サイト内検索|page:1189

検索結果 合計:36074件 表示位置:23761 - 23780

23761.

臨床試験の品質をCONSORT声明などできちんと見極めよう(解説:折笠 秀樹 氏)-656

 2012年12月~2013年11月に出版された、RCT(ランダム化比較試験)1,122件を対象とした調査が行われた。臨床試験の事前登録は2005年頃から開始されたが、事前登録されたRCTは593件、事前登録されなかったRCTは529件とほぼ半々であった。事前登録の有無については、WHO ICTRP、EU CT、NIH、ISRCTNサイトで確認された。事前登録をしていない臨床試験では、不当にポジティブな(良い)結果を得ているのではないかと仮説を立てた。その傾向はみられたものの、それほど顕著ではなかった。 事前登録したほうがポジティブな結果を得るリスクは、0.87(95%信頼区間:0.78~0.98)であった。統計学的に有意ではあるが、事前登録によってポジティブな結果を得るリスクは13%しか抑制されておらず、それほど顕著な事前登録の効果は認められなかった。企業主導ではない(つまり研究者主導の)RCTに限定すると、そのリスクは0.75(95%信頼区間:0.63~0.89)だったため、事前登録の効果は25%リスク低下と大きかった。 どうして事前登録が不当にポジティブ結果を防げなかったという結果になったのだろうか。それは、本解析では症例数・企業主導の有無・ランダム化の適正性・多施設の有無など、臨床試験の特徴で補正をかけていたためと思われる。補正要因のほうがポジティブ結果への影響が強すぎて、事前登録の影響が消えたのだろう。実際に事前登録された試験は、大規模(多施設)・企業主導・薬剤・高品質という特徴を示していた。つまり、事前登録された臨床試験は高品質のしっかりした試験である。そうした試験では、不当にポジティブな結論へ導く危険性は低いと思われる。一方、事前登録されなかった臨床試験は低質なものが多く、そこでは不当にポジティブな結論へ導く可能性がある。このように、事前登録の有無よりも臨床試験の品質が結論の信憑性に影響すると思われる。したがって、CONSORT声明などで品質が担保された臨床試験かどうかをよく見極めることが必要であろう。

23762.

オランザピンの心血管副作用、メラトニンの保護可能

 第2世代抗精神病薬(SGA)は、患者の早期死亡の起因となる有害な心血管代謝系副作用と関連している。これら心血管代謝系副作用を引き起こすメカニズムは十分にわかっていないが、最近、3つの独立した研究において、メラトニンがSGA治療患者の心血管代謝リスクを防御していることが示された。循環するメラトニンの主要標的領域の1つである視交叉上核(SCN)が、SGA誘発性の早期心血管系効果に関連しているかを、メキシコ国立自治大学のFrancisco Romo-Nava氏らは、Wistarラットを用いて検討を行った。Journal of pineal research誌オンライン版2017年2月22日号の報告。 体内時計、室傍核および自律神経系におけるオランザピンとメラトニンの急性効果について、免疫組織化学、侵襲的心血管測定、ウエスタンブロットを用いて評価を行った。 主な結果は以下のとおり。・オランザピンは、SCNにおいてc-Fos免疫反応性を誘導し、続いて室傍核および迷走神経の背側運動核を誘導し、副交感神経緊張の強力な誘導を示した。・オランザピン投与後のSCN-副交感神経ニューロン経路の関与は、コレラトキシンB逆行性追跡および血管作動性腸管ペプチド免疫組織化学を用いてさらに記録された。・オランザピン誘発性の血圧低下と心拍数低下が裏付けられた。・メラトニンは、副交感神経経路および心血管作用を含むオランザピン誘発性SCN c-Fos免疫反応性を是正し、その一方、線条体、腹側被蓋野および側坐核を含むオランザピンの有益作用に関連する脳領域の活性化は維持された。・SCNにおいて、オランザピンはメラトニンが関与した体内時計の調整因子であるGSK-3βをリン酸化した。・SCNの両側病変は、オランザピンの副交感神経活性への影響を防御した。 著者らは「SCNは、心血管機能に対するオランザピンの初期効果を媒介する重要な領域である。さらなる調査が必要ではあるが、メラトニンは、その作用を是正し、潜在的な保護効果を有する可能性がある」としている。関連医療ニュース オランザピンの代謝異常、原因が明らかに:京都大学 オランザピンの代謝異常、アリピプラゾール切替で改善されるのか 統合失調症の病態にメラトニンが関与

23763.

冠動脈疾患と脳卒中における危険因子の違い

 冠動脈疾患(CHD)と脳卒中には共通のリスク因子があるが、CHDと脳卒中との関連の大きさや向きが異なる因子がある。藤田保健衛生大学の松永 眞章氏らは、アジア人におけるCHDと脳卒中による死亡において、各リスク因子による影響が異なるかどうかを、日本人の大規模コホート研究であるJACC(Japan Collaborative Cohort)Studyで検討した。その結果、高血圧との関連は一致したが、喫煙や糖尿病など他のリスク因子については一致しなかった。Atherosclerosis誌オンライン版2017年3月6日号に掲載。 本研究は、ベースライン時にがん、CHD、脳卒中の既往がない40~79歳の10万4,910人について、1988~2009年に追跡調査した。競合リスク分析を用いて、各リスク因子と2つのエンドポイント(CHDと脳卒中)との関連の違いを調べた。また、各リスク因子の集団での影響を推定するために、これらのエンドポイントにおける人口寄与割合も計算した。 主な結果は以下のとおり。・中央値19.1年間の追跡期間中、CHDにより1,554人が死亡し、脳卒中により3,163人が死亡した。・高血圧とCHDとの関連性は、大きさ・向きとも脳卒中と類似していた(多変量調整ハザード比におけるCHD vs.脳卒中:男性 1.63 vs.1.73、女性 1.70 vs.1.66)。・これらの関連の大きさは、喫煙(同:男性 1.95 vs.1.23、女性2.45 vs.1.35)および糖尿病(同:男性 1.49 vs.1.09、女性 2.08 vs.1.39)では異なっていた。・人口寄与割合は、CHDにおいては男性では喫煙、女性では高血圧が最も高く、脳卒中においては男女とも高血圧が最も高かった。

23764.

リバーロキサバン、国内最大規模のリアルワールドエビデンス~日本循環器学会

 日本におけるリバーロキサバン(商品名:イグザレルト、バイエル薬品株式会社)の特定使用成績調査であるXAPASSの解析結果が、3月17~19日に金沢市で開催された第81回日本循環器学会学術集会にて発表された。本調査では脳卒中または全身性塞栓症の発症抑制を目的にリバーロキサバンを投与された非弁膜症性心房細動患者、1万例超が2012年4月から約2年間で登録された。 今回の発表では、脳卒中のリスクが高いとされる高齢者、腎機能低下例、脳梗塞既往例を含む9,896例における平均観察期間552日の主要結果が報告された。また、第III層臨床試験であるJ-ROCKET AF試験(639例)との比較や、75歳以上の高齢者、腎機能低下例(クレアチニンクリアランス30~49mL/分)、脳梗塞・一過性虚血発作(TIA)既往例といった高リスク層についての安全性と有効性も評価された。 患者背景としては、75歳以上の高齢者が48.7%(4,817例)であり、J-ROCKET AF試験の39.4%(252例)よりやや多かった。また、J-ROCKET AF試験では除外されていたクレアチニンクリアランスが30mL/分未満の患者も273例(2.8%)登録された。参加者の平均CHADS2スコアは2.2±1.3であり、J-ROCKET AF試験の3.3±0.9より低値で、J-ROCKET AF試験では登録されなかったCHADS2スコア0または1の患者が全体の約30%超含まれた。TIAの既往歴は35.2%(3,482例)でJ-ROCKET AF試験の63.8%(408例)を下回っており、登録前の抗血栓療法については、J-ROCKET AF試験では90%以上がワルファリンからの切り替えであったのに対し、今回は35.2%であった。 安全性イベントの発生率は、重大な出血事象が1.09%/年で、そのうち頭蓋内出血が0.49%/年であった。患者背景は異なるため単純比較はできないが、いずれもJ-ROCKET AF試験を下回る結果であった。75歳以上の高齢者では重大な出血事象1.46%/年、頭蓋内出血0.63%/年、腎機能低下例(クレアチニンクリアランス30~49mL/分)においては、重大な出血事象2.00%/年、頭蓋内出血0.81%/年であり、同様の傾向がみられた。 有効性イベントの発生率は、脳卒中・全身性塞栓症・心筋梗塞の複合が1.47%/年(225例)であり、J-ROCKET AF試験の同結果1.49%/年と一貫した結果となった。一方で、虚血性脳卒中(脳梗塞)は0.97%/年であり、J-ROCKET AF試験より今回の対象患者のCHADS2スコアが低かったにもかかわらず、J-ROCKET AF試験の同結果0.80%/年をやや上回る結果となった。TIA既往群における虚血性脳卒中の発生率2.01%/年(64/2,231例)は、J-ROCKET AF試験の同結果1.10%/年(6/407例)のおよそ倍の値であり、これが全体の虚血性脳卒中発生増加に寄与した可能性が考えられている。 また、今回のXAPASSにおいては、J-ROCKET AF試験では除外されていた脳梗塞急性期の患者が含まれていたことや、添付文書上の減量基準に合致しないにもかかわらず、クレアチニンクリアランスが50mL/分以上の患者の36%において低用量の10mgが使用されていたこと、実臨床における服薬アドヒアランスの低下などが結果に反映された可能性があることを発表者の小川 聡氏(国際医療福祉大学三田病院)は説明した。 腎機能別の投与量の分布をみると、クレアチニンクリアランス35mL/分未満の患者に対して高用量の15mgが投与されていたり、クレアチニンクリアランスが100mL/分以上であっても低用量が使用されている例があることが明らかになった。また、いずれの用量も幅広い腎機能の患者に対して使用されている実態が確認され、高用量と低用量の使用患者数が逆転する腎機能の境目が60mL/分付近になっており、添付文書上の基準である50mL/分とは異なっていた。今回の調査、クレアチニンクリアランス50mL/分以上の患者に低用量を処方する理由として、「出血リスクが高い」ことが最多で挙がっており、処方医らが安全性を重視していることがうかがえた。 用量および腎機能別にアウトカムを比較すると、クレアチニンクリアランス50mL/分以上の患者で低用量の10mgを投与されていた群では、同腎機能で高用量の15mgを投与されていた群と比べ、安全性イベントの重大な出血事象の発生率は同様であったものの、有効性イベントである脳卒中・全身性塞栓症・心筋梗塞の複合や虚血性脳卒中の発生率はより高い傾向がみられた。この傾向に関して、小川氏は患者背景が異なるため、直接比較することは難しく、より詳細な結果については今後サブ解析で明らかにしていきたいと述べた。

23765.

オピオイドとベンゾジアゼピンの併用はリスクか?/BMJ

 米国・スタンフォード大学のEric C Sun氏らは、民間医療保険の支払いデータから、オピオイドとベンゾジアゼピン系薬の併用使用の傾向、および併用使用とオピオイド過剰摂取との関連を調べるレトロスペクティブな分析を行った。その結果、2001~13年の間に両薬の併用は1.8倍に急増しており、併用がオピオイド過剰摂取の全リスクに有意に関与していることが明らかになったと報告した。多くの国で、処方オピオイドの使用増大と、その結果としてオピオイド中毒や過剰摂取が起きている可能性が公衆衛生上の懸念として増している。米国では、オピオイドの致死的過剰摂取の30%でベンゾジアゼピン系薬の併用が認められており、同併用の増大がオピオイド関連死の増大を招いているのではないかと懸念されている。しかし、これまでに行われたオピオイドとベンゾジアゼピン系薬の併用に関する試験は退役軍人を対象としたもので、一般集団である民間保険加入者の使用傾向や影響については明らかにされていなかったという。BMJ誌2017年3月14日号掲載の報告。2001~13年の民間保険加入者の使用傾向とリスクを分析 検討は、民間保険加入者の医療サービス利用データを収集・提供するデータベースMarketscanから医療費支払いデータを入手して行った。同データベースは、保険加入者600万人分から始まり、今日では3,500万人分のデータが収集されている。同データベースの包含集団は、女性が多く、米国南部の住民が多く西部の住民が少ないという特色を有している。研究グループは、2001年1月1日~2013年12月31日の医療費支払いデータを入手して、レトロスペクティブに分析した。 対象期間中に、医療サービスと処方薬についてカバーされる保険プランに継続加入しており、1回以上オピオイドの処方記録のあった18~64歳の31万5,428例について、ベンゾジアゼピン系薬とオピオイドの併用(それぞれの薬物の処方の重複が1日以上ある場合と定義)を特定。併用者の年間割合を算出し、救急救命室(ER)の年間受診率とオピオイド過剰摂取による入院患者の年間割合について評価した。併用者のER受診・過剰摂取の入院リスク発生はオピオイド単独使用者の2.14倍 オピオイド使用者でベンゾジアゼピン系薬を併用していたのは、2001年は9%であったが、2013年には17%に増大していた(80%増)。この増大の主因は、オピオイドの間欠的使用者における併用の増大(7%→13%)によるものだった。対照的にオピオイド常用者の併用率は、2001年でも46%と高値ではあったが、増加することなく推移していた。 オピオイドのみ使用者と比較して、併用者はER受診やオピオイド過剰摂取による入院のリスクが有意に高かった(補正後オッズ比:2.14、95%信頼区間[CI]:2.05~2.24、p<0.001)。また、同リスクについて、オピオイドの間欠的使用者の補正後オッズ比は1.42(1.33~1.51、p<0.001)、常用者は1.81(1.67~1.96、p<0.001)であった。 この関連について因果関係があるものとして試算すると、オピオイドとベンゾジアゼピン系薬の併用を解消することで、オピオイド使用に関連したER受診およびオピオイド過剰摂取による入院のリスクは、15%(95%CI:14~16%)減少可能であると示された。

23766.

ペムブロリズマブ、難治性の古典的ホジキンリンパ腫に承認:FDA

 Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は2017年3月14日、抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)について、難治性またはこれまでに3回以上治療を受け再発した成人および小児古典的ホジキンリンパ腫(cHL)患者に対する治療薬として米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得したことを発表した。 この迅速承認は、KEYNOTE-087試験の210例の患者のデータに基づいている。KEYNOTE-087試験は再発性または難治性のcHL患者を対象にした、多施設非無作為化オープンラベル試験で、210例が登録された。被験者にはペムブロリズマブ200mgを3週間ごとに、忍容できない毒性または病勢進行が確認されるまで(進行のない患者では最大24ヵ月まで)投与した。主要有効性評価項は、全奏効率(ORR)、完全寛解率(CRR)、および奏効期間。ORRは69%(95%CI:62〜75)に、CRRは22%(部分寛解率は47%)、効期間の中央値は11.1ヵ月(0.0〜11.1ヵ月)であった。有害事象による治療中断は26%にみられ、全身性ステロイド療法を必要とするものは15%であった。 国内でキイトルーダの効能・効果で承認は、根治切除不能な悪性黒色腫およびPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん。(ケアネット 細田 雅之)参考MERCK(米国本社):ニュースリリースKEYNOTE-087試験(ClinicalTrials.gov)

23767.

わかる統計教室 第4回 ギモンを解決!一問一答 質問8(続き)

インデックスページへ戻る第4回 ギモンを解決!一問一答質問8(続き) Cox比例ハザードモデルとは?(その2)質問8(その1)日頃、文献や論文を読んでいると、よくこのような記載があると思います。「…Cox比例ハザードモデルを用いた解析の結果、プラセボに対する製品Aのハザード比は0.8(95%信頼区間:0.7~0.9、p<0.01)であった…」今回は、この「ハザード比の信頼区間」についてご説明いたします。■ハザード比の信頼区間信頼区間は“confidence interval”といい、頭文字をとって“CI”といいます。信頼度95%のハザード比の信頼区間を“95%CI”といいます。信頼区間は、とあるデータが何万人(母集団)もの人に当てはまるかどうかを分析するものです。100%に当てはまるのではなく、母集団の95%について当てはまるかどうかをみるものです。ハザード比が0.8で、95%CIが0.7~0.9という結果について解釈してみましょう。ハザード比の0.8ですが、別の患者さんを調べたら異なる値かもしれません。仮に別の患者さんを調べる臨床検査を100回とすれば、95回は0.7~0.9に収まり、5回は外れるということです。前回のその1でハザード比が「1」を下回れば、製品Aはプラセボに比べ死亡率を低下させる(延命効果がある)といえることを述べました。ハザード比の95%CIは、100回中95回とほとんどが1を下回っているので、製品Aは延命効果があったと判断します。ハザード比の95%CIが0.9~1.1と1を挟んでいたとします。別の患者を調べたら、ハザード比が1を下回ることもあれば上回ることもあるということです。1を下回れば効果あり、上回れば効果なしですので、延命効果があったかどうか、わからないということになります。前回の事例でもう一度みてみましょう。下図は事例としてカプランマイヤーの生存曲線の観察データを示しています。図 カプランマイヤーの生存曲線の観察データ表1 事例の基礎データ表2に、この事例におけるハザード比の95%CIを示します。表2 ハザード比と信頼区間処方薬剤の95%CIは0.071~2.116で1を挟むので、製品Aはプラセボに比べ延命効果があったといえません。喫煙の有無の95%CIは0.087~2.654で同じく1を挟んでいます。これにより、非喫煙は喫煙に比べ死亡率を低下させるとはいえません。どちらも、この例題では症例数が少なく、両群の有意差はわからなかったといったほうがよいでしょう。今回のポイント1)信頼区間とは100%に当てはまるのではなく、母集団の95%について当てはまるかどうかをみるもの!2)95%CIが「1」を挟むと、母集団において「差があった」とはいえない!3)95%CIが「1」を挟まなければ、母集団においても「差がある」といえる!インデックスページへ戻る

23769.

「最近、睡眠時間が増えた」は認知症のサインかも

 睡眠時間と認知症や脳の老化のリスクとの関連について、米国・ボストン大学のAndrew J Westwood氏らが評価を行った。Neurology誌2017年3月号の報告。 フラミンガム心臓研究(2,457例、平均年齢:72±6歳、女性の比率57%)で自己報告された総睡眠時間より、6時間未満、6~9時間、9時間超の3段階の変数で層別化し、10年以上にわたる認知症リスク、横断的な全脳容積(total cerebral brain volume:TCBV)および認知機能と関連を検討した。 主な結果は以下のとおり。・10年以上のフォローアップにおいて、認知症患者234例を観察した。・多変量解析では、睡眠時間の延長は認知症リスクの増加と関連していた(HR:2.01、95%CI:1.24~3.26)。・これらの所見は、ベースライン時に軽度認知障害を有する患者(HR:2.83、95%CI:1.06~7.55)、高等学歴のない患者(HR:6.05、95%CI:3.00~12.18)で顕著であった。・ベースライン以前の平均期間13年間で睡眠時間が9時間以上に増加した患者では、全認知症(HR:2.43、95%CI:1.44~4.11)およびアルツハイマー病(HR:2.20、95%CI:1.17~4.13)の増加との関連が認められた。・6~9時間の睡眠時間と比較して、長い睡眠時間は、TCBVの小ささ(β±SE:-1.08±0.41、平均TCBV差)、実行機能の不足(β±SE:-0.41±0.13、Trail Making Test B-Aスコア差)と関連が認められた。 著者らは「長時間の睡眠期間は、早期の神経変性のマーカーであり、10年以内に認知症に進行するリスクが高い患者を同定するための有用な臨床的ツールであると考えられる」としている。関連医療ニュース 血圧低下は認知症リスクを増加させるか、減少させるか 脳トレーニングで認知症予防、認知機能低下リスクが20~30%減 患者の性格と認知症タイプでBPSDを予測可能:旭川医大

23770.

オラパリブ、BRCA変異陽性卵巣がんの病勢進行リスクを70%低減:アストラゼネカ

 アストラゼネカ (本社:英国ロンドン、最高経営責任者[CEO]:パスカル・ソリオ)は2017年3月14日、生殖細胞系列BRCA (以下、gBRCA)変異陽性プラチナ感受性再発卵巣がん患者を対象に、オラパリブの維持療法をプラセボと比較した第III相臨床試験SOLO-2において、無増悪生存期間(PFS)の延長が示されたとの結果を発表した。 SOLO-2試験は、gBRCA遺伝子変異陽性プラチナ製剤感受性再発卵巣がん患者を対象とした、オラパリブの単剤維持療法としての有効性をプラセボと比較評価する多施設共同無作為化二重盲検第III相試験。患者はgBRCA1またはgBRCA2変異陽性の卵巣がんで、最低2レジメンのプラチナ製剤ベースの化学療法による前治療を受け、完全または部分奏効を示している。295例の患者をオラパリブ(300mg×2/日)投与群とプラセボ投与群に無作為に割り付けた。 試験結果は米国の婦人科腫瘍学会年次集会において発表された。治験医師評価によるPFSは、オラパリブ群19.1ヵ月、プラセボ群5.5ヵ月で、オラパリブ群で有意な延長を示した(HR:0.30、95%CI:0.22~0.41、p<0.0001)。盲検下独立中央判定(BICR)評価によるPFSは、オラパリブ群30.2ヵ月、プラセボ群5.5ヵ月で、オラパリブ群で 24.7ヵ月の延長がみられた(HR:0.25、95% CI:0.18~0.35、p<0.0001)。さらに副次的評価項目である2次進行または死亡までの生存期間(PFS2)においても、オラパリブ群未到達に対し、プラセボ群18.4ヵ月と、オラパリブ群で有意な改善がみられた(HR:0.50、95%CI:0.34~0.72、p=0.0002)。 本試験のオラパリブの安全性プロフィルは、従来の欧米での結果と一貫しており、Grade3以上の有害事象はオラパリブ群の36.9%、プラセボ群の18.2%に報告された。発生頻度20%以上のオラパリブの非血液学的有害事象は、悪心75.9%(Grade3以上2.6%)、疲労・無力症65.6%(Grade3以上4.1%)、嘔吐37.4%(Grade3以上2.6%)であった。主な血液学的有害事象は貧血43.6%(Grade3以上19.5%)、好中球減少症19.5%(Grade3以上 5.1%)、血小板減少症13.8%(Grade3以上1.0%)であった。アストラゼネカ株式会社のプレスリリースはこちら

23771.

ペムブロリズマブ 肺がん1次治療の新戦略

 2017年3月13日、MSD株式会社は、抗PD-1抗体「キイトルーダ点滴静注20mg」および「キイトルーダ点滴静注100mg」(一般名:ペムブロリズマブ)の発売に伴うプレスセミナーを開催した。その中で、京都府立医科大学大学院医学研究科 呼吸器内科学 教授の高山 浩一氏による、「肺がん治療における免疫療法の展望~免疫チェックポイント阻害剤の登場で変わる治療戦略~」と題した講演が行われた。その内容をレポートする。 ペムブロリズマブは、根治切除不能な悪性黒色腫およびPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんに対する適応を取得した免疫チェックポイント阻害剤であり、非小細胞肺がん患者には化学療法未治療・既治療ともに使用可能である。その際、1次治療ではPD-L1高発現(TPS[tumor proportion score]≧50%)でEGFR遺伝子変異またはALK融合遺伝子変異が陰性の患者、2次治療以降ではPD-L1発現(TPS≧1%)の患者が投与対象となる。 1次治療の投与対象は、PD-L1陽性の切除不能な進行・再発の未治療非小細胞肺がん患者を対象とした国際共同第III相試験(KEYNOTE-024試験)の結果に基づくものである。本試験において、ペムブロリズマブ投与群(154例)は化学療法群(151例)に比較して無増悪生存期間(PFS[ハザード比:0.50、95%CI:0.37~0.68])および全生存期間(OS[ハザード比:0.60、95%CI:0.41~0.89])の著明な改善を示した。この結果について、高山氏は「ペムブロリズマブを先に用いることで、PFSだけでなくOSの改善がみられたことが極めて大きなインパクトである」と述べた。 副作用については、現在使用可能な免疫チェックポイント阻害剤と同様のプロファイルを持ち、化学療法に比較して重度の副作用は少ないものの、免疫関連の副作用を中心として全身に起こる可能性がある。さらに、化学療法と比べて副作用の発現時期が予測できないことも特徴であり、引き続き患者教育や院内での連携が重要であるという。 ペムブロリズマブの各臨床試験において、PD-L1高発現の患者割合は一貫して2~3割であり、この患者群がペムブロリズマブ1次治療の対象となる。非小細胞肺がんの1次治療で用いることのできる唯一の抗PD-1抗体として、今後の活用が期待される。

23772.

日本人の心房細動患者に適した脳梗塞リスク評価~日本循環器学会

 日本人の非弁膜症性心房細動(AF)患者の心原性脳塞栓症リスク評価において、脳卒中の既往、高齢、高血圧、持続性心房細動、低BMIの5つの因子による層別化が、従来のCHADS2スコアやCHA2DS2-VAScスコアによる層別化よりリスク予測能が高いことが報告された。本研究は、日本医療研究開発機構(AMED)の支援による、層別化指標の確立を目的とした共同研究であり、第81回日本循環器学会学術集会(3月17~19日、金沢市)のLate Breaking Cohort Studiesセッションで弘前大学の奥村 謙氏が発表した。 非弁膜症性AF患者における心原性脳塞栓症リスクの層別化は 従来、CHADS2スコアやCHA2DS2-VAScスコアが用いられており、わが国のガイドラインでも推奨されている。一方、伏見AFレジストリでは、CHADS2スコアやCHA2DS2-VAScスコアの危険因子がすべてリスクとはならないということや、体重50kg以下がリスクとなることが示されている。したがって、CHADS2スコアやCHA2DS2-VAScスコアを日本人にそのまま当てはめることは、必ずしも適切ではないということが示唆される。 本研究では、5つの大規模心房細動レジストリ(J-RHYTHM Registry、伏見AFレジストリ、心研データベース、慶應KiCS-AFレジストリ、北陸plus心房細動登録研究)のデータを統合した。非弁膜症性AF患者1万2,127例について、登録時の観察項目・リスク項目を単変量解析後、ステップワイズ法、Cox比例ハザード法を用いて多変量解析し、心原性脳塞栓症における独立した危険因子を検討した。また、各因子についてハザード比に基づいてスコアを付与し、その合計によるリスク評価が実際にCHADS2スコアより優れているかを検討した。 患者の平均年齢は70.1±11歳、平均CHADS2スコアは1.7±1.3であり、74%の患者に抗凝固療法が施行されていた。脳梗塞発症は2万267人年で226例(1.1%)に認められた。 各因子の脳梗塞発症について単変量解析を行ったところ、うっ血性心不全、高血圧、高齢、脳卒中の既往、持続性AF、高クレアチニン、低BMI、低ヘモグロビン、低ALTで有意であった。さらに多変量解析で、脳卒中の既往(ハザード比2.79、95%CI 2.05~3.80、p<0.001)、年齢(75~84歳:1.65、1.23~2.22、p=0.001、85歳以上:2.26、1.44~3.55、p<0.001)、高血圧(1.74、1.20~2.52、p=0.003)、持続性AF(1.65、1.23~2.23、p=0.001)、BMI 18.5未満(1.53、1.02~2.30、p=0.04)が脳梗塞の独立した危険因子ということがわかった。 各因子のスコアはハザード比に基づいて、脳卒中の既往を10点、75~84歳を5点、85歳以上を8点、高血圧を6点、持続性心房細動を5点、BMI 18.5未満を4点とした。スコアの合計を0~4点、5~12点、13~16点、17~33点で層別化し、カプランマイヤーによる脳梗塞累積発症率をみたところ、0~4点の群を対照として有意にリスクが上昇することが示され、C-statisticは0.669であった。抗凝固療法なしの群ではこの結果がより明らかで、C-statisticが0.691と、CHADS2スコアでの0.631、CHA2DS2-VAScスコアでの0.581より高く、リスク評価法として予測能が高まったと言える。 今回の結果から、日本人の非弁膜症性AF患者の心原性脳塞栓症リスク評価として、今回の5つの因子による評価法が従来のリスク評価法より有用と考えられる。しかし、今回のC-statisticの値はリスク評価法としてはまだそれほど高いわけではなく、客観的指標(BNPレベル、心エコーの値など)を追加することでさらに予測能が高まるのではないかと奥村氏らは推察している。

23773.

脳卒中発症AF患者の8割強、適切な抗凝固療法を受けず/JAMA

 抗血栓療法は心房細動患者の脳卒中を予防するが、地域診療では十分に活用されていないことも多いという。米国・デューク大学医療センターのYing Xian氏らPROSPER試験の研究グループは、急性虚血性脳卒中を発症した心房細動患者約9万5,000例を調査し、脳卒中発症前に適切な経口抗凝固療法を受けていたのは16%に過ぎず、30%は抗血栓療法をまったく受けていない実態を明らかにした。JAMA誌2017年3月14日号掲載の報告。抗血栓療法の有無別の脳卒中重症度を後ろ向きに評価 PROSPER試験は、心房細動の既往歴のある急性虚血性脳卒中患者において、脳卒中の発症前にガイドラインが推奨する抗血栓療法を受けていない患者と、各種抗血栓療法を受けた患者の脳卒中の重症度および院内アウトカムの評価を行うレトロスペクティブな観察研究である(米国患者中心アウトカム研究所[PCORI]の助成による)。 対象は、2012年10月~2015年3月に、米国心臓協会(AHA)/米国脳卒中協会(ASA)によるGet With the Guidelines–Stroke(GWTG-Stroke)プログラムに参加した心房細動の既往歴のある急性虚血性脳卒中患者9万4,474例(平均年齢:79.9[SD 11.0]歳、女性:57.0%)であった。 主要評価項目は、米国国立衛生研究所脳卒中スケール(NIHSS、0~42点、点が高いほど重症度が重く、≧16点は中等度~重度を表す)による脳卒中の重症度および院内死亡率とした。高リスク例でさえ84%が適切な治療を受けていない 7万9,008例(83.6%)が脳卒中発症前に適切な抗凝固療法を受けておらず、脳卒中発症時に治療量(国際標準化比[INR]≧2)のワルファリンが投与されていたのは7,176例(7.6%)、非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC)の投与を受けていたのは8,290例(8.8%)に過ぎなかった。 また、脳卒中発症時に1万2,751例(13.5%)が治療量に満たない(INR<2)ワルファリンの投与を受け、3万7,674例(39.9%)は抗血小板薬のみが投与されており、2万8,583例(30.3%)は抗血栓療法をまったく受けていなかった。 高リスク(脳卒中発症前のCHA2DS2-VASc≧2)の患者9万1,155例(96.5%)のうち、7万6,071例(83.5%)が脳卒中発症前に適切な抗凝固療法(治療量ワルファリンまたはNOAC)を受けていなかった。 中等度~重度脳卒中の未補正の発症率は、治療量ワルファリン(INR≧2)群が15.8%(95%信頼区間[CI]:14.8~16.7%)、NOAC群は17.5%(16.6~18.4%)であり、非投与群の27.1%(26.6~27.7%)、抗血小板薬単独群の24.8%(24.3~25.3%)、非治療量ワルファリン(INR<2)群の25.8%(25.0~26.6%)に比べて低かった(p<0.001)。 院内死亡の未補正発症率も、治療量ワルファリン群が6.4%(95%CI:5.8~7.0%)、NOAC群は6.3%(5.7~6.8%)と、非投与群の9.3%(8.9~9.6%)、抗血小板薬単独群の8.1%(7.8~8.3%)、非治療量ワルファリン群の8.8%(8.3~9.3%)に比し低かった(p<0.001)。 交絡因子で補正すると、非投与群に比べ、治療量ワルファリン群、NOAC群、抗血小板薬単独群は中等度~重度脳卒中のオッズが有意に低く(補正オッズ比:0.56[95%CI:0.51~0.60]、0.65[0.61~0.71]、0.88[0.84~0.92])、院内死亡率も有意に良好であった(同:0.75[0.67~0.85]、0.79[0.72~0.88]、0.83[0.78~0.88])。 著者は、「脳卒中発症前に何らかの経口抗凝固薬の投与を受けていたのは30%で、ワルファリン投与患者の64%は治療量に満たない用量(INR<2)であり、脳卒中発症前の血栓塞栓症リスクが高い患者でさえ、84%がガイドラインで推奨された抗凝固療法を受けていなかった」とまとめている。

23774.

人工膝関節全置換術後の入院リハビリは必要か/JAMA

 人工膝関節全置換術(TKA)後に入院リハビリテーションを行っても、最初から在宅プログラムを開始した場合に比べ、26週後のモビリティは改善しないことが、オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学のMark A Buhagiar氏らが実施したHIHO試験で示された。研究の成果は、JAMA誌2017年3月14日号に掲載された。入院プログラムなどの形式化されたリハビリテーションプログラムは、TKAを受けた患者の至適な回復法と見なされることが多いが、外来や自宅でのプログラムとの比較は行われていないという。観察群を含む無作為化試験でモビリティを評価 HIHO試験は、TKAを受けた患者を対象に、10日間の入院リハビリテーションを行った後、監視型在宅ベースプログラムを開始するアプローチが、監視型在宅ベースプログラム単独と比較して、モビリティ、身体機能、QOLを改善するかを検証する非無作為化観察群を含む無作為化臨床試験である(HCF Research Foundationなどの助成による)。 2012年7月~2015年12月に、オーストラリア、シドニー市の2つの大規模な関節形成術専門施設でTKAを受けた骨関節炎患者165例が無作為割り付けの対象となり、入院+在宅群に81例、在宅単独群には84例が割り付けられた。観察群(自分の意思で監視型在宅ベースプログラムを選択した患者)には87例が含まれた。 主要評価項目は、術後26週時の6分間歩行試験に基づくモビリティとした。副次評価項目には、患者報告による疼痛、身体機能の尺度である膝関節疾患患者評価尺度(Oxford Knee Score:OKS、0~48点、点数が高いほど良好、臨床的に意義のある最小変化量:5点)、QOLの評価尺度であるEQ-5Dの視覚アナログスケール(EQ-5D VAS、0~100点、点数が高いほど良好、臨床的に意義のある最小変化量:23点)などが含まれた。6分間歩行試験:402.7 vs.403.7 vs.389.0m 無作為割り付けされた患者165例(ITT集団)のベースラインの平均年齢は66.9(SD 8.4)歳、女性が68%を占めた。平均BMIは34.7(SD 7)であった。主要評価項目のデータが得られたのは、入院+在宅群が79例(98%)、在宅単独群は80例(95%)だった。 26週時の6分間歩行試験は、入院+在宅群が402.7m、在宅単独群は403.7mであり、有意な差は認めなかった(平均差:-1.01、95%信頼区間[CI]:-25.56~23.55)。 26週時のOKSは、入院+在宅群が36.9点、在宅単独群は34.8点(平均差:2.06、95%CI:-0.59~4.71)、EQ-5D VASはそれぞれ78.8点、80.2点(平均差:-1.41、95%CI:-6.42~3.60)であり、いずれも有意な差はなかった。他の副次評価項目も、両群で同等だった。 また、観察群の6分間歩行距離は389.0mであり、在宅単独群との間に有意な差はなかった(平均差:-17.00、95%CI:-41.27~7.28)。副次評価項目も同様の結果であった。 合併症のデータにも、入院+在宅群と在宅単独群に差はなく、無作為割り付け患者で最も頻度の高い有害事象は麻酔下の処置を要する関節のこわばり(stiffness)であった(入院+在宅群:4.9%、在宅単独群:3.6%)。 事後解析では、患者評価による満足度が入院+在宅群で有意に高かった(p=0.004)が、職場復帰までの期間に有意な差はなかった(入院+在宅群:7.57週、在宅単独群:7.80週、平均差:-0.23、95%CI:-3.76~3.30)。 著者は、「優越性を示す知見が得られなかったため、費用対効果の解析は行わなかったが、最近のエビデンスでは、TKA後に入院リハビリテーションを行うと費用対効果は低下することが示唆されている」としている。

23776.

狭い店なら吸ってもいい!?

狭い飲食店なら吸ってもいい!? 広い店はたくさんのお客さんが利用します。→受動喫煙の被害を防ぐために、全面禁煙が多くなっています。 狭い店ならばお客さんが少ないので、被害もなくなるのでしょうか?→そんなことはありません!空間が狭いと、煙が高濃度に立ち込めます。つまり…1人当たりの受動喫煙の被害は、狭い飲食店のほうが大きいかもしれません。狭い店こそ禁煙を!社会医療法人敬愛会 ちばなクリニック 清水 隆裕氏Copyright © 2017 CareNet, Inc. All rights reserved.

23777.

双極性障害に対する抗けいれん薬の使用は、自殺リスク要因か

 躁病または混合エピソードの治療を開始する患者における、自殺企図の危険因子について、フランス・パリ・ディドゥロ大学のF Bellivier氏らが検討を行った。Acta psychiatrica Scandinavica誌オンライン版2017年2月12日号の報告。 欧州14ヵ国から募集された躁病または混合型の双極I型障害患者3,390例を対象に、2年間のプロスペクティブ観察研究を行った。新規自殺企図イベントに関連した患者および治療因子の特定には、ポアソン回帰モデルを用いた。2つの多変量モデルが構築され、過去の自殺企図の有無について層別化された。 主な結果は以下のとおり。・自殺企図は302件抽出された。ピーク発生率は、治療開始12週以内であった。・自殺企図歴を有する患者における、自殺企図の再燃リスクと関連する要因は以下のとおりであった。 ●初回躁病エピソード発現年齢の若さ(p=0.03) ●ラピッドサイクリング(p<0.001) ●アルコール使用障害、物質使用障害の病歴(p<0.001) ●向精神薬の処方数(p<0.001) ●試験開始時の抗けいれん薬の使用(p<0.001)・自殺企図歴のない患者における、自殺企図の発生リスクと関連する要因は以下のとおりであった。 ●ラピッドサイクリング(p=0.02) ●アルコール使用障害の病歴(p=0.02) ●試験開始時の抗けいれん薬の使用(p=0.002) 著者らは「発症して間もない躁病または混合エピソードを有する、双極性障害患者に対する抗けいれん薬の使用は、自殺企図リスクを増加させる可能性がある。これが原因であるかどうかを明確にするためにも、さらなる双極性障害の研究において検討する必要がある」としている。関連医療ニュース 双極性障害の自殺企図、“だれ”よりも“いつ”がポイント 自殺企図後も生き続けるためのプロセス 重度な精神疾患+物質使用障害、自殺リスクへの影響

23778.

二重HER2阻害療法によるネオアジュバント、HER2-enrichedがpCR予測因子

 乳がんは4つの固有分子サブタイプに分類され(luminal A、luminal B、HER2-enriched、basal-like)、HER2-enriched タイプは最も高いEGFR-HER2経路の活性を持つ。スペイン・Arnau de Vilanova大学病院のAntonio Llombart- Cussac氏らによる、HER2陽性早期乳がん患者を対象とした多施設臨床試験の結果、HER2-enrichedが二重HER2阻害療法(化学療法の併用なし)の効果予測因子となる可能性が明らかになった。Lancet Oncology誌オンライン版2017年2月23日号掲載の報告。 著者らは、オープンラベル、単一群、多施設の第II相試験を、スペインの19病院で行った(PAMELA試験)。試験対象はホルモン受容体の陽性、陰性を含めた前治療歴のないステージI~IIIAのHER2陽性(女性)患者、年齢は18歳以上であった。 対象者にはラパチニブ(1,000mg/日)とトラスツズマブ(初期投与8mg/kg、以降3週間ごとに6mg/kg)を18週間術前投与し、ホルモン受容体陽性患者には、さらにレトロゾール(2.5mg/日;閉経後患者)あるいはタモキシフェン(20mg/日;閉経前患者)を投与。試験最終投与の1〜3週間後に外科手術を行った。腫瘍生検検体の固有分子サブタイプはベースライン時(第0日)と第14日にPAM50により分類された。 主要評価項目は手術時の病理学的完全奏効(pCR)の予測因子としてのHER2-enrichedタイプの有用性である(手術時のpCR率)。 主な結果は以下のとおり。・2013年10月28日~2015年11月26日の間に、151例が組み入れられ、うち14例(9%)は治療を中止し、137例(91%)が計画通り治療を完了した。・ベースライン時、最も多かったのはHER2-enrichedの患者で101例(67%)、続いてluminal A 22 例(15%)、luminal B 16例(11%)、basal-like 9例(6%)、normal-like 3例(2%)の順であった。・手術時(乳房での)pCRが得られたのは、151例中46例(30%、95%CI:23~39)であった。・pCRが得られたのは、HER2-enrichedタイプでは101例中41例(41%、95%CI:31~51)、HER2-enriched以外のサブタイプでは50例中5例(10%、95%CI:4~23)であった(オッズ比6.2、95%CI:2.3~16.8、p=0.0004)。【訂正のお知らせ】本文内に誤りがあったため、一部訂正いたしました(2017年3月24日)。(ケアネット 遊佐 なつみ)

23779.

感冒薬による薬疹の重篤化に特定の遺伝子が関与

 感冒薬によるスティーブンス・ジョンソン症候群/中毒性表皮壊死症(CM-SJS/TEN)において、重篤な眼合併症の発症には特定の遺伝的素因が関与していることが示された。ブラジル・サンパウロ連邦大学のTais H Wakamatsu氏らによる研究の結果で、ブラジル人ではHLA-A*66:01が重篤な眼合併症を伴うCM-SJS/TENのマーカーであることが示唆されたという。また、HLA-B*44:03とHLA-C*12:03はヨーロッパ系ブラジル人においてのみ、HLA-A*11:01は疾患抵抗性のマーカーである可能性も示された。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2017年3月9日号掲載の報告。 研究グループは、重篤な眼合併症を伴うCM-SJS/TENとヒト白血球抗原(HLA)アレルとの関連を調べる目的で、2013年2月8日~2014年8月29日に症例対照研究を行った。 対象は、ブラジル人の重篤な眼合併症を伴うSJS/TEN患者74例(このうち39例がCM-SJS/TEN患者)、ならびに健康な対照133例。問診にて可能性がある病因について確認するとともに、HLAクラスI遺伝子(HLA-A、HLA-B、HLA-C)の解析を行い、重篤な眼合併症を伴うCM-SJS/TENに関する遺伝的素因を同定した。主な結果は以下のとおり。・74例の患者背景は、男性32例(43%)、平均(±標準偏差[SD])年齢36.01±15.42歳であった。・HLA-A*66:01(オッズ比[OR]:24.0、95%信頼区間[CI]:2.79~206.0、p<0.001)、HLA-B*44:03(2.71、1.11~6.65、p=0.04)、およびHLA-C*12:03(5.6、1.67~18.80、p=0.006)は、ブラジル人の重篤な眼合併症を伴うCM-SJS/TENと関連していた。・HLA-A*11:01(OR:0.074、95%CI:0.004~1.26、p=0.008)、HLA-B*08:01(0.15、0.02~1.15、p=0.048)、およびHLA-B*51:01(0.23、0.05~1.03、p=0.045)は、ブラジル人の重篤な眼合併症を伴うCM-SJS/TENと負の関連を認めた(39例中、パルド系19例/ヨーロッパ系16例、男性14例/女性25例、平均35.2±14.4歳:対照133例中、パルド系66例/ヨーロッパ系61例、男性55例/女性78例、41.2±12.9歳)。・HLA遺伝子座で多重検定補正を行うと、HLA-A*66:01およびHLA-C*12:03の関連が示された。・パルド系かヨーロッパ系かに分けて遺伝子座を検討すると、HLA-A*66:01は、いずれの集団においても、重篤な眼合併症を伴うCM-SJS/TENと関連していた(パルド系;OR:12.2、95%CI:1.19~125.0、p=0.03、ヨーロッパ系;21.2、0.97~465.0、p=0.04)。・HLA-B*44:03(OR:5.50、95%CI:1.47~20.50、p=0.01)およびHLA-C*12:03(8.79、1.83~42.20、p=0.008)は、ヨーロッパ系集団でのみ関連が認められた。

23780.

Core Valve、日本人重度ASにおける中間成績~日本循環器学会

 大阪大学の鳥飼慶氏らは、2017年3月17~19日に行われた第81回日本循環器学会学術集会のLate Breaking Clinical Trialセッションにおいて、高リスクの重度大動脈弁狭窄症(AS)における自己拡張型大動脈置換弁Core Valveの前向き多施設研究CoreValve Japan試験の中間成績を報告した。この結果は、Circulation Journal誌に同時掲載された。 CoreValve Japan試験は26mm/29mm弁のコホートと、23mm弁の2つのコホートで行われた。26mm/29mm弁のコホートには55例が、23mm 弁は1年後に20例の患者が登録された。 CoreValve Japan試験の主な結果は以下のとおり。26mm/29mmコホート・患者の平均年齢は82.5歳、男性30.9%、NYHAクラスIII/IV 100%、STSスコアは8.0であった。・3年間の全死亡率は32.6%で、重度大脳卒中は15.4%であった。・平均圧力勾配(MPG)、有効オリフィス面積(EOA)、NYHAクラスは持続的改善を示した。・3年目の弁周囲逆流(PVR)は、なし・少量54.3%、軽度40.0%、中等度5.7%、重度0%であった。23mmコホート・患者の平均年齢は81.0歳、男性5.0%、NYHAクラスIII/IV 100%、STSスコアは7.0%であった。・2年間の全死亡率は5.0%、重度脳卒中は5.0%であった。 ・MPG、EOA、およびNYHAクラスは持続的改善を示した。 ・2年間のPVRは、なし・少量50.0%、軽度44.4%、中等度5.6%、重度0%であった。 鳥飼 慶氏はプレスインタビューで、今まで海外では23mm弁のデータはなかったが、今回の試験でこの小さなサイズでも弁口面積が確保され、大きな弁径と変わりないデータが初めて示されたことは世界的にも大きな知見であると述べた。

検索結果 合計:36074件 表示位置:23761 - 23780