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パニック障害 + うつ病、副作用と治療経過の関係は

 抗うつ薬の副作用は治療の有効性に影響を及ぼす。しかし、副作用が発現する患者や患者の副作用を予測することは困難である。米国・イリノイ大学シカゴ校のStewart A Shankman氏らは、パニック障害合併の有無による、うつ病患者の副作用発現状況を調査した。また、副作用により治療経過を予測可能かも検討した。これらの影響の特異性を調査するため、分析では不安障害、社交不安障害、全般性不安障害(GAD)を調査した。The Journal of clinical psychiatry誌オンライン版2017年1月3日号の報告。 大規模な慢性期うつ病患者のサンプルを対象に、2002~06年に12週間、事前に計画されたアルゴリズムに従って抗うつ薬を投与した。うつ症状(ハミルトンうつ病評価尺度)と副作用を2週間ごとに評価した。 主な結果は以下のとおり。・ベースライン時のパニック障害の生涯診断は、胃腸(OR:1.6、95%CI:1.0~2.6)、心臓(OR:1.8、95%CI:1.1~3.1)、神経系(OR:2.6、95%CI:1.6~4.2)、尿生殖器の副作用(OR:3.0、95%CI:1.7~5.3)への治療と関連している可能性が高かった。・副作用の頻度、強さ、罹病期間の増加は、パニック障害を合併した患者において、抑うつ症状の増加とより強い関連が認められた。・社交不安障害、GADは、これらの影響と関連が認められなかった。関連医療ニュース パニック症に対し第2世代抗精神病薬は有用か 双極性障害と全般性不安障害は高頻度に合併 パニック障害 + 境界性パーソナリティ障害、自殺への影響は?

24042.

アジア人で眼圧上昇と血糖降下薬の関連を示唆

 眼圧は全身薬物療法と関連しているのだろうか。シンガポール・国立眼科センターのHenrietta Ho氏らは、中国人、インド人およびマレー人を対象としたシンガポール眼疾患疫学研究の事後解析を行い、β遮断薬は眼圧低値と、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)、スタチンおよびスルホニル尿素(SU)薬は眼圧高値と関連が示唆されることを明らかにした。これらの関連はそれほど強くはなかったが、血糖降下薬のみ1mmHg超の眼圧上昇と関連していたことから、著者は「緑内障眼の眼圧に対する全身薬物療法の作用はよく解明されていないが、重要である」と述べたうえで、「緑内障患者は、薬物の種類によって眼圧上昇または低下のリスクに曝されている可能性があり、眼圧コントロールに影響があるかもしれない」とまとめている。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2017年1月12日号掲載の報告。 研究グループは、多民族的なアジア人集団で全身薬物療法と眼圧との関連を検討する目的で、シンガポール眼疾患疫学研究の事後解析を行った。 解析対象は、参加した中国人(募集期間2009年2月9日~2011年12月19日)、マレー人(同2004年8月16日~2006年7月10日)、およびインド人(同2007年5月21日~2009年12月29日)の計1万33例(回答率78.7%)のうち8,063例であった。年齢は平均57.0±9.6歳、女性50.9%、中国人2,680例(33.2%)、マレー人2,757例(34.2%)、インド人2,626例(32.6%)。緑内障、眼手術歴または外傷、および左右の眼圧の差が5mmHg以上の参加者は除外した。 眼圧は、ゴールドマン圧平眼圧計を用いて測定し、薬物療法および他の変数に関するデータはインタビュアーを介した質問票から得た。薬物療法と眼圧との関連について、線形回帰モデルを用い、2015年8月1日~10月31日に解析した。 主な結果は以下のとおり。・β遮断薬は、眼圧低下と関連していた(-0.45mmHg、95%信頼区間[CI]:-0.65~-0.25mmHg、p<0.001)。・眼圧上昇と関連していたのは、ACE阻害薬(+0.33mmHg、95%CI:0.08~0.57mmHg、p=0.008)、ARB(+0.40mmHg、95%CI:0.40~0.75mmHg、p=0.02)、スタチン(+0.21mmHg、95%CI:0.02~0.4mmHg、p=0.03)、SU薬(+0.34mmHg、95%CI:0.05~0.63mmHg、p=0.02)であった。・血糖降下薬のみ、他の研究で5年間に緑内障の発生リスクが14%高まる閾値とされる1mmHg超の眼圧上昇と関連していた。・眼圧に対する薬物種類間の相加的、相乗作用あるいは拮抗的な相互作用は確認されなかった。

24043.

中国の糖尿病患者は全死亡率2倍~51万人7年間の前向き研究/JAMA

 ここ数十年で中国の糖尿病有病率が急激に上昇しているが、これまで糖尿病に関連する超過死亡の信頼し得る推定データはなかった。英国・オックスフォード大学のFiona Bragg氏らは、中国の都市部と地方から集めた成人約51.3万例を7年間前向きに追跡した研究で、糖尿病と超過死亡との関連を調査。その結果、中国において糖尿病が、心血管系に限らず幅広い疾患別死亡率増大と関連していること、また、有病者は都市部のほうが多いが、超過死亡との関連は地方のほうが強いことを明らかにした。JAMA誌2017年1月17日号掲載の報告。30~79歳の成人51万2,869例を7年間追跡 研究グループは、糖尿病と超過死亡との関連を評価し、糖尿病関連の絶対超過死亡を、中国の都市部と地方について調べた。7年間の全国前向き調査は、中国10地域(都市部5、地方5)から30~79歳の成人51万2,869例が参加して行われた。被験者は2004年6月~2008年7月に集められ、2014年1月まで追跡を受けた。 ベースラインで糖尿病を確認(既往歴ありまたはスクリーニングにより検出)。主要評価項目は、死亡レジストリで確認した全死因死亡と疾患別死亡で、Cox回帰分析を用いて、ベースラインでの糖尿病有病者vs.非有病者の補正後死亡率比(RR)を推算・比較した。糖尿病関連死は都市部よりも地方で高い 51万2,869例は、平均年齢は51.5(SD 10.7)歳、女性は59%であった。糖尿病有病者は5.9%で、地方4.1%に対し都市部8.1%、男性5.8%に対し女性6.1%、また3.1%が既往患者で、2.8%はスクリーニングにより検出された。 フォローアップ364万人年において、死亡は2万4,909例、そのうち糖尿病有病者は3,384例であった。 非有病者と比較して糖尿病有病者は、全死因死亡率が有意に高かった(1,373 vs.646例/10万、補正後RR:2.00、95%信頼区間[CI]:1.93~2.08)。また、その率比は、都市部よりも地方で高かった(各RRは1.83[95%CI:1.73~1.94]、2.17[95%CI:2.07~2.29])。 糖尿病を有していることで、次の疾患による死亡増大との関連が認められた。虚血性心疾患(3,287例、RR:2.40[95%CI:2.19~2.63])、脳卒中(4,444例、1.98[1.81~2.17])、慢性肝疾患(481例、2.32[1.76~3.06])、感染症(425例、RR、2.29[1.76~2.99])、肝臓がん(1,325例、1.54[1.28~1.86])、膵臓(357例、1.84[1.35~2.51])、女性の乳がん(217例、1.84[1.24~2.74])、女性生殖器系(210例、1.81[1.20~2.74])である。 また、慢性腎臓病(死亡365例)のRRは、都市部(6.83[95%CI:4.73~9.88])と比べて地方(18.69[14.22~24.57])のほうが高かった。 糖尿病有病者において、全死亡の10%(地方16%、都市部4%)が、糖尿病性ケトアシドーシスまたは糖尿病性昏睡(計死亡408例)が原因であることが確認または有望視された。

24044.

ベンゾジアゼピンと認知症リスク~メタ解析

 ベンゾジアゼピン(BZP)は、先進国のとくに高齢の患者に対し広く用いられている。しかし、BZPは記憶および認知機能に影響を及ぼし、認知症リスクを高める可能性があることが知られている。台湾・台北医学大学のMd Mohaimenul Islam氏らは、BZPと認知症リスクとの関連を評価した観察研究をレビューした。Neuroepidemiology誌オンライン版2016年12月24日号の報告。 認知症アウトカムに対するBZP使用リスクを評価するため、観察研究のシステマティックレビュー、メタ解析を行った。検討には、BZP使用患者と対照群における認知症アウトカムを比較したすべての対象観察研究を含んだ。ランダム効果モデルを用いて、プールされたORを算出した。システマティックレビューには10件(3,696例)が含まれ、そのうち8件はランダム効果メタ解析、感度分析に含めた。 主な結果は以下のとおり。・BZP使用患者における認知症オッズは、BZP未使用患者と比較し、78%高かった(OR:1.78、95%CI:1.33~2.38)。・サブグループ分析では、アジアの研究において高い相関が認められ(OR:2.40、95%CI:1.66~3.47)、北米(OR:1.49、95%CI:1.34~1.65)および欧州(OR:1.43、95%CI:1.16~1.75)の研究において中等度の相関が認められた。・糖尿病、高血圧、心疾患、スタチン系薬剤は、認知症リスク上昇と関連していたが、BMIは負の相関が認められた。・主要な分析および大部分の感度分析において、研究間に統計学的および臨床的に有意な異質性が認められた。 著者らは「本検討により、BZP使用と認知症リスクには有意な関連が示唆された。しかし、観察研究では、観察された疫学的関連性が因果関係であるのか、未測定の交絡因子の結果であるのかを明らかにすることができなかった。この関連を明らかにするためにも、より多くの研究が必要である」としている。関連医療ニュース 認知症予防にベンゾジアゼピン使用制限は必要か ベンゾジアゼピン系薬の中止戦略、ベストな方法は 不適切なベンゾジアゼピン処方、どうやって検出する

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治験責任医師と企業の金銭的関係が試験結果に関連/BMJ

 治験責任医師と試験薬製造会社の経済的な関係は、臨床試験のpositiveな結果と独立の関連があることが、米国・オレゴン健康科学大学のRosa Ahn氏らの検討で示された。研究の成果は、BMJ誌2017年1月17日号に掲載された。無作為化臨床試験の治験責任医師は、一般的に企業と経済的な関連がある。研究の資金源と試験結果の関連を検証する研究は多数行われているが、企業助成の影響を考慮したうえで、治験責任医師の経済的関係と研究結果の関連を検証した研究は少ないという。2013年の195試験を横断的に解析 研究グループは、研究資金源を明らかにしたうえで、治験責任医師の試験薬製造会社との個人的な経済的関係と、試験結果の関連を検証するために、無作為化対照比較試験を対象とした横断的研究を行った(本研究は、直接的な助成は受けていない)。 Medlineを検索し、2013年1月1日~12月31日に主要な臨床専門誌に掲載された、主に薬剤の効果を検討した無作為化臨床試験の論文を同定した。 positiveの定義は、試験薬の効果が、優越性試験では対照薬よりも統計学的に有意に優れる場合、非劣性試験では対照薬よりも有意に劣らない場合、多剤の優越性試験では1つ以上の有効性の主要評価項目が有意に優れる場合、多剤の非劣性試験では1つ以上の有効性の主要評価項目に有意な差がない場合とした。 薬剤の有効性を主要評価項目とし、経済的関係が調査可能で、仮説が明確に記述され、研究助成の情報が含まれた190編(195試験)の論文が解析の対象となった。 第III相試験が52%、企業助成試験が69%を占め、筆頭著者は米国人が38%(74/195試験)で最も多かった。専門分野は、循環器が16%、腫瘍が11%、感染症が11%、泌尿器が7%、消化器が6%の順であった。また、優越性試験が89%、二重盲検試験が75%、プラセボ対照試験は75%だった。企業と経済的関係を持つ試験の76%がpositive 治験責任医師と製薬企業との経済的関係は、132件の研究(67.7%)で認められた。治験責任医師397人のうち、231人(58%)が経済的関係を持ち、166人(42%)は持たなかった。 156人(39%)の治験責任医師が、顧問料/コンサルタント料の受領を報告しており、81人(20%)が講演料の受領、81人(20%)が不特定の経済的関係、52人(13%)が謝礼金の受領、52人(13%)が被雇用関係、52人(13%)が旅行費用の受領、41人(10%)が株式の所有、20人(5%)が試験薬関連の特許の所有を報告していた。 試験結果がpositiveであった136試験のうち103試験(76%)で、治験責任医師と試験薬の製造企業に経済的関係が認められ、negativeであった59試験で経済的関係がみられたのは29試験(49%)であった。 米国の著者は、他国の著者に比べ経済的関係を有する試験が多かった(70% vs.49%、p<0.001)。経済的関係と専門分野には関連はなかったが、登録試験は非登録試験よりも(70% vs.25%、p=0.001)、製薬企業の助成による試験は製薬企業以外の助成の試験よりも(84% vs.31%、p<0.001)、経済的関係がある場合が多かった。一方、優越性試験は非劣性試験よりも、経済的関係がある場合が少なかった(64% vs.95%、p=0.004)。実薬対照試験とプラセボ対照試験、臨床エンドポイントを用いた試験と代替エンドポイントの試験には、経済的関係に有意な差はなかった。 治験責任医師の経済的関係とpositiveな結果の非補正オッズ比(OR)は3.23(95%信頼区間[CI]:1.7~6.1)、資金源で補正したORは3.57(95%CI:1.7~7.7、p=0.001)であり、有意な関連が認められた。 無作為化臨床試験の特性[第III相 vs.その他、症例数(4分位)、筆頭著者の出生国(米国 vs.その他)、専門分野(循環器 vs.腫瘍 vs.その他)、試験登録の有無、試験デザイン(実薬対照 vs.プラセボ対照/対照なし)、優越性試験 vs.非劣性試験、臨床エンドポイント vs.代替エンドポイント]を含めた解析を行ったところ、これらの要素は経済的関係とpositiveな結果に明確な影響を及ぼさなかった(OR:3.37:1.4~7.9、p=0.006)。 著者は、「これらの知見は、エビデンスの基盤へのバイアスの混入の可能性を示唆する」とし、「新たな治療の開発の進展における企業と学界の協働の重要性を考慮すると、エビデンスの基盤の信頼性の確保における研究者、施策立案者、専門誌編集者の役割について、さらに考察する必要がある」と指摘している。

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アレクチニブ CNS転移にも良好な効果:2試験のプール解析

 アレクチニブは第I/II相試験でCNSへの活性を示している。この活性のさらなる評価のため、2つのシングルアーム第II相試験から、ALK陽性非小細胞肺がん(以下、NSCLC)患者への安全性と有効性のプール解析が行われた。 2試験とも、対象はクリゾチニブによる前治療を受けた患者で、アレクチニブ600mg×2/日の投与を受けていた。両試験の主要評価項目は、独立評価委員会によるRESIST ver.1.1に基づいた全奏効率(ORR)。追加の評価項目はCNS全奏効率(CORR)、CNS病勢制御率(CDCR)、CNS奏効期間(CDOR)であった。 136例(全対象患者の60%)の患者がベースライン時にCNS転移を有し、そのうち50例(37%)は測定可能なCNS転移であった。95例(70%)の患者はCNSへの放射線療法歴を有し、そのうち55例はアレクチニブ開始の6ヵ月以上前に放射線療法を完了していた。追跡期間中央値は12.4ヵ月(0.9~19.7ヵ月)である。 主な結果は以下のとおり。・ベースライン時に測定可能なCNS病変があった患者のCORRは64.0%(95%CI:49.2~77.1%) 、CDCRは90.0%(95%CI:78.2~96.7%)、CDORは10.8ヵ月(95%CI:7.6~14.1ヵ月)であった。・CNS病変測定可能かつ/または不能患者のCORRは42.6%(95%CI:34.2~51.4%)、CDCRは85.3%(95 CI:78.2~90.8%)、CDORは11.1ヵ月(95%CI: 10.3ヵ月~評価なし)であった。・放射線治療を受けた患者(95例)のCORRは35.8%(95%CI:26.2~46.3%)、放射線療法を受けていない患者(41例)では58.5%(95%CI:42.1~73.7%)であった。 アレクチニブは、ベースライン時のCNS病変の有無にかかわらず良好な忍容性を示し、クリゾチニブ抵抗性のALK陽性NSCLCに対する全身的な作用に加え、CNS転移に対しても良好な効果を示した。

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152)中性脂肪の働きを簡単に説明する【脂質異常症患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話患者コレステロールと中性脂肪は同じものですか?医師確かに、両方ともあぶらなので同じように思えますね。けれど、その働きは違うんです。患者えっ、どう違うんですか?医師中性脂肪はエネルギー源です。ですから、使われないと肝臓や身体に溜まってしまいます。患者肝臓や身体に溜まる?医師そうです。肝臓に溜まると脂肪肝、身体に溜まると体脂肪になります。患者なるほど。運動して、エネルギーを使わないといけないわけですね(気付きの言葉)。●ポイント中性脂肪がエネルギー源であることを説明し、使われないと肝臓や身体に溜まることを説明します

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統合失調症患者、悲しい曲を悲しいと認識しているのか:都立松沢病院

 これまでの研究では、統合失調症患者の音楽能力は損なわれていると報告されている。東京都立松沢病院の阿部 大樹氏らは、悲しみをマイナーコードに関連付ける患者の能力を評価するための簡便な音楽ベースの試験法を開発し、さらに音楽的障害と精神症状との相関関係の特性を明らかにした。Schizophrenia research誌オンライン版2016年12月23日号の報告。 対象は、統合失調症患者29例と年齢、性別、音楽的背景にマッチした対照群29例。対象者には、最初にCメジャー進行コード、次にCマイナー進行コードと2つの音楽刺激を与えた。対象者は、どの刺激が悲しみと関連しているかを回答した。精神症状重症度は、PANSSを用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・マイナーコードが悲しみと関連していた割合は、統合失調症患者で37.9%(95%CI:19.1~56.7)、対照群で97.9%(95%CI:89.5~103.6)であった。・治療抵抗性統合失調症と診断された4例は、マイナーコードと悲しみが関連しなかった。・マイナーコードを悲しいと認識しない患者は、すべてのPANSSサブスケールにおいて有意に高いスコアを示していた。 著者らは「簡便なテストで、統合失調症患者の音楽誘発感情を評価することができ、音楽誘発感情と精神症状との潜在的な関連も示されるであろう」としている。関連医療ニュース 統合失調症、男と女で妄想内容は異なる 音楽療法にうつ症状改善は期待できるか 音楽療法が不眠症に有用

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認知症リスクが高い飲酒量、低い飲酒量

 軽~中等度の飲酒は認知症を予防できるが、過度の飲酒はむしろリスクを増加させる可能性があると考えられている。しかし、これらの知見については研究方法がさまざまであることや標準的定義がないことから、解釈には慎重を要する。今回、中国海洋大学のWei Xu氏らが前向き試験のメタ解析で、アルコール摂取量と認知症リスクとの量-反応関係を検討したところ、1日当たりのアルコール摂取量が12.5g*以下であればリスク低下と関連し、6gで最もリスクが低く、38g以上ではリスクが高まる可能性を報告した。European journal of epidemiology誌オンライン版2017年1月17日号に掲載。*アルコール12.5gの目安:ビール(5%)約310mL、日本酒(15%)約100mL、ワイン(14%)約110mL 本研究では、電子データベースの系統的検索によって、参加者7万3,330人とすべての認知症(All-Cause Dementia、以下ACD)4,586症例を含む11研究、参加者5万2,715人とアルツハイマー型認知症1,267症例を含む5研究、参加者4万9,535人と血管性認知症542例を含む4研究を特定した。リスクの推定はランダム効果モデルを用いて統合した。 主な結果は以下のとおり。・アルコール摂取量とACDリスクとの間に非線形の関係を認めた(pnonlinearity<0.05)。・認知症リスク低下に関連するアルコール摂取量は最大12.5g/日までで、約6g/日でリスクが最も低くなった(RR≒0.9)。・アルコール摂取量が23杯/週もしくは38g/日を上回ると、ACDリスクは上昇(約10%)するようであった。・認知症に関するアルコールの影響は60歳未満でより大きい可能性があることが、サブグループ分析で示された。

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原因不明の失神と最新のICMデバイス

 日本メドトロニック株式会社から低侵襲の植え込み型心臓モニタReveal LINQ(リビール リンク)が2016年9月発売された。この機器は、体積比で従来品から87%小型化しており、皮下挿入型長時間心電計(以下、ICM)ともいわれる。原因が特定できない失神と潜在性脳梗塞の診断に適応を持ち、胸部皮下に挿入することで最長3年間の持続的な心電図モニタリングが可能である。また、データの自動的送信機能により遠隔からでも医師がイベントを確認できる。Reveal LINQの発売にあたり開催されたメディアセミナーにて「失神診療への貢献が期待される皮下挿入型心電計」と題し、産業医科大学 不整脈先端治療学 安部治彦氏が講演した。ICMを失神患者の診断に使用する頻度は米国に比べきわめて少ない 失神で医療機関を受診する患者は年間で80万人と多い。これは、医療機関入院患者の1~3%、救急外来受診者の3~5%を占める。失神の原因は多様だが、原因疾患により予後は大きく異なる。なかでも、心臓突然死の原因となるなど、生命予後が非常に悪い心原性失神は失神全体の15%を占める。この心原性失神の危険因子として、基礎心疾患と共に不整脈は重要な所見である。 失神の治療は原因疾患によって異なる。とはいえ、失神は瞬間に起こる症状であり、画像所見など形としての異常が残らないため、発作の瞬間を捉える必要がある。そのため、さまざまな検査をしても原因疾患の特定に至らないことが多いのが現状である。本邦では、失神患者の診断にホルター心電図、心エコーを行う頻度が多いが、これで原因がわかることはまずない、と安部氏は言う。心臓突然死が多い米国では、この2つの検査で陰性でも、さまざまな検査と行う。なかでも、体外式長時間心電計と共に、ICMの本邦医療機関での使用頻度は米国に比べきわめて少ない。 ICMは心原性失神の原因を特定するために有用なのであろうか?安部氏は、講演の中で、産業医科大学における原因不明の失神患者に対するICMの診断有用性の評価試験の途中経過を紹介した。86例の原因不明の失神患者のうち、ICMで確定診断に至ったのは61例(71%)にのぼった。また、確定診断に至った患者のうち心原性失神は42例(64%)であった。そのなかには、長年にわたり診断がつかない再発性の失神患者も存在する。 本邦医療機関でのICMの普及遅れの背景として、失神の診断についての知識不足という医療者側の問題と共に、ICMの抵抗感による患者の拒否という要因も否めない。当デバイスは、従来に比べ1割強に小型化され、さらに挿入方法の工夫により侵襲も低くなっていることもあり、患者の抵抗感が少なくなるのではないか、と安部氏は言う。 ICMは失神の原因診断率が高い検査であり、いつ発生するかわからない失神の原因把握に有用性が高いといえる。失神は突然死の原因となるだけでなく、就労や自動車運転の制限など社会的な影響も大きい。ICMの新デバイスがこれらの問題解決の一翼を担うことを期待したい。

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抗CD20抗体ocrelizumab、多発性硬化症の進行抑制/NEJM

 ヒト化抗CD20モノクローナル抗体ocrelizumabは、一次性進行型多発性硬化症の臨床的および画像上の疾患進行を抑制することが、スペイン・バルデブロン大学病院のXavier Montalban氏らが実施したORATORIO試験で示された。研究の成果は、NEJM誌2017年1月19日号(オンライン版2016年12月21日号)に掲載された。多発性硬化症の組織傷害のメカニズムは不明であるが、B細胞が抗原の発現や自己抗体の産生、サイトカインの分泌を介する機序に関与しており、B細胞の除去が治療に有効である可能性が示唆されている。ocrelizumabは、CD20陽性B細胞を選択的に除去するが、B細胞の再構築能および既存の液性免疫は保持されるという。治療効果をプラセボ対照比較試験で評価 ORATORIOは、一次性進行型多発性硬化症の治療におけるocrelizumabの有効性と安全性を評価する、二重盲検無作為化プラセボ対照並行群間比較第III相試験(F. Hoffmann-La Roche社の助成による)。 対象は、年齢18~55歳、McDonald診断基準(2005年改訂版)で一次性進行型多発性硬化症と診断され、総合障害度評価尺度(EDSS)スコアが3.0~6.5(0~10、点数が高いほど機能障害が重度)、機能別障害度評価尺度の錐体路機能スコアが2(0~6、点数が高いほど機能障害が重度)以上の患者であった。 被験者は、ocrelizumab(600mg)またはプラセボを24週ごとに静脈内投与する群に2対1の割合で無作為に割り付けられた。治療期間は120週以上とし、事前に規定された件数の機能障害の進行イベントが発生するまで継続することとした。 主要評価項目は、time-to-event分析で12週時の機能障害進行が確定された患者の割合であった。障害進行は、ベースラインのEDSSスコアが5.5以下の患者は、ベースラインから1.0以上の上昇、5.5以上の患者は0.5以上の上昇と定義した。 2011年3月3日~2012年12月27日に732例(ITT集団)が登録され、ocrelizumab群に488例、プラセボ群には244例が割り付けられた。120週の治療に到達したのは、ocrelizumab群が402例(82%)、プラセボ群は174例(71%)であった。試験期間中央値は、それぞれ2.9年、2.8年だった。12週時進行割合:32.9% vs.39.3%、MRI脳病変総体積:-3.4% vs.7.4% ベースラインの平均年齢は、ocrelizumab群が44.7±7.9歳、プラセボ群は44.4±8.3歳、女性がそれぞれ48.6%、50.8%含まれた。症状発現からの平均経過期間は6.7±4.0年、6.1±3.6年、診断からの平均経過期間は2.9±3.2年、2.8±3.3年、平均EDSSスコアは4.7±1.2、4.7±1.2だった。 12週時に機能障害進行が確定された患者の割合は、ocrelizumab群が32.9%と、プラセボ群の39.3%に比べ有意に良好であった(ハザード比[HR]:0.76、95%信頼区間[CI]:0.59~0.98、p=0.03)。 24週時に機能障害進行が確定された患者の割合は、ocrelizumab群が29.6%であり、プラセボ群の35.7%と比較して有意に優れた(HR:0.75、95%CI:0.58~0.98、p=0.04)。 ベースラインから120週時までの、25フィート時間制限性歩行試験(T25FW)の悪化の割合は、ocrelizumab群が38.9%と、プラセボ群の55.1%よりも有意に低かった(p=0.04)。 T2強調MRI上の脳病変の総体積は、ocrelizumab群が3.4%減少したのに対し、プラセボ群は7.4%増加した(p<0.001)。また、脳体積は、ocrelizumab群が0.90%減少したのに対し,プラセボ群の減少は1.09%であった(p=0.02)。 SF-36の身体機能サマリースコアの変化には、有意な差はみられなかった(補正平均変化量=ocrelizumab群:-0.7 vs.-1.1、p=0.60)。 ocrelizumab群は、注射部位反応(39.9% vs.25.5%)、上気道感染症(10.9% vs.5.9%)、口腔ヘルペス感染症(2.3% vs.0.4%)の頻度が、プラセボ群に比べ高かった。腫瘍は、ocrelizumab群の2.3%、プラセボ群の0.8%に認められた。また、重篤な有害事象(20.4% vs.22.2%)および重篤な感染症(6.2% vs.5.9%)の発生率は、両群間に臨床的に有意な差はみられなかった。 著者は、「長期の安全性と有効性を明らかにするには、拡大試験による観察を要する」としている。

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救急での死亡予測に有用な敗血症の新規国際基準/JAMA

 感染症が疑われる救急部門受診患者に対して、迅速連続臓器不全評価(qSOFA)スコアの使用は、全身性炎症反応症候群(SIRS)基準や重症敗血症基準と比較して、院内死亡の予測能に優れることが、フランス・パリ第6大学のYonathan Freund氏らによる国際前向きコホート試験の結果、示された。著者は、「所見は、最近新たに定義された敗血症と敗血症性ショックの国際基準Sepsis-3の、救急部門での使用を支持するものであった」とまとめている。Sepsis-3では、高死亡リスクの患者を識別するためSIRS基準に代わってqSOFAスコアを使用することが推奨されている。しかし、この新基準については前向きな確認が行われていない臨床設定があり、救急部門で付加価値をもたらすのかは不明であった。JAMA誌2017年1月17日号掲載の報告。院内死亡を、qSOFA、SOFA、SIRSを用いて評価 qSOFAの死亡予測を前向きに確認し、敗血症の新たな基準と既存の基準の有用性を比較する試験は、2016年5~6月に、フランス、スペイン、ベルギー、スイスの計30の救急部門で被験者を登録して行われた。4週の期間中に感染症が疑われ救急部門を受診した連続患者について、敗血症の既存および新定義の検体をすべて集め、退院または死亡まで追跡した。 主要評価項目は院内死亡で、qSOFA、SOFA、SIRSを用いて評価した。qSOFAの予測能、SIRS基準と重症敗血症基準より優れる 1,088例がスクリーニングを受け、879例が解析に包含された。年齢中央値は67歳(四分位範囲:47~81歳)、女性が47%、また379例(43%)が呼吸器感染症であった。 結果、院内全死亡率は8%であった。qSOFAスコア2点未満の院内死亡率は3%に対し、同2点以上は24%で、両スコアによる院内死亡率の絶対差は21%(95%信頼区間[CI]:15~26%)であった。 qSOFAスコアの院内死亡率の予測能は、SIRS基準および重症敗血症基準よりも優れていた。受信者動作特性曲線下面積(AUROC)は、qSOFAスコア0.80(95%CI:0.74~0.85)に対し、SIRS基準および重症敗血症基準はいずれも0.65(95%CI:0.59~0.70)で、有意差が認められた(p<0.001、増分AUROC:0.15[95%CI:0.09~0.22])。 qSOFAスコア2点以上の院内死亡との関連ハザード比は6.2(95%CI:3.8~10.3)であった。これに対して重症敗血症基準は3.5(95%CI:2.2~5.5)であった。

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喘息の過剰診断・過剰治療が許されない時代へ(解説:倉原 優 氏)-636

 「喘息と診断されている患者の3人に1人が誤診だ」と言われたら、どう思うだろうか。私はまっとうに診断をしていると反論する人もいれば、なんとなく喘息だと診断しているので何も言い返せない人もいるかもしれない。すべてが誤診だとバッサリ切り捨てているわけではないが、言い方を変えたとしても「喘息と診断されている患者の3人に1人が、適切に診断された喘息を現在有していない」と結論付けたのが本研究である。 過去5年で喘息と診断された613例の成人が解析の対象になっている。彼らは喘息薬を服用していた場合、4回の通院時に薬の量を漸減されている。もし彼らが現在喘息でないのなら、症状の悪化も気道過敏性も顕在化しないということだ。つまり、喘息と診断されている患者の中から“偽性喘息”をあぶり出そうというわけだ。 喘息の存在が否定されたのは、613例の被験者のうち203例(33.1%、95%信頼区間29.4~36.8%)だった。さらに、追加12ヵ月の追跡によって、最終的に181例(29.5%、95%信頼区間25.9~33.1%)が喘息のエビデンスなしと判断された。つまり、喘息患者の約3分の1が現在喘息があるとはいえない状態だったのだ。 これは一見プライマリケアに大きな衝撃を与えるように思われるが、実は日本の喘息診療ではそう不思議なことではない。というのも、喘息診断のハードルは意外に高いためである。プライマリケアでは気道可逆性検査はおろかスパイロメトリーすら実施できず、病歴と聴診だけで診断をつけられている喘息患者が少なくない。短期的に気管支攣縮を来している例でも、喘息という診断の下、長期の吸入薬が処方されているのが現状だ。 喘息の誤診における最も重大なものは、疾患の存在を見逃し適切な治療が導入されていないことである。そういう観点からは、過剰診断・過剰治療というのは、なんとなく「仕方がないよね」という赦免の風潮が医療界にはある。しかし時代は変わりつつある。パターナリスティックな過剰診断・過剰治療はもはやevidence basedとは対極にあるトンデモ医療のように扱われることが増え、不必要な薬剤は断つべきなのだろう。 この研究は、誤診しないことが重要だということを述べたいのではない、と私は感じた。喘息と診断されてもその後再評価することで喘息の治療をやめられる患者がいるということ、それが患者の利益につながることを示唆しているのである。 プライマリケア医・呼吸器内科医にとっては、自身の喘息診療を回顧するよい機会になるかもしれない。

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肺腺がんはタバコとは関係ない?

肺腺がんはタバコと関係ない? がんの多くは、がんができる前の細胞の性質が影響します。つまり、どの細胞ががんになるのかによって、がんの性質が変わります。 肺がんにも種類があります。そのなかで肺腺がんは「喫煙とは関係がないがん」と言われてきました。しかし、低タールタバコの普及に伴い、肺腺がんが増えています。 腺組織が多く、肺の深いところにできるのが、肺腺がんです。原因としては、タバコの薄い煙の影響が考えられています。※これに対して、扁平上皮が多く、肺の浅いところには扁平上皮がんができます。タバコの濃い煙の影響と考えられています。煙を吸う深さで、がんの深さが異なる ➡ タバコの煙はがんの原因!社会医療法人敬愛会 ちばなクリニック 清水 隆裕氏Copyright © 2016 CareNet, Inc. All rights reserved.Copyright © 2017 CareNet, Inc. All rights reserved.

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Dr.平島のフィジカル教育回診 第5回

第5回 腹部の診察を解剖の視点から極める!今回は、腹痛の診断の中でも押さえておきたい「虫垂炎」の身体診察をお届けします。腹部の身体診察の手技を振り返りながら、腹痛診断のポイント、解剖学的な虫垂炎の痛みの原因など、平島部長がコンパクトなレクチャーで解説していきます。具体的な内容として、問題編では、18歳・男性の症例で腹痛部位と疾患、Problem listの作成回診編(1)では、解剖を意識した虫垂炎診察のためのフィジカルのポイント回診編(2)では、実際の回診の様子、検査オーダーでのコメント作成など学んでいきます。視聴後、すぐ臨床で役立つ知識を、目いっぱい詰め込んでお届けするDr.平島のフィジカル教育回診。回診スタートです。

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循環器内科 米国臨床留学記 第17回

第17回 内科系フェローシップ選考の実際(後編)今回は、前回に引き続き米国の内科系フェローシップ選考について、自身の経験を踏まえて具体的に書いてみます。広いアメリカ、かさむ面接費用多くのプログラムは、自分の大学や病院の内科のレジデンシーにポジションの3分の1程度を確保しています。たとえば私のいるプログラムでは、5つのポジションのうち、2つは同じ大学のレジデントに与えられます。これはプログラム、候補者双方にメリットがあります。同じ病院で数年間働き、人間性や勤勉さを知っているレジデントを取るほうが、1回のインタビューで判断したレジデントを採用するよりも安全です。一方、候補者にとっても自分のプログラムから3人応募者がいて、同じ大学・病院の循環器プログラムが自前のレジデントに3つのポジションを確保していれば、ほぼ確実に循環器フェローになれますし、ほかの病院に面接などに行かなくても済みます。こういった事情で、約800ある循環器フェローのうち、およそ250程度は内部からのレジデントに確保されているので、外部候補者にはさらに狭き門となります。私のレジデンシーは、Ohio州のFMG(外国医学部卒業者)ばかりのプログラムでした。プログラムディレクターは教育的で、素晴らしいプログラムでした。しかしながら、FMGが多いということは一般的には評価の高いプログラムではありません。同期のパキスタンやペルー出身の4人が循環器に応募しましたが、マッチングできたのは私1人でした。私が獲得した5つのインタビューも、ほとんどがコネクションに頼ったもので、コネクションがなければ、アンマッチに終わっていた可能性が高いと思います。ただし、同じFMGでもMayoなど有名なレジデンシープログラム出身だと、よりたくさんのインタビューに呼ばれますので、マッチングに有利になります。インタビューはお金がかかります。広いアメリカですから、東海岸から西海岸のプログラムの面接にたった1回行くだけで、400~500ドルはかかります。また、面接に行く間、誰かが仕事をカバーしなければならないので、20件以上呼ばれても、あらかじめ10件程度に絞るのが一般的です。循環器や消化器などの競争率が高いフェローシップでは、統計的に5つ以上の面接に呼ばれればマッチする可能性が高いと言われます。私の場合は、現在のプログラムやテレビドラマERのモデルともいわれている、シカゴのCook County病院などを含めて、呼ばれた5件のインタビューすべてに行きましたが、旅費だけで2,000ドル近くかかりました。面接当日の様子面接の実際の様子について書きたいと思います。面接の日に、行われる講義や昼食にわれわれフェローが参加することがあります。フェローとしては、礼儀をわきまえないなど問題がある候補者が自分のプログラムに来ると困りますので、そういった候補者をプログラムディレクターに報告し、マッチングのリストから外すように求めます。面接では、なぜ循環器や消化器などに進みたいのか、これまでにどのような研究をしてきたのか、将来はアカデミック(大学に残って研究や教育に従事)に進みたいのか、プライベートな病院に進みたいのか、などを聞かれます。面接に来る多くのレジデントは、行儀よく振る舞い、当たり障りのない返答をする(研究に興味がなくても、興味があると答えるなど)ので、面接だけで判断するのは難しいことが多いです。プログラムも、さまざまな手を使って候補者を判断します。候補者が在籍するレジデントプログラムに知り合いがいれば、連絡を取り、その候補者がどのような人柄なのかを調べます。LOR(Letter of Recommendation)と呼ばれる推薦状も重要です。この手紙は、基本的に、候補者には読めないように推薦者からプログラムに直接送られます。実際に、候補者のことをあまりよく書いていない推薦状も存在しますから、候補者はどの指導医に推薦状を書いてもらうかを慎重に選ばなければなりません。循環器フェローシップの面接に来るような米国人は、アイビーリーグやStanford、UCLAなどの有名大学出身でエリートが多いですから、自信に満ち溢れていますし、話も上手です。そんな候補者と比べて、英語が母国語でない私は、話がうまく弾むかすら不安でした。ですから、面接の際は、プログラムにいる指導医をあらかじめ調べ、その先生の論文などに目を通し、話が弾むように準備しました。12月に発表されるマッチング提出された書類や面接を基に、プログラムが候補者をランキングします。マッチングに際しては、プログラムが直接、候補者にランクを伝えることは禁止されているはずですが、実際には、プログラム側が来てほしい候補者に「あなたを高く評価している」というメールを送ることがほとんどです。最終的に、12月にマッチングが発表になります。マッチしなかった場合、hospitalistやchief residentなどになり、翌年再チャレンジする人もいます。ただ、われわれのようなFMGおよびvisa保有者にとって、希望のフェローシップに進むのは容易ではありませんし、visaで米国に滞在している場合、アンマッチは帰国を意味します。アンマッチ後、どうしても米国に残りたい場合、chief residentやその他のサブスペシャルティーに進むこともできますが、必ずしもうまくいくとは限りません。

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摂食障害の重症度把握と診断ツールを検証

 夜間摂食症候群(night eating syndrome:NES)は、一般的に重症度尺度である夜間摂食アンケート(Night Eating Questionnaire:NEQ)を用いて評価するが、これはすべての診断基準を評価するものではない。また、夜間栄養診断アンケート(Night Eating Diagnostic Questionnaire:NEDQ)は、すべての診断基準を評価することができるが、完全に検証されたわけではない。米国・ワグナー大学のLaurence J Nolan氏らは、NEQおよびNEDQの妥当性を検証した。Appetite誌オンライン版2016年12月23日号の報告。 対象は、学生254人、一般集団468人。NEQ、NEDQ、ピッツバーグ睡眠質問票、ツァンうつ病自己評価尺度(Zung Self-report Depression Scale:SDS)、Yale Food Addiction Scale(YFAS)を用いて評価を行った。またNESの他の研究と同様に、NEDQスコアの上昇は、うつ病の増加、睡眠の質の低下、食品依存(food addiction)、BMIと関連するかも検討した。 主な結果は以下のとおり。・NEQおよびNEDQのスコアは有意に正の相関を示し、有効性が実証された。・NESの診断においてNEQとNEDQの結果は一致していた。NEDQによって診断された患者の56%がNEQの閾値スコアを満たしていた。・ NEQの閾値スコアを満たした33例中5例だけがNEDQ診断基準を満たしていなかった。・高NEDQは、高SDS、YFASスコア、睡眠の質の低下と関連していた。・NEDQによるFull-syndrome NESは、一般集団ではBMIが高かったが、学生では認められなかった。・他のすべてのアンケートのスコアは、一般集団のほうが高かった。・NEQとNEDQの診断の相違は、アンケートの構成の違いによるものであり、診断のために設計されたNEDQに起因する可能性がある。 著者らは「NEQは、NESの重症度を診断するため便利であるのに対し、NEDQは臨床的に有用な診断ツールである」としている。関連医療ニュース 女子学生の摂食障害への有効な対処法 神経性過食症と境界性パーソナリティ障害との関連 拒食に抗精神病薬、その是非は

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LG入りヨーグルトがアスピリン誘発小腸傷害を軽減

 アスピリン誘発小腸傷害に対するプロバイオティクスの効果はまだ十分に検討されていない。今回、東海大学の鈴木孝良氏らが実施したプラセボ対照二重盲検比較試験で、ラクトバチルスガセリOLL2716(LG)が、アスピリン誘発小腸傷害の軽減および消化管症状の緩和に有用であることが示された。Digestion誌2017年1月号に掲載。 本試験では、アスピリンを1ヵ月以上投与された64例の患者が登録され、LG入りヨーグルト(112mL)またはプラセボを1日2回6週間摂取した。小腸傷害はヨーグルト摂取の前後のカプセル内視鏡検査によって評価した。また、患者の症状への効果についても、摂取前後にFSSG(Frequency Scale for the Symptoms of GERD)とGSRS(Gastrointestinal Symptom Rating Scale)の質問票を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・ベースライン時の患者特性および小腸粘膜傷害の数について、2群間に有意な差はなかった。・LG群ではプラセボ群に比べ、6週間後の小腸粘膜傷害や発赤が有意に少なかった(p<0.01)。・FSSGおよびGSRSのスコアもLG群では有意に改善し、プラセボ群では改善しなかった。

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アテゾリズマブ 尿路上皮がんの1次治療に申請:シスプラチン不適患者に

 スイスRoche社は2017年1月9日、FDA(米国食品医薬品局)がアテゾリズマブの生物学的製剤承認一部変更申請(sBLA)と優先審査を受理したことを発表した。対象はシスプラチンによる化学療法の適用がない局所進行または転移性尿路上皮がんで、前治療歴なし(1次治療)、あるいは術前・術後補助化学療法12ヵ月以降で病勢進行した患者。 このアテゾリズマブに関するsBLAの提出はIMvigor210試験を基にしており、FDAは2017年4月30日までに結論を出す予定。 IMvigor210試験は単群の第II相試験で、局所進行または転移性尿路上皮がん患者に対するアテゾリズマブの安全性と効果をBD-L1発現にかかわらず評価している。対象患者はコホート1と2の2つのコホートに登録された。今回の申請の基となったのは、シスプラチン適用のない未治療(1次治療)または術前術後補助化学療法12ヵ月以降で病勢進行した患者を対象としたコホート1。 アテゾリズマブは2016年5月、FDAにより、既治療の進行膀胱がんに対して30年ぶりに認められた。尿路上皮がんは、腎盂、尿管、尿路にみられ、膀胱がんの90%を占めている。■参考Roche社:プレスリリースIMvigor210試験 コホート1(ClinicalTrials.gov)■「アテゾリズマブ」関連記事アテゾリズマブ、小細胞肺がんのOS、PFS改善(IMpower133)/NEJM

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稀少難病「表皮水疱症」を知る

 2017年1月19日、NPO法人表皮水疱症友の会DebRA Japan/公益財団法人共用品推進機構は、「稀少難病『表皮水疱症』を学ぶ~日常生活での不便さ・便利さ、もの・ことについて」と題するセミナーを開催した。 「表皮水疱症」は10万人に1人の頻度で生まれる遺伝性の稀少難病で、日本国内の推定患者数は1,000人程度とされている。日常生活における軽微な刺激や摩擦によって安易に全身の皮膚や粘膜にびらんや水疱を生じる。指定難病に指定されているが、根治療法はない。表皮水疱症とは はじめに、新熊 悟氏(北海道大学病院皮膚科)が「表皮水疱症」の疾患の概要を説明した。 表皮水疱症は、皮膚の表皮と真皮の接着タンパクの異常で表皮と真皮が剥がれ、びらんや水疱を生じる皮膚病である。本症は、「単純型表皮水疱症」(表皮下層に裂隙)、「接合部型表皮水疱症」(表皮と真皮結合部に裂隙)、「栄養障害型表皮水疱症」(表皮直下に裂隙)の3つに大別される。原因となるタンパクの違いで、臨床症状も多岐にわたる。 なかでも「栄養障害型表皮水疱症」は、手指の癒着、粘膜障害、水疱の傷あとが皮膚がんとなる場合もある。 本症を取り巻く環境として、根治療法がない、専門家が少なく、診断できない医師が多い、診断検査実施可能な施設が限られている、医療以外の日常生活における支援が病院側では対処できていないことなどを挙げ、それらに対応すべく、表皮水疱症センター設立の必要性を述べ、最後に、「最終目標は新規治療法の開発である」と講演を結んだ。患者の立場から 続いて、本症患者の石井 真里奈氏が日常生活における不便さや病気とどう付き合っているかを語った。「常に痛み、かゆみがあり、力を入れようとすると水疱ができて皮がむけてしまうため、ペットボトルのふたを開けるのにも苦労する。たくさん不便なことはあるが、それで気に病むのではなく、前向きな気持ちを持つことが大事である」と述べた。 最後に、NPO 法人表皮水疱症友の会 DebRA Japan代表の宮本 恵子氏が患者会の必要性について語った。 今年で患者会設立から10年が経ち、「この病気と向き合うことで、たくさんの仲間ができた」と述べた。患者会の活動によって2010年に在宅難治性皮膚疾患処置指導管理料が認められ、在宅におけるガーゼなどの衛生材料が保険の算定対象となった。しかし、皮膚科医がいまだにこの制度を知らない場合もあり、恩恵を受けられない患者もいるという。こういった状況を踏まえ、「患者や医師、医療従事者患者などが情報を得られる拠点づくりをしていきたい」と、講演を結んだ。

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