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急性心筋梗塞に匹敵するほど血清トロポニンが上昇するスポーツ【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第45回

急性心筋梗塞に匹敵するほど血清トロポニンが上昇するスポーツ >Wikipedeiaより使用 温泉旅館に行くと卓球台が必ずといっていいほど置いてありますね。私は卓球が恐ろしく下手で、これまでスマッシュが成功したことはおそらく一度もありません。卓球は非常に運動量が多く、とくに足にかかる負担はすさまじいものです。福原 愛選手がその昔、第5中足骨基部骨折(Jones骨折)を起こしたことがあります。これは、卓球の激しい動きによって身体の外側に体重がかかってしまい、それを繰り返すことによって第5中足骨に機械的ストレスがかかったためといわれています。 そんな激しいスポーツである卓球は、子供の頃から打ち込む選手も多いためか、成長期に整形外科的なトラブルを抱える選手もいます。 Ma G, et al. Influence of repeated bouts of table tennis training on cardiac biomarkers in children. Pediatr Cardiol. 2014;35:711-718. 激しい運動をすると血清トロポニンが上昇するといわれていますが、もちろんこれは心筋由来ではなく、骨格筋由来といわれています。この研究は、卓球に打ち込む子供の血清トロポニンを測定したものです。なぜこのような研究を企画したのかよくわかりませんが、興味深いですね。28人の小児が5分の休憩を挟みながら10分間のフォアハンド練習を6セット行いました。血清トロポニンT、トロポニンI、クレアチンキナーゼMB分画(CK-MB)が運動前に測定され、最終運動直後、4時間後、24時間後、48時間後にも測定されました。また、心機能は安静時に超音波検査を行い評価しました。その結果、血清トロポニンT、トロポニンI、CK-MBは有意に運動直後で上昇していました。この上昇は48時間後には元に戻っていたそうですが、心筋障害を起こしているのではないかと思われるくらい上昇が大きかったそうです。運動4時間後の採血では、何人かの小児では急性心筋梗塞のカットオフ値を上回っていました。そのためトーナメントなどで1日に何度も試合に出場している小児は、血清トロポニンが上昇している可能性が高いです。「だから何がどうなんだ」といわれると、それまでの報告なのですが……。インデックスページへ戻る

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新規CETP阻害薬TA-8995、軽度脂質異常症に有効/Lancet

 新規開発中のコレステロールエステラーゼ転送蛋白(CETP)阻害薬TA-8995は、軽度脂質異常症患者への投与において忍容性は良好で、脂質やアポリポ蛋白に有益な効果をもたらすことが、G Kees Hovingh氏らによる第II相無作為化二重盲検プラセボ対照試験の結果、報告された。12週時点でLDLコレステロール値は、5mgおよび10mg用量の単独投与で45.3%低下、10mg用量+スタチン薬との併用投与では63.3~68.2%低下し、HDLコレステロール値は10mg用量単独で179.0%上昇、10mg用量+スタチン薬併用投与では152.1~157.5%上昇が認められたという。著者は、「示された所見が心血管疾患イベントの抑制をもたらすのか、心血管疾患をアウトカムとした試験を行う必要がある」と述べている。Lancet誌オンライン版2015年6月2日号掲載の報告より。364例を用量別、スタチン薬併用の9群に無作為化し検討 新たなCETP阻害薬TA-8995の安全性、忍容性、有効性を評価した試験は、オランダ、デンマークの病院および臨床研究組織の計17ヵ所で、2013年8月15日~2014年1月10日の間に患者を登録して行われた。被験者は年齢18~75歳で、既往の脂質降下薬をウォッシュアウト後、空腹時LDLコレステロール(LDL-C)値が2.5~4.5mmol/L、HDLコレステロール(HDL-C)値が0.8~1.8mmol/L、トリグリセライド値4.5mmol/L以下の患者364例であった。 コンピュータ無作為化法を用いて、1対1の割合で次の9つの治療群のうち1つを受けるよう割り付けた。プラセボ群(40例)、TA-8995 1日用量1mg群(41例)、同2.5mg群(41例)、同5mg群(40例)、同10mg群(41例)、10mg TA-8995+20mgアトルバスタチン(40例)、プラセボ+20mgアトルバスタチン(40例)、10mg TA-8995+10mgロスバスタチン(41例)、プラセボ+10mgロスバスタチン(41例)。スタチン薬はオーバーカプセル化してマスキングに努めた。 主要アウトカムは、ベースラインから12週時点までの、LDL-C値とHDL-C値の変化の割合(%)とした。LDL-C値は27.4~45.3%低下、HDL-C値は大きく上昇 12週時点でLDL-C値は、TA-8995 1日用量1mg群では27.4%低下、2.5mg用量群で32.7%低下、5mg用量群45.3%低下、10mg用量群45.3%の低下がみられた(対プラセボのp

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妊娠後期SSRI使用とPPHNリスクの新エビデンス/JAMA

 妊娠後期の選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)の使用は、新生児遷延性肺高血圧症(PPHN)のリスク増大と関連するとのエビデンス報告が寄せられた。米国・ブリガム&ウィメンズ病院のKrista F. Huybrechts氏らが、全米の妊婦約379万例を対象とした大規模コホート研究において明らかにした。示された所見について著者は、「しかしながら絶対リスクは小さいものだった。またリスク増大は、先行研究での所見ほど大きいものではなかった」とも報告している。妊娠中の抗うつ薬SSRIの使用とPPHNリスクとの関連については、米国FDAが2006年にパブリック・ヘルス・アドバイザリとして「リスク増大の可能性」を発して以降、論争の的となっていた。JAMA誌2015年6月2日号掲載の報告より。全米妊婦378万9,330例を対象にネステッドコホート内研究 本検討で研究グループは、妊娠後期において使用された異なる抗うつ薬とPPHNリスク増大の関連を調べた。46州とワシントンD.C.を対象に2000~2010年のメディケイド分析抽出(Medicaid Analytic eXtract)で被験者を組み込んだネステッドコホート内研究にて行った。最終フォローアップ日は、2010年12月31日。 対象期間中、最終月経日後2ヵ月未満から分娩後1ヵ月までにメディケイドには総計378万9,330例が登録された。 これら全体コホートと、うつ病と診断された女性に限定したコホート(73万9,114例)について、分娩前90日間の抗うつ薬使用者(SSRI使用者、非SSRI使用者)vs.非使用者の、分娩後30日間のPPHN発生記録を調べた。 抗うつ薬使用とPPHNリスク増大の関連を、潜在的交絡因子について段階的に補正した傾向スコアを用いたロジスティック回帰分析法にて評価した。リスクは増大、ただし交絡因子補正後は減弱も 全体で妊婦12万8,950例(3.4%)が、妊娠後期に抗うつ薬を1剤以上処方されていた。SSRI使用者は10万2,179例(2.7%)、非SSRI使用者は2万6,771例(0.7%)であった。 全体コホートにおけるPPHN診断発生は、抗うつ薬非曝露群(366万380例)では7,630例(1万出生当たりリスク20.8)であったのに対し、SSRI群(10万2,179例)は322例(同31.5)、非SSRI群(2万6,771例)は78例(同29.1)であった。 抗うつ薬使用とPPHNとの関連は、交絡因子の補正レベルが増すほど減弱した。SSRIのオッズ比は、補正前1.51(95%信頼区間[CI]:1.35~1.69)であったが、うつ病女性に限定および高次に傾向スコア補正後は1.10(同:0.94~1.29)に減弱した。非SSRIのオッズ比は、それぞれ1.40(同:1.12~1.75)から1.02(同:0.77~1.35)の減弱であった。 また、満期分娩で心臓または肺の形成不全を認めなかったPPHNであった場合に限ると、SSRIの補正後オッズ比は1.28(95%CI:1.01~1.64)、非SSRIは1.14(同:0.74~1.74)であった。

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甲状腺がん分子標的治療の適正な対象・開始時期は?

 甲状腺がん治療は手術が第1選択であるが、切除不能な場合の治療選択肢は限られていた。近年、根治切除不能な甲状腺がんに有効な分子標的薬が登場し、期待されている。6月11日、都内で「甲状腺がん-その実態と治療 最前線」と題したプレスセミナー(主催:エーザイ株式会社)が開催され、国立がん研究センター東病院頭頸部内科 科長の田原 信氏が、甲状腺がんの治療の実際、分子標的治療から今後の課題を含めて解説した。甲状腺がんの治療の実際 甲状腺がんは、組織型により、乳頭がん、濾胞がん、髄様がん、未分化がんに分類され、分化がんである乳頭がんと濾胞がんで全体の約9割以上を占める。分化型甲状腺がん(DTC)は比較的予後が良いとされるが、その1割は進行例、再発例、遠隔転移例といった高危険群である。 DTCに対する治療は、欧米では甲状腺全摘後アブレーション(放射性ヨウ素[RAI]によるアジュバント療法)が標準であるのに対し、わが国では部分切除することが多く、高リスク例のみ全摘する。部分切除が多い理由として、反回神経麻痺などの合併症回避、甲状腺機能の温存、発育がゆっくりかつ予後良好であることのほか、RAI治療実施可能施設に限りがあることが挙げられる。近年、甲状腺がん治療病床数が減少してきているが、RAI内用療法の件数は増加しており、待機期間が平均5.2ヵ月、なかには1年以上待っている患者もいることを挙げ、田原氏は問題視している。分子標的薬の登場 甲状腺全摘後のRAI治療に不応となったDTC患者の予後は悪く、10年生存率は約10%、転移病巣発見からの生存期間中央値は3~5年程度である。これらの患者に対する殺細胞性抗がん剤について国内で承認されている薬剤は1剤もなく、有効な薬剤が待ち望まれていた。そのような中、分子標的薬であるチロシンキナーゼ阻害薬が抗腫瘍効果を発揮することが確認され、現在、ソラフェニブ(商品名:ネクサバール)が「根治切除不能な分化型甲状腺がん」、レンバチニブ(商品名:レンビマ)が「根治切除不能な甲状腺がん」に承認されている。分子標的治療の今後の課題 このように甲状腺がん治療に分子標的薬が使用できるようになった現在、わが国における今後の課題として、田原氏は、対象や開始時期といった分子標的薬の適正使用および適切な支持療法の実践を挙げた。 まず、適正な対象について、臨床試験で安全性・有効性が確認された対象の患者、すなわち根治切除不能な患者であることを強調した。田原氏が他の医師からよく相談を受けるという術前・術後補助療法については、対象として不適切であり、術前に使用すると血管新生阻害作用により出血して死に至る危険性があることを指摘した。 DTCに対する分子標的薬の適正な使用対象として、田原氏は、再発・転移症例であり外科切除・放射線療法の適応がなく、RAI不応、日常生活に支障を来す症状(痛み・呼吸苦・全身状態の悪化など)があり、急速な病勢進行により患者のQOL悪化の懸念がある患者と述べた。また、分子標的治療を開始する際は、常にメリットとデメリットを天秤にかけ、分子標的薬の適正な使用時期かどうか検討すべきとした。分子標的薬のベネフィットを最大化するために 最後に田原氏は、甲状腺がんの分子標的薬のベネフィットを最大化するためには、適正使用のほか、チームによる細やかな管理、患者教育、薬物療法に精通した医師による管理が重要とし、患者さんにとっては「自分の担当医は薬物療法の管理に精通しているのか?」ということも念頭に置くべきではないか、と締めくくった。

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幼若脳への放射線照射、どのような影響を及ぼすか

 放射線療法は小児脳腫瘍に対する一般的な治療であるが、しばしば認知機能低下を含む遅発性の後遺症を引き起こす。その機序としては、海馬でのニューロン新生の抑制が部分的に関与していると考えられている。しかし、若年者の成長過程にある脳への放射線照射が歯状回のニューロンネットワークにどのような変化をもたらすかはまだよくわかっていない。スウェーデン・ヨーテボリ大学のGinlia Zanni氏らは、マウスを用いた研究を行い、成熟脳への照射では長期増強(LTP)の減少のみが引き起こされるが幼若脳ではさらに長期抑圧(LTD)も生じ、成熟脳と幼若脳とで長期シナプス可塑性に対する全脳照射の影響が異なることを明らかにした。結果を踏まえて著者らは、「シナプス変性のメカニズムを解明する必要はあるが、今回の知見は発達過程の脳への放射線照射の影響、ならびに頭部放射線療法を受けた若年者にみられる認知機能障害の理解につながる」とまとめている。Developmental Neuroscience誌オンライン版2015年6月2日号の掲載報告。 研究グループは、生後11日目の雄のWistar系ラットに全脳照射(6Gyの単回照射)を行い、歯状回の電気生理学的な特性を解析した。 主な結果は以下のとおり。・細胞外野の興奮性シナプス後電位(fEPSP)と線維斉射(fiber volley)の比から内側貫通線維路(MPP)における興奮性伝達を評価すると、偽照射群と比較し照射群でシナプス効力が増加した。・MPP-顆粒細胞間シナプスのPaired-pulse ratio(PPR)は、照射により変化しなかったことから、神経伝達物質の放出確率は変化しないことが示唆された。・高周波刺激(4train)を加え歯状回での長期シナプス可塑性を誘導すると、偽照射群に比べ照射群ではLTPからLTDへの変化が認められた。・ダブルコルチンの免疫染色により形態学的変化を調べると、照射後はニューロン新生が完全に消失していたが、パルブアルブミン介在ニューロンの抑制性ネットワークは損傷されていなかった。・これらのデータは、幼若脳への照射がシナプス可塑性の永続的な変化を引き起こしたことを示唆しており、陳述学習の機能障害と一致する。・著者らによるマウスでの先行研究とは異なり、リチウムを投与しても研究パラメータは改善しなかった。関連医療ニュース マグネシウム摂取と脳内NMDA受容体の関与が明らかに 抗精神病薬は脳にどのような影響を与えるのか EPA、DHA、ビタミンDは脳にどのような影響を及ぼすか  担当者へのご意見箱はこちら

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アミロイドイメージングの臨床医にとっての有用性(解説:岡村 毅 氏)-370

 アルツハイマー型認知症の中核病理とされるアミロイドの集積を検出するアミロイドイメージング(アミロイドPET)は、アルツハイマー型認知症の診断において有効とされている。 DSM-IVの時代には、記憶障害を中心とした認知機能低下があり、ゆっくりと確実に進行していて、ほかの疾患が認められなければアルツハイマー型認知症と診断されていた(もちろん今でもそれは真実なのであるが)。 しかし、診断技術の進歩は診断基準にも反映され、2011年のNIA/AAによるワークグループの「アルツハイマー型認知症を背景にした軽度認知障害(MCI due to AD)」の尖った診断基準は、アミロイドが沈着する段階(アミロイドPETなどで陽性)→神経が傷害される段階(脳脊髄液でタウが上昇)→認知機能低下、というモデルに基づいている。 DSM-5ではバイオマーカーへの言及はなく、また、上記がプライマリケアに一般化されることはありえないので(あくまで研究レベル)、言及がないことは妥当だが、現代においては知っていて損はない知識と思われる。 一方で、以下の点が指摘されてきた。(1)アルツハイマー型認知症ではない認知症疾患の患者さんや、高齢者にも陽性の方がいる。(2)高い精度でのアルツハイマー型認知症の臨床診断を受けたはずの患者さん(たとえば治験の対象者)にも陰性の方がいる。アミロイドの沈着をアミロイドPETが反映していることは事実としても、では臨床においてどのような方にどのような割合で陽性になるのか。つまり、臨床における全体像というか意義が明快にわかっているとは言い難かったので、今回の報告は有意義だ。 さて、結果をざっくりとみてみよう。アルツハイマー型認知症ではアミロイドPET陽性が50歳代で88%、90歳代で77%と加齢とともに陽性率は低下の傾向を示している(GEEではなく実際の率で)。一方、コントロール群では、50歳代で1%、90歳代で49%と加齢とともに陽性率が上昇基調だ。前頭側頭型認知症、血管性認知症では、だいたいコントロール群と同じ動向である。つまり、縦軸に陽性率、横軸に年齢と取ると、左を向いたワニの口のようになっているわけだ。 なお、レビー小体型認知症では、コントロール群より高いところで、同じく上昇基調(60歳代で38%、80歳代で60%)。 簡単にするため、独自の動きをする大脳基底核変性症は除いた。また、APOE(Apolipoprotein E)キャリアだと、低下は小さく上昇が大きい、つまり、高齢で陽性率が高いところで両者が出合う(ワニの口角が高い)。APOEノンキャリアだと、低下は大きく上昇が小さい。つまり、高齢で陽性率が低いところで両者が出合う(ワニの口角が低い)。最も、一般臨床でキャリアかどうかはあまり論点ではないので、これは神経学者向けの情報だろう。  一言でいえば、若年ではアルツハイマー型認知症の診断に有用だが、とくにキャリアにおいてはアミロイド陽性率が高いので高齢ではあまり有用ではない、というところか。  なるほど、直感的理解とも整合する、よくわかった。 一方で、まだまだ未知の部分が大きいこともわかるだろう。本研究の「診断」は臨床診断に基づいているが(一部で剖検をコントロールとしているがここでは触れなかった)、これを言ってしまうと身もふたもないが、そもそも診断が難しいのだ。認知症疾患の診断の困難さは、第1に脳がバイオプシーできないという点、第2に症状評価の多くは行動観察によってある程度相対的、あるいは主観的な要素が排除できない点にある。これこそが、神経学・精神医学・神経画像学・老年内科学の臨床を知的な営みとしているのである。

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相手の心を読むゲーム【Dr. 中島の 新・徒然草】(072)

七十二の段 相手の心を読むゲーム先日、法事に出席してきましたが、塾で教えているという従姉の話が思わぬ盛り上がりをみせました。従姉「この前、国語の採点をやったのだけど、生徒に『国語なんて、解釈はいくらでもあるのだから、僕の答えが間違いとは言えないでしょ』って言われちゃって」中島「言うなあ」従姉「悔しいけど、うまく言い返せなかったのよ」確かに受験生の言うことも一理あります。ところが、酔っ払った親戚連中から思わぬ反論がありました。親戚A「そいつは根本的な勘違いをしとるで」親戚B「せやせや」はて、根本的な勘違い?親戚A「正解を求められている、と思い込んでいる時点でアカンな」親戚B「複数の解釈なんか知ったことか」え……と、確か「正解を1つ選べ」と問題には書いているのですけど。親戚B「エエか、受験というのは正解を選ぶんやなくてな、『出題者が正解と信じている選択肢を当てる』っちゅうゲームや」親戚A「要するに出題者の『俺はこう思う』という心を推測してさしあげるわけよ」なるほど、そういうことでしたか。知らんかった。親戚B「解釈がいくらあってもな、出題者の心は1つやろ。それを当てたらんかい」親戚A「そういう大人の対応ができん奴は、永遠の受験生やな」親戚A、B「ガッハッハ!」従姉、中島「……」親戚の叔父さんたちの言うことももっともです。「解釈なんて複数あるだろ!」などと言っているようではまだまだヒヨッ子かもしれません。中島「つまり、『出題者は俺にこう答えてほしいのだな』という発想をしろと」親戚A、B「そういうこっちゃ。それがわからんかったら、社会に出ても使いものにならんぞ」確かに世の中というのは、顧客のニーズを知る、相手の心を読む、ということで成り立っています。我々の仕事も患者さんの受診動機を把握するところから始まるのは言うまでもありません。いやはや、奥の深い話です。親戚A「相手のニーズを読めん奴は、受験だけやなくて恋愛もうまくいかんぞ」親戚B「複数の解釈とか、そんな屁理屈を言う奴はな、大学に受かったかて灰色の青春が待っとるだけや」親戚A、B「しかし……そこまで言いますかね?」従姉「なんだかウチの生徒が可哀想になってきたわ」それにしても奥の深すぎる話でした。最後に1句受験とは 相手の心を 読むゲーム

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palbociclib、内分泌療法後に進行した乳がんのPFS延長/NEJM

 ホルモン受容体(HR)陽性ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)進行乳がんで、ホルモン療法を受けたが再発や進行を認めた患者に対し、palbociclib+フルベストラント(商品名:フェソロデックス)投与は、フルベストラント単独と比べて無増悪生存期間を有意に延長した。英国・王立マーズデン病院のNicholas C. Turner氏らが521例を対象に行った、第III相プラセボ対照無作為化比較試験の結果、示された。HR陽性乳がんの増殖は、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)4および6に依存している。palbociclibはCDK4とCDK6を阻害する経口分子標的薬である。NEJM誌オンライン版2015年6月1日号掲載の報告より。palbociclib+フルベストラントを投与し無増悪生存期間を比較 palbociclibについては先行研究の第II相非盲検無作為化試験において、転移性エストロゲン受容体陽性乳がんの新規患者に対して、レトロゾールに併用して用いることで無増悪生存期間を有意に増大することが報告されていた。 今回の第III相試験では、ホルモン療法既治療のHR陽性HER2-進行乳がんで再発や進行を認めた患者521例について検討が行われた。 研究グループは被験者を2対1に無作為に割り付け、palbociclib+フルベストラント(palbociclib群347例)、またはプラセボ+フルベストラント(プラセボ群174例)を投与した。閉経前または閉経前後の女性には、ゴセレリンも投与された。 主要評価項目は、無増悪生存期間で、副次的評価項目は、全生存期間、奏効率、臨床的効果率、患者報告によるアウトカム、安全性などだった。palbociclib併用群、増悪・死亡に関するハザード比は0.42 その結果、無増悪生存期間の中央値は、プラセボ群が3.8ヵ月(95%信頼区間[CI]:3.5~5.5)に対し、palbociclib群は9.2ヵ月(同:7.5~推定不可能)で、増悪または死亡に関するpalbociclib群のプラセボ群に対するハザード比は0.42(同:0.32~0.56、p<0.001)だった。 palbociclib群で最も多く認められたグレード3、4の有害事象は、好中球減少症(palbociclib群62.0%、プラセボ群0.6%)、白血球減少症(同25.2%、0.6%)、貧血症(同2.6%、1.7%)、血小板減少症(同2.3%、0%)、疲労(同2.0%、1.2%)だった。 発熱性好中球減少症の報告は少なく、palbociclib群0.6%、プラセボ群0.6%だった。有害事象により試験中止となった割合は、palbociclib群2.6%、プラセボ群1.7%だった。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)関連記事 ASCO:palbociclibは内分泌療法耐性に対する新たな手段となるか

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進行扁平上皮NSCLC、ニボルマブで生存期間延長/NEJM

 進行扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)で化学療法中または療法後に疾患進行が認められた患者に対し、ニボルマブ(本邦ではメラノーマを対象に商品名オプジーボとして承認)投与はドセタキセル投与に比べ、生存を有意に改善したことが示された。米国ジョンズ・ホプキンス病院シドニー・キメル総合がんセンターのJulie Brahmer氏らが行った無作為化非盲検国際共同第III相試験の結果、報告された。ニボルマブは、完全ヒト型抗PD-1免疫チェックポイント阻害薬IgG4抗体の新しい分子標的薬である。一方、既治療で疾患進行が認められた進行扁平上皮NSCLC患者への治療オプションは限定的で、研究グループは、NSCLCでは腫瘍細胞においてPD-L1発現が一般的であることから本検討を行った。NEJM誌オンライン版2015年5月31日号掲載の報告より。ニボルマブを2週間ごと vs.ドセタキセルを3週間ごと投与 試験は2012年10月~2013年12月にかけて、272例を対象に行われた。研究グループは被験者を無作為に2群に分け、一方にはニボルマブ(3mg/kg)を2週間ごと、もう一方の群にはドセタキセル(75mg/体表面積m2)を3週間ごと投与した。 被験者の年齢中央値は63歳、男性の割合は76%だった。 主要評価項目は、全生存期間だった。全生存期間中央値はドセタキセル群6.0ヵ月、ニボルマブ群9.2ヵ月 結果、全生存期間中央値は、ドセタキセル群が6.0ヵ月(95%信頼区間[CI]:5.1~7.3ヵ月)だったのに対し、ニボルマブ群は9.2ヵ月(同:7.3~13.3)だった。 ニボルマブ群のドセタキセル群に対する死亡に関するハザード比は、0.59(同:0.44~0.79、p<0.001)で、ニボルマブ群の死亡リスクが41ポイント有意に低かった。 1年時点の全生存率は、ドセタキセル群24%(同:17~31)に対し、ニボルマブ群は42%(同:34~50)で、奏効率はそれぞれ9%、20%だった(p=0.008)。 無増悪生存期間の中央値も、ドセタキセル群2.8ヵ月に対し、ニボルマブ群は3.5ヵ月だった(死亡または疾患進行についてのハザード比:0.62、同:0.47~0.81、p<0.001)。 なお、検討では、PD-1のリガンドであるPD-L1発現レベル別(事前規定1、5、10%)で評価したが、有効性エンドポイントとの関連は示されなかった。 治療に関連したグレード3、4の有害事象の発生は、ドセタキセル群55%に対し、ニボルマブ群は7%だった。 上記を踏まえて著者は、「既治療の進行扁平上皮NSCLC患者に対し、全生存期間、奏効率、無増悪生存期間はいずれも、PD-L1発現レベルに関係なく、ドセタキセル投与群よりもニボルマブ群で有意に良好だった」とまとめている。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)関連記事 ASCO : nivolumab、肺がんに“前例なき”効果

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早期RAでシムジアが初期治療から使用可に

 6月3日都内にて、アステラス製薬株式会社・ユーシービージャパン株式会社共催のプレスセミナーで、北海道大学大学院 免疫・代謝内科学分野 教授の渥美 達也氏が講演を行った。 PEG化TNFα阻害薬「シムジア(一般名:セルトリズマブ ペゴル)」の適応は、これまで「既存治療で効果不十分な関節リウマチ(RA)」に限られていたが、5月に取得した追加効能承認により、関節の構造的損傷の進展リスクが高いと推測される患者に対しては、抗リウマチ薬による治療歴がない場合でも使用できるようになった。 今回の追加効能承認の根拠である国内第III相試験「C-OPERA」は、メトトレキサート(MTX)投与歴がなく、「抗CCP抗体高値」や「リウマトイド因子陽性かつ/または早期びらんの存在あり」といった予後不良因子を持つ発症後1年以内のRA患者を対象として実施された。 試験結果より、MTXとシムジアを併用した群ではMTX単独投与群と比較して、52週後の骨関節破壊の進展割合が有意に減少することがわかった。 「医療経済的な観点からみるとすべての症例が対象とはいえないが、抗CCP抗体高値、リウマトイド因子陽性など関節破壊の進行が予測され、かつ歯科医師など関節破壊により社会生活に大きな影響を受ける患者は適応となるだろう」と渥美氏は説明した。 安全性に関しては、MTXを最大用量まで投与することもあり、両群ともに重篤な感染症である「ニューモシスティスジロヴェシ肺炎」が数例認められているため、早期RAといえども治療にあたっては注意が必要である。 最後に渥美氏は、「RAの関節破壊はとくに発症後2年間で急速に進行するため、この時期にしっかり治療を行うことが重要である」と強調し、講演を締めくくった。

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精神疾患患者の認知機能と炎症マーカーとの関連が明らかに

 統合失調症および双極性障害における認知障害の基礎メカニズムについては、ほとんど明らかになっていないが、両障害における免疫異常が明らかになっており、炎症メディエーターが認知機能に関与している可能性が示唆されている。ノルウェー・オスロ大学のSigrun Hope氏らは、炎症マーカーと一般的認知能との関連を調べた。その結果、考えられる交絡因子で補正後も、両者間には有意な負の関連があることが示された。著者らは、「示された所見は、神経生理学的認知障害における炎症の役割を、強く裏付けるものであった」と述べている。Schizophrenia Research誌2015年7月号の掲載報告。 検討は、統合失調症スペクトラム障害121例、双極性スペクトラム障害111例、健常対照241例を対象に行われた。ウェクスラー成人知能検査(WASI)を用いて一般的知能を評価した。また、免疫マーカーとして、可溶性腫瘍壊死因子レセプター(sTNF-R1)、インターロイキン1受容体アンタゴニスト(IL-1Ra)、オステオプロテゲリン(osteoprotegerin)、フォンウィルブランド因子(von Willebrand factor)、C反応性蛋白、インターロイキン6、CD40リガンドの血中濃度を測定した。 主な結果は以下のとおり。・年齢、性、診断群で補正後、一般認知能との重大な負の関連が、sTNF-R1(p=2×10-5)、IL-1Ra(p=0.002)、sCD40リガンド(p=0.003)について見つかった。・その関連は、教育、喫煙、精神病および情動症状、BMI、コルチゾール、薬物治療、血液サンプリングの時間など考えられる交絡因子で補正後も、有意なままであった(p=0.006、p=0.005、p=0.02)。・サブグループ分析において、統合失調症患者では、一般認知能とIL-1Ra、sTNF-R1との関連が有意であった。また双極性障害患者では、sCD40リガンドとIL-1Raとの関連が有意であり、健康対照では、sTNF-R1との関連が有意であった。関連医療ニュース 統合失調症の症状、インターロイキン-2の関与が明らかに 双極性障害の認知障害にインターロイキン-1が関与 統合失調症治療に抗炎症薬は有用か  担当者へのご意見箱はこちら

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急性冠症候群へのスタチン+エゼチミブの有用性/NEJM

 急性冠症候群(ACS)の治療において、スタチンにエゼチミブを併用すると、LDLコレステロール(LDL-C)値のさらなる低下とともに心血管アウトカムが改善することが、米国・ハーバード大学医学大学院のChristopher P Cannon氏らが実施したIMPROVE-IT試験で示された。スタチンは、心血管疾患の有無にかかわらず、LDL-C値と心血管イベントのリスクの双方を低減するが、残存する再発リスクと高用量の安全性に鑑み、他の脂質降下薬との併用が検討されている。エゼチミブは、スタチンとの併用で、スタチン単独に比べLDL-C値をさらに23~24%低下させることが報告されていた。NEJM誌オンライン版2015年6月3日号掲載の報告。上乗せ効果をプラセボ対照無作為化試験で評価 IMPROVE-IT試験は、ACSに対するシンバスタチン+エゼチミブ併用療法の有用性を評価する二重盲検無作為化試験(Merck社の助成による)。対象は、年齢50歳以上、入院後10日以内のACS(ST上昇および非上昇心筋梗塞、高リスク不安定狭心症)で、脂質降下療法を受けている場合はLDL-C値が50~100mg/dL、受けていない場合は50~125mg/dLの患者であった。 被験者は、シンバスタチン(40mg/日)+エゼチミブ(10mg/日)またはシンバスタチン(40mg/日)+プラセボを投与する群に1対1の割合で無作為に割り付けられた。主要評価項目は、心血管死、非致死的心筋梗塞、再入院を要する不安定狭心症、冠動脈血行再建術(割り付け後30日以降)、非致死的脳卒中の複合エンドポイントとした。フォローアップ期間中央値は6年だった。 2005年10月26日~2010年7月8日までに、39ヵ国1,147施設に1万8,144例が登録され、併用群に9,077例、単剤群には9,067例が割り付けられた。全体の平均年齢は64歳、女性が24%で、糖尿病が27%にみられ、入院中に冠動脈造影が88%、PCIが70%に施行された。入院時の平均LDL-C値は、両群とも93.8mg/dLだった。LDL-C値が24%低下、心血管イベントのリスクが2.0%減少 治療1年時の平均LDL-C値は、併用群が53.2mg/dLであり、単剤群の69.9mg/dLに比べ有意に低下していた(p<0.001)。16.7mg/dLという両群の差は、エゼチミブの追加により、スタチン単剤に比べLDL-C値がさらに24%低下したことを示す。 治療1年時の総コレステロール、トリグリセライド、非HDLコレステロール、アポリポ蛋白B、高感度CRPの値はいずれも、単剤群に比べ併用群で有意に低かった。 治療7年時の主要評価項目のイベント発生率(Kaplan–Meier法)は、併用群が32.7%と、単剤群の34.7%に比べ有意に改善した(絶対リスク差:2.0%、ハザード比[HR]:0.936、95%信頼区間[CI]:0.89~0.99、p=0.016)。併用によるベネフィットは治療1年時には認められた。 3つの副次評価項目も併用群で有意に優れた(全死因死亡/重症冠動脈イベント/非致死的脳卒中:p=0.03、冠動脈心疾患死/非致死的心筋梗塞/30日以降の緊急冠動脈血行再建術:p=0.02、心血管死/非致死的心筋梗塞/不安定狭心症による入院/30日以降の全血行再建術/非致死的脳卒中:p=0.04)。 全死因死亡(p=0.78)、心血管死(p=1.00)には差がなかったが、心筋梗塞(p=0.002)、虚血性脳卒中(p=0.008)の発症率は併用群で有意に低かった。併用のベネフィットは、ほぼすべてのサブグループに一致して認められ、糖尿病および75歳以上の高齢患者でとくに顕著だった。 両群間(併用群 vs.単剤群)で、筋疾患(0.2 vs.0.1%)、胆嚢関連有害事象(3.1 vs.3.5%)、胆嚢摘出術(1.5 vs.1.5%)、ALT/AST正常上限値の3倍以上(2.5 vs.2.3%)、がんの新規発症/再発/増悪(10.2 vs.10.2%)、がん死(3.8 vs.3.6%)の頻度に差はなかった。有害事象による治療中止は、併用群が10.6%、単剤群は10.1%に認められた。 著者は、「LDL-C値を以前の目標値よりも低下させることで、さらなるベネフィットがもたらされると考えられる」としている。(菅野守:医学ライター)関連記事 IMPROVE-IT:ACS患者でのezetimibeによるLDL低下の有益性が示される

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タペンタドールはオキシコドンより有効で安全か

 オピオイドは慢性腰痛の治療にしばしば用いられるが、副作用のため長期投与の有益性は限られている。タペンタドールは、オピオイド受容体作動作用およびノルアドレナリン再取り込み阻害作用を有するオピオイド鎮痛薬で、他の強オピオイドと比較して有害事象の頻度が少なく重症度も低い可能性があることから、ポルトガル・リスボン大学のJoao Santos氏らはシステマティックレビューを行った。その結果、タペンタドール徐放性製剤は、プラセボおよびオキシコドンと比較して鎮痛効果があり、オキシコドンより安全性プロファイルおよび忍容性は良好であることが明らかとなった。ただし、著者は「鎮痛効果の差は大きくなく、治療中止率が高いことや、研究の結果に不均一性がみられることなどから、この結果の臨床的な意義は定かではない」とまとめている。Cochrane database of systematic reviews誌オンライン版2015年5月27日号の掲載報告。タペンタドールとプラセボまたはオキシコドンを比較 研究グループは、中等度から重度の疼痛に対するタペンタドール徐放性製剤の有効性、安全性および忍容性を評価することを目的として、慢性筋骨格系疼痛患者を対象にタペンタドールとプラセボまたは実薬(オキシコドン)を比較した無作為化試験について、2014年3月まで発表された論文を言語は問わず、電子データベース(CENTRAL、MEDLINE、EMBASE、Web of Science)を用いて検索した。また、製薬企業と連絡を取り追加情報を得た。 2人の研究者が独立して試験を選択し、バイアスリスクを評価するとともにデータを抽出して、タペンタドール徐放性製剤 vs.プラセボ、およびタペンタドール徐放性製剤 vs.オキシコドンを比較する2つのメタ解析を行った。有効性の主要評価項目は疼痛強度(11ポイントの数値的評価スケール)の変化量によって評価される鎮痛効果および有効率(疼痛強度が50%以上軽減した患者の割合)、安全性の主要評価項目は副作用による中止率であった。 タペンタドールの無作為化試験の主な結果は以下のとおり。・変形性関節症または腰痛患者を対象とした並行群間比較試験4件(計4,094例)が本レビューに組み込まれた。12週間の第III相試験3件と52週間の非盲検安全性評価試験1件で、対照薬は4件すべてがオキシコドン、そのうち3件ではプラセボも含まれた。対象患者は変形性膝関節症患者2件、腰痛患者1件、両方1件であった。・オキシコドン対照試験2件、プラセボ対照試験1件は有効率に関するデータがなかった。・2件の試験は、バイアスリスクが高いと判定された。・プラセボ群との比較の場合、タペンタドール群では12週時の疼痛強度が平均0.56ポイント(95%信頼区間[CI]:0.92~0.20)低下し、有効率は1.36倍増加(12週間における効果に関する治療必要人数:number needed to treat for an additional beneficial outcome[NNTB]=16、95%CI:9~57)したが、有効性の評価結果に関して中等度~高度の不均一性が認められた。・また、タペンタドール群で副作用による治療中止のリスクが2.7倍増加した(12週間における有害事象に関する治療必要人数:number needed to treat for an additional harmful outcome[NNTH]=10、95%CI:7~12)。・オキシコドン群との比較の場合、タペンタドール群では疼痛強度のベースラインからの低下量が0.24ポイント(95%CI:0.43~0.05)であり、有効率を評価した2件の研究では統計学的有意差はなかったものの有効率が1.46倍増加した(95%CI:0.92~2.32)。・また、タペンタドール群では、有害事象による治療中止のリスクが50%(95%CI:42%~60%)、有害事象の全リスクが9%(95%CI:4~15)、いずれも減少し、重篤な有害事象のリスクも有意差はないものの43%(95%CI:33~76)減少した。・しかしながら、主要評価項目を除く大部分の有効性に関する評価結果、および安全性に関する評価結果に、中等度から高度の不均一性が認められた。・サブグループ解析において、変形性膝関節症患者を対象とした研究、ならびに質が高く短期間の研究の統合解析で、タペンタドールは高い改善効果を示した。しかし、サブグループ間の効果量に統計学的な有意差は認められなかった。

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統合失調症女性のホルモンと認知機能との関連は

 これまで、統合失調症の女性患者において、ホルモン療法やオキシトシン投与により認知機能が強化されることが示唆されていた。米国・イリノイ大学のLeah H. Rubin氏らは、女性の統合失調症患者の認知機能に、月経周期中のホルモン変化がどのような影響を及ぼすかを調べた。検討の結果、まず、認知機能の性差は統合失調症においても認められること、オキシトシン値は月経周期において変化することはなく、女性においてのみ「女性ドミナント」タスクの強化と関連していることを明らかにした。Schizophrenia Research誌オンライン版2015年5月16日号の掲載報告。女性の統合失調症、ホルモン変化は認知パフォーマンスと関連せず 検討に当たり研究グループは、女性患者は、月経周期の卵胞期初期(卵胞ホルモン[エストラジオール]と黄体ホルモン[プロゲステロン]が低値)のほうが中間期(卵胞ホルモンと黄体ホルモンが高値)よりも、「女性ドミナント」タスク(ことばの記憶/流暢さ)のパフォーマンスが悪化し、「男性ドミナント」タスク(視覚空間)のパフォーマンスは良好になると仮定した。また、卵胞ホルモンには影響を受けるが、黄体ホルモンは影響しないとも仮定した。 女性54例(23例が統合失調症)の認知機能を比較し、また血液検体の提供を受けて性差ステロイドアッセイを行い、卵胞期初期(2~4日目)と中間期(20~22日)のオキシトシン値を比較した。また、認知機能テストの予想性差パターンを調べるため男性も検討対象とした。 女性の統合失調症患者の認知機能にホルモン変化がどのような影響を及ぼすかを調べた主な結果は以下のとおり。・予想された性差は、「女性ドミナント」と「男性ドミナント」において観察された(p<0.001)。しかし、その差の大きさは、患者と対照で有意な差はみられなかった(p=0.44)。・「女性ドミナント」または「男性ドミナント」タスクにおける認知パフォーマンスの月経周期における変化は、患者、対照ともにみられなかった。・卵胞ホルモンと黄体ホルモンは、認知パフォーマンスと関連していなかった。・オキシトシン値は、月経周期において変化しなかった。しかし、女性の統合失調症患者においてのみ、「女性ドミナント」のタスクパフォーマンスとポジティブな関連がみられた(p<0.05)。 結果を踏まえ、著者らは「統合失調症ではエストロゲンよりもオキシトシン値が、認知機能ドメインのベネフィットを強化すると考えられる」とまとめている。関連医療ニュース 統合失調症患者の社会的認知機能改善に期待「オキシトシン」 日本人女性の統合失調症発症に関連する遺伝子が明らかに 治療抵抗性統合失調症女性、エストラジオールで症状改善  担当者へのご意見箱はこちら

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「伝染性紅斑」と「手足口病」に気を付けろッ!

国立感染症研究所の『感染症週報』(2015年第21週)によると、「伝染性紅斑(リンゴ病)」と「手足口病」が、例年に比べ早いペースで感染が拡大している。小児だけでなく成人にも感染する疾患であることから、両疾患の概要とその対応策について、CareNet.comでお馴染みの忽那 賢志氏(国立国際医療研究センター 感染症内科/国際感染症センター)にお話を聞いた。伝染性紅斑(リンゴ病)の気を付け方約5年ごとに大流行を繰り返す伝染性紅斑は、ヒトパルボウイルスB19が原因となる感染症である。主に気道分泌物から飛沫する鼻水、咳・くしゃみで感染し、毎年、年始めから7月頃をピークに以降は減少していく。約5年ごとに大きな流行を繰り返す傾向があり、本年は、その大流行期に当たるのかもしれない。症候として、小児では、感染後10~20日の潜伏期間の後、頬に真っ赤な発疹が出現するのが特徴。また、先行する感冒症状として、頬に発疹が出る約7日前に発熱する患児もいるが、発熱がなく、急に発疹が出る患児もいる。そのほか、手足にレース様の紅斑の皮疹が出現する場合もある。成人では、頬に発疹が出ることはなく、四肢にレース様の紅斑が現れることがある。また関節炎の頻度が高く、時に歩行が困難になるくらいである。女性のほうが関節炎が起こりやすい。ウイルスの排出は、先行する感冒症状の時期に排出され、顕在症状期には感染は広がらないとされている。診断では、問診や視診などが中心となるが、患児では頬に紅斑が出るなど顕在症状があるので、診断はつきやすい。しかし、成人では関節炎や皮疹などにより、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)との鑑別診断も必要となるので、本来はパルボウイルスB19IgM抗体検査などで確定診断することが望まれる。現在パルボウイルスB19IgM抗体検査は妊婦以外では保険適用外のため、1日も早い保険適用を期待したい。治療については、抗ウイルス薬がないために、対症療法が行われる。本症は自然寛解する感染症であるが、発熱があれば水分補給をしっかりとし、関節炎などが強ければ非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などの使用が必要となることもある。なおワクチンについては、現在有効なものはない。過去に1度罹患すると免疫獲得により再罹患はないとされている。成人の罹患はさまざまなリスクに注意注意すべきポイントとして、本症は小児と成人では症状が異なることである。成人では、妊婦が罹患した場合、胎児水腫などの発生が懸念され、自己免疫性溶血性貧血などの血液疾患の既往がある場合には一過性骨髄無形成クリーゼと呼ばれる合併症のリスクが、また免疫不全患者での慢性パルボウイルスB19感染では赤芽球癆による重症貧血などの合併症のリスクがあるので、外出時にマスクの着用や子供の多いところに出かけないなどの対策が必要となる。診療する医療側の対策としては、ウイルス排出時期にパルボウイルスB19感染症と診断することは難しいため、適切に感染対策を行うことは難しい。本症の流行期にはインフルエンザ流行期と同様に本症を疑う患者には、サージカルマスクや手袋を着用しての診療が望まれる。手足口病の気を付け方3種類のウイルスが交互に流行手足口病は、わが国では主にコクサッキーウイルスA6、同A16、エンテロウイルス71(EV71)などが原因となり、飛沫感染と接触感染(糞口感染も含む)などで感染する。毎夏にピークが来るが、秋から冬にかけても流行する。今季はコクサッキーウイルスA16が流行している模様である。重複することもあるが3種類のウイルスが交互に流行を繰り返すのが特徴で、年によって流行するウイルスは異なる。症候としては、3~5日間の潜伏期間の後、口腔内粘膜、手のひら、足の裏などに水疱性病変ができる。患児によってはひざ、ひじ、臀部などでも観察される。これは、成人もほぼ同様で、口腔内の水疱のため、嚥下がしづらくなるなどの主訴を経験する。水痘、単純ヘルペスと区別がつかないことがあり、鑑別診断で注意を要する。治療については、抗ウイルス薬がないために、対症療法が行われる。本症は自然寛解する感染症であるが、口腔内の水疱の痛みで水分補給が不足する場合など補液が必要となる。なおワクチンについては、現在有効なものはない。過去に1度罹患しても、原因ウイルスの違いにより、再度罹患することもあるので注意が必要である。インフルエンザと同様の対応で感染防止注意すべきポイントとしては、小児が罹患した場合、とくにエンテロウイルス71が脳炎、髄膜炎を引き起こすなど、重症化することもある。成人も同様に注意が必要だが、合併症の頻度は小児のほうが高いとされる。診療する医療側の対策としては、本症を疑う患者には、個室に入ってもらい、飛沫感染予防、接触感染予防を行う。また、インフルエンザ流行時のようにマスク、ガウン、手袋着用での診療が望ましい。トピックスとして、重症化した小児の脳症がとくに東南アジア、東アジアでは問題となっており、中国ではEV71ワクチンの開発が進められている(現在第III相試験)。流行を防ぐためにいずれの疾患も小児領域では、お馴染みの疾患であるが、どちらも成人にも感染し、重症化リスクを伴うものである。これからの流行拡大の注意喚起のために現在の状況を解説いただいた。両症ともにとくに家族内感染が多く、患者には、こまめな手指消毒や外出の注意などの指導で感染を防ぐ取り組みが必要とされる。関連リンク感染症週報(2015年第21週)

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事例57 小児特定疾患カウンセリング料の査定【斬らレセプト】

解説事例では、B001「4」小児特定疾患カウンセリング料が、D事由(告示・通知の算定要件に合致していないと認められるもの)により査定となった。小児特定疾患指導カウンセリング料は、小児科を標榜する医療機関で小児科専任の医師が療養上必要なカウンセリングを同一月内に1回以上行った場合に、2年を限度として月2回に限り算定できるものである。また、適応病名も心身症などの定められたものに限るとされている。事例では病名に問題はないが、同カウンセリング料の初回算定日は、平成25年4月19日である。2年を限度とする条件を満たすのは3月までであって、今回算定の4月分は算定要件を満たさない。事例の同カウンセリングは、患者の状態をみて2年を経過していても、医学的必要性にて実施されていた。計算担当者は、カルテにカウンセリングの実施が記載されていたために漫然と算定していた。算定可能期間の限度は、厳密に適用されることから、同カウンセリング料算定時に期間超過エラーが表示されるようにレセプトコンピュータを改修して、対応策とした。

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全周追加切除で早期乳がんの再手術が減少/NEJM

 乳房部分切除術後に切除腔の組織を全周的に追加切除すると、追加切除を行わない場合に比べ断端陽性率が改善し、再手術率が半減することが、米国イェールがんセンターのAnees B Chagpar氏らの検討で示された。早期乳がん女性の多くが乳房部分切除術による温存治療を受けており、全摘出術と同等の生存率が達成されている。一方、部分切除術後の断端陽性率は約20~40%とされ、この場合は局所再発を回避するために再手術を行うことが多い。NEJM誌オンライン版2015年5月30日号掲載の報告より。部分切除術終了後、術中に無作為割り付け 研究グループは、早期乳がんに対する乳房部分切除術時の全周追加切除術の有用性をプロスペクティブに評価する無作為化対照比較試験を行った(イェールがんセンターの助成による)。対象は、年齢18歳以上、針生検でStage 0~IIIの乳がんと診断され、乳房温存術が施行された患者であった。 被験者は、乳房部分切除術時に全周追加切除を施行する群と施行しない群に1対1の割合で無作為に割り付けられた。割り付けは、外科医が標準的な乳房部分切除術を終了した後、術中に行われた。 断端陽性は、浸潤がんでは切除試料端に腫瘍が接触しており、非浸潤性乳管がん(DCIS)の場合は切除試料端から1mm以内に腫瘍が存在することと定義した。 主要評価項目は断端陽性率であり、副次評価項目は整容性(cosmesis)および切除組織量などとした。整容性の評価は、術後に4段階のリッカート尺度を用いて行い、割り付け群を知らされない状態で患者自身が判定した(手術前後の患者の写真が撮影された)。 2011年10月21日~2013年11月25日に、235例が登録された。年齢中央値は61歳(33~94歳)、フォローアップ期間中央値は22ヵ月だった。再手術率が21%から10%に、整容性も良好 最終的な病理検査では、54例(23%)が浸潤がん、45例(19%)がDCISで、125例(53%)は双方を併発していた。また、11例(5%)は腫瘍が消失しており、術前補助化学療法の完全奏効例などが含まれた。腫瘍最大径中央値は、浸潤がんが1.1cm(0~6.5cm)、DCISは1.0cm(0~9.3cm)であった。ベースラインの人口統計学的、臨床病理学的な背景因子は両群でよくバランスが取れていた。 乳房部分切除術後の割り付け前の断端陽性率は、全周追加切除群が36%(43/119例)、非追加切除群は34%(39/116例)であり、両群に差はなかった(p=0.69)。割り付け後の全周追加切除群の断端陽性率は19%(23/119例)に低下し、非追加切除群(34%)に比べ有意に良好であった(p=0.01)。 再手術を行った患者の86%が断端陽性例で、陰性例に比べ有意に多かった(p<0.001)。再手術率は全周追加切除群が10%であり、非追加切除群の21%に比べ有意に良好だった(p=0.02)。断端陽性例に対し外科医が再手術を行わないと判断した割合は、それぞれ57%、46%であり、両群に差はなかった(p=0.43)。 割り付け前の切除組織量は、全周追加切除群が74.3cm3、非追加切除群は74.2cm3であった(p=0.92)。全周追加切除群の総切除組織量は115.1cm3であり、非追加切除群(74.2cm3)よりも有意に多かった(p<0.001)。 患者自身による整容性の判定は、きわめて良好が全周追加切除群37%、非追加切除群37%、良好がそれぞれ50%、54%、適正が10%、8%、不良は3%、1%であり、両群に差を認めなかった(p=0.69)。血腫は全周追加切除群にはみられず、非追加切除群では3例に認められた(p=0.08)。 著者は、「全周追加切除群の総切除組織量は、他の試験と比較して標準的であった。また、全周追加切除群の患者は、非追加切除群よりも切除組織量が多いにもかかわらず、自分が全周追加切除群に割り付けられたことに気付いておらず、整容性アウトカムの受け入れの程度は両群で同等だった」と考察している。

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アトピー性皮膚炎は皮膚リンパ腫のリスク因子?

 アトピー性皮膚炎(AD)患者におけるリンパ腫のリスク増加について議論となっている。フランス・ポール サバティエ大学のLaureline Legendre氏らは、AD患者のリンパ腫リスクと局所治療の影響を検討する目的でシステマティックレビューを行い、AD患者ではリンパ腫のリスクがわずかに増加していることを明らかにした。ADの重症度が有意なリスク因子であった。この結果について著者は「重度ADと皮膚T細胞性リンパ腫の混同がリンパ腫リスクの増加の一因となっている可能性がある」と指摘したうえで、「局所ステロイド薬および局所カルシニューリン阻害薬が重大な影響を及ぼすことはなさそうだ」とまとめている。Journal of the American Academy of Dermatology誌2015年6月号(オンライン版2015年4月1日号)の掲載報告。 研究グループは、症例対照研究とコホート研究について、系統的な文献検索とメタ解析を行った。 主な結果は以下のとおり。・検索で得られた論文3,979本中、基準を満たした24本が本レビューに組み込まれた。・コホート研究では、リンパ腫のリスクがわずかに増加していた(相対リスク:1.43、95%信頼区間[CI]:1.12~1.81)。・症例対照研究では、リンパ腫の有意なリスク増加はみられなかった(オッズ比:1.18、95%CI:0.94~1.47)。・ADの重症度は、リンパ腫の有意なリスク因子であった。・非常に強力な局所ステロイド薬は、リンパ腫のリスク増加と関連していた。・局所カルシニューリン阻害薬については、1論文でタクロリムスと皮膚リンパ腫との有意な関連が報告された。

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