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続・思わぬ解釈【Dr. 中島の 新・徒然草】(153)

百五十三の段 続・思わぬ解釈前回は、頭部外傷後に思わぬ才能が開花した患者さんの話を書きました。すなわち、事故の前に比べて作詞がうまくなったばかりか、他人の歌詞にも深く感動するようになり、おまけに写真撮影の構図が良くなったということでした。せっかくなので、事故前後に撮影した写真を見せてもらいました。風景とか食べ物の写真が主だったのですが、確かに変化があります。事故前は上から全体を撮ったものが多く、説明的と言ったらいいのでしょうか、平面的な写真です。事故後は斜め上から撮影し、立体感があります。もっと端的に言えば、見る人に「食べたい!」と思わせる写真でした。一緒に診察室にやって来た奥さんによると、事故の後には、内容はともかくとして文章を書くのが明らかに速くなったそうです。文章がうまくなったと聞くと、ついわれわれは面白いか否かという質的なことを考えがちですが、書くのが速くなったというのも立派な向上だと私は思います。後は、せっかく開花した才能を温存するとともに、カッとなる性格を穏やかにして、社会人としてうまくやってもらわなくてはなりません。多くの頭部外傷後高次脳機能障害の患者さんに共通することですが、理不尽な事に対して必要以上に腹が立つそうです。たとえば自転車が接触したとか、列の前に割り込まれたとか、電車内で携帯通話しているとか、そんな些細なことに対していちいち腹が立つのだとか。普通の人だったら「腹を立てるだけ損」で済ませるところ、高次脳機能障害の人は咄嗟に損得勘定ができないのかもしれません。このような症状には、抗痙攣薬で対処を試みているところです。頭部外傷にはしばしば痙攣発作が伴い、本人も周囲もそれに気付いていない可能性があるからです。抗痙攣薬を服用するようになってから怒りがいつまでも続かなくなったと御本人も言っておられるので、効果が期待できるのかもしれません。脳の働きの奥深さに感心しながら診療をするのも、医学の面白さですね。最後に1句あれこれと 理屈を考え 試したら脳の不思議に びっくり仰天あれこれと 理屈を考え 試したら脳の不思議に びっくり仰天★蛇足★マンガ「ゴルゴ13」の主人公は、時々右腕が痺れて困っています。ストーリーの中ではギラン・バレー症候群などと診断されていますが、わたしは外傷性てんかんによる単純部分発作ではないかという気がします。治療的診断として抗痙攣薬を処方してみたらどうなるか、興味のあるところです。読者の皆様はどう思われますか?

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日本人自閉スペクトラム症に対するアリピプラゾールの効果は

 自閉スペクトラム症を有する小児および青年(6~17歳)における易刺激性の治療に対するアリピプラゾールの有効性、安全性を評価するため、東京都立小児総合医療センターの市川 宏伸氏らは、8週間のプラセボ対照無作為化二重盲検試験を行った。Child psychiatry and human development誌オンライン版2016年12月21日号の報告。 対象患者には、フレキシブルドーズのアリピプラゾール(1~15mg/日)またはプラセボを投与した。対象患者92例は、アリピプラゾール群47例とプラセボ群45例にランダムに割り付けられた。親/介護者による異常行動チェックリスト日本語版(Aberrant Behavior Checklist Japanese Version :ABC-J)の易刺激性サブスケールスコアを用いて評価を行った。 主な結果は以下のとおり。・アリピプラゾール群の平均ABC-Jスコアは、第3~8週にかけて、プラセボ群と比較し有意に改善した。・アリピプラゾール群の平均医師CGI-Iスコアは、第2~8週にかけて、プラセボ群と比較し有意に高い改善効果を示した。・アリピプラゾール群のすべての患者が試験を完了し、重篤な有害事象は報告されなかった。・プラセボ群では、3例が中止した。 著者らは「日本人小児および青年の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性の治療に対するアリピプラゾール投与は、効果的かつ一般的に安全で忍容性が良好である」としている。関連医療ニュース 自閉症とADHD症状併発患者に対する非定型抗精神病薬の比較 自閉症、広汎性発達障害の興奮性に非定型抗精神病薬使用は有用か 成人発症精神疾患の背景に自閉スペクトラム症が関連

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硬水と乳児アトピー性皮膚炎リスク増大の関連を確認

 アトピー性皮膚炎は、家庭用水の硬度が高い地域、および秋~冬に生まれた小児に多くみられるようだが、相乗作用があるかどうかはわかっていない。デンマーク・コペンハーゲン大学のKristiane Aa Engebretsen氏らは、大規模出生コホートを用いた研究を行い、生後早期の硬水への曝露ならびに秋~冬の出生は、生後18ヵ月以内におけるアトピー性皮膚炎の相対有病率の増加と関連していることを明らかにした。家庭用水の硬度と出生季節の間に相乗作用はなかったが、硬水とアトピー性皮膚炎との間には用量反応関係が観察されたという。Journal of Allergy and Clinical Immunology誌オンライン版2016年12月22日号掲載の報告。 研究グループは、デンマークにおける全国出生コホートの小児5万2,950例を対象に、アトピー性皮膚炎の既往(医師による診断)と人口統計学的特性について聞き取り調査を行うとともに、市民登録システムから出生データを、デンマーク・グリーンランド地質調査所から家庭用水の硬度に関するデータを入手し、log線形二項回帰モデルを用いてアトピー性皮膚炎の相対有病率を算出した。 主な結果は以下のとおり。・アトピー性皮膚炎の有病率は、15.0%(7,942/5万2,950例)であった。・アトピー性皮膚炎の相対有病率(RP)は、家庭用水の硬度(範囲:6.60~35.90 deg.dH[118~641mg/L])が5度増大するごとに、5%(RPtrend:1.05、95%信頼区間[CI]:1.03~1.07)高くなった。・アトピー性皮膚炎の相対有病率は、秋(RP:1.24、95%CI:1.17~1.31)または冬(RP:1.18、95%CI:1.11~1.25)の出生児で高かったが、家庭用水の硬度との有意な相互作用は観察されなかった。・アトピー性皮膚炎に対する硬水の人口寄与危険度は2%であった。

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四半世紀で成人の収縮期血圧が上昇、心血管死も増加/JAMA

 2015年において、収縮期血圧(SBP)値が110~115mmHg以上の成人は世界で約35億人、140mmHg以上の成人は8億7,400万人に上ることを、米国・ワシントン大学のMohammad H.Forouzanfar氏らが、世界154ヵ国からの844試験を基に分析を行い明らかにした。SBP値が110~115mmHg以上の人の割合は、1990~2015年にかけて、10万人当たり約7万3,000人から約8万1,000人へと大幅に増加し、SBP高値に起因する虚血性心疾患や出血性脳卒中などの死亡率も増大したという。JAMA誌2017年1月10日号掲載の報告より。SBP増加とその関連死などを検証 研究グループは、1980~2015年に発表された154ヵ国からの844試験(被験者総数869万人)を基に、時空間ガウス過程回帰法にて、1990~2015年の世界195ヵ国におけるSBP値の推定分布や、SBP値と死亡・障害の関連などについて検証した。 主要アウトカムは平均SBP値、疾患別死亡、SBP値(110~115mmHg以上、140mmHg以上)に関連した健康負担で、年齢、性別、国、調査年別に調べた。 主要分析には、SBP高値と関連することが明らかな死亡原因(虚血性心疾患、虚血性、出血性脳卒中など)が含まれた。SBP上昇による死因の筆頭は虚血性心疾患、次いで出血性脳卒中 その結果、1990~2015年にかけてSBP値が110~115mmHg以上の人の割合は、10万人中7万3,119人(95%不確定区間[UI]:6万7,949~7万8,241)から8万1,373人(7万6,814~8万5,770)に増加した。また、140mmHg以上の人の割合は、10万人中1万7,307人(1万7,117~1万7,492)から2万526人(2万283~2万746)に増加した。 SBP値110~115mmHg以上における年間死亡率は、10万人中135.6人(95%UI:122.4~148.1)から145.2人(130.3~159.9)に増加し、140mmHg以上は同97.9人(87.5~108.1)から106.3人(94.6~118.1)に増加した。 SBP値が110~115mmHg以上により減少した障害調整生存年数(DALY)は、1990年の1億4,800万年(95%UI:1億3,400万~1億6,200万)から2015年の2億1,100万年(1億9,300万~2億3,100万)に、140mmHg以上では520万年(460万~570万)から780万年(700万~870万)に増加した。 SBP関連死亡で最も多かったのは、虚血性心疾患(490万人)で人口寄与割合は54.5%を占め、続いて出血性脳卒中(200万人)で58.3%、次いで虚血性脳卒中(150万人)で50.0%だった。 2015年のSBP値110~115mmHg以上と関連したDALYの50%超を、中国、インド、ロシア、インドネシア、米国で占めると推定された。 これらの結果を踏まえて著者は、「今回のサンプルベースの結果は、2015年において、約35億人の成人がSBP値110~115mmHg以上であり、8億7,400万人の成人が同140mmHg以上であると推定されることが示された」とまとめている。

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幹線道路の近くに住む人は認知症リスクが高い/Lancet

 幹線道路から<50mに住む人は、300m超離れた場所に住む人に比べ、認知症発症リスクが高く、幹線道路から離れるにつれて、同リスクの増加幅は有意に減少することが示された。一方、そうした関連は、パーキンソン病、多発性硬化症はみられなかったという。カナダ・Public Health OntarioのHong Chen氏らが住民ベースのコホート試験の結果、明らかにしたもので、Lancet誌オンライン版2017年1月4日号で発表した。認知症、多発性硬化症、パーキンソン病について関連を検証 研究グループは、2001年4月時点でカナダ・オンタリオ州に居住する20~50歳(被験者数約440万人、多発性硬化症コホート)と55~85歳(被験者数220万人、認知症・パーキンソン病コホート)の2つの住民ベースコホートを対象に試験を行った。被験者はいずれもカナダで生まれ、オンタリオ州に5年以上住む人で、ベースラインで多発性硬化症、認知症、パーキンソン病といった神経性疾患を発症していない人だった。 被験者について、郵便番号を基に試験開始5年前の1996年時点で、幹線道路にどれほど近接して居住していたかを調べた。多発性硬化症、認知症、パーキンソン病の発症については、地域の医療管理データで確認した。 幹線道路への近接居住とこれら疾患の罹患率との関連について、Cox比例ハザードモデルを用いて分析した。なお、糖尿病、脳損傷、居住地域の所得などについて補正を行った。大都市在住の幹線道路から<50m内居住、認知症リスクは1.12倍に その結果、2001~12年に各疾患を発症した人は認知症が24万3,611人、パーキンソン病は3万1,577人、多発性硬化症は9,247人だった。 幹線道路への近接居住との関連性は、パーキンソン病、多発性硬化症については認められなかった。 認知症発症については、幹線道路から<50m内に住む人の、同発症に関する補正後ハザード比は、300m超離れた場所に住む人に対して、1.07(95%信頼区間[CI]:1.06~1.08)、50~100mでは1.04(同:1.02~1.05)、101~200mでは1.02(同:1.01~1.03)、201~300mでは1.00(同:0.99~1.01)と有意な関連が認められた(傾向p=0.0349)。 なかでも、幹線道路近接居住と認知症発症について、大都市在住(幹線道路から50m内に住む人のハザード比:1.12、同:1.10~1.14)と、引っ越し経験なし(同ハザード比:1.12、同:1.10~1.14)で強い関連が認められた。

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食生活の改善は医薬品開発よりも効率的に健康寿命を延ばせることがわかった(解説:折笠 秀樹 氏)-635

 政府による塩分摂取削減政策の費用対効果は非常に高いことが示された。どういった政策かというと、食品関連企業と塩分削減の約束をすること、その実行状況を政府がモニタリング(監視)すること、そして国民への健康教育をするといった政策である。こうした政策を10年間持続することによって、10%の塩分摂取削減を目標とする。 塩分摂取削減政策により、障害調整生存年数(DALY=Disability adjusted life year)を1年延ばすのに、調査した183ヵ国の平均で204USドル(約2万3,000円)必要との結果であった。障害調整生存年数とは障害がない状態での寿命のことなので、平易にいうと、健康寿命を1年延ばすのに塩分摂取削減政策は2万3,000円要したことになる。医薬品での目安としては、その国のGDPの1~3倍の範囲が妥当とされている(WHOの基準)。日本では国民1人あたりのGDPはおよそ385万円である。塩分摂取削減政策にかかる2万3,000円というのは、GDPの1%にも満たない低水準である。医薬品などと比較すると非常に安いことがわかる。2万3,000円で1年長く生きられるなら、国民もこの塩分摂取削減政策へ賛同することだろう。 塩分摂取削減政策に要する費用が国民1人あたりのGDPの1%未満になっている国には、日本のほかにも、米国、韓国、ロシア、タイなどが含まれていた。逆に、それが5%以上になっている国には、エチオピア、バングラデシュ、ナイジェリアが含まれていた。これらの国では、もともと塩分摂取量が少ないためと思われる。 食生活の改善、運動習慣の改善、喫煙など嗜好習慣の改善、こういったことの政策キャンペーンをすることは、高価な医薬品開発をするよりも非常に効率的であることが示された。もっともっと健康施策を講じるべきかと痛感させられた。参考平成26年度国民経済計算確報(フロー編)一人当たり名目GDP、名目GNI、国民所得

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統合失調症患者への抗精神病薬高用量投与、自律神経系への影響は:横浜市大

 統合失調症患者は、一般集団と比較し、異常な自律神経系(abnormal autonomic nervous system:ANS)の活性を有する。この理由の1つとして、抗精神病薬のムスカリン親和性があり、ムスカリン受容体遺伝子の一塩基多型が、ANS機能不全に影響を及ぼすといわれている。横浜市立大学のmasatoshi miyauchi氏らは、抗精神病薬が投与されている統合失調症患者のANS活性に対するコリン作動性ムスカリン性受容体(cholinergic muscarinic receptor:CHRM)遺伝子の一塩基多型の影響を検証した。Neuropsychobiology誌2016年12月7日号の報告。 対象は、日本の統合失調症患者173例。心拍変動をANS活性の指標として測定した。CHRM1(rs542269、rs2075748)、CHRM2(rs324640、rs8191992、rs1824024、rs7810473)、CHRM3(rs3738435、rs4620530、rs6429157)の一塩基多型は、TaqMan法を用いて遺伝子解析を行った。標準的なクロルプロマジン(CP)換算に従って、高CP群(1,000mg以上)と低CP群(1,000mg未満)に患者を分類し、ANS活性の群間比較を行った。患者の心拍変動のトータル、LF(low-frequency)、HF(high-frequency)、LF/HF成分、高CP群と低CP群の両方の一塩基多型遺伝子を比較した。Bonferroni補正には多重比較を適用し、臨海p値は<0.005とした。 主な結果は以下のとおり。・高CP群におけるCHRM2 rs8191992多型のAアレルは、ANS活性の低下と関連していた。 著者らは「統合失調症患者に対する抗精神病薬の高用量投与は、CHRM2 rs8191992多型と関連するANS活性の低下を示す。CHRM2多型は、統合失調症患者のANS活性に対し、重要な役割を果たす可能性がある」としている。関連医療ニュース 抗精神病薬のアジア実態調査:高用量投与は36% 抗精神病薬の高用量投与で心血管イベントリスク上昇:横浜市立大 統合失調症、維持期では用量調節すべきか:慶應義塾大

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骨転移へのゾレドロン酸の投与間隔、4週 vs.12週/JAMA

 乳がん、前立腺がんの骨転移および多発性骨髄腫の骨病変の治療において、ゾレドロン酸の12週ごとの投与は、従来の4週ごと投与に比べて骨格イベントの2年リスクを増大させないことが、米国・Helen F Grahamがんセンター・研究所のAndrew L Himelstein氏らが行ったCALGB 70604(Alliance)試験で示された。研究の成果は、JAMA誌2017年1月3日号に掲載された。第3世代ビスホスホネート製剤であるゾレドロン酸は、多発性骨髄腫や固形がん骨転移の疼痛や骨格関連事象を抑制し、忍容性も全般に良好であるが、顎骨壊死、腎毒性、低カルシウム血症などのリスク上昇が知られている。標準的な投与間隔は4週とされるが、これは経験的に定められたもので、さまざまな投与法の検討が進められているものの、至適な投与間隔は確立されていないという。間隔の長い投与法を非劣性試験で評価 CALGB 70604(Alliance)は、がん患者の骨転移の治療において、ゾレドロン酸の投与間隔を12週に延長した治療アプローチの、従来の4週間隔の投与法に対する非劣性を検証する非盲検無作為化第III相試験(米国国立がん研究所[NCI]などの助成による)。 対象は、年齢18歳以上、1つ以上の骨転移を有する転移性乳がん、転移性前立腺がん、多発性骨髄腫で、全身状態(ECOG PS)0~2の患者であった。被験者は、ゾレドロン酸を12週ごとまたは4週ごとに静脈内投与する群に無作為化に割り付けられ、2年間の治療が行われた。主要評価項目は、2年時までの1つ以上の骨格関連事象の発生とし、群間の絶対差7%を非劣性マージンとした。 骨格関連事象は、臨床的骨折(有症状患者の評価時に同定された骨折、偶発的に見つかった骨折は除外)、脊髄圧迫(画像評価を要する神経学的障害、背部痛、これら双方)、骨への放射線照射(疼痛を伴う骨病変への緩和的照射、骨折や脊髄圧迫の治療または予防のための照射など)、骨関連手術(差し迫った骨折の予防や、病的骨折および脊髄圧迫の治療を目的とする外科的手技)と定義した。 2009年5月~2012年4月に、米国の269施設に1,822例が登録され、12週投与群に911例、4週投与群にも911例が割り付けられた。骨格関連事象の2年発生率:28.6 vs.29.5% ベースラインの全体の年齢中央値は65歳、女性が53.8%(980例)を占めた。乳がんが855例、前立腺がんが689例、多発性骨髄腫は278例で、795例が試験を完遂した。 2年時までに1つ以上の骨格関連事象を経験した患者の割合は、12週投与群が28.6%(253例)、4週投与群は29.5%(260例)であった。リスク差は-0.3%(95%信頼区間[CI]:-4~∞)であり、12週投与群の4週投与群に対する非劣性が確認された(非劣性検定p<0.001)。 3つの腫とも、両群間に骨格関連事象の発生率の差はみられなかった(乳がん 群間差:-0.02、99.9%CI:-0.13~0.09、p=0.50、前立腺がん:0.02、-0.10~0.14、p=0.59、多発性骨髄腫:0.06、-0.12~0.24、p=0.14)。 疼痛スコア(簡易疼痛調査票)、PS(ECOG)、顎骨壊死の発生(12週投与群:9件[1.0%]、4週投与群:18件[2.0%]、p=0.08)、腎機能障害についても、両群間に差を認めなかった。また、骨格罹患率(骨格関連事象の年間平均発生数)は両群とも同じであった(0.4、中央値:0、IQR:0~0.5)。  骨代謝回転のマーカーであるC末端テロペプチド値(553例、2,530サンプル)は、試験期間を通じて12週投与群のほうが高かった。 著者は、「ゾレドロン酸の投与間隔を12週に延長した治療アプローチは、がん患者の骨転移の治療選択肢として許容される可能性がある」と指摘している。

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末梢動脈疾患と関連する食事~前向き研究

 食事はアテローム性動脈硬化性心血管疾患の発症に関連しているが、食物摂取量や食事パターンと末梢動脈疾患(PAD)との関係を調べた研究はほとんどない。米国ミネソタ大学のRachel P. Ogilvie氏らは、中年期の習慣的な食事とその後の約20年間のPAD発症の関係を前向きコホート研究で調査した。その結果、肉の摂取量が多いほどPADリスクが高く、適度な飲酒はPADリスクが低いことと関連していた。なお、これらの関連における因果関係の有無は不明である。The American journal of clinical nutrition誌オンライン版2017年1月11日号に掲載。 著者らは、ARIC(Atherosclerosis Risk in Communities)研究に登録された参加者においてPADを発症していなかった1万4,082人に対し、ベースライン時(1987~89年)にハーバード食物摂取頻度調査票を用いて食物摂取量を評価した。食品群や食事パターン(「健康的」および「西洋風」)について、五分位数または四分位数で分類した。PAD発症は、2012年までの2回の検査で、ABI(ankle brachial index:足関節上腕血圧比)<0.9、および退院時診断コードで判断した。分析は多変量調整Cox比例ハザード回帰を用いた。 主な結果は以下のとおり。・平均19.9年のフォローアップ期間中、1,569人がPADを発症した。・人口統計学的特徴、行動、食品群について調整したモデルで、PAD発症のハザード比(95%CI)は食肉消費量の五分位を通して増加した[第1五分位:基準、第2五分位:1.38(1.16~1.65)、第3五分位:1.38(1.16~1.65)、第4五分位:1.45(1.20~1.74)、第5五分位:1.66(1.36~2.03)、傾向のp<0.001]。・週に1~6杯飲酒した人は、飲酒しなかった人よりPAD発症リスクが低かった[0.78(0.68~0.89)]。・コーヒーを1日4杯以上飲んでいる人は、飲まない人に比べてPAD発症が少なかった[第1五分位に比した第5五分位:0.84(0.75~1.00)、傾向のp=0.014]。・他の食品群やパターンとPAD発症との関連はみられなかった。

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FITZROY試験:活動性クローン病におけるJAK1選択的阻害薬filgotinibの有用性と安全性(解説:上村 直実 氏)-634

 クローン病は原因不明の炎症性腸疾患であり、わが国の特定疾患に指定されているが、最近、抗TNF-α阻害薬の出現とともに本疾患に対する薬物治療の方針が大きく変わってきている。症状や炎症の程度によって、5-ASA製剤、ステロイド、代謝拮抗薬、抗TNF-α阻害薬および栄養療法などを段階的にステップアップする治療法から、代謝拮抗薬と抗TNF-α阻害薬を早期から使用する方法が推奨されつつある。今回、新たに、非受容体型チロシンキナーゼであるJAK1の選択的阻害薬filgotinibの有効性を検証した研究成績が報告された。 欧州9ヵ国52施設が参加して施行された第II相無作為化プラセボ対照二重盲検試験(FITZROY試験)は、18歳以上の活動性クローン病患者(クローン病活動指数[CDAI]が220~450)174例を対象として、filgotinib 200mg/日群(130例)とプラセボ群(44例)2群で検討した結果、10週間投与における活動指数150未満で示される臨床的寛解率はプラセボ群の23%に対し、filgotinib群で47%と有意に高かった(95%信頼区間:9~39、p=0.0077)。その後、filgotinibが奏効した被験者を、filgotinib 100mg/日、200mg/日、プラセボの群に分けて、さらに10週間投与して安全性を検証した結果、観察期間を含めた20週間での重篤な有害事象発現の報告は、filgotinib群9%、プラセボ群4%だった。 わが国では、日本消化器病学会によるクローン病診療ガイドラインが2011年に刊行されて、さらに2015年に潰瘍性大腸炎・クローン病診断基準・治療指針が厚労省の鈴木班から報告されているが、本邦での大規模な介入試験の成績は乏しい。今後、わが国のクローン病患者を対象として最適とされる治療方針を導く臨床研究を遂行する体制が必要と思われる。

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サン・アントニオ2016 レポート-3

レポーター紹介オランダから乳房温存手術(BCS:breast conserving surgery)後の放射線治療(以下、RT)のタイミングがおよぼす10年生存率への影響に関する報告があった。グループ1:BCS→RT→+/-CT(2,759例)<42日、 42~55 日、 >55 日、グループ2:BCS→CT→RT(1,120例)<112日、 112~140日、 >140日、に分けて検討している。グループ1(-CT)では>55 日が<42日と比較して無病生存率、無遠隔再発率共に有意に良好であり、+CTでは>55 日と42~55 日が<42日と比較して無病生存率が有意に良好であった。グループ2では再発率は>140日で有意に高かった。しかし交絡因子(年齢、グレード、転移リンパ節個数、ホルモン受容体の状況、内分泌療法の使用、他院RT施設への紹介)で調整すると、グループ1(-CT)でのみ>55 日が<42日と比較して無遠隔再発率が良好であった。結論としてRTをBCSの後にすぐに行う必要はないと述べている。過去の報告では、BCSからRTまでの期間と生存率との関連についてはcontroversialであり、早い方が良いというものもあれば、むしろ遅らせた方が生存率は高いという報告もある。現状では期間にあまりこだわりすぎず、がんの性質や術後の状況に応じて柔軟に対応するのがよいだろう。きわめて増殖率の高い一部の乳がんではどの治療も遅らせないのが賢明であろうと考える。KAMILLA研究という、すでにHER2標的薬と化学療法をしっかり受けた患者に対するT-DM1の安全性と有効性をみる第III b相試験から、脳神経系(CNS)転移の有無でのT-DM1の安全性と有効性を確認し、またCNS転移への効果を評価した結果が報告されていた。安全性と有効性に関してはあまり参考にならないが、CNS転移への効果は大変興味のあるところである。測定可能なCNS転移を持つ患者26例のうち、CRが3例、PRが24例、6ヵ月以上のSDが27例であった(CBR43%)。またCNS病変において最大径が30%以上減少したのは54例(43%)であった( CNS以外がSDまたはPDであった症例も含む)。全身の転移状況にかかわらずCNS転移の減少が4割程度にみられるというのは非常に大きな効果である。しかし、CNS転移以外がPDでCNS転移がPRであった場合の治療方針が難しいところである。通常T-DM1とペルツズマブの併用による生存率向上効果は認められていないが、このような症例には試す価値があるかもしれない。乳がんの既往を持つ女性患者におけるサーベイランスとしてのマンモグラフィと乳房MRIの効果について評価した報告があったので紹介する。米国5地域の乳がんサーベイランスコンソーシアムレジストリーからのデータで、マンモグラフィのみ33,938件、乳房MRI 2,506件であった。データはプロペンシティスコアマッチングで調整されており、無作為化比較試験に近似させたものとなっている。欠損値は5件と非常に少ないうえに補正も行われている。第2がんのリスクが最も高い女性は含まれていないようである。マンモグラフィと乳房MRIとで乳がん発見率は変わらなかったが、MRI施行例では乳房生検率が有意に高かった。このことから乳がん術後の女性に乳房MRIをルーチンに行ってもよい効果は及ぼさないようである。このデータは非常に重要だと考えている。BRCA1/2遺伝子変異保有者には年1回の乳房MRIが推奨されているが、そのような乳がん発症の大きなリスクを持っていない方には、サーベイランスとしての乳房MRIは有用性が確認されないということである。遺伝子検査をしなくても乳房MRIを希望する方を時々みかけるが、やはりリスクに基づいてサーベイランス法を決定することが大切であり、重要な個別化医療の1つである。

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境界性パーソナリティ障害の自殺リスク、ポイントは睡眠の改善か

 境界性パーソナリティ障害(BPD)患者の睡眠状態を英国・ウォーリック大学のCatherine Winsper氏らが調査した。Neuroscience and biobehavioral reviews誌オンライン版2016年12月15日号の報告。 BPD患者の客観的および主観的な睡眠特性結果を組み合わせるためのメタ解析を行った。 主な結果は以下のとおり。・1980~2105年12月までに公表された32件の研究を特定した。・メタ解析では、客観的な睡眠持続性(睡眠潜時、総睡眠時間、睡眠効率)、睡眠構築(REM潜時、REM 密度、徐波睡眠)の評価、自己報告の睡眠問題(悪夢、睡眠の質)について、BPD群と健常対照群で有意な差が示された。・所見は、うつ病および向精神薬併用と無関係であった。・BPD群と臨床コントロール(大多数がうつ病)群との間に有意な差はほとんど認められなかった。 著者らは「BPDでは、うつ病と同様の睡眠障害との関連が認められた。この睡眠障害は、うつ病併存に起因するわけではなかった。睡眠障害が、情動調節不全や自殺リスクを悪化させる可能性があるとのエビデンスが増加したことを考慮すると、BPDの治療では、睡眠問題に取り組むべきであることが明確となった。」としている。関連医療ニュース 境界性パーソナリティ障害患者の自殺行為を減少させるには 境界性パーソナリティ障害と睡眠障害は密接に関連 境界性人格障害患者の自殺予防のポイントはリハビリ

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多発性骨髄腫の1次治療、ボルテゾミブ追加で予後改善/Lancet

 新規診断多発性骨髄腫患者の治療において、プロテアソーム阻害薬(PI)と免疫調節薬(IM)を含む3剤併用療法は、従来の標準治療に比べ予後を改善し、リスクベネフィット・プロファイルも許容範囲内であることが、米国・Cedars-Sinai Samuel OschinがんセンターのBrian G M Durie氏らが実施したSWOG S0777試験で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2016年12月22日号に掲載された。米国の新規診断多発性骨髄腫の標準治療は、レナリドミド+デキサメタゾンである。PIであるボルテゾミブとIMであるレナリドミドは、異なる作用機序による相乗効果が確認され、デキサメタゾンとの3剤併用療法の第I/II相試験では、未治療の多発性骨髄腫患者において高い有効性と良好な耐用性が報告されている。ボルテゾミブの上乗せ効果を無作為化試験で評価 SWOG S0777は、自家造血幹細胞移植に同意していない未治療の多発性骨髄腫患者の治療において、標準治療へのボルテゾミブの上乗せ効果を評価する非盲検無作為化第III相試験(米国国立衛生研究所[NIH]などの助成による)。 対象は、年齢18歳以上、測定可能病変(血清遊離軽鎖の評価で測定)を有し、臓器障害(CRAB基準:高カルシウム血症、腎機能障害、貧血、骨病変)がみられ、全身状態(ECOG PS)が0~3、ヘモグロビン濃度≧9g/dL、好中球絶対数(ANC)≧1×103/mm3、血小板数≧8万/mm3の患者であった。 被験者は、初回治療としてボルテゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン(VRd)を投与する群またはレナリドミド+デキサメタゾン(Rd)を投与する群に無作為に割り付けられた。VRd群は8サイクル(1サイクル21日)、Rd群は6サイクル(1サイクル28日)の治療が行われた。 2008年4月~2012年2月に、139施設に525例が登録され、VRd群に264例、Rd群には261例が割り付けられた。VRd群では有効性は242例、毒性は241例、奏効は216例で、Rd群ではそれぞれ229例、226例、214例で解析が可能であった。PFS、OSが有意に改善 ベースラインの背景因子は、Rd群で女性が多く(37 vs.47%)、年齢が高かった(65歳以上の割合:38 vs.48%)が、これら以外は両群でバランスがとれていた。 主要評価項目である無増悪生存(PFS)期間中央値は、VRd群が43ヵ月であり、Rd群の30ヵ月に比べ有意に優れた(層別化ハザード比[HR]:0.712、96%信頼区間[CI]:0.56~0.906、片側検定p=0.0018)。 副次評価項目である全生存(OS)期間中央値も、VRd群が75ヵ月と、Rd群の64ヵ月に比し有意に良好であった(HR:0.709、95%CI:0.524~0.959、両側検定p=0.025)。 全奏効率(部分奏効[PR]以上)は、VRd群が81.5%(176/216例)、Rd群は71.5%(153/214例)であった(p=0.02)。このうち完全奏効(CR)以上は、それぞれ15.7%(34/216例)、8.4%(18/214例)であった。奏効期間中央値は、VRd群が52ヵ月、Rd群は38ヵ月であった(HR:0.695、両側検定p=0.0133)。 Grade 3以上の有害事象の発現率は、VRd群が82%(198/241例)、Rd群は75%(169/226例)であった。予想されたとおり、Grade 3以上の神経毒性はVRd群のほうが高頻度であった(33 vs.11%、p<0.0001)。有害事象による治療中止の割合は、VRd群が23%(55例)、Rd群は10%(22例)であった。2次原発がんは、20例に認められた(両群10例ずつ)。治療関連死は両群ともみられなかった。 著者は、「これらの知見は、3剤併用療法による1次治療の意思決定に、重要な情報をもたらす可能性がある」としている。

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降圧や脂質低下治療の無作為化試験での効果、その後どうなる?

 降圧治療および脂質低下治療において、治療中止後も長期的ベネフィットが持続することが示唆されている。今回、シドニー大学の平川 洋一郎氏らが大規模無作為化試験の系統的レビューを行ったところ、全死亡率および心血管系死亡率における降圧および脂質低下によるベネフィットは、試験後も持続しているものの減衰が認められ、治療を継続することの重要性が示された。Journal of hypertension誌オンライン版2017年1月5日号に掲載。 著者らは、降圧治療または脂質低下治療の大規模無作為化比較試験で、終了後に1年以上フォローアップされた試験を、Medline、Embase、Cochrane Central Register of Controlled Trialsを系統的に検索した。降圧治療では13試験(48,892例)、脂質降下治療では10試験(71,370例)を同定した。試験およびフォローアップ期間の平均は、それぞれ約4年と6年であった。 主な結果は以下のとおり。・血圧および脂質の値は、試験後の期間にすぐに同じになる傾向があった。・試験期間中は、降圧による全死亡率への有意なベネフィットがあり(相対リスク:0.85、95%信頼区間:0.81~0.89)、フォローアップ期間中も減衰はしたが有意なベネフィットがあった(0.91、0.87~0.94) 。・同様に、スタチンによる脂質低下は、試験期間中に全死亡率リスクを減少させ(0.88、0.81~0.95)、この効果はフォローアップ期間中も持続した(0.92、0.87~0.97)。・心血管系死亡率についても同様の結果が認められた。・降圧治療試験での全死亡率の累積した低下をみると、フォローアップ期間が5年未満の試験と比べて5年以上の試験で有意に低く、脂質低下試験でも同様の傾向が認められた。

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ドライアイ患者の主観的健康感を損ねる因子とは

 ドライアイでは、しばしば自覚症状と他覚所見の間に乖離がみられる。英国・キングス・カレッジ・ロンドンのJelle Vehof氏は、この不一致が主観的健康感の指標であることを大規模な横断研究により示した。不一致に関与する因子も明らかにされ、「その因子を認識しておくことは、日常診療においてドライアイ患者の評価に役立つ」とまとめている。Ophthalmology誌オンライン版2016年12月23日号掲載の報告。 研究グループは、オランダの3次ドライアイクリニックの患者コホートであるGroningen LOngitudinal Sicca StudY(GLOSSY)におけるドライアイ患者648例(女性82.7%、平均年齢±標準偏差55.8±15.6歳)を対象に、ドライアイの自覚症状と他覚所見の不一致に関する予測因子を検討した。 自覚症状はOcular Surface Disease Index(OSDI)質問票にて評価し、スコアに基づき0~1(合計スコアの最小値が0、最大値が1)にランク付けした。他覚所見は両眼の涙液浸透圧、シルマーテスト、涙液層破壊時間、角膜染色、結膜染色およびマイボーム腺機能不全により評価し、これら6つの検査から複合ドライアイ重症度スコアを算出後、同様にスコアに基づきランク付けした。 主要評価項目は、ドライアイの症状と所見の不一致に関与する因子(OSDIスコアランクと、ドライアイ重症度スコアのランクとの差)であった。 主な結果は以下のとおり。・他覚所見と比べ自覚症状がより強いことに有意に関連する因子は、慢性疼痛症候群の存在、アトピー性疾患、既知のアレルギー、抗ヒスタミン薬の使用(すべてのp<0.001)、うつ病(p=0.003)、変形性関節症(p=0.008)および抗うつ薬の使用(p=0.02)であった。・他覚所見と比べ自覚症状がより小さいことに関連する因子は、高齢者(p<0.001)、シェーグレン症候群(p<0.001)(原発性シェーグレン症候群:p<0.001、続発性シェーグレン症候群:p=0.08)、および移植片対宿主病(p=0.04)の存在であった。・他覚所見と比べ自覚症状がより強いことは、主観的健康感の低さ(p<0.001)と強く関連していた。

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150)名画『モナ・リザ』に描かれた病気【脂質異常症患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話医師この絵をちょっと見てもらえますか?患者ダ・ヴィンチの傑作『モナ・リザ』ですね。医師そうですね、この絵をよく見てください。患者あっ、私と一緒で左目の横に何かある!医師そうです。これがコレステロールの塊で、専門用語で「眼瞼黄色腫」といいます。患者へぇー、そうなんですね。医師それと、目をよく見てください。きらりと光る輪が見えるかもしれません。これが「角膜輪」です。モナ・リザは、コレステロール値が高かったのではないかと推測している人もいます。患者そうなんですか。面白いですね(興味津々)。●ポイント『モナ・リザ』を題材に、眼瞼黄色腫や角膜輪についてわかりやすく説明します●参考資料1)Ose L. Curr Cardiol Rev. 2008;4:60-62.

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魚を食べると認知症は予防できるのか

 ここ20年の研究では、魚類およびDHAなどのn-3脂肪酸が高齢者のアルツハイマー病を含む認知機能低下を抑制することが示唆されている。スウェーデン・ウプサラ大学のTommy Cederholm氏は、2015~16年の研究結果をレビューした。Current opinion in clinical nutrition and metabolic care誌オンライン版2016年12月12日号の報告。 主な結果は以下のとおり。・1件のプロスペクティブコホート研究より、高齢者ケア施設入居者の脳解剖では、海産物の摂取と神経性プラークおよび神経原線維変化との関連が認められた。・5年間の大規模介入研究より、n-3脂肪酸補充患者または対照患者において、認知機能への影響は認められなかった。・コミュニティ患者を対象とした2件のメタアナリシスより、高魚類摂取は、認知機能を保持することが認められた。・記憶愁訴の高齢者は、n-3脂肪酸の補充により、記憶課題に関する皮質血流を改善する可能性がある。・アルツハイマー病患者のレポートからの再計算では、血清n-3脂肪酸の増加と認知機能改善には用量反応性が示唆された。・しかし、コクランレビュー(3件の無作為化対照試験)では、n-3脂肪酸は、軽度/中等度アルツハイマー病患者において任意の6ヵ月間でメリットがないと結論付けた。 著者らは「魚類やDHAの摂取は、記憶愁訴やMCI高齢者において予防的メリットを有する可能性があり、軽度/中等度アルツハイマー病患者のサブグループにおいても、このようなメリットがあると考えられる」とし、「より一層の研究が必要である」としている。関連医療ニュース 日本食は認知症予防によい:東北大 魚を食べるほどうつ病予防に効果的、は本当か EPA、DHA、ビタミンDは脳にどのような影響を及ぼすか

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妊娠中のn-3系脂肪酸摂取、児の喘鳴・喘息リスク低下/NEJM

 妊娠24週以降にn-3系長鎖多価不飽和脂肪酸(LCPUFA)を摂取することで、出生児の持続性喘鳴または喘息、および下気道感染症のリスクが絶対値で約7%、相対的には31%低下することが明らかになった。デンマーク・コペンハーゲン大学のHans Bisgaard氏らが、妊娠中のn-3系LUPUFA摂取が出生児の持続性喘鳴または喘息リスクに及ぼす効果を検討した単施設二重盲検プラセボ対照比較試験の結果を報告した。n-3系LCPUFAの摂取不足は、喘鳴性疾患の有病率増加に寄与している可能性がある。これまで、観察研究では妊娠中のn-3系LCPUFA摂取不足と出生児の喘息・喘鳴性疾患のリスク増加との関連が示唆されていたが、無作為化比較試験は検出力が低く結果は不確かであった。NEJM誌2016年12月29日号掲載の報告。妊娠24週以降毎日魚油 vs.オリーブ油摂取、出生児695例を5年間追跡 研究グループは2008年11月~2010年11月の間に、妊娠24週の妊婦736例をn-3系LCPUFA(魚油:55%エイコサペンタエン酸[EPA]、37%ドコサヘキサエン酸[DHA])2.4g/日を摂取する群(魚油群)と、プラセボ(オリーブ油)を摂取する対照群に1対1の割合で無作為に割り付け、それぞれ出産後1週まで毎日摂取してもらい、対象から生まれた児をコペンハーゲン小児喘息前向き研究2010(Copenhagen Prospective Studies on Asthma in Childhood2010:COPSAC2010)のコホートとして5年間前向きに追跡調査した。最初の3年間は二重盲検で、その後2年間は担当医のみ盲検とした。 主要評価項目は、持続性喘鳴または喘息(満3歳に達するまでは「持続性喘鳴」、その後は「喘息」)、副次評価項目は下気道感染症、喘息増悪、湿疹、アレルギー感作などであった。 最終的に、本研究には新生児695例が登録され、95.5%が3年の二重盲検追跡期間を完遂した。持続性喘鳴・喘息リスクはオリーブ油に比べ魚油摂取で約31%低下 持続性喘鳴または喘息のリスクは、対照群23.7%に対し魚油群は16.9%(ハザード比:0.69、95%信頼区間[CI]:0.49~0.97、p=0.035)で、相対的に30.7%低下した。事前に規定されたサブグループ解析では、無作為化時におけるEPA+DHAの血中濃度が低い母親(下位3分の1:血液中の総脂肪酸に対する割合として4.3%未満の集団)から生まれた児で、効果が最も大きいことが示された(対照群34.1%、魚油群17.5%、ハザード比:0.46、95%CI:0.25~0.83、p=0.011)。 副次評価項目では、n-3系LCPUFA摂取と下気道感染症のリスク低下との関連性が示唆されたが(対照群39.1%、魚油群31.7%、ハザード比:0.75、95%CI:0.58~0.98、p=0.033)、喘息増悪、湿疹、アレルギー感作については有意な関連は認められなかった。

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上部消化管出血患者のリスク評価スコア5種を比較/BMJ

 上部消化管出血患者のリスク評価は、Glasgow Blatchfordスコアが治療の必要性や死亡に関する予測精度が最も高い。英国・グラスゴー王立診療所のAdrin J Stanley氏らが、複数のシステム(admission Rockall、AIMS65、Glasgow Blatchford、full Rockall、PNED)について予測精度と臨床的有用性を比較する国際多施設前向き研究を行い明らかにした。ただし、Glasgow Blatchfordスコアも、その他のエンドポイントに関しては臨床的有用性には限界があるという。上部消化管出血患者の管理では、リスク評価スコアを用いて外来管理か緊急内視鏡検査、またはより高度な治療を実施するかを決定することが推奨されているが、これまで、予測精度や普遍性、リスクを判断する最適閾値などが不明のままであった。BMJ誌2017年1月4日号掲載の報告。上部消化管出血患者の5つのリスク評価スコアを比較 研究グループは、欧州・北米・アジア・オセアニアの大規模病院6施設において、2014年3月~2015年3月の12ヵ月間にわたり上部消化管出血患者連続3,012例について評価した。 主要評価項目は、複合評価項目(輸血、内視鏡治療、画像下治療[IVR]、外科手術、30日死亡率)、内視鏡的治療、30日死亡率、再出血、在院日数で、内視鏡検査前のリスク評価スコア(admission Rockall、AIMS65、Glasgow Blatchford)と内視鏡検査後のリスク評価スコア(full Rockall、progetto nazionale emorragia digestive[PNED])を比較するとともに、低リスク患者と高リスク患者を特定するための最適スコア閾値を求めた。Glasgow Blatchfordスコアが介入や死亡の予測に最も有用 結果、介入(輸血、内視鏡治療、IVR、手術)の必要性または死亡を予測するうえで最も有用なのは、Glasgow Blatchfordスコア(GBS)であった。ROC曲線下面積(AUROC)は、GBSが0.86であったのに対し、full Rockallは0.70、PNEDは0.69、admission Rockallは0.66、AIMS65は0.68であった(すべてのp<0.001)。また、GBS 1点以下が、介入不要の生存を予測する最適閾値であった(感度98.6%、特異度34.6%)。 内視鏡治療の予測には、AIMS65(AUROC:0.62)やadmission Rockall(0.61)と比較して、GBS(0.75)が適していた(両比較のp<0.001)。GBS 7点以上が、内視鏡治療を予測する最適閾値であった(感度80%、特異度57%)。 死亡の予測には、PNED(0.77)およびAIMS65(0.77)が、admission Rockall(0.72)およびGBS(0.64)より優れており最も予測に有用であった(p<0.001)。死亡を予測する最適閾値はPNED 4点以上、AIMS65は2点以上、admission Rockallは4点以上、full Rockallは5点以上であった(感度65.8~78.6%、特異度65.0~65.3%)。 再出血や在院日数の予測に役立つスコアは、なかった。 著者は、上部消化管出血発症時にすでに入院中の患者は除外されていることや、患者の31%は内視鏡検査が未実施であったことなどを研究の限界として挙げている。そのうえで、「救急部門でのGBS利用が多くの国々で拡がることにより、上部消化管出血患者の最大19%は外来患者として安全に管理できる可能性がある」とまとめている。

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