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職場高血圧とは

Dr.桑島の高血圧をわかりやすく説明できるスライドサラリーマンの3人に1人 が、「職場高血圧」!メモ「職場高血圧」は仮面高血圧の1種です。以下をすべて満たせば、その疑いが濃厚です。①検診時の血圧が正常値 ②BMIが25以上 ③喫煙する④両親や兄弟が高血圧 ⑤45歳以上監修:東京都健康長寿医療センター顧問 桑島 巌 氏Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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職場高血圧はストレスと肥満が関与

Dr.桑島の高血圧をわかりやすく説明できるスライド「職場高血圧」はストレス と肥満 が関与!メモ職場でのストレス、プレッシャーなどにより、血圧が高くなります。中間管理職に多いといわれます。診察時にはリラックスして、ふだんより血圧が低くなるため、見逃しやすいタイプでもあります。職場にも血圧計を置くと発見しやすくなります。①45歳以上 ②肥満 ③両親に高血圧、の組み合わせで職場高血圧になりやすいことが知られています。監修:東京都健康長寿医療センター顧問 桑島 巌 氏Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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喫煙は高血圧・血管疾患のリスク

Dr.桑島の高血圧をわかりやすく説明できるスライド喫煙に伴う血圧の変化喫煙者 は喫煙収縮期血圧(mmHg)偽喫煙140130高血圧予備軍!1201101001本目メモ2本目3本目4本目喫煙習慣を有する健常者10例が一晩禁煙後、翌朝15分間隔で4本のタバコを吸った際の血圧の変化Groppelli A, et al. J Hypertens. 1992; 10: 495-499.喫煙時間が長いほど、血圧が高い時間帯が長くなります。それだけ血管への負担は大きくなり、動脈硬化などの血管病になるリスクが増します。タバコは、肺がんや食道がんだけでなく、血管病にも悪影響を及ぼします。監修:東京都健康長寿医療センター顧問 桑島 巌 氏Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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血圧測定のし過ぎは逆効果

Dr.桑島の高血圧をわかりやすく説明できるスライド「血圧不安症」にもご用心 !メモ血圧の測り過ぎ、気にし過ぎはかえって逆効果。血圧の値が気になって不安になり、かえって血圧が高くなることもあります。1日1~2回決まった時間帯に測定するのが理想的です。(1日1回なら朝、2回なら朝と就寝前がおすすめ)監修:東京都健康長寿医療センター顧問 桑島 巌 氏Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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GET!ザ・トレンド~臨床の近未来を探る~

医学の世界は日進月歩。さまざまな疾患領域で診断や治療が進歩するなか、ご自身の専門領域はもちろん、非専門の領域においても、最新の診療やガイドラインなどの情報を押さえておきたいところです。このコーナーでは、最近注目されている医療情報や診療、近い将来に登場が期待される医療技術などをピックアップしてお届けします。

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【GET!ザ・トレンド】糖尿病とがんに関する総説

はじめに糖尿病により発がんおよびがん死のリスクが増加する可能性が、近年注目されている1)。また、糖尿病を有する患者ががんになると、生命予後、術後予後が不良であることが報告されている。本稿では両者の関連についてレビューする。糖尿病とがんの関連性糖尿病とがんは、食事、運動不足、喫煙、飲酒など、さまざまな生活要因を介して相互関連している(図1)が、さらに治療薬の関与も示唆されてきている。図1を拡大する糖尿病患者が世界的に急増していることから、糖尿病の予防だけでなく、がん予防対策、がん検診の有効性、さらには糖尿病治療薬に関する研究と診療での認識が重要となってきた。糖尿病では、心血管疾患による死亡が増加するが、がん死の多いわが国では、糖尿病においてもがんは死亡の主因である。そこで、日本でも、日本糖尿病学会と日本学会が合同で国民および医療者に対するステートメントを発表している2)(表)。表を拡大する参考を拡大する疫学的エビデンス筆者らが行ったメタアナリシスによると、糖尿病患者は非糖尿病患者に比べて、がんを発症するリスクが約1.2倍と有意に高値であった3)(図2)。図2を拡大するまた、この数値はがんによる死亡リスクについてもほぼ同様3)で、国内外で認められている。さらに、人種間、男女間の比較においても、いずれも糖尿病患者でよりがんのリスクが上昇する傾向を認め、さらにアジア人は非アジア人よりも上昇率が高いことが判明した4)。日本人においては、臓器別でみると、大腸がん、肝臓がん、膵臓がんの有意なリスク上昇と関連していた2)。糖尿病による発がん機序糖尿病とがんの関連性には、高インスリン血症、高血糖、肥満、炎症、糖尿病治療薬などさまざまな因子が複雑に関与している2)(図3)。図3を拡大する1)高インスリン血症2型糖尿病は、インスリン抵抗性と代償性高インスリン血症を特徴とする。さらに2型糖尿病患者では、肥満や運動不足が多く、高インスリン血症がさらに進行する。インスリンは、insulin-like growth factor-1(IGF-1)受容体を介してがんを誘発することが想定されおり、動物実験で証明されている。一方ヒトでは、1型糖尿病のがんリスクは2型糖尿病より低いものの、一般人との比較では結論に達していない。 なお、糖尿病患者での前立腺がんのリスクが低値であることには、以下の機序が想定されている。糖尿病患者では、性ホルモン結合グロブリンが低値であり、さらにインスリン抵抗性によりテストステロン産生が低下するためにテストステロン低下症が少なくない。 前立腺がんは、テストステロン依存性であるため、糖尿病患者では前立腺がんのリスクが低下する。ただし人種差があるため、日本人を含むアジア人ではこの傾向を認めていない(図2)。2)高血糖2型糖尿病のがん細胞増殖や転移は、高血糖で促進されることが報告されている。また、血糖値とがんリスクには正の相関があることも報告されている。さらに高血糖は、酸化ストレスを高め、それが発がんの第1段階であるDNA損傷を引き起こすことも提唱されている。インスリン分泌不全が2型糖尿病の特徴とされる日本人・韓国人でも私たちの分析でがんリスクの増加を認めたことは、この仮説に合致し、近年発表された前向き研究統合解析でも血糖値とがん死リスクの正の相関傾向が示されている5)。疫学データの限界疫学データではバイアスが少なからず伴い、計算で完全に調整することはできない。とくに、糖尿病の診断は自己申告であることが多いこと、糖尿病患者は通院しているためにがんを発見しやすいなどにより妥当性が低下する。糖尿病に伴うがんリスクは、過大評価されている可能性があり、若干割り引いて解釈することも重要である。参考文献1)Noto H, et al. J Diabetes Investig. 2013; 4: 225-232.2)糖尿病とに関する委員会. 糖尿病. 2013; 56: 374-390.3)Noto H, et al. Endocr Pract. 2011; 17: 616-628.4)Noto H, et al. J Diabetes Investig. 2012; 3: 24-33.5)Seshasai SR, et al. N Engl J Med.2011; 364: 829-841.

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ピロリ感染と糖尿病、胃がん発症に相乗効果

 Helicobacter pylori(以下、HP)感染は胃がんの最も強力な危険因子と認められている。しかし、HP感染者の9割以上は胃がんを発症しないことから、HP感染下に胃がん発症リスクを増大させる他の要因があることが考えられる。久山町研究での検討結果から、その要因の1つに糖代謝異常が示唆されることを、第52回日本治療学会学術総会(2014年8月28日~30日、横浜市)にて、九州大学大学院医学研究院環境医学分野の池田 文恵氏が紹介した。 わが国において、胃がんは年齢調整死亡率が低下しているとはいえ、罹患率で見れば男性で1位、女性で2位と、いまだに発症頻度の高いがんである(注:結腸がんと直腸がんを併せて大腸がんとした場合、女性では大腸がんが2位、胃がんは3位)。それゆえ、リスクファクターを明らかにして予防につなげることは重要である。 HP感染は胃がんの危険因子であり、久山町研究においても、HP抗体陽性者は陰性者に比べて、胃がん罹患率が男女とも約2倍と有意に高い。また、HP感染の疑いが強い住民(HP抗体陽性かつペプシノゲン法陽性)における20年間の胃がんの累積罹患率は7.4%と高い。  しかし、この結果はまた、HP感染者の9割以上は胃がんに罹患していないということを示す。池田氏は、HP感染は胃がん発症の十分条件ではなく、他の要因が重なることで発症リスクが増大するのではないかと考察し、その要因の1つとして糖代謝異常について検討した。 わが国では糖尿病患者が急増しており、久山町の男女においても、糖代謝異常(空腹時血糖異常、耐糖能異常、糖尿病)が増加してきている。わが国のプール解析では、大腸がん、肝臓がん、すい臓がんでは糖尿病との関連が報告されているが、胃がんとの関連は明確ではない。国内外の他のコホート研究でも関連性の結果は分かれている。 久山町の疫学調査データにおける検討では、40歳以上の住民2,466人を空腹時血糖レベルで3群(94mg/dL以下、95~104mg/dL、105mg/dL以上)に分け、胃がん発症ハザード比をみたところ、空腹時血糖と胃がん発症との関連が認められた。さらに、HP抗体の有無別にその関連を検討したところ、HP抗体陽性者は空腹時血糖と胃がん発症との間に関連が認められたが、HP抗体陰性者では同関連は認められなかった。 また池田氏は、慢性的な高血糖が胃がん発症に与える影響を調べるため、40歳以上の住民2,603人をHbA1cレベルで4群(JDS値:4.9%以下、5.0~5.9%、6.0~6.9%、7.0%以上)に分け14年間追跡した。その結果、HbA1c 5.0~5.9%群に比べ、6.0~6.9%、7.0%以上の群で胃がん発症のハザード比が有意に上昇し、HbA1cにおいても胃がん発症との関連が認められた。さらに、対象者をHbA1cレベル(6.0%未満もしくはそれ以上)とHP抗体の有無で4群に層別し、胃がん発症のハザード比を検討したところ、HbA1c高値かつHP抗体陽性群で、相乗的に胃がん発症のリスクが上昇することが示された。 これらの結果から、池田氏は「比較的低いレベルの血糖上昇から胃がん発症のリスクが上昇する可能性があること、また、HP感染に慢性的な高血糖が加わることで、胃がん発症リスクがさらに上昇することが示唆される」と述べ、「HP感染および高血糖・糖尿病は胃がんの危険因子の1つであり、両者の間に相乗効果があることが示唆される」とまとめた。

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ブロナンセリンの薬理学的メカニズムを再考する

 ブロナンセリンはセロトニン5-HT2A受容体よりもドパミン-D2/3受容体に対し高い親和性を示し、その他のセロトニン5-HT2A/ドパミン-D2受容体アンタゴニストと薬理作用が若干異なる。名城大学の肥田 裕丈氏らは、統合失調症動物モデルを用いてブロナンセリンの視覚認知ならびに記憶障害に対する作用とその分子メカニズムを検討した。その結果、ブロナンセリンはフェンシクリジン(PCP)に誘発される視覚認知と記憶の障害を改善すること、その背景にはドパミンD3受容体とセロトニン5-HT2A受容体の両方の阻害が関わっていることを示唆した。Neuropsychopharmacology誌オンライン版2014年8月14日号の掲載報告。 本研究では、統合失調症動物モデルの認知障害に対するブロナンセリンの作用におけるドパミン-D3受容体の関与を検討した。さらに、その背景にある分子メカニズムを明らかにするため検討を行った。 主な結果は以下のとおり。・ブロナンセリンはオランザピンと同様、新奇物体認識試験(NORT)および内側前頭前皮質(mPFC)における細胞外ドパミン濃度増加などの所見によって証明されるように、PCPに誘発される視覚認知と記憶の障害を大きく改善した。・DOI(セロトニン5-HT2A受容体アゴニスト) および7-OH-DPAT(ドパミンD3受容体アゴニスト)は、ブロナンセリンの作用と拮抗した。・一方、オランザピン投与時、DOIはその作用と拮抗したが、7-OH-DPATは拮抗作用を示さなかった。・ブロナンセリンによる改善効果は、SCH23390(ドパミンD1受容体アンタゴニスト)およびH-89(プロテインキナーゼA[PKA]阻害薬)によっても拮抗された。・PCP投与マウスについてNORTを実施したところ、ブロナンセリンはmPFCにおけるPKAを介して、Thr197におけるPKAのリン酸化減少、およびSer897におけるNR1(N-メチル-d-アスパラギン酸[NMDA]受容体の必須サブユニット)のリン酸化減少を有意に是正した。・いずれの群においても、Ser896におけるPKCによるNR1リン酸化レベルに差はみられなかった。・以上より、PCP誘発性認知障害に対するブロナンセリンの改善作用は、mPFCにおいてドパミン-D3受容体とセロトニン5-HT2A受容体の両方を阻害することにより、ドパミン作動性神経伝達に続くドパミン-D1-PKA-NMDA受容体伝達経路の機能に対する間接的な刺激と関連していることが示唆された。■関連記事セロトニン症候群の発現メカニズムが判明統合失調症患者への抗精神病薬、神経メカニズムへの影響は抗グルタミン酸受容体抗体が神経疾患に重大関与かセロトニン症候群を起こしやすい薬剤は

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急性腰痛にデキサメタゾン静注は有効か

 神経根障害を伴う腰痛はデキサメタゾン単回静脈内投与により軽減するのだろうか。オーストラリア・ボンド大学のRavichandra Balakrishnamoorthyらが、救急診療部の患者を対象にプラセボ対照二重盲検比較試験を行い、上記治療の通常治療への追加により神経根障害を伴う腰痛患者の疼痛を短期的に改善することを明らかにした。6週後では効果に有意差はみられなかったものの、デキサメタゾン投与により救急診療部滞在時間が減少することが示唆され、著者は「デキサメタゾン単回静脈内投与は標準的治療の補助療法として安全と考えられる」とまとめている。Emergency Medicine Journal誌オンライン版2014年8月13日号の掲載報告。 試験は、3次救急病院1施設および都市部の救急診療部1施設にて行われた。 対象は、救急診療部の神経根障害を伴う腰痛患者58例で、通常の治療にデキサメタゾン8mgまたはプラセボを単回静脈内投与した。 主要評価項目は24時間後における疼痛強度(視覚アナログスケール[VAS])の試験開始時からの変化量、副次的評価項目は6週後の疼痛強度(VAS)、救急診療部滞在時間、下肢伸展挙上テスト(SLR)、およびオスウェストリー機能スコアであった。  主な内容は以下のとおり。・24時間後におけるVASスコア変化量は、デキサメタゾン群-2.63(95%信頼区間[CI]:-3.63~-1.63)、プラセボ群-0.77(同:-2.04~0.51)で、デキサメタゾン群がプラセボ群より1.86ポイント(95%CI:0.31~3.42、p=0.019)有意に大きかった。・6週後も試験開始時に比べVASスコアの有意な減少が持続していたが、両群で類似していた。・デキサメタゾン群はプラセボ群より救急診療部滞在時間が有意に短く(中央値:3.5時間 vs 18.8時間、p=0.049)、退院時のSLRも改善していた(14.7度、p=0.040)。・オスウェストリー機能スコアは、両群で差はなかった。■「デキサメタゾン」関連記事術前デキサメタゾン追加で術後24時間の嘔吐が低減/BMJ

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PCI予定での抗凝固療法、ヘパリン vs ビバリルジン/Lancet

 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)施行予定患者への抗凝固療法について、ヘパリンベースと比べてビバリルジン(国内未承認)ベースのレジメンは、心筋梗塞およびステント血栓症のリスクを増大するが、出血リスクは低下することが、メタ解析の結果、示された。米国・ブリガム&ウィメンズ病院のMatthew A Cavender氏らが報告した。ただし出血リスクの低下は、糖蛋白IIb/IIIa阻害薬(GPI)併用の有無によって大きく変化し、使用が想定される試験や予定されていた試験を解析対象に含んだ分析では、同リスクの低下についてレジメン間に有意差はみられなかったという。ビバリルジンは、PCI施行患者においてヘパリンに代わりうる選択肢とされている。Lancet誌2014年8月16日号掲載の報告より。16試験、3万3,958例のデータをメタ解析 研究グループは、虚血性および出血アウトカムに関し、それぞれをベースとした抗凝固療法の有効性を明らかにするメタ解析を行った。 Medline、Cochrane Libraryほか関連学会抄録を検索し(2014年4月9日時点)、PCI予定患者についてビバリルジンvs. ヘパリンベース療法を比較検討した無作為化試験を特定し分析した。 主要有効性エンドポイントは、30日時点での主要有害心イベント(MACE)発生率とした。副次有効性エンドポイントは、死亡、心筋梗塞、虚血による血行再建術、ステント血栓症などだった。ランダムエフェクトモデルを用いて、プールリスク比および95%信頼区間[CI]を算出し評価した。 検索により解析には16試験、3万3,958例のデータを組み込んだ。そのうちMACE発生は2,422例、重大出血発生は1,406例で認められた。ビバリルジン群でMACEリスク増大、大出血リスクは低下もGPI併用に依存 結果、MACEリスクの増大は、ビバリルジンベース療法がヘパリンベース療法よりも有意に認められた(リスク比:1.09、95%CI:1.01~1.17、p=0.0204)。リスクの上昇は、主に心筋梗塞の増大によるもので(同:1.12、1.03~1.23)、また虚血による血行再建術による影響も認められた(同:1.16、0.997~1.34)。死亡への影響はみられなかった(同:0.99、0.82~1.18)。 ビバリルジンベース療法では、ステント血栓症リスクの増大も認められた(リスク比1.38、95%CI:1.09~1.74、p=0.0074)。主にST上昇型心筋梗塞の急性例での増大がリスクの増大に影響していた(同:4.27、2.28~8.00、p<0.0001)。 なおビバリルジンベース療法では大出血リスクが、全体解析では有意な低下がみられた(リスク比:0.62、95%CI:0.49~0.78、p<0.0001)。しかしGPI併用の有無による変動が大きく(p<0.0001)、併用使用がヘパリンベース療法群のみで優勢に認められた場合は有意な低下がみられたが(同:0.53、0.47~0.61、p<0.0001)、両療法群での使用が想定される試験(同:0.78、0.51~1.19、p=0.25)、予定されていた試験(同:1.07、0.87~1.31、p=0.53)を組み込んだ分析では、いずれも有意な低下はみられなかった。

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ムコ多糖症VI型〔MPS VI : Mucopolysaccharidosis VI〕

ムコ多糖症VI型のダイジェスト版はこちら1 疾患概要■ 概念・定義ムコ多糖症(MPS: Mucopolysaccharidosis)は、細胞内小器官のリソゾーム内でムコ多糖の一種であるグリコサミノグリカン(GAG)を加水分解する酵素の異常により、リソゾーム内にGAGが蓄積し、種々の臨床症状を引き起こす先天代謝異常症である。ムコ多糖症Ⅵ型(MPS VI型)は、1963年にフランス人のMaroteaux PとLamy M.E.J.により報告されマロトー・ラミー症候群と呼ばれていたが、1987年Gitzelmannらにより欠損酵素がNアセチルガラクトーサミン-4-スルファターゼ(アリルスルファターゼB)であることが明らかとなり、さらに1990年にはSchuchmanらにより本酵素がクローニングされ、遺伝子配列が明らかとなった。責任酵素の遺伝子座は5q13.3で遺伝形式は常染色体劣性遺伝である。MPS VI型は、リソゾーム酵素の1つであるアリルスルファターゼBの異常によりリソゾーム内にGAGの一種であるデルマタン硫酸が異常に蓄積するため、慢性で進行性の多様な臨床症状を呈する。■ 疫学MPS VI型の頻度は、非常にまれであり、欧米では32万人に1人で、わが国では10人程度とされる。■ 病因リソゾーム酵素の1つである、アリルスルファターゼBをコードする遺伝子の異常に基づく遺伝性の疾患で、この酵素の欠損はリソゾーム内にGAGの一種であるデルマタン硫酸が異常に蓄積するため、慢性で進行性の多様な臨床症状を呈する。デルマタン硫酸の蓄積は骨の変形に関与するためI型と同様の身体所見を認めるが、知能は正常である。■ 症状リソゾームはほとんどすべての細胞に存在するため障害も多臓器に及び、MPS I型と類似した症状を呈する。このため重症型ではハーラー症候群に、また軽症型ではシャイエ症候群に類似した症状を示し、骨変形や角膜混濁を認めるが、精神発達は正常であるのが特徴である。出生直後からガルゴイ様と呼ばれる特異顔貌、水頭症や胸骨などの形態異常が認められるが、乳児期から症状が現れて急速に進行する重症型のMPS VI-A型(急速進行型)と、緩徐に進行する軽症型のMPS VI-B型(緩徐進行型)に分類される。疾患の進行につれて関節拘縮に伴う運動制限、強い骨変形、角膜混濁や視力障害、滲出性中耳炎や難聴、肝脾腫、臍・鼠径ヘルニア、気道狭窄に伴う呼吸困難や睡眠時無呼吸、心臓弁膜症、手根管症候群などの神経症状、低身長といった症状を来す(表)。重症型では5〜7歳で成長が止まるため著しい低身長となり、20歳前後で心不全や肺炎などに伴う呼吸不全で死亡することが多い。軽症型でも手指の運動制限や手根管症候群といった症状が認められるが、症状が現れずに成人することもある。しかし、末期には顕著な消耗性の症状を来すことが多い。画像を拡大する■ 予後無治療の場合、重症型では小児期に死亡することが多いが、軽症例では40~50歳まで生存可能である。今後、治療法の進歩により生命予後は、かなり改善されることが予測される。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)■ 臨床診断ヘルニアや蒙古斑のほか、粗野な顔貌や関節拘縮を認めた場合、全身骨のX線撮影、頭部CT、眼科、耳鼻科的処置を行う。1)胸部X線正面画像:肋骨のオール状変形が認められる。2)腰部X線側面画像:上部腰椎の卵状変形、下部腰椎の椎体の下部が前方に突出する所見が認められる。3)手のX線画像:指の骨の弾丸状変形が認められる。4)頭部CT:水頭症5)眼科受診:角膜混濁や視力障害を認める。6)耳鼻科受診:滲出性中耳炎■ 生化学診断:尿中ムコ多糖分析1)尿中GAG定量値が高値である。2)GAG分画:デルマタン硫酸の増加が認められる。■ 酵素診断:アリルスルファターゼB活性の測定白血球、培養皮膚線維芽細胞のアリルスルファターゼB活性の低下を認める。■ 遺伝子診断確定診断に必須の検査ではないが、保因者診断や出生前診断には有用である。3 治療 (治験中・研究中のものも含む)■ 対症療法1)中耳炎・難聴:鼓膜チューブ挿入や補聴器など耳鼻科的処置を行う。2)角膜混濁・視力障害:角膜移植を行う。3)骨変形:整形外科的手術を行う。4)睡眠時無呼吸:耳鼻咽喉科的手術や経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)を行う。5)心弁膜症:弁置換術など心臓外科的手術を行う。6)水頭症:シャント術など脳外科的手術を行う。7)手根管症候群:手根管修復術を行う。■ 造血幹細胞移植1)移植によるリスクがかなり軽減しているため、最も勧められる治療法である。2)肝脾腫の縮小、関節拘縮の軽度改善、心弁膜症の進行抑制、粘膜の肥厚の改善などが認められるが、骨変形や精神発達の退行を防ぐことは難しい。■ 酵素補充療法1)人工的に合成されたNアセチルガラクトーサミン-4-スルファターゼ[ガルスルファーゼ (商品名:ナグラザイム)]を毎週点滴静注により補充する治療法である。2)診断後すぐに治療が開始できるため、造血幹細胞移植を施行するまでの繋ぎの治療として有効である。3)血流が豊富な組織:粘膜の肥厚の改善による呼吸状態の改善、肝臓や脾臓の縮小、皮膚・関節拘縮の軽減などの効果が認められる。4)血流が豊富でない組織:角膜・骨の改善は困難である。5)抗体産生による免疫反応としてアレルギー症状が発現する可能性があるが適切な処置により副反応はコントロール可能である。4 今後の展望リソゾーム酵素は、作られた細胞からいったん分泌され血流により全身の臓器に運ばれた後、各臓器組織に取り込まれリソゾームに移行し、作用する性質がある。このため、移植された細胞から分泌された正常の酵素が、あるいは人工的に作られた酵素を点滴で血液中に注入すると、各臓器組織に取り込まれて症状の改善が認められる。しかし、この治療法は、各臓器組織における血流に依存するため、血流が豊富ではない骨や脳血液関門の存在する脳などの重要な臓器での症状の改善が認められないという問題がある。今後、これらの臓器組織への移行を改善した酵素補充療法の開発が期待される。5 主たる診療科先天代謝異常症であることのため主たる診療科は小児科であるが、全身の臓器に異常が生じるため該当するいくつかの診療科と並行して受診と治療が必要である。また、20歳を超えた成人症例には、小児科の入院は難しいため、必要となる診療科に入院し、小児科が共同で観察することが重要である。※ 医療機関によって診療科目の区分は異なることがあります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報厚生労働省難治性疾患克服事業:ライソゾーム病(ファブリー病を含む)に関する調査研究班(医療従事者向けのまとまった情報)患者会情報日本ムコ多糖症 親の会(患者とその家族の会)ムコ多糖症支援ネットワーク(患者とその家族の会)1)Maroteaux P, et al. Presse Med. 1963; 71: 1849-1852.2)遠藤 文夫 総編集. 奥山虎之ほか専門編集. 先天代謝異常ハンドブック. 中山書店; 2013. p.198-199.3)小須賀 基通ほか. ムコ多糖症. In: 小児内科・小児外科編集委員会共編. 小児疾患の診断治療基準(小児内科 増刊. 2012; 44). 東京医学社; 2012. p.168-169.

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統合失調症の陰性症状改善は何と相関するか

 米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校のKenneth L. Subotnik氏らは、新規発症の統合失調症の陽性および陰性症状に対する、第二世代抗精神病薬のアドヒアランスの影響について調べた。その結果、高い服薬アドヒアランスは陰性症状レベル低下と関連しており、これは陽性症状との関連性で説明しうる、とまとめている。Schizophrenia Research誌オンライン版2014年8月6日号の掲載報告。 検討は、初回エピソード統合失調症患者で、12ヵ月にわたり第二世代経口抗精神病薬リスペリドンの投与を受けた64例を対象に行われた。症状について、陰性症状評価尺度(SANS)と陽性症状評価尺度(SAPS)を用いて3ヵ月ごとに評価を行い、治療期間(12ヵ月)中3ヵ月ごとに、服薬アドヒアランスと症状の相関性をピアソン係数で調べ、考えられる相関要因について交差的時間差パネル分析で推論を行った。 主な結果は以下のとおり。・予想どおり、抗精神病薬服用アドヒアランスが高いほど、同時にみられる現実歪曲(SAPSの妄想および幻覚項目の平均値)のレベルは概して低かった。・3ヵ月間のベースライン期間におけるアドヒアランスが高いと、最初の1年間の外来時における意欲消失-無気力および会話能力低下のレベルは概して低かった。・しかしながら服薬アドヒアランスと、意欲消失-無気力および会話能力低下との有意な関連は認められなかった。・相関係数に基づく交差的時間差パネル分析により、初期の服薬アドヒアランスと会話能力レベル低下との因果関係が明らかになった。・検証試験の結果、現実歪曲を介した間接的経路により、服薬の非アドヒアランスと会話能力低下との関係性が確認された。 これらの所見は、第二世代抗精神病薬の陰性症状に対する効果は、陽性症状の低下を介してもたらされている可能性を示唆するものである。関連医療ニュース 統合失調症の陰性症状に対し、抗うつ薬の有用性は示されるのか セロトニン3受容体、統合失調症の陰性症状改善に期待:藤田保健衛生大学 統合失調症の陰性症状軽減へ新たな選択肢となりうるか  担当者へのご意見箱はこちら

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マクロライドと心臓死リスクの関連/BMJ

 デンマーク住民を対象とした大規模コホート研究から、クラリスロマイシン使用と心臓死増大との有意な関連が、とくに女性の使用において見つかったことが、Statens Serum Institute社のHenrik Svanstrom氏らにより報告された。同リスクの増大は、ロキシスロマイシン使用ではみられなかったという。マクロライド系抗菌薬はQT間隔を延長するため、致死的不整脈リスクを増大する可能性が示唆されていた。結果を踏まえて著者は、「今回の所見を臨床での意思決定に取り入れる前に、マクロライド系抗菌薬の広範投与について独立集団で確認を行うことが優先すべき課題である」と提言している。BMJ誌オンライン版2014年8月19日号掲載の報告より。クラリスロマイシン、ロキシスロマイシンについて心臓死との関連を評価 研究グループは、マクロライド系抗菌薬の心臓死リスク増大との関連について、クラリスロマイシンとロキシスロマイシンについて評価を行った。 1997~2011年の40~74歳のデンマーク成人コホートを対象とした。クラリスロマイシンによる7日間治療コースを受けた16万297例と、ロキシスロマイシンによる同治療を受けた58万8,988例、およびペニシリンVの同治療を受けた435万5,309例の計510万4,594例が解析に含まれた。 主要アウトカムは、ペニシリンVと比較したクラリスロマイシンおよびロキシスロマイシンと、心臓死リスクとの関連であった。サブグループ解析として、性別、年齢、リスクスコア、マクロライド系薬を代謝するCYP3A阻害薬併用の別による検討も行った。ロキシスロマイシンではリスク増大がみられず 観察された心臓死は285例だった。 ペニシリンV使用と比較して、クラリスロマイシン使用では有意な心臓死リスク増大がみられ(発生率は1,000人年当たり2.5例vs. 5.3例)、補正後率比は1.76(95%信頼区間[CI]:1.08~2.85)だった。一方、ロキシスロマイシン使用では有意な増大はみられなかった(発生率2.5例、補正後率比1.04、95%CI:0.72~1.51)。 また、クラリスロマイシン使用でみられたリスク増大は、女性で顕著であると断定できた(補正後率比:女性2.83、男性1.09)。 ペニシリンV使用との比較による、クラリスロマイシン使用とロキシスロマイシン使用の補正後リスク絶対差は、コース治療100万例につき心臓死がクラリスロマイシン37例(95%CI:4~90例)に対し、ロキシスロマイシン2例(同:-14~25例)だった。

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