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抗うつ薬の有害事象、学術論文を鵜呑みにしてよいのか

 これまでの研究によると、抗うつ薬の有効性は、報告バイアスにより誇張されていることが示唆されている。オランダ・フローニンゲン大学のYmkje Anna de Vries氏らは、抗うつ薬の安全性についても影響があるかを検討した。European neuropsychopharmacology誌オンライン版2016年9月19日号の報告。 解析には、FDAのレビューから得られたうつ病または不安障害に対する第2世代抗うつ薬の試験133件(3万1,296例)を用いた。全中断、有害事象および重篤な有害事象による中断に関するデータを抽出した。重篤な有害事象は質的に比較しながら、FDAレビューとマッチした学術論文との中止率を比較するため、メタアナリシスを用いた。 主な結果は以下のとおり。・全中断のオッズ比は、プラセボと比較し1.0であったが、有害事象による中断のオッズ比は、2.4であった。・97件中77件(79%)の学術論文は、情報提供が不完全であり、61件(63%)は、すべての重篤な有害事象について言及していなかった。・FDAと比較可能な21件の論文のうち、6件(29%)は、矛盾のない完全な報告であった。・9件(43%)は、重篤な有害事象数が矛盾する報告であった。・自殺企図のような重要な重篤な有害事象についての記述がない、または矛盾した記述であった論文は6件(29%)であった。 結果を踏まえ、著者らは「報告バイアスは、試験の平均中止率に対し影響を及ぼしていない。しかし、重篤な有害事象の報告は、半数以上の論文で非常に劣っているだけでなく、一般的にFDAレビューと異なっており、多くの場合、プラセボと比較しより良好な報告であった。これらの知見より、学術論文による抗うつ薬試験の重篤な有害事象データは、鵜呑みにできないことが示唆された」としている。関連医療ニュース 抗うつ薬治療患者に対するベンゾジアゼピン投与の安全性は:藤田保健衛生大 抗うつ薬による治療は適切に行われているのか?:京都大学 日本人うつ病患者、抗うつ薬維持量に影響する因子:静岡県立大

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MCIから初期アルツハイマー病を予測、その精度は

 軽度認知障害(MCI)は、正常な老化からアルツハイマー型認知症(AD)への過渡期である。そのため、安定状態からAD進展高リスクMCI高齢者を抽出するために使用可能な基準を開発することはきわめて重要である。米国・The Nathan S. Kline Institute for Psychiatric ResearchのBabak A Ardekani氏らは、構造的MRIスキャンにより海馬体積インテグリティ(HVI)の新規測定値を計測するための自動アルゴリズムを開発した。Journal of Alzheimer's disease誌オンライン版2016年9月20日号の報告。 安定状態と進展状態のMCI患者分類におけるHVIの有用性を決定するため、ランダムフォレスト分類アルゴリズムを用いた。将来のAD進展に基づきMCI患者164例は、2群に分類した(安定状態:78例、進展状態86例)。ベースラインとフォロアップ1年間の構造的MRI、認知テスト、遺伝情報、患者背景情報、バイラテラルHVIを含む16次元特徴空間(feature space)を使用した。 主な結果は以下のとおり。・分類の全体的な精度は、82.3%(感度:86.0%、特異性:78.2%)であった。・女性の精度(89.1%)は、男性(78.9%)と比較し高かった。・女性の予測精度達成は、これまでの機械的学習アプリケーションの報告の中で最も高かった。 著者らは「本論文の方法は、安定したMCI患者から初期段階のAD患者を分離するために使用可能である。女性において、男性と比較し、精度の高い指標であると考えられる」としている。関連医療ニュース MCIからAD、DLBへの進行を予測するには:順天堂大 軽度認知障害からの進行を予測する新リスク指標 アルツハイマー病、進行前の早期発見が可能となるか

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ショック未発症の重症敗血症にヒドロコルチゾンは有用か/JAMA

 ショックを発症していない重症敗血症患者に対し、ヒドロコルチゾンを用いた補助療法を行っても、2週間以内の敗血症性ショック発症リスクは減少しないことが示された。集中治療室(ICU)内および院内死亡リスクや、180日時点の死亡リスクについても減少しなかった。ドイツ・シャリテ大学のDidier Keh氏らが、380例を対象に行ったプラセボ対照無作為化二重盲検試験の結果、明らかにしたもので、「検討の結果は、ショック未発症の重症敗血症患者に対するヒドロコルチゾン補助療法の適用を支持しないものだった」とまとめている。同療法は「Surviving Sepsis Campaign」において、難治性敗血症性ショックに対してのみ推奨されており、ショック未発症の重症敗血症に対する同療法については議論の的となっていた。JAMA誌オンライン版2016年10月3日号掲載の報告。14日以内の敗血症性ショックを比較 研究グループは、2009年1月13日~2013年8月27日にかけて、ドイツ国内34ヵ所の医療機関を通じて、重症敗血症で敗血症性ショック未発症の成人380例について、無作為化二重盲検試験を開始した。追跡期間は180日間で、2014年2月23日まで行った。 同グループは被験者を無作為に2群に分け、一方の群(190例)にはヒドロコルチゾン200mgを5日間注入し、11日目までに徐々に減量・中止し、もう一方の群(190例)にはプラセボを投与した。 主要評価項目は、14日以内の敗血症性ショック。副次的評価項目は、同ショック発症までの期間、ICU内または院内の死亡率、180日死亡率、2次感染症発症率、ウィーニング失敗、筋力低下の発生率、高血糖症(血糖値>150mg/dL)発症率などだった。敗血症ショック発症率は、いずれの群も21~23% ITT(intention-to-treat)解析対象者は353例。平均年齢65.0歳、男性が64.9%だった。 敗血症性ショックの発症率は、ヒドロコルチゾン群が21.2%(36/170例)で、プラセボ群が22.9%(39/170例)と、両群で同等だった(群間差:-1.8%、95%信頼区間[CI]:-10.7~7.2、p=0.70)。 敗血症性ショック発症までの期間やICU内・院内死亡率も、有意差はみられなかった。28日死亡率は、ヒドロコルチゾン群8.8%、プラセボ群8.2%(差:0.5%、95%CI:-5.6~6.7、p=0.86)、90日死亡率はそれぞれ19.9%と16.7%(3.2%、-5.1~11.4、p=0.44)、180日死亡率は26.8%と22.2%(4.6%、-4.6~13.7、p=0.32)と、いずれも同等だった。 2次感染の発症率は、ヒドロコルチゾン群21.5% vs.プラセボ群16.9%、ウィーニング失敗は8.6% vs.8.5%、筋力低下30.7% vs.23.8%、高血糖症90.9% vs.81.5%だった。

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心筋梗塞後の平均余命、病院パフォーマンスで格差/NEJM

 急性心筋梗塞の入院30日死亡率が低い(高パフォーマンス)病院に入院した患者は、同死亡率が高い(低パフォーマンス)病院に入院した患者に比べ、平均余命が0.74~1.14年長いことが明らかにされた。米国・ボストン小児病院のEmily M. Bucholz氏らが、患者約12万例を17年間追跡したデータを分析し明らかにしたもので、NEJM誌2016年10月6日号で発表した。病院の質を評価する際に、心筋梗塞入院患者の30日リスク標準化死亡率が用いられるが、今回の検討により、同指標が患者の長期生存率にも関連することが示された。病院を混在患者症例の重症度に応じ5群に分類 検討は、メディケア受給者で1994~96年に急性心筋梗塞の入院歴があり、17年間のフォローアップデータが入手できた「共同心血管プロジェクト(Cooperative Cardiovascular Project)」の参加者データを解析して行われた。 病院を、混在する患者症例の重症度に基づいて5群(1:より健康な患者が多い~5:より重症患者が多い)に分類。各群内で、高パフォーマンス病院に入院していた患者と低パフォーマンス病院に入院していた患者とで余命を比較。病院パフォーマンスは、リスク標準化30日死亡率で定義し、Cox比例ハザードモデルを用いて余命を算出した。生存曲線は30日までに分離、その後は平行線 試験対象となったのは、1,824ヵ所の病院に急性心筋梗塞で入院した患者計11万9,735例だった。 患者の推定平均余命は、病院のパフォーマンスが低くなるほど短かった。患者の生存曲線は、病院のパフォーマンスの高低により入院から30日までに分離がみられ、そのままの平行状態が、その後17年の追跡期間中、維持されていた。平均余命は、5群間の病院リスク標準化死亡率の増大とともに低下がみられた。 平均すると、高パフォーマンス病院で治療を受けた患者の余命は、低パフォーマンス病院で治療を受けた患者に比べ、混在症例でみた場合は0.74~1.14年長かった。なお、入院30日時点で生存していた患者のみについて比較すると、病院のパフォーマンスに応じた患者の余命には、ほとんど有意差はみられなかった。

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アジスロマイシン追加で緊急帝王切開の母体感染リスク低減/NEJM

 緊急帝王切開時の標準的な予防的抗菌薬投与に、抗菌スペクトルを拡大するためにアジスロマイシンを追加すると、術後の母体の感染リスクが低減することが、米国・アラバマ大学バーミングハム校のAlan T N Tita氏らが行ったC/SOAP試験で示された。研究の成果は、NEJM誌2016年9月29日号に掲載された。米国では、妊娠関連感染症は母親の死因の第4位を占めており、母体感染は入院期間を延長し、医療費を増加させる。帝王切開は最もよく行われる手術手技であり、子宮内膜炎や創感染を含む手術部位感染率は経膣分娩の5~10倍に達するという。2,000例以上の妊婦のプラセボ対照無作為化試験 C/SOAPは、緊急帝王切開を受ける女性において、標準的な予防的抗菌薬投与に、抗菌スペクトラムを拡大するためにアジスロマイシンを併用するアプローチの有用性を評価するプラグマティックな二重盲検プラセボ対照無作為化試験(Eunice Kennedy Shriver米国国立小児保健発達研究所の助成による)。 対象は、妊娠24週以降の単胎妊娠で、分娩時または破水後に緊急帝王切開が施行された女性であった。 被験者は、アジスロマイシン500mgを静脈内投与する群またはプラセボを投与する群に無作為に割り付けられた。すべての妊婦が、各施設のプロトコルに従って、切開の前または切開後可及的速やかに、標準的な予防的抗菌薬投与(セファゾリン)を受けた。 主要アウトカムは、術後6週以内に発生した子宮内膜炎、創感染、その他の感染症(腹腔または骨盤内膿瘍、敗血症、血栓性静脈炎、腎盂腎炎、肺炎、髄膜炎)であった。 2011年4月~2014年11月に、米国の14施設に2,013例の妊婦が登録され、アジスロマイシン群に1,019例、プラセボ群には994例が割り付けられた。主要アウトカムがほぼ半減、新生児の有害なアウトカムは増加せず 平均年齢は、アジスロマイシン群が28.2±6.1歳、プラセボ群は28.4±6.5歳であった。妊娠中の喫煙者がアジスロマイシン群でわずかに少なかった(9.5 vs.12.3%)が、これ以外の背景因子は両群で類似していた。帝王切開の手技関連の因子にも両群に差はなかった。 主要アウトカムの発生率は、アジスロマイシン群が6.1%(62/1,019例)と、プラセボ群の12.0%(119/994例)に比べ有意に良好であった(相対リスク[RR]:0.51、95%信頼区間[CI]:0.38~0.68、p<0.001)。 子宮内膜炎(3.8 vs.6.1%、RR:0.62、95%CI:0.42~0.92、p=0.02)および創感染(2.4 vs.6.6%、0.35、0.22~0.56、p<0.001)では有意な差が認められ、その他の感染症(0.3 vs.0.6%、0.49、0.12~1.94、p=0.34)には差はみられなかった。 副次複合アウトカムである新生児の死亡および合併症の発生率は、アジスロマイシン群が14.3%(146/1,019例)、プラセボ群は13.6%(135/994例)であり、差を認めなかった(RR:1.05、95%CI:0.85~1.31、p=0.63)。 母体の重篤な有害事象の発現率は、アジスロマイシン群が有意に低く(1.5 vs.2.9%、RR:0.50、95%CI:0.27~0.94、p=0.03)、新生児の重篤な有害事象には差がなかった(0.7 vs.0.5%、1.37、0.43~4.29、p=0.77)。 著者は、「抗菌スペクトラムの拡大を目的とするアジスロマイシンの追加により、新生児の有害なアウトカムを増加させることなく、母体の感染症が低減し、医療リソースの使用が抑制された」としている。

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重症大動脈狭窄症への生体弁SAVRの予後、93試験のメタ解析/BMJ

 生体弁による外科的大動脈弁置換術(SAVR)を施行された重症大動脈狭窄症患者は、同年代の一般人口に比べ生存期間がわずかに短いが、長期的には脳卒中の発生率が低減し、20年後までに約半数が弁劣化を経験することが、カナダ・マクマスター大学のFarid Foroutan氏らの調査で示された。研究の成果は、BMJ誌2016年9月28日号に掲載された。重症大動脈狭窄に対する生体弁を用いたSAVRでは、周術期や長期的な死亡率は許容範囲とされることが多いが、統合データに基づく予後は明らかにされていない。SAVR後1年以内の弁劣化はまれだが、それ以降は増加することが知られているという。93件の観察試験のメタ解析 研究グループは、症候性の重症大動脈狭窄症の患者において、生体弁を用いたSAVR施行後の予後を検討するために、文献を系統的にレビューし、メタ解析を行った。 医学データベース(Medline、Embase、PubMed、Cochrane Database of Systematic Reviews、Cochrane CENTRAL)を用いて、2002~16年6月までに発表された文献を検索した。 生体弁を用いたSAVR施行後に2年以上のフォローアップを行った観察試験を対象とした。試験の選出やデータの抽出、バイアスの評価は、複数の研究者が別個に行った。効果やエビデンスの質は、GRADEシステムを用いて定量化した。 生存曲線から生存および構造的弁劣化のない期間のデータを入手し、ランダム効果モデルを用いて脳卒中、心房細動、入院期間の評価を行った。 1977~2013年に患者登録が行われた93試験に参加した5万3,884例が解析に含まれた。バイアスのリスクが「低い」と判定された試験は51件、「中等度」が21件、「高い」が21件であった。構造的弁劣化は15年以降に顕著に増加 85試験(4万5,347例、フォローアップ期間中央値4.7年)の解析では、生体弁によるSAVRを施行された患者の2年生存率は89.7%、5年生存率は78.4%、10年生存率は57.0%、15年生存率は39.7%、20年生存率は24.7%であった。 また、年齢層別の5年生存率は、65歳以下が83.7%、65~75歳が81.4%、75~85歳が67.4%、85歳以上は52.2%だった。 年齢層別のSAVR施行後の生存期間中央値は、65歳以下が16年(米国の一般人口の期待余命:22.2年)、65~75歳が12年(同:15.6年)、75~85歳が7年(同:8.7年)、85歳以上は6年(同:3.5年)であった。 SAVR施行後の脳卒中の発生率(8試験、6,702例、フォローアップ期間中央値5.1年)は、100人年当たり0.26(95%信頼区間[CI]:0.06~0.54)であり、心房細動の発生率(2試験、177例、フォローアップ期間中央値4.1年)は100人年当たり2.90(95%CI:1.78~4.79)だった。 構造的弁劣化(12試験、7,703例、フォローアップ期間中央値6.4年)の発生率は、10年時は6.0%と低かったものの、その後は急激に増加して15年時には19.3%となり、20年時には48%にまで増加した。また、平均入院期間は12日(95%CI:9~15)だった。 著者は、「85歳以上の患者の余命が一般人口よりも長いのは、この年代では例外的に健康状態のよい患者にのみSAVRが施行されていることを反映している可能性がある」と指摘している。

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緑内障治療に革新、ラタノプロスト持続溶出コンタクトレンズ

 ラタノプロスト持続溶出コンタクトレンズの開発が進められている。米国ハーバード・メディカル・スクールのJoseph B. Ciolino氏らは、カニクイザル緑内障モデルを用いて薬効薬理試験を行い、コンタクトレンズを介したラタノプロストの持続送達は、毎日点眼と比較して同等以上の眼圧低下効果があることを明らかにした。今後、忍容性良好かつ最大効果が得られる至適持続放出量を決定するため、さらなる研究が必要ではあるが、「コンタクトレンズによる薬物送達は、緑内障治療の選択肢ならびに眼薬物送達のプラットフォームになる可能性がある」と著者はまとめている。Ophthalmology誌2016年10月号(オンライン版2016年8月29日号)掲載の報告。 研究グループは、アルゴンレーザー線維柱帯形成術によって片眼に緑内障を誘発した雌のカニクイザルを用い、ラタノプロスト溶出コンタクトレンズの眼圧低下効果を評価する3群クロスオーバー試験を行った。ラタノプロスト溶出コンタクトレンズ(低用量溶出および高用量溶出)は、メタフィルコンハイドロゲルの表面に薄いラタノプロスト・ポリマー膜を封入したものをコンタクトレンズ(CL)に加工した。 各サルに、1週間低用量溶出CL装着、5日間ラタノプロスト点眼および1週間高用量溶出CL装着の3群の治療を3週間間隔で順次行った。各試験群の開始前連続2日間、1時間ごとに連続7回眼圧を測定してベースラインの眼圧とし、開始後は3日目、5日目および8日目に眼圧を測定した。 主な結果は以下のとおり。・点眼群では、ベースラインからの眼圧低下が3日目で5.4±1.0mmHg、最大低下は5日目で6.6±1.3 mmHgであった。・低用量溶出CL群では、3日目、5日および8日目のベースラインからの眼圧低下はそれぞれ6.3±1.0mmHg、6.7±0.3mmHgおよび6.7±0.3mmHgであった。・高用量溶出CL群では、同様にそれぞれ10.5±1.4、11.1±4.0と10.0±2.5mmHgであった。・低用量溶出CL群と高用量溶出CL群の眼圧は、ほとんどの測定ポイントで未治療時のベースラインの眼圧より有意に低かった。・高用量溶出CL群では、3日目、5日目、および8日目のいくつかの測定ポイントで、点眼群より眼圧低下が大きかった(それぞれp=0.001、p=0.015、p<0.05)。

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今のところ順調なapo(a)アンチセンス療法(解説:興梠 貴英 氏)-599

 2015年に、心血管イベントおよび石灰化大動脈弁狭窄症のリスク因子であるLp(a)の血中濃度を低下させる、アンチセンス薬(IONIS-APO[a] Rx)の第I相試験の結果が報告された1)。本試験は、その続き(第II相試験)および元の薬剤にリガンドを結合させて特異的に肝細胞に取り込まれるように改変したもの(IONIS-APO[a]-LRx)の第I/IIa相試験の報告である。 ちなみに、リポ蛋白(a)(Lp[a])の構成成分であるアポリポ蛋白(a)は、サル目の進化途上で約4,000万年前にプラスミノーゲン遺伝子のコピーとして生まれたと考えられている。その生理的な役割はよくわかっていないが、プラスミノーゲンのKringleIV類似ドメインを12~50コピー、KringleV類似ドメインと活性を持たないタンパク質分解ドメインをそれぞれ1コピー持ち、さらにapoB100と共有結合してLp(a)となる。こうした構造からプラスミノーゲンを競合的に阻害し、線溶系の活性化を阻害すると考えられており、Lp(a)は心血管イベントおよび石灰化大動脈弁狭窄症のリスク因子であることが疫学研究の結果報告されている2)。 ところで、2015年にはISIS Pharmaceuticalsという会社名で、いわゆるイスラム国と間違えられそうだといらぬ心配をしていたところ、それが原因とは明言しないものの、Ionis Pharmaceuticalsと改名したようである。 さて、IONIS-APO(a) Rxの第II相試験の結果は元記事にあるように、第I相試験と同様に空腹時血漿Lp(a)を十分下げることができ、また安全性にも大きな問題は認められないというものであった。ただし、インフルエンザ様症状の一部を示す被験者が約10%おり、1例の被験者においては注射部において中等度の副作用が出現したため参加を中止した。ところで、第I相試験では47例中女性は1例もおらず、女性に関する情報は得られていなかったが、本試験では61例中28例が女性で、とくに性別による差は報告されていない。 一方、IONIS-APO(a)-LRxの第I/IIa相試験においても用量依存性に空腹時血漿Lp(a)濃度を下げることができたが、特異的に肝細胞に取り込まれるため、より少ない用量でより大きな低下率をもたらすことができるという結果であった。また、IONIS-APO(a)Rxで認められたインフルエンザ様症状の一部は認められず、注射部の大きな問題も認められなかった。 これらの結果は、Ionis社のアンチセンス薬が有効に安全に血漿Lp(a)濃度を下げられることを示しており、このまま問題が起きなければより後期のフェーズの治験へ進んでいくと思われる。しかし、臨床的に重要なのは本当にLp(a)を下げることによって心血管イベントや石灰化大動脈弁狭窄症のリスクを低下させられるか、ということである。そうした結果が出るにはまだかなり時間がかかりそうである。

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わかる統計教室 第4回 ギモンを解決! 一問一答 質問1

インデックスページへ戻る第4回 ギモンを解決! 一問一答質問1 p値は小さければ小さいほど差がある(よく効いた)といえるのか?はじめに「p値」について簡単に復習してみましょう。詳しくは『わかる統計教室 第3回 セクション10 p値による仮説検定』をご参照ください。■仮説検定とは薬剤の効果を調べる場合、その薬を必要とするすべての人に薬剤を投与してみれば効果はわかりますが、それは不可能です。そのため臨床研究では、一部の人に薬を投与して、そこで得られたデータが、世の中の多くの人たちにも通じるかどうかを検証するわけです。具体的には、「解熱剤である新薬は母集団において解熱効果がある」という仮説を立て、統計的手法を用いてこの仮説が正しいかどうかを確認します。確認する方法を「仮説検定(hypothesis test)」といいます。仮説検定は、「母集団仮説検定」「統計的検定」ともいわれています。■帰無仮説、対立仮説とは(母平均の差の検定)具体例として、解熱剤である新薬Yの投与前体温平均値と投与後体温平均値についてみてみましょう。帰無仮説(統計学観点から立てる仮説)母集団における、新薬Yの投与前後の体温平均値は等しい。対立仮説(結論とする仮説)母集団における、新薬Yの投与前後の体温平均値は異なる。あるいは母集団における、新薬Yの投与前後の体温平均値は投与後のほうが投与前より低い。■p値、有意水準とは調査データに公式を当てはめ、帰無仮説が成り立つとしたときに出現する確率を求める。具体例では、新薬Y投与前後の体温平均値は同じという帰無仮説の下で、実際に起こる確率はX%である。この確率X%をp値という。仮説検定は統計が定めた値とp値を比較して結論を導く。統計学が定めた値を有意水準という。有意水準は5%、1%が用いられる(通常は5%)。このように仮説検定の公式によって求められた「p値」と統計学が決めた基準の値「有意点」を比較します。有意点は通常は0.05が用いられます。体をそらしてバーをくぐるリンボーダンスを例にすると、体の高さがp値、バーの高さが有意点。バーをくぐればセーフ、くぐれなければアウトです(図1)。検定では、p値が有意点0.05を下回れば、2群の平均値に違いがあると判断します。図1 有意点とp値のイメージ■信頼度とはp値が、有意点5%よりも小さいときは、「母集団における、新薬Yは投与前と投与後の体温平均値が異なる」を採択し、投与前後で体温平均値に違いがあったと判断します。この判断はもしかしたら間違っているかもしれませんが、この判断が間違いである確率は5%以内ということになります。信頼度(statistics confidence)は有意点の逆で、この判断が当たる確率(通常95%)のことです(図2)。図2 信頼度と有意点のイメージ■p値は、小さければ小さいほど差がある(よく効いた)といえるのか?p値が、小さければ小さいほど差があるとはいえません。つまり、p値が小さいことを理由にして、大きな効果があったと結論付けることはできません。p値の比較として、表の解熱効果を比較し、データでみてみましょう。表 各薬剤の解熱効果の比較新薬Yは、既存薬Xや新薬Zと比較し、体温低下の平均値は2.2と最も大きく熱を下げています。そして、新薬Zも既存薬Xに比べて有意に熱を下げています。既存薬Xと新薬Yの検定から得られるp値は0.041、既存薬Xと新薬Zのp値は0.009でした。仮にp値の大きさが小さいからという理由で薬剤を選択したら、新薬Zのほうが効果が大きい(良い結果)ことになってしまいます。つまりp値の大きさによって薬剤を選ぶと、効果の低い薬剤を選んでしまうという間違った判断をしてしまいます。p値は信頼度の強さの指標であって、効果の大きさの指標ではありません。単一のp値もしくは統計的有意性は、その結果である効果や重要性の大きさを測るものではないのです。実際に新薬Yも被験者数をもっと多くの人数で実施していたとしたら、p値は0.041よりも、もっと小さな値になるかもしれません。値が非常に小さければ、それだけで何かが証明されるわけではなく、p値は5%程度でもいいから、きちんと計画された追試がいくつか行われて、一貫して同じ結果が得られるほうが重要だというわけです。p値は目安ですので統計的には,次のようにおおまかな範囲を * 印の数で示すことがあります。*0.01<p≦0.05**0.001<p≦0.01***p≦0.001また、p>0.05 を有意でないという意味で n.s.(not significant)と書くことがあります。■よくある誤った解釈p<0.05であった場合、「有意差がある」といいます(図3)。図3 有意差があるとは?では、p>0.05の場合はどうでしょうか。「有意差がなかった」というのは正しい表現ですが、A群とB群は「有意差がなかったので同じである」とはいえません。「有意差がなかった」というのは、「A群とB群で違いがみられなかった」あるいは、「A群とB群で違いがあるかどうかが、わからなかった」というのが正しい表現です。●Topics2016年3月7日に「p値や有意性にこだわり過ぎるな、p<0.05かどうかがすべてを決める時代はもう終わらせよう」という米国統計学会の声明が発表されています。 ご興味のある方は下記をご参照ください。AMERICAN STATISTICAL ASSOCIATION RELEASES STATEMENT ON STATISTICAL SIGNIFICANCE AND P-VALUESProvides Principles to Improve the Conduct and Interpretation of Quantitative ScienceThe ASA's statement on p-values: context, process, and purpose今回のポイント1)p値は、信頼度の強さの指標であって、効果の大きさの指標ではない。2)単一のp値もしくは統計的有意性は、その結果の効果や重要性の大きさを測るものではない。3)p値が非常に小さいだけで何かが証明されるわけではなく、p値は5%程度でもよいから、きちんと計画された追試がいくつか行われて、一貫して同じ結果が得られるほうが重要である。インデックスページへ戻る

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遅発性うつ症状で認知症リスクの高い患者像

 小血管疾患(SVD)患者における全原因による認知症と抑うつ症状との関連について、オランダ・ラートボウト大学医療センターのIngeborg W M van Uden氏らは、抑うつ症状発症年齢と認知能力を考慮したうえで、検討を行った。Neurology誌2016年9月13日号の報告。 RUN DMC研究(Radboud University Nijmegen Diffusion Tensor and Magnetic Resonance Cohort)は、ベースライン時、認知症でなく、MRIでSVDを有する高齢者503例の前向きコホート研究(2006年)と5年間のフォローアップ(2012年)である。抑うつ症状は、カプランマイヤー曲線で階層化し、認知症リスクをlog-rank検定を用いて比較した。ハザード比(HR)の算出には、Cox回帰分析を用いた。 主な結果は以下のとおり。・フォローアップでは、496例の参加者データが利用可能であった(ベースラインの平均年齢:65.6±8.8歳、平均追跡期間:5.2年)。・全原因による認知症発症者は、41例であった。・5.5年間の認知症リスクは、抑うつ症状を有する高齢者で高く(HR:2.7、95%CI:1.4~5.2)、独立した危険因子であった。・この傾向は、遅発性の抑うつ症状を有する高齢者で認められた。・ベースライン時に認知機能が低かった高齢者と比較し、高かった高齢者において、5年間の累積認知症リスク差は、抑うつ症状を有する高齢者で高かった(抑うつ症状なし:0.0% vs. 抑うつ症状あり:6.9%、log-rank検定:p<0.001)。関連医療ニュース 高齢者の遅発性うつ病に影響する要因とは:東大 抑うつ症状は認知症の予測因子となりうるのか 抑うつ症状は、がん罹患有無に関係なく高齢者の死亡に関連

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TAVI vs.SAVR、アウトカムは留置経路で変化/BMJ

 重症大動脈弁狭窄症で周術期死亡リスクが低度~中程度の患者に対する弁置換術について、大半の患者、とくに余命が短い患者、あるいは長期的な弁変性のリスクに留意する必要のない患者では、経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)が外科的大動脈弁置換術(SAVR)よりもネットベネフィットが認められるようだ。ただし、留置経路について経大動脈アプローチが候補とならない患者に関しては、SAVRのほうがアウトカムは良好になるという。カナダ・トロント大学のReed A Siemieniuk氏らがシステマティック・レビューとメタ解析の結果、報告した。BMJ誌2016年9月28日号掲載の報告。TAVI対SAVRの無作為化試験をメタ解析 研究グループは、Medline、Embase、Cochrane CENTRALを用いて、周術期死亡リスクが平均8%未満の患者でTAVI対SAVRを検討した無作為化試験を選択。2人の独立レビュワーがそれぞれデータを抽出し、患者にとって重要となるアウトカムのバイアスリスクを評価した。患者は患者アドバイザーを含むパラレルガイドライン委員会によって演繹的に選択された。 GRADE systemを用いて、有効性の絶対値とエビデンスの質を定量化した。死亡と脳卒中リスク、経大動脈TAVIでは低下、経心尖TAVIでは増大 解析には、4試験、3,179例の患者データが含まれた。追跡期間中央値は2年であった。 SAVR群との比較で、経大動脈TAVI群は死亡(1,000患者当たりのリスク差:-30、95%信頼区間[CI]:-49~-8、確実性:中程度)、脳卒中(-20、-37~1、中程度)、生命にかかわる出血(-252、-293~-190、高度)、心房細動(-178、-150~-203、中程度)、急性腎障害(-53、-39~-62、高度)は低下した一方で、短期の大動脈弁再置換(7、1~21、中程度)、永久的ペースメーカ植込み(134、16~382、中程度)、中等度または重篤な心不全(18、5~34、中程度)は増大が認められた。 一方、SAVR群との比較で、経心尖TAVI群は死亡(57、-16~153、中程度、経大動脈 vs.経心尖TAVI群の相互作用p=0.015)、脳卒中(45、-2~125、中程度、p=0.012)の増大が認められた。 TAVIはSAVRよりも低侵襲性で、手術リスクが高いまたは非常に高い患者に好ましい術式とされているが、検討の結果を踏まえて著者は「TAVIがSAVRよりも優れるかは、アプローチによって異なる。経大動脈TAVIは死亡や脳卒中リスクを低下するが、経心尖TAVIはこれらのリスクを増大する可能性がある」とまとめている。また、TAVIについて、2年時点の心不全リスク増大は6%、弁再置換リスク増大は1%であったが、「とくに弁劣化が重要になるのだが、長期フォローアップの報告がなく、長期アウトカムについては不明のままである」と述べている。

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ヒトの感知能力を司る遺伝子を特定/NEJM

 ヒトの機械知覚(mechanosensation)を司る遺伝子PIEZO2を特定したことを、米国立補完統合衛生センター(NCCIH)のAlexander T. Chesler氏らが発表した。機械知覚とは、感知能力(触覚と自己受容によって認知範囲が喚起される)のことであり、機械刺激を検出し変換する能力に依存する。ヒトや動物に、周辺環境に関する重大な情報を提供し、社会生活を送るうえで重要かつ必要となる感覚であるが、その基礎をなす分子・神経メカニズムは、十分に解明されていなかった。研究グループは、マウスモデルで機械知覚に必須であることが示されたストレッチ依存性イオンチャネルPIEZO2に着目し、ヒトにおける役割を調べた。NEJM誌2016年10月6日号(オンライン版2016年9月21日号)掲載の報告。特異的症状を有する2人の進行性脊柱側弯症患者を対象に調査 研究グループは、進行性脊柱側弯症などの標準診断分類に適合しない、特異的な神経筋および骨格を有する2人の患者について、全エクソームシーケンス解析を行った。また、in vitroおよびメッセンジャーRNA解析、機能的脳画像検査、心理身体および運動テストを行い、蛋白質機能と身体知覚への変異遺伝子の影響を調べた。変異遺伝子の身体知覚への影響が明らかに その結果、いずれの患者においてもPIEZO2に複合体不活性化変異が認められた。そして、有毛皮膚において触覚認知識別能力の選択的な喪失が認められた一方で、特異的な弱い機械刺激には反応を示した。 患者に目隠しをして視覚機能を奪うと、自己受容が著しく低下し、運動失調とディスメトリア(四肢の運動距離測定障害)が著しく増悪した。一方で、自己受容にかなり依存していると思われるタスク(歩くこと、話すこと、書くこと)の実行能力は維持されていた。

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悪性黒色種、発見者による予後の違いが明らかに

 悪性黒色種(メラノーマ)は早期診断が重要であるが、患者は疾患が進行してから受診することが多い。悪性黒色種を最初に誰が発見するかによって予後にどのような影響があるかは明らかになっていなかったが、スペインのグレゴリオ・マラニョン大学総合病院 Jose Antonio Aviles-Izquierdo氏らの調査によって、皮膚科医が発見したほうが患者自ら発見した場合よりも、予後は良好であることが明らかとなった。ただし皮膚科医の発見は80%が偶発的であったことも判明した。また、本人自ら発見した患者においては、とくに70歳超で男性より女性のほうが予後良好であった。著者は「この集団が、悪性黒色種発見のための教育を行う論理的なターゲットになるだろう」とまとめている。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2016年9月16日号掲載の報告。 研究グループは、誰が最初に悪性黒色種に気付いたか、患者が受診した理由など悪性黒色種の発見パターンが予後に及ぼす影響を検討する目的で、1996~2012年に診断された皮膚悪性黒色種患者783例を対象に、誰が最初に悪性黒色種に気付いたか(例:本人、親族、医療従事者、皮膚科医)、疫学、臨床症状、組織学および予後について調査し、それらの関連を解析した。 主な結果は以下のとおり。・患者本人が気付いた場合が多かった(53%)。・これらの患者のうち、32%は、出血、そう痒/痛みまたは小結節増大のために受診した。・患者本人による発見は、男性より女性に多く、男性より女性のほうが予後良好であった。・男性は女性より、簡単には見えない部位の悪性黒色種が有意に多かった。・皮膚科医が発見した悪性黒色種は、80%は偶発的な発見であった。・患者本人が発見した悪性黒色種は、より厚く、潰瘍化や転移の頻度が高く、悪性黒色種による死亡と関連していた。

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140)減塩をサポートする大事なあの成分【高血圧患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話 医師食事では、どんなことに気を付けておられますか? 患者塩分をなるべく摂らないようにしています。 医師それはいいですね。具体的には、どんなことに気を付けておられますか? 患者ラーメンのスープは、飲まないようにしています。それと、減塩をうたっている商品をなるべく買うようにしています。少し高いですけどね。けれど、なかなか血圧が下がらなくて…他にどんなことに気を付けたらいいですか? 医師Aさんは腎臓が悪くありませんから、カリウムを積極的に摂られるといいですよ。 患者カリウム? 医師カリウムが多く含まれている食品を摂ると、身体から塩分を排泄します。 患者何を、どれくらい、摂ったらいいですか? 医師目標は1日3,000mgです(厚生労働省「日本人の食事摂取基準 2015」)。具体的には野菜を350g、果物を200g、いも類が100g程度になります。 患者それなら、私は全然足りませんね。頑張って野菜を食べるようにします。●ポイント腎機能を確認した後、カリウムを含む食品を具体的に説明します1)Iwahori T, et al. J Hum Hypertens. 2016;30:328-334.2)Binia A, et al. J Hypertens. 2015;33:1509-1520.3)Aburto NJ, et al. BMJ. 2013;346:f1378.

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維持期統合失調症、LAI使用で注意すべきポイント:慶應義塾大

 統合失調症の維持療法において、必要なドパミンD2受容体占有率は明らかになっていない。慶應義塾大学の猪飼 紗恵子氏らは、ベースライン時、リスペリドン長時間作用型注射剤(RLAI)を投与された統合失調症患者の臨床転帰を3年間追跡し、ドパミンD2受容体占有率を調査し、血漿中薬物濃度を推定した。Psychopharmacology誌オンライン版2016年9月8日号の報告。 オリジナル横断的研究に参加した統合失調症外来患者52例の3年間の臨床転帰を調査するため、2015年4~9月の間にカルテをレビューした。対象患者は、3年間クロルプロマジン換算200mg/日超の抗精神病薬を併用されていないRLAIで治療継続した統合失調症外来患者。簡易精神症状評価尺度(BPRS)を含むフォローアップ評価を行い、リスペリドンと9-ヒドロキシリスペリドンの血漿中濃度を使用したトラフ時の推定ドパミンD2受容体占有率を求めた。データは、3年前に採取し、同一患者で比較を行った。 主な結果は以下のとおり。・52例中、14例(27%)が、RLAIでの外来治療を継続していた。・血漿サンプル提供に応じた10例(19%)において、リスペリドンと9-ヒドロキシリスペリドンの血漿中濃度平均値±SDは、22.9±15.6から31.8±17.5ng/mLへと有意に上昇した(p=0.02)。・推定ドパミンD2受容体占有率は、63.0±10.9%から69.0±11.0%へと上昇した(p=0.12)。・これらの患者において、BPRS合計スコアの有意な悪化が観察された(平均±SD:34.3±12.7から46.5±16.9、p=0.003)。 著者らは「血漿中濃度の増加は、臨床転帰の有意な悪化と関連することが示唆された。統合失調症の維持療法におけるD2受容体遮断の最適なレベルについて、さらなる調査が必要である」としている。関連医療ニュース 統合失調症のLAI切替、症状はどの程度改善するのか LAIは死亡率を上昇させるのか:藤田保健衛生大 LAIを適切に使用するための5つのポイント

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日本糖尿病学会:「製薬会社でキャリアを積んだ私」(第50回糖尿病学の進歩)の動画・スライドを公開

 日本糖尿病学会「女性糖尿病医サポートの取り組み」ホームページでは、「第50回糖尿病学の進歩」(2016年2月19日~20日)で開催された特別企画「製薬会社でキャリアを積んだ私」の講演内容を、動画およびスライドで公開した。「製薬会社でキャリアを積んだ私」概要 (第50回糖尿病学の進歩:特別企画4)【座長】田嶼 尚子氏(東京慈恵会医科大学)成瀬 桂子氏(愛知学院大学 歯学部 内科学講座)●製薬会社でキャリアを積んだ私―ワークとライフの調和のために 杉浦 めぐみ氏 (日本イーライリリー株式会社 臨床開発本部プロジェクトマネジメント本部)●「働き方の構造改革」ライフサイクルを全うするために 多田 智美氏 (ノボ ノルディスク ファーマ株式会社 マーケティング本部)●Working as professional in Pharma Company 月田 あづさ氏 (サノフィ株式会社 研究開発部門医薬開発本部) また、同ホームページ「女性医師応援ライブラリ」コーナーでは、その他にも開催された関連イベントについて講演動画・スライドを掲載している。関連リンク特別企画4「製薬会社でキャリアを積んだ私」(第50回糖尿病学の進歩)(日本糖尿病学会「女性糖尿病医サポートの取り組み」)

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気管支喘息への新規抗IL-5受容体抗体の治療効果は?(解説:小林 英夫 氏)-598

 気管支喘息の有病率は減少していないが、本邦での年間死亡数は20年前に7千人を超えていたものが近年は2千人以下と減じた。その最大の理由として、吸入ステロイド薬の普及が挙げられる。しかし、高用量の吸入ステロイド薬ないし吸入ステロイド+長時間作用型β2刺激薬でもコントロールに難渋する重症・難治性気管支喘息が約1割でみられる。そこで、さらなる治療効果を求め、抗IgE抗体や抗interleukin-5(IL-5)抗体が臨床に登場した。新規抗IL-5抗体benralizumabは、Il-5のアルファサブユニット(IL-5Rα)を標的とするヒト化モノクローナル抗体で、受容体結合により抗体依存性細胞障害作用を発揮し、ナチュラル・キラー細胞を介し好酸球のアポトーシスを誘導する。すでに、第II相試験で好酸球性喘息の増悪を改善する効果が得られている。本論文では、benralizumabがプラセボ群に比して年間喘息増悪を有意に抑制すると報告している。 本第III相試験(CALIMA試験)の対象は、年齢が12~75歳、中から高用量の吸入ステロイド+長時間作用性β2刺激薬治療が必要、12ヵ月以上継続、試験前12ヵ月間に2回以上の増悪、などを条件とした。Benralizumab 30mgを4週間に1回投与(Q4W群)、または8週間に1回投与(Q8W群)、プラセボ群に1対1対1の割合でランダムに割り付け、治療は56週間継続し、吸入薬はそれまで通り併用した。エントリー症例は、Q4W群425例、Q8W群441例、プラセボ群440例、脱落症例は149例(11%)であった。主要評価項目はベースライン血中好酸球数300/μL以上での、プラセボ群と比較したbenralizumab群の年間増悪率比とし、2次評価項目は気管支拡張薬投与前FEV1とtotal asthma symptom scoreとした。 結果は、プラセボ群年間増悪は0.93回(95%信頼区間0.77~1.12回)に対し、Q4W群年間増悪0.60回(0.48~0.74回)で、プラセボと比較した率比は0.64(0.49~0.85)、Q8W群年間増悪0.66回(0.54~0.82回)で率比は0.72(0.54~0.95)、といずれも有意だった。気管支拡張薬投与前FEV1のベースラインから56週までの変化量は、benralizumab群で有意に大きかった。56週時点のtotal asthma symptom scoreは、プラセボ群ではベースラインから1.16ポイント低下、Q4W群で1.28ポイント、Q8W群は1.40ポイント低下し、Q8W群で改善が有意だった。ベースラインの好酸球数はQ4W群が中央値470/μL、Q8W群は480/μLだったが、4週時にはいずれも中央値0個/μLに、56週時も0個/μLだった。著者らは、benralizumabはコントロール困難な好酸球性喘息の年間増悪率を有意に減少させたので、この治療が最も効果的な患者群を特定していきたいと結論している。 筆者の読後感として、本薬剤が8週間ごとの投与でも有効性を発揮していた点を評価したい。しかし本論文だけでは、すでに導入されている抗IL-5抗体との優劣が不明、治療レスポンダーの抽出項目が不明、薬価はどうなるのかなど、今後解明すべき問題は残されている。また、ほぼ同時かつ同一条件でbenralizumabを評価するSIROCCO試験がLancet上に掲載されているが、両試験を一括報告できていれば、より説得力のある論文になったであろうことが惜しまれる。

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禁煙を助ける道具を上手に使おう

禁煙がうまくいかないときのチェックポイント確認しよう 5つの E② EQUIPMENT(道具)道具(Equipment)を上手に使おう! 禁煙補助薬(飲み薬、貼り薬など)を上手に活用。 スマートフォンなどのアプリも便利です。 昆布やガムなどもタバコの代替品として有効なアイテムです。・禁煙チャレンジに、“素手”で闘う必要はありません!・タバコの代わりになる嗜好品や、禁煙を後押しするアイテムをうまく取り入れながら、最終的には禁煙を達成しましょう。社会医療法人敬愛会 ちばなクリニック 清水 隆裕氏Copyright © 2016 CareNet, Inc. All rights reserved.

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