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新規候補薬剤neratinibがHER2陽性/HR陰性乳がんに有効な可能性(解説:矢形 寛 氏)-576

 I-SPY2試験は、新規薬剤の有効性をみるために、再発率の高い乳がんに対して、乳がん術前化学療法でpCR率を標準治療との間で比較する無作為化第II相試験である。 少ない症例数、低コスト、短い期間で効率的に候補を選び出す試験として注目を浴びている。 バイオマーカーを使って乳がんのサブタイプ分類を行い、どのサブタイプが新規薬剤に有効でありそうかを調べるのであるが、適応的ランダム化という方法を使って適宜割り付けを調整し、有効である確率が高いサブタイプを抽出して、第III相試験に移行させていこうというものである。 新規薬剤であるneratinibはチロシンキナーゼ阻害薬であるが、有効な乳がんサブタイプを本試験で検討したところ、HER2陽性/HR陰性において有効である可能性が高そうだという結果となった。このような方法論は、今後も普及していく可能性がある。

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高プロラクチン血症、アリピプラゾール切り替えと追加はどちらが有効か

 高プロラクチン血症は、抗精神病薬の悪影響として重要な問題でありながら、しばしば見逃されている。いくつかの研究によると、アリピプラゾールへの切り替えや追加により、抗精神病薬誘発性高プロラクチン血症が改善することが報告されている。しかし、これら2つの治療法の有効性、安全性を直接比較した報告はなかった。韓国・NHIC Ilsan HospitalのHui Woo Yoon氏らは、高プロラクチン血症に対するアリピプラゾールの切り替えと追加の効果について比較検討を行った。Clinical neuropharmacology誌オンライン版2016年7月19日号の報告。 対象は、抗精神病薬誘発性高プロラクチン血症を有する患者52例。軽度の高プロラクチン血症(血清プロラクチン値:50ng/mL未満)を有する患者にアリピプラゾール投与を行った。重度の高プロラクチン血症(血清プロラクチン値:50ng/mL超)を有する患者は、アリピプラゾール追加群(前治療薬にアリピプラゾールを追加)とアリピプラゾール切り替え群(前治療薬からアリピプラゾールへ切り替え)に無作為に割り付けられた。血清プロラクチン値、月経障害、性機能障害、精神病理学、QOLを、0、1、2、4、6、8週目に調査した。 主な結果は以下のとおり。・両群ともに、有意な血清プロラクチン値や月経障害の低下および性機能障害の改善が認められた。・重度の高プロラクチン血症を有する患者において、切り替え群の高プロラクチン血症患者数、月経障害患者数は、追加群と比較し、8週目で有意に低かった。 著者らは「抗精神病薬誘発性高プロラクチン血症や月経障害、性機能障害を含む高プロラクチン血症に関連する有害事象に対し、アリピプラゾールへの切り替え、追加のどちらでも有効であった。さらに、アリピプラゾールへの切り替えは、追加よりも、統合失調症患者の高プロラクチン血症や関連する有害事象の改善に有効であることが示唆された」としている。関連医療ニュース 抗精神病薬誘発性高プロラクチン血症にアリピプラゾール補助療法 リスペリドン誘発性高プロラクチン血症への補助療法 統合失調症患者、そもそもプロラクチン値が高い

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前立腺全摘除術、ロボット支援腹腔鏡 vs.開腹手術/Lancet

 ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術vs.開腹恥骨後式前立腺全摘除術のアウトカムを直接比較する第III相無作為化試験の術後早期12週時点の結果が発表された。オーストラリア・Royal Brisbane & Women's Hospital(RBWH)のJohn W Yaxley氏らによる検討で、機能的アウトカムについて有意差はみられなかったという。著者は、さらなる長期追跡が必要であるとしたうえで、「中間解析の時点では、患者は手術アプローチではなく、信頼を寄せている気心が通じた経験豊かな執刀医の選択を優先することを推奨する」と述べている。これまで両手術アプローチを比較した試験のデータはなかった。Lancet誌オンライン版2016年7月26日号掲載の報告。6週、12週、24ヵ月で排尿・性機能、腫瘍学的評価を計画 試験は、両手術の機能的および腫瘍学的アウトカムの比較を目的とした。被験者はRBWHで募り、適格条件は、限局性前立腺がんの新規診断を受け手術を選択し、英語が話せ、頭部外傷・認知症・精神疾患の既往や他の併発がんがなく、平均余命10年以上が推定される35~70歳の男性であった。集まった被験者は、ロボット支援腹腔鏡群もしくは開腹手術群に無作為に割り付けられた。無作為化はコンピュータで行われ、試験は非盲検で行われたが、データ解析に携わった試験研究者に対して患者の状態は知らされなかった。さらに、マスクされた中央病理医によって生検および切除検体の評価が行われた。 主要アウトカムは、排尿機能(EPICの排尿ドメインで評価)および性機能(EPICとIIEFの性ドメインで評価)で、6週、12週、24ヵ月時点で評価した。また腫瘍学的アウトカム(断端陽性、生化学検査および画像診断に基づく24ヵ月時点の病勢進行)も評価。健康関連およびドメイン特異的QOLアウトカムの評価が24ヵ月にわたって推進された。 本報告では6週、12週時点の早期アウトカムを報告。主要解析および安全性解析はper-protocol集団を包含して行われた。12週時点評価では両群スコアに有意差なし 2010年8月23日~2014年11月25日に、326例が登録され両群に163例ずつが無作為に割り付けられた。施術前に試験を中断した被験者は18例(開腹手術群12例、ロボット支援腹腔鏡群6例)で、12週時点の評価を完了したのは開腹手術群121例、ロボット支援腹腔鏡群131例であった。 結果、開腹手術群 vs.ロボット支援腹腔鏡群の排尿機能スコアについて、術後6週時点(74.50 vs.71.10、p=0.09)、12週時点(83.80 vs.82.50、p=0.48)ともに有意な差はみられなかった。性機能スコアも、術後6週時点(30.70 vs.32.70、p=0.45)、12週時点(35.00 vs.38.90、p=0.18)ともに有意な差はみられなかった。 断端陽性率は、10% vs.15%だった。両群差の同等性検定の結果は、90%信頼区間(CI)値が事前規定のΔ値10%を超えており確定できなかった。しかしながら優越性検定で両群間に有意な差はないことが示されている(p=0.21)。 術後合併症の報告は、開腹手術群14例(9%)、ロボット支援腹腔鏡群6例(4%)であった(p=0.052)。術中有害事象の報告はそれぞれ12例(8%)、3例(2%)であった。

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“身体不活動”が世界の大きな経済負荷に/Lancet

 罹患率や早期死亡率だけではなく、身体不活動(physical inactivity)はかなりの経済負荷を招いていることが、オーストラリア・シドニー大学のDing Ding氏らによる検討の結果、明らかにされた。著者は、「本報告は、世界中で非伝染性疾患を減らすための包括的戦略の一部として、定期的な身体活動の促進を優先すべき根拠となるものだ」と述べている。世界的に広がっている身体不活動は、慢性疾患の拡大および早期死亡に関連しているとされる。これまで疾病負荷については多数の報告がある一方、身体不活動の経済負荷について世界レベルでの定量化はされていなかった。Lancet誌オンライン版2016年7月27日号掲載の報告。身体不活動に起因する経済負荷を142ヵ国について推算 研究グループは、経済負荷を理解することはリソースの優先順位付けに関する情報提供に役立ち、身体活動の増大への世界的な取り組みを促すことにつながるとして本検討を行った。 身体不活動に起因する直接的な医療費用、生産性損失、障害調整生命年(DAILY)を、標準化した方法および142ヵ国(世界人口の93.2%)から入手できた最適データを使って推算した。直接医療費用とDAILYは、冠動脈疾患、脳卒中、2型糖尿病、乳がん、大腸がんについて算出。生産性損失は、フリクションコストアプローチを用いて身体不活動関連の死亡に関して推算した。 解析は、データを入手できた国ごとで身体不活動をベースに行い、身体不活動に関連した各疾患アウトカムおよび全死因死亡の補正後人口寄与割合(PAF)を調べた。高所得国は身体不活動の経済負荷の占める割合が大きい 2013年の世界の身体不活動による医療費用は、国際ドル単位で保守的に見積もって538億ドルと推算された。そのうち312億ドルは公的セクターが、129億ドルは民間セクターが、97億ドルは家庭によって支払われたものであった。疾患別では、50億ドルが冠動脈疾患、60億ドルが脳卒中、2型糖尿病は376億ドル、乳がん27億ドル、大腸がん25億ドルであった。 身体不活動の死亡がもたらした生産性損失は137億ドルであり、DALYへの影響は1,340万ドルであった。 高所得国は身体不活動の経済負荷の占める割合が大きく(医療費用の80.8%と間接費用の60.4%)、低・中所得国は疾病負荷の占める割合が大きかった(DALYの75.0%)。 全体として2013年の世界の身体不活動の経済負荷は、保守的解析(conservative analyses)では675億ドル(185~1,821億ドル)であった一方、非保守的解析では1,452億ドル(470~3,388億ドル)と、より高値の推算値が示された。

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わかる統計教室 第3回 理解しておきたい検定 セクション15

インデックスページへ戻る第3回 理解しておきたい検定セクション15 非劣性試験・同等性試験を学ぶセクション1 セクション2 セクション3 セクション4 セクション5セクション6 セクション7 セクション8 セクション9 セクション10セクション11 セクション12 セクション13 セクション14「非劣性を示す」ことを証明するために、どのような検定を行うのでしょうか。ここでは、非劣性試験や同等性試験の検定方法について解説します。■3つの臨床試験臨床試験には、大きく3つの試験があります。優越性試験(Superiority Trials):対照群に有効性が優ることを示す試験同等性試験(Equivalence Trials):有効性が同等であることを示す試験非劣性試験(Non-inferiority Trials):有効性が一定以上劣らないことを示す試験■優越性試験普通の検定(今まで学んできた検定)です。帰無仮説:新薬は従来薬(あるいはプラセボ)と有効性は等しい。対立仮説:新薬は従来薬と有効性は違っている。または、新薬は従来薬より有効性で優っている。*留意点 帰無仮説は仮説検定の理論に基づく仮説であり、対立仮説は導きたい結論です。●算出法p値を算出します。p値<0.05は帰無仮説を棄却し、対立仮説を採択。新薬は従来薬と有効性で優っていると信頼度95%でいえます。p値>0.05は帰無仮説を棄却できず、対立仮説を採択できません。新薬は従来薬より有効性で優っているといえません。その信頼度95%です。■非劣性・同等性試験表54のように解熱剤である新薬Yの8例と従来薬Xの10例を割り付けた研究において、薬剤投与前後の低下体温平均値が新薬Yで1.0℃、従来薬Xで0.7℃である場合を考えます。表54 同等性を説明するためのデータ■非劣性・同等性試験 - p値から同等性はいえない表54の研究データに仮説検定を行ってみました。帰無仮説:新薬Yの低下体温平均値は従来薬Xと同等である。対立仮説:新薬Yの低下体温平均値は従来薬Xと違いがある。p値=0.27p値>0.05より、帰無仮説を棄却できず、対立仮説を採択できない。ここで質問です。この解析結果を正しく表しているのはどれでしょうか。1.新薬Yの低下体温平均値は従来薬Xと同等である。2.新薬Yの低下体温平均値が従来薬Xと違いがあるとはいえない。3.新薬Yの低下体温平均値が従来薬Xより低いとはいえない。正解は「2」になります。○ 帰無仮説を棄却できない → 対立仮説を採択できない✕ 帰無仮説を棄却できない → 帰無仮説を採択できないp値は、「違いがあるとはいえない」ことは証明できても、「同等である」ということを証明することはできないのです。■非劣性・同等性試験 - 同等性は信頼区間で検証できるそれでは、同等性を示すにはどうすればよいのでしょうか。表55に2つの研究、AとBがあります。AとBどちらも低下体温平均値は、同じでp値は1>0.05です。これよりどちらも帰無仮説は棄却できず、低下体温平均値は、YとXでは違いがあるといえません。これより、YとXは同等だといってはいけません。同等性は、p値では把握できませんが、信頼区間で検証できます。表55 同等性を示すためのデータ信頼区間をみると、Aは-0.55~0.55Bは-0.09~0.09です。p値は同じでも、信頼区間は、BのほうがAより幅が狭くなっています。Aは幅が広すぎてYとXは同等とはいえませんが、Bは幅が狭いので同等といえそうですね。■非劣性・同等性試験 - 同等性マージン表56の事例では、仮に同等性マージンを-0.2~+0.2と設定してみました。表56のようにBにおいて信頼区間が-0.09~0.09と狭く、臨床的に同等だとみなして良いという判断ができれば、YとXは同等ということができます。ただし、この判断の基準になる、「信頼区間がこのくらいであれば許容できる」という同等性の許容範囲は、研究を始める前に決めておき、研究計画書に記載しておくことが義務付けられています。この許容範囲を「同等性マージン」といいます。Bは同等性マージンの範囲に入っているので、同等性があるといえるのです。表56 信頼区間と同等性マージン■非劣性・同等性試験 - 非劣性次に、「非劣性」の判定についてみていきましょう。表57のように、比較する対照群が新薬と従来薬の場合、新薬は副作用が少ないなど、従来薬よりも利点があると想定します。従来薬に対し有効性において優越性が証明できなくても、「劣っていないことが証明できればそれでよし」といった研究に使われる、このような試験を「非劣性試験」といいます。非劣性試験では、新薬が従来薬より劣っていないかどうかのみに注目し、新薬が従来薬より優れているという優越性が成り立っても成り立たなくても構いません。そのため、同等性を示すマージンが両側であるのとは異なり、非劣性試験では信頼区間の片側のみに注目します。表57 非劣性・同等性試験:非劣性の判定表58の事例では、仮に非劣性マージンを-0.4と設定してみました。非劣性とは、新薬が従来薬に対して劣っていないと示すことなので、従来薬について効果があるほうの非劣性マージンから信頼区間がはみ出ていない研究Bが非劣性を示すものとなります。表58 信頼区間と非劣性マージン■今回のポイント通常の仮説検定において「有意差があるかどうか」の判断は次のように行う。p値<0.05信頼区間が0を挟んでいる仮説検定 p値>0.05 有意差なし → 同等性があるといえない。同等性、非劣性の解析には信頼区間を用いる。同等性は、信頼区間が同等性マージンの間にあれば肯定できる。非劣性は、信頼区間が非劣性マージンの片側の内側にあれば肯定できる。同等性、非劣性の研究は、解析方法だけでなく、マージン設定などのデザインも重要である。デザインなどに関する注意事項はCONSORT(Consolidated Standards of Reporting Trials: 臨床試験報告に関する統合基準)に記されている。 インデックスページへ戻る

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137)血圧は環境で変化します、職場では…【高血圧患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話 医師(血圧測定後)良い血圧の値ですね。 患者はい。ありがとうございます。先生のおかげです。 医師どういたしまして。ところで家庭での血圧はいかがですか? 患者朝と晩に血圧を測定していますが、ほとんど良い値です。たまに、高くなることがありますが…。 医師それはどんな時ですか? 患者仕事でいろいろあった時とか、残業で帰りが遅くなった時ですね。 医師なるほど。ストレスで血圧が上がる「職場高血圧」というのがあります。肥満の人や高血圧の家族歴がある人に多いとされています。 患者そうなんですか。それじゃ、1度、職場で血圧を測ってみようかな。 医師それは良いですね。どうだったか、また教えてください。●ポイント「職場高血圧」の話題で、ストレスと高血圧の関係について振り返ります1)Kamel N, et al. J Natl Med Assoc.2006;98:601-606.2)Myers MG, et al. Hypertension.2015;66:489-495.3)Myers MG. J Hypertens.2012;30:1894-1898.

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てんかん患者の運動、その利点と障害とは

 てんかん患者の運動に関する利点と障害について、定量的手段を用いた研究は行われている。しかし、定性的調査を用いての個人的経験の検討は不十分である。英国・ローハンプトン大学のSarah S Collard氏らは、経時的にてんかん患者の運動についてのナラティブを提示し、てんかん患者の運動に対する心理社会的影響をさらに理解するための報告を行った。Epilepsy & behavior誌2016年8月号の報告。 3~4ヵ月に1回、4例(年齢:23~38歳)へのインタビューが1年間実施された。一様ではない発作型とコントロールより、合計16回のインタビューを行った。運動経験の分析には、ナラティブ分析を用いた。 主な結果は以下のとおり。・運動は心理的および身体的ウェルビーイングに良好な効果をもたらすことが示唆された。しかし、医学的アドバイスや再発性発作の結果としての運動による予防は、社会的孤立、不安、自信の欠如、欲求不満、怒りといった負の効果をもたらした。・負の影響を軽減し、運動のルーチン化を維持するためには、運動強度レベルの減少や異なる身体的活動への参加を行う必要がある。・運動生活への順応や感情の周期的な変動に対し、時間が重要な因子であることが示唆された。 著者らは「これらの知見は、てんかん患者の運動に対する心理社会学的な利点や障害、コントロール不能な発作に対処する際の注意、運動ルーチン化に及ぼす影響を理解するうえで重要である。今後の研究において、てんかん患者の運動に対する障害を克服し、より多くのてんかん患者が運動の利点を享受することが望まれる」としている。関連医療ニュース てんかん患者の性的問題の現状 日本人高齢者、運動でアルツハイマー病リスク軽減:九州大学 医学の進歩はてんかん発症を予防できるようになったのか

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肥満外科手術の骨折リスク、術前も術後も高い/BMJ

 肥満外科手術患者は術前も術後も骨折リスクが高いことが、カナダ・ケベック州CHU研究センターのCatherine Rousseau氏らによる検討の結果、明らかにされた。年齢・性別で適合した肥満者と非肥満者を対照群としたコホート内症例対照試験の結果による。また、発生部位も特定され、術前は肥満に関連した骨折だったが術後は骨粗鬆症にみられる骨折パターンに変化していた。胆膵路転換術(biliopancreatic diversion)を受けた人では明らかな骨折リスクが認められたことも判明、胃バイパス手術(Roux-en-Y gastric bypass)、スリーブ状胃切除術(sleeve gastrectomy)については断定的な結果は得られなかったという。BMJ誌オンライン版7月27日号掲載の報告。コホート内症例対照試験で手術群と肥満・非肥満対照群を比較 肥満外科手術が骨折リスクを増大するのかどうかを調べる検討は、2001~14年にカナダ・ケベック州で同手術を受けた患者を、同州の医療管理データベースから選択し後ろ向きコホート内症例対照試験にて行われた。該当患者は1万2,676例(介入群、女性72.3%、平均年齢42[SD 11])、年齢・性別で適合した肥満者3万8,028例と非肥満者12万6,760例(対照群)を組み込んだ。 骨折の発生率および部位を介入群と対照群で比較。また、骨折リスクについて、各群、および2006~14年については手術法別に、術前と術後を比較した。骨折既往、併存疾患数、社会的貧困度、居住地域で補正した条件付き多変量ポアソン回帰分析モデルを用いた。術後の骨折は骨粗鬆症パターンに変化 肥満外科手術を受けた介入群の患者は、術前においても、肥満・非肥満者の対照群よりも骨折の発生率が高い傾向が認められた。介入群の術前の骨折発生率10.5%に対し、肥満群は8.1%、非肥満群は6.6%であった。 術後平均4.4年後では、介入群のほうが骨折が起きやすい状況であることがみてとれた。同群の発生率は4.1%で、肥満群は2.7%、非肥満群は2.4%であった。介入群の術後補正後骨折相対リスクは、対肥満群1.38(95%信頼区間[CI]:1.23~1.55)、対非肥満群1.44(同:1.29~1.59)と有意に高率であった。 また術前では、介入群は対照群と比べて、下肢遠位部の骨折リスクが高く、上肢骨折リスクは低く、脊椎、股関節・大腿骨・骨盤の骨折リスクは同程度であった。しかし術後は、下肢遠位部の相対リスクは低減し(0.66、95%CI:0.56~0.78)、変わって上肢(1.64、1.40~1.93)、脊椎(1.78、1.08~2.93)、骨盤・股関節・大腿骨(2.52、1.78~3.59)のリスクが増大した。  術式別にみた検討では、骨折リスクの増大は、胆膵路転換術例でのみ認められた。 これらの結果を踏まえて著者は、「骨折リスクアセスメントとマネジメントを肥満外科手術の一連として行う必要がある」とまとめている。

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転移性脳腫瘍の放射線治療、認知機能を維持するには/JAMA

 1~3個の転移性脳腫瘍を有するがん患者では、定位放射線照射(SRS)単独はSRS+全脳照射(WBRT)に比べ認知機能の悪化割合が低いことが、米国・テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのPaul D Brown氏らの検討で示された。研究の成果は、JAMA誌2016年7月26日号に掲載された。SRSが適応となる転移性脳腫瘍では、SRS施行後にWBRTを加えると腫瘍コントールが改善するが、認知機能の低下を招くため、脳転移の治療におけるWBRTの役割について議論が続いている。認知機能の悪化を無作為化試験で評価 研究グループは、転移性脳腫瘍の治療においてSRS単独とSRS+WBRTにおける認知機能の悪化を比較する無作為化試験を行った(米国国立がん研究所[NCI]の助成による)。 対象は、年齢18歳以上、全身状態(ECOG PS)が0~2で、脳転移の個数が1~3個(腫瘍径<3cm)の患者であった。 SRSは、SRS単独群では20~24Gyを、SRS+WBRT群では18~22Gyを照射した。WBRTは総線量30Gyを12分割で照射した。 主要評価項目は3ヵ月時の認知機能の悪化とした。7つの認知機能検査を行い、3ヵ月時にベースラインから>1SD低下した検査が1つ以上あった場合に、認知機能悪化と判定した。 2002年2月~2013年12月までに、北米の34施設に213例が登録され、SRS単独群に111例、SRS+WBRT群には102例が割り付けられた。単独群で認知機能とQOLが良好、OSに差はない 全体の平均年齢は60.6歳(SD 10.5歳)で、103例(48%)が女性であった。111例(SRS単独群:63例、SRS+WBRT群:48例)が試験を完遂した。全体のフォローアップ期間中央値は7.2ヵ月であり、完遂例では11.6ヵ月だった。 3ヵ月時に認知機能が悪化した患者の割合は、SRS単独群が63.5%(40/63例)であり、SRS+WBRT群の91.7%(44/48例)に比べ有意に良好であった(群間差:-28.2%、90%信頼区間[CI]:-41.9~-14.4%、p<0.001)。 3ヵ月時のQOLは、総QOLを含めSRS単独群が良好であった(ベースラインからの平均変化:-0.1 vs. -12.0点、平均差:11.9、95%CI:4.8~19.0、p=0.001)。 頭蓋内治療成功期間は、SRS単独群がSRS+WBRT群よりも短かった(ハザード比[HR]:3.6、95%CI:2.2~5.9、p<0.001)。 機能的自立(BarthelインデックスによるADL評価)には両群間に差を認めなかった(p=0.26)。 全生存期間(OS)中央値は、SRS単独群が10.4ヵ月、SRS+WBRT群は7.4ヵ月であった(HR:1.02、95%CI:0.75~1.38、p=0.92)。 長期生存例(12ヵ月以上生存;SRS単独群15例、SRS+WBRT群19例)における3ヵ月時の認知機能悪化の割合は、SRS単独群が45.5%と、SRS+WBRT群の94.1%に比べ良好であり(群間差:-48.7%、95%CI:-87.6~-9.9%、p=0.007)、12ヵ月時もSRS群が低かった(60 vs. 94.4%、群間差:-34.4%、95%CI:-74.4~5.5%、p=0.04)。 著者は、「SRS群は認知機能が良好で、OS中央値には差がなかったことから、1~3個の脳転移を有する患者ではSRS単独が好ましい戦略と考えられる」としている。

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10~30代での飲酒が精巣胚細胞腫瘍リスクに

 精巣胚細胞腫瘍(TGCT)の病因についてこれまでのデータから、出生後の環境や生活習慣が関与する可能性が示唆されている。今回、米国ワシントン大学のMary L Biggs氏らが集団ベースの症例対照研究で調べた結果、青年期や成人期の飲酒がTGCTリスクの増加に関連する可能性があることが示唆された。International journal of cancer誌オンライン版2016年7月30日号に掲載。 本試験は、米国の18~44歳のTGCT患者540人の症例群と、年齢をマッチさせた1,280人の対照群による症例対照研究である。 参加者には、ビール、ワイン、蒸留酒についてそれぞれ、7~8年生時、9~12年生時、基準日(症例群では診断日、対照群では対応日)前5年間における消費量を尋ねた。著者らは、ロジスティック回帰を用いて、期間別、全体および飲料別、セミノーマと非セミノーマそれぞれで、飲酒とTGCTリスクの関連におけるオッズ比(OR)と95%信頼区間(CI)を推定した。 主な結果は以下のとおり。・基準日前5年間でみたところ、非飲酒者と比較すると、飲酒量が週当たり1~6杯、7~13杯、14杯以上のOR(95%CI)はそれぞれ、1.20(0.85~1.69)、1.23(0.81~1.85)、1.56(1.03~2.37)であった(傾向のp=0.04)。9~12年生時の飲酒における結果はそれぞれ、1.39(1.06~1.82)、1.07(0.72~1.60)、1.53(1.01~2.31)であった(傾向のp=0.05)。7~8年生時での飲酒はまれで、TGCTとの間に統計的学的に有意な関連は認められなかった。・基準日前5年間における飲酒量との関連はセミノーマよりも非セミノーマで強くみられたが、その差は統計的学的に有意でなかった(p>0.05)。・アルコール飲料の種類が異なっても関連は同様であった。

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イワケンの「極論で語る感染症内科」講義

第1回 なぜ極論が必要なのか? 第2回 あなたはなぜその抗菌薬を出すのか 第3回 その非劣性試験は何のためか 第4回 急性咽頭炎の診療戦略のシナリオを変えろ! 第5回 肺炎・髄膜炎 その抗菌薬で本当にいいのか? 第6回 CRPは何のために測るのか 第7回 急性細菌性腸炎 菌を殺すことで患者は治るのか第8回 ピロリ菌は除菌すべきか第9回 カテ感染 院内感染を許容するな 第10回 インフルエンザ 検査と薬の必要性を考えろ 第11回 HIV/AIDS 医療者が知っておくべきHIV/AIDS診療の今 きょく ろん 【極論】1.極端な議論。また,そのような議論をすること。極言。2.つきつめたところまで論ずること。           大辞林第3版(三省堂)イワケンこと岩田健太郎氏が感染症内科・抗菌薬について極論で語ります。「この疾患にはこの抗菌薬」とガイドラインどおりに安易に選択していませんか?それぞれ異なった背景を持つ患者にルーチンの抗菌薬というのは存在するはずがありません。抗菌薬が持つ特性や副作用のリスクなどを突き詰めて考え、相対比較をしながら目の前の患者に最適なものを特定することこそが、抗菌薬を選択するということ。イワケン節でその思考法をたたきこんでいきます。※本DVDの内容は、丸善出版で人気の「極論で語る」シリーズの講義版です。 書籍「極論で語る感染症内科」は2016年1月丸善出版より刊行されています。  http://pub.maruzen.co.jp/book_magazine/book_data/search/9784621089781.html第1回 なぜ極論が必要なのか? 抗菌薬選択、感染症治療に関してなぜ“極論”が必要なのかをイワケンが語ります。これまでの感染症の診断・治療の問題点を指摘しながら、どういう方向に向かっていかなければならないのか、何をすればよいのかを示していきます。“感染症とはなにか”が理解できる内容です。第2回 あなたはなぜその抗菌薬を出すのか抗菌薬を処方するとき、何を基準に選択していますか?ほとんどの場合において「スペクトラム」を基準にしていることが多いのではないでしょうか?否。本当にそれでいいのでしょうか。移行性、時間依存性、濃度依存性などの抗菌薬が持つ特性や副作用のリスクなどを突き詰めて考え、、相対比較をしながら最適なものを特定することこそが、抗菌薬を選択するということ。イワケン節でその思考法をたたきこみます。第3回 その非劣性試験は何のためか近年耳にする機会が増えている「非劣性試験」。既存薬よりも新薬の効果のほうが劣っていないことを示す試験で、新薬が主要な治療効果以外に何らかの点で優れているということを前提としてが実施するものである。本来患者の恩恵のために行われるべきこの試験が価値をもたらすことは当然ある。しかしながら、臨床的には意味の小さいいわゆる「me too drug」を増やす道具になりかねないということも、また事実である。この試験のあり方にイワケンが警鐘を鳴らす。第4回 急性咽頭炎の診療戦略のシナリオを変えろ!いよいよ疾患の診療戦略に入っていきます。まずは誰もが診たことのある急性咽頭炎。急性咽頭炎の診療において、溶連菌迅速検査の結果が陽性の場合は、抗菌薬(ペニシリン系)を投与を使用し、陰性の場合は、伝染性単核球症などとして、抗菌薬を使用しないという治療戦略が一般的。しかし、細菌性の急性咽頭炎の原因菌は「溶連菌」だけではなかった!つまり、検査が陰性であっても、抗菌薬が必要な場合もある!ではそれをどのように見つけ、診断し、治療するのか?イワケンが明確にお答えします。第5回 肺炎・髄膜炎 その抗菌薬で本当にいいのか?今回は、肺炎と髄膜炎の診療戦略について見ていきます。風邪と肺炎の見極めはどうするか?グラム染色と尿中抗原検査、その有用性は?また、髄膜炎のセクションでは、抗菌薬の選択についてイワケンが一刀両断。細菌性髄膜炎の治療に推奨されているカルバペネム。この薬が第1選択となったその理由を知っていますか?そこに矛盾はないでしょうか?ガイドライン通りに安易に選択していると、痛い目を見るかもしれません。番組最後には耐性菌についても言及していきます。第6回 CRPは何のために測るのか炎症の指標であるCRPと白血球は感染症診療において多用されている。多くの医療者は感染症を診るときに、白血球とCRPしか見ていない。CRPが高いと感染症と判断し、ある数値を超えると一律入院と決めている医療機関もある。しかし、それで本当に感染症の評価ができていると言えるのだろうか。実例を挙げながらCRP測定の意義を問う。第7回 急性細菌性腸炎 菌を殺すことで患者は治るのか細菌性腸炎の主な原因菌は「カンピロバクター」。カンピロバクターはマクロライドに感受性がある。しかし、臨床医として、安易にマクロライドを処方する判断をすべきではない。抗菌薬で下痢の原因菌を殺し、その抗菌薬で下痢を起こす・・・。その治療法は正しいといえるのか?イワケン自身がカンピロバクター腸炎に罹患したときの経験を含めて解説します。第8回 ピロリ菌は除菌すべきか世の中は「ピロリ菌がいれば、とりあえず除菌」といった圧力が強い。ピロリ菌が胃炎や胃潰瘍、さらには胃がんなど多様な疾患の原因となる菌であるからだ。一方で、ピロリ菌は病気から身を守ってくれている存在でもあるのだ。そのピロリ菌をやみくもに除菌することの是非を、イワケンの深い思考力で論じる。第9回 カテ感染 院内感染を許容するなカテーテルを抜去して解熱、改善すればカテ感染(CRBSI:catheter-related blood stream infection)と定義する日本のガイドライン。また、カテ感染はカテーテルの感染であると勘違いされている。そんな間違いだらけの日本のカテ感染の診療に、イワケンが切り込む。限りなくゼロにできるカテ感染(CRBSI)。感染が起こることを許容すべきではない。第10回 インフルエンザ 検査と薬の必要性を考えろインフルエンザの診療において迅速キットを使って診断、そして、陽性であれば抗インフルエンザ薬。そんなルーチン化した診療にイワケンが待ったをかける。今一度検査と抗インフルエンザ薬の必要性と意義を考えてみるべきではないだろうか。また、イワケンの治療戦略の1つである、「漢方薬」についても解説する。第11回 HIV/AIDS 医療者が知っておくべきHIV/AIDS診療の今HIV/AIDSの診療は劇的に進化し、薬を飲み続けてさえいれば天寿をまっとうすることも可能となった。そのため、HIV/AIDS診療を専門としない医師であっても、そのほかの病気や、妊娠・出産などのライフイベントで、HIV感染者を診療する機会が増えてきているはず。その患者が受診したとき、あなたはどう対応するのか。そう、医療者として、“患者差別”は許されない!普段通りの診療をすればいいのだ。しかしながら、薬の相互作用や患者心理など、気をつけるべきことを知っておく必要はある。その点を中心に解説する。

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未成年者も禁煙治療を受けよう!

未成年者も禁煙治療を受けよう! 未成年の喫煙は、違法ではありますが処罰の対象ではありません。 未成年者はタバコの害から保護される立場であり、未成年者喫煙禁止法にも罰則は規定されていません(行政処分として喫煙器具の没収が行われる)。処罰の対象は未成年者にタバコを販売した人や喫煙を制止しなかった保護者となっています。 2016年4月から、未成年者の禁煙治療に対しても医療保険が使いやすくなりました。子供の喫煙を防ぐのは保護者やタバコ販売者の役目です!社会医療法人敬愛会 ちばなクリニック 清水 隆裕氏Copyright © 2016 CareNet, Inc. All rights reserved.

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なぜ少年はエレキギターで骨折したのか【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第72回

なぜ少年はエレキギターで骨折したのか FREEIMAGESより使用 エレキギターは電源に接続していますから、何らかのトラブルによって電撃傷を来すことがあるかもしれません。しかし、重度の場合、骨折することもあるのです。え、本当? Pappano D.Radius fracture from an electrical injury involving an electric guitar.South Med J. 2010;103:242-244.これは、14歳の少年がエレキギターを弾いていたところ、トラブルによって感電し、腕の疼痛を訴えたという症例報告です。彼の腕を精査してみると、電撃傷による皮膚障害だけでなく橈骨骨折までもが観察されました。感電に驚いて、手でもぶつけたのでしょうか?実はほかにも似たような報告があります。感電した後に、上腕骨の骨折を来した例1),2)、肩甲骨の骨折を来した例3), 4)、そして腕の骨折を来した例…5),6)。しかも多くの症例報告が、どういうわけか両側同時骨折という奇妙な結果です。感電と骨折に関連があります。電流が体を流れると、筋肉が極度に収縮します。部位によってはとてつもなく強い収縮を来すことがあり、その四肢の捻転によって骨折を来すとされています。そのため、このエレキギターの少年も、腕に通った電流によって筋肉が収縮し、橈骨を骨折したものと考えられます。外でエレキギターを弾く時には、雨が降っていないかどうか注意したほうが良いかもしれません。参考資料1)Stueland DT, et al. J Emerg Med. 1989;7:457-459.2)Zbuchea A. Chirurgia (Bucur). 2015;110:490-492.3)Yilmaz F, et al. Electromyogr Clin Neurophysiol. 2006;46:387-390.4)Kotak BP, et al. J R Soc Med. 2000;93:143-144.5)Adams AJ, et al. Injury. 1997;28:227-278.6)Tucciarone L, et al. Pediatr Med Chir. 1997;19:71-72.インデックスページへ戻る

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BRSの現状と今後の期待

生体吸収性スキャフォールド(BRS)の現状と今後の期待次の時代のPCIデバイス生体吸収性スキャフォールド(BRS)。新デバイスの世界的な評価の現状、今後の期待はどのようなものか?東海大学 中澤 学氏を進行役に、米国CVPathインスティテュートでBVSの研究に携わった国立循環器病研究センター 大塚 文之氏が病理の観点から、オランダ エラスムス大学 胸部疾患センターで数々のBRSの試験に携わる小沼 芳信氏が臨床の観点から最新情報を紹介する。講師紹介

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うつ病女性に対する避妊法に関するレビュー

 うつ病や双極性障害の女性は、望まない妊娠をするリスクが高い。米国疾病対策予防センターのH Pamela Pagano氏らは、うつ病や双極性障害女性に対するホルモン避妊法の安全性を検討した。Contraception誌オンライン版2016年6月27日号の報告。 2016年1月までに発表された論文を対象に、うつ病や双極性障害を有する女性のうち臨床的診断またはスクリーニングツールによる検証で閾値レベル以上であった女性における、任意のホルモン避妊法を使用した際の安全性に関する論文を検索した。症状変化、入院、自殺、薬物療法の変更(増量、減量、薬剤変更)をアウトカムとした。 主な結果は以下のとおり。・2,376件中、6件が選択基準を満たした。・臨床的にうつ病や双極性障害と診断された女性に対する研究は以下のとおり。 1)経口避妊薬(OCs)は、双極性障害女性の月経周期全体にわたって気分を変動させなかった。一方、OCsを使用しなかった女性では月経周期全体にわたって気分が有意に変動した。 2)デポ型酢酸メドロキシプロゲステロン(depot medroxyprogesterone acetate:DMPA)、子宮内避妊用具(IUDs)、不妊手術を用いた女性における精神科入院頻度に有意な差は認められなかった。 3)OCsの使用有無にかかわらず、fluoxetine、プラセボのどちらの治療群においても、うつ病女性のうつ病尺度のスコア増加は認められなかった。・スクリーニングツールでの測定によりうつ病の閾値を満たした女性における結果は以下のとおり。 1)OCsを併用した思春期女性は、プラセボ群と比較し、3ヵ月後のうつ病スコアが有意に改善した。 2)OC使用者は、非使用者と比較し、フォローアップ時にうつでなかった割合は同程度であった。 3)OC併用者では、IUD使用者と比較して、11ヵ月にわたりうつ頻度が少ないことが示唆された。 著者らは「6件の限られた研究から得られた結果によると、OC、レボノルゲストレル放出IUD、DMPAを使用したうつ病または双極性障害の女性では、ホルモン避妊法を使用しなかった女性と比較して、症状の臨床経過の悪化との関連はみられなかった」としている。関連医療ニュース 妊娠中のSSRI使用、妊婦や胎児への影響は 妊娠に伴ううつ病、効果的なメンタルヘルス活用法 妊娠初期のうつ・不安へどう対処する

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多面的な心血管リスク対策で認知症を防げるか?/Lancet

 無作為に抽出した高齢者において、看護師主導による心血管リスク因子に焦点を絞った多面的な介入は、認知症発症率の減少には至らなかった。オランダ・Academic Medical CenterのEric P Moll van Charante氏らが、The Prevention of Dementia by Intensive Vascular care trial(preDIVA試験)の結果、報告した。先行研究では、心血管リスク因子の改善が認知症を予防する可能性が示唆されていた。今回の研究で介入の効果を確認できなかった理由について著者は、「ベースライン時、すでに軽度の心血管リスクを有し、プライマリケアで高い水準のリスク管理が行われていたことによる」と考察したうえで、未治療の高血圧患者においては介入により臨床的に意味のある効果が得られていることから、「今後は選択された集団で介入の有効性を評価すべきである」とまとめている。Lancet誌オンライン版2016年7月26日号掲載の報告。高齢者約3,500例を6年追跡し、多面的介入と通常ケアの認知症発症率等を比較 preDIVA試験は、オランダにて、26の医療センタービルにある116の一般診療所(家庭医)を拠点に実施された、多施設共同非盲検クラスター無作為化比較対照試験であった。 研究グループは、研究参加者として70~78歳の高齢者を募集し、2006年6月7日~2009年3月12日に、適格基準を満たし研究への同意が得られた3,526例を、看護師主導の多面的な心血管系への介入を6年間行う群(介入群)と通常ケアを行う群(対照群)の2群に診療所単位で無作為化した(介入群:63施設1,890例、対照群:53施設1,636例)。 介入群には、6年間にわたって4ヵ月に1回計18回一般診療所を受診してもらい、看護師が心血管リスク因子(喫煙習慣、食事、運動、体重、血圧)の評価と、動機づけ面接法による生活習慣の指導や支援を行った。 主要評価項目は、6年時の累積認知症発症率および障害スコア(Academic Medical Center Linear Disability Score:ALDS)。副次的評価項目は、心血管疾患の発症率および死亡率などであった。評価者盲検とし、アウトカムデータを入手し得たすべての参加者を解析に組み込んだ。認知症発症率や障害スコアに両群間で有意差なし 主要評価項目の解析対象は3,454例(98%)で、平均追跡期間は6.7年(2万1,341人年)であった。介入群では1,853例中121例(7%)、対照群では1,601例中112例(7%)が認知症を発症した(ハザード比[HR]:0.92、95%信頼区間[CI]:0.71~1.19、p=0.54)。追跡期間中に測定された平均ALDSスコアは、両群間で差は認められなかった(介入群85.7[SD 6.8]、対照群85.7[7.1]、補正平均差:-0.02、95%CI:-0.38~0.42、p=0.93)。 副次的評価項目については、死亡率は対照群16%(269/1,634例)に対し介入群は16%(309/1,885例)であり、両群間に差はなかった(HR:0.98、95%CI:0.80~1.18、p=0.81)。心血管疾患発症率も同様にそれぞれ17%(228/1,307例)および19%(273/1,469例)で差は認められなかった(HR:1.06、95%CI:0.86~1.31、p=0.57)。 サブグループ解析の結果、アドヒアランスが良好であった未治療の高血圧症を有する高齢者の場合、認知症発症率は介入群4%(22/512例)に対し対照群は7%(35/471例)であった(HR:0.54、95% CI:0.32~0.92、p=0.02)。

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TAVR後の大動脈弁閉鎖不全症、2つの予測因子/NEJM

 フォンウィルブランド因子(VWF)の高分子量マルチマーの欠損の存在と、アデノシン二リン酸被覆カートリッジの血栓形成による閉塞までの時間(closure time:CT-ADP)の延長は、いずれも経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)後の大動脈弁閉鎖不全症(AR)の予測因子であり、術後1年時の死亡率高値と関連していることが明らかとなった。フランス・リール大学病院センターのE. Van Belle氏らが、高分子量VWFマルチマーの評価あるいは血小板機能分析器(PFA-100)を用いた止血のポイントオブケア検査によりTAVR中のARをモニタリングできる、という仮説を検証する目的でコホート研究を行い、結果を報告したもの。大動脈弁狭窄症に対するTAVRを受ける患者の10~20%は術後ARを発症する。TAVR術後ARはただちに修復可能なので術中に検出することが望ましいが、実際には困難で、迅速かつ確実なスクリーニング法の開発が求められていた。NEJM誌2016年7月28日号掲載の報告。TAVR施行患者で、術中に高分子量VWFマルチマーと血小板機能を評価 研究グループは、2012年8月~2014年4月にリール大学病院でTAVRを受ける183例を第1コホートとして登録した。初回TAVR後に経食道心エコー検査でARが確認された患者には、バルーン拡張術が追加された。ベースラインおよびTAVRの各段階の5分後に、高分子量VWFマルチマーの定量と、PFA-100を用いたCT-ADP測定が行われた。また、術後1年時の死亡率を評価した。 さらに、第2コホートとして201例を登録し、CT-ADPによるAR同定の妥当性を検証した。高分子量VWFマルチマー比率とCT-ADP値が術後ARおよび術後1年死亡率と関連 初回TAVR後、ARが確認されなかった患者137例では高分子量VWFマルチマー比率が正常化した。ARが確認された患者46例においては、追加施行のバルーン拡張術が成功した20例では同比率が正常化したが、ARが持続した26例では正常化しなかった。高分子量VWFマルチマー比率の最適閾値は0.8で、感度92.3%、特異度94.9%、陰性的中率98.7%であった。 CT-ADPも同様の結果であった。ARを検出するCT-ADP値は180秒以上で、感度92.3%、特異度92.4%、陰性的中率は98.6%であった。検証コホートでもそれぞれ83.3%、92.4%、および96.9%と類似の結果であった。 1年の追跡期間中、33例(18%)が死亡した。多変量解析の結果、TAVR終了時の高分子量VWFマルチマー比率ならびにCT-ADP値が、1年時の死亡率と関連していることが示された。

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良い習慣づくり【Dr. 中島の 新・徒然草】(130)

百三十の段 良い習慣づくり何事も3週間続けると習慣として定着するのだそうです。ということで、良い習慣を身につけるためのスマホアプリ、その名もズバリの「Good Habits」。自分が身に付けたいと思っている習慣を一覧表にしておき、毎日こなしてはチェックを入れていくわけです。習慣としてリストに挙げる項目は固定したものではなく、新たに付け加えたり削除したりすることも可能です。身に付けたい習慣としてアプリ作成者が例に挙げていたのは、デンタルフロス、エクササイズ、服薬、トランペットの練習などです。デンタルフロスがあるのはアメリカのアプリらしいところ。当然ながら英語の勉強などという項目はありません。早速、私も自分のスマホにダウンロードして始めてみました。私が習慣付けたい項目として挙げたのは、エクササイズ、ストレッチ、医学の勉強、英語の勉強、片付け、血圧測定などです。あまり大袈裟なものを持ってこないのがコツのようです。私の場合、医学の勉強といっても「知ってそうで知らない疾患の定義を3行にまとめる」という程度。英語の勉強なら「英語ニュースの中の知らなかった単語を1つ書き出す」といったものです。たとえば、RS3PE症候群を3行でまとめると、両手がボクシンググローブのように腫れる予後良好な多関節炎でステロイドで治療するといったところ。英語ニュースを読んでいて知らなかった単語としては「手足などを切断する」という意味の mutilate がありました。ミューティレイトと発音しますが、手足だけでなく鼻や耳やいろいろなものを切り落としたというニュースがあふれています。世の中、物騒なものですね。Good Habits を開始してから血圧を測定して朝夕記録するということはするようになりました。患者さんたちに「血圧を毎日つけなさい」とガミガミ言っている割には、これまで自分ではできていませんでした。あと、エクササイズやストレッチも今のところ皆勤です。全部の項目にチェックを付けないと1日が気持ち良く終われないような気がします。さて、どこまで続けることができるのか?今後も進行状況を報告いたします。最後に1句3週間 つづけたアナタは 本物だ

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統合失調症の維持治療では剤形変更を検討すべきか

 抗精神病薬による維持療法について、長時間作用型注射剤(LAI)と経口剤(AMT)における統合失調症患者の主観的ウェルビーイング、薬物に対する姿勢、QOLの違いを実臨床での証拠を提示するために、イタリア・フィレンツェ大学のF Pietrini氏らは検証を行った。European psychiatry誌オンライン版2016年7月18日号の報告。 対象は、オランザピンまたはパリペリドンを処方された統合失調症外来患者20例。維持療法での経口剤からLAIへの切り替え患者(LAI-AMT群)の選択は、切り替え前に行った。対照群は、主要な社会人口学的、臨床的および治療変数がマッチした、経口AMT治療統合失調症患者20例(経口AMT群)とした。参加者の治療アウトカムは、客観的(PANSS、YMRS、MADRS)および主観的(SWN-K、DAI-10、SF-36)な観点で、ベースライン(T0)と6ヵ月後(T1)に評価した。 主な結果は以下のとおり。・LAI-AMT群は、経口AMT群と比較しPANSS総合精神病理尺度、DAI-10、社会的統合を除くSWN-Kの項目において、有意に高い改善率を示した。・LAI-AMT群では、6ヵ月後の健康関連QOLと日常生活のほぼすべての機能について良好であった。・対照的に経口AMT群では、感情と社会的機能に関する健康関連QOLの悪化が報告された。 結果を踏まえ、著者らは「主観的経験の観点から、統合失調症維持治療におけるLAIの処方は、経口剤を上回る利点を示している」としている。関連医療ニュース LAIを適切に使用するための5つのポイント 錠剤埋め込み型服薬管理システムは、安全なのか パリペリドン持効性注射剤、国内市販後の死亡例分析結果

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