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ESORT研究:疾病負担度に応じた研究投資が必要な時代(解説:折笠 秀樹 氏)-310

 本研究では疾病負担度(Disease burden)と研究投資の関係について、疾病別および国別に調査しています。疾病負担度という聞き慣れない概念が出てきますが、ある疾病で負担になっている程度を示します。それを障害調整生存年数(DALY)で測定しています。 それは生存年数、つまり寿命のことなのですが、障害を持って生存していることを考慮している指標です。たとえば、寿命は80年でも、最後の10年間は障害があったとします。仮に障害を半分で調整すれば5年となり、障害調整生存年数は75年になります。 研究投資については、ランダム化比較試験の件数で測定しています。世界各国で問題になっている疾病の負担度に応じて、それ相応の研究費が投じられているかを調査したものです。結論としては、先進国では疾病負担度に応じて適切な研究費が投じられていることがわかったものの、発展途上国ではそうではなかったのです。 糖尿病の疾病負担度は46.9 [×106 DALY]と高く、研究投資も61試験と高い結果でした。研究投資は妥当だと判断されます。骨粗鬆症、脳卒中なども両指標は強く相関しており、研究投資は適切になされていると思われます。一方、COPDの疾病負担度は76.7(単位省略)と糖尿病より高いものの、研究投資は12試験と低い結果でした。COPDは大変重要な疾病なのに、そのための臨床試験はあまり行われていなかったのです。逆に、女性不妊症の疾病負担度(約0.15)は当然低いわけですが、研究投資として18件もの臨床試験が実施されていました。一方、発展途上国で問題となる乳幼児敗血症という疾病については、疾病負担度は44.2と高いものの、研究投資としての臨床試験はたった1件のみでした。 このように、先進国では疾病負担度に応じた研究投資がなされていましたが、発展途上国では疾病負担度と研究投資にはほとんど関連が見られませんでした。発展途上国で臨床試験を実施することなど無理なわけですから、先進国が発展途上国で問題となっている疾病に対する臨床試験をもっと手がけるべきでしょう。これは、いわゆる医療の格差問題でもあります。先進国は発展途上国に対して技術・財政支援を行っていることは周知のとおりですが、発展途上国の疾病対策となる臨床試験を実施するという支援は少な過ぎます。もっと臨床試験を通しての支援が期待されるところでしょう。 研究資金の配分を考える際に、わが国では死亡率や罹患数をベースにしていたと思います。そうではなく、これからは疾病負担度という指標で見直すことが必要なのではないでしょうか。とりわけ介護が重視される中、障害調整生存年数はその意義を増すことでしょう。

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Sedation for All ―安全で確実な鎮静・鎮痛プログラム―

第1回 モニタリングと医療機器第2回 鎮静の薬理学(総論) 第3回 鎮静の薬理学(各論) 第4回 合併症予防 第5回 特殊な領域(高齢者編) 第6回 特殊な領域(小児編) 第7回 成人症例ディスカッション 第8回 小児症例ディスカッション 第9回 Procedural Sedation 実践編 外来や救急で処置を行う際、必要最低限の鎮静や鎮痛を行うのに有用なのが「Procedural Sedation」。一般的には、現場の医師の経験則や勘を頼りに行われることが多く、体系化されたマニュアルがなかったのがこの分野。そこで、米国ニューメキシコ大学で開発されたProcedural Sedationを体系的に学べる研修プログラムを取り入れ、国内での普及に務めている健和会大手町病院のセデーションチームが、患者のモニタリングや症例に応じた薬剤の選択、適切な薬剤の投与法などをコンパクトにまとめた。この番組では、本来ならば大手町病院で丸1日かけて実施されるセデーションの研修プログラムから、最も重要なエッセンスを抽出して短時間で学べるよう再編。安全で確実なセデーション・マスターになろう!第1回 モニタリングと医療機器」 まず「Procedural Sedation」とは何か、具体的にどういう場合に有用なのかを解説します。ここでは75歳女性の右前腕変形と腫脹という症例を提示。徒手整復を行うにあたって、どんな鎮静・鎮痛が必要でしょうか。セデーションのマニュアルに沿って、患者をモニタリングする上でのポイント、鎮静・鎮痛の程度の見極め、処置後に注意すべきことなどを、順を追って詳しく解説。軽度の鎮静・鎮痛であっても、薬剤の投与量が不十分だったり、逆に過剰だったりすると、それだけ患者の身体的負担は大きなものに。救急外来や病棟で、最適かつ安全なセデーションができるようになれば、処置の精度と効率は格段にアップします。第2回 鎮静の薬理学(総論) セデーションを実施するには、まず薬剤の特性をきちんと把握することが大事。今回は、薬理学の総論として、一般的な原則を解説します。薬剤の投与量や投与法を決定する上で最も重要なこと―それは、各薬剤で異なるピーク時間(最大効果発現時間)を知ることです。薬剤は投与後、血流に乗って中枢神経系に到達することで、徐々に効果を現し始めますが、ピーク時間を待たずに慌てて追加投与すると、過鎮静になり、患者の体に無用な負担を与えることになります。安全で確実なセデーションとは、患者にとって無理がなく、かつ無駄のない薬剤投与を実施できること。今回のレクチャーでは、この原則を徹底的にマスターしましょう。第3回 鎮静の薬理学(各論) 安全で確実なセデーションを実施するために、薬剤によって異なるピーク時間(最大効果発現時間)を知っておく、という大原則を押さえた上で、今回は個別の薬剤の特性について具体的に解説します。セデーションで主に使用する薬剤は、鎮静効果のみ得られるもののほか、鎮痛効果のみ、そして鎮静と鎮痛の効果を同時に得る場合に使用するものに大別できます。また、薬剤の投与量が結果的に過多になってしまった場合に使用する拮抗薬についても解説。これも、鎮静薬と鎮痛薬によってそれぞれ使用すべき拮抗薬が異なります。ただし、やみくもに拮抗薬を使用することは危険。このレクチャーでは、その役割と効果だけでなく、副作用やリスクにも言及し、どんな場合に投与を検討すべきかを明解に示しています。第4回 合併症予防 急セデーションを実施する際に、注意しなければいけない気道や呼吸、循環などに関連した合併症があります。患者の特性やリスク因子をしっかり把握して起き得る合併症を防ぐことが大切ですが、医療者側の知識が不十分だったり、技術に問題があったりする場合もあります。このレクチャーでは、セデーションによる合併症を予防するために最低限やっておくべき10カ条について解説。いずれの項目もセデーションを実施する上での基本の「キ」ですが、合併症のリスクを回避するためにはとても重要です。第5回 特殊な領域(高齢者編)救急に搬送されてくる高齢者は、増加の一途です。もし、セデーションが必要な高齢患者に遭遇した時には、何を注意をすべきなのでしょうか。既往症が多く、多数の薬を服用している患者も少なくありません。また、加齢によって腎・肝機能の低下や、循環・呼吸器系の予備能についても、若い世代に比べて低下している人が多いはずです。そうした高齢者の特徴を踏まえて、安全かつ確実なセデーションを実施するための薬剤投与量や投与方法についてわかりやすく解説します。第6回 特殊な領域(小児編)このセッションでは、PSAを小児に実施する時に注意すべきポイントについて解説します。PSAの手順や鎮静・鎮痛に必要な薬理学は、大人も小児も体格差があるだけでベースは変わらないのでは?と思いがちですが、そこが大きな落とし穴!小児は“小さな大人”ではありません。解剖や生理の違いをきちんと理解し、適切な薬剤・器具の選択、大人と異なるモニタリングのポイントと注意点について詳しく説明します。第7回 成人症例ディスカッション ここまで学んできたセデーションの手順と薬理学を、実際の場面でどう生かすのか。この回では、成人の急患が運ばれてきた想定で、何をポイントに、どのレベルの鎮静や鎮痛が必要かを考え、どんな手順で実施するのかを学びましょう。ここで示されるケースの男性はかなりの肥満体。この体格的特徴によって、セデーションを行うに際にどのような注意が必要となるのでしょうか。適切な器具や薬剤の選び方も詳しく解説します。第8回 小児症例ディスカッション この回では、小児の急患が運ばれてきた想定で、セデーションのケースシミュレーションを行います。処置前の鎮静・鎮痛を実施する際、小児は“小さな大人”ではないため、成人とは異なる解剖や生理の違いをきちんと理解した上で対応する必要があることは、これまでの回ですでに学んだ通りです。ここで示されるケースは、唇にけがをした2歳児に対する、縫合前の鎮静と鎮痛。小児に対して、また家族への説明についてどんな注意と配慮が必要でしょうか。セデーションの手順の共に、忘れがちな処置前後の注意点を改めておさらいしましょう。第9回 Procedural Sadation 実践編 これまで8回にわたって、セデーションの基本的な考え方から、実際の手順、モニタリングのポイント、使用する薬剤などを網羅的に解説してきました。それらを実践でどのように生かせばよいのでしょうか。この回では、健和会大手町病院のセデーション研修で参加者たちが体験したシミュレーションの模様を観ながら、セデーションの流れを改めて確認しましょう。シミュレーションでは、交通事故で搬送されてきた患者の足関節脱臼を徒手整復するにあたって、セデーションを実行しますが、救急外来は時間勝負。速やかな方針決定だけでなく、スタッフへの伝達、関係科の医師への説明なども必要になってきます。そして、案外見落としがちなのが、一連の処置が終わった後の患者モニタリング。4人の講師たちが重要なポイントとして挙げたことや注意点を思い出しながらご覧ください。

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胃食道逆流症で控える食品

胃食道逆流症の人は胸やけを起こしやすい食べものをなるべく控えましょう酸味の多い食べもの脂っこい料理酢の物、柑橘系の果物・ジュース、コーラ、スタミナドリンクなど和菓子・飴など甘味辛すぎる料理熱すぎる料理チョコレートトマト監修:島根大学医学部第2内科 教授Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.木下 芳一氏

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嗜好品と胸やけ症状

タバコ・アルコール・コーヒーは胸やけ症状を起こしやすいので避けましょうタバコ食道と胃の境界部のしまりをゆるませるというデータがあります。アルコール食道と胃の境界部のしまりをゆるませ、胃酸分泌を増やし、食道粘膜を刺激します。コーヒー• 胃酸分泌を増やします。• カフェイン抜きでも逆流を起こします。監修:島根大学医学部第2内科 教授Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.木下 芳一氏

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胃酸逆流を起こさないために

胃酸逆流を起こさないためのアドバイス肥満を解消する前かがみの姿勢を長時間続けないお腹を締めつけない寝るときの姿勢コルセット、ベルト、着物の帯などお腹に力が入ることは避ける• 頭側を高くして寝る• 左側を下にして寝る食後すぐに横にならない監修:島根大学医学部第2内科 教授Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.木下 芳一氏

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胃食道逆流症の食事・生活の注意点

胃食道逆流症の人の食事・日常生活における注意点のまとめ満腹になるまで食べない食後すぐに横にならない酸味の多い食べもの・果物・飲みものを控える脂っこい料理を控える辛すぎる料理や熱すぎる料理を控えるチョコレート、和菓子、飴、トマトなどを控える食生活••••••嗜好品• タバコ、アルコール、コーヒーは避ける日常生活• 肥満を解消する(減量する)• お腹を締めつけない(コルセット、ベルト、着物の帯など)• 前かがみの姿勢を長時間続けない• お腹に力が入ることは避ける• 頭側を高くして寝る• 左側を下にして寝る監修:島根大学医学部第2内科 教授Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.木下 芳一氏

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胃食道逆流症の治療は根気よく

胃食道逆流症は根気よく治療することが大切 胃酸分泌を強力に抑える薬で治療すると、8週間でほとんどの患者さんの症状が改善し、食道の傷を治すことができます。 食道の傷が治っても胃と食道の境界部のしまりがゆるんだままだと、薬をやめれば逆流が起こり、再発してしまいます。 食道の炎症が十分おさまるまで薬を服用し、境界部が十分しまるようになれば、再発を起こしにくくなります。 症状がなくなっても、食道の炎症が十分におさまるまで、1~2ヵ月は服用を続けることが勧められます。 服用をやめても、再び胸やけなどの症状が出てきたときは、服用するようにします。監修:島根大学医学部第2内科 教授Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.木下 芳一氏

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Twitterの言葉で心疾患死亡リスクを予測

 敵意や慢性ストレスは心疾患の危険因子として知られているが、大規模な研究はコストがかかる。米国・ペンシルベニア大学のJohannes C Eichstaedt氏らは、アテローム硬化性心疾患による年齢調整死亡率についてコミュニティレベルにおける心理的な相関をみるため、Twitter上の言葉を評価した。その結果から、著者らは「ソーシャルメディアを通じてコミュニティの心理的特性を把握することは可能であり、これらの特性はコミュニティレベルでの心血管疾患死亡率の強いマーカーとなる」と結論している。Psychological science誌オンライン版2015年1月20日号に掲載。 主な結果は以下のとおり。・ネガティブな社会関係や離脱(disengagement)、感情(とくに怒り)を反映した言葉は、心疾患死亡率の高さと関連した。一方、ポジティブな感情や心理的なつながりを反映した言葉は、心疾患死亡率の低さと関連した。この関連のほとんどが、収入や教育について調整した後も有意なままであった。・Twitter上の言葉のみによる断面回帰モデルは、一般的な人口統計学的因子、社会経済的因子、健康リスク因子(喫煙・糖尿病・高血圧症・肥満など)を組み合わせたモデルよりも、アテローム硬化性心疾患の死亡率予測の精度が優れていた。

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早産児介入試験、慢性肺疾患の報告は3割のみ/BMJ

 選択的なアウトカムの報告は、臨床試験およびシステマティックレビューの結果の妥当性に対する重大な脅威とされる。これまでに試験プロトコルと発表論文を比較した実証研究から、多くのアウトカムが選択的に報告されていることが示唆されている。そこで米国・スタンフォード大学のJohn P A Ioannidis氏らは、早産児介入のシステマティックレビュー論文および組み込まれた無作為化試験において、同集団で最も重大な臨床アウトカムの慢性肺疾患に関する情報が、どのように散見されるかを検討した。その結果、レビュー論文で慢性肺疾患について報告していたのは半数弱(45%)であり、同データを報告していた試験は31%のみであったことを明らかにした。BMJ誌オンライン版2015年1月26日号掲載の報告より。早産児介入評価を全Cochraneシステマティックレビュー 検討は2013年11月時点で、Cochrane Database of Systematic Reviewsをデータソースとし、早産児への介入を評価した論文を検索する全Cochraneシステマティックレビューにて行われた。検索されたレビュー論文のうち、慢性肺疾患に関する「情報がみられた」および「報告をしていた」論文数、および慢性肺疾患について報告していたシステマティックレビュー包含中の無作為化試験数を特定し評価した。 また、慢性肺疾患の報告がなかったシステマティックレビュー10本と、あらゆるアウトカムを報告していた同10本を無作為に選択し、慢性肺疾患に関する情報が、それらに組み込まれた無作為化試験の主要報告にはみられるが、システマティックレビューにはみられないかどうかについて特定した。 主要評価項目は、入手できた慢性肺疾患アウトカムが、集団や介入のタイプで異なるかどうか、また、未報告のデータが試験報告から入手可能であるかどうかとした。同集団で重大視される慢性肺疾患アウトカムを報告した包含試験は31% 全Cochraneシステマティックレビューにより、早産児に関連したシステマティックレビュー論文(以下、レビュー論文)174本、試験数1,041件が検索された。 このうち、慢性肺疾患に関する「情報がみられた」レビュー論文は105本(60%)、「報告をしていた」レビュー論文は79本(45%)であった。 また試験1,041件のうち、生後28日時点の慢性肺疾患データを報告していたのは202件、生後36日時点の同データを報告していたのは200件で、あらゆる定義の慢性肺疾患を報告していた試験は320件(31%)であった。 集団別分析からは、「情報がみられた」「報告をしていた」レビュー論文は、単に早産児を対象としたものよりも、呼吸障害児(distressまたはsupport)を対象としたもののほうが、有意に多いことが判明した(p<0.001)。 対象児への介入(薬物療法、栄養療法、呼吸器装着など)は有意に異なっていた(p<0.001)。呼吸器装着介入児を対象とした試験は86件あったが、そのうち慢性肺疾患について報告していたのはわずか48件(56%)であった。 レビュー論文を無作為に選択した検討からは、包含されていた試験84件のうち、慢性肺疾患アウトカムの報告がないものは45件(54%)あり、またそうした情報を主要報告で述べていたのは、わずか9件(20%)であった。 著者は、「慢性肺疾患のアウトカムデータがシステマティックレビューで報告されていない場合は、主要試験報告でもそれらは報告されていなかった」と、重大アウトカムに関する情報が包含試験の大半で欠落していることを指摘した。そのうえで、「全試験の初期設定で収集・報告された標準化臨床アウトカムの使用が検討されるべきであろう」と提言している。

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前立腺がん診断、高リスクを検出しやすい生検法/JAMA

 前立腺がんの診断能について、標準的な6分割法の超音波ガイド下生検と比較して、標的MR/超音波融合ガイド下生検は、高リスクの前立腺がんの検出を増大し、低リスクの検出を減少することが明らかにされた。米国立がん研究所(NCI)のM. Minhaj Siddiqui氏らが、前立腺がん疑いの男性1,003例を対象に行った前向きコホート研究の結果、報告した。今回の結果を踏まえて著者は、さらなる検討を行い、標的生検の臨床的適用を明らかにする必要があると述べている。JAMA誌2015年1月27日号掲載の報告より。1,003例について、リスク分類能を比較 試験は2007~2014年にNCIで行われた。被験者は、PSA値上昇またはデジタル直腸診の異常で紹介されてきた前立腺がんが疑われる患者1,003例で、陰性の既往生検を有する者も含まれていた。 患者は、MP-MRIにより前立腺がん病変部位を特定された後、標的MR/超音波融合生検と同時に標準生検を受けた。 可能な限り前立腺切除後の全病理をゴールドスタンダードとして、標的生検と標準生検のリスク分類能を比較した。 試験の主要目的は、高リスク前立腺がん(グリーソン分類スコア4+3以上)の検出に関する、標的生検vs.標準生検の比較であった。副次エンドポイントは、低リスク前立腺がん(同スコア3+3または3+4)の検出、生検の切除時全前立腺病理の予測能とした。標的生検は高リスク検出と切除時全前立腺病理の予測能に優れる 標的生検と標準生検の病理リスク分類の一致評価は、生検を受けた患者のうち690例(69%)で行われた。 標的生検は461例の前立腺がんを、標準生検は469例を診断し、診断能は同等であった。 しかし、標的生検のほうが標準生検と比べて、高リスク前立腺がんを検出した割合が30%高かった(173 vs.122例、p<0.001)。一方で、低リスクの検出割合は17%低かった(213 vs. 258例、p<0.001)。 両者の生検法を合わせる検討を行ったところ、さらに103例(22%)にリスク分類ができた。それらの大半は低リスクであった(低リスク83%、中リスク12%、高リスク5%)。 対象170例で評価がされた切除時全前立腺病理の予測能は、標的生検(AUC値0.73)が、標準生検(同0.59)および両者の組み合わせ(同0.67)よりも有意に優れることが示された(全比較のp<0.05)。

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C型肝炎の3剤併用療法、皮膚障害リスク因子とは

 ペグインターフェロン+リバビリン+第1世代NS3/4Aプロテアーゼ阻害薬(テラプレビルまたはボセプレビル)の3剤併用療法は、遺伝子型1型のC型慢性肝炎に対する新しい治療戦略で、高い治療効果が期待できる。しかし一方では、皮膚障害などの有害事象が増加することがある。ポーランド・Provincial HospitalのElzbieta Klujszo氏らは、3剤併用療法による皮膚障害について調査し、テラプレビルでは女性や進行性肝線維症合併例などで肛門直腸の違和感が、45歳以上の男性で皮疹やそう痒症が発現しやすいこと、ボセプレビルでは自己免疫性甲状腺炎合併例で皮疹、女性でそう痒症が発現しやすいことを報告した。Journal of Dermatological Case Reports誌2014年12月31日号の掲載報告。 研究グループは、プロテアーゼ阻害薬の併用療法における皮膚障害の発現頻度、重症度ならびに危険因子などについてレトロスペクティブに調査した。 対象は、ボセプレビルまたはテラプレビルを用いた3剤併用療法を行った遺伝子型1型のC型慢性肝炎患者109例であった(ボセプレビル併用群33例、テラプレビル併用群76例)。 主な結果は以下のとおり。・皮膚障害(皮疹、そう痒症、肛門直腸の違和感)の発現頻度は、両群で同程度であった(ボセプレビル併用群21%、テラプレビル併用群28%)。・テラプレビル併用群では、男性は女性より皮疹を発症しやすく(OR:4.1、p=0.014)、男性の場合、年齢(45歳以上)がそう痒症と関連した(OR:8.16、p=0.014)。また、女性(OR:4.13、p=0.041)、自己免疫性甲状腺炎(OR:4.25、p=0.029)および進行性肝線維症(OR:4.54、p=0.018)は肛門直腸の違和感に関する独立した因子であった。・ボセプレビル併用群では、自己免疫性甲状腺炎が皮疹の(OR:10.22、p=0.017)、女性がそう痒症(OR:11.2、p=0.033)の、それぞれ素因であった。・有害事象の発現時期は、治療を開始してから平均8.6週後(範囲:1~24週)であった。

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DENERHTN研究は腎交感神経焼灼術の降圧効果の有効性をどこまで明らかにしたか(解説:冨山 博史 氏)-309

はじめに 今回、Lancetに難治性高血圧に対する腎交感神経焼灼術の効果を評価した、多施設前向き研究(DENERHTN試験)の結果が報告された。腎交感神経焼灼術は高血圧、心不全、腎機能障害、不整脈などに対する有用な治療法である可能性が注目されている。とくに高血圧に関しては、メタ解析にてその有効性が報告されている1)。 一方、その有効性に否定的な報告もある2)3)。治療手技、疾患の病態などの見地から、腎交感神経焼灼術の効果を検証するにはいくつかの問題点が存在し、腎交感神経焼灼術の効果に対する意見が分かれる一因となっている4)5)。 今回の報告に関して、下記に示す腎交感神経焼灼術の効果を検証する試験における、問題事項と対比してコメントを記載する。試験の概要 DENERHTN試験は、難治性高血圧降圧治療における腎交感神経焼灼術の有用性を検証する前向きランダム化比較試験で、フランスの高血圧管理に特化した15の医療センターで実施された。 腎交感神経焼灼術の有無についてはオープンラベルであるが、エンドポイント評価は中央解析にて盲検化され実施された。1,416例の難治性高血圧要精査症例から101例の試験適合症例が選別された。難治性高血圧診断、腎交感神経焼灼術の降圧効果評価には24時間血圧測定が使用された。対象は、腎交感神経焼灼術+SSAHT (Standard stepped-care antihypertensive treatment)実施群(後述)と、SSAHTのみ実施群(対照群)に振り分けられた。 治療開始6ヵ月後に、腎交感神経焼灼術+SSAHT実施群(n=48)では-15.4mmHgの24時間収縮期血圧の低下を認め、SSAHTのみ実施の対照群(n=51)では-9.5mmHgであり、前者で有意に大きい降圧を認めた。両群間の降圧薬服用数、服薬アドヒアランスに有意な差を認めなかった。腎交感神経焼灼術の有用性を検証するこれまでの試験の研究限界とDENERHTN試験1.腎交感神経焼灼術実施の無作為化 有名な腎交感神経焼灼術の有効性を検証した多施設研究であるSYMPLICITY HTN-3では、対照としてシャム手術を実施した2)。しかし、こうしたシャム手術の実施は倫理的にも限界があり、盲検法を実施するには限界がある。 DENERHTN試験では、腎交感神経焼灼術実施についてはオープンラベル無作為化とし、代わりに治療効果評価(24時間血圧測定)は、盲検化(腎交感神経焼灼術実施群か対照群か情報を知らない条件で中央解析センターにて血圧記録を解析)を実施した。2.難治性高血圧の診断 血圧はさまざまな要因で変動するため、難治性高血圧の診断が十分でない研究も存在する。24時間血圧測定による血圧重症度評価、利尿薬を含む3剤以上の降圧薬併用、服薬アドヒアランスの確認、生活習慣の改善実施の有無、腎機能を含め2次性高血圧除外の評価方法などが問題となる。 DENERHTN試験では、試験登録後4週間は indapamide 1.5mg、ramipril 10mg、 amlodipine 10mgが処方され、血圧レベル評価は24時間血圧測定で評価された。腎機能を含む2次性高血圧のスクリーニングが実施され、さらにCT・MRにて腎動脈狭窄の有無が事前評価された。このように適切な難治性高血圧の評価が実施された研究である。3.対照群の治療 経過観察において血圧の変動が生じるため、対照群・腎交感神経焼灼術実施群とも経過観察中の降圧薬治療の取り扱い方が問題となる。 DENERHTN試験ではSSAHT が実施されている。本方法は、追加降圧薬としてspironolactone 25mg、bisoprolol 10mg、prazosin 5mg、rilmenidine 1mgの使用がプログラムされ、降圧薬追加の適応は月ごと測定の家庭血圧にて決定されるプロトコルであった。しかし、本研究では腎交感神経焼灼術実施の有無の無作為化は24時間測定血圧を基に実施された。また、両群間で血圧低下に有意な差を確認できたのは24時間測定収縮期血圧であり、家庭血圧には有意な差(収縮期血圧降下度:-15.4 mmHg vs. -11.5 mmHg、p=0.300)を認めなかった。4.除神経の評価 除神経術成功の有無を評価する方法は腎臓におけるnoradrenalineのspilloverの測定であるが、腎動静脈noradrenaline濃度を測定する必要があり実用的でない。その他有効な評価方法は確立されていない。 DENERHTN試験でも除神経成功の有無は確認されていない。上述のSYMPLICITY HTN-3(本試験では腎交感神経焼灼術の降圧効果は否定的であった)では、熟練者でない術者が腎交感神経焼灼術を実施したため、除神経が確実でなかったことが懸念されている。 DENERHTN試験では、熟練者の管理の下で腎交感神経焼灼術が実施されている。また、最近の検討で、腎遠心神経は腎動脈遠位側でその分布が腎動脈内腔側を走行することが示された。ゆえに、今後、腎動脈遠位側で焼灼術が施行可能なデバイスを使用したか、腎動脈遠位側の焼灼を実施したかを確認することも必要であろう。DENERHTN試験ではSimplicityカテーテルが使用されており、手技的に腎動脈遠位側の焼灼が可能であるが、手技的詳細は記載されていない。5.治療効果評価方法 項目2でも記載したが治療効果評価には24時間血圧測定が必要である。その他、臓器障害として、左室肥大、脈波速度、腎機能などが効果判定の指標として使用されているが、確立された効果判定の指標はない。また、イベント抑制を検討した長期前向き研究はない。 DENERHTN試験では降圧効果の評価は24時間血圧測定にて実施され、同時に服薬アドヒアランスも確認されている。腎機能の変化は両群同等であった。まとめ DENERHTN試験は、腎交感神経焼灼術実施の盲検化は施行されていないが、治療効果評価は盲検化された試験であり、バイアスは小さい試験と考えられる。また、難治性高血圧の診断、血圧変化評価も24時間測定血圧が用いられ妥当と考えられる。ゆえに、本試験の難治性高血圧降圧治療としての腎交感神経焼灼術の有効性を支持する結果の意義は大きい。 しかし、従来の降圧効果の評価指標である診療室血圧、家庭血圧には対照群と有意な差を認めていない。ゆえに、現時点での腎交感神経焼灼術の降圧効果は有意であっても降圧薬の効果と対比すると小さい可能性が否定できない。 本試験でも従来の試験と同様に除神経成功の可否が評価されていない。今後、確実な除神経が実施された場合の降圧効果の評価が必要である。 その他の問題点は、治療後の降圧薬数は両群で同等であったが、降圧薬追加の適応は24時間血圧でなく家庭血圧で決定されたこと、対照群がシャム手術群でないことである。

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当事者ならば最速だ【Dr. 中島の 新・徒然草】(054)

五十四の段 当事者ならば最速だいずこの研修病院も同じだと思いますが、ローテーション表の作成には苦労していることと思います。それぞれの診療科からは「2人同時に回ってきたかと思えば、ゼロのこともある。一体どうなっているんだ!」と怒られ、研修医からは「〇〇科をもっと早く回りたかったのに!」と泣かれ、ローテーション表の作成者は気が休まりません。当院の場合、研修医が1学年16人、診療科が30かそこらあり、さらに外部の医療機関に研修をお願いすることもあれば、外部からお願いされることもあり、一筋縄で行かないのも無理はありません。「よし、それなら俺が作ってやろう」と、過去にローテーション表作りに挑んだ先生方は、いずれも数日間かかって完成させたにもかかわらず、関係者全員に文句を言われる羽目になってしまいました。というわけで、今回は研修医自身にも参加してもらってローテーションの作成です。「〇月〇日午後〇時よりローテーション表を作るので、興味ある者は参集のこと」という連絡にゾロゾロと研修医たちが集まってきました。そしてホワイトボードに線を引き、名前を入れて、丸型のカラーマグネットを駆使してワイワイガヤガヤ。「俺は2月から3月に〇〇内科を回って、そのままレジデントや」「私は〇〇科を早めにローテートして、外の病院も見学したい」「僕は〇〇病院に興味があるから、ぜひ行かせてくれ」などなど、皆が言いたい放題。しかしながら、当事者というのは熱意が違います。1時間半かかって誰からも文句の出ないローテーション表が完成しました。皆で達成感を味わっていると・・・「ちょっと待って! なんで私の〇〇科がこんなに後になったのよ」と、息を切らせて登場した女性研修医。心地よい疲労感に浸っている人達などお構いなしに自己主張を始めました。再び、複雑怪奇なパズルの再開です。皆で磁石を移動させたり、ホワイトボードに書き込んだりの30分が過ぎ、ようやく彼女も納得のローテーション表が完成!それにしても当事者の熱意というのはすごいものがあります。誰がやっても数日間かかっていたものがたったの2時間で完成です。毎年、この方式でローテーション表を作るといいですね。今ふと思ったのですが、ウチのような1学年16人の研修医でもこんなに大変なのに、何十人も研修医がいるような施設って、いったいどうやってローテーション表を作っているのでしょうね。私にはとうてい想像できません。最後に1句何事も 当事者ならば 最速だ

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閉経後体重の増減で骨折リスク部位異なる/BMJ

 閉経後の体重増加や減少は、骨折リスクを増大するようだ。また、体重増加と減少では骨折リスクの増加する部位が異なるという。米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校のCarolyn J. Crandall氏らが、女性の健康イニシアチブ観察・臨床試験(Women’s Health Initiative Observational Study and Clinical Trials)に参加した12万例超のデータを事後解析した結果、報告した。BMJ誌オンライン版2015年1月27日号掲載の報告より。3年後の体重変化と骨折リスクを分析 試験は、1993~1998年の間に米国40ヵ所の医療機関を通じて、50~79歳の閉経後女性12万566例が参加登録され、2013年まで追跡が行われた。 主要評価項目は、自己報告とカルテに記録された上肢、下肢、体幹の骨折で、ベースライン時から3年後の体重変化との関連を分析した。体重変化については、増減5%未満を「安定」、5%以上の減少を「減少」、5%以上の増加を「増加」とした。体重減が意図的なものかどうかについては、自己申告とした。 年齢、人種/民族、ベースライン時BMI、喫煙、飲酒、身体活動度などで補正を行ったCox比例ハザードモデルを用いて事後解析を行った。骨折に関する追跡期間平均値は11年だった。股関節骨折リスク、体重減の人65%増、体重増の人10%増 被験者の平均年齢は63.3歳だった。分析対象としたベースラインからの平均体重変化は、年率0.30%(95%信頼区間[CI]:0.28~0.32)だった。 被験者のうち体重が安定していたのは、7万9,279例(65.6%)、減少したのは1万8,266例(15.2%)、増加したのは2万3,021例(19.0%)だった。 分析の結果、体重が安定していた人との比較で、減少した人は股関節骨折リスクが65%(ハザード比:1.65、95%CI:1.49~1.82)、上肢骨折リスクは9%(同:1.09、1.03~1.16)、体幹骨折リスクは30%(同1.30、1.20~1.39)、それぞれ増大が認められた。 また、体重が増加した人は、股関節骨折リスクは10%(同:1.10、1.05~1.18)、下肢骨折リスクは18%(同:1.18、1.12~1.25)、それぞれ増大が認められた。 さらに、意図的ではない体重減は、股関節骨折リスクを33%(同:1.33、1.19~1.47)、脊椎骨折リスクを16%(同:1.16、1.06~1.26)増大した。しかし、意図的な体重減は、下肢骨折リスクを11%(同:1.11、1.05~1.17)増大した一方、股関節骨折リスクについては15%減少(同:0.85、0.76~0.95)がみられた。

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治療抵抗性高血圧に動静脈吻合術が有効/Lancet

 降圧薬治療ではコントロール不良な高血圧患者に対し、動静脈吻合術を行うことで、血圧および高血圧性合併症が有意に減少したことが報告された。診察室測定の収縮期血圧値は6ヵ月後に約27mmHg低下したという。英国・ロンドン大学クイーンメアリー校のMelvin D Lobo氏らによる、非盲検多施設前向きの無作為化比較試験ROX CONTROL HTNの結果、示された。結果を踏まえて著者は、「このアプローチは、コントロール不良の高血圧患者に有益な補助的療法となるかもしれない」とまとめている。Lancet誌オンライン版2015年1月22日号掲載の報告より。動脈・静脈間にカプラー挿入 Lobo氏らは、本検討で血圧コントロール不良の患者における動静脈吻合術の降圧の有効性と安全性を評価した。2012年10月~2014年4月に、降圧薬治療を受けながらも、外来収縮期血圧が140mmHg以上で、日中の平均収縮期/拡張期血圧が135/85mmHg以上の患者を適格とし試験を行った。 被験者を無作為に2群に分け、一方には通常の薬物治療に加え、動脈と静脈の間に「カプラー」を埋め込み血流量を調節して血圧を下げる処置を行った。もう一方には薬物治療のみを行った。 主要評価項目は、6ヵ月後の外来受診時(診察室)および24時間自由行動下測定(ABPM)の収縮期血圧値のベースラインからの変化だった。ABPM収縮期血圧値も平均13.5 mmHg低下 被験者総数は83例で、そのうちカプラー群は44例、対照群は39例だった。 6ヵ月後の診察室収縮期血圧値は、ベースライン時に比べ、カプラー群で平均26.9 mmHg(SD:23.9)有意に減少した(p<0.0001)。対照群では減少幅は平均3.7mmHg(同:21.2)で、有意な減少は認められなかった(p=0.31)。 また、ABPM収縮期血圧値もベースライン時に比べ6ヵ月後は、カプラー群で平均13.5mmHg(SD:18.8)の有意な減少が認められた(p<0.0001)。対照群は平均0.5mmHg(同:15.8)とベースライン時から有意な減少はみられなかった(p=0.86)。 一方、動静脈カプラー挿入を行った患者のうち12例で、遅発性同側性静脈狭窄の発症が認められた。しかし、静脈血管形成術またはステント挿入術により治療可能だった。

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ER+/HER2-閉経後進行乳がん治療薬Palbociclib、FDAの迅速承認を取得

 米ファイザー社は2月3日(現地時間)、米食品医薬品局(FDA)がIBRANCE(一般名:Palbociclib)を迅速承認したと発表した。同社の日本法人であるファイザー株式会社が9日に報告した。IBRANCEは、FDAの「Breakthrough Therapy(ブレークスルー・セラピー、仮訳:画期的治療薬)」の指定ならびに優先審査プログラムのもとで審査・承認されたとのこと。 IBRANCEの適応症は、エストロゲン受容体陽性(ER+)ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)閉経後進行乳がんに対する内分泌療法(レトロゾールと併用)をベースとした一次治療である。この適応は、無増悪生存期間(PFS)の結果に基づき、迅速審査のもとで承認された。なお、同適応での承認取得は条件付きであり、検証的試験における臨床的ベネフィットの検証が必要とされているとのこと。現在、第III相検証試験としてPALOMA-2が進行しており、被験者の登録が完了している。 IBRANCEの新薬承認申請は、第II相試験であるPALOMA-1の最終結果に基づくものである。PALOMA-1において、IBRANCEとレトロゾールの併用で最も多く認められた有害事象は好中球減少症であったという。 なお、日本は今回の米国における承認のもととなったデータに含まれるPALOMA-1には参加していない。進行中の進行/転移性乳がんにおけるPalbociclibの2つの第III相試験PALOMA-2、PALOMA-3には参加している。また、日本国内における申請時期は未定とのこと。詳細はファイザー株式会社のプレスリリースへ

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統合失調症の正確な早期診断のためには

 統合失調症では早期の正確な診断と治療が、患者に長期的な利益をもたらすとされている。英国・Enhance Reviews社のKarla Soares-Weiser氏らは、診断ツールとしてFirst Rank Symptoms(FRS)が有用であるかどうか、その診断精度についてレビューした。その結果、FRSの統合失調症の識別能は75~95%であること、トリアージでの使用においては100例につきおよそ5~19例に誤った診断が下る可能性があることや診断感度は60%であることなどを報告した。結果を踏まえて著者は、「FRSに依存すると治療の遅れや中断などが生じる可能性があるが、現状では、臨床症状のばらつきが大きな疾患に対する簡便、迅速かつ有用なツールである」と述べている。Cochrane Database Systematic Reviewsオンライン版2015年1月25日号の掲載報告。 研究グループは、統合失調症におけるFRSの診断精度を調べるため、非器質性精神症状を有すると思われる成人および青少年についての専門家(精神科医、看護師、ソーシャルワーカーなど)による診断歴や検査結果を照合した。ICDやDSMといった診断基準やチェックリスト使用の有無は問わなかった。MEDLINE、EMBASE、PsycInfo using OvidSPを介して、2011年4、6、7月と2012年12月に該当文献を検索、2013年12月にMEDIONの検索も行った。QUADAS-2を用いて、バイアスリスクを評価した。 主な結果は以下のとおり。・21試験、被験者6,253例(うち解析に包含したのは5,515例)を解析に組み込んだ。試験は1974~2011年に行われたもので、うち80%は1970年代、80年代または90年代に行われた試験であった。・大半の試験で、試験方法の報告が不十分であった。また多くに、適用可能性に関する強い懸念があった。・FRSが統合失調症とその他疾患を識別した感度は57%(50.4~63.3%)、特異度は81.4%(74%~87.1%)であった(20試験)。・また、FRSが統合失調症と非精神病性精神障害とを識別した感度は61.8%(51.7~71%)、特異度は94.1%(88~97.2%)であった(7試験)。・FRSが統合失調症とその他タイプの精神疾患を識別した感度は58%(50.3~65.3%)、特異度は74.7%(65.2~82.3%)であった(16試験)。・以上、分析に組み込んだ試験は過去のものが多く質的に限定的であるが、当時の時点で、FRSが統合失調症の人を正しく特定した割合は75~95%であった。・トリアージにおけるFRSの使用は、100例につき5~19例については統合失調症を有すると誤った診断をする(専門家はその診断に同意しない)可能性が示された。それでもなお、これらの人々は、専門家の評価を受けることが適当であったり、行動や精神状態の重度の障害により援助の対象となる可能性があった。・また、FRSの診断感度は60%であった。すなわちトリアージでFRSを参照することで、約40%の人(専門家は統合失調症であるとみなしているが)については誤った診断が下る可能性があった。トリアージでFRSに依存して統合失調症の診断を行った場合、適切な治療を受けることが遅れたり、早期に治療が中断される人が出る可能性があった。・そうしたエラーを回避するためには、FRSの限界を知ったうえで使用する必要がある。・今後のコクランレビューで、新たな試験のより良い結果が示されることが望まれる。しかし、新たな試験がない場合でも、FRSは統合失調症が疑われる人の初回スクリーニングでは、なお有用と考えられる。・現状ではFRSは、ばらつきの大きな疾患における簡便、迅速かつ有用な臨床指標である。関連医療ニュース 統合失調症患者を発症前に特定できるか:国立精神・神経医療研究センター 抗精神病薬は統合失調症患者の死亡率を上げているのか 抗精神病薬の種類や剤形はアドヒアランスに影響するのか  担当者へのご意見箱はこちら

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病院‐地域連携のコツ 糖尿病腎症の透析予防

 2015年2月5日、都内にて「糖尿病腎症の透析予防」をテーマにプレスセミナー(主催:ノボ ノルディスクファーマ株式会社)が開催された。本セミナーでは、糖尿病患者の腎障害が重症化して透析導入となることを防ぐため、病院と地元行政が連携して行っている新たな取り組みが発表された。1人当たり年間500万円! 経済を圧迫する透析患者の医療費 高齢化が進展する日本において、透析による医療費増が財政圧迫の原因として課題となっている。透析患者の医療費は1人当たり年間500万超、総額約1.4兆円にも上り、とくに高齢化の進む地方自治体では深刻な問題となってきている。 糖尿病腎症は、15年以上にわたって新規透析導入の原因疾患の第1位となっており、現在その約44%を占めている。透析につながる糖尿病腎症の悪化は、患者のQOLの低下だけではなく医療経済への影響が大きいため、厚生労働省による「健康日本21(第2次)」では、「糖尿病腎症による年間新規透析導入患者数の減少」が目標の1つとなっている。行政と医療機関が連携するための3つのツールとは 上記のような国の政策を受けて、平井 愛山氏(千葉県循環器病センター 理事)は、糖尿病腎症の悪化による透析予防に対して、具体的な3つの対応策を紹介した。(1)「疫病管理MAP」を用いて、透析導入の可能性が高い患者を抽出し、優先的に介入する。(2)「透析予防指導ツール」を用いて、多職種が効率的に患者指導を行う。(3)「透析予防指導ワークフロー」を導入し、地域ぐるみの患者支援を実現する。 平井氏は、「今回の取り組みで、よりハイリスクな患者を優先して治療対象とし、多職種と連携して地域に根付いた質の高い患者指導を実践していくことが可能となった」と述べた。優先的に治療患者を選定するには 平井氏が発案した「疾病管理MAP(以下、MAP)」は、尿検査(U-Alb、U-pro)と採血(eGFR、HbA1c)という簡便な検査結果を表計算ソフトにまとめることで、糖尿病患者の集団を危険度別に分類できる。この結果、効率的に治療患者を選定することができるという。MAPを用いることで、漏れのない腎症の評価と対象患者への積極的な指導介入が期待され、現在全国19の医療機関が導入している。看護師・栄養士が連携して行う糖尿病透析予防指導とは 平井氏は、「糖尿病透析予防指導を実践するためには、『絵を用いた視覚的な指導』を『テーマを絞って』『短時間・頻回に』行うことが重要である」と強調した。そのうえで、多職種による協議を重ねて作成した「透析予防指導ツール(以下、指導ツール)」を基に、看護師による血圧・病態などの患者教育や栄養士による食事レシピ指導を紹介した。指導ツールをあらかじめ作成しておくことで、患者の診察の待ち時間などを利用した、短時間で効率的な指導を実践することが可能になるという。地域連携における地元保健師が果たす役割とは 梅津 順子氏(埼玉県皆野町役場 健康福祉課)は、「透析予防指導ワークフロー(以下、指導ワークフロー)」を用いた医療機関と行政保健師の連携について紹介した。指導ワークフローを用いることで、病院から地域への情報提供をスムーズに行うことができる。地元保健師は指導ワークフローを基に患者宅を訪問し、指導内容の理解状況の確認・再指導やメンタルサポート、病院へのフィードバックをすることもできる。 梅津氏は、「指導ワークフローを基に地元保健師が患者の生活の場に赴くことで、患者の治療を困難とする原因を把握し、医療機関と共有することができた」と述べた。今後の展望 継続した医療連携を行っていくためには、職域を越え、同じミッションを共有することで地域が一丸となって取り組む必要がある。平井氏は、「日本慢性疾患重症化予防学会」を立ち上げ、この取り組みを広げようとしている。同学会では、一人多病な高齢者の透析導入ハイリスク患者の抽出方法を確立し、透析予防に向け職種を越えた医療と行政の連携・協働を支援していく。 平井氏は、「本学会の取り組みは、特別な道具や薬を使用することなく、専門医がいない医療過疎地域でも糖尿病腎症の透析への悪化予防を期待できるものである」と強調した。

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若者の前十字靱帯損傷は早期に再建術を

 骨格がまだ成熟していない小児・青年期の若年者に対する前十字靱帯(ACL)再建術は議論の的となっている。米国・Tennessee Orthopaedic AllianceのAllen F. Anderson氏らは、ACL再建術の遅れは2次的半月板損傷・軟骨損傷のリスクを増大させることを明らかにした。American Journal of Sports Medicine誌2015年2月号(オンライン版2014年12月12日号)の掲載報告。 研究グループは、ACL再建術の手術時期と半月板・軟骨損傷との関連を検討する目的で、2000~2012年にACL再建術を受けた16歳以下(中央値14歳)の連続130例135膝についてレトロスペクティブに調査した。 半月板損傷は国際関節鏡膝スポーツ整形外科学会(ISAKOS)、軟骨損傷は国際軟骨修復学会(ICRS)の基準に基づいて評価した。 主な結果は以下のとおり。・受傷から手術までの期間は急性期(6週未満)62膝、亜急性期(6~12週)37膝、慢性期(3ヵ月超)36膝であった。・半月板損傷は112膝にみられ、70膝が外側半月板断裂、42膝が内側半月板断裂であった。・外側半月板断裂および内側半月板断裂のどちらも手術までの期間と2変量の関連がみられた(それぞれp=0.016およびp=0.007)。・外側半月板断裂の独立した危険因子は、低年齢(p=0.028)、手術前のスポーツ復帰(p=0.007)であった。・不安定性の既往は、外側半月板断裂の重症度と関連した(高グレード vs 低グレードの比例オッズ比:3.15)。同様の関連は亜急性および慢性期の再建でもみられた(同比例オッズ比は、急性期再建を1とした場合、それぞれ1.45および2.82)。・内側半月板断裂の独立した危険因子は、女性(p=0.03)、高年齢(p=0.01)、不安定性の既往(p=0.01)であった。・不安定性の既往は既往なしと比較して内側半月板断裂のリスクが高かった(調整オッズ比:4.7、p=0.01)。・不安定性の既往および手術前のスポーツ復帰は、内側半月板断裂の重症度と関連した(高グレード vs 低グレードの比例オッズ比はそれぞれ5.6および15.2、いずれもp<0.01)。同様の関連は慢性期の再建でもみられた(同比例オッズ比は、急性期再建を1とした場合、4.28、p=0.046)。・軟骨損傷は17膝23ヵ所にみられ、危険因子は手術までの時間(p=0.005)および不安定性の既往(p=0.001)であった。・手術までの時間と不安定性の既往は軟骨損傷の重症度と関連した(それぞれp≦0.001およびp=0.003)。

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