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難治性強迫性障害に有用な抗精神病薬は何か

 英国の国立医療技術評価機構(NICE)の強迫性障害ガイドライン2006では、SSRI治療抵抗性の強迫性障害(OCD)に対し、抗精神病薬が推奨されている。英国のキングス・カレッジ・ロンドン、サウスロンドン&モーズリーNHSトラストのDavid Veale氏らは、体系的な検討を目的に、OCDに対するSSRI治療の増強療法としての非定型抗精神病薬の臨床的な有用性についてメタ解析を行った。BMC psychiatry誌オンライン版2014年11月29日号の報告。 研究グループは、成人OCDを対象とした最低4週間のプラセボ対照無作為化二重盲検比較試験を抽出した。主要評価項目は、Yale-Brown強迫尺度(Y-BOCS)スコア。包含基準は、Y-BOCSスコア16点以上、少なくとも1剤の適切なSSRIまたはクロミプラミン投与(ランダム化前少なくとも8週間)とした。データソースには、2013年9月までのMEDLINE、EMBASE、PsycINFO、システマティックレビューのコクランデータベース(CDSR)、トライアルレジストリ、医薬品データベース、メーカーデータベースを用いた。フォレストプロットでは、薬剤とプラセボ間のY-BOCSの差を示した。 主な結果は以下のとおり。・2つの研究から、アリピプラゾール治療は短期的に効果があることが示された。・リスペリドンや一般的な抗精神病薬における短期的な効果は、少しだけ認められた。・クエチアピンまたはオランザピンは、プラセボと比較して有用であるとのエビデンスは認められなかった。 以上の結果より著者らは、「SSRIや認知行動療法に反応しないOCD患者に対する増強療法としては、アリピプラゾールまたはリスペリドンを低用量で慎重に使用すべきである。また、有効性の評価のためには、4週間観察する必要がある」とまとめている。関連医療ニュース 強迫症状に注意が必要な第二世代抗精神病薬は 難治性の強迫性障害治療「アリピプラゾール併用療法」 SSRIで著効しない強迫性障害、次の一手は  担当者へのご意見箱はこちら

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大動脈弁狭窄症はやはり高コレステロール血症が原因か?(解説:佐田 政隆 氏)-290

 動脈硬化性大動脈弁狭窄症患者は、高齢化社会とともに年々増加しており、大きな社会問題になっている。進行すると突然死や難治性心不全の原因となるが、効果的な薬物療法はない。大動脈弁置換術が唯一有効な治療法であるが、人工心肺を用いた大手術であり、高齢者では危険性が高い。現在、より侵襲が少ない、経カテーテル大動脈弁留置術 (TAVI) が普及しつつあるが、高額であり、今後、その適応が問題になると思われる。疫学研究では、血管の動脈硬化症と同様に、高LDLコレステロール(LDL-C)血症との関連が示唆されている。脂質異常症に介入することで、大動脈弁狭窄症の発症、進行を抑えることができれば最善であるが、それを支持するエビデンスが存在しないのが現状である。 本研究では、Framingham Heart Study などの過去に行われた疫学研究で集められたサンプルの脂質、ならびに一塩基遺伝子多型(SNP)解析を基に、脂質関連の遺伝的リスク・スコア(GRS)と大動脈弁硬化との関連を調べた。LDL-C値ならびにLDL-CのGRSは、大動脈弁の石灰化や大動脈弁狭窄症と関連していた。一方、HDLコレステロール、中性脂肪値ならびにそれらのGRSとは関連がみられなかった。 過去に、中等度の大動脈弁狭窄症に対して、LDL-Cを低下させる介入試験がいくつも施行されたが、進行抑制に関してすべてネガティブであった。私見であるが、圧較差が25~64mmHg 程度に進行してしまったものは、すでに不可逆性の変化が大動脈弁に生じており、そこから慌てて脂質を低下させても、他の流体力学的要因によって弁の変性は一気に進行してしまうと思う。LDL-CのGRSを用いて、大動脈弁狭窄症の高リスク群を同定して、大動脈弁の圧較差が出現していない早期からLDLコレステロールを低下させることで、将来の大動脈弁狭窄症の発症を抑制できるかどうか、長期フォローする臨床研究が企画されることを期待する。

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肺がん診断後も禁煙メリット有

肺がん診断後でも禁煙したほうが生存率は高まります5年生存率(65歳以上のデータ)禁煙しましょう!80%70%早期非小細胞肺がん60%早期限局小細胞肺がん70%63%50%40%30%20%33% 29%10%0%診断後も喫煙を継続した患者診断後禁煙した患者A Parsons, et al. BMJ. 2010; 340: b5569.Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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禁煙で心血管疾患リスク低下

禁煙によって心疾患リスクは、低下します今からでも遅くない!心筋梗塞または脳卒中による死亡率(喫煙者の禁煙期間は8年未満)25%22%20%15%17%10%14%5%0%非喫煙者元ライト元ヘビースモーカー スモーカー禁煙期間が8年未満の人でも、ライトスモーカー※の場合、非喫煙者と同等まで心疾患死亡率が低下することがわかりました。※ライトスモーカー:喫煙量が32箱年未満の人(32箱年:1日1箱未満の場合、30年間喫煙した量に相当)Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.Ali Ahmed, et al. AHA 2013.

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オープン・クエスチョンは有効か?【Dr. 中島の 新・徒然草】(046)

四十六の段 オープン・クエスチョンは有効か?世の中に数多ある医療コミュニケーションの教科書。そろって書かれているのは「初診の患者さんにはまずオープン・クエスチョンから始めろ」ということです。オープン・クエスチョンとは、「今日はどういったことで受診されましたか」とか「調子はいかがですか?」とか、自由に答えてもらう質問です。これに対してクローズド・クエスチョンとは「頭痛だけでなく吐き気もありますか」とか「今でもめまいは続いていますか?」など、単純なイエス・ノーで答えられる質問です。ところが教科書を信じて真面目にオープン・クエスチョンを使うと、関係のない答えが返ってきて収拾がつかなくなりがちです。中島「今日こちらにいらっしゃった理由というのは」患者「腰が痛くてどうにもならん。膝まで痛くなってきよった」中島「問診票には頭痛のことが書いてありますが」患者「朝起きたら手が痺れてまんねん」もしかすると、初対面の医師に対して緊張しすぎて見当外れの受け答えになっているのかもしれません。ということで、私は初診患者さんに対する最初の質問は、必ず「イエス」が返ってくる質問を重ねてラポール形成に努めています。中島「お名前は〇〇さんですね」患者「ええ」中島「××クリニックからの御紹介ですね」患者「はい」中島「今日は頭痛があるということで、受診されたわけですね」患者「そうです」そうするとスムーズな診察の流れになるような気がします。よかったら読者の皆さんもお試しください。

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腰痛の機能障害を短期に改善する手技は?

 腰痛に対する一般的な治療である徒手的スラスト手技について、機械を補助に用いるマニュピレーション(MAM)、および通常の内科的治療とを比較する無作為化試験が、米国・ピッツバーグ大学のSchneider Michael氏らにより行われた。結果、徒手的スラスト手技は、MAMおよび内科的治療に比べ、腰痛患者の疼痛や機能障害を短期的に改善することが示されたという。これまでに、徒手的スラスト手技が、MAMに代わる有効な選択肢かどうかは立証されておらず、また、内科的治療と比較して急性および亜急性期の腰痛に脊椎マニュピレーションが有効であるかどうかについても議論の余地が示されていた。Spine誌オンライン版2014年11月21日の掲載報告。 対象は、過去12週間以内に腰痛を発症した成人患者107例で、徒手的スラスト手技、MAM、内科的治療の3群に無作為に割り付けた。 脊椎マニュピレーション(徒手的スラスト手技、MAM)は週2回4週間実施し、内科的治療群の患者は4週間に3回受診してもらった。 試験開始時、4週後、3ヵ月後および6ヵ月後に、機能障害(オスウェストリー障害指数[ODI]:0~100)ならびに疼痛強度(数値的評価スケール:0~10)で改善の評価を行った。 主な結果は以下のとおり。・4週後、いずれの評価項目もMAM群および内科的治療群に比べ徒手的スラスト手技群での改善が有意であった(vs. MAM:ODI=-8.1、p=0.009 疼痛強度=-1.4、p=0.002/vs. 内科的治療群:ODI=-6.5、p=0.032 疼痛強度=-1.7、p<0.001)。・4週後にODIが30%または50%改善した患者の割合は、徒手的スラスト手技群がそれぞれ76%、50%で、MAM群の50%、16%、内科的治療群の48%、39%に比べ非常に高率であった。・同様に4週後、疼痛強度が30%または50%改善した患者の割合は、徒手的スラスト手技群94%、76%、MAM群69%、47%、内科的治療群56%、41%であり、徒手的スラスト手技群が優れていた。・4週後、MAM群と内科的治療群との間で有意な差はみられなかった。・3ヵ月後および6ヵ月後はいずれの評価項目も各群で類似していた。

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各種抗うつ薬の長期効果に違いはあるか

 大うつ病性障害(MDD)の治療目標は、再発の長期予防であるべきだが、MDDに対する抗うつ薬の長期治療効果を比較した研究は少ない。イタリア・ミラノ大学のMassimiliano Buoli氏らは、MDD患者における異なる薬理学的特性を有する抗うつ薬の長期効果(再発、入院、副作用のための中断)を検討した。Human psychopharmacology誌オンライン版2014年11月13日号の報告。 対象は、単剤の抗うつ薬により治療中の外来MDD患者150例。フォローアップ期間は24ヵ月、カルテ、患者および家族からのインタビュー、ロンバルディア地域のレジスターから情報を得た。生存率分析(カプラン・マイヤー法)により、再発、入院、死亡イベントなど副作用による中断)を検討した。 主な結果は以下のとおり。・対象患者の48.7%は、治療開始2年以内に再発を認めた。・ブプロピオンは他の抗うつ薬と比較し、MDDの長期治療において効果的とはいえなかった(フルオキセチン以外:p=0.09、アミトリプチリン:p=0.13、フルボキサミン:p=0.83、ベンラファキシン:p=0.5、トラゾドン:p=0.58)。・フルボキサミンも他の抗うつ薬と比較し、効果的とはいえなかった(シタロプラム:p=0.036、パロキセチン:p=0.037、クロミプラミン:p=0.05、セルトラリン:p=0.011、デュロキセチン:p=0.024)。関連医療ニュース 新規抗うつ薬の実力、他剤比較で検証 パロキセチンは他の抗うつ薬よりも優れているのか 抗うつ薬による治療は適切に行われているのか?:京都大学

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正常体重者も非アルコール性脂肪肝に注意!

 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)を含む生活習慣病における介入は、過体重および肥満者にフォーカスしていたため、正常体重者のNAFLD発症における成人期の体重増加の影響は明らかになっていない。 聖路加国際病院附属クリニック・予防医療センターの木村 武志氏らによる横断的研究の結果、NAFLDが20歳以降の体重変化と強く関連し、この影響は正常体重の人でとくに大きかったことが報告された。この結果から、正常体重の健康な人でも早期および長期的な体重モニタリングが重要であることが示唆された。Journal of gastroenterology and hepatology誌オンライン版2014年12月3日号に掲載。 著者らは、健康診断を受けた参加者からデータを収集し、超音波診断によるNAFLD有病率を、20歳以降の体重変化1kg刻みで調査した。相対リスク(RR)は、現在の体重(正常、過体重、肥満)によって層別化し、男女別に算出した。ロジスティック回帰を用いて、潜在的な交絡因子を調整したオッズ比(OR)および95%信頼区間(CI)を推定した。 主な結果は以下のとおり。・2万1,496人の参加者のうち、NAFLDが3,498例(16.3%)にみられた。・20歳以降の体重増加に伴いNAFLDの有病率が増加した。10.1~11.0kg増加した群では、男性で41.6%、女性で24.8%がNAFLDであった。・四分位による多変量解析により、体重増加が男性および女性のNAFLDリスクと有意に関連していることが示された。・体重変化(10kg増ごと)に伴うNAFLDのリスクは、過体重および肥満の参加者に比べて、正常体重の参加者で有意に高かった。正常体重 男性:OR 7.53(95%CI 4.99~11.36)     女性:OR 12.20(95%CI 7.45~19.98)過体重  男性:OR 1.61(95%CI 0.91~2.85)     女性:OR 2.90(95%CI 0.99~8.54)肥満   男性:OR 4.0(95%CI 2.97~5.39)     女性:OR 2.68(95%CI 2.00~3.60)

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β遮断薬、駆出率保持の心不全でも死亡抑制するか/JAMA

 駆出率が保持された心不全(HFPEF)患者へのβ遮断薬治療について、全死因死亡の発生は有意に抑制したが、心不全による入院の発生と合わせた複合アウトカムは抑制しなかったことが示された。スウェーデン・カロリンスカ研究所のLars H. Lund氏らが、Swedish Heart Failure Registryから8,244例について行った傾向スコア適合コホート試験の結果、報告した。HFPEFは、駆出率が低下した心不全(HFREF)と同程度によくみられ、死亡率も同じぐらい高いとされている。これまでにβ遮断治療について、後者のHFREF患者に対する抑制効果は示されているが、HFPEF患者についての検討は十分に行われていなかった。JAMA誌2014年11月19日号掲載の報告より。8,244例について傾向スコア適合コホート試験で治療群vs. 未治療群を検討 本検討は、β遮断薬はHFPEF患者の全死因死亡を抑制するという仮定の検証を目的に行われた、Swedish Heart Failure Registryを用いた傾向スコア適合コホート試験であった。β遮断薬使用の傾向スコアを用いて、52のベースライン臨床的変数および社会経済的変数を抽出して検討が行われた。 試験には、2005年7月1日~2012年12月30日に、同国内67の病院(入院・外来)と95の外来専門診療所から登録された連続患者4万1,976例が参加した。フォローアップ完了は2012年12月31日時点。同患者のうち、HFPEF患者は1万9,083例であった(平均年齢76[SD 12]歳、女性46%)。このうち、年齢とβ遮断薬使用の傾向スコアに基づき2対1の割合で適合した8,244例について分析した。β遮断薬治療群は5,496例、未治療群は2,748例であった。 また研究グループは、HFREF患者2万2,893例についても整合性を検証するため分析を行った。傾向スコア適合被験者は6,081例で治療群は4,054例、未治療群は2,027例であった。 治療群は、β遮断薬を退院時から処方、または通院中に処方を受けていた。 事前に規定した主要アウトカムは、全死因死亡であり、副次アウトカムは、全死因死亡または心不全による入院の複合であった。全死因死亡は抑制、心不全による入院との複合アウトカムは抑制せず 平均追跡期間は、HFPEF患者全体コホート(1万9,083例)は755日、HFPEF適合コホート(8,244例)については709日で、全患者が追跡を完了した。 HFPEF適合コホートにおいて、1年生存率は、治療群80%vs. 未治療群79%であり、5年生存率はそれぞれ45%vs. 42%であった。死亡は、それぞれ2,279例(41%)vs. 1,244例(45%)で、1,000患者・年当たり177例vs. 191例で、治療群の有意な抑制が認められた(ハザード比[HR]:0.93、95%信頼区間[CI]:0.86~0.996、p=0.04)。 しかし、全死因死亡または心不全による入院の複合アウトカムについては、抑制はみられなかった。初発イベント発生件数はそれぞれ3,368件(61%)vs. 1,753件(64%)、1,000患者・年当たり371例vs. 378例、HRは0.98(95%CI:0.92~1.04、p=0.46)であった。 一方、HFREF患者の分析では、β遮断薬治療による死亡(HR:0.89、95%CI:0.82~0.97、p=0.005)、および複合アウトカム(同:0.89、0.84~0.95、p=0.001)のいずれも有意な抑制が認められた。 今回の結果について著者は、「HFPEF患者へのβ遮断薬治療については、さらなる検出力の高い大規模な試験で検証すべきであろう」とまとめている。

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DAPT長期継続で死亡リスク変わらず/Lancet

 抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)の長期継続は、アスピリン単独療法または短期(6ヵ月以下)のDAPTと比べて、全死因死亡・心血管死亡・非心血管死亡のリスクにおいて差はみられないことが示された。米国・マサチューセッツ総合病院のSammy Elmariah氏らが、無作為化試験14試験・6万9,644例を対象に、DAPT継続の死亡率への影響を検討したシステマティックレビューとメタ解析の結果、報告した。これまで、心血管疾患患者に一般的に用いられるアスピリンおよびP2Y12阻害薬の全死因死亡への影響については不明であった。Lancet誌オンライン版2014年11月16日号掲載の報告より。DAPT継続の死亡への影響をシステマティックレビューとメタ解析で評価 先行研究の「Dual Antiplatelet Therapy:DAPT」試験において、冠動脈ステント留置後12ヵ月を超えたDAPTの継続は、予想に反して、非心血管死亡の増大と関連していたことが報告されている。研究グループは、あらゆる心血管疾患、治療期間について検討している無作為化対照試験についてメタ解析を行い、DAPT継続の死亡への影響を評価した。 2014年10月1日時点でMedline、Embase、Cochrane Central Register of Controlled Trialsを検索し、DAPTの継続vs. アスピリン単独療法または短期(6ヵ月以下)投与を検討した無作為化試験を特定。ベイズランダム効果モデルを用いて結果をプールし、メタ解析を行った。 主要アウトカムは、全死因、心血管、非心血管の死亡率を比較したハザード比(HR)とした。アスピリン単独/DAPT短期(6ヵ月以下)と比較し、死亡について有意差みられず 検索により、前述のDAPT試験を含む14試験に参加した6万9,644例を特定し分析に組み込んだ。8試験がアスピリン単独療法との比較試験、6試験が継続vs. 短期を検討したものであった。 結果、アスピリン単独または短期DAPT群と比較して、DAPT継続群の全死因死亡リスクに有意な差はみられなかった(HR:1.05、95信頼区間[CI]:0.96~1.19、p=0.33)。 同様に、心血管死亡リスク(同:1.01、0.93~1.12、p=0.81)、非心血管疾患リスク(同:1.04、0.90~1.26、p=0.66)についても有意差はみられなかった。

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中等度虚血性MR合併CABG症例の治療戦略:MVP併施は有効か?(解説:許 俊鋭 氏)-289

 Cardiothoracic Surgical Trial Network(CTSN)のSmith PKらは、中等度の虚血性僧帽弁逆流(MR)を合併した冠動脈バイパス(CABG)症例を対象としたRCT(Randomized Controlled Trial)により、CABG単独手術とCABG+僧帽弁形成(MVP)を比較しMVP併施の利点の有無を検討した。 primary end pointを1年後の左室reverse remodeling によるleft ventricular end-systolic volume index (LVESVI)の縮小の程度とした。1年後の生存者のLVESVIは、CABG単独手術群46.1±22.4mL/m2、合併手術群49.6±31.5mL/m2で、ベースラインからの縮小はそれぞれ−9.4mL/m2、−9.3mL/m2で差はなかった。1年死亡率はCABG単独手術群7.3%、合併手術群6.7%で有意差(p=0.61)はなかったが、MVP併施は体外循環時間(p<0.001)と術後入院日数(p=0.002)を長引かせ、神経学的合併症を増加させた(p=0.03)。 しかし、中等度~高度のMRの遺残は合併手術群で少なく(11.2% vs. 31.0%、p<0.001)、主要な心臓や脳血管性の合併症、死亡、再入院、心機能評価、生活の質(QOL)は両群間に差はなかった。中等度の虚血性MR合併CABG症例でMVP併施は1年後の評価でより効果的な左室reverse remodelingをもたらさなかったが、MVP併施は中等度~高度のMRの遺残を減少せしめた。本論文では、以上結果から、中等度MR合併CABG術後1年の経過ではMVP併施による臨床的に有意義な利点は見いだせなかったと結論した。 MRを合併した虚血性心疾患の予後が不良であることは広く認知されている。一方、虚血性MR合併CABG症例において、MVP併施が有効か否かは議論の分かれるところであるが、長期成績においてMVP併施の有用性を示唆する報告は多い1) ~4)。血行再建のみによって消失する可能性のある虚血に起因した一過性MRはもちろんCABG単独手術で十分であろう5) 6)。 しかし、多くのMR合併CABG症例では術後に有意なMRが遺残するため、MR遺残の可能性が高い症例ではMVP併施することの有用性があるとする報告も多々見られる7) ~10)。MVPは通常サイズダウンした僧帽弁輪形成(MAP=ring annuloplasty)が行われてきたが遠隔期のさらなる心機能低下によりtetheringが進行しMRが再発するため、長期成績の向上を目的に、二次腱索切断11)や、edge to edge repair12)、乳頭筋間の縫縮13) 14)、乳頭筋吊り挙げ15)が試みられてきた。10mm以上の高度のtetheringを伴った症例では遠隔期MR再発のリスクが高く検索温存の僧帽弁置換(MVR)が推奨される16) ~18)。 要は、遺残MRを残さないことであり、tethering 高度例はMRの再発リスクが高いのでMAPに加えてさまざまなMR再発防止策を併用したMVPが試みられてきたが、いずれも有効性の証明はない。むしろ、MR再発回避には腱索温存の僧帽弁置換が確実と考えられる。本論文と同じCTSNの高度虚血性MR を対象としたCABG+MVPとCABG+腱索温存MVRとのRCTでは、両群間に12ヵ月後のLVESVIの縮小の程度(6.6mL/m2 vs 6.8mL/m2)や死亡率(14.3% vs 17.6%)に有意差はなかったが、MRの遺残率(32.6% vs 2.3%)はMVP群で有意に高かった19)。 MR遺残による生命予後や遠隔期QOLに対する影響は1年の比較ではその差が明らかにならないとしても、これまでの虚血性MRの予後に関する内科・外科の多くの臨床知見から、長期予後はMRの遺残ならびに程度に大きく左右されることは明らかである。本研究でもCABG単独手術群と合併手術群のMR遺残率(31.0% vs 11.2%)と高度遺残MR症例の比率(5.2% vs 0.8%)の差から、長期予後は両群間で差が出るものと予測される。CABG症例を対象とした臨床研究は、少なくとも血行再建が短期予後に良い効果を与えることは明白であり、1年という短期間評価でMVP併施の有無による予後の差が明らかになるとは考えにくい。そうした観点からMRの遺残の長期予後に対する影響の評価が重要であり、少なくとも5年の経過観察は必要であろう。著者らの経験でも虚血性MR手術症例でMR再燃により5~10年の経過観察で、高度心不全に陥り腱索温存MVRが必要となる症例を多く経験している。 今回の報告の重要なポイントは、CABG単独手術群と合併手術群で1年の経過観察では、左室reverse remodelingの程度や死亡率に差がなかったものの、合併手術群で有意に遺残MRの頻度ならびに程度が低い結果が出ており、長期成績においてMVP併施が有効である可能性はきわめて高い。今回の報告は術後1年までの結果であるが、今後Studyの継続による今後の経過観察報告が期待される。【参考文献】1)Harris KM, Ann Thorac Surg. 2002; 74: 1468-1475.2)Lam BK, et al. Ann Thorac Surg. 2005; 79:462-470.3)Prifti E, et al. J Card Surg. 2001; 16: 473-483.4)Schroder JN, et al. Circulation. 2005; 112(9 Suppl):I293-298.5)Duarte IG, et al. Ann Thorac Surg. 1999; 68: 426-430.6)Tolis GA Jr, et al. Ann Thorac Surg. 2002; 74:1476-1480.7)Aklog L, et al. Circulation. 2001; 104(12 Suppl 1): I68-75.8)Levine RA, et al. Circulation. 2005; 112: 745-758.9)Campwala SZ, et al. Eur J Cardiothorac Surg. 2005; 28: 783-787.10)Fattouch K, et al. J Thorac Cardiovasc Surg. 2009; 138: 278-285. 11)Messas E, et al. Circulation. 2003; 108 Suppl 1: II111-115.12)Alfieri O, et al. J Thorac Cardiovasc Surg. 2001; 122: 674-681.13)Hvass U, et al. Ann Thorac Surg. 2003; 75: 809-811.14)Matsui Y, et al. J Thorac Cardiovasc Surg. 2004 ; 127: 1221-1223.15)Abe T, et al. Ann Thorac Cardiovasc Surg. 2011; 17: 194-197.16)Calafiore AM, et al. Ann Thorac Surg. 2004; 77: 1989-1997.17)Al-Radi OO , et al. Ann Thorac Surg. 2005; 79: 1260-1267.18)Magne J, et al. Circulation. 2009; 120(11 Suppl): S104-111. 19)Acker MA, et al. N Engl J Med. 2014; 370: 23-32.

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【医療ニュース トップ100】2014年、最も読まれた「押さえておくべき」医学論文は?

今年も、4大医学誌の論文を日本語で紹介する『ジャーナル四天王』をはじめ、1,000本以上の論文をニュース形式で紹介してきました。その中で、会員の先生方の関心の高かった論文は何だったのでしょう? ここでは、アクセス数の多いものから100本を紹介します。 1位 日本男性の勃起硬度はアレと関連していた (2014/11/13) 2位 日本人若年性認知症で最も多い原因疾患は:筑波大学 (2014/1/7) 3位 子供はよく遊ばせておいたほうがよい (2014/3/28) 4位 思春期の精神障害、多くは20代前半で消失/Lancet (2014/1/27) 5位 なぜコーヒーでがんリスクが低下? (2014/7/31) 6位 メロンでかゆくなる主要アレルゲンを確認 (2014/4/15) 7位 新たな輸液プロトコル、造影剤誘発急性腎障害の予防に有効/Lancet (2014/6/9) 8位 体幹を鍛える腹部ブレーシング、腰痛に効果 (2014/5/7) 9位 コーヒーを多く飲む人は顔のシミが少ない (2014/8/7) 10位 スタチンと糖尿病リスク増大の関連判明/Lancet (2014/10/9) 11位 スルピリドをいま一度評価する (2014/5/16) 12位 米国の高血圧ガイドライン(JNC8)のインパクト/JAMA (2014/4/16) 13位 インフルエンザワクチン接種、無針注射器の時代に?/Lancet (2014/6/16) 14位 新規経口抗凝固薬4種vs.ワルファリン-心房細動患者のメタ解析-/Lancet (2013/12/25) 15位 アルコール依存症、薬物治療の減酒効果は?/JAMA (2014/5/29) 16位 SGLT2阻害薬「トホグリフロジン」の日本人への効果 (2014/2/28) 17位 大人のリンゴ病 4つの主要パターン (2014/7/29) 18位 脳動脈瘤、コイルvs. クリッピング、10年転帰/Lancet (2014/11/12) 19位 ACE阻害薬を超える心不全治療薬/NEJM (2014/9/8) 20位 アルツハイマーに有用な生薬はコレ (2014/11/14) 21位 塩分摂取と死亡リスクの関係はJカーブ/NEJM (2014/8/25) 22位 スタチン投与対象者はガイドラインごとに大きく異なる/JAMA (2014/4/14) 23位 食後血糖によい食事パターンは?(低脂肪vs低炭水化物vs地中海式) (2014/3/27) 24位 成人ADHDをどう見極める (2014/5/21) 25位 各種ダイエット法の減量効果/JAMA (2014/9/16) 26位 牛乳1日3杯以上で全死亡リスクが2倍/BMJ (2014/11/13) 27位 腰痛持ち女性、望ましい性交体位は? (2014/11/21) 28位 ロマンチックな恋愛は幸せか (2014/3/26) 29位 無糖コーヒーがうつ病リスク低下に寄与 (2014/5/8) 30位 下肢静脈瘤、ベストな治療法は?/NEJM (2014/10/10) 31位 せん妄管理における各抗精神病薬の違いは (2014/9/18) 32位 降圧薬投与量の自己調整の有用性/JAMA (2014/9/11) 33位 深部静脈血栓症の除外診断で注意すべきこと/BMJ (2014/3/20) 34位 StageII/III大腸がんでのD3郭清切除術「腹腔鏡下」vs「開腹」:ランダム化比較試験での短期成績(JCOG 0404) (2014/2/26) 35位 たった1つの質問で慢性腰痛患者のうつを評価できる (2014/2/21) 36位 スタチン時代にHDL上昇薬は必要か/BMJ (2014/8/7) 37位 就寝時、部屋は暗くしたほうがよいのか:奈良医大 (2014/8/29) 38位 認知症のBPSD改善に耳ツボ指圧が効果的 (2014/10/28) 39位 統合失調症患者の突然死、その主な原因は (2014/4/18) 40位 うつ病と殺虫剤、その関連が明らかに (2014/7/9) 41位 帯状疱疹のリスク増大要因が判明、若年ほど要注意/BMJ (2014/5/26) 42位 慢性のかゆみ、治療改善に有用な因子とは? (2014/7/1) 43位 女性の顔の肝斑、なぜ起きる? (2014/5/8) 44位 DES1年後のDAPT:継続か?中断か?/Lancet (2014/7/30) 45位 駆出率が保持された心不全での抗アルドステロン薬の効果は?/NEJM (2014/4/23) 46位 レビー小体型認知症、パーキンソン診断に有用な方法は (2014/10/30) 47位 アトピー性皮膚炎患者が避けるべきスキンケア用品 (2014/2/6) 48位 タバコの煙を吸い込む喫煙者の肺がんリスクは3.3倍:わが国の大規模症例対照研究 (2014/6/18) 49位 世界中で急拡大 「デング熱」の最新知見 (2014/10/17) 50位 円形脱毛症とビタミンDに深い関連あり (2014/4/10) 51位 不眠の薬物療法を減らすには (2014/7/23) 52位 オメプラゾールのメラニン阻害効果を確認 (2014/11/6) 53位 タバコ規制から50年で平均寿命が20年延長/JAMA (2014/1/16) 54位 ICUでの栄養療法、静脈と経腸は同等/NEJM (2014/10/15) 55位 認知症のBPSDに対する抗精神病薬のメリット、デメリット (2014/3/17) 56位 COPDにマクロライド系抗菌薬の長期療法は有効か (2014/1/13) 57位 座りきりの生活は心にどのような影響を及ぼすか (2014/5/12) 58位 PSA検診は有用か:13年後の比較/Lancet (2014/8/22) 59位 気道感染症への抗菌薬治療 待機的処方 vs 即時処方/BMJ (2014/3/17) 60位 血圧と12の心血管疾患の関連が明らかに~最新の研究より/Lancet (2014/6/19) 61位 マンモグラフィ検診は乳がん死を抑制しない/BMJ (2014/2/21) 62位 機能性便秘へのプロバイオティクスの効果 (2014/8/14) 63位 超高齢の大腸がん患者に手術は有用か:国内での検討 (2014/2/14) 64位 糖尿病予防には歩くよりヨガ (2014/8/4) 65位 乳がん術後リンパ節転移への放射線療法、効果が明確に/Lancet (2014/3/31) 66位 75歳以上でのマンモグラフィ検診は有効か (2014/8/11) 67位 大腸がん術後の定期検査、全死亡率を減少させず/JAMA (2014/1/23) 68位 「歩行とバランスの乱れ」はアルツハイマーのサインかも (2014/5/13) 69位 食事由来の脂肪酸の摂取状況、国によって大きなばらつき/BMJ (2014/4/28) 70位 心房細動合併の心不全、β遮断薬で予後改善せず/Lancet (2014/9/19) 71位 薬剤溶出ステントの直接比較、1年と5年では異なる結果に/Lancet (2014/3/24) 72位 ピロリ除菌、糖尿病だと失敗リスク2倍超 (2014/8/21) 73位 認知症にスタチンは有用か (2014/7/25) 74位 RA系阻害薬服用高齢者、ST合剤併用で突然死リスク1.38倍/BMJ (2014/11/20) 75位 腰痛へのアセトアミノフェンの効果に疑問/Lancet (2014/8/6) 76位 食べる速さはメタボと関連~日本の横断的研究 (2014/9/12) 77位 うつになったら、休むべきか働き続けるべきか (2014/9/16) 78位 英プライマリケアの抗菌治療失敗が増加/BMJ (2014/10/1) 79位 総胆管結石疑い 術前精査は必要?/JAMA (2014/7/21) 80位 歩くスピードが遅くなると認知症のサイン (2014/10/8) 81位 前立腺がん、全摘vs.放射線療法/BMJ (2014/3/10) 82位 緑茶が認知機能低下リスクを減少~日本の前向き研究 (2014/6/3) 83位 高力価スタチンが糖尿病発症リスクを増大させる/BMJ (2014/6/16) 84位 乳がんの病理学的完全奏効は代替エンドポイントとして不適/Lancet (2014/2/27) 85位 Na摂取増による血圧上昇、高血圧・高齢者で大/NEJM (2014/8/28) 86位 抗グルタミン酸受容体抗体が神経疾患に重大関与か (2014/8/15) 87位 歩数を2,000歩/日増加させれば心血管リスク8%低下/Lancet (2014/1/8) 88位 肩こりは頚椎X線で“みえる”のか (2014/3/19) 89位 地中海式ダイエットと糖尿病予防 (2014/4/7) 90位 閉塞性睡眠時無呼吸、CPAP vs. 夜間酸素補給/NEJM (2014/6/26) 91位 揚げ物は肥満遺伝子を活性化する?/BMJ (2014/4/3) 92位 6.5時間未満の睡眠で糖尿病リスク上昇 (2014/9/4) 93位 セロトニン症候群の発現メカニズムが判明 (2014/3/14) 94位 日本発!牛乳・乳製品を多く摂るほど認知症リスクが低下:久山町研究 (2014/6/20) 95位 肥満→腰痛のメカニズムの一部が明らかに (2014/8/8) 96位 低炭水化物食 vs 低脂肪食 (2014/8/7) 97位 認知症患者の調子のよい日/ 悪い日、決め手となるのは (2014/3/21) 98位 統合失調症患者は、なぜ過度に喫煙するのか (2014/7/2) 99位 血糖降下強化療法の評価―ACCORD試験続報/Lancet (2014/8/20) 100位 小児BCG接種、結核感染を2割予防/BMJ (2014/8/21) #feature2014 .dl_yy dt{width: 50px;} #feature2014 dl div{width: 600px;}

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肛門症状は言いづらい

 約6分の5の患者が肛門症状を隠しており、肛門医の役割が非常に重要であることが、フランス・ビシャ=クロード・ベルナール病院のLaurent Abramowitz 氏らによって明らかとなった。 また著者らは、肛門に症状を持っているが未診断の患者の多くには、おそらくさまざまな要因が含まれているのだろう、として、それらの因子を明らかにし、肛門疾患の診断・治療の環境改善を図るためにもさらなる研究が必要だと述べている。The European journal of general practice誌2014年12月号掲載の報告。背景  患者は、なかなか肛門症状について話さないため、肛門機能障害の診断が遅れ、健康に悪影響を来す。また、診断の遅れに寄与する因子に関する疫学的な知見は乏しいため、一般医学における重大な問題になりつつある。 そこで著者らは、肛門機能障害の患者が自然発生的に診断される数と患者にアンケートを取った後に診断される数を評価することによって、肛門機能障害における家庭医の役割を評価した。方法  39人の一般開業医が、前向きに2.5日間の間に診療したすべての患者に対してアンケートを実施した。結果 ●計1,079人が研究に参加した。●621人(58%)が女性で、458人(42%)が男性であり、年齢中央値は54歳だった。●22人(2%)の患者は、肛門症状を主訴に来院した。●その後のアンケートによって、新たに肛門症状が認められたのは153人(14%)だった。●症状は、出血(32%)、疼痛(31%)、肛門の痒み(22%)、腫脹(22%)、滲出(14%)および肛門分泌物(14%)として報告された。●医師の診断は、痔、裂肛、肛門分泌物、肛門皮膚疾患および肛門機能障害であった。●患者の35%は、アンケートのみを用いて診断されていた。●便失禁は、専門医への紹介に関連する唯一の因子であった(オッズ比=5、 95%信頼区間:1.4~17.8)。

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STEMI患者の53%に非IRA閉塞性疾患/JAMA

 ST上昇型心筋梗塞(STEMI)患者において、非梗塞関連動脈(IRA)での閉塞性疾患発症者は約53%に上り、疾患発症が認められた患者の30日死亡率は非発症患者と比べて有意に高いことが明らかにされた。韓国・蔚山大学校医学部のDuk-Woo Park氏らが、約3万例のSTEMI患者が参加した8試験について後ろ向きプール解析を行い、報告した。これまでSTEMI患者におけるIRA疾患の特性についてはほとんどわかっていなかったが、今回の結果について著者は、「前向き試験で確認が必要だが、所見はSTEMI患者における非IRA血行再建術を行うことの妥当性およびタイミングについて疑問を呈するものであった」と指摘している。JAMA誌2014年11月19日号掲載の報告より。1993~2007年公表の8試験について後ろ向きプール解析 研究グループは、STEMI患者を対象に行われた国際無作為化試験で、1993~2007年に発表された8試験について後ろ向きプール解析を行った。STEMI患者における非IRAの閉塞性疾患の発症と30日死亡との関連を調べた。 被験者は全体で6万8,765例であった。そのうち適切な血管造影に関する情報が得られた2万8,282例について分析を行った。追跡期間は1ヵ月~1年だった。 閉塞性冠動脈疾患の定義は、主要心外膜動脈径の50%以上の狭窄とした。補正後30日死亡率、非IRA疾患群が3.3%、無発症群が1.9% 結果、非IRAの閉塞性疾患発症率は52.8%(1万4,929例)であった。閉塞血管が1枝の人は29.6%、2枝の人は18.8%だった。 補正前・補正後共に、30日死亡率は非IRAの閉塞性疾患発症群のほうが、非発症群に比べ高かった。補正前30日死亡率は、疾患発症群4.3%に対し非発症群が1.7%(リスク差:2.7ポイント、p<0.001)、補正後はそれぞれ3.3%と1.9%(リスク差:1.4ポイント、p<0.001)だった。 なおこの傾向は、STEMI患者を対象にした別の観察データ、「Korea Acute Myocardial Infarction Registry」(KAMIR、患者総数1万8,217例)とは一貫していたが、「Duke Cardiovascular Databank」(患者総数1,812例)とでは一貫性が認められなかった。

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慢性非弁膜症AF、専門看護師による訪問ケアで生存延長/Lancet

 心不全のない慢性非弁膜症心房細動患者に対し、退院後、心臓専門看護師による家庭訪問を含む、心房細動に特異的なケアを行うことで、非入院生存日数が有意に長期化することが示された。オーストラリア・カトリック大学のSimon Stewart氏らが、335例の患者を対象に行った無作為化比較試験「SAFETY」の結果、報告した。慢性心房細動患者の入院は増加している。疾患特有の“マネジメント”が入院を減らし、生存を延長する可能性はあるが、そうした“治療アプローチ”の有用性を裏付けるエビデンスはなく、研究グループは本検討を行った。Lancet誌オンライン版2014年11月17日号掲載の報告より。心臓専門看護師による家庭訪問とホルターモニタリング Stewart氏らは、オーストラリア3ヵ所の三次医療機関を通じて、慢性非弁膜症心房細動で心不全のない患者335例を対象に、無作為化比較試験を行った。 被験者を無作為に2群に分け、一方(167例)には、退院後、ルーチンのプライマリケアと外来診察によるフォローアップから成る標準ケアを、もう一方(168例)には心房細動に特異的な「SAFETYケア」を行った。SAFETYケアでは、退院後7~14日間、心臓専門看護師による家庭訪問とホルターモニタリングと、長期にわたるフォローと必要に応じた多面的サポートを提供した。臨床的評価の記録は12ヵ月および24ヵ月時点で行われた(最小追跡期間とした)。 主要評価項目は2つで、全死因死亡または予期しないあらゆる入院だった。非入院生存日数中央値、SAFETYケア群で有意に長期化 追跡期間の中央値は、905日(四分位範囲:773~1,050日)だった。その間の死亡は49例であり、予期せぬ入院は987例(延べ入院日数5,530日)だった。 標準ケア群の、最長生存日数に占める最長イベントフリー日数の割合は99.2%であった。また、最長生存日数937日における非入院生存日数中央値は860日であった。一方、SAFETYケア群はそれぞれ99.5%、900日であり、有意に良好だった(効果量:0.22、p=0.039) 主要評価項目の全死因死亡または予期せぬあらゆる入院の発生は、標準ケア群137例(82%、イベントフリー生存日数:199日)に対し、SAFETYケア群は127例(76%、同:183日)であり、同等だった(ハザード比:0.97、p=0.851)。 著者は「退院後、心房細動に特異的なケアプログラムは、標準ケアマネジメントと比べて、イベントフリー生存日数は同等だったが、生存および非入院日数の延長と関連していた。疾患特異的なケアマネジメントは、慢性心房細動で入院した患者の不良な健康アウトカムを改善する戦略となるだろう」とまとめている。

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おむつかぶれ対策、クリームやウェットシートは有効か?

 ドイツ・ベルリン大学シャリテ病院のNatalie Garcia Bartels氏らは、乳児における、おむつクリームおよびウェットシートといったおむつケア商品の皮膚バリアへの影響を、濡れタオル処置とを加えた3群による比較で、前向き無作為化試験にて調べた。結果、ケア商品を使うと皮膚の水和が減少することや、一方で、おむつ皮膚炎の発生および経過は3群で変わらなかったことなどを報告した。Pediatric Dermatology誌2014年11月号の掲載報告。 さまざまなおむつケア商品の、乳児の皮膚バリア機能への影響を調べた検討は、これまでにわずかしかないが、客観的な方法を用いた評価は可能である。 研究グループは、単施設にて、健康な生後9ヵ月(±8週間)の乳児89例を3群に無作為に割り付けて検討した。グループ1は、おむつ交換時に濡れタオルを使用する群(30例)、グループ2は、さらにおむつクリームを1日2回の頻度で塗布する群(28例)、グループ3は、おむつ交換時にウェットシートを用い、おむつクリーム1日2回塗布する群(31例)であった。 おむつが当たっていた皮膚(臀部の上部外側部分)、おむつが当たっていない皮膚(大腿部)、おむつ皮膚炎(DD)が生じていた部位について、1日目、4週目、8週目に最も影響が認められた皮膚領域を用いて経表皮水分蒸散量(TEWL)、皮膚の水和(SCH)、皮膚pH、インターロイキン1α(IL-1α)値、微生物学的コロニー形成の測定評価を行った。また皮膚の状態を、新生児スキンコンディションスコア、おむつかぶれの程度で評価した。 主な結果は以下のとおり。・おむつが当たっていた皮膚において、SCHがグループ2と3では減少していた。一方でTEWL値の低下がグループ2でのみみられた。・皮膚pHは、グループ2と3では上昇した。・全体に、SCH、皮膚pH、IL-1値は、おむつが当たっていない皮膚よりも当たっていた健常な皮膚で上昇していた。・DDの発生および経過は、3群で類似していた。・DD部位は、TEWLや皮膚pHが、影響のなかった皮膚と比べて高値であった。・おむつクリーム塗布を受けた乳児のおむつが当たっていた部分の皮膚は、おむつが当たっていなかった部分の皮膚と比べて、SCHとTEWLは低値であり、皮膚pHは高値であった。・DD発生との相関性は認められなかった。

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認知症によいサプリメント、その効果は

 大豆レシチンより生成したホスファチジルセリン(PS)とホスファチジン酸(PA)を配合したサプリメントは、高齢者において記憶、気分、認知機能を改善すること、アルツハイマー病(AD)患者の日常機能や感情に対して有益な影響を及ぼすことが明らかにされた。ドイツ・Analyze & realize GmbHのMargret I. More氏らによる検討の結果、示された。Advances in Therapy誌オンライン版2014年11月21日号の掲載報告。 研究グループは、大豆レシチンより生成したPS 100mgとPA 80mgを配合した脳の健康を保つための食物サプリメントの有用性を検討するため、早期パイロットスタディを実施した。同様の検討はこれまで行われていない。 はじめに、健常ボランティアにおいてPS+PA単回摂取後の血清分析を実施。次に、機能障害や抑うつを認めないが記憶に問題のある高齢者(記憶および気分に及ぼす影響をウエクスラー記憶検査とうつ症状リストを用いて評価)を対象とし、3ヵ月間の二重盲検プラセボ対照試験にて、PS+PA 3カプセル/日(300mg PS+240mg PA/日)とプラセボの有用性を比較評価した。さらに、AD患者を対象とした2ヵ月間の無作為化二重盲検プラセボ対照試験において、PS+PA 3カプセル/日(300mg PS+240mg PA/日)とプラセボの、日常機能、メンタルヘルス、感情、自己報告による全身状態に及ぼす影響を比較評価した。 主な結果は以下のとおり。・血清中PS濃度は、摂取後90分でピークに達し、180分後にベースライン値に回復した。・高齢者において、PS+PA群(per protocol[PP]のn=31)ではプラセボ群(PPのn=26)と比べて記憶力の有意な改善が認められ、摂取前後の比較において冬季うつ病(ウインターブルー)の抑制が認められた。・AD患者において、PS+PA群(PPのn=53)では日常生活機能(日常生活における7つの活動)が維持されていたが、プラセボ群(PPのn=39)では5.62から4.90へと低下し(p=0.035)、有意な群間差を認めた(p=0.021)。・日常生活機能について、PS+PA群では悪化が3.8%、安定が90.6%であったのに対し、プラセボ群ではそれぞれ17.9%、79.5%であった(p=0.066)。・PS+PA群では、自己報告による全身状態の改善を認めた患者は49%であったが、プラセボ群では26.3%にとどまった(p=0.084)。・PS+PA群では、試験後もサプリメント摂取(二重盲検期間中)を継続した患者が約43%いたが、プラセボを受けた患者はいなかった。ネガティブな副作用は認められなかった。・以上のことから、PSは、経口摂取により効果的に吸収されることが示された。また、高齢者を対象とした試験により、PS+PAの記憶、気分、認知機能に対する有益な効果が示された。AD患者に対する短期間のPS+PA摂取は、日常機能、感情、自己報告による全身状態に対し、安定した効果を示した。・本パイロット研究の結果は、AD患者そして記憶や認知機能に問題のある高齢者に対するPS+PAの長期試験の実施を促すものであった。関連医療ニュース 認知症にイチョウ葉エキス、本当に有効なのか アルツハイマーに有用な生薬はコレ 認知症タイプ別、各認知機能の経過を比較  担当者へのご意見箱はこちら

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Bare metal stentは本当に劣っているのか?(解説:上田 恭敬 氏)-288

 従来のメタ解析とは異なり、対象となる試験内の個々の症例データを用いて解析する新しいメタ解析の手法で、5つの無作為比較試験(RCT)の4,896症例のデータを用いて、bare metal stent(BMS)とcobalt-chromium everolimus eluting stents(EES)の成績を比較検討した報告である。各試験のPIによって、それぞれの試験の対象症例個々のデータがこの解析のために提供されている。対象となる試験の選択基準は、BMSとEESの無作為比較が行われた試験で1年以上のフォローアップ期間があるものとしている。あらかじめ決められた主要評価項目は心臓死で、副次評価項目は全死亡、心筋梗塞、ステント血栓症、標的血管再血行再建(TVR)、心臓死+心筋梗塞、全死亡+心筋梗塞である。 2年時点の全死亡は、BMSで4.0%であったのに対して、EESでは2.7%と有意に低値(HR:0.67、p=0.01)であった。同様に心筋梗塞(4.0% vs. 5.6%; HR:0.71、p=0.01)、ステント血栓症(1.3% vs. 2.6%; HR:0.48、p=0.001)、TVR(4.3% vs. 10.2%; HR:0.29、p<0.001)も有意にEESで低値であった。これは、特定のDESによって心臓死を減少させることを初めて示した報告であり、DESよりもBMSのほうが安全なステントであるとの考えを変えうる結果であると著者らは強調している。 確かに解析結果は妥当なものであるが、注意すべき点もいくつかあるように思われる。まず、検討した期間が2年間と短いことが問題である。ENDEAVOR III試験とSORT OUT III試験において、Cypher stentとEndeavor stentの成績が5年間の長期成績において逆転したことから考えても、PCI手技の影響を強く受ける短期の成績とステント特性の影響が出る長期の成績は分けて考える必要があり、2年間ではステント特性の影響を十分に評価できているとは言えない。 さらに、PCIの大部分の症例でIVUSをガイドとして使用している日本の現状では、短期成績はこれらの試験よりも良好と考えられ、その影響が異なるステント間で同等に出るとは限らない。また、冠動脈造影や冠動脈CT、負荷試験などによって濃厚にフォローアップされ、有意な再狭窄が出現すれば即座に再PCIが行われる可能性が高い日本の医療体制においては、重篤なイベントが未然に防がれている可能性も否定できない。 TVRにおいてBMSが劣っていることに異論はないが、死亡や心筋梗塞の発症においてもBMSが劣っているとの結果には違和感を覚える。やはり、欧米のデータと比較できる日本データを出すためには、日本においてもこのようなメタ解析に役立てる多くの良質なRCTが必要と思われる。

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