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ビタミンC、Eの摂り過ぎは、むしろ変形性膝関節症リスクを増大

 先行研究により、ビタミンCとビタミンEは変形性膝関節症(膝OA)の発症を抑制することが示唆されていた。しかし、米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)のRamani Krishna Chaganti氏らが多施設共同変形性関節症研究(Multicenter Osteoarthritis Study:MOST)の参加者を対象にコホート内ケースコントロール研究を行った結果、ビタミンCおよびビタミンEの血中濃度高値は膝OAの発症を抑制しないどころか発症リスクの増加と関連していたことを報告した。Osteoarthritis and Cartilage誌2014年2月号(オンライン版2013年11月28日号)の掲載報告。 研究グループは、MOST研究に登録された膝OA患者またはそのリスクが高い50~79歳の男女3,026例を対象に、X線検査で確認される膝OA(X線膝OA)の発症とビタミンCおよびビタミンEの血中濃度との関連を調べた。 膝OA発症例は、研究開始時に脛骨大腿関節(TF)または膝蓋大腿関節(PF)のOA症状がなく、30ヵ月の観察期間中にTFやPF(両方もしくはどちらか)のOAを発症した症例と定義した。 研究開始時に、血漿中ビタミンC濃度および血清中ビタミンE(α-トコフェロール)濃度を測定した。 主な結果は以下のとおり。・研究開始時にX線膝OAがなくビタミンC値が最高三分位群は、同最低三分位群と比較してX線膝OAの発症率が高かった(補正後オッズ比[OR]:2.20、95%信頼区間[CI]:1.12~4.33、p=0.021)。・ビタミンE値についても、同様の結果であった(補正後OR:1.89、96%CI:1.02~3.50、p=0.042)。・ビタミンC三分位値およびビタミンE三分位値は、X線膝OAの発症と関連があることが認められた(それぞれの傾向p=0.019、0.030)。

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難治性うつ病に対する効果的な治療は何か

 大うつ病性障害(MDD)成人患者は、大半が薬物療法では寛解に至らず、また半数近くが複数の薬物療法に対して抵抗性、非持続性を示す。カナダ・トロント大学のRoger S. McIntyre氏らは、MDDでの難治性うつ病(TRD)について効果を有する治療法についてレビューを行った。本レビューは、TRDの効果的な治療を検証することで、その定義づけ、エビデンスおよびアルゴリズムアプローチを見直すことを目的としたもの。その結果、MDDの病因の多様性が、多様なTRD治療アプローチを要していることを明らかにした。Journal of Affective Disorders誌2014年3月号の掲載報告。 レビューは、1980~2013年4月を対象に、PubMed、Google Scholarを介して行われた。レビュー対象論文は、著者のコンセンサス、サンプルサイズの適切性、標準化された実験的手法、確立された評価手法、全体的な論文の質に基づき選択された。 主な内容は以下のとおり。・従来抗うつ薬に非定型抗精神病薬(アリピプラゾール、クエチアピン、オランザピンなど)を併用する強化療法を支持するエビデンスは、TRDのすべての薬理学的アプローチに、広範囲かつ厳密に存在した。・新たなエビデンスとして、神経刺激薬(リスデキサンフェタミンなど)ならびに有酸素運動を用いることが示唆された。・病原性疾病モデルで提示された治療は、免疫-炎症性ベースの治療法および代謝的介入の有効性について予備的エビデンスを提供した。・個別の精神療法がなおオプション治療であり、認知行動療法が最も強いエビデンスを有していた。また、異なる神経刺激薬を用いる治療戦略も、薬物療法や心理社会的介入に対する治療反応が不十分であった患者に対して有用であった。・なお、今回のレビューは次の点で限界があった。すなわち、非TRDとの比較におけるTRDの研究が不十分であったこと、TRDに関する臨床研究の大半が薬物治療抵抗性に集中していたこと、当初は心理社会的介入や神経刺激薬への反応がみられなかった患者について「次の選択肢」の評価を行った研究が比較的少なかったこと、があった。・以上を踏まえて著者は、「MDD/TRDの病原学的な不均一性により、TRDには力学的に異なり、経験的に確認された治療アプローチが必要となることが判明した」とまとめている。関連医療ニュース 治療抵抗性うつ病患者が望む、次の治療選択はどれ 難治性うつ病にアリピプラゾールはどの程度有用か 難治性うつ病に対するアプローチ「SSRI+非定型抗精神病薬」:産業医大

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輸血を必要としたPCI施行患者の転帰/JAMA

 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受けた患者における赤血球輸血の施行には、かなりのばらつきがあること、また輸血を受けた患者において入院中の有害心イベントリスクの増大と関連していることが明らかにされた。米国・デューク大学臨床研究所のMatthew W. Sherwood氏らが、米国内病院でPCIを受けた患者について調べた結果、判明した。著者は、「今回観察された所見は、PCI患者の輸血戦略に関する無作為化試験実施の根拠となりうるものである」と述べている。JAMA誌2014年2月26日号掲載の報告より。輸血の頻度および輸血と心筋梗塞、脳卒中、死亡の関連について評価 研究グループは、PCI患者の輸血パターンの現状と有害心転帰との関連を明らかにするため、2009年7月~2013年3月にCathPCI Registryに登録された全受診患者を対象に、後ろ向きコホート研究を行った。 被験者は、出血性合併症に関するデータが紛失した患者または入院中に冠動脈バイパス移植術を受けた患者を除いた、PCI施行患者225万8,711例であった。 主要アウトカムは、全集団および全病院(1,431病院)における輸血率であった。また、患者の輸血に関する傾向の交絡因子で補正後、輸血と心筋梗塞、脳卒中、死亡の関連についても評価した。輸血を受けた患者の心筋梗塞2.60倍、脳卒中7.72倍、院内死亡4.63倍 結果、全体の輸血率は2.14%(95%信頼区間[CI]:2.13~2.16%)であった。輸血率は2009年7月から2013年3月の間の4年間で輸血率は、2.11%(95%CI:2.03~2.19%)から2.04%(同:1.97~2.12%)に、わずかだが低下していた(p<0.001)。 輸血を受けた患者は、高齢で(平均70.5歳vs. 64.6歳)、女性が多く(56.3%vs. 32.5%)、高血圧(86.4%vs. 82.0%)、糖尿病(44.8%vs. 34.6%)、腎障害の進行(8.7%vs. 2.3%)、心筋梗塞既往(33.0%vs. 30.2%)、心不全既往(27.0%vs. 11.8%)を有する傾向がみられた。 全体で、96.3%の病院で輸血率が5%未満であった。残る3.7%の病院で5%以上の輸血率だった。病院間の輸血率のばらつきは補正後も変わらず、病院間に輸血閾値のばらつきがあることが示唆された。 輸血を受けたことと、心筋梗塞(4万2,803件、4.5%vs. 1.8%、オッズ比[OR]:2.60、95%CI:2.57~2.63)、脳卒中(5,011件、2.0%vs. 0.2%、OR:7.72、95%CI:7.47~7.98)、院内死亡(3万1,885件、12.5%vs. 1.2%、OR:4.63、95%CI:4.57~4.69)との関連が、出血性合併症に関わりなく認められた。

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NSCLCに対する術前化学療法によって5年生存率改善/Lancet

 切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)の“術前”化学療法は、全生存、遠隔再発までの期間、無再発生存を有意に改善することが、英国・NSCLCメタ解析共同研究グループによる検討の結果、示された。これまで同患者について、“術後”化学療法のメタ解析において生存を改善することは示されていた。解析には、無作為化試験被験者の92%のデータが組み込まれ、stage IB~IIIAの患者が主であったことなどを踏まえて、研究グループは「今回の結果は、術前化学療法が有効な治療オプションとなりうることを示すものである」とまとめている。なお、毒性作用については本検討では評価できなかった。Lancet誌オンライン版2014年2月24日号掲載の報告より。全生存を改善するかなどシステマティックレビューとメタ解析で分析 切除可能なNSCLC患者の術前化学療法の有効性を明らかにする検討は、1965年1月以降に開始された化学療法(術前・術後問わない)+手術vs. 手術単独の比較試験の参加者を適格としたシステマティックレビューとメタ解析にて行われた。最新の参加者データを集約し、確認・分析し、無作為化試験の個別データ(公表の有無問わず)を併合して2段階固定効果モデルを作成した。 主要アウトカムは、無作為化から死亡(死因を問わない)までの全生存(生存は最終フォローアップ日に削除されるまでと定義)であった。副次アウトカムは、無再発生存、局所および遠隔再発までの期間、疾患特異生存率、完全および全切除率、術後死亡率であった。事前規定により、試験または患者の特性ごとにあらゆる効果について分析した。5年生存率、5%の改善 適格基準を満たした無作為化試験19本(うち未公表は2本)のうち、データが提供されなかった3本と被験者が2例であった1本を除く、15本・2,385例(無作為化試験参加者の92%に基づく)のデータに基づき本メタ解析は行われた。 15本のうち、年齢・性別・病歴・stageのデータは14本から、全身状態(PS)については11本から入手できた。入手データに基づく患者背景は、大半が男性(80%)で、年齢中央値62歳、PSは良好(88%)であった。またstage IB~IIIAの患者が主で(93%)、扁平上皮がんが50%、腺がんが29%であった。全患者のフォローアップ期間は中央値6年(IQR:4.2~8.2年)であった。 15本・2,385例に基づく解析の結果、術前化学療法の生存に関する有意なベネフィットが認められた。術前化学療法群の死亡は682/1,178例、対照群は745/1,207例で、ハザード比[HR]は0.87(95%信頼区間[CI]:0.78~0.96、p=0.007)、相対リスクで13%の死亡低減が認められた(試験間の差のエビデンスなし、p=0.18、I2=25%)。これは5年で5%の生存率の改善(40%から45%へ)に該当した。 化学療法レジメンやスケジューリング、投薬量、プラチナ製剤使用の有無、あるいは術後放射線療法の有無による、生存への影響の差についてのエビデンスは判明しなかった。また、術前化学療法のベネフィットを得た特定患者タイプ(年齢、性別、PS、組織学的または病期で定義)のエビデンスも判明しなかった。 解析に組み込まれた大部分の患者がstage IB~IIIAであったにもかかわらず、無再発生存(HR:0.85、95%CI:0.76~0.94、p=0.002)、遠隔再発(同:0.69、0.58~0.82、p<0.0001)の結果はいずれも、術前化学療法を有意に支持するものであった。局所再発の結果も、術前化学療法を支持するものであったが統計的に有意ではなかった(同:0.88、0.73~1.07、p=0.20)。

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『ひざの痛み』が受診のサイン!変形性膝関節症

2月22日は“Knee Knee Knee”にちなみ、ひざの病気やその治療法についての正しい情報を発信していく「ひざイキイキの日」と制定されている。この日にあわせて2月19日(水)にメディアセミナー(生化学工業株式会社主催)が開催された。セミナーは2部構成になっており、まずはじめに生化学工業株式会社 医薬営業部の上原大氏より、「日常生活で感じるひざの痛みと受診意識の実態調査」の結果が報告された。本調査の対象は、40代から60代の男女変形性膝関節症で初期症状のひざの痛みがある患者であり、そのうち医療機関受診患者は519名、未受診患者は518名であった。調査結果から見えてきたことは、受診患者の多くが「自己対処などで痛みが改善しない」という理由で病院を受診したが、受診後は約半数が「痛み始めたら受診すればよかった」と思っているように意識の変化が見られたこと、一方未受診患者は「痛みに耐えられなくなった時」に受診すると考えている患者が多く、受診患者と未受診患者の間に意識の違いがあることが浮き彫りとなった。次に、藤田保健衛生大学医学部 整形外科 准教授 森田充浩氏が「変形性膝関節症を正しく知ることから始めよう~『ひざの痛み』は早期受診が重要です!~」と題して講演を行った。変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減った結果起こる炎症や関節の変形により痛みが生じる疾患で、中高齢者のひざの痛みの原因として最も多いと言われている。しかし、「年のせい」「病院に行くほどでもない」と自己判断し、放置される傾向にあり、その結果軟骨が徐々にすり減って病気が進行し、症状が悪化してしまうという現状がある。変形性膝関節症の主な要因としては、中高齢者・肥満・女性・筋力低下・過去の膝の怪我・O脚などが挙げられる。国内の変形性膝関節症の大規模疫学調査によると、変形性膝関節症の発生により要介護になるリスクは5.7倍上昇するという報告もあるため、初期段階から専門医による適切な治療を受け、症状の改善とともに、病気の進行を遅らせることが重要である。そのためには受診のサインである、変形性膝関節症の初期症状『「立ち上がり時」「歩き始める時」「階段の上り下り時」「正座時」のひざの痛み』を見逃さず、これらの症状があればすぐに受診していただきたいというメッセージで講演は締めくくられた。

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このテーマまだ興味がわきますか?アブレーション vs. 抗不整脈薬(コメンテーター:山下 武志 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(181)より-

 発作性心房細動に対する第一選択治療法として、アブレーションと抗不整脈薬を比較したいという願いが、今まだあるだろうか。本試験が開始された2006年にはあったのかもしれないが・・・。 本試験の試験結果は予想の範囲内のものであり、同時にそれ以上でもない。 若年者で、器質的心疾患のない発作性心房細動を対象としたこと(すでに、現在はむしろアブレーションの良い適応と考える医師の方が多いだろう)、患者本位のアウトカムではない心電図指標を一次エンドポイントとしたこと、患者数が127例と少数例であることなど、インパクトに欠けると言える。あるいは、試験計画がなされた2005年当時から、現実の医療の進歩が予想以上に速すぎた結果、そのように見えてしまうというべきだろうか。 このテーマは、「発作性心房細動である限り、そんなに焦ってどこへ行く。ゆっくり各自で考えよう。」という結論に収まらざるを得ず、実際本論文の結論もそうであった。「良い質問を見つける」という作業こそが、無作為化比較試験にとって最も重要なタスクであることをあらためて認識した。

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催眠療法の禁煙効果をニコチン置換療法と比較~無作為化試験

 禁煙治療における薬物療法の有効性は十分立証されている。最近、再喫煙率および副作用の点から、薬物療法に代わる治療選択肢として催眠療法が注目を集めている。米マサチューセッツ総合病院のFaysal M Hasan氏らは、心臓や肺の疾患で入院した患者において、催眠療法の禁煙効果を従来のニコチン置換療法と比較する単施設無作為化試験を実施した。その結果、喫煙関連疾患による入院患者の禁煙において、催眠療法がニコチン置換療法より有効性が高いことが示唆された。Complementary therapies in medicine誌2014年2月号に掲載。 著者らは、退院後12週および26週時点における自己報告され生化学的に検証された7日間禁煙率を評価した。164例の患者を、以下のカウンセリングに基づく治療のいずれかに無作為に割り付け、介入を拒否した自己禁煙群(35例)と比較した。1)30日間のニコチン置換療法(NRT)群:41例2)90分の催眠療法群:39例3)催眠療法を伴うニコチン置換療法(HNRT)群:37例 主な結果は以下のとおり。・催眠療法群ではNRT群に比べ、退院後12週(43.9% vs 28.2%、p=0.14)および26週(36.6% vs 18.0%、p=0.06)時点での非喫煙者の割合が高かった。・HNRT群での禁煙率は催眠療法群と同等であった。・自己禁煙群といずれの治療群との間にも、26週時点での禁煙率における差はなかった。・診断および人口統計学的特性を調整した多変量回帰分析では、催眠療法群およびHNRT群はNRT群に比べ、退院後26週時点での禁煙者が3倍以上多かった(それぞれ、RR:3.6、p=0.03、およびRR:3.2、p=0.04)。

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骨折リハビリ後の高齢者に在宅運動療法は有用か?/JAMA

 股関節骨折後に通常のリハビリテーションを行った高齢者について、理学療法士(PT)指導管理下の在宅運動療法を6ヵ月間実施したところ、電話での栄養指導のみ群と比べて、わずかだが有意に身体機能が改善したことが示された。米国・ボストン大学のNancy K. Latham氏らが無作為化比較試験の結果、報告した。高齢者では多くが股関節骨折後、長期にわたって運動機能が制限される。これまで、骨折リハビリ後に最小限の管理体制で行う在宅運動療法の効果については不明だった。JAMA誌2014年2月19日号掲載の報告より。6ヵ月後のSPPBとAM-PACスコア変化を調査 研究グループは2008年9月~2012年10月にかけて、股関節骨折後に通常のリハビリテーションを終了した高齢者232例を対象に、無作為化比較試験を行った。試験は同患者について、PTとのコンタクトが最小限の管理指導下で行う在宅運動療法が機能を改善するかを評価することを目的とした。 被験者を無作為に2群に分け、一方には、PT指導による在宅での身体機能強化のための運動(いすから立ち上がる、踏み台昇降など)を6ヵ月間行った(120例)。もう一方の対照群には、電話による心血管系に関する栄養指導を行った(112例)。 ベースライン時と6ヵ月後、9ヵ月後に盲検化された評価者が身体機能評価を行った。主要アウトカムは、6ヵ月後の簡易身体能力評価尺度(SPPB)と急性期ケア後の活動尺度(AM-PAC)の変化だった。在宅運動群で身体機能が有意に改善 被験者のうち、6ヵ月後に追跡可能だった195例について分析を行った。 結果、在宅運動群は対照群に比べ、身体機能に有意な改善が認められた。 在宅運動群の平均SPPBスコアは、ベースライン時6.2から6ヵ月後7.2に改善したのに対し、対照群ではそれぞれ6.0、6.2で、群間差は0.8(95%信頼区間:0.4~1.2、p<0.001)だった。また、平均AM-PAC可動性スコアも、在宅運動群ではベースライン時56.2から6ヵ月後58.1に改善したが、対照群ではそれぞれ56、56.6で、群間差は1.3(同:0.2~2.4、p=0.03)だった。平均AM-PAC日常活動スコアについても、在宅運動群ではベースライン時57.4から6ヵ月後61.3に改善した一方、対照群はそれぞれ58.2、58.6で、群間差は3.5(同:0.9~6.0、p=0.03)だった。 多重代入分析の結果、群間差の有意性が消失したのは、AM-PAC可動性スコアのみだった。 9ヵ月後も、多重代入分析後もすべての機能評価の両群差は変わらなかった。 これらの結果を踏まえて著者は、「股関節骨折後の通常リハビリを行った高齢者への在宅運動療法は、無作為化後6ヵ月時点の身体機能をわずかだが改善した」と述べる一方で、「所見の臨床的重要性は未確定なままである」とまとめている。

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結節性多発動脈炎の原因遺伝子を特定/NEJM

 アデノシンデアミナーゼ2の機能喪失性劣性突然変異が、結節性多発動脈炎(PAN)の原因となりうることが判明した。イスラエル・Shaare Zedek Medical CenterのPaulina Navon Elkan氏らが、PAN患者の遺伝子配列を解析し明らかにした。PANは全身性壊死性血管炎だが病因については十分に解明されていない。発症は中年成人が一般的だが小児においてもみられ、グルジア・コーカサスを祖先とするユダヤ人では、小児の発症が頻繁に観察されていた。研究グループも先行研究にて、全身性または皮膚型PAN患者が家族内に複数認められる6家族を特定しており、いずれも常染色体劣性遺伝が認められ、小児期の発症が大半を占めていたという。NEJM誌オンライン版2014年2月19日号掲載の報告より。家族内に複数患者のいる6家族などを調査 今回、研究グループは、家族内に複数の患者がいる患者(グルジア・ユダヤ系5家族16例、ドイツ系1家族4例)と、血縁患者がいない患者(グルジア・ユダヤ系3例、トルコ系14例)について、エクソーム配列解析と標的配列解析を行った。 患者の血清標本の酵素活性試験を行い、蛋白構造、哺乳動物細胞発現、精製タンパク質の生物物理学的解析を行い、遺伝子変異を分析した。すべての被験者家族患者でADA2をコードするCECR1変異 その結果、家族内患者がいる被験者におけるPANの原因は、アデノシンデアミナーゼ2(ADA2)をコードするCECR1遺伝子の劣性突然変異であることが示された。 また、すべてのグルジア・ユダヤ系患者に、Gly47Arg置換をコードする変異がみられた。ドイツ系の患者では、Arg169GlnとPro251Leu突然変異のヘテロ接合が、トルコ系ではGly47ValとTrp264Serのヘテロ接合がみられた。 同族結婚の多いユダヤ系集団では、Gly47Arg遺伝子キャリアの発生率は0.102であり、PAN罹患率が高い点と整合性がとれていた。 患者の血清標本中のADA2活性には、有意な減少が認められた。 以上の結果から研究グループは、ADA2の機能喪失性劣性突然変異が、多変な臨床的発現を伴うPANの原因となりうる、と結論している。

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静脈うっ滞性潰瘍、圧迫療法+シンバスタチンは有意

 静脈うっ滞性潰瘍の治療について、標準治療の創傷ケアや圧迫療法に加えてシンバスタチン(商品名:リポバスほか)40mgの連日投与を行うことで、治癒率、治癒までの時間およびQOLを有意に改善することが、フィリピン・Jose R. Reyes Memorial Medical CenterのM.T.P. Evangelista氏らによる無作為化二重盲検プラセボ対照試験の結果、報告された。British Journal of Dermatology誌オンライン版2014年2月7日号の掲載報告。 静脈うっ滞性潰瘍の標準治療は圧迫療法だが、薬物療法が補助的治療として用いられる可能性がある。シンバスタチンは、創傷治癒効果がある可能性が示唆されていたが、これまで静脈うっ滞性潰瘍への使用について、検討されていなかった。 研究グループは、標準治療と併用した場合のシンバスタチンの有効性と安全性を評価する無作為化二重盲検プラセボ対照試験を行った。主要アウトカムは、潰瘍治癒の割合、治癒までの時間、治癒した皮膚の総面積、皮膚の状態による生活の質指数(dermatology life quality indices:DLQI)であった。 主な結果は以下のとおり。・66例の患者が無作為化を受け、32例がシンバスタチン群に、34例が対照群に割り付けられた。・潰瘍5cm以下の患者で治癒した人は、シンバスタチン群100%であったのに対し、対照群は46%であった(RR:0.11、95%信頼区間[CI]:0.02~0.77)。・同患者で治癒までに要した平均期間は、シンバスタチン群6.89±0.78週に対し、対照群は8.40±1.13週であった(p=0.0001)。・潰瘍5cm超の患者においては、シンバスタチン群の治癒率は50%、治癒までに要した平均期間は9.17±1.07週であった。一方、プラセボ群で治癒した人はいなかった(RR:0.5、95%CI:0.28~0.88)。・シンバスタチン群は、治療後処置を受けたDLQIが有意に低かった(p=0.0004)。・副作用の報告はなかった。

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統合失調症と双極性障害、脳の違いはどこか

 米国・テキサス大学南西医療センターのSara J. M. Arnold氏らによる検討の結果、海馬容積の減少は、統合失調症および統合失調感情障害を推定するバイオマーカーになりうることが示唆された。統合失調症および統合失調感情障害患者では、健常者と比較して海馬容積が小さいこと、双極Ⅰ型障害では、健常者と海馬容積に差がないことが判明したという。Schizophrenia Bulletin誌オンライン版2014年2月20日号の掲載報告。 研究グループは、双極性障害と統合失調症の中間表現型(B-SNIP)を呈する患者のサンプルを用い、海馬容積が精神疾患の推定バイオマーカーとなりうるかどうかを検討した。また、注目画像領域について手動計測(manual tracing)と半自動化計測(FreeSurfer)による比較を行った。海馬容量は、手動計測/3DSlicer3.6.3および半自動化分割/FreeSurfer5.1,64bitを用いた3TeslaのT1強調 MPRAGE 画像により測定した。これら2つの方法による海馬容積の測定結果を、混合効果回帰モデル(SAS9.3 Proc MIXED)を用いて、HC、発端者、近親者間で比較し、手動計測とFreeSurferの関連はピアソン相関法を用いて検討した。 主な結果は以下のとおり。・研究サンプルは596例であった。内訳は、統合失調症家系の発端者(SZ)71例、統合失調感情障害(SAD)70例、双極Ⅰ型障害(BDP)86例、それぞれの第1度近親者(SZ-Rel:74例、SAD-Rel:62例、BDP-Rel例:88例)、健常対照(HC)145例であった。・SZ(p=0.0007~0.02)およびSAD(p=0.003~0.14)の海馬容積は、HCと比較して小さかった。一方、BDPでは両側性に正常であった(p=0.18~0.55)。・FreeSurferで測定した双極性障害発端者と近親者との比較結果(0=0.64~0.99)を除き、すべての近親者群で海馬容積は対照群と差がなく(p=0.12~0.97)、発端者よりも大きかった(p=0.003~0.09)。・手動測定とFreeSurferによるアウトカムの間には、中等度から強度の直接的な相関が認められた(r=0.51~0.73、p<0.05)。・大規模精神病サンプルによるこれらの知見は、海馬容積の減少が統合失調症および統合失調感情障害の推定バイオマーカーになることを支持するものであった。・一方、双極Ⅰ型障害の推定バイオマーカーを支持するものではなかった。・著者はこれらの結果を踏まえて、「海馬容積は、原疾患の分岐過程や生涯における薬物使用(両方またはどちらか)の累積効果を反映する可能性がある。また、手動測定と半自動化分割を用いたアプローチは、重篤な精神疾患の背景にある測定可能なバイオマーカーを明らかにするうえで、有用なアウトカムを提供する可能性がある」とまとめている。関連医療ニュース 統合失調症の新たなバイオマーカー:順天堂大学 統合失調症の発症は予測できるか、ポイントは下垂体:富山大学 統合失調症の診断・治療に期待!新たなバイオマーカー

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金属がなくてもMRIで熱傷を起こすことがある【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第14回

金属がなくてもMRIで熱傷を起こすことがあるMRIを撮影する際、体に金属が入っていないか皆さんは慎重に問診すると思います。ほかにも刺青の入っている患者さんでも注意が必要です。最近はタトゥーを入れている患者さんもちらほらいますので、刺青(いれずみ)という言葉よりもタトゥーのほうが通じやすいですね。海外ではタトゥーの比率が高いので注意しながらMRIを撮影していることがほとんどですが、あまり熱傷を高率に起こすわけではなさそうです。MRIによる熱傷は、どれだけ注意しても盲点になるものが存在します。たとえば今回ご紹介する論文。放射線科医にとっては当たり前のことかもしれませんが、私のような内科医にとってはびっくり医学論文の1つでした。Jacob ZC, et al.MR imaging-related electrical thermal injury complicated by acute carpal tunnel and compartment syndrome: case report. Radiology. 2010 ;254:846-850.これは、別に金属でも何でもない患者識別タグを手首に巻いた状態でMRIを撮影された患者さんに起こった不思議な症例報告です。症例は61歳の男性で、極度の閉所恐怖症であったため、麻酔をかけたうえ人工呼吸器を装着してMRI撮影に臨んだようです。右手首には患者識別タグを巻いていました。MRIの撮影が終わると、右手首に水疱と熱傷がみられました。その後、正中神経障害と思われる右手の運動障害を発症し、急性手根管症候群に類似した病態であると診断されました。この男性は、緊急手術を施されました。術中の観察では同部位の筋肉、正中神経まで障害を受けていることがわかり、とくに正中神経はかなり膨張していました。筋膜切開と手根管の開放を行い、デブリドマンされました。術後しばらく右手の運動機能が低下していたそうですが、徐々に快方に向かったと論文には記載されていました。この症例報告における患者識別タグの傷害の原因はほとんど不明であるとされていますが、タグが比較的長い時間つけられていたため、汗などで偶発的に電気伝導ループを形成したのではないかと考察されています。MRIを撮影している際の温度上昇の原因としてラジオ波による人体に吸収されて熱となる比率(Specific Absorption Rate:SAR)がポイントになります。しかしながら、伝導ケーブルなどが関与せずに、規制値内SARで局所的に温度が上昇して熱傷を発症させたという報告は過去にいくつかあります(Radiology. 1996;200:572-575、日磁医誌. 2004; 24: 88-91.)。つまり、汗かきの患者さんは、運が悪ければ偶発的な電気伝導ループによって熱傷を来すこともありうる……ということになります。知り合いの放射線科医に聞いたところ、そんな事態になるのはかなりレアケースだそうですが。ただ、この症例報告のように手首にバンドを巻いているだけでも電気伝導ループを形成してしまう可能性があるため、どのような状況であってもMRIの撮影時には熱傷を発症する可能性があることを知っておく必要がありますね。

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ロコモティブシンドロームの2025年問題

『ロコモティブシンドローム(略称:ロコモ)』という言葉をご存知でしょうか。筋肉、骨、関節、軟骨、椎間板といった運動器の障害のために移動能力の低下をきたして、要介護になっていたり、要介護になる危険の高い状態を指します。いつまでも自分の足で歩き続けていくためにはロコモ対策が必須です。本コンテンツではその原因と対策についてご紹介します。

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男性は適度な飲酒で糖尿病リスク減少?1日30gのアルコールで血中フェチュインAが低下

 インスリンシグナル伝達を阻害する肝臓由来の糖蛋白であるフェチュインAが、糖尿病リスクのバイオマーカーとして浮上している。適度なアルコール摂取がフェチュインA低下に関連しているが、臨床試験によるデータは不足していた。そこで、オランダのMichel M Joosten氏らは、適度なアルコール摂取がフェチュインA濃度を低下させるかどうかをオープンラベル無作為化クロスオーバー試験で検討した。その結果、男性では適度なアルコール摂取によりフェチュインAが低下した。ただし、この関連は女性では認められなかった。Diabetology & metabolic syndrome誌オンライン版2014年2月18日号に掲載。 著者らは、3種類のオープンラベル無作為化クロスオーバー試験を実施した。1)閉経後女性36人:1日250mLの白ワイン(アルコール量25g)または白ブドウジュースを6週間摂取2)閉経前女性24人:1日660mLのビール(アルコール量26g)またはノンアルコールビールを3週間摂取3)若年男性24人:1日100mLのウオッカ入りオレンジジュース(アルコール量30g)またはオレンジジュースのみを4週間摂取各試験期間後、空腹時の血液サンプルを採取し、データを分析した。 主な結果は以下のとおり。・血中フェチュインA濃度は、それぞれのアルコール摂取なし期間後と比べ、ウオッカ摂取後の男性で減少していた(平均±SEM:441±11から426±11μg/mL、p=0.02)が、ワイン摂取後の女性(448±17から437±17μg/mL、p=0.16)やビール摂取後の女性(498±15から492±15μg/mL、p=0.48)では変化がなかった。・事後検出力分析により、男性で認められた効果と同様の効果を検出するための統計的検出力は、閉経後女性で30%、閉経前女性で31%であることが示された。 男女での効果の差について、著者らは、介入期間が比較的短かったことや、女性での試験では統計的検出力が低かった可能性を挙げている。

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ERCP後膵炎の予防対策―インドメタシン単独 vs 硝酸薬併用

 内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)前のインドメタシン直腸投与と硝酸薬舌下投与は、インドメタシン単独投与よりもERCP後膵炎の発症率を有意に低下させる可能性が高いことがイラン・テヘラン医療科学大学のRasoul Sotoudehmanesh氏らによる研究で明らかになった。The American journal of gastroenterology誌オンライン版2014年2月11日号の報告。 急性膵炎は、ERCPに伴う最も一般的な有害事象である。最近、インドメタシンと硝酸薬の投与がハイリスク症例のERCP後膵炎を減少させることが報告されているが、併用投与がインドメタシン単独投与より優れているかについては明らかにされていない。 本研究はERCP前にインドメタシンの直腸投与と硝酸薬の舌下投与の併用、またはインドメタシン単独の直腸投与を行い、ERCP後膵炎の予防効果を比較した二重盲検無作為化試験である。17ヵ月の試験期間中にERCPを施行したすべての適格患者を本試験に登録した。過去に内視鏡的括約筋切開を受けた患者は除外した。ERCP前にインドメタシン100mgの直腸投与と硝酸塩5mgの舌下投与(A群)、またはインドメタシン100mgの直腸投与とプラセボの舌下投与(B群)を行い、ERCP後にすべての患者の血清アミラーゼレベルの測定および臨床評価を行った。 主な結果は以下のとおり。・登録された300例の患者のうち、ERCP前にインドメタシンと硝酸薬の投与を行ったのは150例(A群+B群)であった。・膵炎を発症したのは33例で、A群が10例(6.7%)、B群が23例(15.3%)であった(p=0.016、リスク比:0.39、95%CI:0.18~0.86)。・患者の80%以上は、ERCP後膵炎の発症リスクが高かった。・絶対リスク減少率は8.6%(95% CI:4.7~14.5)、相対リスク減少率は56.2%(同:50.6~60.8)、ERCP後膵炎予防のための治療必要数(NNT)は12例(同:7~22)であった。・以上の結果より、ERCP前のインドメタシン直腸投与と硝酸薬舌下投与は、インドメタシン単独投与よりもERCP後膵炎の発症率を有意に低下させる可能性が高いことが明らかになった。

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慢性腰痛に抗うつ薬は本当に有効か?

 これまで、慢性腰痛に対する抗うつ薬の治療効果を検討したさまざまな無作為化比較試験(RCT)やメタアナリシスが報告されてきた。そのなかには有効性が示されているものもあったが、カナダ・Fraser Health Authority のOwen D. Williamson氏らは、こうした報告についてナラティブレビューを行った。その結果、従来の研究ならびにメタアナリシスで用いられた併合解析法は多様であり、抗うつ薬は慢性腰痛に対し鎮痛効果を発揮するというシステマティックレビューの結果については、慎重に解釈する必要があると報告。抗うつ薬の鎮痛効果を検証するためには、最近のデュロキセチン(商品名:サインバルタ)の研究のように、適切に設計され検出力のある研究が望ましいとまとめている。PAIN Practice誌2014年2月号(オンライン版2013年10月17日号)の掲載報告。 研究グループは、慢性腰痛に対するデュロキセチンの鎮痛効果をほかの抗うつ薬と比較する目的で、デュロキセチンのプラセボ対照RCT 3件と、各種抗うつ薬のRCT 13件(計11剤)ならびにシステマティックレビュー5報告の結果を検討した。 主な結果は以下のとおり。・サンプルサイズ、治療期間および解析方法は研究間で異なっていた。・システマティックレビュー5報告にはそれぞれ5~9件のRCTが含まれ、3報告では抗うつ薬の鎮痛効果が認められたが、ほかの2報告では認められなかった。・全体として抗うつ薬治療群の簡易疼痛質問票(BPI)平均スコア最小二乗平均差(標準誤差)は、-0.7(0.15)(p<0.0001)であった 。・有効率は、プラセボよりデュロキセチンが有意に大きかった。

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せん妄治療はICU患者の死亡率に影響するのか

 米国・ノースイースタン大学のNada S. Al-Qadheeb氏らは、ICU入院中の患者にみられるせん妄の持続期間を短縮させる介入が45日以内の短期死亡の減少に寄与するのか否かを明らかにするため、2001~2012年に実施された無作為化試験のレビューを行った。その結果、介入によりせん妄の持続期間は短縮するものの、せん妄期間短縮と短期死亡率減少は関連しないことを報告した。Critical Care Medicine誌オンライン版2014年2月19日号の掲載報告。 レビューは、2001~2012年までのCINHAHL、EMBASE、MEDLINEおよびCochraneのデータベースを検索して行った。検索対象とした文献は、登録症例が重篤な疾患の成人患者で、少なくとも毎日せん妄の評価が行われており、せん妄の期間や短期死亡(45日以内)について、せん妄の軽減を目的とした薬物的介入または非薬物的介入と標準的ケア(またはコントロール)の比較結果が報告されているものとした。試験の特徴と結果を要約したものを正副2通作成し、コクランのバイアスリスクツールを用いて試験の質を評価した。また、ランダム効果モデルによりメタ解析とメタ回帰分析を行った。 主な結果は以下のとおり。・17試験2,849例が解析に組み込まれた。薬物的介入が13試験(デキスメデトミジン6件、抗精神病薬4件、リバスチグミン2件、クロニジン1件)、多様な介入が2試験(自発的覚醒2件)、非薬物的介入が2試験(早期運動療法1件、灌流増加1件)で評価された。・平均せん妄期間は介入群で短く(差:-0.64、95%信頼区間[CI]:-1.15~-0.13、p=0.01)、3日以上の短縮が3試験、0~1日など3日以内の短縮が6試験、0日の短縮が7試験、0日以内の短縮が1試験でみられた。・短期死亡の状況が報告された13試験において、介入による短期死亡の減少は認められなかった(リスク比:0.90、95%CI:0.76~1.06、p=0.19)。・死亡率が報告された13試験において、せん妄期間と短期死亡の減少は関連しないことがメタ回帰分析で示された(p=0.11)。・最近のエビデンスのレビューにより、ICUにおいてせん妄の期間を短縮させる介入が短期死亡率を減少させることを支持する結果は得られなかった。この関連を明らかにするためには大規模比較試験が必要である。関連医療ニュース 定型vs.非定型、せん妄治療における抗精神病薬 高齢者のせん妄に対する抗精神病薬のリスクは:順天堂大学 せん妄を有する高齢入院患者の死亡リスクは高い

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出産後の血栓イベント、高リスクはいつまで?/NEJM

 出産後の血栓イベントリスクは、少なくとも12週間は有意に高く続くことが明らかにされた。ただし、6週以降の絶対リスクの増加は小さいことも判明した。産後の女性は、血栓イベントリスクが増大することが知られている。米国・コーネル大学のHooman Kamel氏らは、その期間について、従来定義されている6週間以降どの程度継続するかを明らかにするため、後ろ向きクロスオーバーコホート研究を行った。NEJM誌オンライン版2014年2月13日号掲載の報告より。出産後6週間単位で1年後の6週間との発生を比較 研究グループは、カリフォルニア州にある非連邦救急治療部門および急性期病院を退院した全患者請求データから、2005年1月1日~2010年6月30日に、出産のために入院した女性を特定して検討を行った。 虚血性脳卒中・急性心筋梗塞・静脈血栓塞栓症を複合主要アウトカムとし、診断コードを用いてその発生を特定し、その後、条件付きロジスティック回帰分析法を用いて、出産後6週間単位で、1年後の同期間における発生と比較し、初発血栓イベントの可能性について評価した。出産後6週間10.8倍、7~12週2.2倍 評価には、初回出産女性168万7,930例が含まれた。このうち出産後1年+最長24週の間に、1,015例が血栓イベントを発生した(脳卒中248例、心筋梗塞47例、静脈血栓塞栓症720例)。 初発血栓イベントのリスクは、出産後6週間は1年後6週間と比較して顕著に高かった。発生イベント数は、411件vs. 38件で、絶対リスク差は10万分娩当たり22.1件(95%信頼区間[CI]:19.6~24.6)、オッズ比は10.8(同:7.8~15.1)だった。 出産後7~12週も、1年後の6週間と比較してリスクの増大が有意であったが、その程度はわずかであった。発生イベント数は、95件vs. 44件で、絶対リスク差は10万分娩当たり3.0件(同:1.6~4.5)、オッズ比は2.2(同:1.5~3.1)だった。 血栓イベントリスクの有意な増大は、出産後12週以降ではみられなかった。

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