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わかる統計教室 第4回 ギモンを解決!一問一答 質問7(続き)

インデックスページへ戻る第4回 ギモンを解決!一問一答質問7(続き) ノンパラメトリックの検定とは?(その2)質問7(その1)前回の質問7(その1)では、たくさんあるノンパラメトリックの検定手法の中から、「対応のある」場合の検定について解説しました。今回は「対応のない」場合のノンパラメトリックの検定手法について解説します。■ノンパラメトリックの検定の種類もう一度、表1でノンパラメトリックの検定の種類についてみてみましょう。(再掲) 表1 ノンパラメトリックの検定の種類■ウィルコクソンの順位和検定(U検定)ウィルコクソンの順位和検定は、2つの母集団の分布の中央値に差があるかどうか、つまり2つの分布にずれがあるかどうかを検定する手法です。標本のデータを順位に置き換え、統計量を算出することから「順位和検定」と名付けられています。この検定方法を「U検定」という人もいます。[n1、n2が共に8以上]無仮説の下に、統計量Tは標準正規分布に従う。両側 |T|>Z(α/2)なら対立仮説を採択右側 T>Z(α)  なら対立仮説を採択左側 T<-Z(α) なら対立仮説を採択[n1、n2が共に8未満]マン・ホイットニーのU検定によって行います。マン・ホイットニー表(片側)よりn1、n2、Uに対する確率pを求めます。有意水準をαとすると両側検定の場合 p<α/2 なら帰無仮説を棄却し、対立仮説を採択します。片側検定の場合 p<α なら帰無仮説を棄却し、対立仮説を採択します。■留意点・同順位がある場合の対応同順位(タイ:Tie)が生じたときは、データを次のように変換します。〔例〕n1、n2が8以上のときは、正規分布への近似をよくするために、さらに標準偏差を次のように修正します。「帰無仮説」「対立仮説」については、『

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156)「油を売る」から会話を発展【脂質異常症患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話患者先生、「油を売る」って、どういう意味ですか?医師この言葉は江戸時代に生まれたといわれています。患者へぇ~、江戸時代ですか?医師そうなんです。江戸時代は現代と違って、毎日、お風呂に入って、髪を洗っていたわけではありませんでした。そこで、髪に油を塗る習慣があったそうです。患者へぇ~、髪に油を塗るんですか。医師そうなんです。この髪の油を売る商人が、お客さんを相手に世間話を長々としていたことから「油を売る」という言葉が生まれたとか。患者面白いですね。医師ところで、普段は調理にどんな油を使っていますか?患者油を売るじゃなくて、買うほうですね。えっと、…(調理油に話が展開)。●ポイント「油を売る」という慣用句から調理油の質問へ上手に話を展開します

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認知症発症予測に歩行速度や嗅覚テスト

 軽度認知障害(MCI)、認知症、死亡率における、老化に伴う危険因子の性質および共通性は、よくわかっていない。オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学のDarren M Lipnicki氏らは、認知機能が正常な多くの人々を含む6年間のシングルコホート研究で潜在的な危険因子を同時に調査した。Journal of the American Medical Directors Association誌オンライン版2016年12月31日号の報告。 対象者は、Sydney Memory and Ageing研究の地域住民873例(70~90歳、ベースライン時に認知症なし)。ベースラインから6年後、認知機能正常、MCIまたは認知症を発症、死亡に分類した。ベースライン時の患者背景、ライフスタイル、健康状態、医学的要因、アポリポ蛋白E(APOE)遺伝子型を調査した。対象には、ベースライン時MCIであったが2年以内に寛解した患者を含んだ。 主な結果は以下のとおり。・83例(9.5%)が認知症を発症、114例(13%)が死亡した。・約33%はベースライン時MCIであったが、そのうち28%は2年以内に寛解した。・ベースライン要因のコアセットは、MCIおよび認知症と関連していた。 ●高齢(1年当たりのオッズ比[95%CI]):MCI(1.08[1.01~1.14])、認知症(1.19[1.09~1.31]) ●ベースライン時のMCI(1年当たりのオッズ比[95%CI]):MCI(5.75[3.49~9.49])、認知症(8.23[3.93~17.22]) ●嗅覚の低下(追加試験当たりのオッズ比[95%CI]):MCI(0.89[0.79~1.02])、認知症(0.80[0.68~0.94]) ●歩行速度の遅さ(1秒当たりのオッズ比[95%CI]):MCI(1.12[1.00~1.25])、認知症(1.21[1.05~1.39]) ●APOEε4キャリア(1年当たりのオッズ比[95%CI]):MCI(1.84[1.07~3.14])、認知症(3.63[1.68~7.82])・APOE遺伝子型を除くすべてが死亡率と関連していた(年齢:1.11[1.03~1.20]、MCI:3.87[1.97~7.59]、嗅覚:0.83[0.70~0.97]、歩行速度:1.18[1.03~1.34])。・2年以内にMCIから寛解した患者は、認知機能正常者と比較し、将来のMCIリスクが高かった(3.06[1.63~5.72])。・2年以内にMCIから寛解した患者は、MCI患者よりも、ベースライン時のリスク要因と6年後のアウトカムとの間に異なる関連性を示した。 著者らは「身体的および精神的な脆弱性を示す高齢リスク要因のコアグループは、6年後の認知症やMCI発症、死亡率のそれぞれと関連が認められた。歩行速度の遅さや嗅覚の低下に関する検査は、認知機能低下をスクリーニングするうえで役立つと考えられる。MCIの病歴を有する高齢者は、将来に認知機能障害リスクが高くなる」としている。関連医療ニュース 脳トレーニングで認知症予防、認知機能低下リスクが20~30%減 歩くのが遅いと認知症リスク大 魚を食べると認知症は予防できるのか

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腹部脂肪蓄積の遺伝的素因が糖尿病、心疾患発症に関与/JAMA

 観察研究では、腹部脂肪蓄積と2型糖尿病、冠動脈性心疾患(CHD)との関連が示唆されているが、因果関係は不明とされる。遺伝的素因としてBMIで補正したウエスト/ヒップ比(WHR)が高い集団は、2型糖尿病やCHDのリスクが高いとの研究結果が、JAMA誌2017年2月14日号で発表された。報告を行った米国・マサチューセッツ総合病院のConnor A Emdin氏らは、「これは、腹部脂肪蓄積と2型糖尿病、CHDとの因果関係を支持するエビデンスである」としている。関連性をメンデル無作為化解析で評価 研究グループは、BMIで補正したWHRの多遺伝子リスクスコアと、脂質、血圧、血糖を介する2型糖尿病およびCHDとの関連を検証するために観察的疫学研究を実施した(筆頭著者はRhodes Trustによる研究助成を受けた)。 BMIで補正したWHRの多遺伝子リスクスコアは、腹部脂肪蓄積の遺伝的素因の指標であり、最近の研究で同定された48の一塩基多型(SNP)で構成される。このスコアと心血管代謝形質、2型糖尿病、CHDとの関連を、症例対照と横断的なデータセットを統合したメンデル無作為化解析で検討した。 心血管代謝形質は、2007~15年に行われた4つのゲノムワイド関連解析(GWAS、32万2,154例)の結果と、2007~11年に収集された英国のバイオバンク(UK Biobank)の個々の参加者の横断的データ(11万1,986例)から成る統合データセットに基づいて評価した。 また、2型糖尿病およびCHDは、2007~15年に実施された2つのGWAS(それぞれ14万9,821例、18万4,305例)と、UK Biobankの個々のデータを合わせた要約統計量を用いて評価した。1 SD上昇で発症リスクが有意に増加 UK Biobankの参加者11万1,986例の平均年齢は56.9(SD 7.9)歳、5万8,845例(52.5%)が女性であり、平均WHRは0.875であった。平均血圧は143.6(SD 21.8)/84.5(11.8)mmHg、平均BMIは27.5(4.8)で、糖尿病が5.1%、CHDが5.0%にみられた。 BMIで補正したWHRの多遺伝子リスクスコアが1 SD上昇すると、総コレステロール値が5.6mg/dL、LDLコレステロール値が5.7mg/dL、トリグリセライド値が27mg/dLそれぞれ上昇し、HDLコレステロールは6.0mg/dL低下した(いずれも、p<0.001)。 また、空腹時血糖値が0.56mg/dL(p=0.02)、空腹時インスリン対数変換値が0.07log(pmol/L)、食後2時間血糖値が4.1mg/dL(p=0.001)、HbA1cは0.05%それぞれ上昇し、収縮期血圧が2.1mmHg、拡張期血圧は1.3mmHgそれぞれ上昇した(とくに記載のないものはp<0.001)。 さらに、BMIで補正したWHRの多遺伝子リスクスコアの1 SD上昇により、2型糖尿病のリスクが有意に増加し(オッズ比[OR]:1.77、95%信頼区間[CI]:1.57~2.00、1,000人年当たりの絶対リスク増加:6.0、95%CI:4.4~7.8、p=7.30×10-21、2型糖尿病発症数:4万530例)、CHDのリスクも有意に増加した(OR:1.46、95%CI:1.32~1.62、1,000人年当たりの絶対リスク増加:1.8、95%CI:1.3~2.4、p=9.90×10-14、CHD発症数:6万6,440例)。 これらの知見は、以前の観察研究の示唆を裏付けるもので、体脂肪分布はBMIよりも2型糖尿病やCHDのリスクの変動を説明可能であり、BMIで補正したWHRはこれらの疾患の予防治療の開発におけるバイオマーカーとして有用となる可能性があるという。

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市中肺炎の心不全リスク、高いのはむしろ若年患者/BMJ

 高齢の市中肺炎患者は、心不全のリスクが高いことが示されているが、他の年齢層や肺炎の重症度との関連は不明とされる。カナダ・アルバータ大学のDean T Eurich氏らは、高齢患者だけでなく、むしろ若年の市中肺炎患者で心不全リスクが高いとの研究結果を、BMJ誌2017年2月13日号で報告した。研究グループは、「これらの知見は、年齢にかかわらず、退院後の治療計画や予防戦略の立案時、また呼吸困難のエピソードを評価する際に考慮すべき」と指摘している。年齢別、重症度別の寄与リスクを評価する前向きコホート試験 本研究は、市中肺炎が心不全の発症に及ぼす寄与リスクを、患者の年齢別、肺炎の重症度別に評価するプロスペクティブなコホート試験である(筆頭著者はカナダ政府拠出の研究助成を受けた)。 2000~02年に、エドモントン市(カナダ、アルバータ州)の6つの病院または7つの救急診療施設で市中肺炎と診断された心不全の既往歴のない成人患者4,988例が登録された。患者1例に対し、年齢、性別、治療状況(入院、外来)をマッチさせた最大5例の肺炎に罹患していない対照群を設定した(2万3,060例)。2012年時の心不全による入院リスクおよび心不全/死亡の複合エンドポイントについて、多変量Cox比例ハザード解析を用いて評価を行った。 ベースラインの平均年齢は肺炎群が55(SD 20)歳、対照群は53(SD 20)歳(p<0.001)、男性がそれぞれ53.1%、52.7%(p=0.60)で、外来患者は63.4%、65.5%であった。併存疾患の有病率は全般に肺炎群が高かった。フォローアップ期間中央値は9.9年(IQR:5.9~10.6)だった。入院、外来とも肺炎群が高リスク 心不全の発症率は、肺炎群が11.9%(592例)と、対照群の7.4%(1,712例)に比べ有意に高く、100人年当たりの頻度はそれぞれ1.7、0.9であった(補正ハザード比[HR]:1.61、95%信頼区間[CI]:1.44~1.81、p<0.001)。また、入院患者(肺炎群:18.3% vs.対照群:11.0%、1.94、1.64~2.29、p<0.001)、外来患者(8.2% vs.5.6%、1.33、1.12~1.57、p<0.001)とも、肺炎群で心不全発症率が高かった。 90日以内の心不全による入院(1.4% vs.0.6%、HR:1.52、95%CI:1.08~2.13、p=0.015)および1年以内の心不全による入院(3.3% vs.1.4%、1.86、1.50~2.32、p<0.001)も、肺炎群が高率であった。 65歳以下では、心不全発症率の両群の絶対差は小さかった(4.8% vs.2.2%)が、相対リスクは高かった(HR:1.98、95%CI:1.55~2.53)のに対し、65歳以上では、両群の絶対差が大きかった(24.8% vs.18.9%)が、相対リスクは低かった(1.55、1.36~1.77)。この傾向は、入院患者および外来患者にも観察されたが、年齢にかかわらず肺炎群の入院患者は心不全のリスクが高く、とくに若い患者でその傾向が強かった。 全死因死亡率は、肺炎群が38.4%(1,917例)と、対照群の23.9%(5,509例)に比し有意に高く、それぞれ5.2/100人年、2.9/100人年であった(p<0.001)。心不全と死亡の複合エンドポイントの発生率は、肺炎群が40.8%であり、対照群の26.2%に比べ有意に高かった(補正HR:1.53、95%CI:1.44~1.63、p<0.001)。また、入院患者(64.5% vs.39.8%、1.77、1.62~1.93、p<0.001)、外来患者(27.1% vs.19.0%、1.34、1.23~1.47、p<0.001)とも、肺炎群で発生率が高かった。 著者は、「肺炎イベント後の心不全の10年リスクは約12%、対照と比較した心不全の相対リスクの上昇は50%以上であった」とまとめ、「肺炎は、単なる心不全リスクの高い集団のマーカーか、それとも心血管疾患の発症の根本的なメカニズムに関与しているかの議論はともかく、患者と協力してこれらの知見を臨床に生かすべきである」としている。

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コーヒーと悪性黒色腫リスク~50万人の前向き研究

 コーヒーや紅茶の活性成分が悪性黒色腫の発症抑制作用を有することがin vitroおよび動物実験で示唆されているが、疫学的なエビデンスは少ない。今回、大規模コホート研究であるEuropean Prospective Investigation into Cancer and Nutrition(EPIC)においてコーヒー(全体、カフェイン入り、カフェイン抜き)および紅茶の摂取量と悪性黒色腫のリスクとの関係を調べた。その結果、カフェイン入りコーヒーの摂取が男性における悪性黒色腫リスクと逆相関することが認められた。International journal of cancer誌オンライン版2017年2月20日号に掲載。 EPICは、1992~2000年に欧州10ヵ国の25~70歳の参加者50万人超を登録した多施設前向き研究である。ベースライン時に、各国での確立された食事質問票を用いてコーヒーと紅茶の摂取量に関する情報を収集した。コーヒーおよび紅茶の摂取量と悪性黒色腫リスクとの関連におけるハザード比(HR)と95%信頼区間(95%CI)は、調整Cox比例ハザード回帰モデルを用いて算出した。 主な結果は以下のとおり。・47万6,160人の参加者のうち、追跡期間中央値14.9年の間に悪性黒色腫が2,712人に確認された。・男性では、カフェイン入りコーヒーの摂取量と悪性黒色腫リスクに逆相関が認められた(摂取量が最も多い四分位における非摂取者に対するHR:0.31、95%CI:0.14~0.69)が、女性では認められなかった(HR:0.96、95%CI:0.62~1.47)。・男女共に、カフェイン抜きコーヒーおよび紅茶の摂取量と悪性黒色腫リスクとの間に統計的に有意な関連はみられなかった。

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市販後調査にお金をかけるくらいなら薬代を安くしてもらいたい(解説:折笠 秀樹 氏)-646

 ドイツでの新薬の市販後調査(PMS)558研究を対象にした、2008~10年まで3年間の調査結果である。医師へ支払われた謝金は、中央値として患者1人当たり2万4,000円であった。558研究にかけられた総費用は260億円だから、1研究当たり平均4,700万円かかっていた。これだけのお金をかけて成果はほぼゼロ。新規の副作用は発見されなかったし、研究結果を論文にしたのはわずか1%。しかも、こうした研究データは何ひとつパブリックドメインになっていない。260億円ものお金を市販後調査に費やすなら、薬価を安くするなど、患者さんに還元してもらいたい。 日本でも市販後調査(現在では製造販売後調査という)への疑念が5年以上続いている。日本臨床薬理学会では毎年のように議論されているが、制度はあまり変わっていないのが現状である。それは市販後安全監視活動の一環としてなされており、その目的としてまれな副作用を発見するとか、一定の精度で副作用を評価するなどと書かれている。後者はある程度の成果があるだろうが、前者については日本でも成果ゼロといわざるを得ない。 ドイツでは市販後調査は届け出ることになっているので、このような調査が可能であった。一方、アメリカでは市販後臨床試験などしか届け出る必要はないので、こうした調査は不可能である。日本では承認審査の際に市販後調査・リスク管理計画を提出させるので、こうした調査は可能である。でも、追試は不要だろう。同じ結果が得られるのは目にみえているからだ。 最後に、スポンサリングとファンディングの違いについてみてみよう。今回の研究対象として、企業ファンディング(Industry funded)の市販後調査となっていた。しかしながら、企業スポンサリング(Industry sponsored)と記述すべきだったと思う。ファンディングとは企業は資金を提供するだけで、調査自体は研究者主導で行う。スポンサリングではお金も出すが、口まで出すことになる。研究者がコアメンバーに選ばれることはあっても、企業が研究計画に意見するし、実施についても企業が法的責任を持ち、データ解析まで企業で行う。論文化についても企業が主導権を持つ。論文化されたのが1%(つまり6報)ということからも、企業スポンサリングだと思った。研究者主導だと論文化する割合がこんなに低いわけがないからだ。

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ランダム化試験としては不十分、実用化にはさらなる検討が必要(解説:桑島 巖 氏)-645

 近年の高血圧治療の傾向として、降圧目標値が低くなっており、その達成のためには多剤併用は避けられなくなっている。そこで、RAS阻害薬、Ca拮抗薬、利尿薬、β遮断薬の標準用量の4分の1ずつを4剤組み合わせたQuadpillという薬剤を作り、その降圧効果をプラセボと二重盲検法で比較したのがこの論文である。 その結果、プラセボに比べて外来血圧は22/13mmHg、24時間血圧は19/14mmHg下降したという。 しかし、症例数が55例、追跡期間がたった4週間と、ランダム化試験としてはかなり不十分である。それをシステマティックレビューを追加して補っている。システマティックレビューといっても本試験と同じく4分の1用量を4剤組み合わせた論文は1論文に過ぎず、これも不十分である。Lancet誌に掲載されるレベルの論文ではないが、話題作りとしては悪くはない。 高齢者では降圧薬以外にも多くの薬を服用している例が多いことを考慮すると、配合剤で服薬錠数を減らすという発想は必要かもしれない。 本試験では症例数が不十分ながら18例中18例(100%)が140/90mmHgの降圧目標値を達成できたと述べている。 配合剤の問題点は、副作用が発現したときのさじ加減が困難なことであるが、おのおのが標準量の4分の1量であれば問題ないであろうというのがQuadpillである。 少量とはいっても、利尿薬、β遮断薬には有害事象の発現の懸念はある。さじ加減を重んじ、病態に応じた高血圧治療を推奨している専門家としては、この論文の結果を臨床医に推奨するには抵抗を感じる。単剤を増量した場合との降圧効果の比較データも欲しいところである。症例数を十分に増やし、もう少し追跡期間も延長して安全性を確認するなど、今後の慎重な研究が望まれる。

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やけど(とくに低温やけど)

やけど(とくに低温やけど)【皮膚疾患】◆症状赤い斑(I度)、水ぶくれとそれが破れたあとの潰瘍(II度)、皮膚が黒く壊死している(III度)の重症度の状態に分けられます。◆原因皮膚に熱が加わることで発生します。とくに冬季は、湯たんぽやカイロなどによる低温やけどが多いです。◆治療と予防・外用薬で治療をします。やけどの範囲、深さにより治癒までの時間は異なります。・予防では、湯たんぽやカイロを使用する場合は、皮膚に直接触れないようにしましょう。●一言アドバイス低温やけどは見た目よりも重症です。必ず医師の診察を受けましょう。監修:浅井皮膚科クリニック 院長Copyright © 2017 CareNet,Inc. All rights reserved.浅井 俊弥氏

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「カイジ」と「アカギ」(前編)【ギャンブル依存症とギャンブル脳】

今回のキーワードカジノを含む統合型リゾート(IR)行動経済学システム化報酬予測ニアミス効果損失回避欲求自助グループ(GA)ギャンブル依存症とは?現在、国はカジノを含む統合型リゾート(IR)の実施に向けて動き出しています。皆さんはギャンブルに興味はありますか?宝くじくらいはやったことがありますか? 宝くじだけでなく、パチンコ、パチスロ、競馬、競輪、競艇、オートレースなど様々なギャンブルがあります。そして、これらのギャンブルをやめたくてもやめられない人たちは、ギャンブル依存症と呼ばれます。国は、カジノの実地の成功に向けて、この対策にも乗り出しています。彼らは、なぜギャンブルをするのでしょうか? なぜ男性に多いのでしょうか? そもそもなぜギャンブルは「ある」のでしょうか? そして、どうすれば良いのでしょうか? これらの疑問を解き明かすために、今回、福本伸行氏のシリーズ作品の「カイジ」と「アカギ」をまとめて取り上げます。この2人に共通するのは、命がけのギャンブルをしていることです。そして、彼らのセリフには人生哲学があることです。彼らの名セリフを通して、ギャンブルの心理(ギャンブル脳)を、進化医学的な視点で解き明かし、行動経済学的な応用をご紹介します。そして、ギャンブル依存症への対策を探っていきましょう。どんな症状がある?―表1カイジは、上京して3年間、1日も働かず、しょぼいギャンブルをして、金がないと泣き、路上に駐車中の高級車をパンクさせるなどのいたずらを繰り返す「クズ人間」でした。そんな中、不本意な借金の返済話が舞い込み、一念発起して、命がけのギャンブルに挑んでいきます。ストーリーの中で、カイジは、ギャンブルで兵藤(難敵)に敗れ、一時的に片耳と4本の指を失う痛手を負います。それでも、しばらくしたら、遠藤(仲介人)の前に現れ、「紹介してくださいよっ…ギャンブルっ…!」「分かるんですっ…!次は勝てる…!絶対にね…!となりゃあ…ここで引く手はないっ!」と言います。さすがの遠藤もドン引きしますが、カイジは引き下がらず、迫るのです。カイジは、完全にギャンブルに心を奪われています(渇望)。これは、ギャンブルに限らず、依存症(嗜癖)の根っこにある心理で、診断基準の重要な1つです。また、別のシーンで、カイジと手を組んだ坂崎は、負けが込んでくると、「勝たにゃあならんっ…!取り返さにゃあならんのだっ…!」と言います。負けた分を取り返そうと、さらにギャンブルを深追いしています(負け追い行動)。完全に熱くなっており、冷静な判断力を失っています。これも、診断基準の1つです。なぜギャンブルをするの? -夢、勝負、そして覚悟カイジは、なぜギャンブルをするのでしょうか? その答えは、ギャンブルは男のロマンだからです・・・と言うのは、冗談ではなく、本当です。ここから、ギャンブルを依存症というマイナス面だけでなく、生き様というプラス面として、この男のロマンという「男らしさ」の心理を、「夢」「勝負」「覚悟」の3つのキーワードから解き明かしてみましょう。(1)夢を追う行動力カイジは、「限定ジャンケン」という頭脳戦のギャンブルで、勝負半ばですでに敗色濃厚となった参加者たちがトイレに吹き溜まって泣いているのを発見します。あまりの絶望的な雰囲気に、カイジは「奴ら…」「言っちゃ悪いが正真正銘のクズ…」「負けたからクズってことじゃなくて可能性を追わないからクズ…」とつぶやきます。また、カイジが地下の強制労働施設で重労働を課せられている時のシーン。当初、外出券の獲得のために、少ない賃金を節制しようとします。その矢先、ビールとおつまみを売り込もうとする班長からの甘い誘惑に負けてしまいます。班長は、ビールと焼き鳥をほおばるカイジを遠目に見てあざ笑います。「食べ終わったら…奴はとりあえず満足して…こう考えるだろう。明日からがんばろう…明日から節制だ…!と…!が…その考えがまるでダメ…『明日からがんばろう』という発想からは…どんな芽も吹きはしない…!そのことに20歳を越えてまだ…わからんのか…!?明日からがんばるんじゃない…今日…今日だけがんばるんだっ…!今日をがんばった者…今日をがんばり始めた者にのみ…明日が来るんだよ…!」と。班長はカイジの心の奥底を見透かしていたのでした。カイジは、この時、易きに流されていたのです。1つ目の心理は、可能性を追う、つまり一攫千金などで成り上がりの夢を追う行動力です。これは、人生に置き換えると、夢や目標に向かって全力を尽くして、その瞬間その瞬間を必死になって努力することです。例えば、仕事にしても恋愛にしても普段の生活の中で積極的に動いているかということです。逆に言えば、受け身のままであったり、簡単にあきらめ、安楽な娯楽に満足するのは、「男らしくない」ということになります。ちなみに、この夢や目標が大きすぎる場合がギャンブルであるといえます。(2)勝負に挑む決断力かつてカイジは、人生の岐路に立たされるたびに、いつも決断を他人に委ね、流されるままに生きてきました。そんなカイジは、ギャンブルの大勝負で追い詰められる中、「他人なんか関係ねえんだよ…!オレだっ…!オレだっ…!オレなんだっ…!肝心なのはいつも…!オレがやると決めてやる…ただそれだけだっ…!」と気付くのです。カイジの成長ぶりがうかがえます。一方、「アカギ」の主人公の赤木は、カイジとは対照的に、最初からどこまでもクールです。赤木に敗れて多額の借金を背負った浦部(対戦相手)が「いつか必ずおまえを倒す」と怒りの声を上げるシーン。すると、赤木は、相手の借金と相手の両手首を賭けて、もう1回の勝負を吹っかけます。しかし、相手はこの勝負を受けません。この時、赤木は「あの男は死ぬまで純粋な怒りなんて持てない。ゆえに本当の勝負も生涯できない。奴は死ぬまで保留する…」と言い、去っていきます。赤木は、浦部の「倒す」という怒りが本物ではないと見抜いていたのでした。2つ目の心理は、勝負に挑む決断力です。これは、人生に置き換えると、やるかやるまいか迷った時に、リスクを踏んでまずやってみることです。例えば、受験、留学、就職、昇進、結婚などのビッグチャンスから、友人作り、デートのお誘いなどの何気ないチャンスなど、人生には勝負をかける重大な局面が何度も訪れます。その時うまく行かなくて、無駄骨になるかもしれません。損をするかもしれません。傷付くかもしれません。それでも、自分の人生において本当に求めているもの、つまり夢や目標がはっきりしているなら、勝負に挑むことが大切であるということです。そして、たとえうまく行かなかったとして、その経験が次の勝負への糧になります。そして、チャレンジする生き方自体に喜びを感じることができるようになります。逆に、何もしないで「保留」をし続ければ、本来求めているものへの純粋さがどんどん失われていきます。勝ちも負けもしない薄っぺらい人生になってしまいます。ちなみに、この勝負をしすぎるのがギャンブルであると言えます。(3)覚悟を決めている安定感若かりし赤木が、負ければ殺されるという状況に追い詰められている南郷の対戦をそばで見ているシーン。南郷は、怯えきってしまっており、せっかくの逆転トップになりそうな大物手が入ったのに、対面のリーチに恐れをなして、現物の安牌を切って安手に受けようとしていました。その時、赤木は南郷に「死ねば助かるのに…」とつぶやきます。一見して禅問答のように矛盾した言い回しです。また、晩年に赤木が自分がアルツハイマー病に冒されていると知ったシーン。赤木は「無念だ…!」と繰り返します。そして、「愛していた…無念を…!」と添えるのです。無念だと残念がりつつ、同時にその無念さを愛していたという表現は両価的な言い回しです。3つ目の心理は、覚悟を決めている安定感です。これは、人生に置き換えると、うまく行かなくても、それを受け入れる覚悟をすでにしていると、行動がブレないということです。また、そもそも人生には完全なマニュアルも保証も結局のところはないです。恋愛や結婚では、自分がどんなに相手に尽くしても、相手が自分に尽くしてくれるとは限りません。自分がどんなに真面目に生きていても、思いもよらない事故や病気に見舞われるかもしれないです。そんな不確かなことも含めて、自分の人生を受け入れる、つまり自分の信じた道に殉じることができるかどうかということです。さらには、その無念さ、不本意さ、理不尽さをも、人生をより生き生きと豊かにする愛すべきものと思えるかということです。まさにそうすることが、自分の人生を生きたという証になります。覚悟の美学です。逆に、覚悟を決めていない、つまりそもそも人生とは無念なものであるという前提を冷静に理解していないと、かつてのカイジのように、人生そのものを自分の責任として受け止めることができず、自分の人生のマイナス面ばかりに目を向けて、「理不尽で不公平だ」と不平不満ばかりを言う悲しい人生になってしまいます。ちなみに、全てを失う覚悟をしすぎるのがギャンブルであると言えます。なぜギャンブルは男性に多いの? -システム化これまで、なぜギャンブルをするのかという理由を整理しました。それは、「夢」「勝負」「覚悟」という男のロマンだからでした。それでは、そもそもなぜ「男のロマン」なのでしょうか? 言い換えれば、なぜギャンブルは男性に多いのでしょうか? その答えを、進化心理学的に考えてみましょう。まず、私たちがヒトとなり体と心(脳)を適応させていった数百万年前の原始の時代の狩猟採集社会に目を向けてみましょう。なぜなら、この時代に私たちの心(脳)の原型が形作られたからです。一方、現代の農耕牧畜社会から始まる文明社会は、たかだか1万数千年の歴史しかなく、体や心(脳)が進化するにはあまりにも短いからです。原始の時代、男性(父親)は日々狩りをして、女性(母親)は日々子育てをして、性別で役割を分担し、家族をつくりました。そして、この基本となる家族が血縁によっていくつも集まって100人から150人の大家族の生活共同体(村)をつくり、つながって協力しました。そして、そうする種、そうしたいと思う種が生き残りました。その子孫が現在の私たちです。逆に、そうではない種は、子孫を残さないわけですから、理屈の上ではこの世にほぼ存在しないと言えます。狩りをする男性は、より確実に、より多くの食料を得ることができれば、生存の確率を高めることができます。そして、それを女性に分け与えることができれば、その女性から選ばれて、生殖の確率を高めることができます。そのために進化した心理が、システム化という「男らしさ」です。この心理が重視する3つの要素を、ギャンブルに絡めて整理してみましょう。(1)因果関係1つ目は、因果関係です。因果関係とは、原因と結果のつながりです。原始の時代、冷蔵庫や保存食は身近にはなく、常に飢餓状態です。普段から、「この動物の足跡をたどれば獲物に近づける」「この湿気だとこの後に雨が降るから早く帰ろう」など、状況(原因)から結果を予測する心理によって、何とか食料を確保して身を守っていました。予測を外せば、家族もろとも飢えて死んでしまうという意味では「ギャンブル」です。そのような状況で、近付いてくる獲物を穴場でじっと待ったり、罠を仕掛けたりするなどの予測をして当たることに快感を覚える男性ほど、より生き残り、より子孫を残したでしょう。その子孫が現代の男性です。男性は、ギャンブルの不確かな要素を研究したり、観察力やテクニックを磨いたりして、駆け引きをすることで、何とか攻略したいという心理がもともとあるのです。「ギャンブル必勝法」の特集が、女性誌になくて、男性誌やスポーツ新聞に多くあるのも、うなずけます。ちなみに、株式投資や投機には、より多くの判断材料がありますが、不確かな要素が残り、リスクがあるという意味では、ギャンブルの延長と言えます。そして、男性の中でも、知的能力が高く資金力がある人がより多く関わっています。(2)上下関係2つ目は、上下関係です。上下関係とは、強者(リーダー)を頂点として、多くの弱者(フォロワー)を下の階層とするピラミッド構造のことです。原始の時代、男性たちが協力して狩りをするために必要なのは、人間関係の統率をスムーズにする上下関係の心理です。この時の上下の順番の目安は、獲物をより多く仕留める能力でした。そして階層が上の男性ほど、偉そうにできて女性にもモテるため、より子孫を残したでしょう。その子孫が現代の男性です。ただ、現代の文明社会の「獲物」はお金、「獲物をより多く仕留める能力」は経済力です。つまり、ギャンブルによって、手っ取り早く気軽にステータスを上げたいという心理がもともとあるのです。一攫千金、一発逆転というありがちなキャッチフレーズが男性の心をつかむのも、うなずけます。男性誌の裏表紙によく見かける広告には、真偽は定かではありませんが、あえてパッとしない風の男性とハデな若い女性のツーショットの写真付きで、その男性が「サエないボクが、この必勝法で一発当てて女性にモテるようになりました」と言っています。(3)契約関係3つ目は、契約関係です。契約関係とは、お互いがあらかじめ決めたルールや約束をきっちり守るこだわりのことです。原始の時代、上下関係を決める能力の勝負で、負けた弱者は、強者に対してひれ伏しました。そうすることで、その集団は、人間関係がスムーズになるため、より多くの子孫を残したでしょう。その子孫が現代の男性です。現代でも、役職、年齢、経済力などをお互いが確認して、どっちがどっちを立てるかの暗黙の了解があります。つまり、ギャンブルで負けても、それを受け入れるという心理がもともとあるというわけです。そうでなければ、負けが怖くてそもそもギャンブルなどできません。「男に二言はない」「負けたら潔く身を引く」「ケジメを付ける」という言い回しも、うなずけます。もちろん、日本に独特の切腹の美学があるように、この契約関係を重視する心理は、文化的に強化されている面もあるでしょう。★次回に続く

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抗精神病薬の高用量投与は悪か

 統合失調症に対する抗精神病薬の高用量投与について、良好な症状改善との関連および有害事象や神経認知機能に対する影響を、ギリシャ・テッサロニキ・アリストテレス大学のKonstantinos N Fountoulakis氏らが、小規模パイロット自然主義横断研究により評価を行った。Progress in neuro-psychopharmacology & biological psychiatry誌オンライン版2017年1月28日号の報告。 対象は、統合失調症入院男性患者41例。PANSS、カルガリー抑うつ評価尺度、UKU副作用評価尺度、SAS(Simpson-Angus Scale)、認知機能評価バッテリーにより評価した。薬剤、投与量は、治療者の臨床判断に従って行った。 主な結果は以下のとおり。・臨床的変数および有害事象は、高用量群と推奨量群で差は認められなかった。・高用量投与は、抑うつ症状と相関していたが、神経認知機能の低下と相関は認められなかった。 著者らは「抗精神病薬の推奨用量を超えた投与は、難治性患者の良好なレスポンスを達成可能であり、抑うつ症状や軽度な集中力の欠如に有効であるが、ほかの神経認知機能や錐体外路系副作用はない。現在臨床医は、高用量投与が必要な場合には、第1世代抗精神病薬を好むが、新規抗精神病薬の副作用プロファイルを考慮すると、新規抗精神病薬の高用量投与に関する研究を進めることが重要である」としている。関連医療ニュース 抗精神病薬のスイッチング、一括置換 vs.漸減漸増:慶應義塾大 統合失調症患者への抗精神病薬高用量投与、自律神経系への影響は:横浜市大 統合失調症患者の再入院、ベンゾジアゼピンの影響を検証:東医大

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4種配合降圧薬Quadpill、初回治療で有効性示す/Lancet

 4種の降圧薬(イルベサルタン、アムロジピン、ヒドロクロロチアジド、アテノロール)を標準用量の4分の1ずつ、1つのカプセルに配合したQuadpillによる降圧療法は、降圧薬のクラスを超えて相加的な効果を発揮し、臨床的に重要な血圧の低下をもたらす可能性があることが明らかとなった。オーストラリア・シドニー大学のClara K Chow氏らが、有効性と安全性を評価する無作為化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験(Quadpill試験)の結果を報告した。世界的に高血圧治療はほとんど単剤で行われているが、コントロール率は低く、単剤療法では平均してわずか9/5mmHg程度しか低下しない。そのため、新たな血圧コントロール戦略の開発が喫緊の課題となっている。低用量での併用療法は、副作用は少なく効果は維持されることが示唆されていたが、超低用量での有用性は不明であった。Lancet誌オンライン版2017年2月9日号掲載の報告。無作為化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験で検討 研究グループは、2014年11月~2015年12月の間に、オーストラリアのニューサウスウェールズ州、シドニー西部地域の一般診療所4施設において、スクリーニングした未治療高血圧患者55例のうち21例を、イルベサルタン37.5mg、アムロジピン1.25mg、ヒドロクロロチアジド6.25mg、アテノロール12.5mg(いずれも標準用量の4分の1)を含有するカプセル製剤Quadpillを投与する群と、プラセボを投与する群にコンピュータで無作為に割り付け、それぞれ4週間投与した。その後、2週間の休薬期間を置き、それぞれもう一方の治験薬(プラセボまたはQuadpill)を投与した。試験スタッフ、被験者は治療割り付けを知らされなかった。治験薬はいずれも、中身が見えない同一のカプセルが用いられた。 主要アウトカムは、4週間後のプラセボで補正した24時間自由行動下収縮期血圧の低下で、intention-to-treat解析とした。また、標準用量の4分の1用量での降圧療法の有効性と安全性をプラセボと比較検討した臨床試験について、システマティックレビューも行った。Quadpillにより24時間自由行動下収縮期血圧と外来血圧が有意に低下 被験者21例の患者背景は、平均年齢58歳(SD±11)、平均外来血圧154(±14)/90(±11)mmHg、平均24時間収縮期/拡張期血圧140(±9)/87(±8)mmHgであった。 21例中、1例は割り付け後に試験への参加を辞退し、2例は管理上の理由で脱落したため、18例が主要評価項目の解析対象となった。 結果、Quadpill投与により、プラセボ補正後24時間自由行動下収縮期血圧は19mmHg(95%CI:14~23)、外来血圧は22/13mmHg低下した(p<0.0001)。Quadpill投与時は18例全例(100%)が外来血圧140/90mmHg未満を達成したのに対して、プラセボ投与時は18例中6例(33%)であった(p=0.0013)。重篤な有害事象は認められず、全例がQuadpillは服用しやすいと報告した。 システマティックレビューでは、4分の1用量の降圧薬1種をプラセボと比較した臨床試験が36件(4,721例)、4分の1用量の降圧薬2種に関する試験が6件(312例)特定された。プラセボで補正した降圧効果は、それぞれ5/2mmHgおよび7/5mmHg(いずれもp<0.0001)で、いずれのレジメンでも副作用はみられなかった。 著者は研究の限界として症例数の少なさ、追跡期間の短さなどを挙げつつ、今回の結果を踏まえて「標準的な治療と比較した場合の有効性や、長期安全性についてさらに調査する必要がある」とまとめている。

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抗IL-6抗体sirukumab、治療抵抗性RAに効果/Lancet

 抗TNF製剤に治療抵抗性または不耐容の活動性関節リウマチ(RA)患者において、ヒト型抗インターロイキン(IL)-6モノクローナル抗体製剤sirukumabの50mg/4週投与または100mg/2週投与は、プラセボと比較していずれも忍容性は良好で、RAの症状を有意に改善することが示された。オーストリア・ウィーン大学のDaniel Aletaha氏らが、RAに対するsirukumabの有効性と安全性を評価した第III相試験の1つSIRROUND-T試験の結果を報告した。sirukumabは、2016年9月に欧州および米国で、10月には本邦でも、抗リウマチ薬として製造承認申請が行われている。Lancet誌オンライン版2017年2月15日号掲載の報告。抗TNF製剤に治療抵抗性RA患者約900例を対象に試験 SIRROUND-T試験は、国際共同無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験で、日本を含む20ヵ国の183施設で行われた。対象は、18歳以上の活動性RA患者で、圧痛関節数4ヵ所以上(68関節中)かつ腫脹関節数4ヵ所以上(66関節中)を認め、少なくとも1つの抗TNF製剤による治療に対して効果不十分または忍容性がない患者であった。 2012年7月25日~2016年1月12日に、878例をプラセボ(2週ごと投与)群(294例)、sirukumab 50mg(4週ごと投与)群(292例)、または同100mg(2週ごと投与)群(292例)に1対1対1の割合で無作為に割り付けた。ベースラインでのメトトレキセート使用(0、0~12.5mg未満/週、12.5mg以上/週)による層別化も行った。 治療期間は52週で、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)の併用は可とした。治験薬は皮下注射とし、盲検を維持するため50mg群にはプラセボの2週ごと投与も行った。 18週時点で、プラセボ群のうち早期離脱基準(腫脹または圧痛関節数の改善率が20%未満)を満たした患者を、いずれかのsirukumab群に再度無作為に割り付け、その後24週時点で、残りのプラセボ群患者をいずれかのsirukumab群に無作為に割り付けた。 主要評価項目は、intention-to-treat集団(無作為化された全患者)での16週時点におけるACR20(ベースラインから20%以上改善)を達成した患者の割合とした。16週時のACR20達成率、50mg群40%、100mg群45%、プラセボ群24% 878例中523例(60%)は、非抗TNF製剤を含む2つ以上の生物学的製剤による治療歴があり、166例(19%)はベースラインでDMARD使用歴がなかった。 16週時点におけるACR20達成患者の割合は、プラセボ群24%(71例/294例)に対し、sirukumab 50mg群40%(117/292例)、sirukumab 100mg群45%(132/292例)で、プラセボ群との差はそれぞれ16%(95%信頼区間[CI]:9~23%)、および21%(95%CI:14~29%)であった(いずれもp<0.0001)。 24週間の有害事象発生は、プラセボ群とsirukumab両群で類似していた(発現率:プラセボ群62%[18週での早期離脱患者も含む]、50mg群66%、100mg群71%)。最も頻度が高かった有害事象は、注射部位紅斑であった(プラセボ群1%、50mg群8%、100mg群14%)。52週までに、プラセボ群から再割り付けされた患者も含めsirukumabの投与を受けた全患者において、最も発現率が高かった有害事象は、同様に注射部位紅斑であった(50mg群8%[33/416例]、100mg群16%[66/418例])。

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患者満足度向上の工夫【Dr. 中島の 新・徒然草】(158)

百五十八の段 患者満足度向上の工夫俗に3時間待ちの3分診療といわれるだけあって、待ち時間が長くても診療時間が短くても患者さんは不満を持ちます。では、単純に診療時間を長くすれば満足度が上がるかというと、私の経験ではそうでもありません。3分が10分になっただけでは、あまり満足度は変わらないような気がします。医師にとって、診療時間を短くしつつ患者満足度を上げるのは、外来診療における永遠の課題です。つい先日も、いろいろな診療科の医師で雑談しているときにこの話題で盛り上がりました。自分自身を振り返れば、この10年ほどで1人当たりの外来診療時間はどんどん短くなっているのに、むしろ診療に対する患者さんの満足度のほうは上がっているような気がします。そんな私の工夫を先の雑談の場で紹介したところ、ずいぶん皆さんに感心されたので、ここに披露いたします。いろいろある工夫の中でも最も役立つのが、「カルテの最後に次の診察の要点を書いておく」という方法です。つまり、次の診察でチェックするテーマを設定して書いておくのです。たとえば、てんかん患者さんが眠気を訴えるので、抗痙攣薬の副作用かもしれないと考えて減量するとします。そのような場合は「眠気の有無と痙攣発作の有無をチェックする」と次の診察で確認すべきポイントをメモしておきます。そうすると、次の診察ではいきなり本題に入り、「〇〇さん。前回は眠気を訴えておられたので薬を減らしましたが、眠気はマシになりましたか? また痙攣発作は起こっていませんか?」と尋ねることができます。そうすると「痙攣発作はまったく起こっていません。眠気のほうはまだ少しありすが、何とかいけています」という答えが返ってくるので、「では、現在の薬の量で続けましょうか?」「そうですね」ということで3分診療でも十分に満足してもらえます。とはいえ、私もいつも律儀に次の診察のための要点を書いているわけではありません。書き忘れることもしばしばあります。そんな時はこうしています。中島「まず前回のカルテを確認しましょう」患者「ええ」中島「薬を変えたわけですが、『痙攣発作は出なくなったけど、眠くて仕方ない』と仰っていますね」患者「そうなんですよ。1日中眠くて、ちょっと座ったらうつらうつらしてしまいます」中島「そこで薬を減らすことになったわけですね。朝夕服用していただいていたのを、夕方だけにしたのですが……」前回のカルテ記載を読み上げているうちに、患者さんのほうも「そうそう、確かに前回そう言った!」と同じ世界に入り込んでくれるので、後の診察がスムーズに進みます。中島「前回から薬を減らしましたが、発作が出たりしていませんか?」患者「お蔭様でまったく発作は出ていません」中島「眠気のほうはどうですか?」患者「夜はよく眠れますが、昼も少し眠いです。でも生活に差し支えるほどではありません」中島「では、現在の量で続けましょう」後の展開はまったく同じになります。前回のカルテ記載を読み上げても、せいぜい30秒ほど余分にかかるだけなので、大した手間ではありません。患者さんのほうも、世間話をしに病院に来ているわけではなく、やはり病気のことが本題なので、テンポよく診療が進むと気持ちがいいようです。ということで最後に1句軽やかに 診療進めて いい気分

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SSRI治療抵抗性うつ病に対する増強療法の比較

 選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)に反応しないうつ病患者におけるアリピプラゾールとbupropion増強療法の有効性および安全性を、韓国・嶺南大学のEun-Jin Cheon氏らが比較検討を行った。Journal of clinical psychopharmacology誌2017年4月号の報告。 アリピプラゾールとbupropion増強療法の初めての無作為化プロスペクティブオープンラベル直接比較研究。対象者は、4週間以上のSSRI治療後に中等度以上のうつ症状を有する患者103例。アリピプラゾール群(56例)またはbupropion群(47例)に無作為に割り付け、6週間治療を行った。その間、他の向精神薬の併用は行わなかった。モントゴメリー・アスベルグのうつ病評価尺度(MADRS)、ハミルトンうつ病評価尺度17項目版(HAM-D17)、Iowa Fatigue Scale(IFS)、薬原性錐体外路症状評価尺度(DIEPSS)、Psychotropic-Related Sexual Dysfunction Questionnaire scoresを、ベースラインおよび治療1、2、4、6週間後に評価した。 主な結果は以下のとおり。・全体として、両群ともに重篤な有害事象を起こすことなく、抑うつ症状を改善した。・MADRS、HAM-D17、IFS、レスポンス率に有意な差は認められなかった。・しかし、アリピプラゾール群は、bupropion群と比較し、6週間後の寛解率が有意に高かった(55.4% vs.34.0%、p=0.031)。・性的有害事象、錐体外路症状、アカシジアの発生率は、両群間で有意な差が認められなかった。 著者らは「SSRIで治療不十分なうつ病患者に対するアリピプラゾール増強療法の有効性と忍容性は、bupropion増強療法と同等以上であった。両増強療法共に、うつ病患者の性機能障害や倦怠感を軽減する可能性があり、効果的かつ安全な増強療法である。本知見を確認するためにも、二重盲検による研究が必要である」としている。■関連記事うつ病の治療抵抗性と寛解を予測する因子とはうつ病の薬物治療、死亡リスクの高い薬剤は統合失調症に対する短期治療、アリピプラゾール vs. リスペリドン

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NOAC登場で変わる世界の心房細動の脳卒中予防

 心房細動(AF)は世界中で最もよく遭遇する不整脈で、脳卒中のリスクが5倍に高まる危険性がある。抗凝固薬、とりわけビタミンK拮抗薬が長い間、心房細動患者の基礎であり、過去の臨床試験において、コントロール群やプラセボと比較して、虚血性脳卒中を64%、全死亡率を26%減少させることが明らかになっている。Gloria-AF(Global Registry on Long Term Oral Antithrombotic Treatment in Patients with AF)は、脳卒中のリスクがあり、新規に診断された非弁膜症性心房細動に対する前向きのグローバルレジストリである。オランダのHuisman氏らは、このレジストリを用いて、ダビガトラン登場前後における世界全体での抗凝固療法の種類と割合を比較、検討した。Journal of the American College of Cardiology誌2017年2月号の掲載。86.1%がCHA2DS2-VAScスコア2以上のハイリスク患者、79.9%が抗凝固薬を使用 最初の非ビタミンK阻害経口抗凝固薬(NOAC)であるダビガトランが使用可能となり、フェーズ2の研究が開始された。本研究では、フェーズ2のベースラインにおける患者データを、NOAC以前(フェーズ1)に集められたデータと比較した。 フェーズ2では、1万5,641例の患者がレジストリに登録され(2011年11月~2014年12月)、このうち1万5,092例が研究基準を満たした。横断的分析には、研究基準を満たした患者の特徴を示し、それによりAFの特徴、医学的転帰、併存疾患、薬剤の情報が集められた。解析には記述統計学の手法が用いられた。 全体の45.5%は女性で、平均年齢中央値は71歳(四分位範囲:64~78歳)であった。患者の47.1%はヨーロッパ、以下、北米(22.5%)、アジア(20.3%)、ラテンアメリカ(6.0%)、中東/アフリカ(4.0%)であった。また、86.1%の患者が、CHA2DS2-VASc スコア2以上の脳梗塞ハイリスク患者であった。13.9%はCHA2DS2-VASc スコアが1で、脳梗塞のリスクは中等度と考えられた。 全体の79.9%が経口抗凝固薬を使用しており、47.6%はNOAC、32.3%がビタミンK拮抗薬(VKA)、12.1%が抗血小板薬を使用し、7.8%は抗凝固療法を受けていなかった。比較対象のフェーズ1(1,063例)における割合は、VKA32.8%、アセチルサリチル酸41.7%、無投薬20.2%であった。ヨーロッパ、北米では半数以上がNOAC、アジアでは27.7%にとどまる ヨーロッパでは、フェーズ2においてNOACがVKAよりも頻繁に使用されており(52.3% vs.37.8%)、6.0%の患者が抗血小板薬を内服し、3.8%が抗血栓療法を受けていなかった。  北米ではNOAC、VKA、抗血小板薬がそれぞれ、52.1%、26.2%、14.0%であり、7.5%は抗血栓療法を受けていなかった。 アジアでは、ヨーロッパや北米と比較するとNOACは27.7%で、それほど頻繁に使われておらず、VKA27.5%、抗血小板薬25.0%で、19.8%は抗血栓療法を受けていなかった。 GLORIA-AF試験で示された、新たに診断された非弁膜症性心房細動の患者のベースラインデータにおいて、NOACが実臨床で広く使用されており、ヨーロッパや北米ではVKAよりも頻繁に使用されていることが明らかになった。しかしながら、世界全体をみると、かなりの割合の患者が依然として十分な治療を受けておらず、その傾向はとくに北米とアジアで顕著であった。(カリフォルニア大学アーバイン校 循環器内科 河田 宏)関連コンテンツ循環器内科 米国臨床留学記

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飲酒行動と喫煙行動、同じ遺伝子多型が影響?

 アルデヒドデヒドロゲナーゼ2(ALDH2;rs671、Glu504Lys)およびアルコールデヒドロゲナーゼ1B(ADH1B;rs1229984、His47Arg)の遺伝子多型は、飲酒行動に強く影響することが知られている。愛知県がんセンターの正岡寛之氏らは、喫煙行動と飲酒行動が関連するというエビデンスから、ALDH2とADH1Bの遺伝子多型が喫煙開始とも関連する可能性を検証するために大規模な横断研究を行った。その結果、飲酒量や頻度のほか、これらの遺伝子多型の組み合わせにより、喫煙開始を予測しうることが示唆された。Drug and alcohol dependence誌オンライン版2017年2月1日号に掲載。 本研究では、2001年~05年に愛知県がんセンター病院の初診外来においてがんではないと診断された患者を調査した(生涯非喫煙者4,141例、喫煙経験者2,912例)。無条件ロジスティック回帰モデルを用いて、生涯非喫煙者と比較した喫煙経験者の喫煙開始のオッズ比(OR)および95%信頼区間(CI)を推定した。 主な結果は以下のとおり。・過度の飲酒は、喫煙経験の可能性が高いことと関連していた。・飲酒行動の調整後における喫煙のORは、ALDH2 Glu/Gluを持つ患者と比較して、ALDH2 Glu/Lysを持つ患者では1.71(95%CI:1.49~1.95)、ALDH2 Lys/Lysを持つ患者では2.28(同:1.81~2.87)であった。・ALDH2 Glu/GluとADH1B His/Hisの組み合わせを持つ患者と比較した喫煙のORは、ALDH2 Glu/GluとADH1B Arg/Argの組み合わせを持つ患者(アルコールに最も不耐性の集団)が2.44(95%CI:1.84~3.23)と最も高く、ALDH2 Lys/LysとADH1B His/Hisの組み合わせを持つ患者(アルコールに最も耐性の集団)は0.83(同:0.57~1.21)と最も低かった。 著者らは、「この結果はALDH2とADH1Bの遺伝子多型で制御されるアルコール耐性が喫煙開始に関連することを示唆し、喫煙率を減らすための標的介入の開発を促進する」としている。

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舌下免疫療法、継続2年では効果みられず/JAMA

 中等度~重度の季節性アレルギー性鼻炎患者に対する舌下免疫療法の継続治療期間について、2年間の効果について検討した結果、フォローアップ3年目(治療中止後1年時点)の鼻アレルギー反応の改善に関してプラセボとの有意差は示されなかった。英国・インペリアル・カレッジ・ロンドンのGuy W Scadding氏らが、無作為化二重盲検プラセボ対照試験の結果、報告した。舌下免疫療法および皮下免疫療法は、季節性アレルギー性鼻炎に効果的であり、3年間継続治療を行うと、治療中止後2年間は症状の改善が認められていた。研究グループは、治療期間を2年とした場合の効果について調べる検討を行った。JAMA誌2017年2月14日号掲載の報告。舌下免疫療法 vs.皮下免疫療法 vs.プラセボの無作為化試験 試験はインペリアル・カレッジ・ロンドン単施設にて、3群並行比較にて行われた。被験者は、中等度~重度(日常生活や睡眠に障害がある)の季節性アレルギー性鼻炎の成人患者106例。2011年3月に登録を開始し、最終フォローアップは2015年2月であった。 被験者のうち、36例が舌下免疫療法(主要アレルゲンPhleum p 5の15μg含有錠剤を連日服用し、月に1回プラセボ皮下注)を、36例が皮下免疫療法(月に1回Phleum p 5の20μg含有製剤を皮下投与し、プラセボ錠剤を連日服用)を、34例が適合ダブルプラセボを、それぞれ2年間受けた。 治療前、治療後1、2年、そして3年時点(治療中止後1年時点)で鼻アレルゲン検査を行った。検査後0~10時間の総合鼻症状スコア(TNSS スコア範囲:0[最高]~12[最低])を記録し、最小限の臨床的意義のあるTNSSスコア変化を1.08以内として評価した。 主要アウトカムは、3年時点の舌下免疫療法 vs.プラセボのTNSSとした。皮下免疫療法群は陽性対照として組み込まれたが、本試験では、舌下免疫療法 vs.皮下免疫療法の検出力はなかった。治療中止後1年時点の評価結果は、プラセボと有意差なし 106例の被験者は、平均年齢33.5歳、女性が32.1%。3年のフォローアップを完了したのは92例(舌下群30例、皮下群31例、プラセボ群31例)であった。 intent-to-treat集団において、舌下免疫療法群のTNSSスコアは、治療前6.36(95%信頼区間[CI]:5.76~6.96)、3年時点4.73(同:3.97~5.48)であった。プラセボ群はそれぞれ6.06(95%CI:5.23~6.88)、4.81(同:3.97~5.65)であった。 ベースラインについて補正後の舌下免疫療法群とプラセボ群の差は、-0.18(95%CI:-1.25~0.90)で有意差は認められなかった(p=0.75)。

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