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受動喫煙はうつぶせ寝より危険!?

受動喫煙はうつぶせ寝より危険!? 乳幼児突然死症候群(SIDS)は、1歳未満の健康な乳幼児が何の前触れもなく突然死に至る原因不明の疾患です。日本では 6,000~7,000人に1人の割合で発症しています。 その危険因子として指摘されているのが、乳幼児の「うつぶせ寝」です。 厚生労働省の調査※では、保護者の喫煙でSIDSが非喫煙者より4.67倍多く発症することがわかっています。一方「うつぶせ寝」によるSIDSリスクは3倍といわれており、保護者の喫煙のほうがリスクが高いということがわかります。※ http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/sids_kenkyu.pdfタバコでSIDSのリスクが上がります。子供のためにも喫煙はやめましょう!社会医療法人敬愛会 ちばなクリニックCopyright © 2017 CareNet, Inc. All rights reserved.清水 隆裕氏

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統合失調症とグルテンとの関係

 統合失調症は、さまざまな臨床症状を有する慢性疾患である。そして、疾患の発症タイプ、症状、経過に関しては、異質特性を示す。生涯有病率は1%と低いものの、重度の障害を引き起こす可能性がある。したがって、効率的な治療法を開発することは非常に重要である。いくつかの研究では、食事からグルテンを除去することで、統合失調症の症状が有意に改善するとの仮説が立てられている。また、疫学研究において、統合失調症患者のセリアック病(グルテンに対する自己免疫疾患)の有病率は、一般集団よりも約2倍であると報告されている。トルコ・バフチェシェヒル大学のCan Ergun氏らは、グルテンとセリアック病が統合失調症の発症に及ぼす影響を評価した。また、グルテンフリーの食事療法の効果、グルテンに対する抗体反応、脳腸軸相関、共通の遺伝的存在についても研究している。Nutritional neuroscience誌オンライン版2017年4月9日号の報告。 PubMedデータベースより、統合失調症、グルテン、グリアジン、セリアック病、エキソフィン、脳腸軸、精神疾患について検索を行った(出版日制限なし)。統合失調症とセリアック病の関係に関する記事を本レビューに含んだ。 主な結果は以下のとおり。・いくつかの研究において、統合失調症患者の食事からグルテンを除外した際、関連する症状が最小限に抑えられたことを示すエビデンスが得られた。・疫学的調査により、増加した抗グリアジン抗体を有する統合失調症患者のほとんどは、セリアック病を有していないことが明らかになった。しかし、グリアジンに対する抗体増加は、両疾患においてみられる疫学的異常のシェアポイントでありうることが示唆された。 著者らは「統合失調症とセリアック病との関係を調査した臨床的、免疫学的、微生物学的、疫学的研究において、一貫した結果はなかった。この関係を確認するためには、より大規模な研究が必要となる。そして、2つの疾患の根本的なメカニズムを解明すべきである」としている。関連医療ニュース 抗精神病薬多剤併用大量療法と関連するペントシジン:順天堂大 統合失調症の陰性症状改善へ、グリシン再取り込み阻害 統合失調症、大脳皮質下領域の新発見:東京大学

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高齢入院患者で担当医の年齢が上がるほど高い死亡率/BMJ

 内科疾患で緊急入院した65歳以上の患者の30日死亡率は、年間の担当患者数が多い医師を除き、若手医師の治療を受けた患者よりも年長医師の治療を受けた患者で高かった。米国・ハーバード公衆衛生大学院の津川友介氏らが、米国の急性期病院に入院したメディケア受給高齢患者のデータを用い、担当医の年齢で転帰に違いがあるかを検証し、報告した。これまでの研究で、年長医師は若手医師と比べて、医学的知識が乏しく、ガイドラインに準じた標準治療を行わないことが多く、診断・スクリーニング・予防的治療の質も劣ることが示唆されていた。しかし、医師の年齢が死亡率など患者の転帰に及ぼす影響は不明であった。BMJ誌2017年5月16日号掲載の報告。65歳以上の入院患者約74万人とその担当医約2万人のデータを解析 研究グループは、Medicare Inpatient Carrier and Medicare Beneficiary Summary Files、Doximityにより収集された医師データ、および米国病院協会年次調査の複数のデータベースを用い、2011年1月1日~2014年12月31日に内科疾患で救急病院に入院した、65歳以上のメディケア出来高払い受給者のうち無作為に抽出した73万6,537人、ならびにその患者を治療したホスピタリスト(勤務予定に基づいて割り当てられ診療を行う、入院患者の治療に特化した総合診療医)1万8,854人(年齢中央値41歳)のデータを解析した。 主要評価項目は患者の30日死亡率、退院後30日再入院率、治療費で、それぞれ医師の年齢との関連を調べた。患者特性(年齢、性別、人種、主要診断、併存疾患、世帯収入など)は、医師の全年齢層で類似していた。担当患者数が多い医師を除き、医師の年齢が上がるほど死亡率が上昇 患者特性、医師特性(性別、卒業した医学部)、ならびに病院を固定効果(同一病院内の医師同士を比較)として補正した後の患者の30日死亡率は、治療を行った医師の年齢が40歳未満で10.8%(95%信頼区間[CI]:10.7~10.9)、40~49歳11.1%(95%CI:11.0~11.3、対40歳未満の補正後オッズ比:1.04、p<0.001)、50~59歳11.3%(11.1~11.5、1.07、p<0.001)、60歳以上12.1%(11.6~12.5、1.17、p<0.001)であった。しかし、担当患者数が多い(年間>200例)医師では、医師の年齢と患者の死亡率との間に関連性はなかった。 再入院率は、医師の年齢による違いは認められなかった。一方で、治療費は医師の年齢が上がるにつれわずかに上昇した。 同様の結果は、一般内科医全体や複数の感度解析(緊急病状の患者、予定入院患者、20~64歳の患者など)においても確認された。 なお、著者は研究の限界として、医師の年齢は医師能力の関連要因の1つにすぎないこと、非メディケア集団や、外科医または他の専門医による治療を受けた患者などには一般化できない可能性を挙げている。

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難治性EGPAにメポリズマブは有用か?/NEJM

 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)患者において、標準治療へのメポリズマブ併用はプラセボ併用と比較し、寛解維持期間が有意に長く、持続的寛解を達成した患者の割合も高く、ステロイドの使用量も減少した。ただし、メポリズマブ群においてプロトコルで定義した寛解が得られた患者は、約半数のみであった。米国・National Jewish HealthのMichael E. Wechsler氏らが、EGPA患者を対象としたメポリズマブの第III相多施設共同無作為化二重盲検試験の結果を報告した。EGPAはチャーグ・ストラウス症候群として知られていた多発血管炎を伴う好酸球性肉芽腫症で、患者の多くがステロイド治療に依存しており、再発することが多い。これまでの研究で、抗IL-5モノクローナル抗体薬であるメポリズマブは、好酸球数を減少させ、EGPA治療の効果が期待できると示唆されていた。NEJM誌2017年5月18日号掲載の報告。メポリズマブの有効性を累積寛解維持期間と寛解率で評価 研究グループは、ステロイド(プレドニゾロンまたはプレドニゾン)を含む標準治療を4週以上受けている、再燃または難治性EGPA患者136例を、標準治療にメポリズマブ(300mgを4週ごとに皮下投与)を加える群とプラセボを加える群に無作為に割り付け(各群68例)、52週間投与した。 主要評価項目は、累積寛解維持期間(0週間、>0~<12週間、12~<24週間、24~<36週間、≧36週間の各期間寛解状態にあった患者の割合)、ならびに持続的寛解達成率(36週および48週の両時点で寛解状態にあった患者の割合)。副次評価項目は、初回再発までの期間、48~52週におけるステロイドの1日平均投与量、年間再発率、安全性などであった。 寛解は、バーミンガム血管炎活動性スコア(BVAS)が0、かつステロイド投与量が4.0mg/日以下(プレドニゾロンまたはプレドニゾン換算)と定義された。メポリズマブで累積寛解維持期間が長く、持続的寛解率も高い メポリズマブ群はプラセボ群と比較して有意に累積寛解維持期間が長く(24週間以上の累積寛解維持期間を達成した患者の割合:28 vs.3%、オッズ比[OR]5.91、95%信頼区間[CI]:2.68~13.03、p<0.001)、持続的寛解達成率も高値であった(32 vs.3%、OR:16.74、95%CI:3.61~77.56、p<0.001)。寛解を達成できなかった患者の割合はメポリズマブ群47%、プラセボ群81%で、年間再発率はそれぞれ1.14および2.27であった(率比:0.50、95%CI:0.36~0.70、p<0.001)。また、48~52週におけるステロイドの平均投与量が4.0mg/日以下であった患者の割合は、メポリズマブ群44%に対しプラセボ群は7%であった(OR:0.20、95%CI:0.09~0.41、p<0.001)。 安全性については、両群で有害事象の発現率に有意差はなく、メポリズマブの安全性プロファイルは先行研究と類似していた。 なお、著者は、BVASは血管炎の評価法でEGAPの標準的な評価法ではないこと、試験登録時のステロイド投与量はさまざまであったこと、すでに炎症マーカーが抑制されていた可能性があるなどを、研究の限界として挙げている。

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「たばこ煙害死なくそう」 受動喫煙防止法案の行方に一石

 2017年5月24日、受動喫煙対策を強化する健康増進法改正に関して、「建物内禁煙」を目指す厚労省案を支持する医師や研究者、アスリートからなる有志が声明を発表し、厚生労働省で記者会見を行った。受動喫煙、最も効果的な対策は「建物内禁煙」 「飲食店の建物内禁煙」を掲げる厚労省案に対して、与党内から「飲食店の店頭に喫煙環境を提示すればよい」という緩和案が出されている。これを受けて、代表発起人の渋谷健司氏(東京大学大学院教授)は、受動喫煙による健康被害を確実になくす方法として厚生労働省案を支持するとの声明を発表した。受動喫煙による死亡者数は、毎年1万5,000人程度と言われており、交通事故死亡者4,000人をはるかに上回る。受動喫煙によって心筋梗塞や肺がん、脳卒中などのリスクが上昇することは国立がん研究センターの報告などからも明らかだ。 山口育子氏(ささえあい医療人権センターCOML理事長)は、「厚労省案に盛り込まれている喫煙専用室の設置は、『建物内禁煙』の実現に向けた移行措置としてとしてやむを得ない。しかし移行期間は極力短縮し、建物内禁煙の実現に向けて前進してほしい」と述べている。 また、中室牧子氏(慶應義塾大学准教授)は、世界では科学的な根拠に基づいた政策立案が標準になっており、受動喫煙は科学的なデータから建物内禁煙が最も有効な手段だと考えられていることを説明した。また、飲食店に与える影響についても、「受動喫煙に関する社会科学的な研究において、飲食店を全面禁煙にしても売上は落ちないという報告が数多く出されている。仮に、例外を設けて喫煙が可能な店ができれば、間接的に喫煙できる店を補助することになりかねない」と指摘し、飲食店への影響を考慮しても、建物内禁煙が最も有効な手段だと強調した。声なき声を拾った国民的議論を SNSで拡散求める 今回の声明の賛同者は5月24日現在、220名。医療関係者だけでなく、NPO、患者団体、企業など幅広い分野から集まっている。これは会見前の3~4日間に主にインターネット上での呼びかけに反応した数字だ。短期間にこれだけの人数が集まった背景には、受動喫煙に関する国民的意識が高まっていること、また飲食店等での禁煙を望むものの声をあげられなかったサイレントマジョリティが数多くおり、潜在的な賛同者が多くいると感じていると渋谷氏は述べた。最後に法案可決まで時間がない中、「建物内禁煙」の実現に向けて、以下のアクションを呼びかけた。 (1)SNSやブログでの、ハッシュタグを付けた「建物内禁煙」実施を求める投稿   (#たばこ煙害死なくそう など) (2)科学的根拠や最新の動向についての情報に耳を傾け、周囲と話し合う ■参考 声明文 たばこ煙害死なくそう。受動喫煙のない国に。

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クリゾチニブ、ROS1陽性非小細胞肺がんに適応取得

 ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:梅田一郎)は、2017年5月18日(木)、メルクセローノ株式会社(本社:東京都目黒区、代表取締役社長:レオ・リー)とコ・プロモーションを行っている抗悪性腫瘍剤/チロシンキナーゼ阻害剤クリゾチニブ(商品名:ザーコリ)が、新たな適応症として「ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺」の追加承認を取得したと発表。 承認事項一部変更申請は、2016年8月31日に行っていた。本疾患に対してクリゾチニブは、希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)に指定されている。ファイザー株式会社のプレスリリース

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家族3割、看護師5割【Dr. 中島の 新・徒然草】(171)

百七十一の段 家族3割、看護師5割その昔、何かの会合で隣の席になった看護師さんと世間話になりました。看護師「そういや、ウチの病院の〇〇先生知ってますか?」中島「ええ、知ってますよ。同じ脳外科ですから」看護師「夜勤の時にね、私、大変な目にあわされたんですよ」中島「ええっ?」看護師「術後の患者さんの様子がおかしいと思ったから、当直の〇〇先生をコールしたんです」中島「ふむふむ」看護師「そしたら、『バイタルがちゃんとしてたら大丈夫!』って、後は何も訊かずに電話を切られたんですよ」中島「それ、アカンがな」看護師「そうでしょ!」中島「意識レベルとか瞳孔とか麻痺の有無とか、術後やったら色々心配するでしょ、普通」看護師「そうなんですよ」中島「少なくとも自分の目で患者さんを見ない事には大丈夫って言えまへんがな」もちろんその患者さんは、すぐに急変し、さすがの〇〇先生も大反省したそうです。中島「僕は若い先生には『家族3割、看護師5割』って言ってるわけよ」看護師「なんですか、それ?」中島「家族が『様子がおかしい』って言ったら3割ぐらいの確率で本当におかしいし、看護師さんが『おかしい』って言ったら半分は本当におかしいわけ」看護師「なるほどねえ」中島「もちろん空振りもあるけどね。でも、それぞれ3割バッターと5割バッターなんやから、ちゃんと耳を傾けるべきでしょ。『おかしい、って言われたら取り敢えず走って患者を見に行け』って、そう若いモンに説教しとるわけよ」看護師「さすがあ」中島「あまり僕の言うことは聞いてもらえんけどね」読者の皆さんはどう思われますか? どちらにしても患者さんの御家族や看護師さんから「おかしい」と言われたら、何らかのアクションを起こした方がいいですよね。ということで最後に1句おかしい、と 聞けばとにかく すぐ走れ

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認知症にならず長生きするために

 フランス・共同研究ユニット(UMR)のLeslie Grasset氏らは、スポーツ習慣例で紹介されている、死亡と認知症のいくつかの疫学的指標に対するリスク因子の影響を分析した。PLOS ONE誌2017年4月17日号の報告。 PAQUID試験より得られた65歳以上の非認知症者3,670例を、22年間追跡調査した。スポーツ習慣は、ベースライン時に記録した。認知症(DSM-III-R基準)および死亡は、来院時ごとに評価した。認知症および死亡リスク、確率、平均寿命に関する結果は、Illness-Deathモデルを用いて分析した。主な結果は以下のとおり。・非認知症者743例(20.2%)が、定期的なスポーツ習慣に参加していた。・フォローアップ中、スポーツ習慣を有する高齢者では、死亡率が低かったが、認知症の割合は同様であった。・調整モデルでは、スポーツ習慣を有する高齢者は、認知症リスク低下(HR:0.84、0.72~1.00)、非認知症者の死亡リスク低下(HR:0.61、0.51~0.71)を示したが、両スポーツグループともに、認知症による死亡リスクは同様であった。・認知症なしで生存する確率は、スポーツ習慣を有する高齢者で高く、死亡率は低かった。・認知症でない平均寿命は、スポーツ習慣を有する高齢者では3年長かったが、認知症者では、平均寿命は同様であった。 著者らは「認知症よりも死亡を予防するのに有効な保護因子による予防措置は、認知症にならず寿命を延ばすことができる。たとえ認知症の発症リスクが低下したとしても、認知症の症例数は変わらない。この動態は、高齢者のための医療、社会サービスの必要性を予測するうえで重要である」としている。関連医療ニュース 長生きしても認知症にならないためにできること 認知症になりやすい職業は 米国の認知症有病率が低下、その要因は

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米国医師の半数が企業から金銭受領、年総額2,600億円/JAMA

 2015年に企業から金銭を受け取った米国医師は全体の48%を占め、その総額は24億ドル(1ドル110円とすると2,640億円)であったことが明らかにされた。金銭受け取り者の割合は外科医がプライマリケア医と比べて約1.7倍高く、また、男性のほうが女性よりも高いことなども判明した。米国・カリフォルニア大学サンディエゴ校のKathryn R. Tringale氏らが、米国公的医療保険の運営主体であるメディケア・メディケイド・サービスセンター(CMS)が作成する、企業から医師・医療機関への金銭供与に関する公開報告書「Open Payments」2015年版を基に調査・分析したもので、JAMA誌2017年5月2日号で発表した。93万人超の米国医師について調査 研究グループは、「Open Payments」2015年版を基に、企業から米国医師への金銭供与の額とその種類などについて後ろ向き観察研究を行った。 調査対象となったのは、93万3,295人の米国医師M.D.(Doctor of Medicine)とD.O.(Doctor of Osteopathic Medicine)で、そのうち男性は62万166人(66.4%)、女性は31万3,129人(33.6%)だった。 医師の性別や、プライマリケア医、外科医、専門医、心血管インターベンショニストなどの専門科別で回帰分析を行い、結果を比較評価した。金銭受け取りは、外科医61%、プライマリケア医48% 2015年に企業からの金銭を受け取った医師は、全米で44万9,864人(うち女性は29.8%)と、医師全体の約48%を占めた。その総額は24億ドルで、内訳をみると、コンサルティング料や飲食代などでの名目支払いが18億ドル、持分(ロイヤリティやライセンス料)供与が5億4,400万ドル、研究費への支払いが7,500万ドルだった。 金銭を受け取った医師の割合は、プライマリケア医が47.7%だったのに対し、外科医は61.0%と約1.7倍高かった(絶対差:13.3%、95%信頼区間[CI]:13.1~13.6、オッズ比[OR]:1.72、p<0.001)。また、受け取り額も、プライマリケア医が平均2,227ドル(同:2,141~2,314)に対し、外科医は平均6,879ドル(同:5,895~7,862)と高額だった。 地域性や医師が個人事業主か否かで補正後の検討では、同じ専門科の中で男性医師が女性医師よりも、コンサルティング料などを受け取る割合が大きかった。具体的には、外科医では男性が62.5%、女性が56.5%(OR:1.28)、プライマリケア医ではそれぞれ50.9%と43.0%(OR:1.38)、専門医は36.3%と33.4%(OR:1.15)、インターベンショニストは58.1%と40.7%(OR:2.03)だった(いずれもp<0.001)。 同様に、ロイヤリティやライセンス料の供与を受けた割合も男性医師が女性医師よりも高く、外科医ではそれぞれ1.2%と0.03%(OR:43.20)、プライマリケア医は0.02%と0.002%(OR:9.34)、専門医は0.08%と0.01%(OR:3.67)、インターベンショニストが0.13%と0.04%(OR:7.98)だった(いずれもp<0.001)。

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evacetrapib、早期中止の第III相試験の結果/NEJM

 ハイリスク血管疾患の患者に対するコレステリルエステル転送蛋白(CETP)阻害薬evacetrapibの投与は、プラセボ投与と比較して、LDLコレステロール値を低下しHDLコレステロール値を上昇させるという従来確認されている脂質バイオマーカーの変化は見られたが、心血管イベント発生の低下は認められなかった。米国・クリーブランドクリニックのA. Michael Lincoff氏らによる、約1万2,000例を対象とした第III相・多施設共同無作為化プラセボ対照二重盲検試験の結果、示された。evacetrapibについては第II相試験で、ベースラインからLDLコレステロール値を35%低下、HDLコレステロール値を130%上昇させた効果が確認されていた。NEJM誌2017年5月18日号掲載の報告。 evacetrapib 130mg vs.プラセボで心血管イベント発生率を比較を比較 研究グループは、evacetrapibがプラセボと比較して、心血管系の原因による死亡や疾患リスクを低下するとの仮説を検証するため、30~365日以内に発症した急性冠症候群、脳血管アテローム性動脈硬化疾患、末梢動脈疾患、冠動脈疾患を伴う糖尿病のうち1つ以上を持つ患者1万2,092例を対象に試験を行った。 被験者を無作為に2群に分け、一方の群にはevacetrapib130mg/日を、もう一方にはプラセボを、標準薬物療法に加えてそれぞれ投与した。 有効性の主要エンドポイントは、心血管系の原因による死亡、心筋梗塞、脳卒中、冠血行再建、不安定狭心症による入院のいずれかの初回発生だった。主要評価項目の発生率は両群ともに約13%と同等 試験開始3ヵ月時点で、平均LDLコレステロール値は、プラセボ群で6.0%上昇したのに対し、evacetrapib群では31.1%低下した。また、平均HDLコレステロール値は、プラセボ群で1.6%上昇したのに対し、evacetrapib群では133.2%上昇した。 一方、主要エンドポイントについては、事前に設定していた発生件数は1,670件だったが、1,363件が発生した時点でデータ・安全性監視委員会によってevacetrapibの有効性が欠如していると判断され、試験の早期中止が勧告された。 中央値26ヵ月時点における主要エンドポイントの発生率は、プラセボ群12.8%、evacetrapib群12.9%と、両群で有意差は認められなかった(ハザード比:1.01、95%信頼区間:0.91~1.11、p=0.91)。

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ペムブロリズマブ、臓器横断的ながんの適応取得:FDA

 米国食品医薬品局(FDA)は2017年5月23日、腫瘍の発生部位ではなく、特定の遺伝子的特徴(バイオマーカー)を有するがん患者に対する迅速承認を初めて与えた。 対象となった薬剤はペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)。同薬剤には、高度マイクロサテライト不安定(MSI-H)またはミスマッチ修復欠損(dMMR)が認められた切除不能/転移のある固形腫瘍に対する適応が与えられた。前治療で進行しながら代替治療のない固形腫瘍患者、特定の化学療法後に進行した大腸がん患者が対象となっている。 この適応症に対するペムブロリズマブの安全性と有効性は、5つのシングルアーム試験に登録されたMSI-HまたはdMMR固形腫瘍の患者で検討された。これらの臨床試験に登録された149例の患者からは15がん種が同定され、多く認められたものは大腸がん、子宮内膜がん、胃・消化管がんであった。当適応でのペムブロリズマブの評価は、全般的奏効率(ORR)および奏効持続期間で、149例のペムブロリズマブ患者のうち、39.6%がCRまたはPRを示し、78%の患者では、6ヵ月以上奏効が持続した。 MSI-HおよびdMMR腫瘍は、大腸がん、子宮内膜がんおよび胃・消化管がんにおいて多くみられるが、乳がん、前立腺がん、膀胱がん、甲状腺がんおよび他部位のがんでも少なからずみられる。転移性大腸がんでは約5%の患者がMSI-HまたはdMMRを有する。FDAプレスアナウンスはこちら

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第2回 運動療法の進め方と注意点【できる!糖尿病の運動療法】

※上の画像をクリックすると別のウィンドウにて「糖尿病ネットワーク(http://www.dm-net.co.jp/)」の動画ページが開きます。■今回の内容運動療法、とくに糖尿病患者さんに適している運動は、ウォーキング、(ゆっくりの)ジョギング、サイクリング、水泳などの有酸素運動です。なかでもウォーキングは、日常生活で簡単にできることから広く推薦されています。しかし、ウォーキングも効果的な運動にするためにコツがあります。また、運動する上でも4項目の注意事項を守ることで、安全に安心して、運動を行うことができます。詳しくは、上の画像をクリックして、3分間動画でご確認ください。そのまま患者さんへの指導に使える内容です。

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ALK阻害薬による1次治療の直接比較J-ALEX試験の結果/Lancet

 ALK陽性肺がんにおけるALK阻害薬アレクチニブとクリゾチニブの1次治療での直接比較で、日本人を対象としたJ-ALEX試験の結果がLancet誌2017年5月10日号(オンライン版)に発表された。 J-ALEX試験は、ALK阻害薬未治療(化学療法歴は0~1回)のALK陽性非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象とした無作為化多施設オープンラベルの第III相試験。本邦41の試験参加施設で登録されたステージ3B~4の207例の患者は、アレクチニブ300mg×2/日(n=103)とクリゾチニブ250mg×2/日(n=104)に、1対1に無作為に割り付けられた。主要評価項目は、独立評価機関(IRF)による無増悪生存期間(PFS)であった。 主な結果は以下のとおり。・ベースライン時の両群の患者背景はほぼ同様であったが、脳転移例の割合はアレクチニブ群(14%)に比べクリゾチニ群(28%)で多かった。・全体のPFSは、アレクチニブ群では未達(95%CI:20.3~推定不能)、クリゾチニブ群では10.2ヵ月(8.2~12.0)と、アレクチニブ群で有意に改善した(HR:0.34、99.7%CI:0.17~0.71、層別化log-rank p<0.0001)。・探索的分析では、頭蓋内病変ありなし共に、クリゾチニブ群に比べアレクチニブ群で、進行リスクが少なかった。・Grad3/4の有害事象発現率は、アレクチニブ群で26%、クリゾチニブ群では52%。致死的な有害事象はいずれの治療群においても生じていない。 この第2次中間分析においてアレクチニブのALK陽性NSCLCの全身的有効性と脳転移患者における頭蓋内病勢制御力が示された。また、IRFは主要評価項を満たしたと判断し、データの即時公開を推奨した。(ケアネット 細田 雅之)参考J-ALEX試験(Japic CTI)アレクチニブ、ALK肺がん1次治療に海外でも良好な結果:ALEX試験

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高血圧予防食、痛風リスクを低減/BMJ

 DASH(Dietary Approaches to Stop Hypertension)食は男性の痛風リスクを低減するのに対し、西洋型の食事(Western diet)はこれを増加させることが、米国・マサチューセッツ総合病院のSharan K. Rai氏らの検討で示された。研究の成果は、BMJ誌2017年5月9日号に掲載された。DASH食は、果物、野菜、ナッツ・豆類、低脂肪乳製品、全粒穀類を多く摂取し、塩分、砂糖などで甘くした飲料、赤身や加工肉の摂取を抑えた食事法で、血圧を低下させ、心血管疾患の予防にも推奨されている。西洋型の食事(赤身や加工肉、フライドポテト、精製穀類、甘い菓子、デザート)は、血清尿酸値を上昇させ、痛風リスクを増加させる多くの食品から成るのに対し、DASH食は、最近の無作為化試験で高尿酸血症患者の血清尿酸値を低下させると報告されているが、痛風のリスクに関するデータはこれまでなかったという。4万人以上の男性を5段階のDASH食型と西洋食型に分けて評価 研究グループは、Health Professionals Follow-up Study(HPFS)のデータを用いて、DASH食および西洋食の、痛風リスクとの関連を前向きに評価するコホート試験を実施した(米国国立衛生研究所[NIH]の助成による)。 HPFSは、1986年に開始された進行中の縦断的研究で、食生活、病歴、薬物の使用状況などに関する質問票に回答した歯科医、検眼士、整骨医、薬剤師、手足治療医、獣医などの男性5万1,529例を対象とする。このうちベースライン時に痛風の既往歴がなかった4万4,444例について解析を行った。 妥当性が検証された食品頻度質問票を用いて、個々の参加者をDASH食型または西洋食型に分け、それぞれスコア化して5段階に分けた(スコアが高いほど、DASH食度、西洋食度が高い)。米国リウマチ学会(ACR)の判定基準を満たす痛風のリスクを評価し、年齢、BMI、高血圧、利尿薬の使用、アルコール摂取など可能性のある交絡因子で補正した。最高DASH食度群:32%低下、最高西洋食度群:42%増加 26年の追跡期間中に、1,731例が新たに痛風と診断された。1,500例(86.7%)に足部痛風が、1,226例(70.8%)に高尿酸血症が、605例(35.0%)に足根関節病変が、167例(9.6%)には痛風結節がみられた。 DASH食型の集団は、スコアが高くなるに従って痛風リスクが低下した(最高スコア群の補正相対リスク:0.68、95%信頼区間[CI]:0.57~0.80、傾向検定:p<0.001)。これに対し、西洋食型の集団はスコアが高くなるほど痛風リスクが増加した(1.42、1.16~1.74、p=0.005)。 BMI(25未満 vs.25以上)、アルコール摂取の有無、高血圧の有無で層別解析を行ったところ、痛風の相対リスクは主解析の結果とほぼ同じであり、交互作用検定では有意な差を認めなかった(すべての集団で、交互作用検定のp>0.17)。したがって、これらの因子にかかわりなく、DASH食型集団はスコアが上昇するほどリスクが低下すると考えられる。 著者は、「DASH食は、高尿酸血症患者の尿酸値を低下させることで痛風リスクを低減すると示唆される。痛風のリスクがある男性にとって、大いに興味を引かれる痛風予防の食事療法となる可能性がある」と指摘している。

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緑内障患者の眼圧測定、GAT値の補正は誤差を拡大か

 緑内障の診断と治療においては、眼圧の正確な測定が重要となる。ゴールドマン圧平眼圧計(GAT)による測定では、補正が行われることがあるが、補正式の客観的な臨床評価はなされていない。スイス・チューリッヒ大学のJosephine Wachtl氏らは、前向きケースシリーズ研究を行い、角膜が薄く緑内障が進行している眼ではPascal dynamic contour tonometry(DCT)による測定値とGAT値の差が大きいことを明らかにした。補正式を用いてGAT値を補正することは、予測不可能な測定誤差をさらに拡大する危険性があることから、著者らは、「とくに角膜厚が薄い眼では、GAT値を当てにしないほうがいい。いかなる補正もやめるべきである」と警告を発している。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2017年5月11日号掲載の報告。 研究グループは、GAT値、補正GAT値およびDCT値間の差、ならびにその差と緑内障のステージとの関連について調査する目的で、前向き横断研究を行った。 対象は、2011年7月1日~2016年5月31日の間に、チューリッヒ大学病院眼科とTalacker Eye Centerを受診した白人の緑内障患者112例である。GATおよびDCTにて順序は無作為で眼圧を測定し、GAT値は5つの補正式で補正した。 主要評価項目は、未補正または補正GAT値とDCT値の差、副次評価項目は、眼圧測定値の差と緑内障重症度スコア(Glaucoma Severity Score)で評価される緑内障のステージとの関連とした。 主な結果は以下のとおり。・112例の患者背景は、女性67例、男性45例、平均年齢66.3(SD 13.1)歳、左眼63眼(56.3%)、85例(75.9%)は眼圧降下薬使用中であった。・眼圧(平均±SD)は、DCTで20.3±4.5mmHg(95%信頼区間[CI]:19.4~21.1)、GATで17.0±4.1mmHg(95%CI:16.3~17.8)であった。・DCT値とGAT値の差(IOP DCT-IOP GAT、平均±SD)は、3.3±2.0mmHg (95%CI:2.9~3.6)であった。・DCT値と5つの補正GAT値との差(IOP DCT-IOP 補正GAT)は、2.7~5.4mmHgの範囲であった。・Dresdner補正式を用いた補正GAT値(17.6±4.1mmHg)が、DCT値との差が最も小さかった。・緑内障重症度スコア(平均±SD)は、4.7±3.4(95%CI:4.1~5.4)であった。・DCT値とGAT値の差(IOP DCT-IOP GAT)は、緑内障重症度スコアと正の相関(rs=0.33、p<0.001)を、中心角膜厚と負の相関(rs=-0.22、p=0.02)を示した。

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尿路上皮がんにペムブロリズマブを承認:FDA

 Merck(マサチューセッツ州ケンブリッジ)は2017年5月18日、米国食品医薬品局(FDA)がペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)の新たな2つの適応症を承認したことを発表した。 1次治療の適応は、シスプラチン含有化学療法不適格の局所進行・転移性尿路上皮がん患者が対象。多施設オープンラベルシングルアーム試験KEYNOTE-052の結果に基づき承認された。この適応は迅速承認であり、継続は確認試験および確認試験における臨床的有益性の結果によって決まる。 また、2次治療の適応は、プラチナ含有化学療法中・後に進行した、またはプラチナ含有化学療法によるネオアジュバント・アジュバント治療12ヵ月以内に進行した局所進行・転移性尿路上皮がん患者が対象。多施設無作為化実薬対照試験KEYNOTE-045の結果に基づいて承認された。参考MERCK(米国本社)ニュースリリースKEYNOTE-052試験(Clinical Trials.gov)KEYNOTE-045試験(Clinical Trials.gov)

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急性期統合失調症、うつ病や不安症との鑑別に有用なマーカー

 うつ症状や不安症状は、統合失調症の早期または急性期においてみられる症状であり、適切な診断および治療を複雑化する。そのため、統合失調症とうつ病および不安症を分類する指標が早急に求められている。潜在的なバイオマーカーとして、統合失調症の3つのアップレギュレーションされたlncRNA、うつ病の6つのダウンレギュレーションされたlncRNA、全般不安症の3つのアップレギュレーションされたlncRNAが、lncRNAマイクロアレイプロファイリングおよびRT-PCRを用いて同定されている。中国・南京医科大学のXuelian Cui氏らは、潜在的なバイオマーカーによる、早期または急性期統合失調症の診断が可能かを検討した。American journal of medical genetics. Part B, Neuropsychiatric genetics誌オンライン版2017年3月28日号の報告。 すべてのlncRNAは、統合失調症患者40例、うつ病患者40例、全般不安症患者40例と正常対照者40例において、交差検定を行った。主な結果は以下のとおり。・統合失調症の3つのアップレギュレーションされたlncRNAは、正常対照者と比較して、全般不安症患者において有意なダウンレギュレーションを発現したが、うつ病患者では認められなかった。・うつ病の6つのダウンレギュレーションされたlncRNAは、統合失調症患者において反対の作用で発現し、全般不安症の3つのアップレギュレーションされたlncRNAの発現は、統合失調症患者と全般不安症患者で有意に異なっていた。 著者らは「これらの結果から、統合失調症の3つのアップレギュレーションされたlncRNA発現パターンは、うつ病患者や全般不安症患者において完全に複製されず、その逆であることが示唆された。これら3つの統合失調症lncRNAは、統合失調症診断のための潜在的な指標として確立され、うつ病や全般不安症と分類可能である」としている。関連医療ニュース 初発統合失調症患者の脳変化を調査 初発統合失調症、陰性症状の経過と予測因子 日本のDPCデータより統合失調症診断患者を分析

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認知症のBPSD、かかりつけ医は抗精神病薬を控えて

 2017年5月17日、日本老年精神医学会は、名古屋市で6月14~15日に開催される第32回日本老年精神医学会を前に、都内においてプレスセミナーを開催した。 セミナーでは、新井平伊氏(順天堂大学大学院医学研究科精神・行動科学 教授/同学会 理事長)が、同学会の主な活動として、2016年に発表した「かかりつけ医のためのBPSDに対する向精神薬使用ガイドライン第2版」について、患者家族が最も苦慮する症状の1つである興奮性BPSDに対する薬物療法に焦点を絞り、その要点を紹介した。興奮性BPSDに、かかりつけ医が用いるべき薬剤は 抗精神病薬は、数多くの臨床試験によって有効性が実証されており、主に専門医を対象とした「認知症疾患治療ガイドライン2010」では、エビデンスレベルの高い選択肢として推奨されている。一方、実臨床で用いられるメマンチンやバルプロ酸や抑肝散などは、臨床試験数が少ないためエビデンスレベルが低く、場合によっては削除されることもある。加えて、認知症に対する抗精神病薬の使用は、死亡リスクを高めるとして、FDAおよび厚労省から警告が発出されている。このように研究と臨床の間にはギャップがあり、認知症を専門としないかかりつけ医においては、医療安全を最優先に考えた薬剤選択が必要であるとし、下記の選択基準を挙げた。(1)抗精神病薬を第1選択としない(警告が発出されている薬剤を第1選択としない)(2)初めに認知症に適応を有するメマンチンあるいはコリンエステラーゼ阻害薬が、次いでバルプロ酸、抑肝散が推奨される(3)上記の薬剤でコントロールが難しい場合は、専門医との連携を推奨する バルプロ酸や抑肝散については、臨床試験の数が少ないが、実臨床では有効であったとの報告を踏まえ、抗精神病薬を用いる前の選択肢として挙げている。また、メマンチンとコリンエステラーゼ阻害薬は、両剤ともに興奮性BPSDを発症・増悪させる可能性に留意する必要があると付け加えた。薬剤によるBPSDではないか、まず確認を メマンチンやコリンエステラーゼ阻害薬のほかにも、興奮性BPSDの症状を引き起こす薬剤が複数あるため、今回の改訂では治療アルゴリズムにおける“薬剤性の除外”を強調した。BPSD治療アルゴリズムでは、非薬物的介入を最優先で行うこととし、薬物療法を開始する際の確認要件に以下の4項目を挙げている。(1)ほかに身体的原因はない(とくに感染症、脱水、各種の痛み、視覚・聴覚障害など)(2)ほかの薬物の作用と関係ない(3)服薬順守に問題ない(4)家族との間で適応外使用に関するインフォームドコンセントが得られている BPSD様の症状を引き起こす可能性のある薬剤には、上記の認知症治療薬以外にもH2ブロッカーや第1世代抗ヒスタミン薬などが挙げられている。該当する薬剤の詳細は「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」(日本老年医学会)の参照を勧めている。抗精神病薬を使用する場合は、10週間程度に BPSDに対する抗精神病薬の使用に慎重になるべき理由として、死亡リスクの増加がある。新井氏らが2016年に発表した1万症例のアルツハイマー病患者を対象とした前向きコホート研究において、新規に抗精神病薬を服用した患者では10週以降に死亡率が上昇したと報告している1)。この点から、やむを得ず新規に抗精神病薬を投与する場合は、10週間ほどに留め、常に減量・中止を考慮するのが望ましいとした。また、6ヵ月以上服用中の症例は比較的安全であるが、リスクベネフィットの観点からの判断が求められる。 最後に新井氏は、「認知症患者に対する抗精神病薬の使用による死亡リスクについては、FDAおよび厚労省の警告発出以来ほぼ11年が経過しているが、現在も十分な配慮が必要であり、非薬物療法および抗精神病薬以外の選択肢を優先すべきだ」と改めて強調した。関連サイト日本老年精神医学会厚生労働省 かかりつけ医のためのBPSDに対する向精神薬使用ガイドライン第2版参考文献1)Heii Arai, et al. Alzheimers Dement. 2016;12:823-830.

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長門流 認定内科医試験BINGO! 総合内科専門医試験エッセンシャル Vol.2

第5回 内分泌 第6回 代謝 第7回 消化器(消化管)第8回 消化器(肝胆膵) 認定内科医試験に向けた全3巻の実践講座の第2巻です。重要ワードは「頻出」。長年試験問題を分析し続けている長門先生が、実際の試験問題に近い予想問題を作成し、頻出ポイントをテンポよく解説します。もちろん最新のガイドラインのアップデートにも対応。各科目で試験に問われやすいポイントを押さえていますので、認定内科医試験はもちろん、総合内科専門医試験を受ける先生方も確実に得点アップにつながります。年々難しくなっているといわれる内科系試験。このDVDでぜひ合格を勝ち取ってください。第5回 内分泌 内分泌の領域では、検査をどの順に進めて診断確定を行うかまで、細かく問われる傾向があります。とくに、甲状腺と副腎について出題が多いので、知識を整理しておきましょう。妊婦や授乳婦への禁忌項目も要チェックです。第6回 代謝代謝領域では、メタボリックシンドロームとアデポカインは近年、毎年出題されています。また、インスリンを含む糖尿病治療薬については細かく問われる傾向があります。薬剤の作用・適応・副作用・特徴をしっかり整理しておきましょう。第7回 消化器(消化管)消化管の領域では、潰瘍性大腸炎とクローン病ついて、毎年出題されています。両疾患の違いもポイントになるので、試験の「出るところ」をしっかり確認して確実に得点をとれるようにしましょう。長門流の予想問題では、新しいガイドラインの改訂にも対応しています。ぜひチェックしてください!第8回 消化器(肝胆膵)肝胆膵の領域では、肝炎ウイルスの特徴、肝細胞がんの新しい治療アルゴリズムについての出題が多い傾向があります。また、2015年に改訂があった「急性膵炎診療ガイドライン」からの出題も予想されます。この番組で頻出ポイントをしっかり押さえて、試験勉強を効率的に行ってください。

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