サイト内検索|page:1172

検索結果 合計:35182件 表示位置:23421 - 23440

23423.

医師が選んだ2016年の10大ニュース! 【CareNet.com会員アンケート結果発表】

1位熊本県でM6.5の地震が発生 20万人が被災 4月14日に発生した熊本地震。前震、本震いずれも強い揺れを感じる地震で、その後の余震もすでに2,000回を超えています。被災された方々の中にはいまだ避難所での生活を強いられている方もおり、地震災害の爪痕は今も残っています。被害に遭われた皆さまの健康と1日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。2位イギリス国民投票 EU離脱決定 イギリス国内で6月23日(現地時間)に行われた「イギリスの欧州連合(EU)離脱是非を問う国民投票」で、7割を超える高い投票率の下、離脱派票が51.9%と過半数を超え、この瞬間にイギリスのEU離脱がほぼ決定的となりました。離脱通告には議会承認が必要なため、今のところ大きな動きはありませんが、今後、イギリスはどうなっていくのでしょうか。3位天皇陛下、生前退位について言及 8月8日、天皇陛下が生前退位に言及するお気持ちを、ビデオメッセージで表明されました。1つずつ言葉を選びながら、2度の外科手術を乗り越えられたこと、陛下ご自身の高齢化に伴う体力の低下などから、これから先の国や国民への影響を懸念されていることが伝わってくるお言葉でした。それを受けて現在、有識者会議で検討が進められています。4位築地市場の移転問題 盛り土・汚染地下水など問題点が次々噴出 11月7日に予定されていた築地から豊洲への市場移転が、直前になって欠陥や不備が連続的に発覚したため、延期が決定しました。消えた盛り土問題、この問題に関与した責任者の処分、そして、いまだ実現しない石原元都知事の公開聴取…。また、移転延期に伴う負担も時間が経つほど大きくなってしまうため、早期の解決が望まれます。5位都知事選2016 小池氏当選、初の女性都知事誕生 前知事の辞任に伴って7月31日に行われた東京都知事選では、元防衛大臣の小池百合子氏が初当選しました。同時に「女性初の東京都知事誕生」ということでも大きな話題になりました。また、同じく女性初のイタリア・ローマ市長に就任したビルジニア・ラッジ氏、米国大統領選挙でトランプ氏と接戦を繰り広げたヒラリー・クリントン氏など、女性の活躍が目立った1年でもありました。6位オバマ大統領がアメリカ現職大統領として初めて広島訪問7位大隅良典氏、ノーベル医学生理学賞受賞決定8位国民的アイドルのSMAP解散8位2016年アメリカ大統領選 勝負の行方は10位ポケモンGOの大ヒット10位総額3兆円超 東京五輪費用問題【番外編】第45代アメリカ合衆国大統領にトランプ氏が当選 第8位にランクインした「米国大統領選」の結果、共和党のドナルド・トランプ氏が選出されました。日本国内では直前までヒラリー・クリントン氏が優勢とみられていたため、開票結果が明らかになった直後から国中に衝撃が走りました。日本への影響はどうなのか? 就任式は2017年1月20日(現地時間)。同日から新大統領による体制が正式にスタートします。★アンケート概要アンケート名:『2016年を総まとめ!今年の漢字と印象に残ったニュースをお聞かせください』実施日:2016年10月24日調査方法:インターネット対象:CareNet.com会員医師有効回答数:524件

23424.

うつ病への薬物療法 vs.精神療法 vs.併用療法

 うつ病治療における機能とQOLのアウトカムの重要性は認識されているが、メタ解析のエビデンスはほとんどない。スペイン・Instituto de Salud Carlos III、Centro de Investigacion Biomedica en RedのK Kamenov氏らは、うつ病患者の機能とQOLに関する精神療法、薬物療法、それらの組み合わせについて、絶対的および相対的な効果を評価するため、無作為化比較試験(RCT)のメタ解析を行った。Psychological medicine誌オンライン版2016年10月26日号の報告。 Pubmed、PsycINFO、Cochrane Central Register of Controlled Trialsのデータベース検索より、試験結果153件、うつ病患者2万9,879例を抽出した。 主な結果は以下のとおり。・コントロール群と比較し、精神療法および薬物療法は、機能およびQOLへのエフェクトサイズが軽度から中程度であった(g=0.31~0.43)。・直接比較すると、初期分析では、どちらが優れているかのエビデンスは得られなかった。・出版バイアスで調整した後、精神療法はQOLに対し、薬物療法よりも効果的であった(g=0.21)。・精神療法と薬物療法の併用は、機能およびQOLに対し、各治療単独群の軽度なエフェクトサイズと比較し、有意に良好であった(g=0.32~0.39)。・いずれの介入も、機能およびQOLよりも、うつ症状の重症度を改善した。 著者らは「いくつかの分析の比較試験数が少ないにもかかわらず、精神療法、薬物療法単独群においても機能およびQOLの改善に有効であることが示された。本研究では単独療法よりも併用療法が優れることが明らかとなった。全体的に中程度の効果であったことから、今後は、機能およびQOLの問題を抱えるうつ病患者に対し、個人のニーズをより満たすための治療を行うことが求められる」としている。関連医療ニュース 日本人治療抵抗性うつ病患者へのCBT併用試験とは:FLATT Project うつ病の精神療法、遠隔医療でも対面療法と同程度 非薬物療法でもスポンサーバイアスは存在するか

23425.

急性心筋梗塞後の心原性ショックに対する循環サポートの比較―Impella vs.IABP

 治療の進歩にもかかわらず、急性心筋梗塞による心原性ショックの死亡率は依然高いままである。短期間の循環補助デバイスは急性期の血行動態を改善するもので、大動脈内バルーンパンピング(IABP)は過去数十年にわたって最も広く使用されてきたが、急性心筋梗塞後の心原性ショックに対する有用性は、大規模ランダム化試験では明らかになっていない。一方、Impellaは新しい循環補助デバイスで、IABPよりも強力な血行動態の補助をもたらす。今回、オランダの施設が、急性心筋梗塞後の心原性ショックに対して、IABPとImpellaの前向きランダム化比較試験を実施した。Journal of the American College of Cardiology誌オンライン版2016年11月号に掲載。IABPもしくはImpella CPを使用し、30日後の死亡率を比較 本研究は多施設共同による、オープンラベル前向きランダム化試験で、48例の急性心筋梗塞に伴う重症心原性ショック患者をImpella CP(24例)とIABP(24例)に割り付け、Impella CPがIABPと比較して、ST上昇急性心筋梗塞による心原性ショックを有する患者の30日での予後を改善するかを評価する目的として行われた。 Impellaには、Impella 2.5(最高拍出量2.5L/分)、Impella CP(最高拍出量3.7L/分)、Impella 5.0、Impella LD(共に最高拍出量 5.0L/分)などがあるが、今回は、大腿動脈から経皮的に標準的なカテーテル操作で留置可能で、より高い心拍出量を生みだすImpella CPが用いられた。 なお、収縮期血圧が90mmHg未満、強心剤あるいは血管作動薬を必要とし、人工呼吸器が必要となった場合を、重症心原性ショック状態と定義した。主要評価項目は、30日以内の全死亡率とした。また、全例においてprimary PCI(経皮的冠動脈形成術)が施行された。30日後の死亡率は両群で同等 30日後の時点で、IABP、Impella CP両群における死亡率は同等であった(50% vs.46%、ハザード比[HR] :Impella CP群で0.96、95%信頼区間[CI]:0.42~2.18、p=0.92)。6ヵ月の時点では、Impella CP群およびIABP群の死亡率は、共に50%であった(HR:1.04、95%CI; 0.47~2.32、p=0.923)。なお、IABP群のうち3例において、無作為化後にImpellaへのアップグレードが行われている。 急性心筋梗塞後に人工呼吸器を必要とする心原性ショックを発症した患者を対象とした本研究では、ルーチンにImpella CP を使用した治療は、IABPと比較して、30日での死亡率を減少させなかった。筆者らは、本研究は小規模であり、Impellaの本当の価値を評価するにはより大規模なランダム化試験が必要だとしている。(カリフォルニア大学アーバイン校 循環器内科 河田 宏)原著論文Ouweneel DM, et al. J Am Coll Cardiol. 2016 Oct 27.[Epub ahead of print]関連コンテンツ循環器内科 米国臨床留学記

23426.

PCI中のランジオロール早期投与、最適再灌流やアウトカムに好影響

 ST上昇急性心筋梗塞(STEMI)の経皮的冠動脈インターベンション(PCI)中におけるランジオロールの早期静脈内投与は、非投与群と比較して、最適再灌流の達成率が有意に高く、急性心筋梗塞によりKillip分類のGrade3(重症心不全)や4(心原性ショック)へ進行した患者の割合も有意に低いことが、横浜市立大学の清國 雅義氏らによる研究で明らかになった。International Journal of Cardiology誌2016年10月15日号の報告。 PCI中のβ遮断薬の早期静脈内投与は、根底にあるメカニズムが不明であるものの、STEMIの梗塞サイズを減少させることが示されている1)2)。 そのため、本研究では、STEMIの再灌流状態における短時間作用型β1アドレナリン受容体遮断薬ランジオロールの早期静脈内投与の有効性を調査することを目的として、前向き単一群研究を実施した。 STEMIでPCIを実施した55例(男性43例、女性12例、65±13歳)に対して再灌流の直前にランジオロールの静脈内投与を開始し、再灌流の状態とアウトカムを、過去にランジオロール非投与で治療した60例(男性49例、女性11例、65±13歳)と比較した。再灌流状態は、ST上昇の回復状態(ST-segment resolution:STR)、心筋濃染グレード(myocardial blush grade:MBG)、冠血流量から評価した。STR 70%以上の場合にSTRと定義し、最適再灌流達成とした。 主な結果は以下のとおり。・ランジオロール投与群は、STR(64% vs.42%、p=0.023)およびMBG 2以上(64% vs.45%、p=0.045)の達成率が非投与群と比較して有意に高かったが、冠血流量は同程度であった。・多変量解析の結果、ランジオロール投与は、STRの独立した予測因子であることが示された(オッズ比:2.99、95%CI:1.25~7.16、p=0.014)。・ランジオロール投与群は、急性心筋梗塞によりKillip分類のGrade3またはGrade4へ進行した患者の割合が、非投与群と比較して有意に低かった(0% vs.10%、p=0.028)。1)B.Ibanez, et al. Circulation. 2013;128:1495-1503.2)G.Pizarro, et al. J Am Coll Cardiol. 2014;63:2356-2362.

23427.

冠動脈石灰化、低リスク女性の心血管疾患リスク予測精度を向上/JAMA

 アテローム動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)のリスクが低い女性の約3分の1に冠動脈石灰化(CAC)が認められ、CACはASCVDのリスクを高め、従来のリスク因子に加えると予後予測の精度をわずかに改善することが、オランダ・エラスムス大学医療センターのMaryam Kavousi氏らの検討で示された。研究の成果は、JAMA誌2016年11月22日(オンライン版2016年11月15日)号に掲載された。米国心臓病学会(ACC)/米国心臓協会(AHA)の予防ガイドラインに基づく、心血管疾患(CVD)の低リスク女性の予防戦略の導出におけるCAC検査の役割は、明らかにされていないという。欧米の5つの大規模コホート研究のメタ解析 研究グループは、ASCVDのリスクが低い女性のCVDリスクの予測および層別化におけるCAC検査の効用性を評価するために、5つの大規模な地域住民ベースのコホート研究のデータを用いてメタ解析を行った。 ダラス心臓研究(DHS、米国)、フラミンガム心臓研究(FHS、米国)、ハインツ・ニクスドルフ・リコール研究(HNR、ドイツ)、アテローム動脈硬化症多民族研究(MESA、米国)、ロッテルダム研究(RS、オランダ)の参加者のうち、ASCVDの10年リスクが7.5%未満の女性を選出した。 これら5つの研究は、一般人口からの多くの低リスク女性のCACデータが、詳細な長期フォローアップデータとともに入手可能と考えられるコホートとして選ばれた。固定効果モデルを用いたメタ解析で、これらの試験の結果を統合した。 主要評価項目はASCVDの発生とし、非致死的心筋梗塞、冠動脈心疾患(CHD)、脳卒中が含まれた。CACとASCVDの関連の評価には、Cox比例ハザードモデルを用いた。CACが、ASCVDリスクの従来のリスク因子よりも優れた予測因子であるかを評価するために、C統計量および連続的純再分類改善度(continuous net reclassification improvement:cNRI)を算出した。CAC発生率は36.1%、CAC>0のASCVDリスクのHRは2.04 ASCVDの低リスク女性6,739例が解析の対象となった。5研究のベースラインの平均年齢の幅は44~63歳であり、糖尿病の有病率は2.3~6.6%、早期CHDの家族歴ありは14.0~42.4%の範囲であった。 5研究のCACあり(CAC>0)の範囲は25.2~66.5%で、全体では36.1%(2,435例)であった。全体として、CACありの群は、より高齢で、心血管リスクのプロファイルがより不良であり、糖尿病有病率や早期CHD家族歴も高かった。フォローアップ期間中央値の幅は7.0~11.6年だった。 165件のASCVDイベントが発生し(非致死的心筋梗塞:64件、CHD死:29件、脳卒中:72件)、5研究のASCVD発生率の幅は1,000人年当たり1.5~6.0件であった。 CACあり(CAC>0)は、CACなし(CAC=0)と比較してASCVDのリスクが有意に高かった(1,000人年当たりの発生率:1.41 vs.4.33件、発生率差:2.92、95%信頼区間[CI]:2.02~3.83、多変量補正ハザード比[HR]:2.04、95%CI:1.44~2.90)。 従来のリスク因子にCACを加えると、C統計量が0.73(95%CI:0.69~0.77)から0.77(95%CI:0.74~0.81)へ改善し、ASCVD予測のcNRIが0.20(95%CI:0.09~0.31)となった。 著者は、「この予測精度の向上の臨床的な効用性と費用対効果を評価するには、さらなる検討を要する」としている。

23428.

脳内脂肪酸と精神症状との関連を検証:富山大

 n-3多価不飽和脂肪酸(PUFA)レベルと精神障害との関連を調べた研究では、死後脳に関して、白質ではなく主に灰白質の分析に焦点が当てられてきた。富山大学の浜崎 景氏らは、統合失調症、双極性障害、うつ病患者の死後の脳組織において、PUFAレベルが白質の最大領域である脳梁に異常を示しているのかを調査した。European psychiatry誌オンライン版2016年11月4日号の報告。 対象患者は、統合失調症15例、双極性障害15例、うつ病15例、そして、コントロール15例とし、比較評価を行った。死後の脳梁におけるリン脂質中の脂肪酸は、薄層クロマトグラフィとガスクロマトグラフィにより評価した。 主な結果は以下のとおり。・これまでのいくつかの研究とは対照的に、患者とコントロールの脳梁内のPUFAまたは他の脂肪酸レベルとの間に有意な差は認められなかった。・性別によるサブ解析でも、同様の結果が得られた。・精神障害の診断の有無にかかわらず、自殺者と非自殺者の間のPUFAには有意な差は認められなかった。 著者らは「精神疾患患者では、健常コントロールと比較して、死後の脳梁におけるn-3PUFA欠損を示さず、脳梁はPUFA代謝異常に関連しない可能性がある。この分野における研究はまだ初期段階であり、さらなる調査が必要である」としている。関連医療ニュース 双極性障害エピソードと脂肪酸の関連を検証 EPA、DHA、ビタミンDは脳にどのような影響を及ぼすか 統合失調症の再発予防、ω-3脂肪酸+α-LAは有用か

23429.

ルテインとゼアキサンチンのサプリ―美白に効果あり?

 ルテインとゼアキサンチンは食物に多く含まれる黄斑色素を構成するカロテノイドで、多くの野菜や果物が鮮やかな色彩となっているのはこれらを含有するためである。 これらカロテノイドはパソコンなどから発せられる高エネルギーのブルーライトをカットし、皮膚を保護する作用を有する。また、メラニンの生成を阻止し、サイトカインを減少させ、抗酸化物質を増加させる可能性がある。構造異性体・ルテインとゼアキサンチンを含有するサプリメント投与による肌トーンの改善と美白効果を調査した研究を紹介する。Clinical, Cosmetic and Investigational Dermatology誌9月号の掲載の報告。 被験者として50人の軽度~中程度の乾燥肌を有する健康成人(男女ともに年齢は18~45歳)が集められ、そのうちの46人が試験完了に至った。 被験者には、ルテイン10mgおよびゼアキサンチン2mgを含有する経口サプリメント、もしくはプラセボのいずれかを12週間連日投与した(無作為化二重盲検プラセボ対照試験)。 被験者の皮膚タイプは、フィッツパトリック(Fitzpatrick)スケール(スキンタイプII-IV)に基づき分類した。 最小紅斑量と美白度は、色彩色差計(Chromameter)を用いて計測した。皮膚の色や色素沈着の程度はIndividual Typological Angle(ITA)を用いて算出した。また、被験者による自己評価アンケートも行った。 主な結果は以下のとおり。・全体的な肌トーンは、プラセボ群と比較して、サプリメント投与群において有意に改善し(p<0.0237)、肌の美白も有意な上昇を示した。・平均最小紅斑量は12週後、サプリメント投与群において増加が認められた。・サプリメント投与群ではITAが有意に増加した。 以上の結果から、ルテインとゼアキサンチンを含有するサプリメントの摂取により美白効果が認められ、皮膚状態を改善することが示された。

23430.

進行心不全への新規遠心流ポンプ、軸流ポンプより予後良好/NEJM

 進行心不全患者への完全磁気浮上遠心流ポンプ植込み術は、軸流ポンプに比べポンプの不具合による再手術の割合が低く、良好な転帰をもたらすことが、米国・ブリガム&ウィメンズ病院心血管センターのMandeep R. Mehra氏らが行ったMOMENTUM 3試験で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2016年11月16日号に掲載された。連続流左心補助人工心臓により、進行心不全患者の生存率が改善しているが、ポンプ血栓症の発現がみられる。血栓症を回避するために、新たな磁気浮上遠心連続流ポンプが開発された。約300例を対象とする非劣性試験 MOMENTUM 3は、進行心不全患者において、新規の遠心流ポンプと軸流ポンプの有効性を比較する非盲検無作為化非劣性試験(St. Jude Medical社の助成による)。 対象は、標準的な薬物療法を施行後に再発した進行心不全で、補助人工心臓植込み術の目的(心臓移植への橋渡し治療、心臓移植の対象外の患者への最終的治療)にかかわらず登録は可能とした。被験者は、新たな遠心連続流ポンプ(HeartMate 3)または市販の軸流ポンプ(HeartMate II)の植込み術を行う群に無作為に割り付けられた。 主要評価項目は、植込み術後6ヵ月時の身体機能障害をともなう脳卒中(改訂Rankinスコア>3[0~6、数字が大きいほど機能障害が重度])のない生存と、デバイスの交換または除去のための再手術のない生存の複合エンドポイントであった。本試験は、主要エンドポイントの非劣性検定に要する検出力を有していた(非劣性マージン:-10%)。 2014年9月~2015年10月に、左心補助人工心臓植込み術の経験を持つ外科医が所属する米国の47施設に294例(ITT集団)が登録され、遠心流ポンプ群に152例、軸流ポンプ群には142例が割り付けられた。プロトコルに従って、それぞれ1例、4例には植込み術が施行されず、残りの289例(PP集団、151例、138例)にデバイスの植え込みが行われた。再手術は1例のみ、ポンプ血栓症は認めず ベースラインの年齢中央値は、遠心流ポンプ群が64.0歳(範囲:19~81)、軸流ポンプ群は61.0歳(24~78)で、男性がそれぞれ79.6%、80.3%を占めた。 ITT集団における主要エンドポイントの発生率は、遠心流ポンプ群が86.2%(131例)、軸流ポンプ群は76.8%(109例)であった。絶対差は9.4%、95%信頼下限は-2.1(非劣性検定:p<0.001)で、ハザード比(HR)は0.55(95%信頼区間[CI]:0.32~0.95、優越性の両側検定:p=0.04)であり、非劣性と優越性の双方が達成された。 死亡および身体機能障害をともなう脳卒中の発生率は両群間に有意な差はなかったが、ポンプの不具合による再手術は遠心流ポンプ群が0.7%(1例)と、軸流ポンプ群の7.7%(11例)に比べ有意に少なかった(HR:0.08、95%CI:0.01~0.60、p=0.002)。 NYHA心機能分類および6分間歩行検査による機能評価では、両群とも同様に改善が認められた。3、6ヵ月時のEQ-5D-5L、EQ-5D VAS、KCCQによるQOL評価も、両群ともに改善し、有意差はみられなかった。 ポンプ血栓症(疑い例、確定例)は、遠心流ポンプ群では発現せず、軸流ポンプ群は10.1%(14例、18イベント)に認められた(p<0.001)。 著者は、「患者と担当医は治療の割り付けを知り得るため、QOLなどの患者報告による評価項目に影響を及ぼし、ほとんどの外科医は軸流ポンプの経験は長いが、新規のポンプは米国ではこれまで使用されていないためバイアスの可能性があるなどの限界が存在する。そのため、本試験の知見を、重症度の低い心不全患者に拡大するために外挿すべきではない」と指摘している。

23431.

生体吸収性ステント初回報告を特集:TCT 2016

 第28回年次経カテーテル心臓血管治療法(TCT)、循環器病研究財団(CRF)の年次学術シンポジウムは、次世代の生体吸収性ステントとなりうる、新たなステントに関する数多くの初回報告研究を特集した。FANTOM II:放射線不透過性のデスアミノチロシン・ポリカーボネートベースのシロリムス溶出生体吸収性スキャフォールドの臨床および血管造影の6ヵ月、9ヵ月結果Alexandre Abizaid氏 FANTOM II試験は、放射線不透過性のデスアミノチロシン・ポリカーボネートベースのシロリムス溶出生体吸収性血管スキャフォールド(Fantom)による、冠動脈ステント留置の安全性と性能を調べた。主要エンドポイントは、6ヵ月時の主要有害心イベント(MACE)と晩期内腔損失(LLL)の発生率であった。 この前向き多施設共同試験では、8ヵ国28の試験実施施設から合計240例の患者が登録された。患者は6ヵ月の血管造影評価(コホートA)と9ヵ月のコホートBに登録された。コホートA は117例、コホートB群は123例であった。コホートAのLLL平均値は0.25±0.40mmであった。6ヵ月の時点での、双方のコホートにおけるMACEの発生率は2.1%であった。MeRes-1: PLLAベース薄型ストラットのシロリムス溶出生体吸収性スキャフォールドの臨床、血管造影、IVUSおよびOCTの6ヵ月結果Ashok Seth氏 PLLAベース薄型ストラットの新たなシロリムス溶出生体吸収性スキャフォールド(MeRes100)のファースト・イン・マン試験の結果、6ヵ月で主要有害心イベント(MACE)はみられず、安全かつ有効であることが示された。 MeRes100は、中央のオープンセルとエッジのクローズドセルという独特なハイブリッドデザインの100μm薄型ストラットPLLAベースのロープロファイルBRSである。追従性と側枝へのアクセスを改善している。また、各端の3つの放射線不透過性円周マーカーが視認性を高めている。 このMeRes100 BRSの前向き多施設単群試験では、2015年5月から2016年4月にかけて、インドの16カ所から108例の患者(116病変)が登録された。主要評価項目は、心臓死、心筋梗塞、虚血による標的病変血行再建(ID-TLR)、および虚血による標的血管血行再建(ID-TVR)の複合による主要有害心イベント(MACE)。副次的評価項目は、6ヵ月時点のスキャフォールド血栓症(ST)であった。当試験では、スキャフォールド留置後6ヵ月の追跡期間でMACEまたはSTはみられなかった。6ヵ月の定量的冠動脈解析(QCA)では、晩期内腔損失は0.15±0.26mmと非常に良好であった。IVUS、OCT分析では、リコイルはみられず、ほぼ完全な新生内膜による被覆(99.3%)を示した。FUTURE-I:PLLAベース薄型ストラットのシロリムス溶出生体吸収性スキャフォールド6ヵ月の臨床的、血管造影、IVUS、OCTの結果Bo Xu氏 FUTURE-Iは、PLLAベース薄型ストラット(100~125μm)シロリムス溶出生体吸収性スキャフォールド(Firesorb BRS)による単独のde novo冠動脈病変患者に対する、実現可能性、安全性と有効性の予備的な評価を試みた前向き単一施設ファースト・イン・マン試験である。 2016年1~3月に合計45例の患者の標的病変45個が登録された。BRSの留置成功後、45例を2つの異なる追跡コホートに2:1で無作為に割り付けた。コホート1の患者30例は6ヵ月と24ヵ月に、残りのコホート2の患者は、12ヵ月と36ヵ月に血管造影、IVUS、OCTによるイメージングの追跡を受ける。主要評価項目の30日間の標的病変不全の発生率は0%で、スキャフォールド血栓症もみられなかった。コホート1における患者指向の複合評価項目(全死亡、全心筋梗塞、または血行再建術)は、6ヵ月で3.3%であった。 そのうち1例の患者には、非STEMIのため、初回治療の1日後に非標的血管の血行再建術を施行した。6ヵ月追跡における晩期内腔損失は0.15mm、IVUSで確認した晩期リコイルの発生率は0.76%、OCTで確認した7患者の完全被覆を含めストラット被覆率は98.4%であった。循環器病研究財団(CRF)のニュースはこちら

23432.

わかる統計教室 第4回 ギモンを解決!一問一答 質問4

インデックスページへ戻る第4回 ギモンを解決!一問一答質問4 カプランマイヤー法では、なぜ経時的に症例数が減少するのか?質問1 質問2 質問3■カプランマイヤー法とは?イベントが発生するまでの時間を解析する方法で、医学においては生存率を評価するときによく用いられます。たとえば、致死的な疾患へのある薬剤の治療効果をみる場合に、薬剤投与による生存率の推定薬剤対薬剤、薬剤対プラセボといった2群間の生存率の差を把握することができます。■生存率を算出するには仮に5年後の生存率を算出するには、本来、薬剤を投与した患者全員について、5年後の生死を把握することができればベストです。たとえば、観察開始日から5年が経過した症例のみを集計対象とし、その中の生存患者の割合を求めるなど、ある薬剤を投与した患者全員を5年間追跡すればいいのです。このような方法を「直接法」といいます。しかし、臨床試験では、そのように患者をきちんとエントリーし、フォローすることができません。直接法は、患者全員が臨床試験の観察開始時に存在していれば適用できますが、とても難しく現実的ではありません。■カプランマイヤー法による生存曲線の例カプランマイヤー法による生存率の評価の例をみてみましょう(本データは学習用に作成した架空データです)。【例】NYHA class III以上の重症心不全患者1,251例を対象に、従来の標準治療に加えて、製品Aまたはプラセボを投与し、36ヵ月間の経過観察を行いました。この臨床試験の目的は、重症心不全に対する薬剤の治療効果を、治療後の生存期間の延びで確認することです。図1は、製品A群(640例)とプラセボ群(611例)の観察開始から36ヵ月間(3年間)の生存率をカプランマイヤー法で求め、折れ線グラフで表したものです。この折れ線グラフを生存曲線といいます。図1 カプランマイヤー法で算出した累積生存率の例この結果から、製品A群ではプラセボ群に比べて総死亡率が26ポイント減少し、従来の標準治療への製品Aの追加により生命予後の改善がみられたことが読み取れます。■被験者によって試験の開始時期や観察期間が異なる図1を読むとき、3つのポイントがあります。1つ目のポイントは、この図の下にある観察時期ごとのn数に着目してください。臨床試験の観察時期ごとに、しかも製品A群とプラセボ群でもn数が全部違います。通常、患者全員が36ヵ月から経過観察しているわけではなく、24ヵ月、12ヵ月、あるいはつい先月から経過観察し始めた人もいるわけです。2つ目のポイントは、この試験では36ヵ月で経過観察を打ち切っていますが、さらに試験を12ヵ月延ばして48ヵ月にしたらどうなっていたでしょうか?「打ち切る」や「打ち切られた」という用語は、対象が何か不適切なことをしたかのような印象を与えますが、この言葉は単にある時点以降の生存について情報がないことを意味しています。ちなみに打ち切られた患者のことを「センサー」ということもあります。では、試験期間を48ヵ月にしたらどうなるでしょうか?観察期間の長い人では死亡する人が出るかもしれませんし、観察期間の短い人は生存している可能性が高いかもしれません。ということは、試験をどこで打ち切るかによって生存率が変わってしまうということです。さらに3つ目のポイントです。試験の打ち切りとは別に、患者によっては観察自体が不可能になる場合もあります。たとえば、交通事故で死亡してしまったなど、試験とは無関係の理由で死亡した場合や観察患者が別の施設に移ったとか、別の疾患を併発してプロトコルとは異なる治療をせざるを得なくなって試験を中止したとか、いろいろと考えられます。直接法の場合、これら3つによって生存率の値は変化します。言い換えれば、真の生存率を導くことはできないのです。ですから、患者の観察時期が異なったりしても、カプランマイヤー法によって、ある一定のルールの中で生存率を推計するのです。■カプランマイヤー法では、なぜ経時的に症例数が減少するのか?このように、カプランマイヤー法の生存曲線の生存率は、累積生存率です。生存率には、「期別生存率」と「累積生存率」があることを知っておきましょう。期別生存率とは観察から1ヵ月目、2ヵ月目、3ヵ月目の各時期について、製品Aを投与した対象患者数と生存者数が観察された場合、期別生存率は、その時期ごとに「生存者数を対象患者数で割った値」となります。図2は期別生存率の算出を表したものですが、1ヵ月目は110÷110で100%、2ヵ月目は90÷100で90%、3ヵ月目は72÷90で80%となります。図2 期別生存率の算出例累積生存率とは仮に、ある人が交通事故に遭って死亡する確率を1ヵ月当たり10%とすると、生存率は90%なので、3ヵ月間で交通事故に遭わずに生存している確率は、90%×90%×90%=73%と計算できるのと同じことです。これを「3ヵ月間の累積生存率」と表現します。先ほどの簡単な事例の1ヵ月目の累積生存率は100%、n数は対象患者数で110、生存者数で110、2ヵ月目の累積生存率は100%×90%=90%、n数は対象患者数で100、生存者数で90、3ヵ月目の累積生存率は、100%×90%×80%=72% となり、n数は対象患者数で90、生存者数で72となります。ですから、カプランマイヤー法では、このように継時的に症例数(n数)が減少していくのです。カプランマイヤー法での累積生存率の計算方法については、『わかる統計教室 第3回 セクション2 カプランマイヤー法で累積生存率を計算してみる』をご参照ください。今回のポイント1)生存率を算出する方法には「直接法」と「カプランマイヤー法」がある!2)直接法は、患者全員が臨床試験の観察開始時に存在していれば適用できるが、実際にはとても難しく現実的ではない!3)カプランマイヤー法では被験者によっては、試験の開始時期や観察期間が異なる!4)生存率には、期別生存率と累積生存率があり、カプランマイヤー法の生存曲線の生存率は累積生存率である!5)カプランマイヤー法では、継時的に症例数(n数)が減少していく!インデックスページへ戻る

23433.

147)感情は如実に血圧に反応します【高血圧患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話 医師家庭での血圧記録をみせてもらってもいいですか? 患者はい。これです、どうぞ(血圧記録を差し出す)。 医師このとき、いつもより血圧が高いですね。何かあったんですか? 患者ハハハ…ばれましたか。妻とちょっとしたことで、夫婦喧嘩をしてしまって…。 医師そうでしたか。ストレスと血圧は密接に関係していますからね。この間、面白い論文がありましたよ。 患者それは、どんな研究ですか?(興味津々) 医師夫婦で意見の合わないときはあると思うんですが、そういったときに「怒り」を前面に押し出す人は、胸痛や高血圧になりやすいんだそうです。 患者それ、私ですね。 医師逆に、感情を抑える人は、背中の痛みや肩こりなどを訴えるそうです。 患者へー、そんなこともあるんですね。やっぱり、夫婦円満が一番ですね。●ポイント夫婦円満が健康的な生活につながることをわかりやすく説明します1)Haase CM, et al. Emotion. 2016 May 23. [Epub ahead of print]

23434.

循環器内科 米国臨床留学記 第15回

第15回 トランプ次期大統領への反応今回は循環器を少し離れて、注目度が高いトランプ次期大統領の話題を取り上げたいと思います。ご存じのように、ドナルド・トランプ氏が次期大統領に選ばれました。私のいるCaliforniaは移民が多い州ですから、投票前は大方の市民は、トランプ氏が大統領になるはずはないと思っていたようです。開票当日も、仕事をしながら皆、速報をチェックしていましたが、トランプ氏の優勢が決まると落胆している人がほとんどでした。とくにCaliforniaには移民やムスリムが多く、人種や宗教差別的な発言を繰り返すトランプ氏の人柄を疑問視している人が身の回りにも多くいるため、いまだに声に出してトランプ支持を言い出しにくい雰囲気はあると思います(実際は半数近くがトランプ氏に投票しているはずなのですが)。病院関係者はやはり、トランプ氏が掲げている医療政策についてとくに注目しています。トランプ氏は“Healthcare Reform to Make America Great Again”と題する政策プラン1)を発表しました。なかでもよく報道されていたのが、1 番目の項目の「Obama careの廃止」です。“Completely repeal Obamacare. Our elected representatives must eliminate the individual mandate. No person should be required to buy insurance unless he or she wants to.”オバマケアの完全廃止。われわれが選んだ代表は、強制加入を除外しなければならない。何人も自分が望まないかぎり、保険を買うことを義務付けられるべきでない。オバマ大統領が心血を注いで達成したObama careは、保険会社が保険市場を牛耳っている中において、国民皆保険に近づこうとするオバマ大統領の強い意志の下で導入され、無保険者の削減に成功しました。もちろん、オバマケアの保険に入っていても、良質な保険ではないため、病院が限られるなどの問題もありますが、個人的には劇的な変化であり、大きな成果だったと感じています。何よりも、国民皆保険が必要だと主張するオバマ大統領の強い理念を感じました。しかしながら、多くの共和党支持者は自由主義を望んでいます。つまり、強制されることを良く思っていませんし、健康を信じて、もしくは病気になるリスクを取って保険を買わないことは、個人の自由であるという考えです。しかし、実際はどうでしょうか? 無保険者も、病気になれば病院に来ますし、緊急であれば病院も受け入れるでしょう。その結果、患者に支払う能力がなければ、困るのは病院です。この自由主義がどこまでも通用するとは思えません。ただ一方で、トランプ氏の案にも個人的に賛成できるものもあります。一般にVAと呼ばれる退役軍人病院には様々な問題があることは以前にもこの連載で取り上げましたが(第4回:大学病院、退役軍人病院、プライベート病院2))トランプ氏は退役軍人を非常に重んじている様に感じます。国を守るために、命をかけた人たちを手厚く扱わなければならないという意思を感じますし、そのためにトランプ氏はVAの改革3)にも言及しています。その中に、こんな一文があります。“Ensure every veteran has the choice to seek care at the VA or at a private service provider of their own choice. Under a Trump Administration, no veteran will die waiting for service.”全ての軍人がVAか私的な病院かを選ぶ権利を保証する。トランプ政権の下では、軍人が医療サービスを待っている間になくなるという事態は起こさせない。先の連載でも書いたように、退役軍人が医療サービスを受けるまでに不当に待たされ、死亡するという事件が相次ぎました。今でも、退役軍人の患者の多くはVAしか選択肢がないために、他の病院と比較して、同じ外来での予約や治療を受けるために、考えなれないくらいの時間を待たされています。医療費が安いということを考えても、VAはとてもよい質の医療を提供していると個人的には思いません。この点に関しては、私はトランプ氏の意見に賛成ですし、彼らがより良い医療を受けられるように改革が進めばと思います。以上のように、医療だけをとってもみても劇的な変化が見込まれ、そのプラン1つひとつに賛否両論があります。発言に問題があり、前途多難なトランプ氏ですが、大統領に選ばれた以上、4年間は任期があるわけです。少しでも、医療システムの改善に取り組んでくれればと切に願っています。参照先URL1)https://www.donaldjtrump.com/policies/health-care2)https://www.carenet.com/series/airmail/cg001392_004.html3)https://www.donaldjtrump.com/policies/veterans-affairs-reform

23435.

リスペリドン使用で乳がんリスクは上昇するか

 いくつかの抗精神病薬、とくにリスペリドンは、血清プロラクチンを増加させることが知られている。高プロラクチン血症は、動物実験において、乳腺腫瘍の発生に関連していることが知られている。スウェーデン・カロリンスカ大学のJohan Reutfors氏らは、リスペリドンまたは他の抗精神病薬を使用した女性の全国コホートにおける乳がんリスクを調査した。Schizophrenia research誌オンライン版2016年11月4日号の報告。 2006~12年にリスペリドンまたは他の抗精神病薬による治療を開始した18歳以上のすべての女性を、スウェーデン全国レジスターより抽出した。対象者は、3ヵ月以内に同じ抗精神病薬を2回連続で投与された、がんでない患者とした。なお、パリペリドン投与患者は含まなかった。最終コホートは、リスペリドン投与患者2万2,908例、他の非定型抗精神病薬投与患者2万4,527例、定型抗精神病薬投与患者8,544例の合計5万5,976例の女性となった。抗精神病薬と乳がんとの関連は、ハザード比(HR)、95%信頼区間(CI)を推定するために、Cox回帰モデルを用いた。 主な結果は以下のとおり。・患者はプロスペクティブに追跡し、平均追跡期間は2.4~2.8年であった。・年齢調整後、リスペリドン投与患者の乳がんリスクは、他の非定型抗精神病薬投与患者(HR:0.94、95%CI:0.72~1.22)、定型抗精神病薬投与患者(HR:1.25、95%CI:0.94~1.66)と比較し、増加していなかった。・積極的治療経過時間を用いた腫瘍ステージ別に層別化された分析、または治療未経験患者のみの分析では、結果に顕著な変化は認められなかった。 著者らは「リスペリドンの使用は、他の抗精神病薬と比較し、短期的な乳がんリスク上昇を来すことはない」としている。関連医療ニュース 抗精神病薬誘発性高プロラクチン血症、乳がんリスクとの関連は 高プロラクチン血症、アリピプラゾール切り替えと追加はどちらが有効か 各種非定型抗精神病薬、プロラクチンへの影響を比較

23436.

毎食後の歯磨きで糖尿病と脂質異常症リスクが減少

 歯磨き頻度と生活習慣病の関連について調査したところ、毎食後の歯磨きが男性での糖尿病と女性での脂質異常症の発症を有意に抑制することがわかった。聖路加国際病院における5年間の後ろ向きコホート研究の結果を、虎の門病院の桑原 政成氏らが報告した。歯磨きは心血管疾患発症の危険因子を減少させるために有益と考えられる。Journal of cardiology誌オンライン版2016年11月15日号に掲載。 著者らは以前、横断研究で歯磨きと糖尿病と脂質異常症の関連を報告しているが、今回、歯磨き頻度の低さが糖尿病および脂質異常症の独立した危険因子であるかどうかを検討した。 本研究は、2004年と2009年に年次健康診断を受け、2004年時点で30~85歳の人を調査した。歯磨きの頻度が「毎食後」「少なくとも1日1回」「1日1回未満」の3群における2004年から2009年の糖尿病、脂質異常症、高血圧症、高尿酸血症の累積発症率を比較した。さらに、「毎食後磨く」群と「毎食後は磨かない」群の2群間で、年齢、肥満、糖尿病、脂質異常症、高血圧、高尿酸血症の調整後に、糖尿病と脂質異常症の発症リスクの男女別のオッズ比(OR)を算出した。 主な結果は以下のとおり。・1万3,070人の対象者のうち、2004年に糖尿病(575人)、脂質異常症(5,118人)、高血圧症(2,599人)、高尿酸血症(1,908人)であった人を除外した。・2004年と2009年の間の累積発症率は、糖尿病が318人(2.5%)、脂質異常症が1,454人(18.3%)、高血圧症が1,108人(10.6%)、高尿酸血症が489人(4.4%)であった。・「毎食後磨く」群に比べて、「毎食後は磨かない」群では男性の糖尿病発症(OR:1.43、95%信頼区間[CI]:1.040~1.970)、女性の脂質異常症発症(OR:1.18、95%CI:1.004~1.383)のリスクが有意に高かった。

23437.

バスオイルは本当に乾燥肌に効く?

 乾燥肌(皮膚乾燥症)は、日常生活や保健・介護に関連する健康問題として認識されつつある。乾燥肌は、バスオイルなどの入浴剤の使用により軽減されることが知られているが、その効果を示す経験的エビデンスは限られている。 そこで本研究では、市販のバスオイルと入浴・シャワー用の非オイル系スキンクレンザーにおいて皮膚バリア機能および乾燥肌の改善効果を比較、調査した。International Journal of Nursing Studies誌オンライン版2016年10月26日号の掲載の報告。<試験デザイン> 単一施設、無作為化、観察者盲検、実用的並行群間試験<方法> 試験対象は軽度~中程度の乾燥肌を有する健康な小児および成人60人(ベルリン市在住)。 対象者をバスオイル使用群、普段使用している非オイル系スキンクレンザーの継続使用群に無作為に割り付けた。どちらも試験期間28日中、1日おきの使用とした。 皮膚バリアパラメーターと乾燥皮膚の重症度は、臨床研究センターの訪問(初回と2回のフォローアップ訪問)によって評価された。主要評価項目は経皮水分蒸散量(TEWL)とした。 主な結果は以下のとおり・60人の参加者全員が試験を完了した。・対象者の年齢の中央値は32.5歳(四分位範囲:8.3~69)であった。・試験終了時のTEWLは、バスオイル群で有意に低かった(非オイル系スキンクレンザー群との平均差-1.9g / m2 /時[95%信頼区間:-3.1~-0.8])。・試験終了時の角質層の水和は、バスオイル群において非オイル系スキンクレンザー群と比較し、有意に高かった。・皮膚表面のpHおよびきめの粗さは、両群で同程度であったが、両群ともに皮膚乾燥症状の改善傾向を示した。 今回の試験から、バスオイルの定期的使用で軽度~中程度の乾燥肌を有する小児および成人の皮膚バリア機能が改善することが示された。また、広範囲に及ぶ乾燥肌の基礎ケアとしても、バスオイルの使用が支持されることも示唆された。

23438.

PCI後の心房細動患者、リバーロキサバン+抗血小板薬は有効か/NEJM

 ステント留置により冠動脈インターベンション(PCI)を受けた心房細動患者に対し、低用量のリバーロキサバン(商品名:イグザレルト)+P2Y12の12ヵ月間投与、および超低用量リバーロキサバン+2剤併用抗血小板療法(DAPT)の1、6、12ヵ月投与はいずれも、標準療法のビタミンK拮抗薬+DAPT(P2Y12+アスピリン)の1、6、12ヵ月投与と比べて、臨床的に有意に出血リスクを抑制することが示された。有効性については3群で同等だった。米国・ハーバード・メディカル・スクールのMichael C. Gibson氏らが行った2,124例を対象とした無作為化試験の結果で、NEJM誌オンライン版2016年11月14日号で発表された。標準療法のビタミンK拮抗薬+DAPTは、血栓塞栓症および脳卒中のリスクを抑制するが、出血リスクを増大する。抗凝固薬リバーロキサバン+抗血小板薬(単剤または2剤併用)の有効性、安全性は確認されていなかった。リバーロキサバン+P2Y12、リバーロキサバン+DAPT、標準療法を比較 試験は、非弁膜性心房細動でステント留置によるPCIを受けた2,124例を、1対1対1の割合で無作為に3群に割り付けて行われた。1群は、低用量リバーロキサバン(15mgを1日1回)+P2Y12を12ヵ月間、2群は超低用量リバーロキサバン(2.5mgを1日2回)+DAPTを1、6または12ヵ月間、3群は標準療法の用量調整にて投与するビタミンK拮抗薬(1日1回)+DAPTを1、6または12ヵ月間、それぞれ投与した。 主要安全性アウトカムは、臨床的に重大な出血(TIMI基準に基づく重大出血または小出血もしくは医学的介入を要した出血の複合)であった。標準療法との比較によるハザード比は0.59、0.63 結果、リバーロキサバンを併用した1群(低用量リバーロキサバン+P2Y12)と2群(超低用量リバーロキサバン+DAPT)はいずれも、3群(標準療法)と比べて臨床的に重大な出血の発生が低下した。発生率は1群が16.8%、2群が18.0%、3群は26.7%で、ハザード比は1群 vs.3群は0.59(95%信頼区間[CI]:0.47~0.76、p<0.001)、2群vs.3群は0.63(95%CI:0.50~0.80、p<0.001)であった。 心血管系が原因の死亡、心筋梗塞、脳卒中の発生率については、3群間で同等だった(Kaplan-Meier法による推定発生率:1群6.5%、2群5.6%、3群6.0%、すべての比較のp値に有意差なし)。ただし95%CI値の幅が大きく、有効性に関する結論は限定的なものだとしている。

23439.

CABGにおける内胸動脈の使用、両側 vs.片側/NEJM

 冠動脈バイパス術(CABG)における両側内胸(乳)動脈の使用と、片側内胸動脈+静脈グラフトの使用について、5年フォローアップの結果、死亡率や心血管イベント発生率について、有意な差はみられなかった。縦隔炎の発生は、両側群のほうが片側群よりも多く認められた。英国・オックスフォード大学のDavid P. Taggart氏らART研究グループが、多施設共同無作為化試験の結果、報告した。これまで観察試験のプール解析において、両側内胸動脈の使用のほうが長期アウトカムを改善する可能性が示されていた。しかし、手技が複雑、縦隔炎リスクが高い、無作為化試験によるエビデンスが不足しているとの理由から、両側内胸動脈の使用は、広く採用されていなかった。NEJM誌オンライン版2016年11月14日号掲載の報告。7ヵ国28施設で10年フォローアップを計画した無作為化試験 試験は、7ヵ国28の心臓手術センターで、CABGが予定されている患者を、片側内胸動脈を使用して手術を受ける(片側移植片)群、または両側内胸動脈にて手術を受ける(両側移植片)群に、無作為に割り付けて行われた。 主要アウトカムは、10年時点の全死因死亡。副次アウトカムは、全死因死亡・心筋梗塞・脳卒中の複合とした。本稿では、5年フォローアップの中間解析の結果が報告されている。中間解析(5年時点)では、主要アウトカムの全死因死亡に有意差なし 試験には3,102例が登録。1,554例が片側移植片群に、1,548例が両側移植片群に無作為に割り付けられた。 フォローアップ5年時点で、死亡率は両側移植片群8.7%、片側移植片群8.4%であった(ハザード比[HR]:1.04、95%信頼区間[CI]:0.81~1.32、p=0.77)。また、全死因死亡・心筋梗塞・脳卒中の複合アウトカムの発生率は、それぞれ12.2%、12.7%であった(HR:0.96、95%CI:0.79~1.17、p=0.69)。 縦隔炎の発生率は、両側移植片群3.5% vs.片側移植片群1.9%であった(p=0.005)。また、胸骨再建術はそれぞれ1.9% vs.0.6%であった(p=0.002)。 本試験は、フォローアップ10年に向けて現在も進行中である。

23440.

完全磁気浮上型HeartMate IIIは第4世代のLVADとなるか?(解説:絹川 弘一郎 氏)-617

コメント対象論文Mehra MR, et al. N Engl J Med. 2016 Nov 16. [Epub ahead of print] 植込み型左室補助人工心臓LVADは、第1世代の拍動流型(Novacor、HeartMate I)、第2世代の軸流ポンプ型(HeartMate II、Jarvik 2000)、第3世代の遠心ポンプ型(EVAHEART、DuraHeart、HVAD)に分類されることが多い。内科治療抵抗性の重症心不全に対して、REMATCH試験という金字塔を打ち立てた第1世代の拍動流型HeartMate Iは、第2世代のHeartMate IIに瞬く間に駆逐されたが、2008年以来世界中で植込まれ、現在でもベストセラーとなっているのは実はそのHeartMate IIのままである。より新しい技術と考えられた第3世代の遠心ポンプ型で、動圧浮上と磁気浮上を組み合わせたHVADは、ADVANCE試験の結果をみると脳血管障害やポンプ血栓症などの重大合併症はHeartMate IIと同等かむしろ多いという結果で、第3世代が第2世代を凌駕するには至っていない。 そこに今回登場したのがHeartMate IIIである。遠心ポンプという点で第3世代に属し、さらに完全磁気浮上を電磁石により達成し、非接触軸受であるばかりかその間隙がHVADよりも20倍程度大きいということで、小型化を実現しながら血液成分に対する機械的影響がきわめて少ないという想定であった。その効果は、このMomentum 3試験で期待を裏切らず遺憾なく発揮されるところとなり、HeartMate IIで植込み後6ヵ月間に約10%の患者で認められたポンプ血栓症はHeartMate IIIではゼロ!であった。HeartMate IIIの1次エンドポイントの優越性を支えているのはポンプ血栓症によるデバイス交換の回避ということに尽きるようで、全死亡やよく知られた重大なその他の合併症(右心不全、不整脈、消化管出血、脳血管障害、ドライブライン感染)に関しては、基本的にHeartMate IIと差がない。植込み型LVADの最大の問題点として上記のさまざまな合併症による再入院率が、植込み後1年で75%にも上ることが指摘されている。 したがって、HeartMate IIIにおいても一定程度の再入院は引き続きケアする必要があるということになるが、ポンプ交換を必要とする医療コスト的にもまた患者の生命リスクにとっても重大イベントであるポンプ血栓症がデバイスの進化によってほとんど駆逐できたということは著しい進歩といえる。また、ポンプ血栓症がほぼ皆無ということになれば、抗凝固療法を一定程度緩和することで少なくとも重大な消化管出血や一部の脳出血の発症を減らすことができると考えられ、この結果を受けたHeartMate III植込み後のさらなる抗凝固プロトコル最適化が期待される。 実は、HeartMate IIIにはもう1つ回転数を周期的変化させるモードにより連続流型LVADの問題点である脈圧の狭小化を回避できる可能性がある。消化管出血の大きな原因となっている消化管の動静脈奇形出現は、少なくとも一部はこの連続流型LVADの脈圧狭小化によって生じるとの意見が強く、今回のMomentum 3試験6ヵ月時点で消化管出血に差は出ていないものの、予定されている長期フォローデータでは異なる結果になる可能性もある。いずれにせよ、NEJM誌に掲載されたことからすでにCEマークは取得しているがFDAの認可も間もなくではないか。 さて、最後にわが国の対応である。日本での植込み型LVADは、2016年12月現在保険償還されている機種はEVAHEART、HeartMate II、Jarvik 2000であり、Duraheartは2017年3月販売終了の予定で、今後の新規植込みはまずないものと思われる。HVADも治験終了し、製造販売承認手続き中である。しかしながら、Momentum 3試験のデータは、HeartMate IIIが今後第4世代のLVADとなりうる可能性を十分予想させるものであり、どのような形でわが国に導入されていくか、黒船襲来ともいうべきインパクトを感じる。

検索結果 合計:35182件 表示位置:23421 - 23440