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敗血症性ショックへのEGDTプロトコル、死亡率は通常ケアと変わらず/NEJM

 敗血症性ショックにおける早期目標指向型治療(early goal-directed therapy:EGDT)プロトコルに基づく蘇生治療の有効性を検討した多施設共同無作為化試験の結果、同治療はアウトカムを改善しないことが示された。米国・ピッツバーグ大学のDerek C. Angus氏ら「ProCESS(Protocolized Care for Early Septic Shock)」共同研究グループが報告した。EGDTは、10年以上前に発表された単施設試験の結果に基づくプロトコルである。同試験では、救急部門(ER)に搬送されてきた重症敗血症および敗血症性ショックの患者について、6時間で血行動態目標値を達成するよう輸液管理、昇圧薬、強心薬投与および輸血を行う処置が、通常ケアよりも顕著に死亡率を低下したとの結果が示された。ProCESS試験は、この所見が一般化できるのか、またプロトコルのすべてを必要とするのか確認することを目的に行われた。NEJM誌オンライン版2014年3月18日号掲載の報告より。EGDTプロトコル、標準プロトコル、通常ケアで無作為化試験 試験は2008年3月~2013年5月に、全米31の3次医療施設ERにて行われた。敗血症性ショック患者を、(1)EGDTプロトコル群、(2)標準プロトコル群(中心静脈カテーテル留置はせず、強心薬投与または輸血)、(3)通常ケア群、のいずれか1つの治療群に無作為に割り付けた。 主要エンドポイントは、60日時点の院内全死因死亡とし、プロトコル治療群(EGDT群と標準群の複合)の通常ケア群に対する優越性、またEGDTプロトコル群の標準プロトコル群に対する優越性を検討した。 副次アウトカムは、長期死亡(90日、1年)、臓器支持療法の必要性などだった。EGDT vs.標準、プロトコルvs.通常、いずれも転帰に有意差みられず 試験には1,341例が登録され、EGDTプロトコル群に439例、標準プロトコル群に446例、通常ケア群に456例が無作為に割り付けられた。 蘇生戦略は、中心静脈圧と酸素のモニタリング、輸液、昇圧薬、強心薬、輸血の使用に関して有意な差があった。 しかし60日時点の死亡は、EGDTプロトコル群92例(21.0%)、標準プロトコル群81例(18.2%)、通常ケア群86例(18.9%)で、プロトコル治療群vs. 通常ケア群(相対リスク:1.04、95%信頼区間[CI]:0.82~1.31、p=0.83)、EGDTプロトコル群vs. 標準プロトコル群(同:1.15、0.88~1.51、p=0.31)ともに有意差はみられなかった。 90日死亡率、1年死亡率および臓器支持療法の必要性についても有意差はみられなかった。

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ポンペ病〔Pompe Disease〕

1 疾患概要■ 定義ポンペ病(OMIM232300)は糖原病II型(GSD-II)であり、1932年ポンペにより報告された。ポンペ病はライソゾームに局在する酸性α-グルコシダーゼ(GAA)の酵素欠損によりライソゾーム内にグリコーゲンが蓄積する。■ 疫学遺伝形式として、常染色体劣性遺伝形式をとり、頻度は約4万人に1人といわれている。■ 病因ポンペ病では酸性α-グルコシダーゼの酵素欠損により、ほぼすべての臓器にグリコーゲンが蓄積する。肝臓、筋肉、心臓、消化器系の平滑筋、膀胱、腎臓、脾臓、血管、シュワン細胞などの細胞、組織に蓄積する。内耳の絨毛にも蓄積するために難聴も呈する。肥大型心筋症は、乳児型のポンペ病では特徴的な症状である。骨格筋の組織変化は、筋の種類、部位によりさまざまで、グリコーゲンの蓄積の程度、障害度は異なる。病初期は小さい空胞が認められ、徐々にリポフスチン、ミトコンドリア膜などが大量に蓄積し、オートファゴゾームが形成される。とくにfast-twitch type 2線維に多くみられる。組織の線維化に伴い、年齢と共に二次的な組織変化を認め、酵素治療しても不可逆的変化を来す。オートファゴゾーム内にグリコーゲンが大量に蓄積している。■ 症状ポンペ病の発症は、患者により異なり、0~60代までいずれの年齢にも発症する。臨床的には(1)乳児型、(2)遅発型(小児型、成人型)に分類される(表1)。画像を拡大する1)乳児型通常、患児は生後1.6~2ヵ月で哺乳力の低下、発育障害、呼吸障害、筋力低下などの症状を呈し、発症する。平均診断年齢は生後4~5ヵ月である(図1)。心肥大が病初期より著明であり(図2)、心エコー上心筋の肥大、心電図ではhigh voltage、short P-R intervalなどを呈する。年齢とともに運動発達の遅れが著明となり、頸定も難しく、寝返り、座位もできない。腱反射の低下、舌が大きく、肝臓も中等度に腫大している。酵素補充療法を施行しないと、通常は平均6~8.7ヵ月で死亡する。1歳を超えて生存する患者は少ない。画像を拡大する画像を拡大する2)遅発型患者の発症年齢は残存酵素活性により異なる。生後1歳頃から62歳まで報告されている。筋力低下、歩行障害、朝の頭痛、特徴的な上ずった言葉、顔面筋の萎縮、呼吸障害、ガワーズ徴候などが比較的初期症状である(図3)。主に骨格筋、呼吸筋、舌筋、横隔膜筋、四肢の筋がさまざまな程度で障害を受ける。心筋を障害するタイプは、小児型といわれる非定形型のタイプで障害する。患者は徐々に呼吸障害、構音障害、歩行障害が強くなり、人工呼吸器の装着、車いす状態となり、最後は呼吸障害、気胸、肺炎などを合併して死亡する。通常、発症年齢は27~36歳、診断年齢は34~41歳、人工呼吸器使用年齢は37~47歳、車いす使用年齢は平均41歳である。画像を拡大する■ 分類臨床的には、前述のように乳児型と遅発型(小児型、成人型)に分類される(表1)。■ 予後とくに乳児型では心筋、ならびに骨格筋など全身の組織に蓄積することにより、心肥大、筋力低下を来し、通常心不全を呈し2歳までには死亡する。遅発型では筋力低下に伴う歩行障害から呼吸筋麻痺を来し、人工呼吸器をつける状態で肺炎、気胸などを合併し、死亡する。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)診断としては、1)臨床的診断、2)病理学的診断、3)生化学的診断(酵素活性、バイオマーカーなど)、4)遺伝子診断などがある。1)臨床的診断(表2)特徴的な臨床症状のほか、乳児型では心電図、心エコー、血清CPKの高値を認める。遅発型でも筋力低下、血清CPK、アルドラーゼの高値を認める。心電図ではPR間隔の短縮、QRSの高電位などがみられる。筋CT、MRIは筋の萎縮、変性を評価するのに重要である。小児型、成人型では椎骨脳底動脈領域に動脈瘤を形成しやすい。画像を拡大する2)病理学的診断ポンペ病の病理学的診断は生検筋でのライソゾーム内でのグリコーゲンの蓄積に伴う空胞化で特徴づけられる。成人型ではあまり組織変化が顕著でない症例もある。乳児型では筋線維が大小不同、筋線維の崩壊、オートファジーの形成、ライソゾーム内に著明なグリコーゲンの蓄積、PAS陽性物質の蓄積が認められる。成人型でも軽度であるが、PAS陽性、酸性ホスファターゼ染色陽性である。電顕所見ではライソゾームが巨大化し、ミエリン様封入体の蓄積もみられる。筋原線維の断裂なども著明である。3)生化学的検査(1)酵素活性の測定酸性α-グルコシダーゼの活性は、人工基質である蛍光基質4- methylumbelliferone誘導体を用いて、患者乾燥濾紙血、あるいはリンパ球、皮膚線維芽細胞で測定して著明に低下する。確定診断として、リンパ球、皮膚線維芽細胞で測定する。患者の診断は比較的、酵素診断で可能であるが、正常者の中にはpseudodeficiencyもおり、正常値の20~40%の酵素活性を示す。日本人の頻度は多く、約50人に1人といわれ、遺伝子診断により患者と鑑別する。保因者は約50%の活性であり、pseudodeficiencyとの鑑別も重要である。出生前診断も可能である。(2)尿中のバイオマーカーの測定ポンペ病患者の尿では、オリゴサッカライドが排泄され、4糖を液体クロマトグラフィー、あるいはタンデムマスで測定する。4)遺伝子診断酸性α-グルコシダーゼ(GAA)の遺伝子は染色体の17q25.2-q25.3に局在する。GAA遺伝子は28kbでエクソンは20存在する。現在まで200以上の遺伝子変異が報告されている。最も多い変異は、乳児型あるいは成人型の一部でみられるc-32-13T>Gの遺伝子変異であり、欧米患者では約75%を占める。C1935C>Aは台湾に多く、cdel.525,delexon18変異はオランダなどのヨーローッパ諸国に多い。日本人ではc.1585_1589TC>GT、c1798C>Tが多くみられる変異として報告されている。pseudodeficiencyの遺伝子型としてはc1726G>A(p.G576S)、c2065 G>A (pE689K)が知られている。酵素活性は正常の20~40%程度を示す。頻度としては両者とも正常人の3~4%の頻度で見い出されている。3 治療 (治験中・研究中のものも含む)最近、遺伝子工学により作成されたヒト型酵素アルグルコシダーゼα(商品名:マイオザイム)の酵素補充療法について、早期の治療による臨床症状の改善が報告されている。また、早期診断・治療のために新生児マス・スクリーニングの有用性が報告されている。ポンペ病の治療は、大きく分類して下記のような治療が挙げられる。1)対症療法●乳児型(1)心不全に対しての治療心筋の肥大、横隔膜の挙上などは呼吸障害の要因にもなる。心不全に対する強心薬、利尿薬などの投与、脱水に対する補液が必要。胸部X線、心エコーで病状をフォローする。(2)呼吸管理肺炎、細菌感染など起こしやすい。抗菌薬(マクロライド系)の投与、去痰薬の投与、排痰補助装置などのほか、必要に応じて酸素投与を行う。末期では人工呼吸器の装着をする。(3)嚥下障害に対する管理チューブ栄養などを行う。(4)リハビリテーション酵素補充療法とともに歩行訓練、四肢の運動などを補助する。(5)栄養管理嚥下できない患児に対しては、チューブ栄養、高蛋白食を基本として、高ビタミン、ミネラルを与える。●遅発型(1)呼吸管理初期のうちはタッピング、CPAP、人工呼吸管理など病状に応じて行う。呼吸状態を評価し、感染の予防、抗菌薬の投与、去痰薬の投与、CPAP、人工呼吸管理が必要。(2)嚥下障害の管理嚥下性肺炎の防止。(3)歩行障害に対しての管理歩行のためのリハビリ、装具の着装。(4)栄養管理高蛋白食、高ビタミン食、嚥下困難なときは刻み食、流動食。(5)感染症に対する管理感染症の管理、抗菌薬の投与。2)酵素補充療法酸性α-グルコシダーゼは、マンノース-6-リン酸あるいはIGF-IIレセプターを介して細胞内に効率良く取り込まれ、とくに肝臓、脾臓などの網内細胞に取り込まれる。しかし、心筋、あるいは骨格筋への取り込みは少ない。ポンペ病では、20mg/kgの高単位の酵素を投与することにより筋肉内に強制的に取り込みをさせている。早期治療した患者では著しい臨床症状の改善が認められている。Kishnaniは、乳児型ポンペ病(18例)において、52週の治療研究で95%の死亡率低下と侵襲的呼吸器装着を有意に低下させることができたと報告している。また、新生児マス・スクリーニングで発見され、生後1ヵ月以内に治療した患者では著明な成果が得られており、生存期間は、ほぼ正常な臨床経過を得ている。一方、遅発型の臨床試験では20mg/kg、2週間に1回の酵素補充療法により、6分間歩行ならびに呼吸機能の悪化を防ぐことができたと報告されている。ポンペ病の場合は、酵素に対する抗体産生により酵素治療に反応するgood responderあるいはpoor responderの症例が存在する。4 今後の展望1)シャペロン治療ファブリー病と同様にポンペ病患者の皮膚線維芽細胞レベルではN-butyldeoxynojirimycin(NB-DNJ)の添加により、一部の遺伝子変異のある患者で酸性α-グルコシダーゼ活性が50%以上、上昇する。しかし、いまだ臨床試験のレベルまでは達成していない。2)遺伝子治療レンチウイルスあるいはAAVベクターを用いてのin vivoポンペ病マウスでの遺伝子治療の成功例が報告されている。また、骨髄幹細胞へのex vivoでの遺伝子治療について、Lentiウイルスベクターを用いたポンペ病マウスへの治療に関しても報告されている。3)新生児スクリーニング乳児型のポンペ病では、とくに早期診断が治療と結びつき、重要と考えられる。台湾のChienらは20万6,088名の新生児を乾燥濾紙血を用いてマス・スクリーニングを行い、5名の患者を見出し、かつ生後1ヵ月以内に酵素補充療法を施行した結果、心拡大、筋に組織変化の改善を認め、いずれの症例も正常な発達ならびに呼吸障害を認めず、新生児スクリーニングの著明な成果を報告している。わが国でもパイロット的に新生児スクリーニングの開発が行われている。乳児型の早期診断、治療の重要性を示した貴重な成果と考えられる。5 主たる診療科小児科、神経内科、リハビリテーション科など※ 医療機関によって診療科目の区分は異なることがあります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療・研究に関する情報日本ポンペ病研究会(医療従事者向け情報と一般利用者向けのまとまった情報)難病情報センター(医療従事者向け情報と一般利用者向けのまとまった情報)患者会情報全国ポンペ病患者と家族の会1)Hirschhorn R, et al. Glycogen Storage Disease Type II: Acid-Alpha Glucosidase (Acid Maltase) Deficiency. In: Scriver CR et al, editors. The Metabolic and Molecular Bases of Inherited Disease. 8th ed. NY: McGraw-Hill; 2001. p.3389-3420.2)Engel AG, et al. Neurology. 1973; 23: 95-106.3)Kishnani PS, et al. J Pediatr. 2006; 148: 671-676.4)衞藤義勝. ポンペ病(糖原病II型):診断と治療社.2009

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〔CLEAR! ジャーナル四天王(45)〕 腎障害を伴った心不全に対して持続的限外濾過療法は有害?

本研究は、腎機能悪化を伴う急性非代謝性心不全例に対して持続的静静脈限外濾過治療と通常治療(フロセミドの静脈内投与)の効果や副作用を比較したものである。このような急性心腎症候群例は実臨床ではよく遭遇するが、エビデンスのある治療法は確立されていない。 本研究は、このような例を対象に限外濾過法を早期から使用することによりその予後を改善できることを期待して行われたが、その結果は、残念ながら明らかな改善効果はみられず副作用が若干多かったというものであった。しかし、この研究を解釈するにあたり、考慮しなければならない事がいくつかある。 第一に、患者群は比較的若年(中央値で68歳)で、軽症(早期)の心腎症候群と思われる(割り付け前の血清クレアチニン上昇値は0.45 mg/dL)。つまり、利尿薬やその他の抗心不全薬でまだ改善が期待できそうな例が含まれている。第二に、研究開始時には血管拡張薬と強心薬が静脈内投与されていた例は除外されているが、最終的(第1エンドポイント確定前)に限外濾過群と比較して通常群で強心薬の静脈内投与が多く用いられている(3% vs 12%、p < 0.05)。第三に、心不全の原因として虚血性心疾患の割合が通常治療群に比較して、限外濾過群で有意に高いことである(51% vs 70%、 p < 0.01)。虚血性心疾患による心不全例は非虚血性心疾患によるものに比較して予後が悪いことが知られている。最後に、論文中でも述べられているように、急性心腎症候群に対する適切な限外濾過治療法(濾過の速度、量、時間)がまだ確立されていない事も問題である。 以上より、本研究を解釈する際には、利尿薬静注の工夫でまだ改善させうる余地がある急性心腎症候群例に対し、限外濾過群が若干不利な状況(虚血性心疾患が多い、強心薬併用頻度が低い、濾過の適切使用法が未確立)で行った結果であることを考慮する必要があろう。

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〔CLEAR! ジャーナル四天王(28)〕 大動脈バルーン・パンピングは心原性ショックを合併した急性心筋梗塞患者の30日生存率を改善させない

心原性ショックを合併した急性心筋梗塞患者の予後は不良であり、いかに生存率を向上させるかは循環器救急医療の大きな課題である。 ACC/AHAガイドラインでは心原性ショックに対する治療法として大動脈バルーン・パンピング(IntraAortic Balloon Pumping; IABP)を用いることを推奨している。本試験はIABPの有効性を証明すべくドイツで行われた多施設・無作為試験であったが、その結果は当初の仮説とは相反するものとなった。 早期に血行再建(PCIまたはCABG)を行ったショックを伴う急性心筋梗塞患者600例をIABP使用群と非使用群に無作為に割り付けた。IABP群の患者には血行再建術の前か直後にIABPを挿入し、1:1の心電図トリガーで作動させ、強心薬なしに30分以上、収縮期血圧 90mmHg以上を維持できるようになるまで作動させ続けた。両群ともに至適薬物療法が施された。 患者背景やIABP以外に施行した治療内容は両群で同等であったが、発症から30日以内の死亡率はIABP群で39.7%、非IABP群で41.3% (p=0.69)と両群で差がなかった。さらにIABPの使用は血圧、心拍数、炎症反応、組織の酸素化、入院中の再梗塞、ステント血栓症、脳梗塞・脳出血のいずれにも改善効果を示さなかった。これまで動物実験や小規模な臨床試験ではIABPが後負荷を軽減させ、冠血流を増加させる、と報告されてきたが、本試験結果はこれらの効果が患者の予後改善にはつながらないことを示すものであった。 本試験の結果は、現在行われている急性心筋梗塞に対する集中治療のあり方に抜本的な見直しを迫る重要なメッセージを含んでいる。本邦でも治療指針を早急に見直す必要が出てきそうである。

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進行心不全患者に対する新型の連続流型人工心臓の治療効果

進行心不全患者の生存率およびQOLは、内科的治療よりも、拍動流型左心補助人工心臓の植込み手術治療を受けた方が改善されることは知られているが、新型の連続流型人工心臓「HeartMate II」はこの拍動流型よりも小型で、拍動流型装置を上回る耐久性が期待されている。米国イリノイ州Advocate Christ Medical CenterのMark S. Slaughter氏ら新型人工心臓の研究グループが、無作為化試験を行い、その評価結果を、NEJM誌2009年12月3日号(オンライン版2009年11月17日号)で発表した。連続流型 vs. 拍動流型で2年生存率を検証試験は、心臓移植手術が不適格とされた進行心不全患者を登録し、新型の連続流型人工心臓群(134例)と、現在承認されている拍動流型人工心臓群(66例)に、2:1の比率で無作為に割り付け行われた。 主要複合エンドポイントは、植込み手術後2年時点の、障害が残る脳卒中、装置修理または交換のための再手術が行われていない生存率とした。副次エンドポイントは、生存率、有害事象の頻度、QOL、心機能とした。患者の術前特性は両群で同様だった。年齢中央値は64歳(範囲26~81歳)、平均左室駆出率17%、そして約80%の患者が強心薬の静脈内投与を受けていた。2年生存率は新型に軍配主要複合エンドポイントは、新型の連続流型群の方が134例中62例(46%)で、拍動流型群66例中7例(11%)より達成した患者が多かった(ハザード比:0.38、95%信頼区間0.27~0.54、P

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