。~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中!・脊椎疾患にみる慢性疼痛 脊髄障害性疼痛/Pain Drawingを治療に応用する・無視できない慢性腰痛の心理社会的要因…「BS-POP」とは?・「天気痛」とは?低気圧が来ると痛くなる…それ、患者さんの思い込みではないかも!?

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逆流性食道炎、PPI治療を1年以上行っても約40%は寛解せず

 逆流性食道炎(RE)の主な治療薬であるプロトンポンプ阻害薬(PPI)は、平均1.1年投与を継続しても、患者の約40%は内視鏡的に寛解しないことが、大阪医科大学 第二内科の樋口 和秀氏らによる研究で明らかになった。REの治療に際しては、定期的な内視鏡検査を行いながら注意深く経過を観察し、適切にPPI治療を選択する必要があると考えられる。Internal medicine誌オンライン版2013年7月1日号の報告。 PPIは、臨床試験で得られた結果を基に、RE治療の主力として広く使用されている。しかし、実臨床でPPI治療を行ったRE患者の内視鏡的寛解率は、十分評価されていない。そのため、著者らは、REに対するPPIの有効性を内視鏡所見に基づいてレトロスペクティブに評価した。 対象は、日本の41の病院でRE(ロサンゼルス分類※Grade A~D)と診断され、PPIによる治療を少なくとも8週間行った患者541例(男性337例、女性204例)。本検討では、PPI治療後の内視鏡検査で、Grade NまたはMと診断された患者の割合をREの寛解率として算出した。 主な結果は以下のとおり。・PPI治療前における重症度別の割合は以下のとおり。 Grade A 45.5%(246例) Grade B 30.3%(164例) Grade C 15.9%(86例) Grade D 8.3%(45例)・PPIによる治療期間は平均410日(約1.1年)であった。・PPI治療後の内視鏡検査でGrade NまたはMと診断されたのは541例中333例で、平均寛解率は61.6%であった。・PPI治療後における重症度別の寛解率は以下のとおり。PPI治療前の重症度が高いほど、寛解率が有意に低かった。 Grade Aから寛解 70.7% Grade Bから寛解 59.1% Grade Cから寛解 50.0% Grade Dから寛解 42.2%・以上の結果から、RE患者に対し、PPIによる治療を平均1.1年行っても、内視鏡的には約40%の患者が寛解に達しないことが明らかになった。※逆流性食道炎の内視鏡による重症度分類。Grade NとMは日本独自の分類。Grade N:正常粘膜Grade M:明らかなびらんや潰瘍がなく、発赤だけを認めるものGrade A:粘膜障害が粘膜ひだに限局し、5mm以内のものGrade B:粘膜障害が粘膜ひだに限局し、5mm以上で相互に癒合しないものGrade C:複数の粘膜ひだにわたって癒合し、全周の75%を超えないものGrade D:全周の75%以上にまたがるもの

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「プライマリケア医が診るがん」アンケート結果(2)

対象ケアネット会員の医師(内科・総合内科)625名方法インターネット調査実施期間2013年7月11日~7月18日Q日常診療において問題のあった、がん患者さんとのエピソードをお聞かせください。ずっと他の病気でみていて、がんが見つかったとき、もっと早期に発見できなかったのかと後悔する。 だから、検診は必ず受けるように指示してます(勤務医、50代)在宅療養を行っているので、エンドステイジの方が多く、痛みなく安らかな最期を迎えさせてあげたいと思っています。精神的な苦痛への対処。(開業医、50代)在宅での看取り。特に出血時などの対応(開業医、50代)訪問診療を担当しています。在宅での看取りで紹介される事がありますが、退院時の家族の意思が不安定にもかかわらず、退院後の経過をしっかり説明しないのか、呼吸苦に驚いて病院へ逆戻りすることがしばしばです。(開業医、60代)告知の是非。前医(急性期病院)で告知されていて、その後の対応は紹介された病院であることも多く困ることもある。(勤務医、50代)保険診療では必要な薬剤価格が高くて使用できないこと。今は治療だけではなく家族関係や経済面も大変な人が多くて気苦労が絶えない。(勤務医、50代)前医より予後等の説明を受けていない、あるいは理解していない。 オピオイド使用を頑として拒否 (勤務医、40代)前医での告知が不十分であった場合、緩和治療目的で紹介となると転院してからトラブルになる。 (勤務医、40代)入院患者の家族が、病院の方針に疑問を感じて相談に来ることがある(開業医、50代)他院に通院しているが、疼痛などコントロール不十分で当院を訪れるケース。紹介状もなく、原疾患の詳しい病状もわからない中での対応となる。また、当院への受診を、もともとの先生に言いにくい、言いたくない、というケースもしばしばある。(開業医、40代)複数の病院に診療を受けていた患者がいたこと。(開業医、50代)治療効果がない場合など精神的ケアが重要(勤務医、60代)高齢、認知症がひどい。 本人と家族の治療方針(希望)が異なるとき(勤務医、40代)

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統合失調症、双極性障害で新たに注目される「アデノシン作用」

 アデノシン・モジュレータ補助療法は、統合失調症の精神病理全般(とくに陽性症状)および双極性障害の躁病エピソードの治療において、より大きなベネフィットをもたらすことが示唆された。米国・ヴァンダービルト大学メディカルセンターのTomoya Hirota氏らがシステマティックレビューとメタ解析の結果、報告した。Schizophrenia Research誌2013年9月号の掲載報告。 アデノシンは現在、統合失調症の病態生理で注視されているドパミンとグルタミン酸と相互に作用することが報告されている。さらに、双極性障害患者にプリン作動性システムの病態生理学的変化をもたらすという新たな報告もなされていることから、Hirota氏らは本検討を行った。2013年4月25日までに発表されたPubMed、EMBASE、Cochrane Library databases、CINAHL、PsycINFOを検索し、統合失調症および双極性障害患者を対象にアデノシン・モジュレータ補助療法とプラセボを比較した無作為比較試験を選択した。主要評価項目は、陽性・陰性症状尺度(PANSS)、ヤング躁病評価尺度(YMRS)とし、リスク比と95%信頼区間、標準化平均差(SMD)を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・統合失調症(457例)に関する6試験、双極性障害(289例)に関する3試験の計9試験が解析に組み込まれた。・全体として、統合失調症において、アデノシン・モジュレータ補助療法によるPANSS総スコアがプラセボより優れていた(SMD:-1.07、p=0.01)。症状サブスケールでみると陽性尺度および総合精神病理評価尺度で優れており、陰性尺度では優位性はみられなかった。・個別にみるとアロプリノールは、統合失調症におけるあらゆる主要転帰尺度についてプラセボに対する優位性がみられなかった。・双極性障害におけるアデノシン・モジュレータに関するプールデータの解析からは、プラセボと比較して、YMRSスコアの有意な減少(SMD:-0.39、p=0.004)が示された。・本検討において、アデノシン・モジュレータ補助療法は、統合失調症の精神病理(とくに陽性症状)の治療と双極性障害の躁病治療に有益であることが示唆された。ただし解析に組み込まれた試験はサンプルサイズが限られており、有効性と忍容性の評価についてはさらに多くの研究が必要であることが示された。関連医療ニュース 精神疾患のグルタミン酸仮説は支持されるか 統合失調症の治療ターゲット、新たな遺伝要因を特定 双極Ⅰ型障害患者の症状発症に関連する“キヌレン酸”

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がん患者が思う“自分らしい”生活とは

 がん患者にとって“自分らしい”生活とは何だろうか。アストラゼネカは11日、「治療のゴール」「治療による後遺症・副作用が日常生活に与える影響」「医療従事者と患者さんの信頼関係・コミュニケーション」などについて、がん患者とその家族、医師、薬剤師、看護師を対象に調査を実施した結果をまとめて発表し、同日付で自社サイト『がんになっても』の新コンテンツとして掲載した。その結果、それぞれの立場で考える、がんの治療のゴールや、がんに罹患してからの生き方、生活に関する意識の違いなどが明らかになったという。 調査は2012年12月にインターネットにて行われた。「あなたらしい生活とは?」の問いに、日本国内のがんとかかわりのある患者とその家族、医療者1477人が回答した。 患者、家族別では、「自分のやりたいことができる/する」が患者では35%と第1位であり、家族も第2位(19%)であった。患者で第2位(21%)だった「普段通り・今と変わらない生活を送る」は、家族では最も多く23%が回答した。患者(20%)、家族(12%)ともに第3位は「治療主体・治る希望を持ち続ける」となった。 また、患者の疾患別に結果をみても、「自分のやりたいことができる/する」が、肺がん(35%)、乳がん(51%)、前立腺がん(27%)いずれも第1位であった。詳細はこちらプレスリリースがんになっても がんと向き合う1477人の描く「らしい生活」調査

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酒さは片頭痛持ちの女性に多い

 スイス・バーゼル大学病院のJulia Spoendlin氏らは、住民ベースコホート研究の結果、片頭痛を有する女性において、わずかだが酒さ発症のリスクの増大が観察されたことを報告した。とくに50歳以上の重度の片頭痛を有する女性でリスク増大が認められたという。酒さは一般によくみられる皮膚疾患であり、神経性炎症や神経血管性調節障害を伴う。片頭痛は、血管性変化と無菌性炎症を伴う。両疾患の関連は数十年にわたり示唆されているが、エビデンスは不足している。Journal of the American Academy of Dermatology誌2013年9月号(オンライン版2013年5月1日号)の掲載報告。 研究グループは本検討において、片頭痛と片頭痛薬のトリプタン(商品名:イミグランほか)、ならびに酒さの発症リスクとの関連について調べた。トリプタンは、血管収縮性および抗炎症作用を有するが、このクラスの薬剤による酒さへの潜在的影響については調べられていなかった。 そこで研究グループは、片頭痛またはトリプタン曝露と酒さ発症リスクとの関連について分析するため、英国のGeneral Practice Research Databaseを基に症例対照研究を行った。同データベースから1995~2009年の酒さ患者を特定し(症例群)、1症例につき1人の非酒さ対照被検者を適合し、多変量条件付きロジスティック回帰分析法を用いて、症例群と対照群の、初回酒さ診断前の片頭痛有病率とトリプタン曝露について比較した。 主な結果は以下のとおり。・症例群5万3,927例、対照群5万3,927例のうち女性の被験者において、全体的にわずかだが酒さと片頭痛の関連が認められた(補正後オッズ比:1.22、95%信頼区間[CI]:1.16~1.29)。男性では両者の関連はみられなかった。・同関連は、50~59歳の女性の片頭痛患者において、やや関連性が明確であった(同:1.36、1.21~1.53)。・また、トリプタン服用女性においても、年齢が高くなるほどわずかだがリスクの増大が認められた。オッズ比は、60歳以上の女性が最も高く、1.66(95%CI:1.30~2.10)であった。・本検討は、後向きの症例対照研究であり、特定のバイアスおよび交絡の程度を除外できない点で限界があった。・以上から著者は、「女性の片頭痛患者において、酒さを呈するリスクがわずかだが増大することが認められた。とくに50歳以上の重度の片頭痛女性患者にみられた」と報告した。

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古くて新しい薬コルヒチン、急性心膜炎の頻発・再発リスクを半減/NEJM

 急性心膜炎に対し、アスピリンなどによる従来抗炎症療法に加えてコルヒチンを投与すると、頻発性・再発性心膜炎の発生リスクは半減することが明らかになった。症状持続率や入院率も、コルヒチン投与により大幅に減少することが示された。イタリア・マリア・ビットリア病院のMassimo Imazio氏らが、急性心膜炎の患者240例を対象に行った無作為化プラセボ対照試験の結果、報告した。コルヒチンは痛風の古典的な治療薬だが、近年、再発性心膜炎に有効であることが示され推奨されている。急性心膜炎に対する効果も支持する報告がされているが確定的データはなかった。NEJM誌オンライン版2013年9月1日号掲載の報告より。コルヒチン0.5mgを1日1~2回投与 研究グループは、急性心膜炎患者240例を無作為に1対1の割合で2群に分け、一方には従来のアスピリンまたはイブプロフェンによる抗炎症療法に加えコルヒチンを投与し(120例、体重70kg超は3ヵ月間0.5mgを1日2回、体重70kg以下は0.5mgを1日1回)、もう一方にはプラセボを投与した(120例、従来抗炎症療法のみ)。 被験者は全員、18ヵ月間以上追跡を受けることとし、あらかじめ計画した定期受診(1週、1、3、6、12ヵ月、その後は試験終了まで6ヵ月に1回)にて評価を受けた。主要アウトカムは、頻発性または再発性心膜炎の発生で、副次アウトカムは72時間時点の症状継続、1週間以内の寛解、再発件数、最初の再発までの時間、疾患関連の入院などだった。72時間後の症状継続率や入院率は大幅減少、1週間時点の寛解率は増大 被験者は、平均年齢52.1±16.9歳、60%が男性だった。 結果、主要アウトカムの発生率は、プラセボ群が37.5%(45例)だったのに対し、コルヒチン群では16.7%(20例)と半減した(相対リスク減少:0.56、95%信頼区間:0.30~0.72、治療必要数[NNT]:4、p<0.001)。 72時間後の症状継続率も、プラセボ群40.0%に対しコルヒチン群19.2%と、およそ半分に減少した(p=0.001)。患者1人当たりの再発件数は、プラセボ群0.52に対しコルヒチン群は0.21(p=0.001)、入院率はそれぞれ14.2%と5.0%(p=0.02)だった。1週間時点の寛解率も、プラセボ群58.3%に対しコルヒチン群85.0%と有意に高かった(p<0.001)。 有害事象発生率や服用中止率は、両群で同等だった。重篤な有害事象の発生はなかった。

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肥満、メタボと健康に関する記事 まとめ

 肥満は心疾患や脳血管疾患、糖尿病のリスクが高くなるだけでなく、上肢痛や喘息を引き起こしやすいというデータもあるようだ。医学誌にもたびたび論文が掲載されているが、今回はそれらに関する記事をまとめて紹介する。母乳での哺乳で学童期の肥満リスクが低下~全国縦断調査データより これまでの研究では母乳での哺乳が子供の肥満を予防することが示唆されているが、社会経済的な状況や子供の生活習慣による交絡の可能性があるため、決定的なエビデンスはない。また、これまではほとんどが欧米先進国の子供での研究であったため、他の対象における研究が待たれている。岡山大学の山川路代氏らは、日本における母乳での哺乳と学童期の過体重・肥満との関連について、潜在的な交絡因子を調整して検討し、その結果をJAMA pediatrics誌オンライン版2013年8月12日号に報告した。http://www.carenet.com/news/general/carenet/35907メタボは上肢痛のリスク因子か 内臓脂肪は上肢痛のリスク因子であるようだ。フィンランド労働衛生研究所のTapio Vehmas氏らが、コホート研究の結果、報告した。結果を踏まえて著者は、「さらなる研究にて、そのメカニズムを解明し、減量が疼痛管理に有用かどうかを明らかにすることが必要だ」とまとめている。Pain Medicine誌2013年7月号(オンライン版2013年5月3日号)の掲載報告。http://www.carenet.com/news/general/carenet/35872肥満期間が長いと冠動脈心疾患リスクは増大する?/JAMA 若年期から肥満がみられ肥満期間が長いほど、冠動脈石灰化(CAC)が促進され、中年期の冠動脈心疾患リスクの増大につながることが、米国・国立心肺血液研究所(NHLBI)のJared P Reis氏らの検討で示された。米国では過去30年間に肥満率が成人で2倍、青少年では3倍に上昇しており、若年の肥満者ほど生涯を通じて過剰な脂肪蓄積の累積量が多く、肥満期間が長くなるが、肥満の長期的な転帰に関する研究は少ないという。また、脂肪の蓄積量にかかわらず、全身肥満の期間が長期化するほど糖尿病罹患率や死亡率が上昇することが示されているが、肥満期間が動脈硬化の発症や進展に及ぼす影響については、これまで検討されていなかった。JAMA誌2013年7月17日号掲載の報告。http://www.carenet.com/news/journal/carenet/35682メタボリックシンドローム患者は喘息を発症しやすいのか? メタボリックシンドロームや、その診断項目である基準以上の腹囲や高血糖・糖尿病があると成人喘息発症のリスクが高くなることが、ノルウェー科学技術大学のBen Michael Brumpton氏らにより報告された。The European respiratory journal誌オンライン版2013年7月11日号の掲載報告。http://www.carenet.com/news/risk/carenet/35630アリピプラゾールと気分安定薬の併用、双極性障害患者の体重増加はどの程度? 双極I型障害(BPD)患者は多くの場合太りすぎか肥満であり、メタボリックシンドロームを合併している可能性が高い。いくつかのBPD治療薬では、体重増加や代謝パラメータの悪化が認められる。米国・ケースウエスタンリザーブ大学のDavid E. Kemp氏らは、アリピプラゾール(商品名:エビリファイ)と気分安定薬を併用した際のメタボリックシンドロームの発生率および代謝パラメーターの変化を調べた。Journal of affective disorders誌2013年5月15日号の報告。http://www.carenet.com/news/head/carenet/35009メタボ予防にコーヒーが有効か?―本邦での報告― 日本人において、コーヒーの消費量は、NCEP ATP III基準でメタボリックシンドロームと診断された場合の有病率と負の相関関係があることが、徳島大学大学院 高見栄喜氏らの研究で示された。Journal of Epidemiology誌オンライン版2012年10月6日付の報告。http://www.carenet.com/news/general/carenet/32383

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低線量CT画像上の肺結節のがん確率を正確に推定するモデル開発/NEJM

 低線量CTスクリーニングで検出された肺結節が悪性腫瘍である確率を正確に予測する方法として、カナダ・バンクーバー総合病院のAnnette McWilliams氏らが開発した患者の背景因子や結節の特性に基づくモデルが有用なことが示された。低線量CTによる肺がんスクリーニングの主要課題は、陽性の定義および検出された肺結節の管理とされる。また、初回スクリーニングで20%以上に再検査を要する肺結節がみつかり、1万人に4.5人の割合で重篤な合併症が発現するとされ、全米肺検診試験(NLST)では外科的に切除された結節の25%が良性であったことから、結節が悪性腫瘍である確率を正確に予測する実用的なモデルの構築が求められている。NEJM誌2013年9月5日号掲載の報告。2つのデータセットを解析、すべての肺結節の転帰を追跡 研究グループは、低線量CTによる初回スクリーニングで検出された肺結節が、悪性腫瘍である確率またはフォローアップで悪性腫瘍であることが判明する確率を予測する因子を確立するために、地域住民ベースのコホート試験を行った。 低線量CTスクリーニングを受けた2つのコホートのデータを解析した。開発用データセットにはPan-Canadian Early Detection of Lung Cancer Study(PanCan)の参加者が含まれ、妥当性検証用データセットには米国国立がん研究所(NCI)の助成を受けBritish Columbia Cancer Agency(BCCA)が行った化学予防試験の参加者が含まれた。ベースラインの低線量CTスキャンで検出されたすべてのサイズの結節を追跡して最終的な転帰を確認した。 多変量ロジスティック回帰分析による2つの予測モデル、簡略モデルと完全モデルを構築し検討した。高齢、女性、結節の大きさ・部位・数などを予測因子とするモデルで高い的中能 PanCanのデータセットでは、1,871例に7,008個の結節がみつかり、そのうち102結節が悪性腫瘍であった。BCCAのデータセットでは、1,090例の5,021結節のうち42個が悪性腫瘍だった。結節を有する者のうち、がんと診断された者の割合は、PanCanが5.5%、BCCAは3.7%であった。 このモデルのがんの予測因子は、高齢、女性、肺がん家族歴、肺気腫、結節が大きい、結節の部位が上葉、一部充実型結節、結節数が少ない、棘形成などであった。 最終的な簡略および完全モデルは、きわめて良好な識別性とキャリブレーション(モデルと実際に観察された確率のマッチ度)を示した。妥当性検証用データセットではきわめて優れた予測的中能が達成され(ROC曲線下面積0.94以上)、臨床管理の決定が困難とされる10mm以下の結節でもROC曲線下面積が0.90を超えていた。 著者は、「患者の背景因子および結節の特性に基づく予測法は、ベースラインの低線量CTスクリーニングで検出された肺結節が悪性腫瘍である確率を正確に推定できると考えられる」と結論し、「再画像検査を行う前にリスクを正確に評価することは肺がんスクリーニングにおいて重要な意味を持つ。結節のリスク特異的なモデルは実臨床や公共保健医療の改善をもたらすと期待される」と指摘している。

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妊娠中のステロイド外用剤、胎児への影響

 イギリスで実施された、妊娠中の副腎皮質ステロイド外用剤塗布の母体曝露について、その影響を調査した後ろ向きコホート研究の結果が、台湾・長庚記念病院のChing-Chi Chi氏らによって報告された。 それによると、副腎皮質ステロイド外用剤塗布と、口唇口蓋裂、早産、胎児死亡、アプガースコア低値、分娩方法との間には相関がみられなかったこと、一方で、低出生体重に関しては、副腎皮質ステロイド外用剤の塗布量が関与することが示された。JAMA Dermatology誌オンライン版2013年9月4日号掲載の報告。 調査はイギリスの国民保健サービスが主導し、参加者は、副腎皮質ステロイド外用剤を塗布している妊婦2,658人と、塗布していない妊婦7,246人であった。 主要アウトカムは、口唇口蓋裂、低出生体重児、早産、胎児死亡、アプガースコア低値、分娩方法であった。 主な結果は以下のとおり。・一次解析において、副腎皮質ステロイド外用剤の塗布と主要アウトカムに相関はみられなかった。[口唇口蓋裂(調整後リスク比:1.85、95%CI:0.22~15.20、p=0.57)、低出生体重(同:0.97、同:0.78~1.19、p=0.75)、早産(同:1.20、同:0.73~1.96、p=0.48)、胎児死亡(1.07、同:0.56~2.05、p=0.84)、アプガースコア低値(同:0.84、同:0.54~1.31、p=0.45)、分娩方法(p=0.76)]・薬剤の力価による層別解析においても、顕著な相関はみられなかった。・予備解析において、potent/ very potentクラス※の副腎皮質ステロイドを、全妊娠期間中に300g超使用した場合、低出生体重が有意に増加した(同:7.74、同:1.49~40.11、p=0.02)。※副腎皮質ステロイド外用剤の強さを、強いものからVery Potent、Potent、Moderate、 Mildの4段階に分類。

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EUコホート試験、重症喘息の個別化治療に道

 9月9日ERS(European Respiratory Society:欧州呼吸器学会)Annual Congressにて、3万件以上のサンプルを集めた2つのコホート試験の結果が発表された。 喘息はcommon diseaseであるにもかかわらず、さまざまなタイプがあることはあまり知られていない。その中で、なぜ特定の患者がより重症な病状を呈するのかは専門医もわかっていない。こうした背景のもと、The EU-funded U-BIOPRED*プロジェクトは、より個別化した治療を開発することを目的に、それぞれの重症喘息患者がどのように異なるのか、将来的に疾患をサブグル-プに分けられるかについて研究している。 一つ目の試験の結果、成人および小児の重症喘息には、それぞれ共通の特徴があることがわかった。この試験から得られた主な知見は下記である。<成人> ・55%の重症喘息患者は定期的に経口ステロイドを服用しているにもかかわらず、軽症~中等症喘息患者に比べ、重度の気道閉塞を有している。 ・重症喘息患者は、高用量のステロイドを使用しているにもかかわらず、今なお増悪などの重度の症状を経験している。<小児> ・気道閉塞のレベルは、重症であっても軽症~中等症と同程度である。 ・重症グループでは、呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)レベルが高い。 当試験の筆頭著者であるDavid Gibeon氏は、「この初めての知見が、喘息患者に存在するサブグループの概要を示した。われわれが並行して行っている試験では、なぜより重症になるとより治療に反応しなくなるのかを、多くの異なる分子レベルで調べている。個々の喘息患者の治療と、より個別化したアプローチの開発に役立つであろう」と述べた。 二つ目のU-BIOPRED試験では、エレクトロニックノーズを用いて喘息患者の呼気サンプルを分析している。この調査の目的は従来の臨床的特徴ではなく、呼気の分子パターンで患者を分類することである。この試験では57例の患者の呼気サンプルから、重症患者の4つのサブグループの共通パターンを見つけることができた。 U-BIOPREDプロジェクトのリーダーPeter Sterk氏は、「この両方の試験から得られる知見は、われわれを重症喘息のより深い理解に一つ近づけた。このような条件の患者は増悪と症状を繰り返し、治療にもよく反応しないが、なぜこのようになるのかはわからない。このような方々の生活を改善するために、CTから喀痰、患者の遺伝子解析、気管支鏡の結果まで幅広いサンプルから、膨大な分析を開始して各々の患者の生物学的かつ臨床的な“指紋”を作る必要がある。U-BIOPREDプロジェクトは、このような患者の個別化医療の開発にわれわれを近づけるであろう」と述べている。*U-BIOPRED(Unbiased Biomarkers for the Prediction of Respiratory Disease):ヨーロッパにおける教育機関、製薬企業、患者団体の共同組織

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~プライマリ・ケアの疑問~  Dr.前野のスペシャリストにQ!【循環器編】

第1回「Q.救急外来でACSを見逃さないためには?」第2回「Q.拡張期血圧が高い…早朝血圧が高い…等々、どういう病態なのか?」第3回「Q.血圧の評価はどうすればいいのか?外来血圧?自宅で測ってもらう?」第4回「Q.降圧薬の選択がわからない。薬がありすぎる!」第5回「Q.胸痛でどこまで虚血性心疾患を疑うか?」第6回「Q.主訴が胸痛の患者さんにホルター心電図をつけたが症状が出ない。どうアプローチすべき?」第7回「Q.急性心筋梗塞のST上昇と早期再分極のST上昇の見分け方?」第8回「Q.これは絶対ACSという心電図所見はあるか?」第9回「Q.Poor r progression はどこまで精査しますか?」第10回「Q.小さいq波と異常Q波の鑑別は?」第11回「Q.虚血性心疾患例の安静時の心電図異常とは?」第12回「Q.ST-Tの異常は様々あるが、よく理解できない」第13回「Q.精査すべき脚ブロックとは?」第14回「Q.どこで判断する?精査に迷う心電図異常」第15回「Q.精査・治療の必要な心室期外収縮とは?」第16回「Q.抗不整脈薬使用の最近のトレンドは?」 あなたの悩みを5分で解決!一問一答Q&A番組!研修医、家庭医、総合医の疑問に、一問一答で回答する、1回5分のQ&A番組!「この診断で良かったのか?」「もっと検査をすべきだった?」「専門医に送るタイミングは?」プライマリ・ケア医から集めた循環器疾患の診察、検査、治療に関する16の質問を、番組MCの前野哲博先生が経験豊富なスペシャリスト・渡辺重行先生にぶつけます!第1回「Q.救急外来でACSを見逃さないためには?」1)胸部症状が定型的なのに心電図、CPK、トロポニンに異常が出ていないACS2)胸部症状以外の症状で来るACSでは見逃さないポイントとは何なのでしょうか?第2回「Q.拡張期血圧が高い…早朝血圧が高い…等々、どういう病態なのか?」血圧は何がどのように規定しているのか?DBP上昇のメカニズムなど病態ごとの血圧変動の特徴を復習しましょう。第3回「Q.血圧の評価はどうすればいいのか?外来血圧?自宅で測ってもらう?」測る度に、タイミングによって変動することも多い血圧。では一体いつ測ることが良い血圧評価につながるのでしょうか?心血管イベントと発症率や発症時間などのエビデンスを交え紐解いていきます。第4回「Q.降圧薬の選択がわからない。薬がありすぎる!」例えば、糖尿病患者に糖尿病の悪化や腎症の予防効果のあるRA系抑制薬を選択したが、降圧は今ひとつ…このような患者にはどうアプローチすべきか?2009年高血圧治療ガイドラインを復習しながら、推奨される選択薬や合剤、考え方を学びます。第5回「Q.胸痛でどこまで虚血性心疾患を疑うか?」患者さんに「胸が痛い」と言われるとドキッとする循環器非専門医の先生も多いと思います。そもそも主訴が胸痛の患者に見つかる器質的疾患はどれくらいなのでしょうか?また虚血性心疾患の兆候はどんなところにあるのでしょうか?第6回「Q.主訴が胸痛の患者さんにホルター心電図をつけたが症状が出ない。どうアプローチすべき?」主訴が胸痛の患者にホルター心電図で検査するも特異的な所見は見つからないケース。今後どうマネジメントすべきか?今回は病態からアプローチして、何が起こり、何の可能性があるのか、着目すべき点を学びます。第7回「Q.急性心筋梗塞のST上昇と早期再分極のST上昇の見分け方?」急性心筋梗塞の早期発見に欠かせない心電図。STの上昇に注目します。しかし、早期再分極を示す心電図でもSTの上昇、そしてJ波が表れます。症例心電図をとおして、急性心筋梗塞と早期再分極の見分け方を学びます。第8回「Q.これは絶対ACSという心電図所見はあるか?」渡辺先生曰く、「ACSで注意すべきはSTのわずかな上昇とT terminal inversion」。そのロジックを心筋梗塞の患者さんの心電図をみながら考えていきます。第9回「Q.Poor r progression はどこまで精査しますか?」 Poor r progression とはR波の伸びが足りないこと。R波が伸びない裏には重要な疾患が隠れているのでしょうか?またどの様な所見に注意すべきなのでしょうか?第10回「Q.小さいq波と異常Q波の鑑別は?」 異常Q波とは、幅が1mm(0.04秒)以上で深さがR波の1/4以上のQ波。特に注意すべきは1mmの幅があるかどうか、逆にいうと1mmに満たない心電図所見は正常とみてよいであろう。しかし、一見正常な所見に見えて、前下行枝狭窄である手がかりが隠れている。それは一体どんな所見なのでしょうか?第11回「Q.虚血性心疾患例の安静時の心電図異常とは?」循環器内科医は負荷心電図のⅡ、Ⅲ、aVFなどから虚血性心疾患を診断します。渡辺先生曰く「安静時の心電図所見から8割は陽性の兆候がみえる」とは渡辺先生。それはどんな所見なのでしょうか?注目はS−T波。第12回「Q.ST-Tの異常は様々あるが、よく理解できない」 STーTの異常は様々ですが、形をパターン認識することで診断がみえてくるようになります。今回はSTーT所見を大きく4つにわけ、パターンの特徴と症例をとおして見極めのコツを解説します。第13回「Q.精査すべき脚ブロックとは?」とくに自覚症状もないが健康診断や検診の心電図所見でみられる脚ブロック。ではこの脚ブロックを確認した場合どのようなコンサルティングが必要なのでしょうか?今回は心室の再分極、脱分極をおさらいしながら右脚ブロックと左脚ブロックの原理と対処を学んでいきます。第14回「Q.どこで判断する?精査に迷う心電図異常」前回の心電図所見が脚ブロックの場合の対応につづき、今回はどんな心電図所見を確認したらより精査が必要なのか考えていきます。健康診断で非特異的ST-T異常はよく見受けられますが、「他に疾患のない30歳女性」と「高血圧を有する45歳男性」ではその対応どうなるのでしょうか?第15回「Q.精査・治療の必要な心室期外収縮とは?」健康診断などでも見かけることも多い心室期外収縮。基本的には様子をみることで良いのですが、中には治療を要する重篤な疾患が隠れているケースもあります。渡辺先生が推奨する要コンサルティングのケースは3つです。1つは、心疾患ゆえに心室期外収縮を生じているとき。この判定は、心電図が正常なら心疾患なしと考えて良いということになります。残り2つはどんなケースでしょうか?一つずつ、確認していきましょう。第16回「Q.抗不整脈薬使用の最近のトレンドは?」様々にある抗不整脈薬ですが、プライマリ・ケア医が治療で使うにはどの薬がよいのでしょうか?衝撃的な試験結果となったCAST試験からPVC、SVPCに対して抗不整脈を投与する時代ではなくなりましたが、他の不整脈に対してはどうでしょうか。不整脈の種類ごとに現在本流になりつつある治療法(アブレーション、除細動器など)をふまえながら、抗不整脈薬の適応は、どのような不整脈の時なのか考えていきます。

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