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統合失調症の認知機能に関連する独立因子:産業医大

 アリピプラゾールは、統合失調症の認知機能にさまざまな影響を与えることが報告されている。産業医科大学の堀 輝氏らは、アリピプラゾールで治療中の統合失調症患者の認知機能に影響を及ぼす要因を特定し、生物学的マーカー、臨床データ、精神症状を評価した。International journal of molecular sciences誌2017年3月6日号の報告。 対象は、統合失調症患者51例。認知機能の評価には、統合失調症認知機能簡易評価尺度(BACS)を用い、患者背景、精神症状、カテコールアミン代謝物血漿ホモバニリン酸(HVA)、3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニルグリコール(MHPG)、血清脳由来神経栄養因子(BDNF)との関連を評価した。認知機能と関連する独立した因子を同定するため、多変量解析を行った。 主な結果は以下のとおり。・BDNFレベル、入院回数、MHPGレベルは、言語記憶および学習と関連していた。・総入院期間とMHPGレベルは、作業記憶と関連していた。・初回入院年齢、教育年齢は、運動速度と関連していた。・入院回数、PANSS陰性症状サブスケールスコア、MHPGレベル、BDNFレベル、DIEPSSスコアは、言語流暢性と関連していた。・HVAレベル、MHPGレベル、罹病期間、PANSS陰性症状サブスケールスコアは、注意および処理速度と関連していた。・BDNFレベル、MHPGレベルは、執行機能と関連していた。 著者らは「これらの結果より、アリピプラゾール治療中の患者において、これら寄与因子をコントロールすることにより、精神症状や認知機能障害の治療が改善されることが示唆された」としている。関連医療ニュース 第2世代抗精神病薬、認知機能に対する影響を検証 初発統合失調症、陰性症状の経過と予測因子 抗精神病薬の高用量投与は悪か

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アレクチニブ、ALK肺がん1次治療に海外でも良好な結果:ALEX 試験

 中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役会長 CEO:永山 治)は、F. ホフマン・ラ・ロシュ社が実施したALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん患者を対象とした国際共同第 III 相臨床試験であるALEX 試験において、アレクチニブによる1次治療がクリゾチニブに対して主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)を統計学的に有意に延長したと発表。国内第III相試験J-ALEX 試験の結果に続き、海外においてもアレクチニブでPFSの有意な延長が示されたことになる。 ALEX 試験は、アレクチニブ単独投与群とクリゾチニブ単独投与群の有効性および安全性を比較する国際共同第III相非盲検無作為化比較試験である。試験には未治療のALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん患者303例が登録され、アレクチニブ単独投与群とクリゾチニブ単独投与群に1:1で割り付けられた。主要評価項目は、治験参加医師判定によるPFS、副次的評価項目は独立効果判定委員会判定によるPFS、全生存期間、奏効率、奏効期間および安全性など。このALEX 試験のすべての成績は、今後開催される医学会で発表する予定であり、米国食品医薬品(FDA)を含む各国の規制当局に提出される。また、アレクチニブの安全性プロファイルはこれまでの臨床試験で認められたものと同様であり、新規または予期せぬ有害事象は報告されなかった。(ケアネット 細田 雅之)参考中外製薬ニュースリリースALEX試験(Clinical Trials.gov)

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心血管イベントの高リスク患者の目標血圧は?/Lancet

 心血管イベントのハイリスク患者では、治療により収縮期血圧120mmHg未満達成で心筋梗塞および脳卒中を除く心血管死のリスクが増加し、拡張期血圧70mmHg未満達成ではこれらに加え心筋梗塞および心不全による入院のリスクも増加する。ハイリスク患者を対象としたONTARGET試験およびTRANSCEND試験の2次解析で、治療により血圧を過度に低下させると心血管疾患イベントのリスクが高まることが確認された。ドイツ・ザールラント大学のMichael Bohm氏らが報告した。これまでも目標血圧の妥当性が検証されてきたが、著者は今回の結果について、「逆の因果関係(併存疾患による血圧低下、死亡率上昇)の影響を除外できないものの、可能な限り血圧を低くすることは、ハイリスク患者にとっては必ずしも最適(至適)ではないことを示唆している」とまとめている。Lancet誌オンライン版2017年4月5日号掲載の報告。ONTARGET試験/TRANSCEND試験の約3万例のデータを解析 研究グループは、心血管疾患の既往歴がある55歳以上のハイリスク患者(患者の70%は高血圧症)を対象としたONTARGET試験/TRANSCEND試験のデータ(40ヵ国733施設の計3万937例、追跡期間中央値56ヵ月)を用い、治療中に達成した平均血圧、ベースラインの血圧、心血管死・心筋梗塞・脳卒中・心不全による入院の複合アウトカムイベント発生前の最後の治療時の血圧と、複合アウトカムの各イベント、ならびに全死因死亡との関連を、Cox回帰分析、ANOVA、χ2で解析した。 ONTARGET試験(2001年12月1日~2008年7月31日)ではACE阻害薬に忍容性がある2万5,127例がラミプリル群(10mg/日投与、8,407例)、テルミサルタン群(80mg/日投与、8,386例)、または両剤の併用投与群(8,334例)のいずれかに、TRANSCEND試験(2001年11月1日~2004年5月30日)ではACE阻害薬に忍容性のない5,810例がテルミサルタン群(80mg/日投与、2,903例)またはプラセボ群(2,907例)に、それぞれ無作為に割り付けられた。収縮期血圧120mmHg未満達成で、心血管死のリスクが増加 ベースラインの収縮期血圧140mmHg以上群では、120~140mmHg未満群に比べすべてのアウトカムの発生率が増加した。また、ベースラインの拡張期血圧70mmHg未満群は、70mmHg以上のすべてのカテゴリー集団と比較して、ほとんどのアウトカムのリスクが最も高かった。 治療で収縮期血圧120mmHg未満に達した患者群(4,052例)は、120~140mmHgの患者群(1万6,099例)と比較し、複合心血管アウトカム(補正ハザード比[HR]:1.14、95%信頼区間[CI]:1.03~1.26)、心血管死(HR:1.29、95%CI:1.12~1.49)、全死因死亡(HR:1.28、95%CI:1.15~1.42)のリスクが増加した。心筋梗塞、脳卒中、心不全による入院に関しては、有益性や有害性は確認されなかった。 達成した平均収縮期血圧のほうが、ベースラインあるいはイベント発生前の収縮期血圧よりもアウトカムを正確に予測でき、脳卒中を除く複合アウトカム、心血管死、全死因死亡のリスクは約130mmHgで最も低下し、110~120mmHgでは増加した。 また、治療中の平均拡張期血圧70mmHg未満の患者群(5,352例)について、70~80mmHgの患者群(1万4,305例)と比較し、複合主要アウトカム(HR:1.31、95%CI:1.20~1.42)、心筋梗塞(HR:1.55、95%CI:1.33~1.80)、心不全による入院(HR:1.59、95%CI:1.36~1.86)、全死因死亡(HR:1.16、95%CI:1.06~1.28)のリスク増加との関連が認められた。リスクが最も低かったのは、治療前および治療中の平均拡張期血圧が約75mmHgであった。

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高齢者の潜在性甲状腺機能低下症にホルモン療法は有効か?/NEJM

 潜在性甲状腺機能低下症の治療において、これまでレボチロキシンの使用は議論の的であったが、無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験(TRUST試験)の結果、高齢患者に対するレボチロキシンの有効性は認められなかった。英国・グラスゴー王立診療所のDavid J Stott氏らが報告した。潜在性甲状腺機能低下症に対するレボチロキシン補充療法については、小規模な無作為化比較試験しかなく、治療のリスクや有効性に関するエビデンスは限られていた。NEJM誌オンライン版2017年4月3日号掲載の報告。潜在性甲状腺機能低下症の高齢患者約700例で、プラセボ vs.レボチロキシン 研究グループは、65歳以上で潜在性甲状腺機能低下(TSH:甲状腺刺激ホルモン[サイロトロピン]値4.60~19.99mIU/L、遊離サイロキシン値は正常範囲内)が持続している患者737例を、レボチロキシン群368例(50μg/日[または体重50kg未満か冠動脈疾患既往歴がある場合は25μg/日から開始]、TSH値によって投与量を調整)、またはプラセボ群(369例)に、二重盲検法により無作為に割り付けた。 主要評価項目は、甲状腺機能低下症の症状スコアならびに甲状腺関連QOLに関する質問票の疲労度スコアの変化であった(両スコアとも範囲0~100、スコアが高いほど症状または疲労感が強い、臨床的に意義のある有意な差は最低9点)。潜在性甲状腺機能低下症群とプラセボ群で、症状、疲労度の改善に有意差なし 潜在性甲状腺機能低下症の被験者は、平均年齢74.4歳、53.7%(396例)が女性であった。 平均(±SD)TSH値は、ベースライン6.40±2.01mIU/Lから、1年後にはプラセボ群で5.48mIU/Lに、レボチロキシン群(平均投与量50μg)で3.63mIU/Lに低下した(p<0.001)。1年後における甲状腺機能低下症症状スコアのベースラインからの変化は、プラセボ群0.2±15.3、レボチロキシン群0.2±14.4(群間差:0.0、95%信頼区間[CI]:-2.0~2.1)、同様に疲労度スコアの変化はそれぞれ3.2±17.7および3.8±18.4(群間差:0.4、95%CI:-2.1~2.9)であり、いずれも両群間で有意差は認められなかった。 副次評価項目についても、レボチロキシンの有効性は示されなかった。とくに注目すべき有害事象としてあらかじめ規定された重篤な有害事象(心房細動、心不全、骨折、新規骨粗鬆症)について、有意な増加は認められなかった。 なお、心血管イベントの発生や死亡率に関するレボチロキシンの影響については、検出力不足であった。

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半数は目標値に達していなかったACS患者のLDL-C:EXPLORE-J試験

 2017年4月4日、サノフィ株式会社主催のメディアラウンドテーブルにて東邦大学 医療センター大橋病院 中村正人氏が、急性冠症候群(ACS)患者における脂質リスクとコントロールに関する前向き観察研究「EXPLORE-J試験」のベースラインデータについて紹介した。ACS患者の3割がスタチンを使用 EXPLORE-J試験は、2015年4月~2016年8月まで59施設から2,016例の登録が終了した。患者の平均年齢は66.0歳、男性が80.4%、BMIは24.2であった。ACSの病型はST上昇型心筋梗塞(STEMI)が61.8%、非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)が16.1%、不安定狭心症が22.0%であった。危険因子は脂質異常症77.6%、高血圧72.9%、糖尿病34.7%、虚血性心疾患18.0%、現喫煙者37.8%、過去喫煙27.8%であった。26.9%がスタチンを服用(高力価スタチン服用は2.3%)していた。2次予防例の半数がLDL-C目標値100未満を達成できず ACS患者の入院時のLDL-C値(n=1,859)の分布をみると、対象者の平均値は121.7mg/dLであった。そのうち100未満は29.6%、FH診断の基準である180以上は7.9%であった。一方、虚血性心疾患の既往患者(n=333)のLDL-Cは103mg/dLであった。動脈硬化予防疾患ガイドラインの2次予防の管理目標値100未満の患者は52.0%であり、半数は目標値に達していなかった。 アキレス腱肥厚の測定結果(n=1,787)をみると、中央検定の中央値は6.7mm、基準値の9mm以上は6.4%であった。 家族歴を収集できた患者(n=1,412)から早発性冠動脈疾患の家族歴を調べた結果、家族歴はありは10%という結果だった。家族性高コレステロール血症(FH)の基準を満たす患者は3%、実臨床ではそれ以上か 本邦では、ヘテロ型FH が200~500人に1人、ホモ型FHは100万人に1人といわれているが、ASCを対象としたEXPLORE-Jでの結果はどうか、アキレス腱肥厚を利用した1,391例からの中間解析を行った。結果、成人FHの診断基準(1.未治療のLDL-C180以上、2.腱黄色腫、アキレス腱肥厚あるいは皮膚結節性黄色腫、3.FHまたは若年性冠動脈疾患の二親等以内の家族歴、のうち2項目以上該当)を満たす患者は全体で3.0%、55歳未満では5.9%であった。実際には、スタチンの服用で調査時すでにLDL-Cが低下している患者もあり、実臨床ではこれ以上のFH患者がいると推定される。ASC患者のLDL-C管理状況、病態は10年前と変わらず EXPLORE-Jでは、2008~09年に本邦で行ったPACIFIC試験と比較し、ASC患者のLDL-C管理状況、病態の変化を評価した。結果、LDL-C平均値120、6割というSTEMIの割合は、共にPACIFIC試験とほぼ同等で、10年前からほぼ変化していなかった。今後は絶対リスクの高い患者を明確にし、個別のLDL-C管理に LDL-C70でもイベントを起こす人がいる一方、110でもイベントを起こさない人がいる。年齢、喫煙、糖尿病など複合的な要因が関連してリスクは変わる。一律のLDL-C基準値を決めるにとどまらず、今後は絶対リスクが高い患者を明確にしていき、患者に個別化されていくべきだと、中村氏は述べた。

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PSA監視療法は手術、放射線治療よりも短期的にはQOLで優位(解説:榎本 裕 氏)-666

 限局性前立腺がんの治療は大きく変化している。手術では、より侵襲の少ないロボット支援前立腺全摘除術(RARP)が普及している。放射線治療では、強度変調放射線照射(IMRT)によってより安全に高線量照射が可能になり、有害事象を増やすことなく治療成績が向上した。一方で、PSA監視療法(AS)は低リスク症例を中心に限局性前立腺がんの管理方法としての地位を確かなものにしている。 この領域で最近注目を浴びたのは、2016年に報告されたProtecT studyである。ProtecTでは限局性前立腺がん患者を前立腺全摘除術と外照射、ASにランダム化した前向き試験である。登録条件を低リスクがんに限定していなかったにもかかわらず、10年間のがん特異的生存率は各群で有意差なしという結果は衝撃的であった。ProtecTのQOLに関する報告が待たれるところであるが、登録期間が1999年から2009年までと古く、手術は開腹前立腺全摘、外照射は3D原体照射と、治療手法が現在のトレンドとは異なっている。また、実際には割り付け通りの治療を行わないcontaminationも12~29%含まれている。 本研究は、前立腺全摘、外照射、小線源治療、ASを選択した患者の2年後までのQOLの変化をみたものである。年齢、人種、医療保険、教育レベル、世帯収入といった社会的因子のほか、治療前のQOLスコアなど、治療後のQOLに影響を及ぼすと考えられる項目は、propensity weightingによって揃えることにより治療の影響のみを抽出した。一方、治療前のPSA値、Gleason score、Tステージといったがんの悪性度に関わる因子は考慮していない。前立腺全摘はASに比較して性機能と尿失禁のスコアが悪化し、外照射と小線源治療は短期的な尿路閉塞と尿路刺激症状が悪化、外照射ではさらに短期的な腸管症状の悪化がみられた。 その結果自体はおおむね過去の報告と異なるものではないが、いくつかの点で本研究はランダム化RCTであるProtecTよりも優れた点があると思われる。第1に本研究では前立腺全摘の86.6%はRARP、外照射の94.8%はIMRTを行っており、real worldにおける最近の診療傾向を反映していることである。また、propensity weightingにがんの悪性度を入れなかったことは逆に、現実的な治療選択の傾向を反映した解析になっていると思われる。その一方、がんの悪性度が群間で異なっているということは、治療成績や治療後のQOLに対する期待度などに差があるだろう。また、観察期間2年はさすがに短いのではないか。診断後2年ではAS群の多くはまだ治療に踏み切っていないのだからQOLが保たれているのは当然である。長期成績の報告を待ちたいと思う。

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〔jmedmook45〕あなたも名医!成人吸入薬のすべて 世は吸入薬戦国時代!

吸入薬・デバイスを制するものは吸入アドヒアランスを制す!発売される数がどんどん増え、入れ替わりが激しい「吸入薬」はまるで戦国時代の武将たちの下克上のよう?!しかし、多くの日本のプライマリケア医に、その種類の多さから「吸入薬の使い方は難しい」と敬遠されています。そんな「吸入薬」の裏も表も知り尽くした「吸入薬のことが大好き」な著者が「どんな成人患者さんに、どんなデバイスを選ぶとよいのか」を懇切丁寧に解説!本書を読んで吸入薬のことを知り、デバイスの選び方を学べば、患者さんの吸入アドヒアランスが高まること間違いなし!患者さんのためにも是非、一読を!画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。    〔jmedmook45〕あなたも名医!成人吸入薬のすべて 世は吸入薬戦国時代!定価3,500円 + 税判型B5判頁数176頁 カラー発行2016年8月著者倉原 優(独立行政法人国立病院機構 近畿中央胸部疾患センター内科)Amazonでご購入の場合はこちら

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アカギ【Dr. 中島の 新・徒然草】(165)

百六十五の段 アカギインターネットの動画配信サービスで何となく見始めた「闘牌伝説アカギ~闇に舞い降りた天才~」という麻雀アニメが面白く、ついつい見てしまっています。内容を簡単に紹介しましょう。アカギというタイトルは主人公の名前に由来し、正式な氏名は赤木しげるです。彼が舞台に登場したのは13歳の時、時代は昭和33年の日本。300万円の借金を背負った南郷という中年男の代わりに、生まれて初めて麻雀を打つところから物語は始まります。麻雀の才能に恵まれたアカギは短期間に上達し、ヤクザやその代打ちを次々に負かしていくのです。面白いのは、アカギが13歳にして博打の本質を見抜いているところです。つまり、博打というのは単に金を賭けた損得計算ではなく、命を懸けた真剣勝負だということです。そのため、アカギは指1本とか腕1本を賭けるということを平気で提案します。逆に、そのくらいのものを賭けなければ博打とはいえないのだ、というのが彼の信念です。確かにまったく同じ配牌であっても、何も賭けていない時と、負けたら腕1本切り落とされるという条件では、打つ牌が変ってくるのは当然です。賭けているものがなければ、それは単なる麻雀ゲームに過ぎません。さて、この博打の本質というのは医師の修行にも似ているようにわたしには感じます。あらゆる医療行為にはリスクがつきものです。結果が悪いほうに転べば患者さんは命を失い、医師も訴えられてしまいます。下手すると刑事事件になりかねません。かといって、まったくリスクを取らずに無難な診療だけをしていて成長を望むのもムシのいい話です。アカギならこう言うでしょう。「病気ってのは、中途半端なお勉強や安っぽいヒューマニズムじゃ治せねえんだよ」「必要なのは、オノレの治療に医師免許を賭ける覚悟だ」「これ以上できないってくらい考え抜け。そして諦めるな」「医者の力量ってのは単なる経験年数じゃない。死にもの狂いで乗り越えた壁の数だ!」常軌を逸した努力をしたものだけがたどり着くことのできる境地、もはや不条理としかいいようのない世界ですね。いろいろと考えさせられることの多いアニメです。機会があったら皆さんも御覧になって下さい。最後に1句覚悟して 壁を乗り越え 成長だ

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「食べていないのになかなか痩せない」という患者さん【Dr. 坂根の糖尿病外来NGワード】第5回

■外来NGワード「知らない間に食べているんです!」「食べなきゃ太るはずはないでしょ!」「それなら、何を食べているの!」■解説 認知症で、食事をしていないことを忘れるということを経験することがありますが、認知機能は正常なのに「食べていないのに太る」という肥満者がいます。それに対して、正論で「食べなきゃ太るはずはないでしょ!」と返してはいけません。本人なりには「そんなに食べていないのに、なかなか痩せない」と考えているからです。痩せるためには、もっと減らさなければならないことに、気付いてもらう必要があります。「食べていない」という患者さんは、何かと比較しています。つまり、「○○と比べて、食べていない」と考えているわけです。その比較するものが、患者さんによって異なります。「若いころと比べて、食べる量は減ったのになかなか痩せない」という患者さんはよくいます。若いころに暴飲・暴食をしていた人によくある考え方です。なかには周囲にいる人と比べている人もいます。痩せた友人と比べて、「外食のときに、痩せた友人と同じくらいしか食べていないのに痩せない」という人もいます。ご主人と比べている人もいます。「主人と比べて、食べていないのになかなか痩せない」と考えているわけです。まずは、何と比較しているかを明らかにして、体重が増えるときもあれば減るときもあることを、体重測定などを通じて実感してもらうことが大切ですね。 ■患者さんとの会話でロールプレイ医師ダイエットのほうは順調に進んでいますか?患者それがなかなか…そんなに食べていないのに、なかなか痩せなくて…。医師なるほど。普段は、食事に気を付けておられるのに、なかなか効果が出ないんですね(患者の気持ちに共感)。患者どうして、そんなに食べていないのに痩せないんでしょう?医師そうですね…(少し間を置いてから)…若いころと比べて、いかがですか?(若いころと比較してもらう)患者若いころはもっと甘いものも食べていたし、ご飯の量も多かったのに…代謝が鈍ったのかしら…。医師そうですね。年齢とともに代謝は鈍ってきますね。それに、女性ホルモンが減るとさらに代謝は鈍ってきます。患者やっぱり! 主人は私よりよく食べるし夕食の後に間食もするのに、全然太っていなくて…(ご主人と比較している)。医師なるほど。旦那さんは食べているのに、体重はそのままなんですね。患者そうなんです。けど、体はよく動かしているんですけどね。(運動への気付き)医師なるほど。食べる量は、動いている量で決まっていますからね。患者そうですよね。若いころに比べて、あまり運動をしなくなったし…。医師そんな人にお勧めのダイエット法がありますよ!患者それはどんなダイエット法ですか?(興味津々)■医師へのお勧めの言葉「そんな人にお勧めのダイエット法がありますよ!」1)坂根直樹. 朝晩ダイエットでスマートライフ.東京法規出版;2016.

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統合失調症や双極性障害、心代謝合併率はなんと60%以上

 重篤な精神疾患は、心代謝合併症のリスク増加と関連している。米国・ジャッカー・ヒルサイド病院のChristoph U Correll氏らは、統合失調症または双極性障害を有する入院患者の心代謝合併症の有病率、入院アウトカムやコストとの関連を評価した。Annals of general psychiatry誌2017年2月10日号の報告。 本研究は、Premier Perspectiveデータベースより統合失調症または双極性障害の入院診断を有する患者をレビューした、レトロスペクティブデータベース分析である。患者は、ICD-9-CMの心代謝合併症数(0、1、2、3以上)に基づき、4つのコホートに分類された。アウトカムは、入院期間、入院中の死亡率、医療コスト、30日間の全原因による再入院とした。 主な結果は以下のとおり。・統合失調症患者5万7,506例のうち、心代謝合併症を有していた患者は66.1%、2つ以上の併存疾患を有していた患者は39.3%であった。・双極性障害患者12万4,803例のうち、心代謝合併症を有していた患者は60.5%、2つ以上の併存疾患を有していた患者は33.4%であった。・平均入院期間は、統合失調症で8.5日、双極性障害で5.2日であった。・さらなる心代謝合併症は、双極性障害の入院期間延長と関連していたが(p<0.001)、統合失調症では関連が認められなかった。・入院中の死亡率は、統合失調症で1.2%、双極性障害で0.7%であった。・さらなる心代謝合併症は、双極性障害患者の死亡率を有意に増加させ(OR:1.218、p<0.001)、統合失調症患者の死亡数は数的に増加させた(OR:1.014、p=0.727)。・より多くの心代謝合併症を有する患者は、30日間の再入院がより多く(統合失調症:9~13%、双極性障害:7~12%)、コストも高かった(統合失調症:1万0,606~1万5,355ドル、双極性障害:7,126~1万3,523ドル、各々p<0.01)。 著者らは「統合失調症または双極性障害を有する入院患者の60%以上が心代謝合併症を有していた。統合失調症または双極性障害患者における心代謝合併症は、再入院の増加、コストの増加、ならびに双極性障害患者における入院期間延長、死亡率の増加と関連していた」としている。関連医療ニュース 双極性障害の再発リスク、1年目で4割超 オランザピンの心血管副作用、メラトニンの保護可能 うつ病の薬物治療、死亡リスクの高い薬剤は

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生体吸収性スキャフォールド、血栓症リスクを増大/NEJM

 エベロリムス溶出生体吸収性スキャフォールド(BVS)による経皮的冠動脈インターベンション(PCI)は、エベロリムス溶出金属ステントを使用した場合と比べ、デバイス血栓症の発生リスクが約3.9倍であることが示された。一方で主要エンドポイントの標的血管不全(心臓死、標的血管心筋梗塞または血行再建術のいずれか)の発生リスクは同等だった。オランダ・アムステルダム大学のJoanna J Wykrzykowska氏らが、1,845例を対象に行った無作為化比較試験の結果で、NEJM誌オンライン版2017年3月29日号で発表した。BVSは従来ステントの弱点を克服するために開発された新たなデバイスで、これまでの検討で、コバルトクロムステントPCIに対する非劣性が示されている。しかしその後の試験で、金属ステントよりもデバイス血栓症のリスクが高いことが示唆されていた。安全性への懸念から、早期に結果を報告 研究グループは、オランダの5つの実施頻度の高いPCIセンターで2013年8月28日~2015年12月27日に、PCI実施予定の患者1,845例を無作為に2群に分け、一方にはエベロリムス溶出BVSを(924例)、もう一方にはエベロリムス溶出金属ステントを(921例)、それぞれ留置した。 主要エンドポイントは複合評価の標的血管不全(心臓死、標的血管心筋梗塞または標的血管血行再建術のいずれかと定義)だった。 本論は、2016年11月11日の安全性レビュー後に、データ・安全性モニタリング委員会が安全性への懸念から早期報告の勧告を行ったことを受けて、研究グループが主要エンドポイントに関する記述的情報を報告したものである。標的血管不全、発生率は11~12% 追跡期間中央値707日間の主要エンドポイントの発生は、BVS群105例、金属ステント群94例と、両群間に有意な差はなかった(2年累積イベント率はそれぞれ11.7%と10.7%、ハザード比[HR]:1.12、95%信頼区間[CI]:0.85~1.48、p=0.43、Kaplan–Meier推定time-to-event解析による)。 個別にみると、心臓死の発生はBVS群18例、金属ステント群23例、2年累積イベント率はそれぞれ2.0%、2.7%で有意差はなかった(HR:0.78、95%CI:0.42~1.44、p=0.43)。標的血管心筋梗塞の発生は、それぞれ48例と30例、2年累積イベント率は5.5%、3.2%で、BVS群で有意に高率だった(1.60、1.01~2.53、p=0.04)。標的血管血行再建術は76例、65例、同イベント率はそれぞれ8.7%、7.5%で、BVS群で高率だったが有意差はみられなかった(1.16、0.84~1.62、p=0.37)。 一方、definite/probableデバイス血栓症の発生はBVS群で31例、金属ステント群は8例で、2年累積イベント率はそれぞれ3.5%、0.9%とBVS群で有意に高かった(HR:3.87、95%CI:1.78~8.42、p<0.001)。

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IQや社会的地位の低さは、幼少期の鉛曝露と関連/JAMA

 幼少時の鉛曝露が38歳時の認知機能や社会経済学的地位の低さと関連していることが示された。社会経済学的地位の低さの原因の約4割は、知能指数(IQ)の低さと関連していたという。米国・デューク大学のAaron Reuben氏らが、1970年代初頭生まれのニュージーランド出生コホートを前向きに追跡した試験を基に検証したもので、JAMA誌2017年3月28日号で発表した。ニュージーランドでは、1970~80年代の車の排ガス規制が低く、都市部の鉛曝露は国際基準よりも一貫して高かった。また、他のコホートと比べて鉛曝露の社会的格差による違いが観察されておらず、鉛曝露がIQや社会経済学的地位に与える影響について、より信頼性が高い結果が得られた試験だという。11歳で血中鉛値を測定、38歳で成人IQと社会経済的地位を評価 研究グループは、ニュージーランドで行われた1972〜73年の出生から38歳までを追跡した前向きコホート試験「Dunedin Multidisciplinary Health and Development Study」を基に、幼少期の鉛曝露と成人期の認知機能、社会経済学的地位などについて、その関連を検証した。 具体的には、11歳時点における血中鉛値により鉛曝露の程度を判定した。主要評価項目は、38歳時点の「ウェクスラー成人知能検査-IV」(WAIS-IV)によるIQで、副次的評価項目は言語理解、知覚推理、作業記憶、処理速度の指標だった。また、社会経済学的地位について、38歳時点で「ニュージーランド社会経済学的地位指標-2006」(NZSEI-06)に基づいて評価した。幼少時血中鉛値の5μg/dL増加ごとに、成人時のIQスコアは1.61低下 同コホート試験の当初の被験者数は1,037例で、そのうち38歳で生存が確認できたのは1,007例だった。また、11歳で鉛曝露の検査を受けたのは565例で、血中鉛値の平均値(SD)は10.99(4.63)μg/dLだった。 鉛曝露検査を受けた被験者の38歳時点のWAIS-IVスコア平均値は101.16(14.82)、NZSEI-06スコア平均値は49.75(17.12)だった。 母親のIQ、幼少時IQ、幼少時の社会経済学的地位を補正後、幼少時の血中鉛値の5μg/dL増加ごとに、成人時のIQスコアは1.61ポイント低下、知覚推理指標は2.07ポイント低下、作業記憶指標は1.26ポイント低下がそれぞれ認められた。一方、言語理解や処理速度指標については、有意な関連はみられなかった。 交絡因子で補正後、幼少時の血中鉛値5μg/dL増加ごとに、成人時の社会経済学的地位1.79ポイント低下との関連がみられた。 幼少時の血中鉛値と幼少~成人時のIQ・社会経済学的地位の低下について、その関連の40%は幼少時からのIQ低下が原因であると示唆された。

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ポンペ病は早く気付いてほしい難病

 2017年3月30日、都内においてサノフィ株式会社は、4月15日の「国際ポンペ病の日」を前に、「治療方法がありながらも診断がつきにくい希少疾患『ポンペ病』」をテーマとしたメディアセミナーを開催した。セミナーでは、ポンペ病の概要についての講演のほか、患者・患者家族から「早く確定診断がなされ、治療ができる体制を望みたい」と要望が寄せられた。ポンペ病は小児だけの疾患ではない はじめに埜中 征哉氏(国立精神・神経医療研究センター病院 名誉院長)が、「治療可能になった遺伝性筋疾患~糖原病II型(ポンペ病)~」と題して、疾患概要を解説した。 ポンペ病は、筋疾患の中でも遺伝性代謝疾患である糖原病の1つに分類され、グリコーゲン分解に不可欠なライソゾーム酵素の欠損により、グリコーゲンの蓄積とライソゾームの巨大化を招き、筋肉に多量のグリコーゲンが蓄積される病態である。 ポンペ病の患者数は、わが国では10万人当たり0.1~0.3例とされているが、多くの見逃し例があると考えられている(参考にオランダでは10万人当たり2.5例、台湾では10万人当り5.9例)。 ポンペ病の症状は、大きく乳児型と遅発型(小児/成人型)の2種類に分けられる。 乳児型は生後数ヵ月より発育の遅れが観察され、特徴として頸屈筋の筋力低下、早期からの呼吸障害、心筋障害、肝臓腫大のほか、独歩・歩行困難がみられ、大腿部の筋肉の成長がみられないという。 遅発型は1~70歳と幅広い年代で発症が報告され、特徴として筋ジストロフィーに似た筋力低下(とくに下肢)、高血清クレアチンキナーゼ(CK)値の異常、呼吸筋が侵されやすいなどが挙げられる。とくに背部筋肉の萎縮は強く、側彎などもみられるという。ポンペ病は新生児スクリーニングで早期診断を ポンペ病の診断としては、臨床的診断のほか、病理診断で筋生検によるライソゾームの確認、生化学診断によるろ紙スクリーニング検査での酵素活性測定などが行われる(現在、国立成育医療センターをはじめ国内4ヵ所で可能)。また、遅発型であれば、CT所見で筋肉の萎縮(手の筋肉は維持されているのに、下腿が萎縮しているのが特徴)なども診断の助けとなる。 ポンペ病の治療では、呼吸管理、嚥下障害や歩行困難への対症療法のほかに、ヒト型酵素アルグルコシダーゼ アルファ(商品名:マイオザイム)が酵素補充療法として使用されている。マイオザイムは、隔週にて点滴静脈内投与を行うもので、患者は生涯続けることとなる。わが国では2017年3月現在、86例(乳児型11例、遅発型75例)のポンペ病患者が同薬で治療中という。 実際の効果について台湾から新生児スクリーニングで見いだされた5例の乳児型(生後11週以内に治療開始)では、24ヵ月を超えて生存できなかった従来群と比較して生存率が80ヵ月を超え、独歩ができない従来群と比較し20ヵ月までには独歩できる状態まで回復したことが報告され、早期の治療介入がより有効であることが示された1)。また、遅発型での治療では、乳児型のような劇的な効果は期待できないが、症状の進展を防ぐ、たとえば呼吸機能の維持などが期待できるという。 最後に埜中氏は、「本症は、まだ臨床現場で見逃されている可能性があり、とくに(1)筋ジストロフィーと診断された例、(2)筋疾患で診断がついていない例、(3)CK値が高い患者には、本症も念頭に入れて診断していただきたい。また、ポンペ病の簡単な診断法としてろ紙血による酵素活性測定があるので、わが国でも新生児の網羅的な検査ができるようになれば、早期の診断で有効な治療ができるのだから、早く制度化されることを望む」と述べ、講演を締めくくった。ポンペ病コールセンター 電話番号 0120-740-540 2017年4月15日(土)~5月12日(金)の期間限定 平日 9:00~17:00(土日祝日はお休み。ただし4月15・16日は受付)

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急性冠症候群を発症するリスクをFFRで評価できるか(解説:上田 恭敬 氏)-665

 ST上昇型急性心筋梗塞(STEMI)症例において、その責任病変に対して冠動脈形成術(PCI)による再灌流療法を施行することによって予後が改善することは明らかであるが、責任病変以外の狭窄病変に対するPCIの有用性については明らかではない。 そこで、本研究では、多枝病変を持つSTEMI症例885例を、非責任病変に対する完全血行再建をFFRガイド下に行う群(295例)と、責任病変に対するPCIのみを行う群(590例)に、1:2の比率で割り付け、1年間の全死亡、心筋梗塞、再血行再建術、脳血管性イベントの複合エンドポイント発生頻度を群間で比較している。完全血行再建群では、冠動脈造影上50%以上の狭窄病変に対してFFRを施行し、FFRが0.80以下の場合に有意狭窄と判断してPCIを同入院中に施行している。バイアスを軽減するために、責任病変に対するPCIのみを行う群においてもFFRを施行し、その結果は術者にわからないようにしている。しかし、同群においても、臨床的に必要と判断されて45日以内に予定的にPCIを行うことは認められており、そのPCIはイベントとしてカウントされない。 結果は、複合エンドポイントの発生頻度が7.8% vs.20.5%(p<0.001)と完全血行再建群で有意に低値であった。ただし、エンドポイントの構成要素のうち、再血行再建術は6.1% vs.17.5%(p<0.001)と有意差を認めたが、他の構成要素に群間差はなかった。したがって、急性期の非責任病変に対する完全血行再建の施行は、その後のPCIを減少させたと結論している。 結論は非常に合理的ではあるが、背景にある本質的な問題に対する答えは得られていないように思われる。そもそも、本試験のデザイン自体が何を目的としているのか不明瞭なように思われる。急性期に非責任病変に対するPCIを施行すべきか否かは、慢性期にすべきPCIを前倒しで急性期に施行して、その後のPCIの手間を省くために検討されているわけではない。 PRAMI試験では、責任病変以外の50%以上の狭窄病変すべてに対してPCIを施行した群において、責任病変だけにPCIを施行した群よりも、複合エンドポイントだけでなく、心筋梗塞の発症頻度も低下しており、非責任病変に対するPCIによって、急性期~亜急性期における再梗塞など急性冠症候群の発症を未然に防ぐことができる可能性が示唆された。 この領域を専門とする研究者の大きな関心は、非責任病変の中から急性冠症候群を発症するリスクの高い病変を選別することができるか否かという問題と、その病変に対して事前にPCIを施行することで急性冠症候群の発症を予防できるか否かという2つの問題にある。本試験でも、後者の問いに答えるために群分けをしているが、前者の問いに対してはFFRによって高リスク病変を検出できるという前提に立っている。しかし、FFRはあくまでも計測時点での狭窄度の有意性を生理的に評価するデバイスであり、プラーク破綻と血栓形成によって生じる急性冠症候群の発症リスクを評価できるとは考え難い。 急性冠症候群を発症する可能性がある中等度狭窄病変すべてにPCIをしたのがPRAMI試験であるが、そこでは急性冠症候群予防目的のPCIの有用性が示されたのに対して、FFRで標的病変を選別した本試験では急性冠症候群予防目的のPCIの有用性は示されなかった。この結果は、FFRが適切な選別手段でないことを示唆しているように思われる。また、本試験では、症状などの臨床的必要性によって45日以内に施行されたPCIはイベントに含まれないが、これらの中には不安定狭心症を発症したためにPCIが施行され、その結果心筋梗塞の発症が防止された症例が含まれている可能性があり、イベントの評価方法にも問題があると思われる。試験デザインを考える際には、科学的モチベーションだけでなく、商業的モチベーションや政治的モチベーションも影響すると思われる。本試験のデザイン決定において、FFRの新たな使い道を示してその普及を図ろうとする意図が、背景にあるのか否かは気になるところである。

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ポケット呼吸器診療2017

臨床で使える小さなマニュアル―これをポケットに入れておけば大丈夫!定番の『ポケット呼吸器診療』最新版の登場です。今回は、「2017年版になってどこが変わったの?」がわかります→改訂部分を色付け各種ガイドラインの改訂に対応など、最新情報にアップデート内容量もさらに充実。前年版の30%増! (150→200ページ)の3つを主に改訂しました。また、本書の特徴としては、臨床で使える小さなマニュアル(新書版)である呼吸器疾患の診療手順/処方例/診療指針・ガイドラインを掲載患者さんへの病状説明のポイント、よくある質問の解答例も掲載 の3点が挙げられます。小さいながらも、診療現場で役に立つ1冊です。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。    ポケット呼吸器診療2017定価1,800円 + 税判型17.2 × 10.5 × 0.9 cm頁数212頁発行2017年3月監修林 清二著者倉原 優Amazonでご購入の場合はこちら

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境界性パーソナリティ障害、性行為とアルコールの関係

 性行為前にアルコールを摂取すると、無防備な性行為、複数の性行為相手、性感染症の可能性を高める。また、境界性パーソナリティ障害(BPD)は、物質使用障害や性的リスク行動と関連する。BPDは、情緒調節、自己イメージ、対人関係、衝動性制御における広範な不安定性を特徴とする複雑な精神障害である。しかし、米国におけるBPDと性行為前のアルコール摂取との関連についての研究は行われていない。米国・コロンビア大学のRonald G Thompson氏らは、全米の代表的な成人サンプルにおける、BPDと性行為前の定期的なアルコール摂取との関連を調査した。Drug and alcohol review誌オンライン版2017年3月20日号の報告。 対象は、アルコールおよび関連状態に関する全米疫学調査Wave2より、現在性的関係を持っている飲酒者1万7,491例。コントロールにより調整された、性行為前の定期的(大半または常に)なアルコール摂取の可能性をカウントし、BPD診断、特定のボーダーライン診断基準、BPD基準への影響を、ロジスティック回帰モデルで推定した。 主な結果は以下のとおり。・BPD診断は、性行為前の定期的なアルコール摂取の割合を2倍にした(調整OR:2.26、CI:1.63~3.14)。・9つの診断基準のうち、自傷行為における衝動性は、性行為前の定期的なアルコール摂取の有意な予測因子であった(調整OR:1.82、CI:1.42~2.35)。・性行為前の定期的なアルコール摂取のオッズ比は、各推奨基準に対して20%増加していた(調整OR:1.20、CI:1.14~1.27)。 著者らは「本検討は、米国におけるBPDと性行為前の定期的なアルコール摂取との関連を調査した最初の研究である。物質乱用治療では、とくにBPD患者において性行為前の定期的なアルコール摂取を評価すべきである。BPD治療では、衝動性、性行為、物質使用を横断的にリスク評価する必要がある」としている。関連医療ニュース 神経性過食症と境界性パーソナリティ障害との関連 抗精神病薬の性機能障害、プロラクチンへの影響を比較 境界性パーソナリティ障害併発、自殺に対する影響は

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日本人心房細動患者における左心耳血栓、有病率と薬剤比較:医科歯科大

 心房細動(AF)は、一般的な心臓不整脈であり、血栓塞栓性事象を含む心血管罹患率および死亡率の増加と関連している。東京医科歯科大学の川端 美穂子氏らは、抗凝固療法中に前処置経食道心エコー(TEE)を受けている日本人非弁膜症性心房細動(NVAF)患者における左心耳(LAA)血栓の有病率を評価し、ワルファリンと直接経口抗凝固薬(DOAC)の有効性の比較を行った。Circulation journal誌オンライン版2017年2月7日号の報告。 抗凝固療法を3週間以上行ったのち、前処置TEEを受けたNVAF患者559例(男性:445例、年齢:62±11歳)をレトロスペクティブに検討した。 主な結果は以下のとおり。・非発作性のAFは、275例(49%)で認められた。・LAA血栓は、15例(2.7%)で認められた。・LAA血栓の有病率は、DOAC群(2.6%)とワルファリン群(2.8%)で同様であった(p=0.86)。・CHA2DS2-VAScスコア0、脳卒中歴のない発作性AF、一過性虚血発作では、LAA血栓を有する患者はいなかった。・単変量解析では、LAA血栓と関連していた項目は、非発作性AF、心構造疾患、抗血小板療法、左心房の大きさ、高BNP、LAA流量の減少、CHA2DS2-VAScスコアの高さであった。・多変量解析では、BNP173pg/mL以上のみがLAA血栓の独立した予測因子であった。 著者らは「経口抗凝固療法を継続しているにもかかわらず、LAA血栓は、日本人NVAF患者の2.7%に認められた。血栓の発生率は、DOAC群、ワルファリン群で同様であった」としている。

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アジア人の加齢黄斑変性、視機能低下に民族性が関与

 加齢黄斑変性(AMD)と視機能(vision-specific functioning:VSF)に、民族性が関与していることが示唆された。シンガポール・国立眼科センターのEva K Fenwick氏らによる中国人、マレー人およびインド人を対象とした住民ベースの横断研究において、中国人ではAMDがVSFに負の影響を及ぼしたが、マレー人およびインド人では影響がみられなかったという。今回の結果は多民族的なアジア人において、民族性が疾患とVSFとの関連に影響する独立した因子であることを示唆するものであり、著者は、「AMDの発症や進行を遅らせるためには、民族性に基づいた戦略が必要である」とまとめている。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2017年3月30日号掲載の報告。 本研究には、中国人、マレー人およびインド人の成人計1万33例が参加し、このうちグレード分類が可能な眼底像およびVisual Function Index(VF-11)のデータがあった9,962例(99.3%)が解析対象となった(平均[±SD]年齢:58.8±10.4歳、男性4,909例[49.3%])。 単眼の遠見視力はlogMAR視力表を用いて測定し、3つの民族群におけるAMDとVSFとの関連を、年齢、性別、良いほうの眼の視力、教育水準、収入、喫煙状況、高血圧、糖尿病、心血管疾患、総コレステロール値およびその他の眼の状態で調整した、重回帰モデルで分析した。 データは2004年1月20日~2011年12月19日に収集され、2015年11月12日~2016年12月28日に解析が行われた。 主な結果は以下のとおり。・解析対象9,962例中、初期AMDが590例(5.9%)(中国人241例、マレー人161例、インド人188例)、後期AMDが60例(0.6%)(それぞれ25例、21例、14例)であった。・調整モデルにおいて、中国人では非AMD例と比較し初期AMD例でVSFの低下が認められたが(2.9%、β=-0.12、95%CI:-0.23~-0.00、p=0.046)、マレー人とインド人では関連は認められなかった。・中国人において、後期AMD例は非AMD例と比較しVSFの低下が19.1%と臨床的に著しかった(β=-0.78、95%CI:-1.13~-0.43、p

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AFの抗凝固療法での骨折リスク、ダビガトランは低減/JAMA

 非弁膜症性心房細動(NVAF)患者の抗凝固療法では、ダビガトラン(商品名:プラザキサ)がワルファリンに比べ骨粗鬆症による骨折のリスクが低いことが、中国・香港大学のWallis C Y Lau氏らの検討で示された。研究の成果は、JAMA誌2017年3月21日号に掲載された。ワルファリンは、骨折リスクの増大が確認されているが、代替薬がないとの理由で数十年もの間、当然のように使用されている。一方、非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC)ダビガトランは、最近の動物実験で骨体積の増加、骨梁間隔の狭小化、骨代謝回転速度の低下をもたらすことが示され、骨粗鬆症性骨折のリスクを低減する可能性が示唆されている。リスクを後ろ向きに評価するコホート試験 本研究は、香港病院管理局が運営するClinical Data Analysis and Reporting System(CDARS)を用いて2つの抗凝固薬の骨粗鬆症性骨折リスクをレトロスペクティブに評価する地域住民ベースのコホート試験である。 CDARSの登録データから、2010年1月1日~2014年12月31日に新規にNVAFと診断された患者5万1,946例を同定した。このうち、傾向スコアを用いて1対2の割合で背景因子をマッチさせた初回投与例8,152例(ダビガトラン群:3,268例、ワルファリン群:4,884例)が解析の対象となった。 ポアソン回帰を用いて、2群の骨粗鬆症による大腿骨近位部骨折および椎体骨折のリスクを比較した。罹患率比(IRR)および絶対リスク差(ARD)と、その95%信頼区間(CI)を算出した。転倒、骨折の既往例でリスク半減 ベースラインの全体の平均年齢は74(SD 11)歳、50%(4,052例)が女性であった。平均フォローアップ期間は501(SD 524)日だった。この間に、104例(1.3%)が骨粗鬆症性骨折を発症した(ダビガトラン群:32例[1.0%]、ワルファリン群:72例[1.5%])。初回投与から骨折発症までの期間中央値は、ダビガトラン群が222日(IQR:57~450)、ワルファリン群は267日(81~638)だった。 ポアソン回帰分析において、ダビガトラン群はワルファリン群に比べ骨粗鬆症性骨折のリスクが有意に低いことが示された。すなわち、100人年当たりの発症割合はそれぞれ0.7、1.1であり、100人年当たりの補正ARDは-0.68(95%CI:-0.38~-0.86)、補正IRRは0.38(0.22~0.66)であった(p<0.001)。また、投与期間が1年未満(1.1 vs.1.4/100人年、p=0.006)、1年以上(0.4 vs.0.9/100人年、p=0.002)の双方とも、ダビガトラン群のリスクが有意に低かった。 転倒、骨折、これら双方の既往歴がある患者では、ダビガトラン群のリスクが統計学的に有意に低かった(1.6 vs.3.6/100人年、ARD/100人年:-3.15、95%CI:-2.40~-3.45、IRR:0.12、95%CI:0.04~0.33、p<0.001)が、これらの既往歴がない患者では両群間に有意差は認めなかった(0.6 vs.0.7/100人年、ARD/100人年:-0.04、95%CI:0.67~-0.39、IRR:0.95、95%CI:0.45~1.96、p>0.99)(交互作用検定:p<0.001)。 事後解析では、ダビガトラン群は無治療の患者との比較でも、骨粗鬆症性骨折リスクが有意に良好であった(ARD/100人年:-0.62、95%CI:-0.25~-0.87、IRR:0.52、95%CI:0.33~0.81)。 著者は、「これら2つの薬剤と骨折リスクの関連の理解を深めるには、無作為化試験を含め、さらなる検討を要する」と指摘している。

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