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速報レポート よりよい吸入アドヒアランスをサポートする1アクションの新規吸入デバイス「エリプタ」

グラクソ・スミスクライン株式会社は、2013年12月9日、24時間の効果を1日1吸入で維持する新規の吸入ステロイド/長時間作用性β2刺激配合薬「レルベア エリプタ」を発売した。「レルベア エリプタ」は、24時間の呼吸機能改善効果と1日1吸入という利便性を併せ持つという利点だけでなく、1アクションの新規吸入デバイス「エリプタ」を採用している。気管支喘息の治療は、有用性の高い新しい薬剤の開発とともに進歩している。しかしながら、本邦の2011年の大規模研究では、過去1ヵ月間に喘息症状を経験している患者さんの割合は、成人で62%である1)。また、欧米でも良好に管理できていない(Uncontrolled Asthma)喘息患者は約5割との報告もある2)。このように十分な長期管理が実現できていない実態が多数報告されている。これらの問題を解決するには、患者さんの治療アドヒアランスの向上が不可欠であり、そのためには、医療者の吸入指導と共に吸入デバイスの操作性向上が重要な要素だといえよう。しかしながら、従来のドライパウダー製剤では、吸入を行うまでに、デバイスを適切にセットする行程が必要であった。複雑な操作を必要とする場合には、患者さんの理解不足や誤解による吸入不備も少なくなかったという。つまり、簡便で確実な吸入を可能とするデバイスが待ち望まれていたわけである。今回採用された「エリプタ」は、カバーを開けるだけの1アクションという簡便な操作で吸入が可能であり、これまでのドライパウダー製剤が抱えていた課題の解決に大きく近づいたデバイスといえる。ケアネットでは、この新デバイスに注目し、グラクソ・スミスクライン株式会社の協力をいただき、新規吸入デバイス「エリプタ」の吸入指導ムービーを紹介させていただくこととした。動画提供:グラクソ・スミスクライン株式会社参考文献1)足立満ほか.アレルギー・免疫2012;19:1562-1570.2)Demoly P, et al. Eur Respir JRev.2012;21:66-74.

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遺伝子型を用いた個別化医療は可能か不可能か?―ワルファリンの場合―(コメンテーター:後藤 信哉 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(159)より-

ワルファリンの薬効には個人差がある。個人差を規定する因子は遺伝子型と生活習慣の差異であろう。遺伝子型が血液型と同じように医療基盤として確立された場合に、ワルファリン治療の質は向上できるだろうか? 同じ臨床的疑問にチャレンジした2本の論文がNEJM誌に掲載された。2つの論文は全く別の結論を導きだしている。米国で主に施行された研究は、遺伝子型がわかっていても、1週間から1ヵ月の間のINRのコントロールには差異はないと結論した。「ワルファリン治療の質」はワルファリン服用期間のうちPT-INRが2-3の標的に入っている期間の割合TTR(Time in Therapeutic Range)にて評価された。 欧州にて施行された試験でもTTRを指標とした。欧州の試験の方が組み入れられた症例数は少ない。しかし、欧州にして施行された試験は12週間と米国で施行された試験の3倍の期間を対象とし、TTRも欧州にて施行された試験の方がはるかに高い。米国で施行された試験では遺伝子型既知、未知いずれの群もTTRは50%以下であり、TTRによる評価に向かない観察期間であったと評価すべきかも知れない。 臨床家は、ワルファリンの投与によりPT-INRを良好にコントロールできる症例と、コントロールの難しい症例の存在を感覚的に把握している。医師として生活実態まで入りこんで調査することは難しいが、一般に、真面目に服薬する日本の患者さんの中にもコントロールの困難な一群の症例が存在することは事実である。 新規経口抗凝固薬とワルファリンのランダム化比較試験の対照群のワルファリン群には、コントロールの良好な症例もコントロールの難しい症例も含まれる。すなわち、新規経口抗凝固薬という「標準化」された症例群と、PT-INR 2-3を標的とするとしながらもコントロールの難しい症例という「不均一」な症例群との比較であった。ワルファリンを長期処方して安定している症例の予後は一般に良い。これは、「ワルファリンのコントロール」という介入が標準化されているため予後が良い可能性と「ワルファリンのコントロール」が良好な遺伝子型という個人の特性が予後と関連している可能性がある。 今回報告された論文は、いずれもワルファリンの代謝に関連する数少ない遺伝子の遺伝子型とワルファリンコントロールの関連を検討した研究である。ヒトの全ての遺伝子情報(パーソナルゲノム)は膨大な情報量であるが、パーソナルゲノムの情報すべてを取得可能な時代になれば、臨床医が漠然と感じている「このヒトは予後がよい」、「このヒトは予後が悪い」という感覚的予後判断に理論的根拠を与えることができるようになるかも知れない。 パーソナルゲノム情報に基づいた「個別化医療」は、患者集団のイベント数に基づいた「エビデンスに基づいた医療」とは論理が異なる。「エビデンスに基づいた医療」が帰納的論理とすれば、「個別化医療」は演繹的論理である。物理学の歴史を振り返れば、帰納的論理から演繹的論理への転化により爆発的発展が可能となった。医療、医学においても帰納的論理から演繹的論理への転換が可能な時代が近づいているかも知れない。ワルファリンは遺伝子型による影響をPT-INRというバイオマーカーにて評価可能な薬剤であるため、個別化医療への論理転換において重要な役割を演じる薬剤になるかも知れない。

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【ご案内】第4回アジア太平洋前立腺学会が来年3月沖縄にて開催

 2014年3月21日(金)・22日(土)、第4回アジア太平洋前立腺学会(the 4th Congress of Asian Pacific Prostate Society)が万国津梁館(沖縄県名護市)にて開催される。会長は堀江 重郎氏(順天堂大学医学部泌尿器科学講座 教授)。 本学会では、「男性LUTS(下部尿路症状)」「ロボット外科手術」「進行前立腺がんのマネジメント」「男性の健康におけるアンチエイジング」「男性LUTSにおける新たな手術手技の役割」などをテーマとしたシンポジウムのほか、「内分泌療法とビッグデータ」と題したグローバルセッションなど、興味深いテーマでの講演が予定されている。【学会概要】■学会名The 4th Congress of Asian Pacific Prostate Society(APPS2014) ■会期2014年3月21日(金)・22日(土)■会場万国津梁館(学術プログラム) 〒905-0026 沖縄県名護市喜瀬1792番地 TEL:0980-53-3155 FAX:0980-53-3163ザ・ブセナテラス(懇親会) 〒905-0026 沖縄県名護市喜瀬1808  TEL:0980-51-1333 FAX:0980-51-1331■会長堀江 重郎氏(順天堂大学医学部泌尿器科学講座 教授)■事務局順天堂大学医学部 泌尿器科学講座 〒113-8421 文京区本郷2-1-1 TEL:03-3813-3111(Ext5679) FAX:03-5802-1227■運営日本コンベンションサービス株式会社 〒810-0002 福岡市中央区西中洲12-33 福岡大同生命ビル7階 TEL:092-712-6201 FAX:092-712-6262 E-mail: APPS2014@convention.co.jp

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これからのうつ病治療はWebベース介入で変わるのか

 ドイツ・ロイファナ大学リューネブルクのJo Annika Reins氏らは、大うつ病性障害(MDD)患者が入院治療の前に、Webベースの介入を行った場合の有効性を検討するための多施設共同無作為化試験のプロトコルを作成した。有効性が実証されれば、患者はうつ症状が軽減された状態で入院治療を開始でき、寛解率の向上、入院期間の短縮、コスト節減、待機期間の短縮につながる可能性があるという。BMC Psychiatry誌2013年11月26日号の掲載報告。 MDDは一般的、かつ重篤な障害である。MDDに対し効果的な治療が存在するものの、医療システムのキャパシティー不足などにより、多くの患者が未治療の状態にある。待機期間中は、慢性化のリスクとともに、苦しみや障害が長引く。うつ病において、Webベース介入の有効性に関するエビデンスが多くの研究で示されており、問題の軽減に役立つ可能性がある。そこで研究グループは、MDDに対する入院治療を待っている患者に関して特別に開発された新しいWebベースの自助介入方法「GET.ON-Mood Enhancer-WL」の評価を目的とした試験を行うこととした。 主な試験概要は以下のとおり。・2群ランダム化比較試験(200例)において、通常の治療(TAU)に「GET.ON-Mood Enhancer-WL」を追加し、TAUのみの場合と比較する。・「GET.ON-Mood Enhancer-WL」は6つのモジュールで構成される(精神教育、行動活性化I&II、問題解決I&II、うつ病に対する入院治療後の準備)。・被験者は、e-コーチのサポートを受ける。なお、コーチは各モジュールを実践した後、文書でフィードバックを行うこととする。・MDDと診断された適格例は、構造的臨床インタビュー(structured clinical interview:SCID)を実施し、入院治療の開始までに少なくとも3週間待機する。・主要アウトカムは、observer-rated depressive symptom severity(HRSD24)とする。さらに、入院中の患者において、Webベース介入により寛解がより早期に得られた者が多かったかどうか、探索的質問を行う。・以上により「GET.ON-Mood Enhancer-WL」の有効性が実証されれば、患者はうつ症状が軽減された状態で入院治療を開始でき、寛解率の向上、入院期間の短縮、コスト節減、待機期間の短縮につながる可能性がある。 関連医療ニュース 抑うつ症状改善に“手紙による介入”は効果的か?:京都大学で試験開始 認知障害はうつ病の中核症状とみなすべきなのか 世界初!「WEB版」気分変動アンケート、その後の臨床に有益

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アトピー性皮膚炎、FLG変異があるとアレルギー感作リスクが高い

 ハンガリー・デブレツェン大学のG. Mocsai氏らは、皮膚バリア機能と皮膚の炎症の重症度が関連していることを報告した。炎症が重症でフィラグリン(FLG)遺伝子変異と野生型アトピー性皮膚炎(AD)を有する患者では関連が弱まる可能性があり、FLG変異を有する患者のほうが、野生型AD患者よりもアレルギー感作のリスクが高い可能性があることが示唆されたという。British Journal of Dermatology誌オンライン版2013年11月20日号の掲載報告。 FLG欠乏がAD発症のリスク因子であることはよく知られている。また、FLGの減少は、ハプロ不全や重症炎症が起因する可能性があり、さらに重症炎症が後天性のFLG変異を生じる可能性がある。FLG変異は、ADのいくつかの臨床パラメーターまたは検査パラメーターと関連しているが、最近の報告でこれらの関連を否定するデータが報告されるようになっていた。 そこで研究グループは、臨床または生化学検査パラメーターとFLGハプロ不全との関連について調べるとともに、AD患者で重症炎症に起因する後天性FLG変異と、どのパラメーターが関連しているのかについて明らかにすることを目的に検討を行った。 まず、FLG変異の有無とSCORAD(SCORing Atopic Dermatitis)に基づく新たな分類を作成し、AD患者を(A)軽症~中等症-野生型AD、(B)重症-野生型AD、(C)重症-FLG変異の3つに層別化して、全群被験者の検査・臨床パラメーターの評価を行った。また、免疫組織化学的分析も行った。 主な結果は以下のとおり。・(B)重症-野生型ADと、(C)重症-FLG変異の患者の重症度は、SCORADに基づき同等であった。・これら2つの重症群は、皮膚バリアの特異的パラメーターに関しては有意差がみられなかった。・一方で、(A)軽症~中等症-野生型ADの、皮膚バリア機能測定値は有意に良好であった。・アレルギー感作の特異的パラメーターに関して、(B)群と、(C)群の患者で有意差は検出されなかった。・上記の所見は、皮膚バリア機能は、皮膚炎の重症度と関連していることを示唆した。・そして、皮膚の炎症が重症でFLG変異および野生型AD患者においては、皮膚バリア機能との関連は弱い可能性が示唆された。・そのうえで、FLG変異の患者は、野生型AD患者と比べて、アレルギー感作のリスクが高い可能性も示唆された。

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ロタウイルスワクチン、乳児けいれん発作に予防効果

 ロタウイルスワクチンを完全接種(RV5を3回またはRV1を2回)した乳児は、非接種児と比較して、けいれん発作リスクが統計的に有意に低下(初発けいれん発作リスクの18%低下、1年間の全けいれん発作リスクの21%低下)したことが明らかになった。米国国立予防接種・呼吸器疾患センター(NCIRD)のDaniel C. Payne氏らが、2006~2009年のVaccine Safety Datalink(VSD)登録の乳児25万人のデータを後ろ向きに分析し報告した。著者は、「今回示された乳児けいれん発作の減少は、ロタウイルスワクチン関連ベネフィットである、下痢による入院の予防効果を補完するものである」とまとめている。Clinical Infectious Disease誌オンライン版2013年11月20日号の掲載報告。 ロタウイルス胃腸炎とけいれん発作については、同胃腸炎入院児の7%がけいれん発作を経験していたとの報告(カナダの多施設共同研究1,359人)や、ロタウイルス関連のけいれん発作で入院した児のうち18%が少なくとも1日ICUに入室した(米国1施設5年間の後ろ向き研究)など、関連があることが報告されている。同けいれん発作は24時間に1回超と頻度が高い一方、無熱性が特徴である。 研究グループは、ロタウイルスワクチン接種が、けいれん発作による入院あるいは救急外来受診について予防効果を有するかどうかについて検討した。 対象は、2006年2月28日(ロタウイルスワクチンが米国で承認された日)以降に生まれ、2009年11月までにVSDに登録された乳児であった。ロタウイルスワクチンの最終接種日以降4~55週間追跡し、その間のけいれん発作発生率を、接種状況(完全接種と非接種)で比較した。 予防効果の経時的変化を明らかにするため、けいれん発作発生までの時間をCox比例ハザードモデルを用いて分析し、接種状況で比較した追跡期間中の相対的けいれん発作発生率を検討した。 主な結果は以下のとおり。・分析には、VSD登録児25万601例が組み込まれた。そのうち、ロタウイルスワクチンの完全接種群は18万6,502人(74.4%)、非接種群は6万4,099人(25.6%)であった。・けいれん発作発生率は、ロタウイルスワクチン接種状況と統計的に有意に関連していた。けいれん発作発生のうち、ロタウイルス胃腸炎シーズン(1~6月)の発生割合は、非接種群55%に対し、ワクチン接種群は48~49%であった(p=0.023)。・共変量(VSD登録地域、最終接種時年齢、性、けいれん発作発生月)で補正後、ロタウイルスワクチン接種による統計的に有意な予防効果が、初発けいれん発作(対非接種群とのリスク比[RR]:0.82、95%信頼区間[CI]:0.73~0.91)、全けいれん発作(同:0.79、95%CI:0.71~0.88)のいずれについても認められた。

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精神病性うつ病に、抗うつ薬+抗精神病薬は有効か

 精神病性うつ病に対しては、抗うつ薬と抗精神病薬の併用、抗うつ薬単独療法または抗精神病薬単独療法などが考慮されるが、最適な薬物治療のエビデンスは限られていた。オランダ・ユトレヒト大学医療センターのJaap Wijkstra氏らは、精神病性うつ病に対する薬物療法のエビデンスをレビューした。その結果、抗うつ薬と抗精神病薬の併用療法が、抗うつ薬単独療法または抗精神病薬単独療法に比べ、うつ症状の軽減に有効であることを報告した。今回の知見についても、著者は「精神病性うつ病に関する検討は多いが、結論の信頼性は十分なものではなかった。抗うつ薬と抗精神病薬の併用がそれぞれの単独またはプラセボに比べて有効であることを示すエビデンスがいくつかあるが、抗うつ薬または抗精神病薬単独療法のエビデンスは限られている」と報告している。Cochrane Database of Systematic Reviews2013年11月26日号の掲載報告。 本検討は、2005年に行われ2009年に更新されたレビューのアップデート報告である。研究グループは、急性期の精神病性うつ病患者に対する薬物治療として、抗うつ薬単独療法、抗精神病薬単独療法および抗うつ薬と抗精神病薬の併用療法の有効性を比較するとともに、現在のエピソードにおける治療効果の差が前治療無効と関連しているかどうかを評価した。Cochrane Central Register of Controlled Trials、Cochrane Depression, Anxiety and Neurosis Group Register(CCDANCTR)を用い、EMBASE(1970年~)、MEDLINE(1950年~)、PsycINFO(1960年~)などのデータベースから、2013年4月12日までに発表された無作為化比較試験を検索した。すべての試験と関連するレビューの引用文献を確認し、筆頭著者に連絡をとった。精神病性の急性大うつ病患者を含むすべての無作為化比較試験(RCT)、急性大うつ病患者(精神病性かどうかを問わないが、精神病性の患者のサブグループについて別に報告あり)を含むRCTを選択した。2名のレビュワーが独立してデータを抽出し、改訂版ツールRevMan 5.1と照合し、Cochrane Handbook for Systematic Reviews of Interventions基準に基づいて試験のバイアスを評価。intention-to-treatデータを用い、二分法的有効性アウトカム、リスク比(RR)と95%信頼区間(CI)を算出した。 主な結果は以下のとおり。・連続分布アウトカムは抽出できなかった。主要アウトカムは、うつ重症度(反応)の軽減とした(精神病症状の重症度ではなく)。主要有害アウトカムは、すべての試験において脱落率しか適用できなかった。・3,659件のアブストラクトが検索されたが、レビュー可能であったのは12件のRCT、計929例であった。臨床的不均一性のため、メタアナリシスはほとんど不可能であった。・抗うつ薬と抗精神病薬の併用は、抗うつ薬単独療法(RCT 3件、RR:1.49、95%CI:1.12~1.98、p=0.006)、抗精神病薬単独療法(同4件、1.83、1.40~2.38、p=0.00001)、プラセボ(同2件、1.86、1.23~2.82、p=0.003)に比べて有効であった。・しかし試験間において、診断、ランダム化の不確実性、割付の盲検性に差があったほか、治療法(抗うつ薬や抗精神病薬の種類)、アウトカムの基準に関しても差があり、バイアスのリスクは大きかった。関連医療ニュース 統合失調症の陰性症状に対し、抗うつ薬の有用性は示されるのか 大うつ病性障害の若者へのSSRI、本当に投与すべきでないのか? 難治性うつ病にアリピプラゾールはどの程度有用か

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遺伝子型に基づきワルファリンの初期投与量を決める試み/NEJM

 遺伝子型に基づきワルファリンの初期投与量を決めることで、投与開始12週間に治療域の国際標準比(INR)2.0~3.0であった時間の割合が改善したことが示された。過剰抗凝固(INR 4.0以上)の発生率も、有意に低下したという。英国・リバプール大学のMunir Pirmohamed氏らが、心房細動または静脈血栓塞栓症の患者を対象とした前向き無作為化比較試験の結果、報告した。NEJM誌オンライン版2013年11月19日号掲載の報告より。遺伝子型に基づき、当初5日間の投与量を決定 研究グループは、心房細動または静脈血栓塞栓症の患者455例を無作為に2群に分け、一方の群(227例)は遺伝子型(CYP2C9*2、CYP2C9*3、VKORC1)に基づいて当初5日間のワルファリン投与量を決めた。もう一方の対照群(228例)は、当初3日間は標準の負荷投与量を与えた。 投与開始期間以降は、両群ともに、臨床現場でのルーチンの治療を行った。 主要アウトカムは、ワルファリン投与開始12週間の、治療域INR 2.0~3.0となった時間の割合だった。治療域INR時間、遺伝子型群で7ポイント増加 結果、INR 2.0~3.0達成時間の割合の平均値は、対照群が60.3%に対し、遺伝子型群では67.4%と有意に高率だった(補正後格差:7.0ポイント、95%信頼区間:3.3~10.6、p<0.001)。 INR 4.0以上の過剰抗凝固の発生率も、対照群が36.6%に対し、遺伝子型群は27.0%と有意に低率だった(p=0.03)。 治療域INRに達するまでに要した日数の中央値は、対照群が29日に対し、遺伝子型群は21日だった(p<0.001)。また、安定投与量に達するまでに要した日数の中央値も、対照群が59日に対し、遺伝子型群は44日と有意に短かった(p=0.003)。

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腎動脈ステントは薬物療法を超えるか?/NEJM

 アテローム硬化性腎動脈狭窄で、高血圧あるいは慢性腎臓病を有する患者への腎動脈ステントは、薬物療法単独と比べて臨床イベントの予防に関して有意なベネフィットをもたらさないことが明らかになった。米国・トレド大学のChristopher J. Cooper氏らによる多施設共同オープンラベル無作為化対照試験「CORAL」の結果、報告された。高齢者に一般的にみられるアテローム硬化性腎動脈狭窄について、先行研究2件において、腎動脈ステントは腎機能改善にベネフィットがないことが示されていた。しかし、重大有害腎・心血管イベント予防に関しては不明であったことから本検討が行われた。NEJM誌オンライン版2013年11月18日号掲載の報告より。947例を薬物療法+ステント群と薬物療法単独群に無作為化して追跡 CORAL試験は、2005年5月16日~2010年1月30日の間に、5,322例がスクリーニングを受け、適格であった947例を無作為化して行われた。対象は、重症腎動脈狭窄で(血管造影で80%以上狭窄あるいは60~80%未満狭窄で圧格差20mmHg以上と定義)、高血圧(2剤以上の降圧薬服用だが収縮期血圧[SBP]155mmHg以上と定義)あるいは慢性腎臓病(eGFR 60mL/分/1.73m2未満と定義)を有する患者であった。 被験者は、薬物療法+腎動脈ステントを受ける群(467例)と薬物療法のみを受ける群(480例)に割り付けられ、重大心血管・腎イベント(心血管あるいは腎イベントが原因の死亡、心筋梗塞、脳卒中、うっ血性心不全による入院、進行性腎障害、腎代替療法の必要性の複合エンドポイント発生)について2012年9月28日まで追跡を受けた。 評価は、試験開始後に同意を得ていた1施設16例を除外した931例(ステント群459例、薬物療法単独群472例)をintention-to-treat解析して行われた主要複合エンドポイント、全死因死亡の発生に有意差みられない 追跡期間中央値は、43ヵ月(範囲:31~55ヵ月)だった。 ステント群は、狭窄が68±11%から16±8%に有意に改善した(p<0.001)。透析導入は、両群共に無作為化後30日以内ではいなかったが、ステント群で30~90日に1例で開始となった。また薬物療法単独群で、無作為化当日に致死的脳卒中が1例発生した。 主要複合エンドポイントの発生は、両群間で有意差はみられなかった(ステント群35.1%vs. 薬物療法単独群35.8%、ハザード比[HR]:0.94、95%信頼区間[CI]:0.76~1.17、p=0.58)。 また、主要エンドポイントの各項目についても有意差はなかった。全死因死亡についても有意差はなかった(同:13.7%vs. 16.1%、0.80、0.58~1.12、p=0.20)。 ベースライン時の被験者の降圧薬服用数は、2.1±1.6剤だった。試験終了時の同服用数は、ステント群3.3±1.5剤、薬物療法単独群3.5±1.4剤で両群間に有意差はなかった(p=0.24)。 SBPの降圧は、ステント群16.6±21.2mmHg、薬物療法単独群15.6±25.8mmHgで、縦断的解析の結果、わずかだがステント群のほうが降圧効果は大きかった(-2.3mmHg、95%CI:-4.4~-0.2mmHg、p=0.03)。両群の差は追跡期間中、一貫してみられた。

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麻酔薬などの静脈注射で呼吸停止を来したケース

救急医療最終判決判例時報 1611号62-77頁概要原付バイクの自損事故で受傷した18歳男性。左下腿骨開放骨折と診断され、傷の縫合処置およびスピードトラック牽引が施行された。受傷6日目に観血的整復固定術が予定されたが、受傷部位に皮膚壊死がみられ骨髄炎が危惧されたため、ジアゼパム(商品名:セルシン)、チオペンタール(同:ラボナール)静脈麻酔下の徒手整復に変更された。ところが、静脈麻酔後まもなく呼吸停止となり、ただちに気管内挿管が施行され純酸素による強制換気が行われた。その後バイタルサインは安定したが意識障害が継続し、高圧酸素療法が施行されたものの、脳の不可逆的障害に起因する四肢麻痺、言語障害、視覚障害などが残存した。詳細な経過患者情報昭和42年3月28日生まれ18歳経過1986年12月13日22:15原付バイクを運転中の自損事故で左下腿骨開放骨折を受傷した18歳男性。近医に救急車で搬送され、骨折部位を生食・抗菌薬で洗浄したうえで、傷口を縫合しシーネ固定とした。抗菌薬としてセファゾリンを投与(12月17日まで投与し中止)。12月14日スピードトラック牽引施行(以後手術当日までの5日間消毒施行せず)。WBCCRPHbHt12月15日9,600(4+)11.1g/dL31.7%12月18日6,100(3+)11.5g/dL33.1%12月19日13:00骨折部位に対する内固定手術のため手術室入室。直前の体温37.6℃、脈拍92、血圧132/74mmHgであった。ところが、骨折部位に約3cmの創があり、その周辺皮膚が壊死していたため、観血的手術を行うことは骨髄炎発生のリスクが高いと判断し、内固定術を中止して徒手整復に治療方針が変更された。13:40マスクで酸素を投与しながら、麻酔薬としてブプレノルフィン(同:レペタン)0.3mg、ラボナール®125mg、セルシン®10mgを静脈注射した。13:43脈拍124、血圧125/50mmHg(この時に頻脈がみられたことをもって呼吸不全状態にあったと裁判所は認定)13:47血圧80/40mmHgと低下し、深呼吸を1回したのち呼吸停止状態に陥る。顔面および口唇にはチアノーゼが認められ、脈拍76、血圧60mmHg、心電図にはPVCが頻発。13:50気管内挿管を施行し、純酸素を投与して強制換気を行ったところ、血圧128/47mmHg、脈拍140となった。13:52血液ガス検査。pHpCO2pO2BEpH 7.266pCO2 39.7pO2 440.7BE -8.3代謝性アシドーシスのため炭酸水素ナトリウム(同:メイロン)投与。15:10自発呼吸が戻った直後に全身硬直性のけいれん発作が出現。脳神経外科医師が診察し、頭部CTスキャンを施行したが異常なし。16:15再びけいれん発作が出現。18:00高圧酸素療法目的で、脳神経外科医院に転院。その際の看護師申し送りに「無R7分ほどあり」と記載。12月24日徐々に意識状態は改善し、氏名年齢を不明瞭かつゆっくりではあるが発語。12月25日再度けいれん発作があり、その後意識状態はかなり後退(病院側鑑定人はこの時に2回目の脂肪塞栓が起こったと証言したが、採用されず)。1987年2月26日脳障害の改善と骨折の治療目的で、某大学病院に転院。徐々に意識は回復したが、脳の不可逆的障害に起因する四肢麻痺、言語障害、視覚障害(皮質盲)などの障害が残存した。当事者の主張患者側(原告)の主張手術前から感染症、貧血傾向がみられたにもかかわらず、術前状態を十分に把握しないままセルシン®、ラボナール®の静脈麻酔を行った。しかも麻酔中の呼吸・循環状態を十分に監視しなかったために低酸素状態に陥り、不可逆的な脳障害が発生した。病院側(被告)の主張患者には開放骨折はあったが、感染症は鎮静化しており、貧血も改善傾向にあり、手術を行うのに不適切な状態ではなく、また、脳障害は脂肪塞栓症によるものであるので、病院側に責任はない。裁判所の判断感染症についてCRPが3プラスとか4プラスという状態は、下腿骨骨折程度の組織損傷では得られないものであり、当時の所見を考えるとまず感染症を疑って創部の確認を行うのが普通なのに、担当医らは何も留意していなかった。貧血について一般に輸血の指標としてHb 10、Ht 30%とされているが、当時十分な食事や水分の摂取ができない時期があり、脱水状態にあったと判断される。そのため実際は貧血の度合いが高度であった。脂肪塞栓症について患者側鑑定人の意見を全面採用し、脂肪塞栓とは診断できないと認定。重度の脳障害を負うに至った原因は、麻酔施行中に発生した呼吸抑制によって酸素欠乏状態に陥ったためである。病院側は術前状態(貧血、感染症)などを十分に把握することなく漫然と麻酔薬(セルシン、ラボナール®)を投与し、麻酔施行中は呼吸・循環状態を十分に監視するべきであるのに、暗い部屋で手術を行ったこともあって患者の呼吸状態、胸郭の動きを十分に注視することを怠ったため、呼吸困難による酸素欠乏状態・チアノーゼが生じたのに発見が遅れた。原告側合計1億5,030万円の請求に対し、1億4,994万円の判決考察この裁判の最大の争点は、重度の脳障害に至った原因を、患者側静脈麻酔後の観察不足で低酸素脳症に陥った。病院側脳が低酸素になったのは脂肪塞栓のためである。と主張している点です。結果は第1審、第2審ともに患者側の主張を全面採用し、ほぼ請求通りのきわめて高額な判決に至りました。この裁判では、原告、被告双方とも教授クラスの鑑定人をたてて、かなり専門的な議論が交わされましたが、どちらの意見をみても医学的には適切な内容の論理を展開しています。ところが、結論がまったく正反対となっているのは、このケースの難しさを物語っていると同時に、さまざま情報を取捨選択することによって異なる結論を導くのが可能なことをあらわしていると思います。判決文を読み直しても、なぜ裁判官が原告側の鑑定を受け入れたのか納得のいく理由は示しておらず、患者側の主張に沿った鑑定内容を羅列した後に、「(患者側)認定に反する病院側鑑定(意見)は措信することができない」とだけ断定しています。これはそのまま「患者側」と「病院側」をそっくり入れ替えても通じるような論理展開なので、少なくとも医師の立場ではここまで断定することは無謀すぎるという印象さえ持ちます。結局のところ、もしかすると本当のところは脂肪塞栓による脳障害なのかもしれませんが、「18歳の青年が下腿骨骨折程度のけがで重度の脳障害を負った」という現代の医療水準からみれば大変気の毒な出来事に対し、その結果責任の重大性が強調されたケースだと思います。そして、このような判決に至ったもう一つの重要な点として、病院側が「裁判官の心証」をかなり悪くしている点は見逃せません。具体的には以下の2点です。1. 手術まで傷の消毒を5日間も行わず、感染徴候を見逃した。欧米では無菌手術後にあえて包帯交換を行わずに、抜糸まで様子をみることがありますが、本件では交通事故による開放骨折ですので、けっして無菌状態とはいえません。したがって、スピードトラック牽引後に5日間も開放創の消毒をせず、手術時に傷をみてはじめて感染兆候に気付いたのは、問題なしとはいえないと思います。その点を強調するために裁判所は、手術前の「CRPが3プラスとか4プラスという状態は、下腿骨骨折程度の組織損傷では得られない明らかな骨折部の感染だ」と決めつけています。日常臨床にたずさわる整形外科医であれば、下腿骨骨折だけでもこの程度の炎症反応をみることはしばしば経験しますし、経過を通じて骨髄炎などは併発していませんので「明らかな感染は起こしていない」という病院側の主張も理解できます。しかし、消毒を行わなかったという点や、とくに理由もなく術前に抗菌薬を中止していることについての抗弁は難しいと思います。また、本件では整形外科の常勤医師がおらず、患者の骨折を一貫してみることができなかった点も気の毒ではありますが、裁判ではそのような病院側の事情はまったく考慮しません。2. 看護師の申し送りに「無R7分程」と記載されたこと。実際に無呼吸状態が7分も継続したのか、真偽のほどはわかりませんが、看護師同士がこのような申し送りをしてしまうと、後からどのような言い訳をしても状況はきわめて厳しくなると思います。病院側は「入院時看護記録の『無R7分程』との記載は、看護師が手術中に生じた脳障害なのだから無Rに違いないという先入観に従ってしたものと推測される」という反論をしましたが、裁判官の立場では到底採用できないものでしょう。おそらく、担当医師らが「麻酔中に呼吸障害が7分くらいあったのかも知れない」という認識でいたのを、看護師が「無R7分程」と受け取ってしまったのではないか思いますが、このように医師と看護師の見解が食い違うと、それだけで「病院側は何かを隠しているにちがいない」という印象を強く与えてしまうので、ぜひとも注意しなければなりません。救急医療

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04)家 + ゴロゴロ = コロコロ【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話 患者中性脂肪が高いって言われて、頑張って、歩いているんですけど、なかなか痩せないですね。 医師なるほど。頑張って歩いておられるんですね。 患者そうなんです。 医師外で歩いた後、家ではどのようにされていますか? 患者運動した後は疲れて、テレビをみながら、ゴロゴロしています。 医師なるほど。実は、頑張って運動していてもなかなか効果が出ない人は、家でゴロゴロされている傾向があるそうですよ。 患者それ私ですね。せっかく運動したのに家でゴロゴロしてたらいけませんね(気づきの言葉)。 医師そうですね。ゴロゴロではなくて、コロコロしてくるかもしれませんね。 患者ハハハ。確かにそうですね。これから気をつけます。●ポイントユーモアを交えて、説明することで患者さんの理解度が深まります 1) Henson J, et al. Diabetologia. 2013; 56: 1012-1020.(座っている時間が長い人は中性脂肪やHDLなどの脂質異常がみられる)

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論文公表率はそんなに低くなかったが、やはり100%を目指してもらいたい。(コメンテーター:折笠 秀樹 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(158)より-

ClinicalTrials.govへ登録済みである585件の臨床試験の中で、29%が論文として公表されていなかった。また、試験完了から出版までの期間はおよそ30ヵ月であった。500症例以上の大規模試験に限った調査ではあるが、思ったほど悪くないというのが率直な感想である。 NEJM誌11月14日号でも同様の報告があった(Gordon D et al. N Engl J Med. 2013; 368: 1926-1934.)。NHLBIがスポンサーした臨床試験244件を調査したところ、36%が論文化されていなかった。論文出版までの期間は中央値で25ヵ月であった。BMIの調査結果とほぼ同様であった。 ただし、少し気になった事実があった。企業スポンサーの臨床試験で非公表割合が高かったことである(32% vs 18%, P=0.003)。公表の有無は結果次第であると伺わせる。結果によらず、あらゆる臨床試験は公表する義務のあることを、日本製薬工業協会や医薬品医療機器総合機構からもっと発信してもらいたい。 本研究の研究限界として、出版された研究を見落とした可能性が挙げられていた。たしかに、英語以外の出版物は見落とされることが多いだろう。MEDLINEに載っていない雑誌もたくさんある。日本心臓病学会の英文誌であるJournal of Cardiologyも、数年前はたしか載っていなかったはずである。日本動脈硬化学会英文誌のJATもそうであった。 第二の限界として、登録情報からはその試験は完了していたはずだが、実際にはまだ進行中という例は少なくないことが挙げられた。これも正しいだろう。この2点を考慮すればもっと公表率は高くなるわけだが、本当にそんなに良い成績なのだろうか? 生物医学研究のバイブルであるヘルシンキ宣言にも謳われているように、実施した臨床試験は必ず公表するというのが研究者の責務である。今回の調査結果から公表率はおよそ70%のようだが、ぜひ100%となるように願っている。

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虚血性心筋症における幹細胞注入療法の安全性/JAMA

 慢性虚血性心筋症患者における自己間葉系幹細胞(MSC)と自己骨髄単核細胞(BMC)による経心内膜幹細胞注入療法は、安全と思われることが報告された。米国・マイアミ大学のAlan W. Heldman氏らが、65例の患者について行った第1相および第2相無作為化二重盲検プラセボ対照試験の結果、報告した。同患者への自己細胞培養による幹細胞注入療法の有効性と安全性については議論の的となっている。著者は、「今回の結果は、サンプルサイズと多重比較の点で限定的だが、より大規模な試験で、安全性の明確なエビデンスを得ること、また治療アプローチの有効性の評価を行うことを支持するものであった」と述べている。JAMA誌オンライン版2013年11月18日号掲載の報告より。65例の患者をMSC、BMC、プラセボに無作為化 試験は、2009年9月1日~2013年7月12日に、虚血性心筋症で左室駆出率50%未満の患者65例を対象に行われた。 被験者は無作為に、MSC群(19例)vs.プラセボ群(10例)、BMC群(19例)vs.プラセボ群(10例)に割り付けられ、1年間のフォローアップを受けた。 注入療法は左室に10ヵ所行われた。主要エンドポイントは、30日間における緊急治療を要した重大有害イベント(死亡、心筋梗塞、脳卒中、心不全増悪による入院、心穿孔、心タンポナーデ、持続性心室性不整脈の複合)発生率とした。30日間の重大有害イベント発生はゼロ 結果、主要エンドポイントを発生した患者は1人もいなかった。 1年時点の重大有害イベント発生率は、MSC群31.6%(95%信頼区間[CI]:12.6~56.6%)、BMC群31.6%(同:12.6~56.6%)、プラセボ群38.1%(同:18.1~61.6%)であった。 1年間で、ミネソタ心不全生存スコア(Minnesota Living With Heart Failure score)の有意な改善が、MSC群(-6.3、95%信頼区間[CI]:-15.0~2.4、反復測定分散分析のp=0.02)、BMC群(-8.2、-17.4~0.97、p=0.005)ではみられたが、プラセボ群ではスコアの改善がみられなかった(0.4、-9.45~10.25、p=0.38)。 6分間歩行テストの結果は、MSC群のみで有意に延長した(p=0.03)。 梗塞サイズ(左室容積%)は、MSC群では有意に減少したが(-18.9%、95%CI:-30.4~-7.4%、群内p=0.004)、BMC群(-7.0%、同:-15.7~1.7%、p=0.11)、プラセボ群(-5.2%、同:-16.8~6.5%、p=0.36)では減少は有意ではなかった。 注入部の局所心筋機能(Eulerian circumferential strainのピークで評価)の改善は、MSC群では有意であったが(-4.9、95%CI:-13.3~3.5、群内p=0.03)、BMC群(-2.1、同:-5.5~1.3、p=0.21)、プラセボ群(-0.03、同:-1.9~1.9、p=0.14)では有意ではなかった。 左室腔容積、左室駆出率に変化はみられなかった。

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